JP2006205083A - 寝具の収容方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 乾燥後の寝具を、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容できる方法を提供する。
【解決手段】 寝具を屋外で乾燥させた後、屋内に取り込む際に寝具に水性組成物を噴霧することで、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する。
【選択図】 なし
【解決手段】 寝具を屋外で乾燥させた後、屋内に取り込む際に寝具に水性組成物を噴霧することで、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、寝具からのアレルゲン物質の拡散を効果的に抑制し、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する方法に関する
ハウスダストや、スギ・ヒノキなどの花粉は、アレルギー症状を引き起こすアレルゲン物質である。これらは微細な粒子であり、空気中に浮遊している他、ふとんや絨毯、衣類などの繊維製品上に多く存在し、わずかな機械力でも空気中に舞い上がることが知られている。一方、一般家庭においては、ふとんやシーツなどの布製の寝具は屋外で乾燥させる方法がとられている。これは寝具に棲息するダニなどの害虫を駆除することや、使用によって吸湿し薄くなったふとんを、乾燥し快適な状態に戻す等の目的で行われるものである。ただし、駆除されたダニの死骸がアレルギーの原因物質となる他、屋外での乾燥過程で花粉がふとんに付着してしまため、取り込む際にははたく、叩くなどの操作によって埃や花粉などを除去することが一般的である。ところが、そういった操作をとった場合、取り込み動作などの機械力がかかることにより、付着した花粉やダニ由来のアレルゲンが舞い上がり、アレルギー症状を悪化させることがある。
ハウスダストや花粉などの除去については、過去に多くの検討がなされている。特許文献1、あるいは特許文献2には、ハウスダスト中のアレルゲンを、不活性化及び/または除去するハウスダスト処理剤を含有する溶液または分散液を空間に噴霧することでハウスダストを除去するスプレー式のハウスダスト処理剤が記載されている。また、特許文献3では、蒸発によって固体を析出する溶液を用い、衣料などの繊維製品に付着した花粉を効果的に除去する方法について示されている。一方、特許文献4には、被膜形成ポリマーを含む水溶液をスプレーし、埃粒子の舞い上がりを抑制する方法について記載されている。
特開2002−128659号公報
特開2002−128680号公報
特開2004−189762号公報
特表2004−510841号公報
しかしながら、特許文献1〜3は、繊維製品からの舞い上がり性物質の除去に関するものであり、繊維製品からの花粉等の舞い上がり自体を抑制することについては何ら言及されていない。また、特許文献4の方法では、発塵自体の抑制は可能ながら、発塵物質そのものを除去することは却って困難となってしまう。
しかも、特許文献1〜4には、空間や、床、カーペットなどに直接噴霧する方法は記載されているが、特に乾燥後の寝具を取り込む際の花粉等の舞い上がりを抑制することについては、何ら示唆されていない。
従って、本発明の課題は、乾燥後のふとんなどの寝具を取り込む際に実施される、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する方法を提供することである。
本発明は、従来にない全く新しい手法による、寝具からのアレルゲン舞い散り抑制方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、寝具を屋外で乾燥させた後、屋内に取り込む際に前記寝具に水性組成物を噴霧して、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する方法に関する。
また、本発明は、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する、上記本発明の方法に供される水性組成物に関する。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:水
(c)成分:アレルゲン不活性化剤
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:水
(c)成分:アレルゲン不活性化剤
本発明において、アレルゲンとは、広くアレルギーの原因物質を指すが、本発明では、特にダニ、ユスリカ、ゴキブリおよびこれらの死骸もしくはこれらの糞が塵化したもの、花粉、ペット(愛玩動物)の体毛の破断物、ペットの唾液中のタンパク質の乾燥物、並びに、カビの胞子を指すものとする。本発明は、これらの中でも特に空気中に舞い上がりやすい100μm以下のものの舞い散り抑制に効果的である。
本発明によれば、屋外で乾燥させた寝具を、アレルギー症状を緩和する環境下で屋内に収容することができる。本発明のように、屋外に干して乾燥させたふとん等の寝具に、あえて水などを用いて湿らせるという発想は、一般家庭においても、全く行われるものではなく、上記先行技術からも全く想起することができない。
本発明は、水性組成物を、寝具を屋外で乾燥させた後、取り込む際に噴霧するアレルギー症状の緩和方法に関するものである。すなわち、寝具を屋外で乾燥させた後、屋内に取り込む際に寝具に水性組成物を噴霧してアレルゲン物質の飛散を防止しつつ屋内に寝具を取り込む、寝具の収容方法である。ここでいう寝具とは、通常布製部材を含むものであり、ふとん、ベッドパッド、ふとんカバー、シーツ、枕、枕カバーなどを指し、取り込む際とは、通常は取り込む直前であり、取り込む0〜30分前を指す。また、アレルギー症状とは、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性喘息、アトピー性皮膚炎などの症状を指す。
本発明では、屋外で乾燥させることによって発生した寝具上のハウスダスト、および付着した花粉などのアレルゲンに対し、寝具を取り込む際に水性組成物を処理することにより、取り込むときもアレルゲンが舞い上がりにくくすることが可能である。
本発明の方法では、水性組成物を、寝具の表面積1m2あたり0.1〜20g、更に0.5〜15g、更に1〜10g、特に3〜8gを均一に噴霧することが好ましい。このような範囲において、寝具のリフレッシュ感を低下させずに、優れたアレルギー症状緩和効果を得ることができる。
水性組成物の噴霧は噴霧器を用いて行うことが好ましい。噴霧器としては、トリガー式噴霧器、或いはエアゾール式噴霧器を用いることが好ましく、特にはトリガー式噴霧器がより好ましい。トリガー式噴霧器を用いる場合、該噴霧器は1回のストロークで水性組成物を0.1g〜2.0g、好ましくは0.2〜1.5g、さらに好ましくは0.3g〜1.0g噴出するものが良好である。また、噴霧された水性組成物のミスト径は、好ましくは平均1〜300μm、より好ましくは平均10〜200μmが好適である。さらに噴射された水性組成物の液滴の平均粒径が、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点において10〜200μmであり、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点において粒径200μmを越える液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点において粒径10μmに満たない液滴が噴霧液滴の総数に対して1%以下であることが好適である。なお、このような粒子径分布は、例えば、レーザー回折式粒度分布計(日本電子製)により測定することができる。
このように噴霧粒径を制御する方法としては、手動式トリガー型の噴霧器を用いることが好ましく、口径が1mm以下、好ましくは0.5mm以下の噴霧口を有しているものを用いることで容易に達成することができる。また、噴霧口の形状、材質等は特に限定されるものではない。
本発明で使用するトリガー式スプレー容器として特に好ましいものは、実開平4−37554号公報に開示されているような蓄圧式トリガーが、噴霧の均一性の点で特に良好である。エアゾール式噴霧器を用いる場合、該噴霧器は1秒あたり0.5〜5.0g、好ましくは1秒あたり1.0〜3.0gを噴霧するものが良好である。エアゾールの噴射剤としては、液化プロパンガス、液化ブタンガス、ジメチルエーテル、窒素、二酸化炭素、空気などを用いることが出来るが、噴射特性の点からは、液化プロパンガス、液化ブタンガスが好ましく、安全性の点からは窒素、二酸化炭素、空気が好ましい。
何れの噴霧手段を用いる場合も、噴霧特性としては、特に地面に垂直に置いた対象物に15cm離れた場所からスプレーしたときの液のかかる面積が100〜800cm2、好ましくは150〜600cm2になるトリガー式噴霧器が好ましい。
本発明の特徴は、乾燥後の寝具に対して水性組成物を処理する点にあり、屋外での乾燥によるふとんのリフレッシュ感を損なうことなく、簡易な操作によってアレルゲンを低減するためには、噴霧方法が最も重要である。
本発明に用いられる水性組成物は、水を含有するものであり、本発明では、水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物〔以下、(a)成分という〕と水〔以下、(b)成分という〕を含有する水性組成物が好ましい。また、該水性組成物は、アレルゲン不活性化剤〔以下、(c)成分という〕を含有することがより好ましい。
<(a)成分>
本発明に係わる(a)成分は水と共沸混合物を形成し、1013.25hPa(760mmHg)における水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物であり、化学便覧基礎編 改訂4版 日本化学会編 丸善(株)II−147頁、表8・43に記載の水と共沸混合物を形成する化合物から共沸温度が100℃未満、好ましくは60〜90℃の化合物を用いることができる。(a)成分を併用することにより、水性組成物の乾燥が促進される。(a)成分の好ましい具体例としてはエタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、トルエン、1−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ヘキサノール、ヘキサン、1−ヘプタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノールを挙げることができ、炭素数2〜7のアルコール化合物が好ましい。特にエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが舞い上がり抑制効果の点から最も好ましい。
本発明に係わる(a)成分は水と共沸混合物を形成し、1013.25hPa(760mmHg)における水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物であり、化学便覧基礎編 改訂4版 日本化学会編 丸善(株)II−147頁、表8・43に記載の水と共沸混合物を形成する化合物から共沸温度が100℃未満、好ましくは60〜90℃の化合物を用いることができる。(a)成分を併用することにより、水性組成物の乾燥が促進される。(a)成分の好ましい具体例としてはエタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、トルエン、1−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ヘキサノール、ヘキサン、1−ヘプタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノールを挙げることができ、炭素数2〜7のアルコール化合物が好ましい。特にエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが舞い上がり抑制効果の点から最も好ましい。
<(b)成分>
本発明に係わる(b)成分は水であり、(a)成分及びその他成分を含有する剤の残部である。水は多少の金属イオンを含んだものを使用してもよいが、保存安定性の上でイオン交換水を用いることが好ましい。
本発明に係わる(b)成分は水であり、(a)成分及びその他成分を含有する剤の残部である。水は多少の金属イオンを含んだものを使用してもよいが、保存安定性の上でイオン交換水を用いることが好ましい。
また、前記水性組成物の媒体である水は、該水性組成物中に、50〜99.9質量%、特に70〜99質量%含有されることが、寝具の仕上がり性の点から好ましい。
<(c)成分>
本発明に係る組成物には任意ではあるが、アレルギー症状緩和効果を著しく向上できる点から、アレルゲン不活性化剤を含有することが好ましい。ここでアレルゲン不活性化剤とはアレルゲン含有タンパク質類を中和する剤であって、これをアレルゲン含有物質に適用することにより、アレルギー症状の発生を低減し得る物質をいう。具体的な例としてはセルロース誘導体及び加工澱粉が挙げられ、特にセルロース誘導体としては、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)セルロース、アルキル(炭素数1〜3)セルロース(好ましくはメチルセルロース、エチルセルロース)、カルボキシメチルセルロース、第4級アンモニウム基を有するカチオン化セルロースが挙げられる。また、特に平均分子量が1000以上の水溶性高分子化合物が好適である。このような高分子化合物としては、水への溶解度が、水100gに対して0.001%以上、好ましくは0.1%以上であることが好ましい。前記水溶性高分子の例として、セルロースエーテル又はスターチエーテルを主鎖とする多糖誘導体、水溶性シリコーン、ポリリジン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリビニルピロリドン、ポリフェノールが挙げられる。前記平均分子量1000以上の水溶性高分子は、ダニアレルゲンに対してその抗原性を減弱又は消失させる作用を有する。従って、各種アレルゲンに対してアレルギー反応惹起能力を減弱又は消失させ、アレルゲン不活性化剤として有用である。前記アレルゲン不活性化剤としての前記多糖誘導体によるアレルゲン不活性化効果は、ダニアレルゲン、ハウスダスト、スギ花粉アレルゲン、ネコなどのペットアレルゲンに対して特に有効である。前記アレルゲン不活性化剤は、水性組成物中に、0.005〜5質量%、更に0.01〜1質量%、特に0.05〜0.5質量%となるように配合するのが、寝具の感触向上の観点から好ましい。
本発明に係る組成物には任意ではあるが、アレルギー症状緩和効果を著しく向上できる点から、アレルゲン不活性化剤を含有することが好ましい。ここでアレルゲン不活性化剤とはアレルゲン含有タンパク質類を中和する剤であって、これをアレルゲン含有物質に適用することにより、アレルギー症状の発生を低減し得る物質をいう。具体的な例としてはセルロース誘導体及び加工澱粉が挙げられ、特にセルロース誘導体としては、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)セルロース、アルキル(炭素数1〜3)セルロース(好ましくはメチルセルロース、エチルセルロース)、カルボキシメチルセルロース、第4級アンモニウム基を有するカチオン化セルロースが挙げられる。また、特に平均分子量が1000以上の水溶性高分子化合物が好適である。このような高分子化合物としては、水への溶解度が、水100gに対して0.001%以上、好ましくは0.1%以上であることが好ましい。前記水溶性高分子の例として、セルロースエーテル又はスターチエーテルを主鎖とする多糖誘導体、水溶性シリコーン、ポリリジン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸、ポリビニルピロリドン、ポリフェノールが挙げられる。前記平均分子量1000以上の水溶性高分子は、ダニアレルゲンに対してその抗原性を減弱又は消失させる作用を有する。従って、各種アレルゲンに対してアレルギー反応惹起能力を減弱又は消失させ、アレルゲン不活性化剤として有用である。前記アレルゲン不活性化剤としての前記多糖誘導体によるアレルゲン不活性化効果は、ダニアレルゲン、ハウスダスト、スギ花粉アレルゲン、ネコなどのペットアレルゲンに対して特に有効である。前記アレルゲン不活性化剤は、水性組成物中に、0.005〜5質量%、更に0.01〜1質量%、特に0.05〜0.5質量%となるように配合するのが、寝具の感触向上の観点から好ましい。
前記アレルゲン不活性化剤は、既知の抗アレルゲン物質として知られる、タンニン酸や、茶抽出物、ハイドロキシアパタイト、エピカテキン、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、没食子酸(特開平6−279273号公報)やアレルゲン補足物質であるスメクタイト等の粘土鉱物、アレルゲン除去剤として知られるヒドロキシ安息香酸化合物(特開平11−292714号公報)等とを適宜の割合で組み合せて配合することができる。
前記水性組成物には、前述の成分に加えて除菌剤を含有させることもできる。これによって、前記水性組成物に、発塵抑制効果に加えて除菌効果を付与することができる。該除菌剤としては、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、第4 級アンモニウム塩、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸ナトリウム、ポリリジンのような天然除菌剤等が挙げられ、特に第4級アンモニウム塩、ポリリジン等の天然除菌剤が配合安定性及び除菌性能の点から好ましく用いられる。該除菌剤は、前記水性組成物中に、0.005〜2質量%、特に0.01〜1質量%含有されることが、除菌効果と皮膚刺激性低減とのバランスの点から好ましい。
前記水性組成物には、殺ダニ剤、忌避剤、防黴剤、色素(染料、顔料)、キレート剤、ワックス剤等、消臭剤及び芳香剤等を含有させることもできる。
前記殺ダニ剤としては、d−フェノトリン(3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート)、ペルメトリン(3−フェノキシベンジル dl−シス/トランス−2,2−ジメチル−3−(2’,2’−ジクロロビニル)−シクロプロパンカルボキシレート)、レスメトリン((5−ベンジル−3−フリル)メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート)、アレスリン(dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマート)、フタルスリン((N−3,4,5,6,−テトラヒドロ−フタルイミド)メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート)、エムペントリン(1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマート)、d,dT80−プラレトリン(d−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマート)等の合成ピレスロイドやその誘導体が、また、ヒノキチオール、ベンジルベンゾエイト、ジャスモン酸誘導体などの天然精油成分由来の抗ダニ物質が挙げられる。
前記ダニ忌避剤としては、例えばジエチルアシド、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、MGKリペレント 326、ダブトレックス、2−エチル1,3−ヘキサンジオール等が使用できる。
前記殺ダニ剤の共力剤及び/又は殺ダニ剤としては、例えばピペロニルブトキサイド、オクタクロロジプロピルエーテル、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ〔2,2,2〕オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−エチニル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が使用できる。
屋内塵性ダニ類の餌となり、それ自体の抗原性もありえるカビ或いは細菌の増殖を抑制する殺菌剤、防黴剤としては、チアベンダゾール、トリクロサン、クロルヘキシジン、ジンクピリチオン、クロルキシレノール、デンシル、塩化ベンザルコニウム、ジクロフルアニド、安息香酸ナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール、エタノールおよび、キトサン、カテキン、チモール、ヒノキチオール、孟宗竹エキス、カラシ精油、ワサビ精油等の天然由来成分が挙げられる。
本発明の方法に用いられる水性組成物において(a)成分の含有量は、噴霧や塗布後の乾燥を促進する目的で好ましくは組成物中1〜70質量%、より好ましくは3〜60質量%、最も好ましくは5〜60質量%である。(b)成分の水は、溶液中に好ましくは10〜99質量%、より好ましくは15〜98質量、最も好ましくは20〜96質量%含有される。
特に、(a)成分および(b)成分は、組成物中に、合計で、好ましくは95〜100質量%、より好ましくは97〜100質量%、最も好ましくは98〜100質量%となるように含有されることが望ましい。
また、本発明の方法に用いられる水性組成物は、(a)、(b)成分、更に(c)成分やその他の成分を含有する水溶液の形態が好ましい。
屋外で乾燥した寝具に対して水性組成物を噴霧することにより、舞い上がる可能性のある花粉や微細な塵等を吸湿させ、質量を増やすことができる。水性組成物が揮発するまでの間であれば、乾燥後の寝具に機械力が加わったときの花粉や塵等の舞い上がりが抑制される。従って、本発明の水性組成物には、屋外で乾燥させた寝具に噴霧することで該寝具を屋内に取り込む際の花粉の舞い上がりを防止できること示すラベルを付すことができる。
本発明の方法に用いる水性組成物は、対象物への処理のし易さ、及びアレルゲン舞い散り抑止効果を向上させる目的から、20℃における粘度を15mPa・s以下、好ましくは1〜10mPa・sに調整することが好適である。このような粘度に調整することで、噴霧粒径の制御も容易となり対象物を均一に処理することができ、さらに乾燥を促進させることができる。
本発明でいう粘度は以下のようにして測定する。まずTOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号特開2003−334237No.1のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し20℃の恒温槽内にて20℃に調製する。恒温に調製された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を60r/mに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
代表的な寝具としてふとん、寝具から舞い上がる代表的なアレルゲンとしてスギ花粉を用い、舞い上がり抑制効果を下記の方法にて評価した。結果を表1に示す。
<花粉付着ふとんの作成>
敷きふとん(ふとんタウン製「手造り昔ながらの めん綿敷き布団 シングル」、103cm×210cm、中綿;最上米綿100%、側地;綿100%)○枚を、2003年3月、東京都墨田区にて午前10時より午後3時まで天日干しを行った後、ハイボリュームエアサンプラー(柴田化学製、HV−500F)を備えた密閉空間に静かに移動させた。
敷きふとん(ふとんタウン製「手造り昔ながらの めん綿敷き布団 シングル」、103cm×210cm、中綿;最上米綿100%、側地;綿100%)○枚を、2003年3月、東京都墨田区にて午前10時より午後3時まで天日干しを行った後、ハイボリュームエアサンプラー(柴田化学製、HV−500F)を備えた密閉空間に静かに移動させた。
<アレルゲン舞い上がり抑制効果の評価方法>
表1に示す水性組成物を、表2に示すトリガー容器に300mL充填し、水性組成物を、表2のように、ふとん1枚あたりそれぞれ0.5g、5g又は15gを噴霧した。噴霧後のそれぞれのふとんに対して、「畳む→広げる」という機械力を3回与えた。このとき、機械力を与える30秒前より、機械力を与えてから5分が経過するまで、流速5L/minでエアサンプラーを作動させた。得られたエアサンプラーのフィルター(柴田化学製、GB100R−110A)より、pH7.4±0.1リン酸バッファー液(KH2PO4、NaCl、Na2HPO4・7H2Oをそれぞれ0.144g/L、9.00g/L、0.795g/Lとなるように蒸留水に溶解したもの、以下PBSと表記する)50mLを用いて花粉を抽出し、下記方法を用いて花粉アレルゲン量を、花粉量として定量した(この花粉量を処理後舞い上がり花粉量と呼ぶ)。
表1に示す水性組成物を、表2に示すトリガー容器に300mL充填し、水性組成物を、表2のように、ふとん1枚あたりそれぞれ0.5g、5g又は15gを噴霧した。噴霧後のそれぞれのふとんに対して、「畳む→広げる」という機械力を3回与えた。このとき、機械力を与える30秒前より、機械力を与えてから5分が経過するまで、流速5L/minでエアサンプラーを作動させた。得られたエアサンプラーのフィルター(柴田化学製、GB100R−110A)より、pH7.4±0.1リン酸バッファー液(KH2PO4、NaCl、Na2HPO4・7H2Oをそれぞれ0.144g/L、9.00g/L、0.795g/Lとなるように蒸留水に溶解したもの、以下PBSと表記する)50mLを用いて花粉を抽出し、下記方法を用いて花粉アレルゲン量を、花粉量として定量した(この花粉量を処理後舞い上がり花粉量と呼ぶ)。
また、花粉付着ふとんに水性組成物を噴霧することなく、同様の操作で定量された花粉アレルゲン量を対照舞い上がり花粉量と定義し、下記計算式で得られた値Xを以て、舞い上がり防止性能を評価した。
X=(処理後舞い上がり花粉量)/(対照舞い上がり花粉量)×100
Xの値が低いほど、機械力によって舞い上がった花粉量は少なく、すなわち取り込み動作によって舞い上がり、人に吸引される花粉量は少ないと考えられる。
X=(処理後舞い上がり花粉量)/(対照舞い上がり花粉量)×100
Xの値が低いほど、機械力によって舞い上がった花粉量は少なく、すなわち取り込み動作によって舞い上がり、人に吸引される花粉量は少ないと考えられる。
<花粉アレルゲン量の定量>
下記定量法を用いて、サンプル中のCry j 1を定量し、サンプル中のスギ花粉アレルゲン量とした。
[Cry j 1のELISA定量法]
1.モノクローナル抗体Ab−Cry j 1 mAb013(生化学工業(株))をPBSで2μg/mLの濃度に希釈しマイクロプレート(住友ベークライトELISA PLATE H TYPE)の各ウェルに50μLずつ分注し、室温で2時間静置する。
2.プレートをPBSで3回洗浄する。
3.1%BSAを含むPBS(大日本製薬 ブロックエース)を各ウェルに200μLずつ分注し室温で1時間静置し、ブロッキングを行う。
4.プレートをTween20(SIGMA)を0.05質量%含有するPBS(以下、T−PBSとする)で3回洗浄する。
5.スタンダードとして精製Cry j 1(生化学工業(株))を4ng/mLから5管T−PBSで2n倍希釈し、各々50μLを各ウェルに分注し、さらに陰性対照としてCry j 1の替わりにT−PBSを50μL加えたウェルを用意する。測定する試料はT−PBSで適宜希釈してから各ウェルに50μLずつ分注する。室温で2時間静置する。
6.プレートをT−PBSで3回洗浄する。
7.至適濃度のPeroxidase Conjugated Ab−Cry j 1 mAb053(生化学工業(株))を各ウェルに50μL分注し室温で2時間静置する。
8.プレートをT−PBSで3回洗浄する。
9.ペルオキシダーゼ用発色キットT(住友ベークライト)を用いて発色を行う。まず発色剤10mLに基質液を0.1mL加えて混和して発色液とする。この発色液を各ウェルに100μLずつ分注し室温で発色させる。 その後停止液を各ウェルに100μLずつ分注して反応を止め、プレートリーダーで450nmにおける吸光度を測定する。
10.スタンダードの吸光度から得られる検量線を用いて測定する試料のCry j 1濃度を算出する。
下記定量法を用いて、サンプル中のCry j 1を定量し、サンプル中のスギ花粉アレルゲン量とした。
[Cry j 1のELISA定量法]
1.モノクローナル抗体Ab−Cry j 1 mAb013(生化学工業(株))をPBSで2μg/mLの濃度に希釈しマイクロプレート(住友ベークライトELISA PLATE H TYPE)の各ウェルに50μLずつ分注し、室温で2時間静置する。
2.プレートをPBSで3回洗浄する。
3.1%BSAを含むPBS(大日本製薬 ブロックエース)を各ウェルに200μLずつ分注し室温で1時間静置し、ブロッキングを行う。
4.プレートをTween20(SIGMA)を0.05質量%含有するPBS(以下、T−PBSとする)で3回洗浄する。
5.スタンダードとして精製Cry j 1(生化学工業(株))を4ng/mLから5管T−PBSで2n倍希釈し、各々50μLを各ウェルに分注し、さらに陰性対照としてCry j 1の替わりにT−PBSを50μL加えたウェルを用意する。測定する試料はT−PBSで適宜希釈してから各ウェルに50μLずつ分注する。室温で2時間静置する。
6.プレートをT−PBSで3回洗浄する。
7.至適濃度のPeroxidase Conjugated Ab−Cry j 1 mAb053(生化学工業(株))を各ウェルに50μL分注し室温で2時間静置する。
8.プレートをT−PBSで3回洗浄する。
9.ペルオキシダーゼ用発色キットT(住友ベークライト)を用いて発色を行う。まず発色剤10mLに基質液を0.1mL加えて混和して発色液とする。この発色液を各ウェルに100μLずつ分注し室温で発色させる。 その後停止液を各ウェルに100μLずつ分注して反応を止め、プレートリーダーで450nmにおける吸光度を測定する。
10.スタンダードの吸光度から得られる検量線を用いて測定する試料のCry j 1濃度を算出する。
<処理後の感触の評価方法>
表1に示す水性組成物を、表3に示すトリガー容器に300mL充填し、上記のように天日干しを行った布団に、表3のように水性組成物を噴霧処理し、室温にて30分放置した後に、下記基準で10名のパネラーにて布団の感触についての官能評価を行い、平均値を求めた。結果を表3に示す。
4:基準よりも感触が良好である(湿っていない)
3:基準と同等である
2:基準よりもやや感触が劣る(やや湿っている)
1:基準よりも明らかに感触が劣る(明らかに湿っている)
表1に示す水性組成物を、表3に示すトリガー容器に300mL充填し、上記のように天日干しを行った布団に、表3のように水性組成物を噴霧処理し、室温にて30分放置した後に、下記基準で10名のパネラーにて布団の感触についての官能評価を行い、平均値を求めた。結果を表3に示す。
4:基準よりも感触が良好である(湿っていない)
3:基準と同等である
2:基準よりもやや感触が劣る(やや湿っている)
1:基準よりも明らかに感触が劣る(明らかに湿っている)
表1中、ヒドロキシエチルセルロースは、ダイセル化学工業(株)製、SE400である。
Claims (7)
- 寝具を屋外で乾燥させた後、屋内に取り込む際に前記寝具に水性組成物を噴霧して、アレルギー症状を緩和する環境下で寝具を屋内に収容する方法。
- 水性組成物を、寝具の表面積1m2あたり0.1〜20g均一に噴霧する請求項1記載の方法。
- 水性組成物が下記(a)成分および(b)成分を含有する請求項1又は2記載の方法。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:水 - 水性組成物が(c)アレルゲン不活性化剤を含有する請求項1〜3の何れか1項記載の方法。
- 下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する、請求項1〜4の何れか1項記載の方法に供される水性組成物。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:水
(c)成分:アレルゲン不活性化剤 - (c)成分が重量平均分子量1000以上の水溶性高分子化合物である請求項5記載の水性組成物。
- 屋外で乾燥させた寝具に噴霧することで該寝具を屋内に取り込む際の花粉の舞い上がりを防止できること示すラベルを付した請求項5又は6記載の水性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005021391A JP2006205083A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | 寝具の収容方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2009173690A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-08-06 | Japan Exlan Co Ltd | アレルゲン除去剤および該アレルゲン除去剤を付与してなるアレルゲン除去性能を有する製品 |
JPWO2016013654A1 (ja) * | 2014-07-24 | 2017-06-08 | 株式会社プロテクティア | アレルゲン活性の抑制剤およびその用途 |
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2005
- 2005-01-28 JP JP2005021391A patent/JP2006205083A/ja active Pending
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