JP2006203513A - 信号発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ローカル信号の漏れ成分が位相周波数比較器に入力された場合であっても、スプリアスを発生させないようにする。
【解決手段】 サンプラ12に入力されるローカル信号Lを分周器21で分周して位相周波数比較器14に入力する構成とし、且つ、分周器21の分周比をN、低域通過フィルタ16の帯域の上限をfとして、
/N>f
=f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
を満たす分周比Nと周波数fとを求め、分周器21およびローカル信号発生器13にそれぞれ指定して、VCO11の出力信号の周波数を所望出力周波数fにロックさせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位相同期ループ(PLL)で構成され、高い周波数の信号を広帯域に安定に出力する信号発生装置において、出力信号に含まれるスプリアスを低減するための技術に関する。
周波数可変の信号発生装置に一般的に用いられているPLLは、VCO(電圧制御発振器)の出力信号を分周比可変の分周器で分周し、その分周出力を基準信号にロック(同期)させる方式と、VCOの出力信号をミキサに入力して周波数可変のローカル信号と周波数混合し、その差の成分を基準信号にロックさせる方式があり、また両者を組合せた方式も知られている。
ただし、分周方式の場合、構成が簡単ではあるが、VCOの出力信号の位相や周波数の変化が分周比分小さくなった状態で基準信号と比較されることになり、出力信号に含まれる雑音の抑圧効果が低下し、また、応答速度が低下する。
これに対し、ミキサ方式では、周波数可変のローカル信号が必要となるが、VCOの出力信号の位相や周波数の変化が、維持されるため、雑音特性および応答速度が向上する。
したがって、高い信号純度と応答速度が要求される用途ではミキサ方式が採用されている。
このミキサ方式において、VCOの出力周波数を高い周波数領域で大きく可変させる場合には、サンプラを用いる方法が知られている。
サンプラは、ローカル信号を逓倍する機能と、その逓倍成分と入力信号とを混合するミキサ機能と、ミキサの出力に現れる混合成分から所定周波数以下の信号を出力させるフィルタ機能とを有している。
このため、ローカル信号の逓倍成分のうち、VCOの出力信号との差が所定周波数以下となる次数の成分が選択的に用いられることになり、VCOの出力信号の発振周波数帯域より低い周波数帯域で可変幅の狭いローカル信号を用いて、VCOの出力信号の周波数を低い周波数帯に変換することができる。
図4は、サンプラを用いた従来の信号発生装置10の構成を示している。
図4において、VCO11は、制御信号Cの電圧に応じた周波数(例えば4〜8GHz)の信号Sを発振し、サンプラ12に出力する。
一方、ローカル信号発生器13は、VCO11の発振周波数帯域より低い周波数帯域内(例えば800±50MHz)で、指定された周波数fのローカル信号Lをサンプラ12に出力する。
サンプラ12は、図5に示すように、ローカル信号Lをステップリカバリーダイオード等によって構成される逓倍回路12aにより逓倍し、図6のように、逓倍によって得られた周波数2f、3f、…の各逓倍成分L、L、……とVCO11の出力信号Sとをミキサ12bで周波数混合し、その差成分のうち所定周波数(例えば100MHz)以下の差成分をフィルタ(低域通過フィルタ)12cで抽出して位相周波数比較器14に出力する。
位相周波数比較器14は、基準信号発生器15から出力された周波数fの基準信号Rと、サンプラ12の出力信号Pとの周波数および位相の比較を行い、基準信号Rと等しい周期で、両信号の位相差に応じた幅をもつパルス信号を出力する。
低域通過フィルタ16は、位相周波数比較器14の出力信号Φから、基準信号Rとサンプラ12の出力信号Pとの位相および周波数の差に対応した直流の誤差信号Eを抽出する。この低域通過フィルタ16は、ループフィルタとも呼ばれ、PLLの特性を決定するものであり、その帯域は出力信号の雑音特性と周波数切換時の応答速度との兼ね合いにより決定されており、一般的には、位相周波数比較器14に入力される信号の上限(例えば100MHz)の1/100(=1MHz)程度に設定されている。
粗調信号出力回路17は、例えばD/A変換器により構成されており、後述の制御部19によって指定された電圧の粗調信号Qを生成して加算器18に出力し、VCO11の出力信号Sの周波数を粗調する。
加算器18は、誤差信号Eと粗調信号Qとを加算し、その加算結果を制御信号CとしてVCO11に与える。
制御部19は、例えば外部から所望出力周波数fが指定されたとき、VCO11の出力信号Sの周波数fが所望出力周波数fの近傍となるための粗調信号Qを粗調信号出力回路17から出力させるとともに、ローカル信号発生器13に対して、次の演算を満たす周波数fとを指定して、VCO11の出力信号Sの周波数を、所望出力周波数fにロックさせる。
即ち、サンプラ12の逓倍の次数をKとすると、ロック状態において、
=Kf+f(またはf=Kf−f
が成立する。
ここで、基準信号Rの周波数fを100MHzとし、所望出力周波数fが4123MHzとすると、制御部19は、
Kf=f−f=4123−100=4023
を求める。
そして、ローカル周波数fが800MHz近傍であるので、K=5を選択し、
=4023/5=804.6MHz
の演算により、ローカル周波数f=804.6MHzを求め、これをローカル信号発生器13に指定して、VCO11の出力信号Sの周波数fを所望出力周波数fにロックさせる。
なお、上記のようにサンプラを用いたPLL構成の信号発生装置の例は、例えば、次の特許文献1に記載されている。
特開平9−219641号公報図2
上記のようにサンプラ12を用いた信号発生装置の場合、比較的レベルの高い逓倍成分を多く発生させるため、ローカル信号Lのレベルを大きくしなければならず、そのローカル信号Lの漏れ成分L′が近傍回路に回り込む場合が多く、このローカル信号の回り込みにより、出力信号にスプリアスが発生することがある。
特に、図3に示しているように、ローカル信号Lの漏れ成分L′がサンプラ12の出力ラインに回り込んで位相周波数比較器14に入力されると、その漏れ成分L′と基準信号Rの高調波成分との周波数差および位相差に対応した信号が位相周波数比較器14から出力される。
簡単な数値例を示せば、所望出力周波数f=4100.1MHzの場合、ローカル信号Lの周波数f=800.02MHzとなるが、このローカル周波数fと、基準信号Rの8倍の周波数800MHzとの差は20kHzとなり、両者の位相および周波数の差に対応した成分が低域通過フィルタ16の帯域内に入ってしまい、この成分を含む誤差信号EによりVCO11が変調を受け、出力信号Sにスプリアスが発生することになる。
本発明は、この問題を解決し、ローカル信号の漏れ成分が位相周波数比較器に入力された場合であっても、スプリアスを発生させない信号発生装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の信号発生装置は、
制御信号の電圧に応じた周波数の信号を発振出力するVCO(11)と、
前記VCOの発振周波数帯域より低い周波数帯域内で指定された周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生器(13)と、
前記ローカル信号を受けて逓倍し、その逓倍によって得られた複数の逓倍成分と前記VCOの出力信号とを周波数混合し、その差成分のうち所定周波数以下の差成分を出力するサンプラ(12)と、
前記ローカル信号を分周する分周器(21′)と、
前記分周器の出力信号と前記サンプラの出力信号との位相および周波数を比較する位相周波数比較器(14)と、
前記位相周波数比較器の出力信号から、前記分周器の出力信号に前記サンプラの出力信号を同期させるための誤差信号を抽出する低域通過フィルタ(16)と、
前記VCOの出力信号の周波数を粗調するための粗調信号を出力する粗調信号出力回路(17)と、
前記誤差信号と前記粗調信号とを加算し、該加算結果を前記制御信号として前記VCOに与える加算器(18)と、
前記VCOの出力信号の周波数が所望出力周波数fの近傍となるように、前記粗調信号発生回路から粗調信号を出力させるとともに、前記サンプラ内の逓倍成分の次数をK、前記ローカル信号の周波数をf、前記分周器の分周比をN、前記低域通過フィルタの帯域の上限をfとして、
/N>f
=f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
を満たす周波数fを求め、前記ローカル信号発生器にそれぞれ指定し、前記VCOの出力信号の周波数を前記所望出力周波数fにロックさせる制御部(25)とを備えている。
また、本発明の請求項2の信号発生装置は、
制御信号の電圧に応じた周波数の信号を発振出力するVCO(11)と、
前記VCOの発振周波数帯域より低い周波数帯域内で指定された周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生器(13)と、
前記ローカル信号を受けて逓倍し、その逓倍によって得られた複数の逓倍成分と前記VCOの出力信号とを周波数混合し、その差成分のうち所定周波数以下の差成分を出力するサンプラ(12)と、
前記ローカル信号を、指定された分周比で分周する分周器(21)と、
前記分周器の出力信号と前記サンプラの出力信号との位相および周波数を比較する位相周波数比較器(14)と、
前記位相周波数比較器の出力信号から、前記分周器の出力信号に前記サンプラの出力信号を同期させるための誤差信号を抽出する低域通過フィルタ(16)と、
前記VCOの出力信号の周波数を粗調するための粗調信号を出力する粗調信号出力回路(17)と、
前記誤差信号と前記粗調信号とを加算し、該加算結果を前記制御信号として前記VCOに与える加算器(18)と、
前記VCOの出力信号の周波数が所望出力周波数fの近傍となるように、前記粗調信号発生回路から粗調信号を出力させるとともに、前記サンプラ内の逓倍成分の次数をK、前記ローカル信号の周波数をf、前記分周器の分周比をN、前記低域通過フィルタの帯域の上限をfとして、
/N>f
=f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
を満たす分周比Nと周波数fとを求め、前記分周器および前記ローカル信号発生器にそれぞれ指定し、前記VCOの出力信号の周波数を前記所望出力周波数fにロックさせる制御部(25)とを備えている。
上記のように、本発明では、サンプラに入力されるローカル信号を分周器で分周して位相周波数比較器に入力する構成とし、且つ、分周器の分周比をN、低域通過フィルタの帯域の上限をfとして、
/N>f
=f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
を満たす分周比Nと周波数fとを求め、分周器およびローカル信号発生器にそれぞれ指定して、VCOの出力信号の周波数を所望出力周波数fにロックさせている。
このため、ローカル信号の漏れ成分がサンプラの出力ラインを経由して位相周波数比較器に入力された場合でも、その漏れ成分と分周出力の高調波成分との周波数差は、0かf/N以上となり、0の場合には一定電圧の直流が誤差信号に含まれるだけであり、f/N以上の場合には低域通過フィルタの帯域外となるので、この漏れ成分によるスプリアスは発生せず、純度の高い信号を発生させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した信号発生装置20の構成を示している。なお、図1において、VCO11、サンプラ12、ローカル信号発生器13、位相周波数比較器14、低域通過フィルタ16、粗調信号発生回路17および加算器18は、前記した図4の従来装置と同等である。
即ち、VCO11は、制御信号Cの電圧に応じた周波数(例えば4〜8GHz)の信号Sを発振し、サンプラ12に出力する。
ローカル信号発生器13は、VCO11の発振周波数帯域より低い周波数帯内(例えば800±50MHz)で指定された周波数fのローカル信号Lをサンプラ12に出力する。なお、このローカル信号発生器13は、DDSを含むPLL構成のものであり、高い周波数分解能でローカル信号を発生できるようになっている。例えば所望出力周波数に要求される分解能が4〜8GHzの全帯域で1Hzの場合、0.01Hz程度の分解能でローカル信号を出力できる。
サンプラ12は、前記図5に示した通りの構成であり、ローカル信号Lを逓倍回路12aにより逓倍し、図6に示した周波数2f、3f、…の各逓倍成分L、L、…とVCO11の出力信号Sとをミキサ12bで周波数混合し、その差成分のうち所定周波数(例えば100MHz)以下の差成分をフィルタ12cで抽出して位相周波数比較器14に出力する。
位相周波数比較器14は、後述の分周器21から出力された分周信号Uと、サンプラ12の出力信号Pとの周波数および位相の比較を行い、分周信号Uと等しい周期で、両信号の位相差に応じた幅をもつパルス信号を出力する。
低域通過フィルタ16は、位相周波数比較器14の出力信号Φから、分周信号Uにサンプラ12の出力信号Pを同期させるための直流の誤差信号Eを抽出するものである。この低域通過フィルタ16は、PLLの特性を決定するループフィルタであり、その特性は出力信号の雑音特性と周波数切換時の応答速度との兼ね合いにより決定され、帯域の上限周波数fは、位相周波数比較器14に入力される信号の上限(例えば100MHz)の1/100(=1MHz)程度あるいはそれ以下に設定されている。
粗調信号出力回路17は、例えばD/A変換器により構成されており、後述の制御部25によって指定された電圧の粗調信号Qを生成して加算器18に出力し、VCO11の出力信号Sの周波数を粗調する。
加算器18は、誤差信号Eと粗調信号Qとを加算し、その加算結果を制御信号CとしてVCO11に与える。
この信号発生装置20の分周器21は、ローカル信号Lを制御部25から指定された分周比Nで分周し、位相周波数比較器14に出力する。
制御部25は、例えば外部から所望出力周波数fが指定されると、VCO11の出力信号Sの周波数fが所望出力周波数fの近傍となるように、粗調信号発生回路17から粗調信号Qを出力させるとともに、サンプラ12内の逓倍成分の次数をK、ローカル信号Lの周波数f、分周器21の分周比Nについて、
/N>f
=f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
が成立するための分周比Nと周波数fとを決定し、分周器21およびローカル信号発生器13にそれぞれ指定して、VCO11の出力信号Sの周波数fを所望出力周波数fに引き込みロックさせる。
例えば所望出力周波数f=4123MHzである場合、制御部25は、所望出力周波数fをローカル周波数の中心値f′(=800MHz)で除算する。(下限値750MHzで除算してもよい)。
/f′=4123/800=5.15375
そして、この除算結果の整数部(商)5を逓倍次数Kとし、分周器21に指定可能な分周比Nのうち、1/Nが余り0.15375に最も近くなるN(この場合6)を選択して、分周器12に設定する。この分周比Nはf/N>fの条件を満たしている。
そして、前記式、
=f(K+1/N)
に、f=4123MHz、K=5、N=6を代入して、ローカル周波数fを以下のように算出して、ローカル信号発生器13に設定する。
=4123/(5+1/6)=798MHz
この設定動作により、VCO11の出力信号Sの周波数fは所望出力周波数f=4123MHzに引き込まれてロックされることになる。このときの分周信号Uの周波数fは、
/N=[4123/(5+1/6)]/6=133MHz
となる。
また、例えば所望出力周波数f=7824MHzである場合、制御部25は、所望出力周波数fをローカル周波数の中心値f′(=800MHz)で除算する。(下限値750MHzで除算してもよい)。
/f′=7824/800=9.78
そして、この除算結果の整数部(商)9を逓倍次数Kとし、分周器21に指定可能な分周比Nのうち、1/Nが余り0.78に最も近くなるNを選択して、分周器12に設定する。ただし、設定可能な分周比Nには下限があり、1/Nが余り0.78に最も近くなる値(例えば2)が下限値(例えば4)より小さい場合には、その下限値4を採用する。この場合の分周比Nもf/N>fの条件を満たしている。
そして、前記式、
=f(K+1/N)
に、f=7824MHz、K=9、N=4を代入して、ローカル周波数fを以下のように算出して、ローカル信号発生器13に設定する。
=7824/(9+1/4)=845.83783784MHz
この演算は割り切れないが、出力周波数の精度を維持するために、0.01Hz単位まで求める。
この周波数設定動作により、VCO11の出力信号Sの周波数fは所望出力周波数f=7824MHzに引き込まれてロックされることになる。
なお、このときの分周出力Uの周波数fは、
/N=[7824/(9+1/4)]/4=211.45946MHz
となる。
上記したように、分周比Nは、一つの所望出力周波数に対して複数の値をとりうる。つまり、ローカル周波数の算出結果がその可変範囲内で得られるような分周比Nは複数存在するが、分周比Nが小さい程、分周信号Uの周波数が高くなり、位相周波数比較器14の位相比較精度が低下する。また、後述するようにスプリアスの発生を防ぐ意味で、分周比Nをあまり大きくすることは好ましくない。
また、出力周波数の変更に対してPLLループの動作状態が大きく変化しないように、分周出力の周波数は大きく変化させないことが望ましい。
したがって、分周比Nを決定する場合、分周出力の周波数が10倍程度の変化範囲、例えば20MHz〜200MHzの範囲に入るような分周比N、つまり、上記数値例では、4〜40の範囲内で指定することが望ましい。
上記演算例は、f=f(K+1/N)の場合、即ち、前記図4に示したように所望出力周波数fがローカル信号LのK倍の周波数より高い状態でロックさせるモードであるが、f=f(K−1/N)の場合、即ち、図2に示すように、所望出力周波数fがローカル信号LのK倍の周波数より低い状態でロックさせることも可能である。
例えばf=4789MHzである場合、制御部25は、所望出力周波数fをローカル周波数の中心値f′(=800MHz)で除算する。(下限値750MHzで除算してもよい)。
/f′=4678/800=5.8475
そして、この除算結果の整数部(商)5に1を加えた値6を逓倍次数Kとし、分周器21に指定可能な分周比Nのうち、1/Nが、1から余り0.8475を減じた値0.1525に最も近くなるN(この場合6)を選択して分周器12に設定する。この分周比Nはf/N>fの条件を満たしている。
そして、前記式、
=f(K+1/N)
に、f=4678MHz、K=6、N=6を代入して、ローカル周波数fを以下のように算出して、ローカル信号発生器13に設定する。
=4678/(6−1/6)=801.94285714MHz
この演算は割り切れないが、精度を保持するために、0.01Hz単位まで求めている。
この周波数の設定動作により、VCO11の出力信号の周波数は所望出力周波数f=4678MHzにロックされることになる。
なお、このときの分周出力Uの周波数fは、
/N=[4678/(6−1/6)]/6=133.65714MHz
となる。
ただし、上記のように所望出力周波数がローカル信号LのK倍の周波数より高い状態でロックさせるモードと、低い状態でロックさせるモードとを併用する場合、ループの引込制御の方向もそのモードに合わせて反転する必要がある。
即ち、f>Kfの状態でVCO11の周波数fが、Δfだけ高い方へ変化すると、サンプラ12の出力信号Pの周波数が分周信号Uの周波数よりΔfだけ高くなるのに対し、f<Kfの状態でVCO11の周波数fが、Δfだけ高い方へ変化したとすると、サンプラ12の出力信号Pの周波数が分周信号Uの周波数よりΔfだけ低くなる。
つまり、VCO11の周波数変化が同じであっても、サンプラ12の出力信号の周波数変化は逆となり、一方の場合に合わせて制御方向を決定していると、他方の場合に対応できない。
したがって、この場合には、位相周波数比較器14の2つの入力をモードに応じて入れ替える方法や、低域通過フィルタ16の出力信号Eと、その出力信号Eを利得1の反転増幅器で反転させた出力E′とをモードによって切り換える方法等を採用する必要がある。いずれか一方のモードだけで動作させる場合には上記のような切り換えは不要である。
上記構成の信号発生装置20の場合でもサンプラ12を用いているため、ローカル信号Lのレベルが高く、その漏れ成分が位相周波数比較器14に入力されて、分周出力Uの高調波との差分が発生する。
しかし、分周出力Uの周波数fは常にf/Nに等しく、その高調波成分の周波数は、Mf/Nとなる(Mは2以上の整数)。
そして、ローカル信号Lの漏れ成分と分周出力Uの高調波成分との差ΔFは、
ΔF=|(Mf/N)−f|=f×|(M/N)−1|
=f×|M−N|/N
となる。
ここで、M=Nのとき、ΔF=0となるが、この場合、ローカル信号Lの漏れ成分と分周出力Uの高調波成分とのビート成分は発生せず、単に電圧一定の直流分が発生し、ループ制御によりこの直流分を相殺するような誤差信号Eが生じるので、スプリアスは発生しない。
また、M≠Nのとき、ΔFは、|M−N|=1で且つ分周比Nが最大のとき、最小値f/Nとなる。
分周比Nの可変範囲は、前記したように除算結果の余り部分を1/Nで大まかに近似するものであり、その近似誤差が大きくても、ローカル信号発生器13の高い周波数分解能で吸収できるため、格別大きくする必要はなく、最大でも30程度で十分である。この場合、800MHz帯のローカル周波数fの1/30は26.7MHz程度となり、1MHz以下のループ帯域fに入ることは無い。
したがって、この構成の信号発生装置20では、ローカル信号Lの漏れ成分が位相周波数比較器14に入力されても、その漏れ成分によるスプリアスは発生せず、信号純度を劣化させない。
なお、上記説明では、制御部25が、所望出力周波数が指定される毎に逓倍次数K、分周比Nを算出していたが、これらの値は限られた整数であるので、予め所望出力周波数の範囲毎に求めて制御部25内のメモリに記憶しておき、所望出力周波数が指定されたときに、その値をメモリから読み出してローカル周波数を計算すればよい。
また、上記実施形態の信号発生装置20では、分周比Nを可変できる構成としていたが、図3に示す信号発生装置20′のように、分周比Nが固定の分周器21′を用いてもよい。この場合、制御部25は、逓倍次数Kと固定分周比Nと所望出力周波数とからローカル信号の周波数を算出して、ローカル信号発生器13に設定し、VCO11の出力周波数を所望出力周波数にロックさせる。
ただし、このように分周比Nを固定にした場合、逓倍数Kを求める際に生じた余りと1/Nとの近似誤差が大きくなるため、その誤差を吸収できるようにローカル信号Lの周波数可変幅を広げる必要がある。
本発明の実施形態の構成を示すブロック図 サンプラの動作を説明するためのスペクトラム図 本発明の他の実施形態の構成を示すブロック図 従来装置の構成を示すブロック図 サンプラの内部構成図 サンプラの動作を説明するためのスペクトラム図
符号の説明
11……VCO、12……サンプラ、13……ローカル信号発生器、14……位相周波数比較器、16……低域通過フィルタ、17……粗調信号発生回路、18……加算器、20、20′……信号発生装置、21、21′……分周器、25……制御部

Claims (2)

  1. 制御信号の電圧に応じた周波数の信号を発振出力するVCO(11)と、
    前記VCOの発振周波数帯域より低い周波数帯域内で指定された周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生器(13)と、
    前記ローカル信号を受けて逓倍し、その逓倍によって得られた複数の逓倍成分と前記VCOの出力信号とを周波数混合し、その差成分のうち所定周波数以下の差成分を出力するサンプラ(12)と、
    前記ローカル信号を分周する分周器(21′)と、
    前記分周器の出力信号と前記サンプラの出力信号との位相および周波数を比較する位相周波数比較器(14)と、
    前記位相周波数比較器の出力信号から、前記分周器の出力信号に前記サンプラの出力信号を同期させるための誤差信号を抽出する低域通過フィルタ(16)と、
    前記VCOの出力信号の周波数を粗調するための粗調信号を出力する粗調信号出力回路(17)と、
    前記誤差信号と前記粗調信号とを加算し、該加算結果を前記制御信号として前記VCOに与える加算器(18)と、
    前記VCOの出力信号の周波数が所望出力周波数fの近傍となるように、前記粗調信号発生回路から粗調信号を出力させるとともに、前記サンプラ内の逓倍成分の次数をK、前記ローカル信号の周波数をf、前記分周器の分周比をN、前記低域通過フィルタの帯域の上限をfとして、
    /N>f
    =f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
    を満たす周波数fを求め、前記ローカル信号発生器にそれぞれ指定し、前記VCOの出力信号の周波数を前記所望出力周波数fにロックさせる制御部(25)とを備えた信号発生装置。
  2. 制御信号の電圧に応じた周波数の信号を発振出力するVCO(11)と、
    前記VCOの発振周波数帯域より低い周波数帯域内で指定された周波数のローカル信号を出力するローカル信号発生器(13)と、
    前記ローカル信号を受けて逓倍し、その逓倍によって得られた複数の逓倍成分と前記VCOの出力信号とを周波数混合し、その差成分のうち所定周波数以下の差成分を出力するサンプラ(12)と、
    前記ローカル信号を、指定された分周比で分周する分周器(21)と、
    前記分周器の出力信号と前記サンプラの出力信号との位相および周波数を比較する位相周波数比較器(14)と、
    前記位相周波数比較器の出力信号から、前記分周器の出力信号に前記サンプラの出力信号を同期させるための誤差信号を抽出する低域通過フィルタ(16)と、
    前記VCOの出力信号の周波数を粗調するための粗調信号を出力する粗調信号出力回路(17)と、
    前記誤差信号と前記粗調信号とを加算し、該加算結果を前記制御信号として前記VCOに与える加算器(18)と、
    前記VCOの出力信号の周波数が所望出力周波数fの近傍となるように、前記粗調信号発生回路から粗調信号を出力させるとともに、前記サンプラ内の逓倍成分の次数をK、前記ローカル信号の周波数をf、前記分周器の分周比をN、前記低域通過フィルタの帯域の上限をfとして、
    /N>f
    =f(K+1/N)またはf=f(K−1/N)
    を満たす分周比Nと周波数fとを求め、前記分周器および前記ローカル信号発生器にそれぞれ指定し、前記VCOの出力信号の周波数を前記所望出力周波数fにロックさせる制御部(25)とを備えた信号発生装置。
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