JP2006201506A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写部材に剛体を用いても、像のぬけが防止できる画像形成方法の提供。
【解決手段】 像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写工程と、前記ベルト部材表面上のトナー像を被転写体上に転写する第二転写工程と、被転写体上のトナー像を定着し、画像を形成する定着工程と、をこの順に含む画像形成方法において、第一転写工程が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する工程であり、且つ、前記トナーの形状係数が140以下であることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタや静電記録装置などの複写機、FAX、プリンタに用いることのできる画像形成方法及び装置に関する。
電子写真法としては光導電性絶縁体(像担持体)上に一様な静電荷を与え、様々な手段により該光導電性絶縁体上に光像を照射することによって静電潜像を形成し、次いで、該潜像をトナーと呼ばれる微粉末を用いて現像可視化し、紙等の被転写体にトナー粉像を転写した後に定着させ、印刷物を得る方法が一般的である。また、カラー複写機等は、像担持体表面に形成された各色毎のトナー像をベルト部材表面に転写して、これをさらに被転写体上に転写することが行われている。
図1はベルト部材としてベルト状中間転写体を用いた画像形成装置の一例としてのカラープリンターの要部概略構造を説明する模式図であって、2は像担持体(ここでは、感光体ドラム)、1はベルト部材であるベルト状中間転写体、3は一次転写部材、4は転写電源、6は二次転写部材、Kは、紙等の被転写部材、等を備えた複数色(ここでは、クロBk、シアンC、マゼンタM、イエローY)のカラー現像装置である。
図1の、像担持体2と転写部材3とベルト部材1を部分を拡大したものが、図2である。図2(A)では、既にベルト部材に転写されているトナー画像の上にさらにトナー画像を重ねて転写する場合を示している。転写部材として、従来の発泡ゴムなどからなる転写ロールを用いた場合、その弾性によりトナー像の形状に沿って変形が起こることにより高濃度の文字画像と周りのハーフトーン間のパイルハイト差に起因する隙間がほとんど見られなく、まわりぬけがない(図2(C))。
しかし、近年、転写部材が、金属等の剛体であるものが提案されている(特許文献1、2参照)。これは、コストの低下、電気抵抗値のばらつきの低下を狙ったものであるが、剛体のロールではこの隙間がトナーのパイルハイト差分生じ、隙間があるためトナーが転写できず白く抜ける現象(回りぬけ)が起こる(図2(B))。
特開平9−152791号公報 特開2002−318494号公報
本発明は、上記課題を解決することを課題とする。すなわち、本発明の目的は、転写部材に剛体を用いても、像のぬけが防止できる画像形成方法、装置を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、トナーの形状係数が一定以下であれば、上記課題が解決されることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の画像形成方法及び装置を提供するものである。
<1> 像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写工程と、前記ベルト部材表面上のトナー像を被転写体上に転写する第二転写工程と、被転写体上のトナー像を定着し、画像を形成する定着工程と、をこの順に含む画像形成方法において、第一転写工程が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する工程であり、且つ、前記トナーの形状係数が140以下であることを特徴とする画像形成方法。
<2> 剛体転写部材が金属ロールである<1>記載の画像形成方法。
<3>剛体転写部材とベルト部材の接点と、像担持体とベルト部材との接点とが異なる ことを特徴とする<1>又は<2>記載の画像形成方法。
<4> 導電性支持体及び該導電性支持体上に感光層を有する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、帯電した該像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、形状係数が140以下であるトナーを該像担持体に供給し、前記静電潜像を現像して該像担持体上にトナー像を形成する現像装置と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写装置と、該ベルト部材表面上のトナー像を被転写媒体に転写する第二転写装置と、を備える画像形成装置であって、第一転写装置が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する装置であることを特徴とする画像形成装置。
<5> 剛体転写部材が金属ロールである<4>記載の画像形成装置。
<6>剛体転写部材とベルト部材の接点と、像担持体とベルト部材との接点とが異なることを特徴とする<4>又は<5>記載の画像形成装置。
本発明によれば、転写部材に剛体を用いても、像のぬけが防止することができる。
<トナー>
本発明に用いるトナーは、形状係数が140以下であれば特に限定されない。
本発明の電子写真用トナーの形状係数SF1の値は140以下であり、110〜135 がより好ましい。110未満では安定に製造することが困難であり、収率が低下しコストが上昇してしまう。また140を超えると転写部材に剛体を用いると、像のぬけが生じることがあり好ましくない。
前記形状係数SF1は画像解析装置(ルーゼックスIII、(株)ニレコ社製)を用いて測定することができる。スライドガラス上に散布したトナーの光学顕微鏡画像を画像解析装置に取り込み、トナー粒子100個のそれぞれのSF1を求め、それらの平均値で算出することができる。なおSF1は以下の式(1)で算出される。
SF1=(トナー径の絶対最大長)2/(トナー粒子の投影面積)×(π/4)×100・・・式(1)
トナー粒子は、通常、混練粉砕法により製造されることが多い。この混練粉砕法は、熱可塑性樹脂等を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤等と共に溶融混練し、冷却後にこの溶融混練物を微粉砕し、これを分級して所望のトナー粒子を製造する方法である。なお、前記混練粉砕法により製造されたトナー粒子には、流動性やクリーニング性等を改善する目的で、さらに必要に応じてその表面にさらに無機及び/又は有機の微粒子が添加されたりする。
前記混練粉砕製法により製造されるトナー粒子の場合、通常、その形状は不定型であり、その表面組成は均一でない。使用材料の粉砕性や粉砕工程の条件により、トナー粒子の形状や表面組成は微妙に変化するものの、意図的にこれらを所望の程度に制御することは困難である。従って、混練粉砕製法により形状係数が140以下のトナーを得ることは難しいが、粉砕後、熱処理を施すことによって球形に近いものがつくりだせる。しかし、工程が増加しコストアップとなるため望ましい方法ではない。
本発明に用いるトナーは、次のような湿式製法によって製造することが形状係数が140以下に制御可能であり好ましいが、この方法に限定されない。
この製造方法は、少なくとも樹脂粒子を分散させてなる分散液中で凝集粒子を形成し凝集粒子分散液を調製する工程(以下「第1工程」と称することがある)、前記凝集粒子分散液中に、樹脂微粒子を分散させてなる樹脂微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に前記樹脂微粒子を付着させて付着粒子を形成する工程(以下「第2工程」と称することがある)、及び、前記付着粒子を加熱し融合してトナー粒子を形成する工程(以下「第3工程」と称することがある)を含む。
前記第1工程では、分散液中に含まれる樹脂粒子等が凝集し、凝集粒子が形成される。前記第2工程では、前記凝集粒子を母粒子として、その表面に、前記凝集粒子が分散する凝集粒子分散液中に添加混合した樹脂微粒子分散液に含まれていた樹脂微粒子が付着し、付着粒子が形成される。前記凝集粒子や前記付着粒子は、例えば、ヘテロ凝集等により形成され、添加される側と添加する側とにおける分散液中に含まれるイオン性界面活性剤の量のバランスを予めズラしておき、そのバランスのズレを補填するようにして各分散液の添加することにより生ずる。前記第3工程では、前記付着粒子中の樹脂が溶融し、融合し、静電荷像現像用トナー粒子が形成される。
(第1工程)
第1工程は、分散液中で凝集粒子を形成し凝集粒子分散液を調製する工程である(以下、第1工程を「凝集工程」と称することがある)。
前記分散液は、少なくとも樹脂粒子を分散させてなるものである。前記樹脂粒子は、樹脂製の粒子である。前記樹脂としては、例えば熱可塑性結着樹脂などが挙げられ、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの樹脂の中でもビニル系樹脂が特に好ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合やシード重合により樹脂粒子分散液を容易に調製することができる点で有利である。前記ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなどのビニル系高分子酸やビニル系高分子塩基の原料となるモノマーが挙げられる。本発明においては、前記樹脂粒子が、前記ビニル系モノマーをモノマー成分として含有するのが好ましい。本発明においては、これらのビニル系モノマーの中でも、ビニル系樹脂の形成反応の容易性等の点でビニル系高分子酸がより好ましく、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を解離基として有する解離性ビニル系モノマーが、重合度やガラス転移点の制御の点で特に好ましい。
なお、前記解離性ビニル系モノマーにおける解離基の濃度を決定するには、例えば、高分子ラテックスの化学(高分子刊行会)に記載されているような、粒子を表面から溶解して定量する方法などが挙げられる。即ち、前記解離基がカルボキシル基の場合は、粒子雰囲気のpHを次第に上昇することで溶出されるカルボキシル基を有する樹脂を遠心法又はゲルろ過法などで分離した後、解離基の濃度を定量することができる。この方法により、粒子の表面から内部にかけての樹脂の分子量やガラス転移点を決定することもできる。
前記樹脂粒子の平均粒径としては、通常大きくとも1μm(1μm以下)であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。前記平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前期平均粒径は、例えばコールターカウンターなどを用いて測定することができる。
この方法においては、後述の第2工程における樹脂微粒子分散液が着色剤を含有していない場合は、前記分散液中にさらに着色剤を分散させておく必要がある。なお、その場合、樹脂粒子を分散させてなる分散液中に着色剤を分散させてもよいし、樹脂粒子を分散させてなる分散液に、着色剤を分散させてなる分散液を混合してもよい。
前記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料;などが挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の平均粒径としては、通常大きくとも1μm(1μm以下)であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。前記平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前期平均粒径は、例えばコールターカウンターなどを用いて測定することができる。
前記分散液中で、前記着色剤と前記樹脂粒子とを併用する場合には、その組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜自由に選択することができる。
なお、本発明においては目的に応じて、前記分散液に、離型剤、内添剤、帯電制御剤、無機粒体、滑剤、研磨材などのその他の成分を分散させてもよい。なお、その場合、樹脂粒子を分散させてなる分散液中にその他の粒子を分散させてもよいし、樹脂粒子を分散させてなる分散液に、その他の粒子を分散させてなる分散液を混合してもよい。
前記離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;及びそれらの変性物などが挙げられる。
なお、これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基等の高分子電解質と共に分散し、融点以上に加熱し、強い剪断力を印加可能なホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて処理すると、容易に1μm以下の微粒子にされ得る。
前記内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体などが挙げられる。
前記帯電制御剤としては、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。なお、本発明における帯電制御剤としては、凝集時や融合時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが好ましい。
前記無機粒体としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。前記滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩が挙げられる。前記研磨材としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどが挙げられる。
前記その他の成分の平均粒径としては、通常大きくとも1μm(1μm以下)であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。前記平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前記平均粒径は、例えばコールターカウンターなどを用いて測定することができる。
前記分散液における分散媒としては、例えば水系媒体などが挙げられる。前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくのが好ましい。前記界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。また、前記カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましい。
前記分散液における前記樹脂粒子の含有量としては、前記凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中において、40重量%以下であればよく、2〜20重量%程度であるのが好ましい。また、前記分散液に前記着色剤や磁性体をも分散させる場合、前記分散液における前記着色剤の含有量としては、前記凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中において、50重量%以下であればよく、2〜40重量%程度であるのが好ましい。
さらに、前記分散液に前記その他の成分をも分散させる場合、前記分散液における前記その他の成分の含有量としては、本発明の目的を阻害しない程度であればよく、一般的には極く少量であり、前記凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中において、0.01〜5重量%程度であり、0.5〜2重量%程度が好ましい。前記含有量が前記範囲外であると、前記その他の粒子を分散させたことの効果が十分でなかったり、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。
前記少なくとも樹脂粒子を分散させてなる分散液は、例えば以下のようにして調製される。前記樹脂粒子における樹脂が、前記ビニル基を有するエステル類、前記ビニルニトリル類、前記ビニルエーテル類、前記ビニルケトン類等のビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)である場合には、前記ビニル系単量体をイオン性界面活性剤中で乳化重合やシード重合等することにより、ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)製の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。前記樹脂粒子における樹脂が、前記ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体以外の樹脂である場合には、該樹脂が、水への溶解度が比較的低い油性溶剤に溶解するのであれば、該樹脂を該油性溶剤に溶解させ、この溶液を、ホモジナイザー等の分散機を用いてイオン性界面活性剤や高分子電解質と共に水中に微粒子分散し、その後、加熱又は減圧して該油性溶剤を蒸散させることにより、ビニル系樹脂以外の樹脂製の樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。
前記分散の手段としては、特に制限はないが、例えば、回転剪断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどのそれ自体公知の分散装置が挙げられる。
前記凝集粒子は、例えば、以下のようにして調製される。イオン性界面活性剤を添加混合した水系媒体に少なくとも前記樹脂粒子を分散させてなる第1分散液に、前記イオン性界面活性剤と反対極性のイオン性界面活性剤A、又は、それを添加混合した水系媒体B若しくは該水系媒体を含有する第2分散液Cを混合する。この混合液を攪拌すると、イオン性界面活性剤の作用により、分散液中で前記樹脂粒子等が凝集し、樹脂粒子等による凝集粒子が形成され、凝集粒子分散液が調製される。前記混合は、混合液に含まれる樹脂のガラス転移点以下の温度で行うのが好ましい。この温度条件下で前記混合を行うと、凝集が安定した状態で行うことができる。なお、前記第2分散液は、前記樹脂粒子、前記着色剤、及び/又は前記その他の粒子を分散させてなる分散液である。また、前記攪拌は、例えばそれ自体公知の攪拌装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて行うことができる。
前記A又はBの場合は、第1分散液中に分散されている樹脂粒子同士が凝集してなる凝集粒子が形成される。なお、このとき、前記第1分散液における前記樹脂粒子の含有量は、通常5〜60重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。また、凝集粒子が形成された際における、凝集粒子分散液中の凝集粒子の含有量は、通常40重量%以下である。
前記Cの場合は、前記第2分散液中に分散されている粒子が前記樹脂粒子であるときは、この樹脂粒子と、第1分散液中に分散されている樹脂粒子とが凝集してなる凝集粒子が形成される。一方、前記第2分散液中に分散されている粒子が前記着色剤及び/又は前記その他の粒子である場合には、これらと、第1分散液中に分散されている樹脂粒子とがヘテロ凝集してなる凝集粒子が形成される。さらに、前記第2分散液中に分散されている粒子が、前記樹脂粒子、前記着色剤及び/又は前記その他の粒子である場合には、これらと、第1分散液中に分散されている樹脂粒子とが凝集してなる凝集粒子が形成される。
このとき、前記第1分散液における前記樹脂粒子の含有量は、通常5〜60重量%であり、好ましくは10〜40重量%であり、前記第2分散液における前記樹脂粒子、前記着色剤及び/又は前記その他の粒子の含有量は、通常5〜60重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。前記含有量が前記範囲外であると、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。また、凝集粒子が形成された際における、凝集粒子分散液中の凝集粒子の含有量は、通常40重量%以下である。なお、前記凝集粒子や前記付着粒子を形成させる場合には、添加される側の分散液に含まれるイオン性界面活性剤と、添加する側に含まれるイオン性界面活性剤とを反対の極性にしておき、その極性のバランスを変化させるのが好ましい。
形成される凝集粒子の平均粒径としては、特に制限はないが、通常、得ようとする静電荷像現像用トナーの平均粒径と同じ程度になるように制御される。前記制御は、例えば、温度と前記攪拌混合の条件とを適宜設定・変更することにより容易に行うことができる。以上の第1工程により、静電荷像現像用トナーの平均粒径とほぼ同じ平均粒径を有する凝集粒子が形成され、該凝集粒子を分散させてなる凝集粒子分散液が調製される。なお、本発明において、前記凝集粒子は「母粒子」と称されることがある。
(第2工程)
前記第2工程は、前記凝集粒子分散液中に、樹脂微粒子を分散させてなる樹脂微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に前記樹脂微粒子を付着させて付着粒子を形成する工程である(以下、第2工程を「付着工程」と称することがある)。
前記樹脂微粒子は、上述の樹脂の少なくとも1種を含有してなる微粒子である。この樹脂微粒子を前記凝集粒子の表面に付着させて付着粒子を形成し、該付着粒子を後述の第3工程において加熱融合すると、前記凝集粒子が着色剤や離型剤等を含有する場合には、これらの表面が前記樹脂微粒子による樹脂で被覆され(シェルが形成され)るので、これらの離型剤等のトナー粒子からの露出等が効果的に防止される。なお、樹脂微粒子における樹脂として好ましいものは、上述の樹脂粒子における樹脂の好ましいものと同じである。本発明においては、以下の点を満足するように前記樹脂微粒子における樹脂を選択することが重要である。
第2工程において、例えば多色の静電荷像現像用トナーを製造する場合に樹脂微粒子を使用すると、前記樹脂粒子と前記着色剤とを凝集させてなる凝集粒子の表面に、樹脂微粒子の層が被覆形成されるので、前記着色剤による帯電挙動への影響を最少化でき、着色剤の種類による帯電特性の差が生じにくくすることができる。また、前記樹脂微粒子における樹脂として、ガラス転移点の高い樹脂を選択すれば、熱保存性と定着性とを両立し、かつ帯電性に優れた静電荷像現像用トナーを製造することができる。
前記樹脂微粒子の平均粒径としては、通常大きくとも1μm(1μm以下)であり、0.01〜1μmであるのが好ましい。前記平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、樹脂微粒子による層構造を形成する点で有利である。なお、前記平均粒径は、例えばコールターカウンターなどを用いて測定することができる。
前記樹脂微粒子の体積としては、得られる静電荷像現像用トナーの体積分率に依存し、得られる静電荷像現像用トナーの体積の50%以下であるのが好ましい。前記樹脂微粒子の体積が得られる静電荷像現像用トナーの体積の50%を越えると、前記樹脂微粒子が前記凝集粒子に付着・凝集せず、前記樹脂微粒子による新たな凝集粒子が形成されてしまい、得られる静電荷像現像用トナーの組成分布や粒度分布の変動が著しくなり、所望の性能が得られなくなることがある。
前記微粒子分散液においては、これらの樹脂微粒子を1種単独で分散させて樹脂粒子分散液を調製してもよいし、2種以上の樹脂微粒子を併用して分散させて樹脂微粒子分散液を調製してもよい。後者の場合、併用する樹脂微粒子の組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記樹脂微粒子分散液における分散媒としては、例えば上述の水系媒体などが挙げられる。本発明においては、前記水系媒体に上述の界面活性剤の少なくとも1種を添加混合しておくのが好ましい。
前記樹脂微粒子分散液における前記樹脂微粒子の含有量としては、通常5〜60重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。前記含有量が前記範囲外であると、静電荷像現像用トナーの内部から表面にかけての構造及び組成の制御が十分でないことがある。また、凝集粒子が形成された際における、凝集粒子分散液中の凝集粒子の含有量は、通常40重量%以下である。
前記樹脂微粒子分散液は、例えば、イオン性界面活性剤等を添加混合した水系媒体に、前記樹脂微粒子の少なくとも1種を分散させることにより調製される。また、乳化重合やシード重合により作成されたラテックス表面に機械的剪断又は電気的に吸着、固定化することにより調製される。
第2工程においては、第1工程において調製された凝集粒子分散液中に、前記樹脂微粒子分散液を添加混合して、前記凝集粒子の表面に前記樹脂微粒子を付着させて付着粒子を形成する。前記樹脂微粒子は、前記凝集粒子から見て新たに追加される粒子に該当するので、本発明においては「追加粒子」と称されることがある。
前記添加混合の方法としては、特に制限はなく、例えば、徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。このようにして、前記樹脂微粒子(追加粒子)を添加混合することにより、微小な粒子の発生を抑制し、得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布をシャープにすることができる。また、得られる静電荷像現像用トナーの表面から内部にかけての組成や物性を段階的に変化させることができ、静電荷像現像用トナーの構造を容易に制御することができる。
以上において、トナーの外部に存在する樹脂のガラス転移点が、トナー内部に存在する樹脂のガラス転移点に比較して高くなるように、前記樹脂粒子及び前記樹脂微粒子における樹脂を選択すると、トナーの保存性や流動性と、最低定着温度とを両立することが可能になる。また、高分子側の樹脂の分子量を大きくし、溶融状態の弾性を高めると、高温におけるヒートロールへのオフセットを防ぐことができる。この効果は、特にオイル塗布を行わない場合には極めて有効な手段となる。
さらに、トナーの外部に存在する樹脂(即ち、樹脂微粒子中の樹脂)の分子量を、トナーの内部に存在する樹脂(即ち、凝集粒子中の樹脂)の分子量よりも小さくなるように選択すると、得られるトナー粒子の表面の平滑性が高まるため、流動性、転写性能が向上し易くなる。ただし、前記凝集粒子が、1種類の樹脂微粒子で形成されていない場合、即ち2種以上の樹脂粒子が凝集してなる場合には、前記トナーの内部に存在する樹脂(即ち、凝集粒子中の樹脂)の分子量は、該凝集粒子に含まれる全樹脂の分子量の平均値を意味する。
トナーの外部に存在する樹脂の分子量と、トナーの内部に存在する樹脂の分子量とが極端に異なる場合には、得られるトナー粒子において、芯部と被覆層の部分との接着力が低くなることがあり、該トナー粒子に対し、現像機内で攪拌乃至キャリアとの混合などの機械的ストレスを付加すると、該トナー粒子が破壊され得る。そこで、凝集粒子に樹脂微粒子を付着させる際、トナーの内部に存在する樹脂とトナーの内部に存在する樹脂との中間程度の分子量及び/又はガラス転移点を有する樹脂微粒子を最初に用いてこれを前記凝集粒子に付着させ、次に選択した樹脂微粒子を付着させることができる。
なお、複数回に分割して段階的に添加混合を行うと、前記凝集粒子の表面に段階的に前記樹脂微粒子による層が積層され、静電荷像現像用トナーの粒子の内部から外部にかけて構造変化や組成勾配をもたせることができ、粒子の表面硬度を向上させることができ、しかも、第3工程における融合時において、粒度分布を維持し、その変動を抑制することができると共に、融合時の安定性を高めるための界面活性剤や塩基又は酸等の安定剤の添加を不要にしたり、それらの添加量を最少限度に抑制することができ、コストの削減や品質の改善が可能となる点で有利である。
前記凝集粒子に前記樹脂微粒子を付着させる条件は、以下の通りである。即ち、温度としては、第1工程における樹脂粒子中の樹脂のガラス転移点以下の温度であり、室温程度であるのが好ましい。ガラス転移点以下の温度で加熱すると、前記凝集粒子と前記樹脂微粒子とが付着し易くなり、その結果、形成される付着粒子が安定し易くなる。処理時間としては、前記温度に依存するので一概に規定することはできないが、通常5分〜2時間程度である。なお、前記付着の際、前記凝集粒子と前記樹脂微粒子とを含有する分散液は、静置されていてもよいし、ミキサー等により穏やかに攪拌されていてもよい。後者の場合の方が、均一な付着粒子が形成され易い点で有利である。
この方法において、この第2工程が行われる回数としては、1回であってもよいし、複数回であってもよい。前者の場合、前記凝集粒子の表面に前記樹脂微粒子(追加粒子)による層が1層のみ形成されるのに対し、後者の場合、前記樹脂微粒子分散液として2種以上用意しておけば、前記樹脂凝集粒子の表面にこれらの樹脂微粒子分散液に含まれる樹脂微粒子(追加粒子)による層が積層形成される。後者の場合、複雑かつ精密な階層構造を有する静電荷像現像用トナーを得ることができ、静電荷像現像用トナーに所望の機能を付与し得る点で有利である。
第2工程が複数回行われる場合、前記凝集粒子に対し、最初に付着させる樹脂微粒子と、次以降に付着させる樹脂微粒子とは、いかなる組み合わせであってもよく、静電荷像現像用トナーの用途等に応じて適宜選択することができる。
第2工程が複数回行われる場合、前記樹脂微粒子を添加混合する毎に、前記樹脂微粒子と前記凝集粒子とを含有する分散液を、第1工程における樹脂粒子中の樹脂のガラス転移点以下の温度で加熱する態様が好ましく、この加熱の温度が段階的に上昇される態様がより好ましい。このようにすると、遊離粒子の発生を抑制することができる点で有利である。
以上の第2工程により、第1工程で調製された凝集粒子に前記樹脂微粒子を付着させてなる付着粒子が形成される。なお、第2工程を複数回行った場合には、第1工程で調製された凝集粒子に、前記樹脂微粒子が複数回付着させてなる付着粒子が形成される。したがって、第2工程において、前記凝集粒子に、適宜選択した樹脂微粒子を付着させることにより、所望の特性を有する静電荷像現像用トナーを自由に設計し、製造することができる。
(第3工程)
前記第3工程は、前記付着粒子を加熱し融合してトナー粒子を形成する工程である(以下、第3工程を「融合工程」と称することがある)。
前記加熱の温度としては、付着粒子に含まれる樹脂のガラス転移点温度〜該樹脂の分解温度であればよい。したがって、前記加熱の温度は、前記樹脂粒子及び前記樹脂微粒子の樹脂の種類に応じて異なり、一概に規定することはできないが、一般的には付着粒子に含まれる樹脂のガラス転移点温度〜180℃である。なお、前記加熱は、それ自体公知の加熱装置・器具を用いて行うことができる。
前記融合の時間としては、前記加熱の温度が高ければ短い時間で足り、前記加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、前記融合の時間は、前記加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には30分〜10時間である。
加熱温度と時間を調整することは、粒子の形状を球形から不定形まで制御する代表的な手段となる。より高温で、長時間の融合を行なうことにより、表面エネルギー的に安定な球形粒子が得られる。すなわち、加熱温度と時間を適切に制御することによって、形状係数SF1が140以下の粒子を得ることが出来る。
第3工程の終了後に得られた静電荷像現像用トナーを、適宜の条件で洗浄、乾燥等を行うことができる。なお、得られた静電荷像現像用トナーの表面に、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機粒体や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。これらの無機粒体や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
以上の第3工程により、前記凝集粒子(母粒子)の表面に前記樹脂微粒子(追加粒子)が付着したままの状態で、第2工程で調製された付着粒子が融合され、静電荷像現像用トナーが製造される。
トナー粒子の平均粒径としては、2〜9μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。前記平均粒径が、2μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、現像性が低下する場合があり、9μmを越えると、画像の解像性が低下する場合がある。
トナー粒子の粒度分布としては、その指標として、累積分布のD16、D84を用いて、体積GSD(体積GSD=(体積D84/体積D16)0.5 )、又は、数GSD(数GSD=(数D84/数D16)0.5 )を簡易的に用いることができる。前記体積GSDとしては、1.30以下が好ましく、1.27以下がより好ましい。前記体積GSDが、1.30を越えると、選択現像などにより、現像性が経時的に悪化する場合がある。
トナーの帯電量としては、10〜40μC/gが好ましく、15〜35μC/gがより好ましい。前記帯電量が、10μC/g未満であると、背景部汚れが発生し易くなり、40μC/gを越えると、画像濃度の低下が発生し易くなる。前記静電荷像現像用トナーの夏場における帯電量と冬場における帯電量との比率としては、0.5〜1.5が好ましく、0.7〜1.3が好ましい。前記比率が、前記好ましい範囲外であると、トナーの環境依存性が強く、帯電性の安定性に欠け、実用上好ましくないことがある。
前記の静電荷像現像用トナーを、キャリアと組み合わせることにより、静電荷像現像剤を得ることができる。前記キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載されたキャリアを使用することができる。前記静電荷像現像剤における、前記本発明の静電荷像現像用トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<画像形成方法>
次に、上記トナーを用いた本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法は、像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写工程と、前記ベルト部材表面上のトナー像を被転写体上に転写する第二転写工程と、被転写体上のトナー像を定着し、画像を形成する定着工程と、をこの順に含む画像形成方法において、第一転写工程が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する工程であり、且つ、前記トナーの形状係数が140以下であることを特徴とする。
まず、像担持体表面(電子写真感光体)の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。
次いで、像担持体上に形成された静電潜像を、上記形状係数のトナーにより現像してトナー画像を形成する。電子写真においては、像担持体に対向して配置された現像剤担持体の表面に現像剤層を形成せしめ、該現像剤層により像担持体表面に形成された静電潜像を現像する。トナーとキャリアからなる二成分現像方式の場合、現像剤層は現像剤担持体表面に磁性キャリアがブラシ状に形成され、これにトナーが付着したいわゆる磁気ブラシにより形成される(現像工程)。
形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して、ベルト部材表面に転写される(第一転写工程)。
フルカラーの画像を得ようとする場合には、現像工程で少なくともシアン、マゼンタおよびイエローの3色、さらに必要に応じてブラックの4色のトナーを用いて現像されたトナー像を、積層して転写することにより行われる。この時、中間転写体たるベルト部材上にこれらを一旦積層転写した後、一括して転写体に転写することは、位置ずれのない、発色性の良好な画像を得る上で好ましい(例えば図1参照)。
単色の画像を得ようとする場合、転写工程で転写材上に転写される転写画像の画像面積率100%領域におけるトナー重量(TMA)は、0.80mg/cm2以下が好ましく、0.60mg/cm2以下がさらに好ましい(転写工程)。
さらに、紙等の転写体の表面に転写されたトナー画像は、加熱型定着器により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。加熱型定着器としては加熱ロール等を用いる接触加熱型定着方式や、オーブン加熱による非接触加熱型定着方式が挙げられるが、信頼性や安全性、また熱効率の観点から接触型定着装置を用いることが好ましい。ここでいう接触型定着装置とは、定着ロール等の定着部材が転写画像が形成されている転写材を圧接することにより、転写材に転写画像を定着する方式の定着装置をいい、従来公知の接触型定着装置を広く使用することができる。圧接の方式としては、2つの接触するロール間または、接触するロールとベルト間等に、転写画像が形成されている転写材を通過させ、ロール−ロールまたはロール−ベルトのニップ領域で、転写画像を圧接し定着する方法等が挙げられる(定着工程)。
本発明においては、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する。
ここで剛体転写部材とは、転写部材の表面が剛体で構成され、発泡ゴム等の弾性体を用いないものをいう。剛体としては、各種金属や導電性プラスチックが挙げられる。
剛体転写部材の位置については、図3に示すように剛体転写部材3とベルト部材1の接点と、像担持体2とベルト部材1との接点とがずれていることが好ましい。このズレが無いと、ベルト部材や像担持体の回転に伴って転写部材に上下の振動が発生し、この振動のために転写むらが発生し易いと共に、ベルト部材が像担持体に接触を開始する部分(プレニップ部)で当該ベルト部材と像担持体との間に電界が形成され、この電界で像担持体上のトナーの飛び散り(ブラー)が発生するという問題があるからである。剛体転写部材とベルト部材の接点は、像担持体とベルト部材の接点より、下流とした場合は、ブラ−の発生が抑制され、上流とした場合は、フルカラーの場合、既にベルト部材に転写されたトナーが像担持体に再転写することを防止できる。
剛体転写部材とベルト部材の接点と、像担持体とベルト部材との接点とがずれ幅(図3中のd)は、ベルト部材の表面抵抗値によるが、1〜7mm程度が好ましく、特に、1.5〜7mmが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
本発明のトナーは、次の方法で製造した。即ち、下の樹脂微粒子分散液、着色剤粒子分散液、離形剤粒子分散液をそれぞれ調製し、これを所定量混合攪拌しながら、無機金属塩の重合体を添加してイオン的に中和し、上記各粒子の凝集体を形成した。無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し、融合・合一させた。その後、十分な洗浄・固液分離・乾燥の工程を経て所望のトナーを得た。以下に、それぞれの材料の調整方法、凝集粒子の作成方法の具体例を示す。
(樹脂微粒子分散液の調製)
スチレン 320重量部
n-ブチルアクリレート 80重量部
アクリル酸 6重量部
ドデカンチオール 20重量部
四臭化炭素 4重量部
上記の成分を混合溶解し、他方、非イオン性界面活性剤ノニポール400 (花王社製) 6g、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製)10gをイオン交換水 500gに溶解したものをフラスコ中に収容し、上記の混合溶液を添加して分散し乳化して、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水溶液50gを投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより樹脂微粒子の中心粒径 160 nm 、ガラス転移点58℃、重量平均分子量Mw35000 のアニオン性樹脂微粒子分散液を得た。
(着色剤粒子被覆用極性樹脂微粒子の調製)
アクリル酸 6重量部
アクリル酸エチル 70重量部
スチレン 24重量部
上記の成分を混合溶解し、他方、非イオン性界面活性剤ノニポール 400(花王社製) 6g、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製)10gをイオン交換水 550gに溶解した溶液をフラスコに収容し、上記の混合溶液を添加して分散、乳化し、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム 1gを溶解したイオン交換水50gを投入した。次いで、系内を窒素で十分に置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより極性樹脂微粒子の中心粒径60nm、ガラス転移点−8℃、Mw120000のカチオン性樹脂微粒子分散液を得た。この極性樹脂微粒子の酸価は40mgであった。
(着色剤粒子分散液の調製1)
黄色顔料PY180 ( クラリアントジャパン社製) 50重量部
非イオン性界面活性剤ノニポール400 (花王社製) 5重量部
イオン交換水 200重量部
上記成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA 社製ウルトラタラックス)により10分間分散し、中心粒径168nmの着色剤粒子分散液を得た。さらにこれに酸価40mgKOH 、粒径60nmの極性樹脂粒子0.47重量部を注意深く滴下し、再度ホモジナイザー(IKE 社製ウルトラタラックス)で5分間処理し、付着させた。この着色剤粒子を乾燥させSEM で観察したところ、着色剤の周囲に均一に極性樹脂微粒子が付着していることが観察された。この着色剤分散粒子径は175nm であった。
(着色剤粒子分散液の調製2)
着色剤にシアン顔料(銅フタロシアニンB15:3 :大日精化社製)を用いた以外は材料の着色剤粒子分散液の調製1と同様にして中心粒径167 nmの着色剤粒子を分散した分散液を得た。
(着色剤粒子分散液の調製3)
着色剤にマゼンタ顔料(PR122 :大日インキ化学社製)を用いた以外は着色剤粒子分散液の調製1と同様にして中心粒径186nm の着色剤粒子を分散した分散液を得た。
(着色剤粒子分散液の調製4)
着色剤に黒顔料(カーボンブラック:キャボット社製)を用いた以外は着色剤粒子分散液の調製1と同様にして中心粒径159 nmの着色剤粒子を分散した分散液を得た。
(離型剤粒子分散液の調製1)
パラフィンワックスHNP0190 (融点85℃、日本精蝋社製) 50重量部
カチオン性界面活性剤サニゾールB50 (花王社製) 5重量部
イオン交換水 200重量部
上記成分を95℃に加熱して、IKE 社製ウルトラタラックスT50 で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、中心粒径180 nmの離型剤粒子分散液を得た。
〔実施例1〕
上記樹脂微粒子分散液 200重量部
上記着色剤粒子分散液の調製1 80重量部
上記離型剤粒子分散液 5重量部
ポリ塩化アルミニウム 1.23重量部
上記の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でIKE 社製のウルトラタラックスT50 を用い十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら51℃まで加熱した。51℃で60分保持した後、ここに上記と同じ樹脂微粒子分散液を緩やかに60重量部追加した。
その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを4.2 に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、攪拌軸のシールを磁力シールして攪拌を継続しながら97℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これをさらに40℃のイオン交換水3L を用いて再分散し、15分間300rpmで攪拌・洗浄した。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、濾液のpHが6.54、電気伝導度6.4 μS/cm、表面張力が71.2 kmol-l となったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5A ろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナーを得た。この時のトナーの体積平均粒径D50 をコールターカウンターで測定したところ6.0 μm 、体積平均粒度分布指標GSDvは1.20であった。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp) は1.10であった。ルーゼックス社製のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1 は112で球形状であることが観察された。このトナーの帯電性を測定したところ23℃、60%RH 環境で-27 μC/g 、10℃、30%RH 環境で-29 μC/g 、さらに、28℃、85%RH 環境でも-24 μC/g と良好な帯電性を示した。
〔実施例2〕実施例1において、着色剤分散液を調製1で作製したもを用い、離型剤50重量%、凝集終了時のpHを4.2 から6.5 に変更し、融合・合一条件を97℃、3時間から97℃、4時間に変更したた以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。この時のトナーの体積平均粒径D50 をコールターカウンターで測定したところ6.1 μm 、体積平均粒度分布指標GSDvは1.19であった。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp) は0.99であった。
また、上記のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1 は128 で丸みを帯びたポテト形状であることが観察された。このトナーの帯電性を測定したところ23℃、60%RH 環境で-30 μC/g 、10℃、30%RH 環境で-31 μC/g 、さらに、28℃、85%RH 環境でも-27 μC/g と良好な帯電性を示した。
〔実施例3〕実施例2において、、融合・合一条件を97℃、4時間から97℃、2時間に変更したた以外は実施例2と同様にしてトナーを得た。この時のトナーの体積平均粒径D50 をコールターカウンターで測定したところ5.9 μm 、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23であった。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp) は1.29であった。
また、上記のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1 は135 でポテト形状であることが観察された。このトナーの帯電性を測定したところ23℃、60%RH 環境で-28 μC/g 、10℃、30%RH 環境で-32 μC/g 、さらに、28℃、85%RH 環境でも-27 μC/g と良好な帯電性を示した。
〔比較例1〕実施例1において、着色剤分散液を調製1で作製したもを用い、離型剤50重量%、凝集終了時のpHを4.2 から7.2 に変更し、融合・合一条件を97℃、3時間から97℃、1時間に変更したた以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。この時のトナーの体積平均粒径D50 をコールターカウンターで測定したところ5.9 μm 、体積平均粒度分布指標GSDvは1.19であった。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp) は0.99であった。
また、上記のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1 は142 でポテト形状であることが観察された。このトナーの帯電性を測定したところ23℃、60%RH 環境で-26 μC/g 、10℃、30%RH 環境で-32 μC/g 、さらに、28℃、85%RH 環境でも-24 μC/gを示した。
〔比較例2〕前記混練粉砕製法により製造したDocu Print C2220(富士ゼロックス社製)に導入されたYellowトナーでトナーの体積平均粒径D50 をコールターカウンターで測定したところ6.3 μm 、体積平均粒度分布指標GSDvは1.20であった。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp) は1.25であった。
また、上記のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1 は149 で不定形形状であることが観察された。このトナーの帯電性を測定したところ23℃、60%RH 環境で-30 μC/g 、10℃、30%RH 環境で-35 μC/g 、さらに、28℃、85%RH 環境でも-27 μC/gを示した。
(現像剤の調製)
実施例1〜3及び比較例1〜2で得たトナーを50gに対して、疎水性シリカ(キャボット社製、TS 720)0.5 重量%を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。他方、ポリメタクリレート(総研化学社製)を1重量%コートした平均粒径50μm のフェライトキャリアを用意し、上記の外添トナー濃度が5%になるように秤量してボールミルで5分間攪拌混合して実施例1〜3及び比較例1〜2の現像剤を得た。
(画像形成方法(実施例及び比較例)及び評価方法)
Docu Print C2220(富士ゼロックス社製)を改造し、感光体ドラムから中間転写体ベルトへの転写装置として剛体転写部材であるステンレスのφ8ローラを発泡ローラに代わって取り付け、刷り順をシアン(Cyan)-マゼンタ(Magenta)-イエロー(Yellow)-クロ(Kuro)の順とした。ステンレスローラは感光体ドラムと中間転写体ベルトの接点から各々下流に2mmオフセットさせニップ圧力は15gf/cmに調整した。ここでステンレスローラを感光体ドラムと中間転写体ベルトの接点に配置した場合、本実施例のように剛体である感光体ドラムと剛体であるステンレスローラによって挟まれ中間転写体ベルトが樹脂材からなるような場合、トナーに圧力が集中しよく知られた中抜け画像となってしまう。勿論像担持体や中間転写体がゴム等の弾性体である場合などはこの限りではない。
Yellowの、即ち3番目の現像器に実施例1〜3及び比較例1〜2の現像剤を適用し、他の3色は着色剤粒子分散液の調製2〜4をもちいてトナーを作成した。これらはルーゼックス画像解析装置での形状観察で粒子の形状係数SF1 は約130であった。
このように改造した実験装置を用い、画像パターンとして長さ20mm、幅300μmのラインをCyan-Magentaで重ねて作り、さらにその上にラインが重なるようにYellowの長さ20mm、幅300μmのラインとその周りを囲むように30mmX30mmの20%ハーフトーン画像を転写した(図A)。Kuro画像は作成しなかった。このようにして作成された中間転写体ベルト上の画像を通常通り用紙に転写し、定着した後目視評価でパイルハイト差に起因する隙間(回りぬけ)を評価した。
グレード(Grade)1は隙間が観察されないもの、Grade2はラインの極近傍のハーフトーンが薄くなっているが気にならないもの、Grade3はラインの近傍のハーフトーンの薄くなっている幅が1mm以内のもの、Grade4はラインの近傍のハーフトーンの薄くなっている幅が1mm以上のものとした。また、比較として発泡ローラをステンレスのφ8ローラと入れ替えニップ圧を同じく調整した場合の画像も評価した。
結果を図4に示す。
ここから明らかなように、剛体転写部材であるステンレスローラでは、トナーの形状係数が140を超えるとパイルハイト差に起因する隙間が悪化し許容限界を超えることが示される。これはトナーと像担持体である感光体表面の付着力が、球から不定形になるにしたがってその接触面積が増加することによって、増加し静電的転写力だけでは引き剥がせないことによると考えられる。
本発明によれば、転写部材に剛体を用いても、像のぬけが防止できる画像形成方法、装置を提供することができる。
フルカラープリンターの一例を示す図である。 回り抜けが生じる場合示す図である。 本発明方法に用いる装置の一例を示す図である。 形状係数と文字回りぬけグレードとの関係を示す図である。
符号の説明
1 ベルト部材
2 像担持体
3 転写部材(一次)
4 転写電源
6 二次転写部材
12 像担持体クリーナー
13 除電器
14 コロトロン帯電器
15 現像ユニット

Claims (6)

  1. 像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写工程と、前記ベルト部材表面上のトナー像を被転写体上に転写する第二転写工程と、被転写体上のトナー像を定着し、画像を形成する定着工程と、をこの順に含む画像形成方法において、第一転写工程が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する工程であり、且つ、前記トナーの形状係数が140以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 剛体転写部材が金属ロールである請求項1記載の画像形成方法。
  3. 剛体転写部材とベルト部材の接点と、像担持体とベルト部材との接点とが異なることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 導電性支持体及び該導電性支持体上に感光層を有する像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電装置と、帯電した該像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、形状係数が140以下であるトナーを該像担持体に供給し、前記静電潜像を現像して該像担持体上にトナー像を形成する現像装置と、前記像担持体表面に形成されたトナー像をベルト部材表面に転写する第一転写装置と、該ベルト部材表面上のトナー像を被転写媒体に転写する第二転写装置と、を備える画像形成装置であって、第一転写装置が、前記像担持体と剛体転写部材との間に前記ベルト部材を通過させることによりトナー像をベルト部材表面に転写する装置であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 剛体転写部材が金属ロールである請求項4記載の画像形成装置。
  6. 剛体転写部材とベルト部材の接点と、像担持体とベルト部材との接点とが異なることを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
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