JP2006201450A - 光学フィルタ及び光学機器 - Google Patents

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順雄 和田
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Abstract

【課題】 透過帯域でのリップルを抑制しつつ、阻止帯域を広くすることができ、かつ、成膜時の膜厚制御が容易な膜構成で安定した光学特性を得ることができる光学フィルタ及び光学機器を提供すること。
【解決手段】 光学フィルタ3は、基板6と、屈折率が相対的に低い低屈折率層8と屈折率が相対的に高い高屈折率層10とが交互に基板6上に積層された薄膜11とを備えており、薄膜11が、第1の積層部12と、第1の積層部12に隣接する第2の積層部13と、第2の積層部13に隣接し、高屈折率層10及び低屈折率層8の各光学膜厚が、第2の積層部13に係る高屈折率層10及び低屈折率層8の各光学膜厚の係数倍とされた第3の積層部15と、第3の積層部15に隣接する第4の積層部16とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光学フィルタ及び光学機器に関する。
ビデオカメラやデジタルカメラ等の固体撮像素子を使用した光学機器では、可視光のみを透過して赤外光の透過を阻止する光学フィルタがキーパーツとして用いられている。この光学フィルタの光学特性は、透過帯域においてはほぼ100%の光を透過して、波長の増減に対する透過率の周期的な変動(リップル)が少ないことが好ましい。
このように、可視光を透過し赤外光を遮断する光学フィルタとしては、主に、色ガラスのような吸収タイプのフィルタと、誘電体多層膜で構成されるフィルタとが用いられている。
近年、光学機器の小型化への要求から、より薄型のフィルタが望まれている。また、レンズ上に直接フィルタを形成したいというニーズもある。そのため、基板上に高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に積層した多層膜フィルタが、薄型のフィルタとして多く用いられている(例えば、特許文献1、2参照。)。この多層膜フィルタを透過する光の波長と透過率との関係、すなわち分光特性を図9に示す。
しかしながら、上記従来の技術は、透過帯域にリップルが未だ残存したている。また、リップルを抑制する膜構成とした場合、各層の膜厚が異なるために、実際に成膜する際の膜厚制御性が悪い。そのため、従来の技術では、安定した光学特性を得ることが困難である。
特開平6−138317号公報 特開2004−163869号公報
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、透過帯域でのリップルを抑制しつつ、阻止帯域を広くすることができ、かつ、成膜時の膜厚制御が容易な膜構成で安定した光学特性を得ることができる光学フィルタ及び光学機器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る光学フィルタは、基板と、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが交互に前記基板上に積層された薄膜とを備える光学フィルタであって、前記薄膜の一方の側は前記基板に接し、前記薄膜の他方の側は入射媒質に接しており、前記高屈折率層の屈折率が、前記入射媒質側から前記基板側へ向かって漸次高く変化する第1の積層部と、該第1の積層部に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記第1の積層部の最も高い屈折率層と略同一である第2の積層部と、該第2の積層部に隣接し、前記高屈折率層及び前記低屈折率層の各光学膜厚が、前記第2の積層部に係る前記高屈折率層及び前記低屈折率層の各光学膜厚の係数倍になっている第3の積層部と、該第3の積層部に隣接し、該第3の積層部と略同一の光学膜厚をそれぞれ有して、前記高屈折率層の屈折率が、前記第3の積層部側から前記基板側へ向かって漸次低く変化する第4の積層部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、不要な波長帯域の光の透過を阻止する阻止帯域(以下、単に阻止帯域とする)の領域を十分に確保しつつ、所望の波長帯域の光を透過させる透過帯域(以下、単に透過帯域とする)でのリップルを好適に抑制した光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記薄膜が、前記第2の積層部と前記第3の積層部との間に配された第5の積層部を有し、該第5の積層部において、前記高屈折率層及び前記低屈折率層の光学膜厚が、前記第2の積層部と略同一の光学膜厚から前記第3の積層部と略同一の光学膜厚に漸次変化することを特徴とする。
この発明によれば、阻止帯域をさらに広げた光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記低屈折率層の屈折率が、略同一となっていることを特徴とする。
この発明によれば、透過帯域でのリップルをより好適に抑制した光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記第1の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記入射媒質側から前記基板側へ向かって漸次低く変化し、前記第2の積層部及び前記第3の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記第1の積層部の最も低い屈折率層の屈折率と略同一であり、前記第4の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記第3の積層部側から前記基板側へ向かって漸次高く変化していることを特徴とする。
この発明によれば、透過帯域でのリップルをさらに好適に抑制した光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記入射媒質が空気であり、前記入射媒質と前記薄膜との間に反射防止膜が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、空気が入射媒体であっても、透過帯域でのリップルを好適に抑えた光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記薄膜の設計波長をλ/n(nは整数)とするとき、前記第1の積層部及び前記第2の積層部の光学膜厚が、前記設計波長の略n/4倍であることを特徴とする。
この発明によれば、実際に成膜する際の膜厚制御性を向上することができる。よって、安定した光学特性を有する光学フィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、短波長側の光を透過させ、かつ、長波長側の光の透過を阻止するショートウェーブパスフィルタであることを特徴とする。
この発明によれば、設計波長を長波長側に設定することによって、長波長側の光の透過を好適に阻止したショートウェーブパスフィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、可視光域での光を透過させ、かつ、赤外光域での光の透過を阻止する赤外光カットフィルタであることを特徴とする。
この発明によれば、設計波長を赤外光に設定することによって、赤外光の透過を好適に阻止する赤外光カットフィルタを得ることができる。
また、本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、短波長側の光の透過を阻止し、かつ、長波長側の光を透過するロングウェーブパスフィルタであることを特徴とする。
この発明によれば、設計波長を短波長側に設定することによって、短波長側の光の透過を好適に阻止したロングウェーブパスフィルタを得ることができる。
本発明に係る光学機器は、本発明に係る光学フィルタを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、リップルの少ない光学フィルタを備えているので、所望の波長帯域の光を効率的に得ることができる。よって、高性能な光学系を有する光学機器を実現することができる。
本発明によれば、リップルが少なく、阻止帯域が広い光学フィルタを得ることができる。また、このような光学フィルタを製造するにあたって、成膜時の膜厚制御を容易にすることができる。
本発明に係る第1の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態に係る光学機器1は、図1に示すように、レンズ系2と、光学フィルタ3と、CCD等の固体撮像素子5とを備えている。
光学フィルタ3は、基板6と薄膜11とを備えている。薄膜11の一方の側は基板6に接しており、他方の側は入射媒質7に接している。薄膜11は、屈折率が相対的に低い低屈折率層8と屈折率が相対的に高い高屈折率層10とを有し、これら2つの屈折率層が交互に基板6上に積層されている。薄膜11は、図2(a)に示すように、第1の積層部12と、第2の積層部13と、第3の積層部15と第4の積層部16とを備えている。
ここで、第1の積層部12では、高屈折率層10の屈折率が、入射媒質7側から基板6側へ向かって漸次高く変化する。第2の積層部13は、第1の積層部12に隣接している。第2の積層部13では、高屈折率層10の屈折率が、第1の積層部12の最も高い屈折率層と略同一となっている。第3の積層部15は、第2の積層部13に隣接している。第3の積層部15では、高屈折率層10及び低屈折率層8の各光学膜厚が、第2の積層部13の高屈折率層10及び低屈折率層8の各光学膜厚の係数倍になっている。第4の積層部16は、第3の積層部15に隣接している。第4の積層部16は、第3の積層部15と略同一の光学膜厚を有している。第4の積層部16では、高屈折率層10の屈折率が、第3の積層部15側から基板6側へ向かって漸次低く変化する。
また、第1の積層部12では、低屈折率層8の屈折率は、入射媒質7側から基板6側へ向かって漸次低く変化する。第2の積層部13及び第3の積層部15では、低屈折率層8の屈折率は、第1の積層部12の最も低い屈折率層の屈折率と略同一となっている。第4の積層部16では、低屈折率層8の屈折率は、第3の積層部15側から基板6側へ向かって漸次高く変化する。なお、屈折率が略同一とは、屈折率が同一、若しくは屈折率の差が0.2以内の範囲であることをいう。
低屈折率層8は、主にシリコン酸化物で構成され、高屈折率層10は、主にチタン酸化物で構成されている。また、入射媒質7及び基板6の屈折率は1.8である。また、高屈折率層10の屈折率は2.1から2.4までの範囲で変化し、低屈折率層8の屈折率は1.45から1.8までの範囲で変化している。
ここで、薄膜11の設計波長を、λ/n(nは整数)とする。第1の積層部12及び第2の積層部13の各層の光学膜厚は、設計波長のn/4倍となっている。本実施形態では、n=1としているので、光学膜厚はλの1/4倍となっている。
また、第3の積層部15及び第4の積層部16における各層の光学膜厚は、0.35λである。これは、第1の積層部12及び第2の積層部13における各層の光学膜厚の1.4倍である。
なお、第1の積層部12から第4の積層部16までの積層数は、39層である。
この光学フィルタ3において、設計波長をλ=800nmとしたときの透過率特性を図2(b)に示す。
この光学フィルタ3では、次のような光学特性を得ることができた。まず、透過帯域の波長は、400nm〜650nmである。そして、リップルは、99.8±0.2%以内に抑制されている。更に、阻止帯域の波長は、800nm〜1150nmである。そして、この阻止帯域では、透過率が0.1%以下となっている。
この光学フィルタ3によれば、阻止帯域の領域を十分に確保しつつ、透過帯域でのリップルを好適に抑制した(リップルが小さい)光学フィルタを実現することができる。
また、この光学機器1は、レンズ系2を通過した光束17から不要な光18を反射でき、かつ、透過帯域ではリップルの少ない光学特性を得る光学系を備えている。よって、この光学機器1によれば、所望の波長帯域の光を効率的に得ることができる。例えば、この光学機器1が蛍光顕微鏡である場合、所望の波長帯域の蛍光を、効率よく検出することができる。その結果、標本の鮮明な蛍光像が得られる蛍光顕微鏡を実現することができる。
次に、第2の実施形態について図3を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタ20の薄膜21が、図3(a)に示すように、第5の積層部22を備えているとした点である。ここで、第5の積層部22は、第2の積層部13と第3の積層部15との間に配されている。そして、第5の積層部22では、高屈折率層10及び低屈折率層8の光学膜厚が、第2の積層部13と略同一の光学膜厚から第3の積層部15と略同一の光学膜厚に漸次変化している。
本実施形態では、入射媒質23及び基板25の屈折率が1.9となっている。それ以外は、上記第1の実施形態と同様に、高屈折率層10の屈折率を2.1から2.4までの範囲で変化させ、低屈折率層8の屈折率を1.45から1.8までの範囲で変化させている。
第1の積層部12及び第2の積層部13の各層の光学膜厚は、0.25λである。また、第3の積層部15及び第4の積層部16の各層の光学膜厚は、0.35λである。これは、第1の積層部12及び第2の積層部13の各層の光学膜厚の1.4倍である。第5の積層部22の光学膜厚は、第2の積層部13から第3の積層部15に至るまでの間に、各層とも0.02λずつ増加している。なお、第1の積層部12から第5の積層部22までの積層数は、49層である。
この光学フィルタ20において、設計波長をλ=800nmとしたときの透過率特性を図3(b)に示す。
この光学フィルタ20では、波長750nm〜1200nmの赤外波長域において、透過率が0.05%以下とという光学特性を得ることができた。
この光学フィルタ20によれば,第1の実施形態の光学フィルタよりも阻止帯域をさらに広げた光学フィルタを実現することができる。
次に、第3の実施形態について図4を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタ30の薄膜31に係る低屈折率層8の屈折率が、図4(a)に示すように、何れも同一の1.5になっている点である。
本実施形態において、入射媒質32の屈折率は1.52である。また、基板33の屈折率は1.52である。また、光学フィルタ30では、高屈折率層10の屈折率を1.6から2.4までの範囲で変化させている。
第1の積層部35及び第2の積層部36の各層の光学膜厚は、0.25λである。また、第3の積層部37及び第4の積層部38の各層の光学膜厚は、0.30λである。これは、第1の積層部35及び第2の積層部36の各層の光学膜厚の1.2倍である。第5の積層部39の光学膜厚は、第2の積層部36から第3の積層部37に至るまでの間に、各層とも0.01λずつ増加している。なお、第1の積層部35から第4の積層部38までの積層数は、63層である。
この光学フィルタ30において、設計波長をλ=750nmとしたときの透過率特性を図4(b)に示す。
この光学フィルタ30では、次のような光学特性を得ることができた。まず、波長325nm〜620nmの帯域では、透過率が99.2±0.8%である。そして、波長750nm〜980nmの帯域では、透過率が0.1%以下である。更に、波長1125nm〜1500nmの帯域では、透過率が99.7±0.3%である。
この光学フィルタ30によっても、透過帯域でのリップルを好適に抑えた光学フィルタを得ることができる。
次に、第4の実施形態について図5を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号し、その説明を省略する。
第4の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタ40の入射媒質41が空気である点、図5(a)に示すように、入射媒質41とこれと接する薄膜42の第1の積層部43との間に反射防止膜44が配されている点である。
本実施形態において、入射媒質41の屈折率は空気であるので、1.0である。また、基板45の屈折率は1.52である。光学フィルタ40では、高屈折率層10の屈折率は2.1から2.4までの範囲で変化し、低屈折率層8の屈折率は1.45から1.8までの範囲で変化している。
第1の積層部43及び第2の積層部46の各層の光学膜厚は、0.25λである。また、第3の積層部47及び第4の積層部48の各層の光学膜厚は、0.35λである。これは、第1の積層部43及び第2の積層部46の各層の光学膜厚の1.4倍である。第5の積層部49の光学膜厚は、第2の積層部46から第3の積層部47に至るまでの間に、各層とも0.02λずつ増加している。なお、第1の積層部43から第4の積層部48までの積層数は、62層である。
この光学フィルタ40において、設計波長をλ=800nmとしたときの透過率特性を図5(b)に示す。
この光学フィルタ40では、次のような光学特性を得ることができた。まず、波長400nm〜650nmの帯域では、透過率が99.2±0.7%である。そして、波長1230nm〜1500nmの帯域では、透過率が99.5±0.5%である。更に、波長710nm〜980nmの帯域では、透過率が0.1%以下である。
この光学フィルタ40によっても、透過帯域でのリップルを好適に抑えた光学フィルタを得ることができる。
次に、第5の実施形態について図6を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第5の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタが、設計波長をλ=600nmとしている点、短波長側の光を透過させ、かつ、長波長側の光の透過を阻止する点である。すなわち、本実施形態に係る光学フィルタは、ショートウェーブパスフィルタである。
このショートウェーブパスフィルタ50によれば、波長350nmから500nmまでの光を透過することができ、波長550nmから950nmの光をカットする光学フィルタを得ることができる。また、設計波長を長波長側に設定することによって、長波長側の光の透過を好適に阻止する光学フィルタを得ることができる。
次に、第6の実施形態について図7を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第6の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタが、設計波長をλ=750nmとしている点、可視光域での光を透過させ、かつ、赤外光域での光の透過を阻止する点である。すなわち、本実施形態に係る光学フィルタは、赤外光カットフィルタである。
この赤外光カットフィルタ60によれば、波長370nmから610nmまでの光を透過させることができ、波長700nmから1000nmの光をカットする光学フィルタを得ることができる。すなわち、赤外光カットフィルタとして、赤外光の透過を好適に阻止する光学フィルタを得ることができる。
次に、第7の実施形態について図8を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第7の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る光学フィルタが、設計波長をλ=350nmとしている点、短波長側の光の透過を阻止し、かつ、長波長側の光を透過する点である。すなわち、本実施形態に係る光学フィルタは、ロングウェーブパスフィルタである。
このロングウェーブパスフィルタ70によれば、波長350nmから540nmまでの光をカットすることができ、波長590nmから1000nmの光を透過させる光学フィルタを得ることができる。また、設計波長を長波長側に設定することによって、長波長側の光の透過を好適に阻止する光学フィルタを得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、設計波長をλ/n(nは整数)としたとき、第1の積層部及び第2の積層部における各層の光学膜厚をn=1としてλの1/4倍としているが、nは1以外の整数であっても構わない。
本発明の第1の実施形態に係る光学機器の構成を示す概要図である。 本発明の第1の実施形態に係る光学フィルタの(a)膜構成、(b)分光特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る光学フィルタの(a)膜構成、(b)分光特性を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態に係る光学フィルタの(a)膜構成、(b)分光特性を示すグラフである。 本発明の第4の実施形態に係る光学フィルタの(a)膜構成、(b)分光特性を示すグラフである。 本発明の第5の実施形態に係る光学フィルタの分光特性を示すグラフである。 本発明の第6の実施形態に係る光学フィルタの分光特性を示すグラフである。 本発明の第7の実施形態に係る光学フィルタの分光特性を示すグラフである。 従来の光学フィルタの分光特性を示すグラフである。
符号の説明
1 光学機器
3、20、30、40 光学フィルタ
6、25、33、45 基板
7、23、32、41 入射媒質
8 低屈折率層
10 高屈折率層
11、21、31、42 薄膜
12、26、35、43 第1の積層部
13、27、36、46 第2の積層部
15、28、37、47 第3の積層部
16、29、38、48 第4の積層部
22、39、49 第5の積層部
44 反射防止膜
50 ショートウェーブパスフィルタ
60 赤外光カットフィルタ
70 ロングウェーブパスフィルタ

Claims (10)

  1. 基板と、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが交互に前記基板上に積層された薄膜とを備える光学フィルタであって、
    前記薄膜の一方の側は前記基板に接し、前記薄膜の他方の側は入射媒質に接しており、
    前記高屈折率層の屈折率が、前記入射媒質側から前記基板側へ向かって漸次高く変化する第1の積層部と、
    該第1の積層部に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記第1の積層部の最も高い屈折率層と略同一である第2の積層部と、
    該第2の積層部に隣接し、前記高屈折率層及び前記低屈折率層の各光学膜厚が、前記第2の積層部に係る前記高屈折率層及び前記低屈折率層の各光学膜厚の係数倍になっている第3の積層部と、
    該第3の積層部に隣接し、該第3の積層部と略同一の光学膜厚をそれぞれ有して、前記高屈折率層の屈折率が、前記第3の積層部側から前記基板側へ向かって漸次低く変化する第4の積層部とを備えていることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記薄膜が、前記第2の積層部と前記第3の積層部との間に配された第5の積層部を有し、
    該第5の積層部において、前記高屈折率層及び前記低屈折率層の光学膜厚が、前記第2の積層部と略同一の光学膜厚から前記第3の積層部と略同一の光学膜厚に漸次変化することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 前記低屈折率層の屈折率が、略同一となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
  4. 前記第1の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記入射媒質側から前記基板側へ向かって漸次低く変化し、
    前記第2の積層部及び前記第3の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記第1の積層部の最も低い屈折率層の屈折率と略同一であり、
    前記第4の積層部に係る前記低屈折率層の屈折率が、前記第3の積層部側から前記基板側へ向かって漸次高く変化していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
  5. 前記入射媒質が空気であり、
    前記入射媒質と前記薄膜との間に反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の光学フィルタ。
  6. 前記薄膜の設計波長をλ/n(nは整数)とするとき、前記第1の積層部及び前記第2の積層部の光学膜厚が、前記設計波長の略n/4倍であることを特徴とする請求項1から5の何れか一つに記載の光学フィルタ。
  7. 短波長側の光を透過させ、かつ、長波長側の光の透過を阻止するショートウェーブパスフィルタであることを特徴とする請求項1から6の何れか一つに記載の光学フィルタ。
  8. 可視光域での光を透過させ、かつ、赤外光域での光の透過を阻止する赤外光カットフィルタであることを特徴とする請求項1から6の何れか一つに記載の光学フィルタ。
  9. 短波長側の光の透過を阻止し、かつ、長波長側の光を透過するロングウェーブパスフィルタであることを特徴とする請求項1から6の何れか一つに記載の光学フィルタ。
  10. 請求項1から9の何れか一つに記載の光学フィルタを備えていることを特徴とする光学機器。

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