JP2006201332A - リフトオフ用レジスト除去剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板上のオーバーハング状のレジストパターンを短時間で剥離、除去でき、しかも金属膜を腐食させないリフトオフ用レジスト除去剤、及び、該除去剤を用いた電子デバイスの製造方法を提供すること。
【解決手段】 特定のグリコールモノアルキルエーテル25〜75重量%と、常圧、23℃で液体である他の有機溶剤75〜25重量%とからなるリフトオフ用レジスト除去剤組成物。また、基板上にネガ型フォトレジスト組成物をのレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をパターン状に露光し、現像してレジストパターンを有する基板を得る工程と、レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、上記除去剤組成物を用いてレジストパターンを基板から除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 特定のグリコールモノアルキルエーテル25〜75重量%と、常圧、23℃で液体である他の有機溶剤75〜25重量%とからなるリフトオフ用レジスト除去剤組成物。また、基板上にネガ型フォトレジスト組成物をのレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をパターン状に露光し、現像してレジストパターンを有する基板を得る工程と、レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、上記除去剤組成物を用いてレジストパターンを基板から除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、リフトオフ用レジスト除去剤組成物に関し、さらに詳しくは、短時間で容易にレジストパターンを除去でき、化合物半導体の腐食をほとんど起こさせないリフトオフ用レジスト除去剤組成物に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)、電解放出ディスプレイ(FED)、表面電解ディスプレイ(SED)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などのディスプレイには電子デバイスが広く用いられている。電子デバイスの製造方法として、最近はリフトオフ法が推奨されている。リフトオフ法では、まず、半導体基板上にフォトレジストを塗布し、得られた膜にマスクを介してパターン状に露光して現像してレジストパターンを得て、次いでレジストパターンを有する基板上に金属膜を蒸着などの方法により形成する。しかる後、レジストパターンを基板から剥離除去(リフトオフ)することにより、導電体を有する基板を得る。このリフトオフ法によると、ネガ型フォトレジストを用いてレジストパターンの断面形状をオーバーハング状または逆テーパー状とすれば、金属蒸着などの方法によりレジストパターン上の膜と基板上の金属膜とを不連続になし得るので(例えば特許文献1参照)、レジストパターンの剥離除去を基板上の金属膜(配線)を傷つけずに行うことの可能性が出てきて、高密度の繊細な配線を得ることが容易になる。
ところで、リフトオフ操作に用いられるレジスト除去剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸を主成分とする酸性レジスト除去剤、アセトンやN−メチルピロリロドン等の有機溶剤、及び、アルカリ性レジスト除去剤が知られている。これらの内、酸性レジスト除去剤は剥離力が弱く、かつ、金属膜を腐蝕する問題を有しているので実用的ではない。また、有機溶剤はネガ型レジストに対しては剥離性が低く、特にアセトンは引火点が−20℃と低いため安全上の問題も有する。アルカリ性レジスト除去剤としては、アルカノールアミン類、アルコキシアルキルアミン類またはアルコキシアルカノールアミン類を含む水分含有量の多い組成物が知られている。これらのアルカリ性レジスト除去剤は金属膜(配線)や化合物半導体自身の腐蝕については改善されているものの、レジスト溶解性が低く、剥離性が十分とは言えない。そのため、レジストパターンを短時間でリフトオフでき、しかも金属膜(配線)を腐食させないレジスト除去剤の開発が待たれている。
本発明の目的は、上記状況に鑑み、基板上のオーバーハング状のレジストパターンを短時間で剥離、除去でき、しかも金属膜を腐食させないリフトオフ用レジスト除去剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、少なくとも2種の特定の有機化合物を特定の割合で含有する有機溶剤混合物を用いることにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記一般式(1)で示される化合物25〜75重量%と、常圧、23℃で液体である他の有機溶剤75〜25重量%とからなるリフトオフ用レジスト除去剤組成物が提供される。
かくして本発明によれば、下記一般式(1)で示される化合物25〜75重量%と、常圧、23℃で液体である他の有機溶剤75〜25重量%とからなるリフトオフ用レジスト除去剤組成物が提供される。
好ましくは、前記リフトオフ用レジスト除去剤組成物は水分含有量が1重量%未満であり、前記一般式(1)で示される化合物がプロピレングリコールモノアルキルエーテル、さらにはプロピレングリコールモノメチルエーテルであり、前記他の有機溶剤が含酸素化合物、含窒素化合物又は含硫黄化合物である。
別の本発明によれば、半導体基板上にネガ型フォトレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をパターン状に露光し、次いで現像してレジスト膜の未架橋部分を溶解、除去して、レジストパターンを有する基板を得る工程と、該レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、上記のいずれかのリフトオフ用レジスト除去剤組成物を用いてレジストパターンを半導体基板から除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法が提供される。
別の本発明によれば、半導体基板上にネガ型フォトレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をパターン状に露光し、次いで現像してレジスト膜の未架橋部分を溶解、除去して、レジストパターンを有する基板を得る工程と、該レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、上記のいずれかのリフトオフ用レジスト除去剤組成物を用いてレジストパターンを半導体基板から除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法が提供される。
本発明により、基板上のオーバーハング状のレジストパターンを短時間で剥離、除去でき、しかも金属膜を腐食させないリフトオフ用レジスト除去剤が提供される。
本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物は、上記一般式(1)で示される化合物25〜75重量%と、常圧、23℃で液体である他の有機溶剤75〜25重量%とからなるものである。
本発明の組成物で用いられる上記一般式(1)で示される化合物(以下、「化合物(1)」と略記することがある。)の例としては、R1、R2、R3及びR4いずれもが水素原子のとき、エチレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等が挙げられる。
R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがメチル基のとき、プロピレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがエチル基のとき、ブチレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがプロピル基のとき1,2−ペンタンジオール及び3−メチル−1,2−ブタンジオールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがブチル基のとき、1,2−ヘキサンジオール及び3−メチル−1,2−ペンタンジオールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがペンチル基のとき、1,2−ヘプタンジオール、3−メチル−1,2−ヘキサンジオール及び3−エチル−1,2−ペンタンジオールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;R1、R2、R3及びR4の中の三つが水素原子で一つがヘキシル基のとき、1,2−オクタンジオール、3−メチル−1,2−ヘプタンジオール及び3−エチル−1,2−ヘキサンジオールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;等が挙げられる。
その他、R1及びR2が水素原子でR3及びR4がメチル基のとき;R1及びR3が水素原子でR2及びR4がメチル基のとき;R1及びR2が水素原子でR3がメチル基、R4がエチル基のとき;R1及びR3が水素原子でR2がメチル基、R4がエチル基のとき;R1及びR2が水素原子でR3がエチル基、R4がメチル基のとき;R1及びR3が水素原子でR2及がエチル基、R4がメチル基のとき;など各々のグリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノヘキシルエーテル、モノフェニルエーテル、モノベンジルエーテル、モノフェネチルエーテル等;等が挙げられ、さらに多数例示することが可能である。
上記の各種の化合物(1)は、1種単独で又は2種以上併せて用いることができる。中でもプロピレングリコールモノアルキルエーテルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
上記の各種の化合物(1)は、1種単独で又は2種以上併せて用いることができる。中でもプロピレングリコールモノアルキルエーテルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
本発明組成物で用いられる常圧、23℃で液体である他の有機溶剤は、化合物(1)以外の、常圧、23℃で液体の有機化合物である。かかる有機溶剤(以下、「他の有機溶剤」と記すことがある。)の例としては、前記式(1)で示される化合物以外の含酸素化合物(エステル類、ラクトン類、多価アルコールエーテルエステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類)、含窒素化合物類、含硫黄化合物類、芳香族炭化水素類などが挙げられ、具体的には下記のものが例示される。
エステル類としては、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のカルボン酸エステル類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のケトエステル類;などが挙げられる。
ラクトン類としては、γ−ブチロラクトンが挙げられる。
多価アルコールエーテルエステル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−メチル−2−ブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。
ラクトン類としては、γ−ブチロラクトンが挙げられる。
多価アルコールエーテルエステル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−メチル−2−ブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。
アルコール類としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、メチルプロパノール、メチルブタノール、メチルペンタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、3−オクタノール等の脂肪族アルコール類;シクロブタノール、シクロペンタノール、2−メチルシクロペンタノール、シクロブタンメタノール、シクロプロピルカルビノール、シクロプロピルメチルカルビノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、2−シクロへキシルエタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール等の環状アルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノへキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の脂肪族エーテルアルコール類;グリシドール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロピラン−2−メタノール、2−メトキシシクロヘキサノール、5−エチル−1,3−ジオキサン−5−メタノール等の環状エーテルアルコール類などが挙げられる。
含窒素化合物類としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のカルボン酸アミド類;ヘキサメチルフォスフォラミド等のリン酸アミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン等のピロリドン類などが挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン等のスルホン類などが挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、ナフタレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン等が挙げられる。
これらの他の有機溶剤は1種単独で又は2種以上併せて用いられる。なかでも、前記式(1)で示される化合物以外の含酸素化合物、含窒素化合物及び含硫黄化合物が好ましく、カルボン酸エステル類、ラクトン類、ケトン類、カルボン酸アミド類及びリン酸アミド類がより好ましい。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン等のスルホン類などが挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、ナフタレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン等が挙げられる。
これらの他の有機溶剤は1種単独で又は2種以上併せて用いられる。なかでも、前記式(1)で示される化合物以外の含酸素化合物、含窒素化合物及び含硫黄化合物が好ましく、カルボン酸エステル類、ラクトン類、ケトン類、カルボン酸アミド類及びリン酸アミド類がより好ましい。
本発明の組成物における化合物(1)と他の有機溶剤との配合割合の比率は、(25〜75重量%)/(75〜25重量%)、好ましくは(35〜65重量%)/(65〜35重量%)、より好ましくは(40〜60重量%)/(60〜40重量%)である。化合物(1)の割合が少なすぎても多すぎても剥離性が低下する可能性がある。
また、本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物は水分を殆ど含有しないことが望ましい。本発明の組成物の水分含有量は、好ましくは1重量%未満、より好ましくは700ppm以下、特に好ましくは500ppm以下である。水分含有量が上記範囲にあると十分な剥離性を確保するのに有利である。
本発明組成物には、レジスト除去性能を損なわない限り、また、基板上の金属膜や半導体を腐食しない限り、キレート剤、界面活性剤などの任意成分を添加してもよい。
本発明の組成物を調製する方法には特に限定はなく、上述した化合物(1)、他の有機溶剤及び必要に応じて添加される上記任意成分を均一に混合することにより調製される。
本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物は、電子デバイスを製造する際に、ネガ型フォトレジスト塗膜を有する基板上に形成されたレジストパターンをリフトオフ法により除去する目的で使用され、レジストの迅速な剥離、除去を可能にし、しかも基板上の金属膜や半導体を腐食しない効果を有するものである。
本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物が適用できる半導体基板には制限がなく、シリコン半導体の基板、並びに、GaAs、GaP、InP等の周期律表III族とV族の組合せ、CdTe、ZnSe等のII族とVI族の組合せ、及び、SiC等のIV族同士の組合せなどの、複数の元素からなる化合物半導体の基板の上に形成されたレジストパターンに適用して本発明の効果をもたらすことができる。
以下、この電子デバイスの製造方法、製造過程で使用される材料、及び、本発明の組成物の使用方法について説明する。
本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物が適用できる半導体基板には制限がなく、シリコン半導体の基板、並びに、GaAs、GaP、InP等の周期律表III族とV族の組合せ、CdTe、ZnSe等のII族とVI族の組合せ、及び、SiC等のIV族同士の組合せなどの、複数の元素からなる化合物半導体の基板の上に形成されたレジストパターンに適用して本発明の効果をもたらすことができる。
以下、この電子デバイスの製造方法、製造過程で使用される材料、及び、本発明の組成物の使用方法について説明する。
本発明のレジスト除去剤組成物を利用する電子デバイスの製造方法は、半導体基板上にネガ型フォトレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をパターン状に露光し、次いで現像してレジスト膜の未架橋部分を溶解、除去してレジストパターンを有する基板を得る工程と、レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物を用いてレジストパターンを半導体基板から除去する工程とを有する。
ネガ型フォトレジスト組成物は、通常、アルカリ可溶性樹脂、放射線照射によりアルカリ可溶性樹脂に架橋反応を起こす架橋成分系、有機溶剤などから構成される。
アルカリ可溶性樹脂としては、フェノール性水酸基を有する化合物とアルデヒド類を酸またはアルカリの存在下で反応させて得られるフェノール樹脂類、例えば、フェノールやアルキルフェノールとホルムアルデヒドをシュウ酸で付加縮合したノボラック樹脂、同様の原料をアルカリ又は中性条件で付加反応ないしは一部縮合させて得られるレゾール型フェノール樹脂などがある。また、不飽和アルキル基置換フェノール化合物の付加重合高分子として、例えば、ポリ(p−ビニルフェノール)、ポリ(p−イソプロペニルフェノール)及びこれらのモノマーの異性体の単一重合体や共重合体が挙げられる。ポリビニルフェノール系重合体とノボラック樹脂との併用も有効である。さらに、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物の単独重合体、あるいは共重合体として(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等又はそれらの無水物と不飽和炭化水素との付加重合高分子が挙げられる。また、ロジン、シェラックなどの天然樹脂を用いることもできる。
アルカリ可溶性樹脂としては、フェノール性水酸基を有する化合物とアルデヒド類を酸またはアルカリの存在下で反応させて得られるフェノール樹脂類、例えば、フェノールやアルキルフェノールとホルムアルデヒドをシュウ酸で付加縮合したノボラック樹脂、同様の原料をアルカリ又は中性条件で付加反応ないしは一部縮合させて得られるレゾール型フェノール樹脂などがある。また、不飽和アルキル基置換フェノール化合物の付加重合高分子として、例えば、ポリ(p−ビニルフェノール)、ポリ(p−イソプロペニルフェノール)及びこれらのモノマーの異性体の単一重合体や共重合体が挙げられる。ポリビニルフェノール系重合体とノボラック樹脂との併用も有効である。さらに、不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物の単独重合体、あるいは共重合体として(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等又はそれらの無水物と不飽和炭化水素との付加重合高分子が挙げられる。また、ロジン、シェラックなどの天然樹脂を用いることもできる。
架橋成分系としては、(1)活性光線の照射によってラジカルを発生する光重合開始剤と、該ラジカルによって重合する不飽和炭化水素基を有する化合物と、必要に応じて光反応の効率を高めるための増感剤の組み合わせを挙げることができる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾインまたはベンゾインエーテル誘導体が挙げられる。これらは、パターンを露光する光源の波長に応じて分光感度の面から共役系を選択する必要があるが、特に構造上限定されるものではない。
不飽和炭化水素基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル類、特に複数の(メタ)アクリル酸残基を有する多官能化合物が好ましい。多官能の不飽和炭化水素基を有する化合物は、現像液であるアルカリ性水溶液に対してある程度の溶解性を持つものであることが、現像後の残渣が少なくなり、好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾインまたはベンゾインエーテル誘導体が挙げられる。これらは、パターンを露光する光源の波長に応じて分光感度の面から共役系を選択する必要があるが、特に構造上限定されるものではない。
不飽和炭化水素基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル類、特に複数の(メタ)アクリル酸残基を有する多官能化合物が好ましい。多官能の不飽和炭化水素基を有する化合物は、現像液であるアルカリ性水溶液に対してある程度の溶解性を持つものであることが、現像後の残渣が少なくなり、好ましい。
他の架橋成分系として、(2)活性光線の照射によって酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」と略記)と、該酸によって架橋する化合物との組み合わせが挙げられる。活性光線によって酸を発生する化合物としては、例えば、芳香族スルフォン酸エステル類、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルフォニウム塩、ハロゲン化アルキル残基を有する芳香族化合物等が挙げられる。
酸発生剤から発生した酸によって架橋する化合物としては、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。架橋成分系の使用割合は、特に限定されないが、通常、上記アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
酸発生剤から発生した酸によって架橋する化合物としては、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。架橋成分系の使用割合は、特に限定されないが、通常、上記アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
さらに、ネガ型フォトレジスト組成物には、通常、露光光線反射防止のための露光光線吸収剤、界面活性剤、保存安定剤、増感剤、可塑剤などが配合される。
露光光線吸収剤としては、アゾ染料、メチン染料、アリールベンゾトリアゾール化合物、アゾメチン染料、キノンジアジドスルホン酸エステル化物、ビスアジド化合物、シアノビニルスチレン化合物、1−シアノ−2−(4−ジアルキルアミノフェニル)エチレン化合物などが挙げられる。
また、一般的な染料として市販されているオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルイエロー#107、オイルイエロー#117、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等も挙げることができる。
露光光線吸収剤としては、アゾ染料、メチン染料、アリールベンゾトリアゾール化合物、アゾメチン染料、キノンジアジドスルホン酸エステル化物、ビスアジド化合物、シアノビニルスチレン化合物、1−シアノ−2−(4−ジアルキルアミノフェニル)エチレン化合物などが挙げられる。
また、一般的な染料として市販されているオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルイエロー#107、オイルイエロー#117、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等も挙げることができる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエテール類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、エチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジアルキルエステル類;エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成社製)、メガファックスF171、F172、F173、F177(大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム社製)、アサヒガード AG710、サーフロン S−382、SC−101、SC−102、SC−103、SC−104、SC−105、SC−106(旭硝子社製)等の含フッ素界面活性剤;オルガノシロキサンポリマー KP341(信越化学工業社製);アクリル酸系またはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.95(共栄社油脂化学工業社製)等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、組成物の固形分100重量部当り、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
ネガ型フォトレジスト組成物用有機溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコールエーテル類;ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブアセテート類;
プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のジエチレングリコール類;トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミドなどの含窒素化合物類;等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上併せて使用される。
ネガ型フォトレジスト組成物は、半導体基板上にスピンコーティング等によって塗布され、次いで乾燥された後、通常、80〜110℃で10〜200秒間加熱処理(プリベーク)され、厚さが好ましくは1〜50μm、より好ましくは2〜30μmのレジスト膜が形成される。レジスト膜は、マスクを介して紫外線、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光、X線、電子線などの放射線を照射されてパターン状に露光された後、通常、架橋反応を徹底させるため、80〜150℃で10〜200秒間加熱処理(post exposure baking;露光後ベーク)される。次いで、基板は現像液に浸漬され、非露光部の未架橋部分が溶解されて除去され、レジストパターンを有する基板が得られる。この基板は、脱水および定着のため、さらに80〜160℃で1〜60分間加熱処理(ポストベーク)されることがある。
現像液としては、通常、アルカリ水溶液が用いられる。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリの水溶液;エチルアミン、プロピルアミンなどの第一アミン類の水溶液;ジエチルアミン、ジプロピルアミンなどの第二アミンの水溶液;トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの第三アミンの水溶液;ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類の水溶液;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウムヒドロキシドの水溶液等が挙げられる。また、必要に応じて、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどの水溶性有機溶剤、界面活性剤、樹脂の溶解抑止剤などを添加することができる。
現像後、オーバーハング状のレジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する。金属膜の形成法にはめっきや蒸着など一般的な方法が挙げられ、蒸着により金属膜を形成した時に本発明の組成物は著効を示す。
金属膜は、現像液で未架橋樹脂が除去されて露出した半導体基板の上と、架橋反応で硬化してオーバーハング状の断面形状で残存しているレジストパターンの上とに形成される。
金属膜は、現像液で未架橋樹脂が除去されて露出した半導体基板の上と、架橋反応で硬化してオーバーハング状の断面形状で残存しているレジストパターンの上とに形成される。
表面に金属膜を有するオーバーハング状のレジストパターンは、本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物を用いて半導体基板から剥離、除去される。
本発明の組成物を用いてオーバーハング状のレジストパターンを除去する方法に限定はなく、該組成物とレジスト部とが接触するように浸漬する方法、該組成物に浸漬した基板のレジスト面に液中で該組成物の噴流を当てる方法、空中で基板のレジスト面に該組成物を流延又は噴射する方法などが例示される。また、これらに超音波処理を 併用しても良い。
レジストが除去された基板は、水、アルコール等で洗浄し、乾燥することが好ましい。
本発明の組成物を用いることにより、レジストパターンを短時間で基板から剥離、除去することができる。また、本発明の組成物は、基板上の金属膜や半導体を腐食しない利点を有する。
本発明の組成物を用いてオーバーハング状のレジストパターンを除去する方法に限定はなく、該組成物とレジスト部とが接触するように浸漬する方法、該組成物に浸漬した基板のレジスト面に液中で該組成物の噴流を当てる方法、空中で基板のレジスト面に該組成物を流延又は噴射する方法などが例示される。また、これらに超音波処理を 併用しても良い。
レジストが除去された基板は、水、アルコール等で洗浄し、乾燥することが好ましい。
本発明の組成物を用いることにより、レジストパターンを短時間で基板から剥離、除去することができる。また、本発明の組成物は、基板上の金属膜や半導体を腐食しない利点を有する。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、実施例中、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。試験、評価は下記によった。
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、テトラヒドロフランを溶剤に用いて測定し、標準ポリスチレン換算で求めた。
(2)有機溶剤の水分含有量
有機溶剤の水分含有量は、カールフィッシャー試液の滴定により求めた。
(3)レジスト除去性能
レジスト除去性能は、金属蒸着を行ったレジストパターンを有する基板をレジスト除去剤組成物に浸漬して80℃で5分間放置して乾燥させた後、レジストの溶解性とレジスト除去後の残渣の有無を観察して判定した。ただし、比較例1のアセトンの場合は乾燥温度を50℃にした。
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、テトラヒドロフランを溶剤に用いて測定し、標準ポリスチレン換算で求めた。
(2)有機溶剤の水分含有量
有機溶剤の水分含有量は、カールフィッシャー試液の滴定により求めた。
(3)レジスト除去性能
レジスト除去性能は、金属蒸着を行ったレジストパターンを有する基板をレジスト除去剤組成物に浸漬して80℃で5分間放置して乾燥させた後、レジストの溶解性とレジスト除去後の残渣の有無を観察して判定した。ただし、比較例1のアセトンの場合は乾燥温度を50℃にした。
(4)レジスト除去剤組成物の腐食性
レジスト除去剤組成物の腐食性は、金属蒸着を行ったレジストパターンを有する基板をレジスト除去剤組成物に浸漬し、浸漬前後のアルミニウム蒸着膜の膜厚の変化の有無で判定した。浸漬条件は40℃で60分と、80℃で60分、の2条件とした。ただし、比較例1のアセトンの場合は50℃で60分の条件のみとした。
膜厚は、シリコン基板面とアルミニウム蒸着膜表面との段差を原子間力顕微鏡(製品名NanoScopeIII、日本ビーコ社製)で、各試料につき5箇所の測定の平均値とした。膜厚変化がない(0nm)と腐食性がないと判定される。なお、実施例1においては、膜厚変化が3%以内であるとき「良好」と判定した。
レジスト除去剤組成物の腐食性は、金属蒸着を行ったレジストパターンを有する基板をレジスト除去剤組成物に浸漬し、浸漬前後のアルミニウム蒸着膜の膜厚の変化の有無で判定した。浸漬条件は40℃で60分と、80℃で60分、の2条件とした。ただし、比較例1のアセトンの場合は50℃で60分の条件のみとした。
膜厚は、シリコン基板面とアルミニウム蒸着膜表面との段差を原子間力顕微鏡(製品名NanoScopeIII、日本ビーコ社製)で、各試料につき5箇所の測定の平均値とした。膜厚変化がない(0nm)と腐食性がないと判定される。なお、実施例1においては、膜厚変化が3%以内であるとき「良好」と判定した。
(合成例1)アルカリ可溶性樹脂の製造
冷却管と撹拌装置を装着した2リットルのフラスコに、m−クレゾール420g、p−クレゾール280g、37%ホルマリン350g及びシュウ酸2水和物2.4gを入れ、95〜100℃に保ちながら2時間反応させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を留去し、さらに、180℃まで昇温しながら10mmHgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去し、ノボラック樹脂420gを得た。このノボラック樹脂の重量平均分子量は4500であった。
冷却管と撹拌装置を装着した2リットルのフラスコに、m−クレゾール420g、p−クレゾール280g、37%ホルマリン350g及びシュウ酸2水和物2.4gを入れ、95〜100℃に保ちながら2時間反応させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を留去し、さらに、180℃まで昇温しながら10mmHgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去し、ノボラック樹脂420gを得た。このノボラック樹脂の重量平均分子量は4500であった。
(実施例1)
合成例1によって得られたノボラック樹脂100部、酸発生剤として2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン1.2部、架橋剤としてヘキサメチルメトキシメラミン(製品名サイメル303、三井サイテック社製)7部、露光光線吸収剤としてオイルイエロー107(オリエント化学社製)5部及びシリコン系界面活性剤(製品名KP−341、信越シリコーン社製)0.005部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート180部に溶解させた後、孔径0.1μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して感光性樹脂組成物を調製した。
合成例1によって得られたノボラック樹脂100部、酸発生剤として2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン1.2部、架橋剤としてヘキサメチルメトキシメラミン(製品名サイメル303、三井サイテック社製)7部、露光光線吸収剤としてオイルイエロー107(オリエント化学社製)5部及びシリコン系界面活性剤(製品名KP−341、信越シリコーン社製)0.005部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート180部に溶解させた後、孔径0.1μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して感光性樹脂組成物を調製した。
この感光性樹脂組成物をコーターにてシリコン基板の上に塗布した後、90℃で90秒間プリベークし、膜厚4.0μmのレジスト膜を有する基板を得た。
このレジスト膜を有する基板をパラレルライトアライナー(製品名PLA501F、キャノン社製)テスト用レクチルを用いて95mJ/cm2(h線基準)の露光を行った後、100℃で60秒間露光後ベークした。次に、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃、70秒間パドル法により現像してラインアンドスペースが50μmのレジストパターンを有する基板を得、100℃、30分間ポストベークして定着させた。
次に、アルミニウムをおおよそ200nmの厚さに蒸着した。
このレジスト膜を有する基板をパラレルライトアライナー(製品名PLA501F、キャノン社製)テスト用レクチルを用いて95mJ/cm2(h線基準)の露光を行った後、100℃で60秒間露光後ベークした。次に、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃、70秒間パドル法により現像してラインアンドスペースが50μmのレジストパターンを有する基板を得、100℃、30分間ポストベークして定着させた。
次に、アルミニウムをおおよそ200nmの厚さに蒸着した。
リフトオフ用レジスト除去剤組成物として、プロピレングリコールモノメチルエーテルと酢酸ブチルとの重量比が70/30、50/50及び30/70である3種の混合液を調製し、各混合液の水分含有量、並びに、上記のポストベーク後のレジストパターンを有する基板のレジスト除去性能及び腐食性を試験、評価した。それらの結果を表1に記す。
表1が示すように、本発明で規定する化合物(1)であるプロピレングリコールモノメチルエーテルと他の有機溶剤である酢酸エチルとを、本発明の要件を満たす割合で混合した3種のリフトオフ用レジスト除去剤組成物は、いずれも短時間でレジストを基板から剥離し、レジスト残渣は認められなかった。また、いずれの基板でも金属の腐食は認められなかった。なお、これら3種の水分含有量はいずれも1%未満であった。
(実施例2〜6、比較例1〜4)
実施例1において、リフトオフ用レジスト除去剤として表2に示す配合の有機溶剤組成物を用いた他は実施例1と同様に行った。実施例1と同様の試験、評価を行った結果を表2に記す。
実施例1において、リフトオフ用レジスト除去剤として表2に示す配合の有機溶剤組成物を用いた他は実施例1と同様に行った。実施例1と同様の試験、評価を行った結果を表2に記す。
表2が示すように、本発明のリフトオフ用レジスト除去剤組成物は、いずれも短時間でレジストを基板から剥離し、レジストの残渣を残さなかった。また、いずれも金属を腐食せず、金属の剥離も生じなかった(実施例2〜6)。なお、これらはいずれも水分含有量が1%未満であった。
一方、アセトン単独では、全くレジストパターンが変化しなかった(比較例1)。N−メチルピロリドン単独の場合は、膨潤はするものの、明らかにレジストパターンが残っている状況であった(比較例2)。また、本発明で規定する化合物(1)と他の有機溶剤との混合物であっても、混合割合が規定外だと完全には剥離できなかった(比較例3、4)。
一方、アセトン単独では、全くレジストパターンが変化しなかった(比較例1)。N−メチルピロリドン単独の場合は、膨潤はするものの、明らかにレジストパターンが残っている状況であった(比較例2)。また、本発明で規定する化合物(1)と他の有機溶剤との混合物であっても、混合割合が規定外だと完全には剥離できなかった(比較例3、4)。
Claims (7)
- 水分含有量が1重量%未満である請求項1記載のリフトオフ用レジスト除去剤組成物。
- 前記一般式(1)で示される化合物がプロピレングリコールモノアルキルエーテルである請求項1又は2記載のリフトオフ用レジスト除去剤組成物。
- 前記一般式(1)で示される化合物がプロピレングリコールモノメチルエーテルである請求項1〜3記載のいずれかのリフトオフ用レジスト除去剤組成物。
- 前記他の有機溶剤が含酸素化合物、含窒素化合物又は含硫黄化合物である請求項1〜4記載のいずれかのリフトオフ用レジスト除去剤組成物。
- 前記他の有機溶剤がカルボン酸エステル類、ラクトン類、ケトン類、カルボン酸アミド類又はリン酸アミド類である請求項5記載のリフトオフ用レジスト除去剤組成物。
- 基板上にネガ型フォトレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する工程と、
該レジスト膜をパターン状に露光し、次いで現像してレジスト膜の未架橋部分を溶解、除去して、レジストパターンを有する基板を得る工程と、
該レジストパターンを有する基板の上に金属膜を形成する工程と、
請求項1〜9記載のいずれかのリフトオフ用レジスト除去剤組成物を用いてレジストパターンを基板から除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-01-19 JP JP2005011242A patent/JP2006201332A/ja active Pending
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