JP2006200396A - 内燃機関の点火時期制御装置および点火時期制御ロジック作成装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置および点火時期制御ロジック作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多大なデータマップを必要とすることなく、多大な実機適合を実施することなく、精度よく内燃機関の点火時期を制御する。
【解決手段】内燃機関を模擬した数値シミュレーション装置により点火時期を制御するためのマップデータを演算し、点火時期を制御するためのマップデータを回帰モデルで近似し、検知された運転条件にもとづき回帰モデルにより点火時期を演算する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の点火時期制御装置および点火時期制御ロジック作成装置に係り、特に、可変制御型の内燃機関の点火時期制御に適した点火時期制御装置および点火時期制御ロジック作成装置に関する。
電子制御式内燃機関のECU(Engine Control Unit)は、点火時期制御のために、あらかじめ想定される運転条件についてトルクの最大となる点火時期、つまり、MBT(Minimum Spark Advance for Best Torque)を、エンジン回転速度と負荷を両軸とする点火時期マップをメモリに格納している。
ECUは、最適な点火時期を、時々刻々の内燃機関の運転条件や周囲環境に応じて点火時期マップを参照して決定し、その点火時期によって点火装置により気筒内の混合気を点火する制御を行う。これにより、ノックを生じることなく、最大トルクとなるタイミングで点火が行われる。
ECUのメモリに格納する点火時期マップは、内燃機関の開発段階において、あらかじめ実機を用いた適合試験をもとに作成される。
近年は、排気浄化や燃料消費削減の観点から、内燃機関を構成するアクチュエータを運転条件や周囲環境の変化に応じて、その動作特性を種々に変化させるような可変制御型の内燃機関が一般化している。
例えば、特定運転域では、混合気中の燃料濃度を減少させて希薄燃焼を行う内燃機関や、EGRにより機関燃焼室内に排気ガスを供給する内燃機関、さらには、吸排気弁の動作特性を任意に変化させることができる可変動弁機構を搭載した内燃機関などが開発されている。
燃料濃度(混合気空燃比)やEGR濃度、吸排気弁の動作特性などは、気筒(シリンダ)内の混合気の燃焼状態を変化させるため、これらの制御パラメータの組み合わせに応じて点火時期を適宜変化させることが必要となる。
このような内燃機関に、従来手法である実機適合試験を実施すると、開発期間や開発コストの増加といった問題を生じる。また、想定される全ての運転条件について、点火時期マップを参照するためには、膨大な容量のデータマップをECUに搭載する必要を生じ、ECUのメモリ容量の増大といった問題を生じる。
以上のような背景から、機関燃焼室内に供給される燃料ガス(混合気)の質量や混合気の燃焼速度などの諸量を、エンジン回転速度や負荷に応じて、物理モデルをもとに演算し、これをもとにMBTを演算する点火時期制御装置がある(例えば、特許文献1)。
また、内燃機関の圧縮行程開始時の気筒内燃料ガスがもつ内部エネルギや、ピストン圧縮仕事、壁面へのエネルギ損失、燃焼速度などの諸量を、物理モデルにより演算し、これらをもとにノック限界を演算する点火時期制御装置がある(例えば、特許文献2)。
これらは、いずれも、機関燃焼室内の燃焼状態を記述する複数の物理モデルを用いて、内燃機関の運転時に、ECUにおいて、MBTあるいはノック限界をオンライン(リアルタイム)で演算しようとするものである。それにより、多大な実機適合試験を要することがなく、膨大なデータマップを必要とすることもない。
また、各種制御パラメータの数値マップをECUに擁し、機関運転状態をもとに数値マップを参照して内燃機関を制御する装置において、上述する数値マップが内燃機関を模擬した数値シミュレーション装置により求められるような内燃機関の制御装置がある(例えば、特許文献3)。この制御装置では。膨大な数値マップを必要とするときも、これを数値シミュレーション装置により作成することで、実機による適合工程を省略することができる。
しかしながら、物理モデルの演算は、マップ検索の演算に比して演算工数が極めて大きいため、これをECUにおいて機関運転中に実行するには、ECUに高度な演算処理能力が要求される。
他方、別途設けた数値シミュレーション装置によって数値マップを作成する場合であっても、制御パラメータを複数備えた内燃機関では、数値マップの数が膨大となり、ECUに多大な容量のメモリを備える必要がある。
上述したこれらの技術は、実機による適合工数を大幅に省略することができるため開発コストの削減効果を期待できるものの、実用に供するには、ECUに対するコストの大幅な増加といった課題を、なお残している。
特開平10−30535号公報 特開2003−49758号公報 特開2004−100495号公報
本発明が解決しようとする課題は、内燃機関を構成する要素の動作特性を任意に変化させることのできる可変制御型の内燃機関であっても、実機における適合工数を削減し、かつECUの演算工数の大幅な増加やメモリ容量の増大をすることなく、最適な点火時期をECUにおいて精度よく演算、最適点火時期制御を行うことである。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、内燃機関の運転条件を検知する手段を備えた内燃機関の点火時期制御装置において、点火時期制御のマップデータに近似した回帰モデルを実装され、検知された運転条件に基づき、前記回帰モデルによる演算によって点火時期を決定し、点火時期制御を行う。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記回帰モデルは、内燃機関の回転速度のみの項、負荷のみの項、補正変数のみの項、回転速度と負荷の交互作用項、補正変数と回転速度の交互作用項、補正変数と負荷の交互作用項、回転速度と負荷と補正変数の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式である。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記回帰モデルが基準関数部と補正関数部とに分類され、基準関数で演算される点火時期基準値と、前記補正関数部で演算される点火時期補正値との和をもって点火時期を決定する。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記基準関数が、前記回転速度のみの項、前記負荷のみの項、前記回転速度と前記負荷の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であり、前記補正関数が、前記補正変数のみの項、前記補正変数と前記回転速度の交互作用項、前記補正変数と前記負荷の交互作用項、前記回転速度と前記負荷と前記補正変数の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式である。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記補正変数に吸気弁の動作特性値を備え、前記吸気弁の動作特性値を補正変数として、前記補正関数で吸気弁動作特性に基づく点火時期補正値を演算する。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記補正変数に吸気温度を備え、前記吸気温度を補正変数として、前記補正関数で吸気温度に基づく点火時期補正値を演算する。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記補正変数に当量比を備え、前記当量比を補正変数として、前記補正関数で当量比に基づく点火時期補正値を演算する。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記補正変数にEGR率を備え、前記EGR率を補正変数として、前記補正関数でEGR率にもとづく点火時期補正値を演算する。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、補正変数を複数有する場合に、補正変数毎に前記補正関数にもとづき前記補正変数にもとづく点火時期補正値を演算し、前記補正変数毎に演算された点火時期補正値の総和をもって全点火時期補正値とする。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、前記基準関数を前記回転速度と前記負荷を独立変数とした二元三次多項式で決定し、前記補正関数を前記回転速度、前記負荷および前記補正変数を独立変数とした三元三次多項式で決定する請求項3記載の内燃機関の点火時期制御装置。
この発明による内燃機関の点火時期制御装置は、好ましくは、近似されたMBT回帰モデルで演算されたMBTと、近似されたノックリタード回帰モデルで演算されたノックリタードとの和をもって点火時期を決定する。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、内燃機関を模擬した数値シミュレーション装置によって点火時期を制御するためのマップデータを演算し、当該マップデータを回帰モデルで近似して点火時期制御ロジックを作成する。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、好ましくは、前記回帰モデルは、各項にマップデータを精度よく近似するべく決定された偏回帰係数が乗じられており、前記偏回帰係数の乗じられている項の点火時期に対する影響度を前記偏回帰係数の絶対値の大小関係をもとに評価し、前記点火時期に対する影響度が所定の値以下のとき、前記偏回帰係数の乗じられている項を前記回帰モデルから削除する。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、好ましくは、前記点火時期を制御するためのマップデータが、MBTマップとノックリタードマップとで構成され、MBTマップを回帰モデルで近似し、ノックリタードマップを回帰モデルで近似する。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、好ましくは、前記点火時期を制御するためのマップデータを運転領域でより細分化し、分割されたマップデータを前記回帰モデルで近似する請求項12記載の点火時期制御ロジック作成装置。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、好ましくは、回帰モデルの次数を要求制御精度に応じて設定する。
この発明による点火時期制御ロジック作成装置は、好ましくは、前記数値シミュレーション装置は、少なくともシリンダ容積を演算し、吸排気過程のシリンダ内ガスの質量変化を演算し、燃焼過程の熱発生を演算し、熱損失を演算し、ノック発生の有無を判別し、前記数値シミュレーションをもとに1サイクルの筒内圧力とシリンダ容積との関係を演算し、前記筒内圧力とシリンダ容積との関係をもとに図示トルクを演算し、前記図示トルクと点火時期との関係からMBTを演算し、前記ノック発生の有無を判別してノック限界を演算する。
この発明による点火時期制御装置は、点火時期制御のマップデータに近似した回帰モデルを実装され、検知された運転条件に基づき、前記回帰モデルによる演算によって点火時期を決定し、点火時期制御を行うから、点火時期制御装置にはマップを搭載する必要がなく、計算負荷の大きい物理モデルをECUにおいて演算する必要もなく、マップ検索に比して点火時期制御装置のメモリ容量を軽減することができ、しかも、物理モデルの直接演算に比して点火時期制御装置の演算負荷軽減もできる。
(内燃機関の全体構成)
まず、本発明による点火時期制御装置を適用される電子制御式内燃機関の全体構成の一つの実施形態を、図1を参照して説明する。
内燃機関(シリンダブロック)10の吸気ポート10Aには吸気流路11が、排気ポート10Fには排気流路12が各々連通している。
吸気流路11には吸気温度センサ13が組付けられている。吸気温度センサ13の下流にはエアフローセンサ14が組付けられている。
エアフローセンサ14の下流にはスロットル弁15が設けられている。スロットル弁15は、アクセル踏量とは個別に独立してスロットル開度を制御することができる電子制御式スロットル弁である。
スロットル弁15の下流にはサージタンク16が連通している。サージタンク16には吸気管内圧力センサ17が組付けられている。サージタンク16の下流には吸気ポート10Aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁18が配置されている。
内燃機関10は、開弁位相を可変とする可変動弁機構付き吸気弁19を備えている。吸気弁19は吸気ポート10Aを開閉するものであり、その可変動弁機構には開弁位相を検知するためのカム角センサ20が組付けられている。
内燃機関10は、シリンダボア10Bにピストン10Cを往復動可能に有し、ピストン10Cとシリンダヘッド部10Dとの間に燃焼室22を画定している。
シリンダヘッド部10Dには電極部23Aを燃焼室22内に露出させた点火プラグ23が組付けられている。内燃機関10にはノックの発生を検知するノックセンサ24が組付けられている。クランク軸10Eにはクランク角度センサ25が組付けられている。
内燃機関10の排気ポート10Fは排気弁21により開閉される。排気流路12にはA/Fセンサ26が組付けられている。排気流路12には排気流路12から吸気流路11へ排気ガスを還流させるためのEGR管27が備えられている。EGR管27の流路中にはEGR量を調節するためのEGR弁28が配置されている。
本実施形態のシステムはECU(Electronic Control Unit)29を備えている。ECU29には、上述した各種センサが接続されている。
スロットル弁15、燃料噴射弁18、可変動弁機構付き吸気弁19およびEGR弁28などのアクチュエータはECU29により制御されている。また、上述した各種センサから入力された信号に基づいて内燃機関10の運転状態を検知し、運転状態に応じてECU29により決定されたタイミング(点火時期)で点火プラグ23が点火を行う。
(点火時期制御ロジック作成−点火時期制御実行の過程)
つぎに、点火時期制御ロジックを作成し、これをECU29において実行するまでの過程を、図2を参照して説明する。
点火時期制御ロジック作成部50は、数値シミュレーション装置51と、マップ作成手段52と、回帰モデル作成手段53とを有する。
点火時期制御ロジック作成においては、まず、数値シミュレーション装置51において、制御対象の内燃機関のシリンダ内圧力および温度を演算する。この演算にあったては、機関運転条件、機関諸元およびシリンダ内の物理現象を求めるための物理モデルが考慮される。数値シミュレーション装置において実施される演算過程は、後に示す図3においてその詳細が説明されている。
次に、マップ作成手段52は、数値シミュレーション装置51によって求められるシリンダ容積と圧力および温度の関係をもとに求められるMBTおよびノック限界を種々の運転条件で取得することで、MBTマップならびにノックリタードマップを作成する。
次に、回帰モデル作成手段53は、上記作成されたMBTマップおよびノックリタードマップをそれぞれ回帰モデルで近似する。
回帰モデルとは、マップデータを従属変数とし、マップを構成する複数の軸を独立変数とした多元高次多項式である。上記多元高次多項式中に含まれる各項には偏回帰係数が乗じられている。偏回帰係数は、回帰モデル中の各項の従属変数に対する影響の度合いを示している。
回帰モデルの作成においては、各独立変数におけるマップデータの変化率を考慮して、マップデータを最もよく近似するための多元高次多項式が選定される。つぎに、当該各項に乗じられている偏回帰係数について、マップデータを最もよく近似するような上記偏回帰係数を最小二乗法で決定する。
点火時期制御ロジック作成部50によって決定された回帰モデルならびに偏回帰係数は、MBTおよびノックリタードについて、点火時期演算部60に実装される。点火時期制御ロジック演算部50はECU29によって具現される。
ECU29では、車両運転時に検出される各種センサからの信号や各種アクチュエータを駆動するための信号をもとに機関運転状態を検知する。運転条件の検出には以下の各諸量が考慮される。
機関回転速度は単位時間当たりのクランク角度センサ25からのパルス信号をもとに検出される。機関負荷は吸気管内圧力を検出することで取得することができる。
ここで、機関負荷の検出は吸気管内圧力の検出のみに限定されるものではなく、一サイクル当たりの吸入空気量、充填効率、空燃比あるいはスロットル弁開度などの信号をもとに機関負荷を取得することとしてもよい。また、車軸にトルクセンサを備え、直接的に発生するトルクを検出することとしてもよい。
次に、補正変数としては、吸気弁動作特性値、吸気温度、当量比ならびに外部EGR率などが考慮される。吸気弁動作特性値とは吸気弁の開弁時期や、吸気開弁時期と排気開弁時期とのオーバーラップ期間などである。
吸気温度は吸気温度センサ13にて検出することができる。当量比はECUより発生される燃料噴射弁駆動信号とエアフローセンサ14より検知される吸入空気量と機関回転速度をもとに取得することができる。外部EGR率はEGR弁28の開弁角、回転速度ならびに吸気管内圧力を検出することで推定することができる。あるいはEGR管27中に流量を計測するセンサを備え直接的にEGR率を検知することとしてもよい。
上述した回転速度、負荷、吸気弁動作特性値、吸気温度、当量比ならびにEGR率などの運転条件がECUの点火時期演算部60に入力される。
点火時期演算部60には、MBT基準値を演算するためのMBT基準関数、MBT補正値を演算するためのMBT補正関数、ノックリタード基準値を演算するためのノックリタード基準関数およびノックリタード補正値を演算するためのノックリタード補正関数が実装されている。
点火時期演算部60は、上述した各関数によってMBT基準値、MBT補正値、ノックリタード基準値、ノックリタード補正値を順次演算し、機関運転条件に対応する点火時期を出力する。
上述したように、数値シミュレーション装置51により点火時期を制御するためのマップデータを演算し、当該マップを回帰モデルで近似し、内燃機関の運転条件に基づき回帰モデルにより点火時期を演算する構成とすることで、ECU29には点火時期のデータマップを搭載する必要がなく、計算負荷の大きい物理モデルをECU29において演算する必要もない。
従って、マップ検索に比してECU29のメモリ容量を軽減することができる上に、物理モデルの直接演算に比してECU29の演算負荷軽減もできる。
(数値シミュレーション)
つぎに、数値シミュレーション装置51において実行される演算過程を、図3を用いて説明する。
まず、ステップ101において、機関運転条件を入力する。機関運転条件としては機関回転速度、吸気管内圧力、吸気弁動作特性、吸気温度、当量比、外部EGR率および壁面温度などが挙げられる。
次に、ステップ102において、機関諸元の設定を行う。機関諸元としては、ボア、ストローク、圧縮比および燃焼室形状などが挙げられる。さらに、吸排気バルブの形状寸法やバルブの開弁特性などの設定を行う。吸排気系を考慮する場合には吸排気管の内径ならびに管長を設定する。
以上の条件のもとで、以下に説明するステップ103から108を、各クランク角度毎に、繰返し演算することにより、シリンダ内圧力および温度の推移を演算する。
ステップ103において、ピストン運動に伴うシリンダ内容積変化率の演算を行う。シリンダ内容積には、少なくとも、クランク角度、ボア、ストローク、圧縮比およびコンロッド長さとクランク半径の比が考慮される。
ステップ104において、吸排気過程におけるシリンダ内ガスの質量変化率の演算を行う。ステップ104では、まず、クランク角度から吸気過程であるか、排気過程であるかを判別する。
吸排気過程である場合には、弁の開口面積と吸気管内圧力、排気管内圧力およびシリンダ内圧力との関係から弁開口部を流入、流出するガスの質量が求められる。
吸気管内圧力とシリンダ内圧力との比が増加するほど、吸気弁開口面積が増加するほど吸気弁を通過するガス流量は増加し、排気管内圧力とシリンダ内圧力との比が増加するほど、排気弁開口面積が増加するほど排気弁を通過するガス流量は増加する。
この場合、吸気弁を通過するガスは必ずしも吸気管からシリンダ方向へ流れる順流方向の流量のみが演算されるわけではない。スロットル弁開度を絞り吸気管内圧力が低下しているような運転条件によっては、シリンダ内圧力が吸気管内圧力に比して大きい場合があり、その際はシリンダから吸気管へのガスの逆流をも考慮して吸気流量を精度よく演算することができる。
ステップ104での吸排気過程において吸気弁を通過するガス質量の演算および排気弁を通過するガス質量の演算について、図4(a)〜(d)を用いて説明する。
図4(a)は、吸気弁を通過するガス質量の累積値、排気弁を通過するガス質量の累積値ならびにシリンダ内の全ガス質量を示している。
図4(b)は、図4(a)を実現するための吸気弁および排気弁のリフト推移を示している。内燃機関10は運転条件に応じて吸気弁19の開弁位相を進角させ、排気弁21の開弁期間とのオーバーラップ期間を設けることで、吸気管への既燃ガスの吹返しを行い、再度シリンダ内へ既燃ガスを吸入することにより、シリンダ内の既燃ガス割合の増加を図る。
図4(c)、(d)は、図4(a)、(b)に比して吸気弁の開弁位相を進角させて、オーバーラップ期間を設けた際のガス質量推移ならびにリフト推移の例を示している。本演算手法によれば、オーバーラップ期間における既燃ガスの吹返しをも考慮して、吸気可変動弁機構を作動させた際の内部EGR率の変化を精度よく演算することができる。
次に、ステップ105において、燃焼に伴う熱発生率の演算を行う。図5(a)、(b)は、内燃機関の燃焼過程を説明するために、点火以後の熱発生率と、燃焼質量割合の推移を示している。
内燃機関の燃焼は、点火直後、クランク角度にして1〜10°程度の期間では顕著な熱発生を生じない。この期間を点火遅れ期間と呼び、その長さは、燃焼室内の温度、圧力、点火プラグ近傍のガス流動やガス組成、さらには点火エネルギに依存する。
点火後、点火遅れ期間中に電極部に火炎核が形成される。この点火遅れ期間を経過した後、燃焼室全体へ火炎が伝播する。このとき、シリンダ内へ供給される混合気の発熱量の大部分が発生する。これを主燃焼期間と呼ぶ。主燃焼期間においては、燃焼室のガス流動、ガス組成にもとづく層流燃焼速度や発熱量、未燃ガス密度、さらに燃焼室形状と燃焼割合により決定される火炎表面積が、熱発生率形状を支配する。
点火遅れ期間と主燃焼期間とでは、支配される影響因子が異なるために、燃焼に伴う熱発生率の演算手段においては、これらを分離して演算する。これにより、異なる運転条件においても、内燃機関の熱発生率を精度よく演算できる。
シリンダ内ガス組成として、混合気の当量比、外部EGR量および吹き返しを考慮に入れて求められる内部EGR量が入力される。まず、点火遅れ期間を演算するために、点火遅れ期間の支配因子である燃焼室内の温度、圧力、点火プラグ近傍のガス流動特性やガス組成、さらには点火プラグから未燃混合気へ供給される点火エネルギが入力される。上記諸量は、いずれも点火時期の値である。
点火時期のガス流動特性としては、乱れ強さや乱れのスケールが考慮される。乱れ強さは、回転速度およびストロークで決定される平均ピストン速度にほぼ比例するとして与えることができる。乱れのスケールは、点火時期の燃焼室クリアランスに比例するとして与えることができる。
クランク角度における点火遅れ期間は、当量比1を境にして、それより希薄側および過濃側において増加し、また、EGR量の増加とともに増加する傾向を示す。点火時期における未燃混合気の圧力および温度が増加するほど、点火遅れ期間は、減少する。
従って、内燃機関の圧縮比を増加させた場合や、負荷を増加させた場合においては点火遅れ期間は減少する傾向を示す。
点火エネルギを増加させるほど、点火遅れ期間は、減少する。この点火エネルギは、バッテリ電圧や点火コイル中の一次コイルへの通電時間から推定される。また、回転速度の増加に伴い点火プラグ電極部近傍の流動が増加するほど、点火プラグから火炎核へ供給されるエネルギから周囲ガスへ損失するエネルギが増加するために、点火遅れ期間は増加する傾向を示す。
主燃焼期間の熱発生率を演算するに際して、まず燃焼質量割合を演算する。ここで、燃焼割合とは、シリンダ内へ供給される全ガス質量のうちで、既燃ガスの質量の占める割合であり、燃焼開始を0、燃焼終了を1とするパラメータである。
未燃ガス温度と既燃ガス温度との比が与えられれば、燃焼質量割合と既燃ガス体積割合との関係が一意的に決定される。
次に、未燃ガスの密度、乱れ強さおよび層流燃焼速度を演算する。層流燃焼速度の演算には、未燃ガス温度、圧力および未燃ガス組成を考慮する。層流燃焼速度は、未燃ガス温度が増加するほど、圧力が減少するほど増加する傾向を示す。また、層流燃焼速度はEGR量が増加するほど減少し、当量比については、ほぼ1.0を境にして、それより希薄側や過濃側に変化するほど、減少する傾向を示す。
従って、可変動弁機構やEGRバルブを作動させてシリンダ内ガスのEGR量を変化させた場合や、燃料噴射弁から噴霧される燃料の量を変化させた場合においても、ガス組成の変化を考慮して主燃焼期間を精度よく予測することができる。
前述のように求めた層流燃焼速度に乱れ強さの影響を考慮して乱流燃焼速度を演算する。乱流燃焼速度は、層流燃焼速度と乱れ強さと乱流燃焼速度経験定数の積として求めることができる。
乱れ強さは、平均ピストン速度に比例すると与えるが、特に、シリンダ内乱れを強化するために、燃焼室流動にスワール流やタンブル流を形成する内燃機関がある。この場合には、平均ピストン速度に対する乱れ強さの比に補正を行う。ここで、平均ピストン速度と乱れ強さとの比の変化量は、計算上、乱流燃焼速度経験定数の変化量と等価として扱われる。
従って、乱流燃焼速度演算過程において、スワール流やタンブル流の影響分を乱流燃焼速度経験定数の補正で代替することができる。乱流燃焼速度経験定数は、あらかじめ実機データに基づき最適値に適合される。
主燃焼期間においては、特に、焼焼初期において燃焼が進展するに従って火炎が燃焼室全体へ拡大するために、火炎表面積が増加するが、やがて火炎がピストン壁面あるいはシリンダ壁面へ到達することにより、火炎伝播が遮られ、それに従って火炎表面積は減少する。
主燃焼期間の熱発生率形状には、火炎表面積の推移が大きな影響を及ぼす。火炎が点火プラグからほぼ球状に伝播すると仮定し、既燃ガス体積割合を満たすような火炎位置を決定し、これと燃焼室形状とを考慮して火炎表面積が求められる。本演算手法によれば、内燃機関によって異なる燃焼室形状や点火プラグ位置をも考慮して、精度よく火炎表面積の推移を演算することができる。
上述した手順で求められた未燃ガス密度、未燃ガス発熱量、乱流燃焼速度および火炎表面積を用いて燃焼に伴う熱発生率を演算する。未燃ガス密度、未燃ガス発熱量、乱流燃焼速度および火炎表面積のいずれが増加する場合においても、燃焼に伴う熱発生率は増加する傾向を示す。本演算手法によれば、内燃機関の燃焼室形状や運転条件をも考慮して、精度よく主燃焼期間の熱発生率推移を演算することができる。
ステップ106において、壁面熱損失を演算する。壁面熱損失を演算するに際して、まず壁面温度を入力する。クランク角度に基づき、シリンダおよびピストンに囲まれる燃焼室壁面の表面積を演算する。シリンダ内ガスと壁面との熱量の授受は、シリンダ内ガス流動の影響を強く受ける。それを考慮して回転速度ならびにストロークにより決定される平均ピストン速度を演算する。
上記平均ピストン速度、シリンダ内圧力および温度を考慮して壁面への熱伝達率を演算する。平均ピストン速度が増加するに従って単位時間当たりの壁面熱伝達量は増加する傾向を示す。
壁面熱伝達率、燃焼室表面積、さらに壁面温度を考慮して壁面熱損失を演算する。燃焼室ガス温度と壁面温度との差が増加するに従って壁面とシリンダ内ガスとの熱量の授受は増加する。
MBTに比して著しく早期点火を行った場合には、燃焼ガスの圧力ならびに温度の急激な上昇に伴い壁面熱損失も増大する。本演算手法によれば、設定される点火時期の違いによって変化する壁面熱損失をも考慮してシリンダ内圧力を精度よく演算することができる。
以上述べた、シリンダ容積変化率、吸排気過程におけるシリンダ内ガス質量変化率、燃焼に伴う熱発生率、壁面熱損失をもとに、ステップ107において、シリンダ内圧力と温度の推移を精度よく演算することができる。
次に、ステップ108において、ノック反応過程を演算する。ノック反応進行度の演算ならびにノック発生の検知について、図6(a)、(b)を参照して説明する。図6(a)、(b)には、ノックが発生する場合と、ノックが発生しない場合との典型例が示されている。
図6(a)には、点火時期をMBTに設定した時の未燃ガス温度推移が実線で、図6(b)には点火時期をMBTに設定した時のノック反応進行度の推移が実線で、それぞれ燃焼の終了時まで示されている。
このノック反応過程演算においては、燃焼終了時までにノック反応進行度がノック発生臨界値に至るか否かによってノックの発生の有無を判別する。図6(b)において、実線で示されているように、燃焼終了時までにノック反応進行度がノック発生臨界値に到達する場合にはノックが発生すると判別され、以後、ノック限界点火時期演算処理が実施される。
図6(a)には、MBTより点火時期をノック限界点火時期にまでリタードさせた場合の未燃ガス温度推移が、燃焼終了時まで、破線で示されている。また、図6(b)には、図6(a)に破線で示された未燃ガス温度推移に対応するノック反応進行度の推移を燃焼終了時まで破線で示しており、燃焼終了に至る間にノック反応進行度がノック発生臨界値に達することはない。この場合、リタード処理が直ちに終了され、点火時期がノック限界点火時期として設定される。
ノック反応進行度とは、シリンダ内圧力、未燃ガス温度、燃料のオクタン価およびノック感度経験定数を考慮して求められる反応時間の逆数を、未燃ガスの圧縮開始時より時間積分した値である。反応時間は、圧力が増加するほど減少し、未燃ガス温度が増加するほど減少し、またオクタン価が減少するほど減少する傾向を示す。反応時間が減少するほどノック反応進行度の増加速度が増し、ノックが生じ易い傾向を示す。また、回転速度が減少したり、点火時期を進角させたりすることで、未燃ガスの圧縮時間を増加させるほど、ノックを生じ易い傾向を示す。
(マップ作成)
次に、マップ作成手段52によるMBTならびにノックリタードのマップデータの作成過程を、図7を参照して説明する。
マップ作成にあたっては、まず、ステップ111において、制御変数の設定を行う。本実施形態における制御変数(補正変数)には、MBTあるいはノックリタードに影響を与える因子として、吸気弁開弁位相、吸気温度、当量比および外部EGR率を選定する。
いずれの制御変数についても、各変数のとり得る範囲の最大値、最小値および代表点数が設定される。各制御変数のとり得る最大値および最小値は、内燃機関10において想定される全ての運転条件を含むように選定される。また、代表点数は点火時期制御の要求精度に応じて決定される。
上記設定された制御変数のもとで、ステップ112において、シリンダ内圧力の演算を行う。シリンダ内圧力の演算は、吸排気行程、圧縮、燃焼および膨張行程におけるシリンダ内圧力を、好ましくはクランク角度1度以内の間隔で行う。
ステップ113において、求められたシリンダ内圧力とシリンダ容積との関係をもとに、図示トルクを演算する。
図8(a)は、異なる三点の点火時期1、2、3におけるシリンダ容積とシリンダ内圧力との関係を示しており、圧力−シリンダ容積の関係で取得される閉曲線内部の面積は、内燃機関10が1サイクルで外部になし得る図示トルクに対応している。吸排気行程に現れる閉曲線は、負の仕事、すなわちポンプ損失を示している。
本実施形態における図示トルク演算では、吸気弁19の開弁位相を可変としたときのポンプ損失変化をも考慮することで、吸気可変動弁機構搭載の内燃機関から発生される図示トルクを精度よく演算することができる。
上述の図示トルク演算を、選定された全ての代表点火時期において実施することにより、点火時期と図示トルクとの関係が取得される。
ステップ114においてのMBTの演算を行う。複数点を代表点火時期に設定し、対応する図示トルクを求めることにより、図8(b)に示すような点火時期と図示トルクの関係が取得される。
図示トルクと点火時期との関係は、内燃機関の形状によっても、また内燃機関の運転条件によっても変化するが、一般に代表点火時期を圧縮上死点前60度から圧縮上死点の間に設定すれば、点火時期と図示トルクの関係に一つのピークPが現れる。点火時期と図示トルクとの関係を用いて最大の図示トルクを示す点火時期をMBTに選定する。
なお、計算負荷軽減を図るために、少なくとも三点以上求められた図示トルクと点火時期との関係を少なくとも次数が二次以上の曲線で近似し、その極大値をもってMBTとしてもよい。
代表点火時期の点数および近似曲線の次数は、要求されるMBT精度により決定され、代表点火時期の点数および近似曲線の次数が増加するほどMBT精度は向上する傾向を示す。
本実施形態では、点火時期をMBTに設定したときに内燃機関10の発生し得る図示トルクをもMBT演算と同時に精度よく求めることができる。
以上、ステップ112〜114がMBTマップ演算部52Aをなす。
次に、ステップ115において、点火時期をステップ114で求められたMBTに設定した場合に、ノックが生じるか否かを判別する。ノックが発生する場合には、ステップ116において、数値シミュレーション51のノック反応過程の演算(図3のステップ108)と同等の手順に従ってノックリタードを求める。
以上、ステップ115、116がMBTマップ演算部52Bをなす。
これを設定された全ての制御変数の代表点について実施し、MBTならびにノックリタードのマップデータをそれぞれ作成する。
ここで、本実施形態においては、点火時期を制御するためのマップとして、MBTマップとノックリタードマップをそれぞれ個別に作成し、両者について回帰モデルを作成することとした。点火時期の演算に際しては、MBTおよびノックリタードを演算し、これらの和をもって点火時期とすることとした。
MBTは乱れ強さに大きな影響を受けるのに対して、ノックはシリンダ内ガスの温度履歴によって概ね決まる現象である。MBTマップとノックリタードマップをそれぞれ個別に作成し、これらを個別に回帰モデルで近似することにより、より精度よくマップデータを近似できる。
(回帰モデル作成)
次に、回帰モデル作成手段53による回帰モデルの作成過程を説明を、図9を参照して説明する。
回帰モデルはMBTマップデータおよびノックリタードマップデータの各マップデータについて作成される。
本実施形態では、まず、ステップ121において、MBTマップデータを次式(1)の三元三次多項式で近似する。
y=A0+A1x1+A2x12+A3x13+A4x2+A5x22+A6x23+A7x1x2+A8x12x2+A9x1x22+A10x3+A11x32+A12x33+A13x1x3+A14x2x3+A15x12x3+A16x22x3+A17 x1x32+A182x32+A19x1x2x3 …(1)
従属変数yがMBTであり、x1,x2およびx3がMBTマップデータを構成する独立変数である。A0からA19が各項のyに対する影響度を表す偏回帰係数である。
上記三元三次多項式は、以下のように構成されている。すなわち、A0は、x1、x2およびx3の全ての値が0となったときのyの値である。A1からA3までは、x1のみで構成される項である。A4からA6までは、x2のみで構成される項である。A7からA9は、x1およびx2で構成される交互作用項である。A10からA12は、x3のみで構成される項である。A13からA19は、少なくともx3を含み、かつx1あるいはx2との組合せで構成される交互作用項である。本実施形態ではx1を回転速度、x2を負荷、さらにx3を吸気弁開弁時期、吸気温度、当量比および外部EGR率の何れかとする。
ここで、二元マップ曲面と上記多元多項式との関係を、図10(a)、(b)を参照して説明する。図10(a)のマップ曲面Maは、x1が増加するに従ってyが減少し、さらに、この変化量はx2の水準には影響を受けていない。このような場合、yに対する影響はx1のみで構成される多項式と、x2のみで構成される多項式との和で表すことができる。
これに対して、図10(b)のマップ曲面Mbは、yに対するx1の影響度がx2の水準で異なっている。このような場合には、yに対する影響を、単にx1のみで構成される多項式と、x2のみで構成される多項式との和で表すことができない。
このような曲面を精度よく近似するためには、回帰モデル中に、x1のみで表される多項式と、x2のみで表される多項式に加えて、x1とx2との積で表される交互作用項を考慮する必要がある。上述するマップデータと回帰モデルとの関係はx1、x2およびx3の変数を入れ替えても成り立つ。
MBTは、回転速度および負荷に対して大きく変化するのが一般的である。これは、MBTと燃焼速度との間に大きな相関関係が存在し、かつ燃焼速度がシリンダ内圧力、温度ならびに乱れ強さから大きな影響を受けるからである。
従って、x1を回転速度、x2を負荷とするMBT二元マップを回帰モデルで近似しようとする場合には、x1とx2との交互作用項を考慮する必要がある。
一方、ノックは、高負荷かつ低回転速度時に生じやすく、高回転速度においては生じない。そのため、ノックリタードマップは、高負荷低回転速度領域のみ値をもち、その他の領域では0を示すのが普通である。
このようなノックリタードマップを精度よく近似するためには、回帰モデル中に、回転速度x1のみの項、負荷x2のみの項に加えて、回転速度x1と負荷x2との交互作用項を考慮する必要がある。
以上のことから、本実施形態においては、x1のみで構成される項、x2のみで構成される項、およびx1およびx2で構成される交互作用項に、A0を加えて表される関数を基準関数とした。
このようなMBT基準関数とすることで、回転速度や負荷の条件が変化してもMBT基準値を精度よく演算することができる。
ステップ122においては、ステップ121で作成されたMBT回帰モデルからMBT基準関数を作成する。MBT基準関数は、以下に示す式(2)のように表される。
y0=A0+A1x1+A2x12+A3x13+A4x2+A5x22+A6x23+A7x1x2+A8x12x2+A9x1x22 …(2)
次に、ステップ123において、MBT補正関数を作成する。MBT補正関数は式(1)において、偏回帰係数A10からA19が乗じられている各項で構成される多項式である。補正変数x3は吸気弁開弁時期、吸気温度、当量比およびEGR率の何れかである。
図4(c)および図4(d)を用いて既に説明したように、内燃機関によっては吸気弁開弁時期を進角させ、排気期間とのオーバーラップを生じさせることで、一度シリンダ内の既燃ガスを吸気管内へ逆流させ、再度吸気管内へ供給させるものがある。
このようなな内燃機関について、吸気弁開弁時期を補正変数x3とする場合のMBT補正関数は、以下のように作成される。
すなわち、吸気弁開弁時期を進角させると、シリンダ内への既燃ガス割合が増加するため、燃焼速度が低下する。従って、吸気弁開弁時期を進角させオーバーラップ期間を増加するほどMBTは進角する傾向をもつのが普通である。
同一オーバーラップ期間であっても、回転速度が減少するほど実時間としてのオーバーラップ時間が増加するため、シリンダ内へ供給される既燃ガス割合が増加する。そのためオーバーラップ期間がMBTに与える影響は回転速度の水準によって異なる。
以上のことから、MBTに与える吸気弁開弁時期の影響を回帰モデルで精度よく表すためには、回転速度x1と吸気弁開弁時期x3との交互作用項を考慮する必要がある。
また、同一オーバーラップ期間であっても、吸気管内圧力減少すると、吸気管内へ吹き返される既燃ガス量が増加するために、シリンダ内へ供給される既燃ガス割合が増加する。そのためオーバーラップ期間がMBTに与える影響は吸気管内圧力、すなわち負荷の水準によっても異なる。
従って、MBTに与える吸気弁開弁時期の影響を回帰モデルで精度よく表すためには、負荷x2と吸気弁開弁時期x3との交互作用項を考慮する必要がある。
以上のことから、本実施形態においては、x3のみで表される項、x3およびx1で構成される交互作用項、x3およびx2で構成される交互作用項で表される関数を補正関数としている。
このようなMBT補正関数とすることで、補正変数が種々に変化してもMBT補正値を精度よく演算することができる。
ステップ123においては、ステップ121で作成されたMBT回帰モデルからMBT補正関数を作成する。また、MBT補正関数は、吸気弁開弁時期と同様に吸気温度、当量比およびEGR率についても作成する。MBT補正関数は、以下に示す式(3)のように表される。
Δy(x1,x2,x3)=A10x3+A11x32+A12x33+A13x1x3+A14x2x3+A15x12x3+A16x22x3+A17x1x32+A18x2x32+A19x1x2x3 …(3)
MBT基準関数およびMBT補正関数の作成につづいて、ステップ124からステップ126において、ノックリタードマップを回帰モデルで近似する。回帰モデルの作成過程、ノックリタード基準関数の作成過程、およびノックリタード補正関数の作成過程は、MBTのそれと同一である。
(点火時期演算)
次に、ECU29内の点火時期演算部60による点火時期演算について、図11を参照して詳細に説明する。
ECU29の点火時期演算部60は、MTB演算部60Aと、ノックリタード演算部60Bとを有する。MTB演算部60Aには、MBTに関する基準関数ならびに各補正変数について補正関数が実装され、ノックリタード演算部60Bには、ノックリタードに関する基準関数ならびに各補正変数について補正関数が実装され、この両演算部60A、60Bに、回転速度、負荷、吸気弁動作特性値、吸気温度、当量比およびEGR率などの運転条件が入力される。
MTB演算部60A、ノックリタード演算部60Bに実装される各関数は、回帰モデル作成手段53(図9のステップ212〜126)によって作成されたMBT基準関数、MBT補正関数、ノックリタード基準関数、ノックリタード補正関数ならびにこれらに含まれる偏回帰係数である。
図11に示されているように、MTB演算部60Aならびにノックリタード演算部60ともに、各補正変数で求められる補正値の総和をもってMBTならびにノックリタードとしている。これは換言すれば、補正変数間の交互作用項の影響を無視していることを意味する。すなわち、二つの変数で構成される項でいえば、次に示す各交互作用項を省略している。
(吸気開弁時期×吸気温度)、(吸気開弁時期×当量比)、(吸気開弁時期×外部EGR率)、(吸気温度×当量比)、(吸気温度×外部EGR率)、(当量比×外部EGR率)…(4)
図12は、当量比と層流燃焼速度との関係を、異なるEGR率条件(EGR有りとEGR無し)について示した図である。層流燃焼速度は、MBTを決定する上で最も重要な影響因子の一つである。図12が示すように、当量比が1.0よりやや過濃な条件で、層流燃焼速度が最大値を示し、それより過濃側、希薄側のいずれにおいても、燃焼速度が減少する。また、EGRを供給することにより、いずれの当量比においても、層流燃焼速度は減少する傾向をもつ。
図12から、EGR無しの条件で、当量比を理論空燃比の条件から希薄側に制御した場合の層流燃焼速度の減少幅は、シリンダ内にEGRを供給した場合の層流燃焼速度の減少幅とほぼ同じであることがわかる。
すなわち、この結果から、当量比を希薄側に制御した場合のMBT補正値は、EGRの水準によって大きな影響を受けないといえる。従って、MBT補正関数において当量比とEGR率との交互作用項の影響を無視することができる。
吸気開弁時期を進角することに基づくMBT補正値は、シリンダ内へ供給される既燃ガス割合でほぼ説明することができ、吸気開弁時期と当量比、あるいは吸気開弁時期と外部EGR率との関係についても同様のことがいえる。
以上のことから、全補正変数によるMBT補正値は、補正変数毎に求められるMBT補正値の総和として次式(5)のように演算される。
全MBT補正値 =Δy(x1、x2、吸気開弁時期)+Δy(x1、x2、吸気温度)+Δy(x1、x2、当量比)Δy(x1、x2、外部EGR率)・・・(5)
このように、補正変数同士の交互作用項を無視する方法を採用することで、MBT演算精度を低下させることなく計算負荷の軽減を図ることができる。上述する方法は、ノックリタードマップにおいても、同様に適用することができる。
(本発明装置のバリエーション)
なお、本実施形態においては、MBTならびにノックリタードについて三元三次多項式を回帰モデルとして近似することとしたが、回帰モデルを構成する多項式はこれに限定されるものではない。回帰モデルの次数を増加させるに従って、マップデータの近似精度は向上する。そのため、より高次の回帰モデルを備え、かつ全ての補正変数間での交互作用項を考慮することとしてもよい。ただし、次数を高次化し、交互作用項を増加させることによって演算負荷が増加するため、次数と交互作用項の数は、点火時期の要求演算精度によって決定される。
回帰モデル中の各項に乗じられている偏回帰係数は、当該各項の従属変数に対する影響度の大きさを表している。独立変数であるx1、x2およびx3は、互いに異なる次元をもつので、これらの値のとり得る範囲をあらかじめ正規化し、例えば−1から+1の間値をもつパラメータに設定しておけば、このとき求められる偏回帰係数の大小関係は、当該各項の従属変数に対する寄与率として対等に評価することができる。
回帰モデルの作成に際しては、十分高次な多項式による回帰モデルで、あらかじめ偏回帰係数を演算し、上記偏回帰係数の大小関係をもとに、寄与率のより小さい当該各項を省略することを繰返すことで、要求演算精度を満たす範囲でより演算工数の少ない回帰モデルを試行錯誤的に決定することができる。
また、本実施形態においては、全ての運転条件について、MBTおよびノックリタードの各回帰モデルを一つずつ作成することとしたが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、運転領域ごとにマップデータを細分化し、上記細分化されたマップデータ毎に回帰モデルを作成することで、マップデータをより精度よく近似することができる。
また、本実施形態においては、補正変数として、吸気開弁時期、吸気温度、当量比、および外部EGR率を設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、冷却水温やタンブルコントロールバルブなど、シリンダ内ガスの温度、圧力、組成、流動を変化せしめる制御パラメータ全てにおいて本発明を大幅に変更することなく適用することができる。
(本発明の効果の要約)
(1)内燃機関を模擬した数値シミュレーション装置により点火時期を制御するためのマップデータを演算し、点火時期を制御するためのマップデータを回帰モデルで近似し、検知された運転条件に基づいて前記回帰モデルにより点火時期を演算するから、ECUにはマップを搭載する必要がなく、計算負荷の大きい物理モデルをECUにおいて演算する必要もない。従って、マップ検索に比してECUのメモリ容量を軽減することができもしかも、物理モデルの直接演算に比してECUの演算負荷軽減もできる。
(2)回帰モデルは、回転速度のみの項、負荷のみの項、補正変数のみの項、回転速度と負荷の交互作用項、補正変数と回転速度の交互作用項、補正変数と負荷の交互作用項、回転速度と負荷と補正変数の交互作用項、のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であり、一変数のみで表される項は、他の変数の如何に関わらず当該一変数の点火時期に対する影響度を表すことができる。二変数あるいは三変数で構成される交互作用項は、ある一変数の点火時期に対する影響度がその他の変数の水準によって変化する場合の、当該一変数の点火時期に対する影響度を表すことができる。従って、回転速度、負荷および補正変数を変数とし、上記各項を回帰モデル中に備えることで点火時期を精度よく演算することができる。
(3)回帰モデルが基準関数と補正関数とに分類され、基準関数部で演算される点火時期基準値と、補正関数部で演算される点火時期補正値との和をもって点火時期とするため、補正変数毎に点火時期基準値を演算する必要がない。従って、点火時期演算精度を低下させることなく演算工数を軽減することができる。
(4)基準関数が、回転速度のみの項、負荷のみの項、回転速度と負荷の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であり、補正関数が、補正変数のみの項、補正変数と回転速度の交互作用項、補正変数と負荷の交互作用項、回転速度と負荷と補正変数の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であるから、点火時期に与える影響の大きい回転速度と負荷を基準関数の変数に選ぶことで、点火時期を精度よく演算することができる。
(5)補正変数を吸気弁の動作特性値とし、吸気弁動作特性にもとづく点火時期補正値を演算することで、吸気弁の動作特性が変化しても点火時期を精度よく演算することができる。
(6)補正変数を吸気温度とし、吸気温度にもとづく点火時期補正値を演算することで、吸気温度が変化しても点火時期を精度よく演算することができる。
(7)補正変数を当量比とし、当量比にもとづく点火時期補正値を演算することで、当量比が変化しても点火時期を精度よく演算することができる。
(8)補正変数をEGR率とし、EGR率にもとづく点火時期補正値を演算することで、EGR率が変化しても点火時期を精度よく演算することができる。
(9)複数の補正変数を所持する場合に、補正変数毎に当該補正変数にもとづく点火時期補正値を演算し、前記補正変数毎に演算された点火時期補正値の総和をもって全点火時期補正値とすることにより、補正変数を複数所持する場合においても点火時期を精度よく演算することができる。また、補正変数の点火時期に対する影響度は、その他の補正変数の水準にはほとんど影響されない。従って補正変数間の交互作用項についてはこれを考慮しなくてよく、補正変数間の交互作用項相当分の演算工数を軽減することができる。
(10)回帰モデルの各項に、マップデータを精度よく近似するべく決定された偏回帰係数が乗じられており、偏回帰係数の絶対値の大小関係で当該偏回帰係数が乗じられている項の点火時期に対する影響度を評価し、影響度が所定の値以下のとき当該項を回帰モデルから削除するから、点火時期の要求精度に照らして過剰な項の演算をする必要がなくなり、演算負荷の軽減を図ることができる。
(11)基準関数に、回転速度と負荷を独立変数とした二元三次多項式を備え、補正関数に、回転速度、負荷および補正変数を独立変数とした三元三次多項式を備えることで、点火時期を精度よく演算することができる。
(12)点火時期を制御するためのマップデータが、MBTマップとノックリタードマップとで構成され、両マップを回帰モデルで近似し、MBTならびにノックリタードを上述の各回帰モデルで演算することにより、回帰モデルの近似精度を向上させることができ、もって点火時期を精度よく演算することができる。
(13)点火時期演算の要求精度が向上するに従って、点火時期を制御するためのマップデータを運転領域でより細分化し、分割されたマップデータを回帰モデルで近似する。これにより回帰モデルの近似精度を向上させることができ、もって点火時期を精度よく演算することができる。
(14)点火時期演算の要求精度が向上するに従って、回帰モデルの次数をより増加する。これにより回帰モデルの近似精度を向上させることができ、もって点火時期を精度よく演算することができる。
(15)数値シミュレーション装置が、少なくともシリンダ容積を演算する手段と、吸排気過程のシリンダ内ガスの質量変化を演算する手段と、燃焼過程の熱発生を演算する手段と、熱損失を演算する手段と、ノック発生の有無を判別する手段とを備えている。上述する数値シミュレーションをもとに1サイクルの筒内圧力とシリンダ容積との関係を演算し、筒内圧力とシリンダ容積との関係をもとに図示トルクを演算し、図示トルクと点火時期との関係からMBTを演算し、ノック発生の有無を判別する手段をもとにノック限界を演算する。このため、点火時期を制御するための数値マップデータを精度よく演算することができる。
本発明による点火時期制御装置を適用される電子制御式内燃機関の全体構成を示す図。 本発明による点火時期制御ロジック作成装置と内燃機関に実装される点火時期演算部を示すブロック図。 本発明による点火時期制御ロジック作成装置における数値シミュレーションの一つの実施形態を示すフローチャート。 (a)は吸気弁を通過するガス質量の累積値、排気弁を通過するガス質量の累積値ならびにシリンダ内の全ガス質量を示すグラフ、(b)は吸気弁および排気弁のリフト推移を示すグラフ、(c)はオーバーラップ期間を設けた場合の吸気弁を通過するガス質量の累積値、排気弁を通過するガス質量の累積値ならびにシリンダ内の全ガス質量を示すグラフ、(d)はオーバーラップ期間を設けた場合吸気弁および排気弁のリフト推移を示すグラフ。 (a)は点火以後の熱発生率を示すグラフ、(b)は燃焼質量割合の推移を示すグラフ。 (a)は未燃ガス温度の推移を示すグラフ、(b)はノック反応進行度を示すグラフ。 本発明による点火時期制御ロジック作成装置におけるマップ作成の一つの実施形態を示すフローチャート。 (a)は異なる三点の点火時期におけるシリンダ容積とシリンダ内圧力との関係を示すグラフ、(b)は点火時期と図示トルクとの関係を示すグラフ。 本発明による点火時期制御ロジック作成装置における回帰モデル作成の一つの実施形態を示すフローチャート。 (a)、(b)は各々マップ曲面例を示すグラフ。 本発明による点火時期制御装置の一つの実施形態を示すブロック。 当量比と層流燃焼速度との関係を、異なるEGR率条件について示したグラフ。
符号の説明
10 内燃機関
15 スロットル弁
18 燃料噴射弁
19 可変動弁機構付き吸気弁
21 排気弁
22 燃焼室
29 ECU
50 点火時期制御ロジック作成部
51 数値シミュレーション装置
52 マップ作成手段
53 回帰モデル作成手段
60 点火時期演算部
60A MBT演算部
60B ノックリタード演算部

Claims (17)

  1. 内燃機関の運転条件を検知する手段を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、
    点火時期制御のマップデータに近似した回帰モデルを実装され、検知された運転条件に基づき、前記回帰モデルによる演算によって点火時期を決定し、点火時期制御を行うことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 前記回帰モデルは、内燃機関の回転速度のみの項、負荷のみの項、補正変数のみの項、回転速度と負荷の交互作用項、補正変数と回転速度の交互作用項、補正変数と負荷の交互作用項、回転速度と負荷と補正変数の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 前記回帰モデルが基準関数部と補正関数部とに分類され、基準関数で演算される点火時期基準値と、前記補正関数部で演算される点火時期補正値との和をもって点火時期を決定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  4. 前記基準関数が、前記回転速度のみの項、前記負荷のみの項、前記回転速度と前記負荷の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であり、前記補正関数が、前記補正変数のみの項、前記補正変数と前記回転速度の交互作用項、前記補正変数と前記負荷の交互作用項、前記回転速度と前記負荷と前記補正変数の交互作用項のうちで少なくとも一つ以上の項で構成される多項式であることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  5. 前記補正変数に吸気弁の動作特性値を備え、前記吸気弁の動作特性値を補正変数として、前記補正関数で吸気弁動作特性に基づく点火時期補正値を演算することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  6. 前記補正変数に吸気温度を備え、前記吸気温度を補正変数として、前記補正関数で吸気温度に基づく点火時期補正値を演算することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  7. 前記補正変数に当量比を備え、前記当量比を補正変数として、前記補正関数で当量比に基づく点火時期補正値を演算することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  8. 前記補正変数にEGR率を備え、前記EGR率を補正変数として、前記補正関数でEGR率にもとづく点火時期補正値を演算することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  9. 補正変数を複数有する場合に、補正変数毎に前記補正関数にもとづき前記補正変数にもとづく点火時期補正値を演算し、前記補正変数毎に演算された点火時期補正値の総和をもって全点火時期補正値とすることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  10. 前記基準関数を前記回転速度と前記負荷を独立変数とした二元三次多項式で決定し、前記補正関数を前記回転速度、前記負荷および前記補正変数を独立変数とした三元三次多項式で決定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  11. 近似されたMBT回帰モデルで演算されたMBTと、近似されたノックリタード回帰モデルで演算されたノックリタードとの和をもって点火時期を決定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  12. 内燃機関を模擬した数値シミュレーション装置によって点火時期を制御するためのマップデータを演算し、当該マップデータを回帰モデルで近似して点火時期制御ロジックを作成することを特徴とする点火時期制御ロジック作成装置。
  13. 前記回帰モデルは、各項にマップデータを精度よく近似するべく決定された偏回帰係数が乗じられており、前記偏回帰係数の乗じられている項の点火時期に対する影響度を前記偏回帰係数の絶対値の大小関係をもとに評価し、前記点火時期に対する影響度が所定の値以下のとき、前記偏回帰係数の乗じられている項を前記回帰モデルから削除することを特徴とする請求項12に記載の点火時期制御ロジック作成装置。
  14. 前記点火時期を制御するためのマップデータが、MBTマップとノックリタードマップとで構成され、MBTマップを回帰モデルで近似し、ノックリタードマップを回帰モデルで近似することを特徴とする請求項12に記載の点火時期制御ロジック作成装置。
  15. 前記点火時期を制御するためのマップデータを運転領域でより細分化し、分割されたマップデータを前記回帰モデルで近似することを特徴とする請求項12に記載の点火時期制御ロジック作成装置。
  16. 回帰モデルの次数を要求制御精度に応じて設定することを特徴とする請求項12に記載の点火時期制御ロジック作成装置。
  17. 前記数値シミュレーション装置は、少なくともシリンダ容積を演算し、吸排気過程のシリンダ内ガスの質量変化を演算し、燃焼過程の熱発生を演算し、熱損失を演算し、ノック発生の有無を判別し、前記数値シミュレーションをもとに1サイクルの筒内圧力とシリンダ容積との関係を演算し、前記筒内圧力とシリンダ容積との関係をもとに図示トルクを演算し、前記図示トルクと点火時期との関係からMBTを演算し、前記ノック発生の有無を判別してノック限界を演算することを特徴とする請求項12に記載の点火時期制御ロジック作成装置。
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