JP2006199809A - エポキシ樹脂組成物およびプリプレグならびにこれを用いた炭素繊維強化複合材料製管状体 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィーリングに優れた釣竿、ゴルフ用シャフトを与え、同時に良好な力学特性を備えたマトリックス樹脂となる炭素繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、およびこれを用いたプリプレグ、さらにこれを用いて得られる各種特性に優れた炭素繊維強化複合材料製管状体を提供すること。
【解決手段】エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、100℃〜140℃で硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)が下記式(1)を満たすことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
E(100℃)−E(140℃)≧0.3[GPa] ・・・(1)
【選択図】なし
【解決手段】エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、100℃〜140℃で硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)が下記式(1)を満たすことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
E(100℃)−E(140℃)≧0.3[GPa] ・・・(1)
【選択図】なし
Description
本発明は、スポーツ用途、航空宇宙用途、一般産業用途において、高度の機械特性を発揮する炭素繊維強化複合材料製管状体に関する。また、かかる炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得るためのプリプレグおよびエポキシ樹脂組成物に関する。
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料を製造するに当たっては、各種の方式が適用されるが、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸されたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が繁用される。この方法ではプリプレグを複数枚積層し、加熱して硬化させることによって強化繊維強化複合材料である成形体とする。
かかる繊維強化複合材料は、軽量であり、かつ力学特性に優れるために、スポーツ用途をはじめ、航空宇宙用途、一般産業用途に広く用いられている。特にスポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニスやバトミントン等のラケット、ホッケー等のスティック等が主要な用途として挙げられる。
スポーツ用途では、高い力学特性と軽量化を両立させる観点から、強化繊維としては炭素繊維、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂とからなるプリプレグを中間基材とする炭素繊維強化複合材料が主として用いられる。中でも、ゴルフシャフト、釣り竿等は、軽量化が強く要求される用途であり、力学特性と軽量化の両立のため、さまざま提案がなされている。
スポーツ用途の中でも特に釣竿は、複雑な魚の動きに合わせて釣竿をコントロールするため、長手方向に精密な撓みバランスを設計する必要がある。
かかる目的のために、例えば釣竿長手方向にプリプレグの弾性率および厚みをコントロールすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、管状体の重量がかさんだり、積層数が増して製造工程も煩雑になるため、層間に空気が入りやすくなり、強度などの性能に悪影響を及ぼしたり、製造コスト的にも不利になるといった問題があった。
また、ゴルフシャフトにおいても、フィーリングのバラツキをなくすため、最外層と最外層に接する内層の曲げ弾性率のみ規定することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、最外層と最内層の2層の曲げ弾性率しか規定していないため、通常の積層構成である多層構造とした場合に、中間層の弾性率によっては、強度に対してマイナスに働いたり、シャフトの撓りが滑らかにならずフィーリング(ここでいうフィーリングとは、ゴルフシャフト、釣竿等への衝撃、ブレ等から生じる振動等が使用者に与える、触覚を通して伝わる感覚(フィーリング)をいい、本発明においてフィーリングが大きいことは、振動等が伝わりやすい、好ましくないものであることを示す。)が悪くなるという問題がある。
また、内層と外層と補強層を有する炭素繊維強化プラスチックゴルフシャフトにおいて、シャフト長さあたりの重量、シャフト剛性、シャフトの捻れ角度を規定することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、シャフト長さあたりの重量と、シャフト軸方向に対して平行としているストレート層の強化繊維の引張弾性率を、内層から外層へ順に低くしていくことが提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、これらの方法は管状体の重量がかさんだり、積層数が増して製造工程も煩雑になるため、層間に空気が入りやすくなり、強度等の性能に悪影響を及ぼしたり、製造コスト的にも不利になるといった問題があった。また、フィーリングは曲げ方向、捻り方向、圧壊方向などいろいろなモードでの剛性が影響するため、積層構成を変えるだけではコントロールが困難であった。
また、ゴルフシャフトのフィーリングに影響するパラメーターとして、自由減衰振動に着目し、マトリックス樹脂としてポリエーテルエーテルケトンなどの耐熱性熱可塑性樹脂を使用することが提案されている(例えば、特許文献5参照)。また、ゴルフクラブの目標振動数が得られる振動方向と、クラブとしての飛球方向とを一致させるようにシャフトヘッドを取り付けることが提案されている(例えば、特許文献6参照)。しかしながら、熱可塑性樹脂は熱膨張による歪みが出やすかったり、塗装時に強度低下が発生するなどの問題があった。また、フィーリングは曲げ方向の減衰振動だけではなく、捻り方向の減衰振動なども影響するため、ヘッドの取り付け方向だけではコントロールが困難であった。
特開平10−98986号公報(第2頁)
特開昭59−20181号公報(第2頁)
特開平5−49718号公報(第2頁)
特開2003−024489号公報(第2頁)
特開平01−185274号公報(第2頁)
特開昭61−113478号公報(第2頁)
本発明の目的は、上述した問題点を解決し、フィーリングに優れた釣竿、ゴルフ用シャフトなどを提供できる、プリプレグとエポキシ樹脂組成物、および炭素繊維強化複合材料製管状体を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために次の構成を有する。すなわち、
(1)エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、100℃〜140℃で硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)が下記式(1)を満たすことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(1)エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、100℃〜140℃で硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)が下記式(1)を満たすことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
E(100℃)−E(140℃)≧0.3[GPa] ・・・(1)
(2)エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率Eと硬化温度T(℃)が下記式(2)を満たすことを特徴とする前記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(2)エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率Eと硬化温度T(℃)が下記式(2)を満たすことを特徴とする前記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
E≧−0.013×T+4.8[GPa] ・・・(2)
(3)次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする前記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂。
[D]ジシアンジアミド
[E]3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレア(以下、DCMUと略す。)
(4)構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(3)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3)次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする前記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂。
[D]ジシアンジアミド
[E]3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレア(以下、DCMUと略す。)
(4)構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(3)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(5)構成要素[D]の活性水素量が、全エポキシ当量の0.8〜1.0倍であることを特徴とする前記(3)または(4)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(6)エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物を炭素繊維に含浸させた一方向プリプレグであって、100℃〜140℃で2時間硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(100℃)と、140℃で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(140℃)が下記式(3)を満たすことを特徴とするプリプレグ。
G’(100℃)−G’(140℃)≧0.5[GPa] ・・・(3)
(7)硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’と硬化温度T(℃)が下記式(4)を満たすことを特徴とする前記(6)に記載のプリプレグ。
(7)硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’と硬化温度T(℃)が下記式(4)を満たすことを特徴とする前記(6)に記載のプリプレグ。
G’ ≧−0.02×T+8.3[GPa] ・・・(4)
(8)エポキシ樹脂組成物が次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする前記(6)または(7)に記載のプリプレグ。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂
[D]ジシアンジアミド
[E]DCMU(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレアの略)
(9)構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(8)に記載のプリプレグ。
(8)エポキシ樹脂組成物が次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする前記(6)または(7)に記載のプリプレグ。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂
[D]ジシアンジアミド
[E]DCMU(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレアの略)
(9)構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(8)に記載のプリプレグ。
(10)構成要素[D]の活性水素量が、全エポキシ当量の0.8〜1.0倍であることを特徴とする前記(8)または(9)に記載のプリプレグ。
(11)前記(6)〜(10)のいずれかに記載のプリプレグを巻回することにより形成された管状体であって、管状体長手方向に硬化温度を変化させて硬化成形することを特徴とする炭素繊維強化複合材料製管状体。
(12)管状体長手方向の硬化温度差の最大値を30℃以上として成形してなることを特徴とする前記(11)に記載の炭素繊維強化複合材料製管状体。
本発明によれば、以下に説明するとおり、成形したときに優れたフィーリングを有する釣竿、ゴルフ用シャフトが得られ、同時に良好な力学特性を備えたマトリックス樹脂となる炭素繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、およびこれを用いたプリプレグ、さらにこれを用いて得られる各種特性に優れた炭素繊維強化複合材製管状体を得ることができる。
本発明者らは、前記課題について鋭意検討し、釣竿、ゴルフシャフトのフィーリングは、曲げ方向、捻り方向、圧壊方向などいろいろなモードでの剛性が影響するので、強化繊維の巻き方向、弾性率などの積層構成だけでなく、マトリックス樹脂硬化物の曲げ弾性率をコントロールする必要があることを見出した。マトリックス樹脂硬化物の曲げ弾性率は繊維強化複合材料の剪断方向および繊維と直交方向の弾性率に影響するので、硬化温度を変えてマトリックス樹脂硬化物の曲げ弾性率を変化させることで、これらモードが大きく影響する捻り、圧壊方向の剛性を変化させることができることを見出し、本発明に到達した。
一般的にエポキシ樹脂および、エポキシ樹脂を含浸させたプリプレグは硬化温度が低いほど耐熱性が低下するが、100℃〜140℃で2時間硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃未満となると、例えば釣竿の表面処理加工工程において熱処理するときに、竿が変形するなどのトラブルが発生する場合がある。また、ガラス転移温度Tgが160℃より高くなると、例えば樹脂の曲げ伸度が低下し、シャフトの捻り強度が低下する可能性がある。したがって、本発明においては、100℃〜140℃で2時間硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であるエポキシ樹脂組成物を用いる。さらには100℃以上160℃以下が好ましく、100℃以上140℃以下であることがさらに好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)の差(E(100℃)−E(140℃))が、0.3GPa以上を満たすものである。この差が0.3GPa以上であると、硬化温度を変更することで、樹脂の弾性率を変化させ、効果的にフィーリングをコントロールすることができる。好ましくは、(E(100℃)−E(140℃))が、0.3GPa以上1.5GPa以下、さらに好ましくは0.4GPa以上1.3GPa以下、より好ましくは0.4GPa以上1.1GPa以下であるとより効果的にフィーリングをコントロールできる。その差が0.3GPaより少ないと、硬化温度を変更しても樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、効果的にフィーリングがコントロールできない。一方、その差が1.5GPaより大きいと、硬化炉内の温度斑の影響を大きく受け、フィーリングのバラツキが大きくなるといった問題が発生する可能性がある。
また、効果的にフィーリングをコントロールするには、高い樹脂硬化物の曲げ弾性率が必要である。その観点から、硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた樹脂硬化物の室温における曲げ弾性率E[GPa]が、(−0.013×T+4.8)以上の要件を満たすものであることが好ましく、さらに好ましくは。曲げ弾性率Eが、(−0.013×T+6.0)以下の要件を満たすものである。曲げ弾性率Eが、(−0.013×T+4.8)より小さくなると、樹脂硬化物の曲げ弾性率が低下するため、フィーリングをコントロールしにくくなる場合がある。また、シャフトの捻り強さが低下する可能性がある。また、曲げ弾性率Eが、(−0.013×T+6.0)より大きくなると、樹脂の曲げ伸度が低下し、シャフトの捻り強度が低下する可能性がある。曲げ弾性率Eは(−0.013×T+4.8)以上(−0.013×T+6.0)以下であることがより好ましく、最も好ましくは(−0.013×T+5.0)以上、(−0.013×T+5.8)以下である。
ここで、樹脂硬化物の曲げ弾性率Eとは、次のようにして測定する。すなわち、樹脂組成物をモールドに注入し、所定の温度T(℃)の熱風乾燥機中で2時間加熱硬化して、厚さ2mmの樹脂硬化板を作製する。次に、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、試験速度2.5mm、支点間距離32mmで3点曲げ試験を行い、JIS−K7203(1995)に従い曲げ弾性率Eを求めた。
また 本発明において、エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤を含むものである。また、本発明では、[A]で用いるエポキシ樹脂とは、具体的には、ポリオールから得られるグリシジルエーテル、分子内に活性水素を複数個有するアミンより得られるグリシジルアミン、ポリカルボン酸より得られるグリシジルエステル、グリシジル基を有するエポキシ樹脂、分子内に複数の2重結合を有する化合物を酸化して得られるポリエポキシド等が挙げられる。
本発明においては、分子内に2個のエポキシ基を有する2官能エポキシ樹脂を使用するのが好ましい。硬化温度を低下させた場合、部分的に樹脂網目構造ネットワークの架橋点間距離が長くなり、網目構造の自由度がアップし、自由体積が減少することにより、樹脂硬化物の曲げ弾性率が向上する。2官能エポキシ樹脂は、硬化温度を変化させたときに、架橋点間の距離が大きく変化し、網目構造の自由度が大きく変化するため、樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が大きくなり、フィーリングをコントロールし易くなる。さらにはエポキシ樹脂組成物に含まれる全エポキシ樹脂中、軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂[A]が含まれることが好ましく、さらには軟化点が70〜120℃の2官能エポキシ樹脂[A]が含まれることがより好ましい。
ここで、軟化点とは以下の方法で測定する。すなわち、JIS−K7234(1986)規定の環球法により、リングに注型した試料を浴槽中にて昇温し、試料にセットした球が光センサーを横切ったときの温度を測定した。
軟化点が60〜130℃のエポキシ樹脂の市販品としては、”エピコート”(登録商標)1055(ジャパンエポキシレジン(株)製、軟化点93℃)、”エポトート”(登録商標)YD012(東都化成(株)製、軟化点75〜85℃)、”エピクロン”(登録商標)3050(大日本インキ化学工業(株)製、軟化点94〜102℃)等が挙げられる。軟化点が60℃未満の場合、架橋密度が高くなり、硬化温度を変化させたときの樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、フィーリングをコントロールしにくくなる場合がある。また樹脂硬化物の圧縮歪みが低下し、例えばゴルフシャフト等といった繊維強化複合材料製管状体の強度が低下する場合がある。軟化点が130℃より高い場合、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎたり、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。またさらにはエポキシ樹脂組成物に含まれる全エポキシ樹脂中、軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂が30〜60重量%含まれることが好ましい。さらには35〜55重量%含まれることがより好ましい。30重量%より少ないと、架橋密度が高くなり、硬化温度を変化させたときの樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、フィーリングをコントロールしにくくなる場合がある。60重量%より多いと、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎたり、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。
また、硬化温度を低くしても耐熱性を大きく低下させない手段として、剛直骨格をネットワーク内に導入する方法がある。剛直骨格によって耐熱性を付与させるため、硬化温度を低くすることにより網目構造を変化させても、耐熱性が大きく低下しない。
剛直骨格を付与するためには、その剛直骨格に耐熱性を付与するための十分な剛直性と、網目構造の自由度を損なわない骨格が必要であり、このような考えからジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂[B]を含むことが好ましい。かかるジシクロペンタジエン型エポキシの市販品としては、”エピクロン”(登録商標)HP7200L、”エピクロン”HP7200、”エピクロン”HP7200H(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、”タクティクス”(登録商標)556(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製)、XD−1000−L、XD−1000−2L(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
また、樹脂の架橋密度を高くしないまま、硬化物の曲げ弾性率を向上する手段として、架橋構造中の自由体積を減少させる方法がある。
自由体積を減少させる方法としては、架橋構造の隙間を埋めるための適度な大きさと、安定性を持った側鎖を架橋構造中に組み込むことが必要とされるので、このような考えから芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂[C]を含むことが好ましい(ここでいう「取り込まれ得る」とは、何らかの結合等の反応をして取り込まれ得ることをいう)。
また、このエポキシ樹脂[C]の数平均分子量は150〜350であることが好ましい。
さらには、170〜330であることがさらに好ましい。
さらには、170〜330であることがさらに好ましい。
ここで、数平均分子量とは、GPC法によって溶出時間を分子量に変換する校正曲線を介して計算することによって得られた、N=5(5サンプルを1回ずつ測定)の平均値である。
エポキシ樹脂[C]の数平均分子量が150より小さいと、架橋構造の隙間を埋める効果が小さく、樹脂硬化物の曲げ弾性率の向上が十分でない。また、350より大きいと、分子が大きくなり過ぎうまく架橋構造中に組み込まれず、耐溶剤性が低下する可能性がある。
また、エポキシ樹脂組成物に含まれる全エポキシ樹脂中、前記エポキシ樹脂[C]が5〜30重量%含まれることが好ましい。さらには10〜25重量%含まれることがより好ましい。5重量%より少ないと、架橋構造の隙間が十分埋めることができず、耐溶剤性が低下する可能性がある。また、30重量%より多いと、樹脂硬化物の引張伸度が低下する可能性がある。
また、前記エポキシ樹脂[C]が1または2官能のエポキシ樹脂であることが好ましい。さらには2官能のエポキシ樹脂であることがより好ましい。3官能以上の多官能エポキシ樹脂である場合、架橋密度が高くなり、樹脂硬化物の圧縮歪みが低下する場合がある。またこのような前記エポキシ樹脂[C]の側鎖としては下記一般式(化1)で表される部分構造を有することが好ましい。
好ましい例としては、m−クレゾール型エポキシ樹脂ジグリシジルアニリン、グリシジルフェノールなどが挙げられる。m−クレゾール型エポキシ樹脂の市販品としては、”アラルダイト”(登録商標)DY023(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製)等が、ジグリシジルアニリンの市販品としてはGAN(日本化薬(株)製)等が挙げられる。
また、硬化剤としてジシアンジアミド[D]、硬化助剤としてDCMU[E]を含むことが好ましい。ジシアンジアミド、DCMUを含むエポキシ樹脂組成物は安定性があり硬化反応が早いため、樹脂硬化物の曲げ弾性率のバラツキを抑えることができる。
また、ジシアンジアミド[D]1mol当たり7molの活性水素を持つと考えたとき、ジシアンジアミド[D]の活性水素量が、全エポキシ当量の0.8〜1.0倍であることが好ましい。さらには、0.8〜0.9倍であることがより好ましい。ジシアンジアミド[D]の活性水素量が全エポキシ当量の0.8倍より少なくなると、架橋反応が十分進行せず、強度低下などの問題が発生する場合がある。また、1.0倍よりも多いと、架橋反応が早く進行し、硬化温度を変化させたときの樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、フィーリングをコントロールしにくくなる場合がある。
ジシアンジアミドの市販品としては、例えば、DICY7(ジャパンエポキシレジン(株)製)などを挙げることができる。DCMUの市販品としては、DCMU99(保土ヶ谷化学工業(株)製)等を挙げることができる。
本発明において炭素繊維には、アクリル系、ピッチ系、レーヨン系等の各種の前駆体繊維を用いて製造される炭素繊維が使用できる。中でも、高強度の炭素繊維が容易に得られるアクリル系の炭素繊維が好ましく使用される。
さらに軽量なゴルフシャフト、釣竿などのスポーツ用品を製造するためには、少量の材料で十分な製品の剛性を発現させうるように、弾性率の高い炭素繊維をプリプレグに用いることが好ましい。このような炭素繊維の引張弾性率は200〜700GPa、好ましくは300〜600GPaであるのが良い。
また、本発明においては前記エポキシ樹脂中に、熱可塑性樹脂が含まれることが好ましい。熱可塑性樹脂を配合することにより、樹脂の粘度制御やプリプレグの取り扱い制御、あるいは接着性改善の効果が増進される。また熱可塑性樹脂は、強化繊維との接着性改善の効果が期待できる水素結合性の官能基を有する熱可塑性樹脂が特に好ましい。水素結合性官能基としては、アルコール性水酸基、アミド結合、スルホニル基などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂はエポキシ樹脂100重量に対して、1〜15重量部とするのが、エポキシ樹脂組成物に適度な粘弾性を与え、良好な複合材料物性が得られる点で好ましい。
熱可塑性樹脂の具体例として、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂としては、ポリビニルホルマールやポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール、フェノキシ樹脂、アミド結合を有する熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、スルホニル基を有する熱可塑性樹脂としてはポリスルホンなどが挙げられる。ポリアミド、ポリイミド、およびポリスルホンは主鎖にエーテル結合、カルボニル基などの官能基を有してもよい。ポリアミドは、アミド基の窒素原子上に置換基を有してもよい。
エポキシ樹脂に可溶で、水素結合性官能基を有する熱可塑性樹脂の市販品を例示すると、ポリビニルアセタール樹脂として、”デンカブチラール”(登録商標)および”デンカホルマール”(登録商標)(以上、電気化学工業(株)製)、”ビニレック”(登録商標)K(チッソ(株)製)、フェノキシ樹脂として、”UCAR”(登録商標)PKHP(ユニオンカーバイト社製)、ポリアミド樹脂として、”マクロメルト”(登録商標)(ヘンケル白水(株)製)、”アラミン(登録商標)”CM4000(東レ(株)製)、ポリイミドとして”ウルテム”(登録商標)(ジェネラル・エレクトリック社製)、ポリスルホンとして、”Victrex”(登録商標)(三井化学(株)製)、”UDEL”(登録商標)(ユニオンカーバイト社製)などが挙げられる。
本発明のプリプレグを得る方法としては、前記エポキシ樹脂組成物を加熱して低粘度化することにより、強化繊維に含浸させるホットメルト法等を挙げることができる。ホットメルト法では、加熱により低粘度化したマトリックス樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させるか、またはマトリックス樹脂組成物を離型紙等の上にコーティングしたフィルムを作製した後、強化繊維の両側または片側から該フィルムを重ね、加熱加圧することにより樹脂を含浸させプリプレグが得られる。このホットメルト法は、プリプレグ中に溶媒が残留することがないため好ましい。なお、本発明のプリプレグとは強化繊維を一方向に引き揃えた一方向プリプレグをいう。
また、100℃で2時間硬化させた繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(100℃)と、140℃で2時間硬化させた繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(140℃)の差(G’(100℃)−G’(140℃))が、0.5GPa以上の要件を満たすものであることが好ましい。その差が0.5GPa以上であると、硬化温度を変更することで、樹脂の弾性率を変化させ、効果的にフィーリングをコントロールすることができる。さらに好ましくは、(G’(100℃)−G’(140℃))が、0.5GPa以上2.0GPa以下であり、より好ましくは0.6GPa以上1.7GPa以下であり、最も好ましくは0.6GPa以上1.5GPa以下であるとより効果的にフィーリングをコントロールできる。0.5GPaより少ないと、硬化温度を変更しても樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、効果的にフィーリングがコントロールできない。また、2.0GPaより大きいと、硬化炉内の温度斑の影響を大きく受け、フィーリングのバラツキが大きくなるといった問題が発生する可能性がある。
また、効果的にフィーリングをコントロールするには、高い樹脂硬化物の曲げ弾性率が必要である。硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’[GPa]が(−0.02×T+8.3)以上の要件を満たすものであることが好ましい。貯蔵弾性率G’が(−0.02×T+8.3)より小さくなると、樹脂硬化物の曲げ弾性率が低下し、フィーリングをコントロールしにくくなる場合がある。また、貯蔵弾性率G’が(−0.02×T+12.0)以下の要件を満たすものであることが好ましい。貯蔵弾性率G’が(−0.02×T+12.0)より大きくなると、樹脂の曲げ伸度が低下し、シャフトの捻り強度が低下する可能性がある。従って、本発明においては、貯蔵弾性率G’は(−0.02×T+8.3)以上、(−0.02×T+12.0)以下であることが好ましく、より好ましくは(−0.02×T+9.0)以上、(−0.02×T+11.0)以下である。
ここで貯蔵弾性率G’とは、所定の温度T(℃)で2時間硬化して得られる炭素繊維強化複合材料において、試験片の長手方向に対し、繊維方向が垂直方向になるように試験片を作製し、DMA法で室温下、周波数6.28rad/分の捻りモードのトルクを加えて行った、動的粘弾性測定試験の結果によるものである。
本発明繊維強化複合材料は、前記プリプレグを硬化せしめて得ることができる。プリプレグを成形・硬化する方法としては特に限定されず、従来公知の方法も用いることができる。具体的には、特にゴルフシャフト、釣り竿、ラケット等のスポーツ用部材の製造に適した方法として、プリプレグを積層し、積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱し、硬化させて成形する方法等により製造できる。
熱および圧力を付与する方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法、内圧成形法等があり、特に本発明では長手方向に硬化温度をコントロールする点から、ラッピングテープ法、内圧成形法が好ましく適用される。ラッピングテープ法は、マンドレル等の芯金にプリプレグを巻いて、管状体を成形する方法である。具体的には、マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグの固定および圧力付与のために、プリプレグの外側に熱可塑性樹脂フィルムからなるラッピングテープを巻き付け、オーブン中で樹脂を加熱し、硬化させた後、芯金を抜き去って管状体とする方法である。
本発明の炭素繊維強化複合材料製管状体は、前記炭素繊維強化複合材料を含むものである。かかる炭素繊維強化複合材料を含むことにより、曲げ強度が2000Nを超える管状体を作製することもできる。また本発明の繊維強化複合材料製管状体は、その厚みを1〜5mmとすることで、例えばゴルフシャフト用途に好適であり、0.1〜2mmとすることで、例えば釣竿用途に好適である。
また、本発明の炭素繊維強化複合材料製管状体は長手方向に硬化温度を変化させて硬化成形することで、ゴルフシャフト、釣竿としたときのフィーリングをコントロールすることができる。例えば、釣竿から魚に余計な負荷がかかり魚が暴れるのを防ぐため、魚が左右に走ってもその衝撃を吸収するように、低い捻り剛性が要求される釣竿の穂先については、硬化温度を高く設定し、また太径で肉薄にしても、強く握ったときの変形を防ぐため、高い圧壊剛性が要求される手元部については、硬化温度を低く設定することで、釣竿のフィーリングをコントロールすることができる。また、効果的にフィーリングをコントロールするには、長手方向の硬化温度差の最大値を30℃以上、100℃以下として成形することが好ましい。さらには40℃以上、70℃以下の硬化温度の差とすることがより好ましい。硬化温度差の最大値が30℃より小さくなると、樹脂硬化物の曲げ弾性率の変化が小さく、効果的にフィーリングがコントロールできなくなる可能性がある。また、硬化温度差の最大値が100℃より大きくなると、高温部分において樹脂の分解が起こったり、また低温部分において硬化不良が発生し、シャフトの曲げ強度などが大幅に低下する可能性がある。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中のプリプレグ製造に用いた炭素繊維のストランド引張弾性率の測定、樹脂硬化物(板)の物性測定、プリプレグの作製、繊維強化複合材料製管状体の作製、繊維強化複合材料製管状体の物性測定、一方向複合材料の作製、一方向複合材料の物性測定は次の方法で行った。尚、物性測定はすべて温度23℃、相対湿度50%の環境で行った。
(1)炭素繊維のストランド引張強度、引張弾性率の測定
束状の炭素繊維に下記組成の樹脂を含浸させ、130℃で35分間硬化させた後、樹脂含浸ストランド法(JIS−R7601(1986))に基づいて引張試験を行った。
(1)炭素繊維のストランド引張強度、引張弾性率の測定
束状の炭素繊維に下記組成の樹脂を含浸させ、130℃で35分間硬化させた後、樹脂含浸ストランド法(JIS−R7601(1986))に基づいて引張試験を行った。
*樹脂組成
・3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキシル−カル ボキシレート(ERL−4221、ユニオンカーバイド社製)
100重量部
・3フッ化ホウ素モノエチルアミン(ステラケミファ株式会社製) 3重量部
・アセトン(和光純薬工業株式会社製) 4重量部
(2)樹脂硬化物(板)の物性
A.曲げ弾性率
表1に示す、硬化剤以外の樹脂組成物原料を170℃に加熱したニーダーで混練し、ポリビニルホルマールが均一に溶解したエポキシ樹脂組成物を得た。さらに60℃に冷却して硬化剤を加え混練し、硬化剤が均一に分散したエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を80℃に加熱して、モールドに注入し、内部を所定の温度T(℃)に温調したオーブンで2時間加熱し硬化させて、厚さ2mmの樹脂硬化物板を作成した。次に、樹脂硬化物板から幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、試験速度2.5mm、支点間距離32mmで3点曲げ試験を行い、JIS−K7203(1995)に従い曲げ弾性率を求めた。
(3)一方向プリプレグの作製
得られたエポキシ樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上に薄く均一に塗布して樹脂フィルムを作製した。次にシート状に一方向に配列させた引張弾性率230GPaの炭素繊維、トレカT700SC(登録商標、東レ(株)製)もしくはM40SC(登録商標、東レ(株)製)に前記樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱、加圧することにより樹脂組成物を含浸させ、炭素繊維の目付が60g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が24重量%の一方向プリプレグを作製した。
(4)一方向炭素繊維強化複合材料の作製
上記(3)項に示す方法で作製した一方向プリプレグを、強化繊維の方向が同一になるよう所定枚数積層し、オートクレーブを用いて所定の温度T(℃)、圧力290Paで2時間、加熱加圧して硬化させ、一方向炭素繊維強化複合材料を作製した。
(5)一方向炭素繊維強化複合材料の物性の測定
A.ガラス転移温度Tgの測定
一方向炭素繊維強化複合材料試験片をSACMA SRM18R−94に従い、DMA法によりガラス転移温度Tgを求めた。試験片の長手方向に対し、繊維方向が垂直になるように試験片を作製した。貯蔵弾性率G’曲線において、ガラス状態由来の直線部分と転移状態由来の直線部分の間のそれぞれの外挿直線の交点温度値をガラス転移温度Tgとした。ここではRheometric Scientific社製粘弾性測定システム“RDAII”を用い、昇温速度5℃/分、捻りモードのトルクを加え周波数6.28rad/分、(5サンプルを1回ずつ測定)で測定した。試験片は上記(2)の方法により、プリプレグを積層し作製した一方向炭素繊維強化複合材料を用い、サイズは下記の通りとした。
・3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキシル−カル ボキシレート(ERL−4221、ユニオンカーバイド社製)
100重量部
・3フッ化ホウ素モノエチルアミン(ステラケミファ株式会社製) 3重量部
・アセトン(和光純薬工業株式会社製) 4重量部
(2)樹脂硬化物(板)の物性
A.曲げ弾性率
表1に示す、硬化剤以外の樹脂組成物原料を170℃に加熱したニーダーで混練し、ポリビニルホルマールが均一に溶解したエポキシ樹脂組成物を得た。さらに60℃に冷却して硬化剤を加え混練し、硬化剤が均一に分散したエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を80℃に加熱して、モールドに注入し、内部を所定の温度T(℃)に温調したオーブンで2時間加熱し硬化させて、厚さ2mmの樹脂硬化物板を作成した。次に、樹脂硬化物板から幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、試験速度2.5mm、支点間距離32mmで3点曲げ試験を行い、JIS−K7203(1995)に従い曲げ弾性率を求めた。
(3)一方向プリプレグの作製
得られたエポキシ樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上に薄く均一に塗布して樹脂フィルムを作製した。次にシート状に一方向に配列させた引張弾性率230GPaの炭素繊維、トレカT700SC(登録商標、東レ(株)製)もしくはM40SC(登録商標、東レ(株)製)に前記樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱、加圧することにより樹脂組成物を含浸させ、炭素繊維の目付が60g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が24重量%の一方向プリプレグを作製した。
(4)一方向炭素繊維強化複合材料の作製
上記(3)項に示す方法で作製した一方向プリプレグを、強化繊維の方向が同一になるよう所定枚数積層し、オートクレーブを用いて所定の温度T(℃)、圧力290Paで2時間、加熱加圧して硬化させ、一方向炭素繊維強化複合材料を作製した。
(5)一方向炭素繊維強化複合材料の物性の測定
A.ガラス転移温度Tgの測定
一方向炭素繊維強化複合材料試験片をSACMA SRM18R−94に従い、DMA法によりガラス転移温度Tgを求めた。試験片の長手方向に対し、繊維方向が垂直になるように試験片を作製した。貯蔵弾性率G’曲線において、ガラス状態由来の直線部分と転移状態由来の直線部分の間のそれぞれの外挿直線の交点温度値をガラス転移温度Tgとした。ここではRheometric Scientific社製粘弾性測定システム“RDAII”を用い、昇温速度5℃/分、捻りモードのトルクを加え周波数6.28rad/分、(5サンプルを1回ずつ測定)で測定した。試験片は上記(2)の方法により、プリプレグを積層し作製した一方向炭素繊維強化複合材料を用い、サイズは下記の通りとした。
厚み:1.0±0.2mm
幅:12.7±0.5mm
長さ:37.5±1.0mm
B.室温における貯蔵弾性率G’の測定
A項と同様の測定にて得られる貯蔵弾性率G’曲線において、25℃における弾性率値を室温における貯蔵弾性率G’とした。また、100℃で2時間硬化させたときの、貯蔵弾性率G’をG’(100℃)、140℃で2時間硬化させたときの、貯蔵弾性率G’をG’(140℃)とした。
(6)炭素繊維強化複合材料製管状体の成形
下記(a)〜(c)の手順により、管状体軸方向に対して繊維方向が直交するように1プライ、さらに軸方向と繊維方向が同一になるように4プライの積層構成を有する炭素繊維強化複合材料製管状体を作製した。マンドレルには先端外径2.0mm、テーパ4.0/1000、長さ1100mmのステンレス製丸棒を使用した。ステンレス製丸棒には予め離型処理を施した。
(a)所定の一方向プリプレグを台形状に、炭素繊維の方向が台形の高さ方向に対して90°になるように高さ1000mm、上辺7mm、下辺19mmとして切り出した(90°材)。かかるプリプレグを離型処理したマンドレルに、プリプレグの高さ方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。その上に、所定の一方向プリプレグを炭素繊維の方向が台形の高さ方向に一致するように高さ1000mmの台形に切り出したもの(0°材)をプリプレグの高さ方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。尚、0°材の上辺と下辺の長さはかかる0°材の積層数に合わせて適宜決定した。
(b)ラッピングテープ(耐熱性フィルムテープ(ポリプロピレン)、PT30H)を巻きつけ、シャフト長手方向に対して温度がコントロールできるよう、複数のヒーターが付いた硬化用の炉の中で表1にしめす長手方向長さ・温度で、2時間加熱し成形した。
(c)成形後、マンドレルを抜き取り、ラッピングテープを除去して炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。
(7)炭素繊維強化複合材料製管状体のフィーリング試験
炭素繊維強化複合材料製管状体の先端に糸を垂らし、その先に50gの重りを付け釣竿として使用したときのフィーリングテストを行った。重りを左右に動かしたときに、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して特に優れた調子を発揮したものを◎、優れた調子を発揮したものを○、竿先がしなり、従来よりも優れた調子であったが、ブレが若干残ったものを△、ブレが感じられ、従来と同等以下の調子であったものを×として評価した。
幅:12.7±0.5mm
長さ:37.5±1.0mm
B.室温における貯蔵弾性率G’の測定
A項と同様の測定にて得られる貯蔵弾性率G’曲線において、25℃における弾性率値を室温における貯蔵弾性率G’とした。また、100℃で2時間硬化させたときの、貯蔵弾性率G’をG’(100℃)、140℃で2時間硬化させたときの、貯蔵弾性率G’をG’(140℃)とした。
(6)炭素繊維強化複合材料製管状体の成形
下記(a)〜(c)の手順により、管状体軸方向に対して繊維方向が直交するように1プライ、さらに軸方向と繊維方向が同一になるように4プライの積層構成を有する炭素繊維強化複合材料製管状体を作製した。マンドレルには先端外径2.0mm、テーパ4.0/1000、長さ1100mmのステンレス製丸棒を使用した。ステンレス製丸棒には予め離型処理を施した。
(a)所定の一方向プリプレグを台形状に、炭素繊維の方向が台形の高さ方向に対して90°になるように高さ1000mm、上辺7mm、下辺19mmとして切り出した(90°材)。かかるプリプレグを離型処理したマンドレルに、プリプレグの高さ方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。その上に、所定の一方向プリプレグを炭素繊維の方向が台形の高さ方向に一致するように高さ1000mmの台形に切り出したもの(0°材)をプリプレグの高さ方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。尚、0°材の上辺と下辺の長さはかかる0°材の積層数に合わせて適宜決定した。
(b)ラッピングテープ(耐熱性フィルムテープ(ポリプロピレン)、PT30H)を巻きつけ、シャフト長手方向に対して温度がコントロールできるよう、複数のヒーターが付いた硬化用の炉の中で表1にしめす長手方向長さ・温度で、2時間加熱し成形した。
(c)成形後、マンドレルを抜き取り、ラッピングテープを除去して炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。
(7)炭素繊維強化複合材料製管状体のフィーリング試験
炭素繊維強化複合材料製管状体の先端に糸を垂らし、その先に50gの重りを付け釣竿として使用したときのフィーリングテストを行った。重りを左右に動かしたときに、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して特に優れた調子を発揮したものを◎、優れた調子を発揮したものを○、竿先がしなり、従来よりも優れた調子であったが、ブレが若干残ったものを△、ブレが感じられ、従来と同等以下の調子であったものを×として評価した。
以下、実施例、比較例について説明する。実施例、比較例中に記載の部数はすべて重量部を表す。実施例、比較例の結果は表1にまとめて示した。
(実施例1)
炭素繊維として、前記(1)の方法に従い測定した引張弾性率の値が230GPaのアクリル系炭素繊維を使用した。また表1に示すようなエポキシ樹脂組成物を用いて前記(2)の方法に従い、樹脂硬化物の物性を測定した。さらに前記(3)の方法に従い、一方向プリプレグを作製し、さらに前記(4)の方法に従い、これらを積層、硬化して一方向複合材料を作製し、前記(5)の方法に従い、一方向炭素繊維強化複合材料の物性を測定した。エポキシ樹脂の組成、および一方向炭素繊維強化複合材料の物性測定結果を表1に示す(なお、表1において、エポキシ樹脂の組成の単位は「重量部」である)。さらに、前記(6)の方法に従い、炭素繊維強化複合材料製管状体を作製し、さらに前記(7)の方法に従い、炭素繊維強化複合材料製管状体のフィーリングを測定した。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たすものであった。また、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して優れた調子を発揮したシャフトを得た。
炭素繊維として、前記(1)の方法に従い測定した引張弾性率の値が230GPaのアクリル系炭素繊維を使用した。また表1に示すようなエポキシ樹脂組成物を用いて前記(2)の方法に従い、樹脂硬化物の物性を測定した。さらに前記(3)の方法に従い、一方向プリプレグを作製し、さらに前記(4)の方法に従い、これらを積層、硬化して一方向複合材料を作製し、前記(5)の方法に従い、一方向炭素繊維強化複合材料の物性を測定した。エポキシ樹脂の組成、および一方向炭素繊維強化複合材料の物性測定結果を表1に示す(なお、表1において、エポキシ樹脂の組成の単位は「重量部」である)。さらに、前記(6)の方法に従い、炭素繊維強化複合材料製管状体を作製し、さらに前記(7)の方法に従い、炭素繊維強化複合材料製管状体のフィーリングを測定した。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たすものであった。また、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して優れた調子を発揮したシャフトを得た。
(実施例2〜8)
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たすものであった。また、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して優れた調子を発揮したシャフトを得た。
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たすものであった。また、竿先がしなり手元への衝撃を吸収し、ブレを低減して優れた調子を発揮したシャフトを得た。
(比較例1)
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は耐熱性(Tg)が低下した。そのため、フィーリングテストは行わなかった。
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は耐熱性(Tg)が低下した。そのため、フィーリングテストは行わなかった。
(比較例2)
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たさなかった。また、竿先のしなりが少なく、手元にブレを感じるシャフトを得た。
表1に示す樹脂組成および炭素繊維を使用した以外は実施例1と同様に樹脂硬化物および一方向プリプレグおよび一方向炭素繊維強化複合材料および炭素繊維強化複合材料製管状体を得た。実施例1と同様に各特性値を測定したところ、表1に示す結果となった。本実施例のプリプレグから得られる一方向炭素繊維強化複合材料は式(1)および式(3)を満たさなかった。また、竿先のしなりが少なく、手元にブレを感じるシャフトを得た。
Claims (12)
- エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、100℃〜140℃で硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(100℃)と、140℃で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率E(140℃)が下記式(1)を満たすことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
E(100℃)−E(140℃)≧0.3[GPa] ・・・(1) - エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた樹脂硬化物の曲げ弾性率Eと硬化温度T(℃)が下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
E≧−0.013×T+4.8[GPa] ・・・(2) - 次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂。
[D]ジシアンジアミド
[E]3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレア - 構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 構成要素[D]の活性水素量が、全エポキシ当量の0.8〜1.0倍であることを特徴とする請求項3または4に記載のエポキシ樹脂組成物。
- エポキシ樹脂および硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物を炭素繊維に含浸させた一方向プリプレグであって、100℃〜140℃で2時間硬化させたときのガラス転移温度Tgが100℃以上であり、100℃で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(100℃)と、140℃で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’(140℃)が下記式(3)を満たすことを特徴とするプリプレグ。
G’(100℃)−G’(140℃)≧0.5[GPa] ・・・(3) - 硬化温度T(℃)(Tは100〜140℃から選ばれる温度)で2時間硬化させた炭素繊維強化複合材料の室温における貯蔵弾性率G’と硬化温度T(℃)が下記式(4)を満たすことを特徴とする請求項6に記載のプリプレグ。
G’ ≧−0.02×T+8.3[GPa] ・・・(4) - エポキシ樹脂組成物が次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]、[E]を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のプリプレグ。
[A]軟化点が60〜130℃の2官能エポキシ樹脂
[B]ジシクロペンタジエン骨格を主鎖中に有するエポキシ樹脂
[C]芳香環骨格を含む側鎖を有し、かつ[A]および[B]の架橋構造に取り込まれ得るエポキシ樹脂
[D]ジシアンジアミド
[E]3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレア - 構成要素[C]が、ベンゼン環を含む側鎖を有する1または2官能エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項8に記載のプリプレグ。
- 構成要素[D]の活性水素量が、全エポキシ当量の0.8〜1.0倍であることを特徴とする請求項8または9に記載のプリプレグ。
- 請求項6〜10のいずれかに記載のプリプレグを巻回することにより形成された管状体であって、管状体長手方向に硬化温度を変化させて硬化成形することを特徴とする炭素繊維強化複合材料製管状体。
- 管状体長手方向の硬化温度差の最大値を30℃以上として成形してなることを特徴とする請求項11に記載の炭素繊維強化複合材料製管状体。
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JP2005012641A JP2006199809A (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | エポキシ樹脂組成物およびプリプレグならびにこれを用いた炭素繊維強化複合材料製管状体 |
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JP2005012641A JP2006199809A (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | エポキシ樹脂組成物およびプリプレグならびにこれを用いた炭素繊維強化複合材料製管状体 |
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2005
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CN116200004A (zh) * | 2022-12-28 | 2023-06-02 | 哈尔滨工程大学 | 大孔径碳纤维圆管浮力材料结构及其制备方法 |
CN116200004B (zh) * | 2022-12-28 | 2023-12-15 | 哈尔滨工程大学 | 大孔径碳纤维圆管浮力材料结构及其制备方法 |
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