JP2006199727A - シンチレータおよびそれを用いた放射線検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い蛍光出力を有し、減衰時間が短く、かつ、結晶内でのシンチレーション特性の均一化が図られたシンチレータおよびそれを用いた放射線検出器を提供する。
【解決手段】 一般式:Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表されるセリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなるシンチレータを用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式:Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表されるセリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなるシンチレータを用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ガンマ線、X線等の放射線に対する単結晶シンチレータおよびそれを用いた検出器に関し、特に、陽電子放射断層撮影(PET;Positron Emission Tomography)装置に好適なシンチレータおよびそれを用いた放射線検出器に関する。
ガンマ線やX線等の放射線の刺激を受けて発光するシンチレータは、放射線の数、エネルギー等に応じた光出力が得られることから、光電子増倍管と組み合わせて電気信号に変換したりすることにより、核医学、高エネルギー物理研究、鉱物・石油探査等の幅広い分野における各種放射線検出器に利用されている。
上記のようなシンチレータの利用分野のうち、核医学画像診断法においては、早期がん発見に有効であるとして、PET装置が注目されている。このPET装置の基本的原理は、放射性元素を含む薬剤を体内に投与し、放射されるガンマ線を検出器で捉えて画像化するものである。
前記PET装置においては、陽電子消滅に伴って放出される511keVと比較的エネルギーの高いガンマ線に応答して発光するシンチレータが使用されている。
前記PET装置においては、陽電子消滅に伴って放出される511keVと比較的エネルギーの高いガンマ線に応答して発光するシンチレータが使用されている。
前記PET用シンチレータ材料としては、(1)高エネルギーのガンマ線を高精度で検出するため、高密度で、構成元素の原子番号が大きいこと、(2)診断時間の短縮化を図るため、蛍光減衰時間が短く、蛍光出力が大きく、無色透明であること、(3)1台の装置に数万個の素子を使用するため、均一かつ安定であり、安価であること等が要求される。これらの要求のうち、特に、無色透明、高密度、特性均一性を満たすことから、従来より、無機単結晶からなるシンチレータが用いられている。
現在、PET装置において使用されている主な単結晶シンチレータとしては、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO;Bi4Ge3O12)、セリウム活性化ケイ酸ガドリニウム(GSO:Ce;Gd2SiO5:Ce)、セリウム活性化ケイ酸ルテチウム(LSO:Ce;Lu2SiO5:Ce)等がある。
BGOは、古くから用いられており、蛍光出力が小さく、減衰時間が比較的長いという欠点があるものの、密度が高く、低コストで製造することができることから、一般のPET装置に多く採用されている。
また、GSO:Ceは、BGOに比べて、密度は低いものの、蛍光出力が大きく、減衰時間が短いため、シンチレーション特性に優れているが、その結晶は、強いへき開性を有しており、加工が困難であり、製造コストが高いという欠点を有している。
また、GSO:Ceは、BGOに比べて、密度は低いものの、蛍光出力が大きく、減衰時間が短いため、シンチレーション特性に優れているが、その結晶は、強いへき開性を有しており、加工が困難であり、製造コストが高いという欠点を有している。
さらに、これらよりも後に開発されたLSO:Ceは、LSOの融点が高く、また、希少物質のルテチウムを用いることから、製造コストが高いが、密度が高く、GSOよりも蛍光出力が大きく、減衰時間が短いため、非常に優れたシンチレータ材料である。
このため、優れたシンチレーション特性を有するLSO:Ceは、高性能PET用シンチレータ材料として注目され、シンチレーション特性の向上を目的とする様々な改良研究がなされており、例えば、イットリウム(Y)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)等の各種元素を組み合わせたもの等も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
米国特許第6,624,420号明細書
特開平2−64008号公報
このため、優れたシンチレーション特性を有するLSO:Ceは、高性能PET用シンチレータ材料として注目され、シンチレーション特性の向上を目的とする様々な改良研究がなされており、例えば、イットリウム(Y)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)等の各種元素を組み合わせたもの等も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、上記のような従来のLSO:Ceは、成長結晶と溶融原料との間のセリウムイオンの分配係数が0.2と小さいことから、チョクラルスキー(CZ)法により成長させた単結晶インゴットは、セリウム濃度が、初期においては小さく、引き上げの進行に伴って増加していくため、同一インゴットから、蛍光出力および減衰時間が均一である単結晶シンチレータを大量に採取することは困難であった。
すなわち、特性が均一な結晶の製造が困難であり、また、蛍光出力の温度依存性が大きい等の課題を有していた。
すなわち、特性が均一な結晶の製造が困難であり、また、蛍光出力の温度依存性が大きい等の課題を有していた。
したがって、高性能PET用シンチレータ材料として有望視されているLSO:Ceは、さらなるシンチレーション特性の向上を図るとともに、結晶中の特性の均一化が図られることが求められている。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、高い蛍光出力を有し、減衰時間が短く、かつ、結晶内でのシンチレーション特性の均一化が図られたシンチレータおよびそれを用いた放射線検出器を提供することを目的とするものである。
本発明に係るシンチレータは、一般式:Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表されるセリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなることを特徴とする。
このような構成からなるシンチレータ結晶は、高い蛍光出力を有し、減衰時間が短く、かつ、結晶内におけるシンチレーション特性のばらつきを抑制することができる。
このような構成からなるシンチレータ結晶は、高い蛍光出力を有し、減衰時間が短く、かつ、結晶内におけるシンチレーション特性のばらつきを抑制することができる。
前記シンチレータにおいては、x,yが、1×10-3≦x≦4.5×10-3、5×10-4≦y≦1×10-3であることが好ましい。
蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能等のシンチレーション特性のばらつきを抑制する観点からは、上記範囲の組成比とすることがより好ましい。
蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能等のシンチレーション特性のばらつきを抑制する観点からは、上記範囲の組成比とすることがより好ましい。
また、本発明に係る放射線検出器は、ガンマ線またはX線の検出器であって、前記シンチレータと、前記シンチレータに光学的に結合され、前記シンチレータによる光パルスの発生に応答して電気信号を発生する光検出器とを備えていることを特徴とする。
上記のような本発明に係るシンチレータを用いることにより、ガンマ線またはX線の検出器として非常に高性能である放射線検出器を得ることができ、PET装置の高性能化を図ることができる。
上記のような本発明に係るシンチレータを用いることにより、ガンマ線またはX線の検出器として非常に高性能である放射線検出器を得ることができ、PET装置の高性能化を図ることができる。
上述したとおり、本発明に係るシンチレータによれば、従来のLSO:Ce結晶からなるシンチレータと比較して、同等の高い蛍光出力を有し、かつ、減衰時間が短く、しかも、従来のLSO:Ce結晶よりも、結晶内でのシンチレーション特性の均一化を図ることができる。
したがって、前記シンチレータおよびこれを用いた放射線検出器は、早期がん発見に有効である高性能PET装置に好適に用いることができる。
したがって、前記シンチレータおよびこれを用いた放射線検出器は、早期がん発見に有効である高性能PET装置に好適に用いることができる。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係るシンチレータは、セリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなり、その一般式は、Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表される。
すなわち、このシンチレータは、従来のセリウム活性化ケイ酸ルテチウム(CexLu1-xSiO5;LSO:Ce)を改良したものであり、ルテチウム以外のランタノイド元素を所定の組成比で含むものである。
このような構成からなるシンチレータは、高い蛍光出力を有し、かつ、減衰時間が短いものであり、しかも、従来のLSO:Ceよりも、結晶内でのこれらのシンチレーション特性の均一化が図られる。
本発明に係るシンチレータは、セリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなり、その一般式は、Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表される。
すなわち、このシンチレータは、従来のセリウム活性化ケイ酸ルテチウム(CexLu1-xSiO5;LSO:Ce)を改良したものであり、ルテチウム以外のランタノイド元素を所定の組成比で含むものである。
このような構成からなるシンチレータは、高い蛍光出力を有し、かつ、減衰時間が短いものであり、しかも、従来のLSO:Ceよりも、結晶内でのこれらのシンチレーション特性の均一化が図られる。
LSO:Ce結晶においては、発光に寄与するセリウムイオンは、ルテチウムイオンのサイトを置換する。ルテチウムイオンサイトには、第1タイプのルテチウム(Lu1)と第2タイプのルテチウム(Lu2)との2種類のサイトがある。それぞれ酸素の配位数が異なり、Lu1サイトは7配位、Lu2サイトは6配位である。
蛍光出力、最大発光波長および減衰時間は、Lu1およびLu2の各イオンサイトを置換したCe3+の数に依存する。Ce1(多面体Lu1O7)の中心は、30〜38nsの減衰時間、最大発光波長は410〜418nmであり、Ce2(多面体Lu2O6)の中心は、50〜60nmの減衰時間、最大発光波長は450〜520nmである。
したがって、シンチレーション光を検出する光電子増倍管の感度との関係、減衰時間が短いこと等から、配位多面体Lu1O7内にのみCe3+を含む結晶から、最大のシンチレーション光を取り出すことができる。
蛍光出力、最大発光波長および減衰時間は、Lu1およびLu2の各イオンサイトを置換したCe3+の数に依存する。Ce1(多面体Lu1O7)の中心は、30〜38nsの減衰時間、最大発光波長は410〜418nmであり、Ce2(多面体Lu2O6)の中心は、50〜60nmの減衰時間、最大発光波長は450〜520nmである。
したがって、シンチレーション光を検出する光電子増倍管の感度との関係、減衰時間が短いこと等から、配位多面体Lu1O7内にのみCe3+を含む結晶から、最大のシンチレーション光を取り出すことができる。
上記のような考えに基づき、従来から、希土類元素と他の多くの補助的添加元素を所定濃度添加する方法が試みられているが、確実な効果が得られているとは言えなかった。
これに対して、本発明は、イオン半径が近く、同じ系列である希土類元素、すなわち、ランタノイド元素のみを添加することが効果的であることを見出したことに基づくものである。
すなわち、セリウム元素に比べて、イオン半径が小さい他のランタノイド元素は、選択的にLu2サイトを埋めていくため、Ce3+はLu1サイトに効率的に入り、最大の発光が得られる。
これに対して、本発明は、イオン半径が近く、同じ系列である希土類元素、すなわち、ランタノイド元素のみを添加することが効果的であることを見出したことに基づくものである。
すなわち、セリウム元素に比べて、イオン半径が小さい他のランタノイド元素は、選択的にLu2サイトを埋めていくため、Ce3+はLu1サイトに効率的に入り、最大の発光が得られる。
また、LSO:Ceにおいては、結晶育成条件の不安定性が、セリウムイオンが入るLu1/Lu2サイト比を決定すると考えられるが、本発明のように、ランタノイド元素を所定濃度で添加することにより、Lu1/Lu2サイト比の散乱(ばらつき)が抑制され、シンチレーションの各パラメータの散乱(ばらつき)を抑制することができる。
前記シンチレータにおいては、ランタノイド元素の添加量が少なすぎる場合は、各シンチレーション特性のばらつきを抑制する効果が十分に得られない。
一方、ランタノイド元素の添加量が多すぎる場合は、該ランタノイド元素に起因する光の吸収ピークの影響により、ガンマ線による蛍光がシンチレータ結晶内で吸収され、光電子増倍管に十分な光が到達しないこととなる。
上記のような蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能等のシンチレーション特性のばらつきを抑制する観点から、x,yが、1×10-3≦x≦4.5×10-3、5×10-4≦y≦1×10-3であることが好ましい。
一方、ランタノイド元素の添加量が多すぎる場合は、該ランタノイド元素に起因する光の吸収ピークの影響により、ガンマ線による蛍光がシンチレータ結晶内で吸収され、光電子増倍管に十分な光が到達しないこととなる。
上記のような蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能等のシンチレーション特性のばらつきを抑制する観点から、x,yが、1×10-3≦x≦4.5×10-3、5×10-4≦y≦1×10-3であることが好ましい。
上記のような本発明に係るシンチレータ結晶であるセリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、CZ法単結晶引上装置により育成することができる。
以下、ランタノイド元素Lnとしてツリウムを用いる場合のCZ法による育成方法の具体例を示す。まず、純度99.99%のLu2O3、SiO2、CeO2、Tm2O3を出発原料として用い、組成がCe2xTm2yLu2(1-x-y)SiO5(2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)となるように混合し、静水圧プレスにて押圧成型する。
前記原料の成型体を、RF誘導加熱方式による引上炉内に設置されたイリジウムるつぼ内に充填し、窒素雰囲気下で加熱溶融する。溶融原料に、直径数mmのイリジウムワイヤあるいは数mm角のLSO単結晶を種結晶として浸漬させ、前記溶融原料から単結晶を育成する。
育成に際しては、回転速度、温度(RFパワー)および結晶の引上速度等の条件を制御する。
以下、ランタノイド元素Lnとしてツリウムを用いる場合のCZ法による育成方法の具体例を示す。まず、純度99.99%のLu2O3、SiO2、CeO2、Tm2O3を出発原料として用い、組成がCe2xTm2yLu2(1-x-y)SiO5(2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)となるように混合し、静水圧プレスにて押圧成型する。
前記原料の成型体を、RF誘導加熱方式による引上炉内に設置されたイリジウムるつぼ内に充填し、窒素雰囲気下で加熱溶融する。溶融原料に、直径数mmのイリジウムワイヤあるいは数mm角のLSO単結晶を種結晶として浸漬させ、前記溶融原料から単結晶を育成する。
育成に際しては、回転速度、温度(RFパワー)および結晶の引上速度等の条件を制御する。
上記のようにして得られる本発明に係るシンチレータを用いれば、該シンチレータに光学的に結合され、前記シンチレータによる光パルスの発生に応答して電気信号を発生する光検出器とを組み合わせることにより、ガンマ線またはX線の検出器として非常に高性能である放射線検出器を得ることができ、早期がん発見に有効であるPET装置のさらなる高性能化に寄与することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
Lu2O3、SiO2、CeO2、Tm2O3を出発原料とし、これらが表1の実施例1に示すような組成となるように混合した溶融原料を、直径80mmのイリジウムるつぼ内に充填し、加熱溶融した。
CZ法により、窒素雰囲気下、引上速度1〜3mm/hr、結晶回転速度30〜50rpmで、直径40mm、長さ150mmのCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5結晶を育成した。
育成終了後、30〜60時間かけて室温まで冷却した。結晶の固化率が10,30,50,70%における時点の結晶から、10mm×10mm×10mmの試料をそれぞれ採取し、鏡面加工した後、蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能の評価を行った。
なお、ここで、固化率とは、(結晶化重量/るつぼへの全原料のチャージ量)の重量比を意味するものであり、結晶化の進行度を示すパラメータである。
これらの結果を、図1〜図3のグラフに示す。
また、上記により求めた蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能の各ばらつきを表1に示す。
[実施例1]
Lu2O3、SiO2、CeO2、Tm2O3を出発原料とし、これらが表1の実施例1に示すような組成となるように混合した溶融原料を、直径80mmのイリジウムるつぼ内に充填し、加熱溶融した。
CZ法により、窒素雰囲気下、引上速度1〜3mm/hr、結晶回転速度30〜50rpmで、直径40mm、長さ150mmのCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5結晶を育成した。
育成終了後、30〜60時間かけて室温まで冷却した。結晶の固化率が10,30,50,70%における時点の結晶から、10mm×10mm×10mmの試料をそれぞれ採取し、鏡面加工した後、蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能の評価を行った。
なお、ここで、固化率とは、(結晶化重量/るつぼへの全原料のチャージ量)の重量比を意味するものであり、結晶化の進行度を示すパラメータである。
これらの結果を、図1〜図3のグラフに示す。
また、上記により求めた蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能の各ばらつきを表1に示す。
[実施例2]
溶融原料におけるCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5を表1の実施例2に示すような組成となるように混合し、それ以外については、実施例1と同様にして、結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
溶融原料におけるCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5を表1の実施例2に示すような組成となるように混合し、それ以外については、実施例1と同様にして、結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
[比較例1]
出発原料において、Tm2O3を混合せず、それ以外については、実施例1と同様にして、Ce2xLu2(1-x)SiO5結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
出発原料において、Tm2O3を混合せず、それ以外については、実施例1と同様にして、Ce2xLu2(1-x)SiO5結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
[比較例2,3]
溶融原料におけるCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5を表1の比較例2,3に示すような組成となるように混合し、それ以外については、実施例1と同様にして、結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
溶融原料におけるCe2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5を表1の比較例2,3に示すような組成となるように混合し、それ以外については、実施例1と同様にして、結晶を育成し、評価を行った。
これらの結果を、図1〜図3のグラフおよび表1に示す。
上記評価の結果、図1〜図3に示したグラフおよび表1に示したように、実施例1,2においては、従来のLSO:Ce(比較例1)に比べて、蛍光出力、減衰時間およびエネルギー分解能のばらつきが15%以下に改善されることが認められた。
ツリウムの添加量が少なすぎる場合(比較例2)は、十分な改善効果は認められず、一方、ツリウムの添加量が多すぎる場合(比較例3)には、発光特性が阻害されることが認められた。
なお、上記実施例においては、LSO:Ceに、代表としてツリウム(Tm)を添加した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のランタノイド元素の場合も同様の結果を得ることができる。
ツリウムの添加量が少なすぎる場合(比較例2)は、十分な改善効果は認められず、一方、ツリウムの添加量が多すぎる場合(比較例3)には、発光特性が阻害されることが認められた。
なお、上記実施例においては、LSO:Ceに、代表としてツリウム(Tm)を添加した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のランタノイド元素の場合も同様の結果を得ることができる。
Claims (3)
- 一般式:Ce2xLn2yLu2(1-x-y)SiO5(式中、Lnは、Luを除くランタノイド元素のうちの少なくともいずれか1種の元素であり、2×10-4≦x≦3×10-2、1×10-4≦y≦1×10-3)で表されるセリウム活性化ランタノイドケイ酸塩の単結晶からなることを特徴とするシンチレータ。
- 前記x,yが、1×10-3≦x≦4.5×10-3、5×10-4≦y≦1×10-3であることを特徴とする請求項1記載のシンチレータ。
- ガンマ線またはX線の検出器であって、
請求項1または請求項2記載のシンチレータと、前記シンチレータに光学的に結合され、前記シンチレータによる光パルスの発生に応答して電気信号を発生する光検出器とを備えていることを特徴とする放射線検出器。
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- 2005-01-18 JP JP2005009837A patent/JP2006199727A/ja active Pending
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