JP2006199618A - 焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を含有する美白剤及びチロシナーゼ阻害剤 - Google Patents

焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を含有する美白剤及びチロシナーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 細胞に毒性が殆どなく、安全性が高い、効果的に美白効果を奏する美白剤を提供すること。
【解決手段】 本発明は、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する美白剤及びチロシナーゼ阻害剤を提供する。本発明はまた、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する、美白効果を有する旨の表示をパッケージに附した飲食品を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する美白剤及びチロシナーゼ阻害剤に関する。詳しくは、焼酎蒸留粕からの有機溶媒抽出残渣又は有機溶媒抽出物を有効成分とし、発ガンの危険性などのない、安全な美白剤及びチロシナーゼ阻害剤に関する。
焼酎蒸留粕(焼酎粕)は従来、産業廃液として扱われ海洋投棄などで廃棄されてきたが、原料である芋、麦、米等に由来し、繊維質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル等が多数含まれており、成分的には種々の有効成分を含んでおり、その有効性に着目し、医薬品への有効利用法に関する研究が行われている。例えば、芋焼酎粕による培養筋肉細胞の成長促進およびタンパク質分解低下(非特許文献1)、麦焼酎粕による腸内細菌の増殖促進(非特許文献2)、麦焼酎粕のラット脂肪肝の抑制(非特許文献3)等が報告されている。一方で、人間の皮膚にできるシミ、ソバカスや日焼けによる色素沈着は、メラノサイト内でアミノ酸であるチロシンがチロシナーゼ(酵素)による一連の酸化過程を経て、メラニンが生成されることにより起こる。現在市販されている美白化粧品には、チロシナーゼの活性を阻害し、メラニンの生成を抑制する作用を持つ物質が多く利用されている。しかし、日本人の皮膚は通常でも、ある一定量のメラニンが生成されているため、完全にメラニン生成を止めることは、反対に白斑形成につながってしまう。また、コウジ発酵液から分離されたコウジ酸は、チロシナーゼ活性阻害作用(非特許文献4)を有するものの肝臓での発がんの危険性が示唆され、使用が見合わされている(厚生労働省,平成15年3月7日)。そこで、細胞に毒性が無く、安全性で効果的に美白効果を促す物質が望まれている。
本発明者らは、これまでに焼酎粕エキスに顕著ながん細胞増殖抑制効果のあることを見出し、正常ラットによる急性毒性試験により無毒性で安全であることを明らかとしている(非特許文献5、特許文献1)。さらに、米焼酎粕から分離・精製した有効成分(パウダー)がアポトーシスを誘導し、高い安全性を示すことを報告している(非特許文献6、特許文献2)。
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従って本発明は、細胞に毒性が殆どなく、安全性が高い、効果的に美白効果を奏する美白剤を提供することを目的とする。
本発明は、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する美白剤を提供する。
本発明はまた、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する、美白効果を有する旨の表示をパッケージに附した飲食品を提供する。
本発明はまた、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤を提供する。
本発明によれば、細胞毒性が殆ど無く、副作用のない、安全な美白剤及びチロシナーゼ阻害剤を提供することができる。
本発明でいう焼酎蒸留粕とは、特に限定するものではなく、例えば芋焼酎蒸留粕、米焼酎蒸留粕、甘藷焼酎蒸留粕や麦焼酎蒸留粕というような通常のいずれの焼酎蒸留粕も使用することができる。
具体的には、原料として、さつま芋、甘藷、麦(大麦、小麦など)、そば、米などの穀物類を蒸して砕き、これに別途調製した1次もろみを加えて2次もろみを調製し、これを常温などで醗酵させた後、蒸留し、留出分を製品である焼酎として採取し、蒸留釜の底部に溜まったものが蒸留粕、つまり焼酎蒸留粕である。
尚、1次もろみは、麹に焼酎酵母と水を添加して調製した後、常温などで醗酵させたものである。
従って、蒸留粕、つまり焼酎蒸留粕には、エタノール以外の原料に起因するさつま芋などの穀物類から由来する繊維質、たんぱく質、灰分、脂肪、一部醗酵せずに残る糖分、醗酵生成物、麹菌や酵母菌の菌体やそれらが生成したクエン酸を主体とする有機酸、アミノ酸、ビタミンなどや、醗酵中や加熱中に変性や重合又は開裂して生成した各種成分が含まれている。例えば、甘藷焼酎蒸留粕には、乾燥固形分が約5.45重量%程度含まれ、これらは、全糖約1.46重量%、直糖約0.19重量%、粗脂肪約0.21重量%、粗蛋白約1.15重量%、粗繊維約0.42重量%、有機物約5.00重量%、アルコール約0.2重量%、粗灰分約0.45重量%、Na約140ppm、K約2250ppm、Ca約220ppm、Mg約120ppm、Fe約10ppmなどが含まれており、TOCは約206000〜約237000、TNは約1700〜約23000、BODは約48900、CODは約30100である。又、その甘藷焼酎蒸留粕の遠心分離による上澄液には、乾燥固形分が約2.43〜約2.74重量%含まれ、これらは、全糖約0.77重量%、直糖約1.23重量%、粗蛋白約0.44重量%、有機物約2.27重量%、アルコール約0.2重量%、粗灰分約0.35〜約0.47重量%、Na約150ppm、K約2380ppm、Ca約6.3ppm、Mg約103ppm、Fe約3.2ppmなどが含まれており、TOCは約11100〜約11700、TNは約640〜約1000、BODは約30100、CODは約17600である(“醸造物の成分” 日本醸造協会 平成11年12月発行 第139頁〜第141頁第IX章“蒸留廃液成分”の項)。又、麦焼酎蒸留粕の組成は、特開平10−229825号公報の表1に記載されている。
本発明では、このような焼酎蒸留粕から遠心分離等により液状物を分離し、得られた上澄液を必要により濾過し、得られた濾過液(焼酎粕エキス)を乾燥することにより得られる固形物を有機溶媒で抽出して得られる焼酎粕抽出物又は焼酎粕抽出残渣を使用することができる。
焼酎蒸留粕から液状物の分離は任意の方法でよいが、遠心分離により上澄液として分離するのが好ましい。遠心分離は、常法により行うことができる。
上澄液の濾過は、任意の方法により行うことができるが、例えば孔径0.45μmのメンブレンフィルター(例えば、ミリポア社製ミリポアフィルター)等を使用することができる。乾燥前に、濾過することにより、上澄液中の固形分をほぼ完全に除去することができるので好ましい。
濾過液の乾燥は、通常知られるいかなる乾燥方法であって良いが、好ましくはスプレードライや凍結乾燥などの工業的に利用可能な方法が用いられる。
乾燥により得られた固形分を有機溶媒を用いて抽出し、その残渣(固形分)又は有機溶媒抽出液を採取する。使用できる有機溶媒としては、親水性有機溶媒が好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール、さらにエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール、酢酸等の公知の親水性有機溶媒を使用することができる。このうち、アルコールが好ましく、特にエタノールが好ましい。ここで使用するエタノールとしては、純度の高いものが好ましく、例えば、純度95重量%以上のものが好ましく、さらに99.5重量%以上のものが好ましい。これらの親水性有機溶媒と水との混合物も使用することができる。例えば、親水性有機溶媒含量が90〜100質量%、好ましくは95〜100質量%である含水親水性有機溶媒を使用することができる。
抽出温度は特に限定されないが、室温〜50℃程度であるのが好ましく、特に40℃近辺で行うのが好ましい。抽出時間も特に限定されないが、5〜120分程度であるのが好ましく、特に60分前後で行うのが好ましい。抽出操作は、必用により複数回繰り返して行うこともできる。
このようにして得られる焼酎粕抽出残渣は、次で乾燥して抽出溶媒である有機溶媒を出来だけ除去するのが好ましい。このようにして得られたものは、薄く黄色に着色した白色粉状形態にあり、平均粒径が5〜200μmであるのが好ましく、より好ましくは30〜150μmである。なお、平均粒径は、倒立型位相差顕微鏡ECLIPSE TE300(株式会社ニコン製)を用いて、倍率が4倍の条件で測定することができる。この焼酎粕抽出残渣は、酵母の香りと酸味が弱い上に、水に容易に溶解するとの利点がある。
一方、焼酎粕抽出物は、酵母の香りが強いものの茶褐色の油状であり、天然油脂などの油状成分に容易に混合である。
本発明では、有効成分として、水分を含有する焼酎蒸留粕を遠心分離し、その上澄液を凍結乾燥して固形分を得た後、得られた固形分をエタノール抽出して採取される、焼酎粕抽出残渣を含有するのが好ましい。
さらに本発明では、有効成分として、焼酎蒸留粕が、焼酎を減圧蒸留により製造するときに得られるものである焼酎粕抽出残渣を含有するのが好ましい。
さらに本発明では、有効成分として、麦焼酎蒸留粕である焼酎粕抽出残渣を含有するのが好ましい。
本発明ではまた、有効成分として、焼酎蒸留粕から分離した液状物を乾燥して得た固形分のエタノール抽出物を含有するのが好ましい。
本発明で用いることのできる焼酎粕抽出残渣及び焼酎粕抽出液は、そのまま或いは滅菌などの加工処理をへて美白剤又はチロシナーゼ阻害剤に配合することができる。
本発明の美白剤及びチロシナーゼ阻害剤は、乳液、クリーム、化粧水、パック、軟膏、分散液、顆粒、洗浄料等の外用化粧料に製剤化することができる。
また、本発明で用いることのできる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を適宜処理して分子集合体に含有させて、本発明の美白剤又はチロシナーゼ阻害剤に配合することもできる。これらを含有させる分子集合体の例としては、脂肪乳剤、高分子ミセル、アルブミンなどのタンパクとの複合体、リポソームなどが挙げられるが、安全性などの点からリポソームが最も好ましものとして挙げられる。
例えば、該焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を含有するリポソーム溶液は、公知のいかなる方法によって形成してもよい。例えば薄膜法、逆相蒸発法、凍結融解法、エタノール注入法、高圧乳化法、超音波分散法、透析法、エクストルージョン法など、公知の製造方法を適宜利用することができ、更には特開平9−87168号公報に記載される方法などを利用してもよい。
このようにして得られるリポソーム溶液は、限外濾過、遠心分離、ゲル濾過等の方法によって精製してよく、また濃縮や希釈等の操作を自由に行ってもよく、化粧水や乳液として調製され美白剤又はチロシナーゼ阻害剤として用いることができる。
さらに、本発明の美白剤及びチロシナーゼ阻害剤には、前記必須成分の他、必要に応じて通常の化粧料に用いられる水性成分、粉末、界面活性剤、油剤、保湿剤、アルコール類、pH調整剤、防腐剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、香料等を適宜配合することができる。
本発明の美白剤及びチロシナーゼ阻害剤を外用化粧料として使用する場合、焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を、本発明の美白剤又はチロシナーゼ阻害剤の全量を基準にして、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上となるように配合するのがよい。
本発明の美白剤及びチロシナーゼ阻害剤を外用化粧料として使用する場合、1日の適用量が500mg/日〜3,000mg/日となるよう1日1〜3回程度適用するのが効果的である。
本発明の美白剤及びチロシナーゼ阻害剤はまた、美容食品の形態として経口接種することもできる。
本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物は、それ自体公知の食品的に許容される食材、防腐剤、増粘剤、着色料、酸化防止剤、添加剤、調味料等の素材と混合し、公知の方法に従って美容食品とすることができる。本発明でいう美容食品とは、好ましくは従来公知の食品または美容食品に、本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を配合してなるものである。但し、本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を美容食品全体に対して1.5重量%以上、好ましくは3重量%以上となるよう配合するのがよい。
美容食品は、通常の方法により、例えば錠剤、ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤、顆粒剤、固形剤、散剤、粉末剤、丸剤、溶剤、チュアブル剤、ドリンク剤、ドレッシング類、菓子類などの形態に製造することができる。また、これらの形態にとらわれることなく、本発明の美容食品は、広く一般の食品形態に加工・配合して提供しても良い。このような美容食品は、例えば、天ぷら、お好み焼き、たこ焼き、焼きイモ、大学イモ、加工肉、おでん、ハンバーガー、肉まん、ギョウザ、ホットドック、サンドイッチ、カレー、ハヤシライス、海苔、漬物、キムチ等の通常の食品はもちろん、お茶、コーヒー、ココア、野菜ジュース、青汁、味噌汁、スープ等の液状飲食品や、本発明の焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を添加・配合できるものであれば、うどん、焼きそば、そば、ラーメンなどの麺類や、パン、ビスケット、パスタ、マカロニ、加工米、加工豆、せんべい等の澱粉系食品、あるいはキャンデー、ガム、チョコレート、ケーキ、ショートクリーム、アイスクリーム、和菓子等の甘味菓子類、加工牛乳、ヨーグルト等の乳製品や醤油、ソース、食酢、ラー油、タバスコ、洋風ドレッシング、和風ドレッシング、青じそドレッシング、味噌、ニョクマム、マヨネーズ等の調味料などのいかなる飲食品にも用いることができる。
本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物は、各食品、飲食品の特性、目的に応じ、適当な製造工程の段階で、適宜配合すればよい。本発明の美容食品を提供する場合、かかる食品、飲食品全体に対して本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を1.5重量%以上、好ましくは3重量%以上、特に3〜3.5重量%配合して提供されるのが、良好な美白、美肌効果を発揮する点から好ましい。
本発明の美容食品の形態は、これらの態様に限定されず、製造方法も限定されないが、しいて具体例を挙げるとすれば、本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を5〜30重量部(以下、部と略称する)、食用精製魚油を5〜30部、醸造酢5〜25部、果糖ぶどう糖液糖5〜15部、食塩0.5〜5部、砂糖0.2〜3部、キサンタンガム0.1〜2部、グルタミン酸ソーダ0.1〜2部、香辛料0.05〜3部、バランスとして水を20〜50部を原料として加え常法に従って混合しドレッシングとすることができる。また、本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を5〜150部、カカオマスを20〜60部、カカオバター20〜60部、砂糖70〜110部、牛乳1〜5部、ショートニング3〜20部を原料として加え常法に従ってチョコレートとすることができる。
また、本発明で用いることができる焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を10〜500部、小麦粉100〜600部、砂糖50〜350部、マーガリン50〜300部、全卵粉20〜100部、バニラエッセンス0.5〜8部、水70〜250部を原料として加え常法に従ってクッキーとすることができる。また本発明の焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物0.1〜8部、ココアパウダー0.5〜8部、砂糖0.5〜8部、脱脂粉乳0.1〜3部、乳化剤0.05〜2部、食塩0.01〜0.5部、バニラフレーバー0.01〜0.5部、処理水70〜150部を原料として加え、常法に従ってココア飲料とすることができる。
本発明における美容食品は、人体に対して無毒性であるから、その摂取量に特に制限はないが、実際に美容食品として摂取する場合には、成人の場合、1日の摂取量が15〜55mg/kg体重/日となるよう、1日1〜3回程度摂取するのがよい。これにより、顕著な美白、美肌効果が得られる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<本発明の焼酎粕エタノール抽出液と抽出残さの調製>
麦焼酎蒸留粕エキスとしては、佐藤焼酎製造場株式会社より入手したものを用いた。該麦焼酎蒸留粕エキスは、減圧蒸留粕1,000gを4℃で20分間遠心分離し(回転数8000rpm)、上澄み液約900gと沈殿物約100gとに分離した。上澄み液をメンブレンフィルター(0.45μm)で濾過し、濾液800gを得た。この濾液を凍結乾燥して水分を除去し、固形分117.6gを得た。
このようにして得た固形分117.6gに特級品のエタノール(純度99.5%)を3,000ml添加して、1時間ずつ6回温浸し(40℃)、エタノール抽出液と抽出残渣とを得た。これらを減圧乾燥(40℃)してエタノールを除去し、エタノールに溶解する成分(抽出物)79.2gとエタノールに溶解しない成分(抽出残渣)38.4gを得た。
エタノールに溶解する成分(抽出物)は、茶褐色の油状であり、エタノールに溶解しない成分(抽出残渣)は、薄く黄色に着色した白色粉末であった。このエタノール抽出残渣は、酵母の香りと酸味が弱い上に、水に容易に溶解した。
<正常ラットに対する急性毒性試験>
1−1.使用動物
正常ラット(Wister,雄)を1群4匹ずつで実験用に飼育した。飼育環境は、室温24±2%度、湿度55±10%で水および餌は自由に摂取させた。
1−2.試験サンプル
上記の方法で製造したエタノール抽出物及びエタノール抽出残渣、及びその製造原料として用いた上澄み液、つまり、麦焼酎蒸留粕(減圧蒸留粕)1kgを4℃で20分間遠心分離(回転数8000rpm)して得た上澄み液をメンブレンフィルター(0.45μm)で濾過して得た濾液をそれぞれ試験サンプルとして用いた。
1−3.急性毒性試験
正常ラットは、投与開始当日の体重をもとに連続無作為化法により、1群4匹ずつ群分けして行った。投与量は、処理群として1000mg/kgおよび対照群としてリン酸緩衝水溶液(PBS(-))をラット尾静脈に注入し、7日間単回投与を行った。投与後は、毎日一般状態の観察および体重測定を行った。全ての群においてエーテル麻酔下で解剖を行い、諸器官の肉眼的観察(剖検)および器官重量の測定を行った。
1−4.結果
結果を図2に示す。この結果から明らかなように、未投与群、エタノール焼酎粕抽出残渣共に、体重及び臓器重量に変化はないことから、本発明で用いることのできる焼酎粕抽出残渣は細胞に対して毒性が殆どなく、安全であることが分かった。
<チロシナーゼ阻害活性試験>
1−1.使用細胞
マウス悪性黒色腫(B16メラノーマ)細胞は、10%のウシ胎児血清とDulbecco's Modified Egle's Medium(DMEM)で培養した。培養は5%CO2存在下にて37℃で行った。粉状焼酎粕処理後、生細胞率、チロシナーゼ活性を測定した。
1−2.試験サンプル
上記より得られた粉状麦焼酎粕をリン酸緩衝水溶液(PBS(-))に溶解した後、メンブレンフィルター(0.2μm)で濾過滅菌したものを試験サンプルとした。
1−3.チロシナーゼ阻害活性試験
B-16メラノーマ細胞を96wellマルチプレートに2.0×104cells/mlの密度で播種し、24時間培養後、10μlの粉状麦焼酎粕を添加し、72時間の培養を行った。細胞を50μlの1% Triton-X含有リン酸緩衝液にて溶解した後、1% L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン(L-ドーパ)含有リン酸緩衝液を50μl加え、37℃にて3時間反応させた。チロシナーゼ酵素活性を405nmの吸光度でマイクロプレートリーダーを用いて測定し、チロシナーゼ酵素の活性阻害率を(1)式より求めた。
チロシナーゼ酵素活性阻害率(%)={(試料を添加した場合の吸光度, A mean)/
(試料無添加の場合の吸光度, A control)}×100 (1)
1−4.結果
結果を図3及び図4に示す。図3から明らかなように、焼酎粕抽出残渣は、細胞毒性を示さない濃度においてチロシナーゼの活性を阻害すると考えられる。また、図4から明らかなように、未処理の場合黒色を示していたのが、0.05mg/mLの粉状麦焼酎粕抽出残渣で72時間培養することにより白色を示したことから、焼酎粕抽出残渣はメラニンの生成を抑制することが示唆された。
図1は、麦焼酎粕からの有効成分の分離・精製方法を示すフローチャートを示す。 図2は、粉状麦焼酎粕の正常ラット(雄)に対する急性毒性試験結果を示す。 図3は、粉状麦焼酎粕のチロシナーゼ活性の阻害効果を示す。 図4は、粉状麦焼酎粕のメラニン生成の阻害効果を示す。

Claims (11)

  1. 焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する美白剤。
  2. 前記焼酎粕抽出残渣が、水分を含有する焼酎蒸留粕を遠心分離し、その上澄液を凍結乾燥して固形分を得た後、得られた固形分を有機溶媒抽出して採取される、請求項1記載の美白剤。
  3. 焼酎蒸留粕が、焼酎を減圧蒸留により製造するときに得られるものである請求項2記載の美白剤。
  4. 焼酎蒸留粕が、麦焼酎蒸留粕である請求項2又は3記載の美白剤。
  5. 有機溶媒が、エタノールである、請求項2〜4のいずれか1項記載の美白剤。
  6. エタノールが純度95重量%以上のものである請求項5記載の美白剤。
  7. 前記焼酎粕抽出残渣が、粉状形態にあり、平均粒径が5〜200μmである請求項1〜6のいずれか1項記載の美白剤。
  8. 前記焼酎粕抽出物が、焼酎蒸留粕から分離した液状物を乾燥して得た固形分の有機溶媒抽出物である請求項1記載の美白剤。
  9. 美白剤が化粧料である請求項1〜8のいずれか1項記載の美白剤。
  10. 焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有する、美白効果を有する旨の表示をパッケージに附した飲食品。
  11. 焼酎粕抽出残渣又は焼酎粕抽出物を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤。
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