JP2006199278A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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克己 広瀬
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Abstract

【課題】操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】空気入りタイヤ1のトレッド部10において接地部41のタイヤ幅方向外方に位置する非接地部45に凹部50を複数形成する。この凹部50は、トレッド面11からタイヤ径方向内方に凹むように形成されている。非接地部45は、当該空気入りタイヤ1を装着した車両が走行し、コーナーリングを行った場合に路面と接触するが、この非接地部45には凹部50が設けられているので路面に対する接地面積が小さく、滑り易くなっている。このため、大きな横Gが作用して非接地部45に大きな接地圧が作用した場合には、非接地部45が滑ることによりコーナーリングフォースを低減できる。この結果、操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。特に、この発明は、車両の転倒防止性能の向上を図る空気入りタイヤに関するものである。
近年の車両では、実用性を考慮して車高が高いものが増加しているが、このような車高が高い車両では車両の重心位置が高くなるため、車両の転倒を防ぐ性能の向上がクローズアップされている。そこで、従来の空気入りタイヤでは、トレッド剛性を低減させたり、接地面積を低減させたりすることによりコーナーリングフォースを低減させ、転倒限界性能の向上を図っている。例えば、特許文献1では、トレッド部のブロックに面取り部を設けて、実質的な接地面積を低減させている。これにより、コーナーリングフォースを低減させ、転倒限界性能を向上させていた。
特開2002−172916号公報
しかしながら、上記の空気入りタイヤでは、接地部の接地面積が小さくなっているので路面に対してすべり易くなり、操縦安定性が低下する虞がある。さらにこの場合、すべることにより耐摩耗性が低下する虞がある。また、トレッド剛性を低下させた場合も同様にトレッド部の剛性が低下することにより操縦安定性が低下し、耐摩耗性も低下する虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部に形成される複数の溝部によってブロックパターンで形成された複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の表面であるトレッド表面には、接地部のタイヤ幅方向における端部である接地端部からショルダー部までの範囲である非接地部に凹部が形成されていることを特徴とする。
この発明では、通常の直進走行では接地しない非接地部に凹部を設けているため、直進走行では凹部を設けた影響が無い。このため、直進走行時の操縦安定性の低下や耐摩耗性の低減を抑制できる。一方、コーナーリング時には非接地部が接地するが、この非接地部には凹部が設けられているため、コーナーリング時の接地面積を減少させることができ、コーナーリングフォースを低減させることができる。この結果、操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記非接地部の表面積である非接地部表面積は、前記非接地部のプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内で形成されていることを特徴とする。
この発明では、非接地部表面積が非接地部のプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内になるように形成することにより、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。つまり、非接地部表面積がプロファイルライン上面積の40%未満の場合には、非接地部表面積が小さ過ぎるため、少ない表面積で接地時の圧力を受けなければならず、接地している部分の圧力が高くなり過ぎる虞がある。このため、この接地時に圧力が高くなり過ぎる部分に損傷が発生する虞がある。また、非接地部表面積がプロファイルライン上面積の70%より大きい場合には、非接地部表面積が大き過ぎるため、コーナーリング時の接地面積を効果的に減少させることが困難になり、コーナーリングフォースの低減が困難になる。このため、転倒限界性能の向上が困難になる虞がある。これらの結果、非接地部表面積が非接地部のプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内になるように形成することにより、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記ショルダー部のタイヤ径方向内方にサイドウォール部を有しており、且つ、前記空気入りタイヤの装着時におけるタイヤ幅方向の両側に設けられると共に前記サイドウォール部のタイヤ幅方向外方に位置するリムフランジのうち一方の前記リムフランジの外径が他方の前記リムフランジの外径よりも大きくなったハイフランジとして形成されるホイールに装着可能になっており、前記ホイールへの装着時において前記ハイフランジ側に位置する前記サイドウォール部には、前記ハイフランジの外周部のタイヤ径方向外方に前記ハイフランジを保護するリムガードが設けられていることを特徴とする。
この発明では、リムフランジの一方がハイフランジとなるホイールに装着される空気入りタイヤの非接地部に凹部を設けているので、ハイフランジが設けられたホイールを空気入りタイヤに装着した場合における転倒限界性能の向上を図ることができる。つまり、このホイールは、タイヤ幅方向の両端に設けられたリムフランジのうちの一方が、外径が大きくなったハイフランジとして形成されているので、当該ホイールは、タイヤ幅方向におけるハイフランジ側の重量が重くなっている。このため、このホイールを空気入りタイヤに装着してトレッド表面を路面に接地させた場合には、タイヤ幅方向におけるハイフランジ側の接地圧が高くなり、接地長が長くなるため、この部分の摩擦力が大きくなる。
さらに、当該空気入りタイヤには、リムガードが設けられているため、ハイフランジがリムガードに接触して、ハイフランジから路面方向に荷重が作用した場合、ハイフランジ側の接地圧は、さらに高くなる。このように、接地圧が高くなる部分は、タイヤ幅方向においてハイフランジが設けられている位置、つまり、タイヤ幅方向における端部付近であるため、この接地圧が高くなる部分は、コーナーリング時に接地し易くなっている。従って、コーナーリング時にこの部分が接地した場合には、コーナーリングフォースが急激に向上するため、転倒限界性能の向上が重要になる。これらのため、ハイフランジが装着される空気入りタイヤのトレッド表面のタイヤ幅方向における端部、即ち、非接地部に凹部を設けることにより、この部分の接地面積を減少させることができ、接地圧が高くなる部分のコーナーリングフォースを低減させることができる。この結果、より効果的に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記非接地部は、前記接地端部から前記ショルダー部に向かうに従って前記非接地部表面積が小さくなっていることを特徴とする。
この発明では、コーナーリング時には、通常コーナーリングフォースが大きくなる程ショルダー部寄りの部分の接地圧が高くなる。このため、非接地部の非接地部表面積を接地端部からショルダー部に向かうに従って小さくすることにより、コーナーリングフォースが大きくなるに従って増加する接地圧に対応させて非接地部表面積を順次小さくすることができる。これにより、滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記凹部は、深さが前記溝部の溝深さの10〜60%の範囲内となって形成されていることを特徴とする。
この発明では、凹部の深さが、溝深さの10〜60%の範囲内なるように凹部を設けることにより、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。つまり、凹部の深さが溝深さの10%未満の場合には、非接地部が接地して非接地部が変形した場合に、凹部の内壁が接地する虞がある。この場合、コーナーリング時の非接地部の接地面積を効果的に低減できず、コーナーリングフォースを効果的に低減できない虞がある。また、凹部の深さが溝深さの60%よりも深い場合には、非接地部が接地した場合にコーナーリング時の接地圧によって凹部近傍に応力集中が発生し易くなり、凹部近傍に損傷が生じる虞がある。これらの結果、凹部の深さが、溝深さの10〜60%の範囲内になるように凹部を設けることにより、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記凹部は、前記接地端部から前記ショルダー部に向かうに従って深さが深くなっていることを特徴とする。
この発明では、上述したようにコーナーリング時には、通常コーナーリングフォースが大きくなる程ショルダー部寄りの部分が接地するようになるため、凹部の深さが接地端部からショルダー部に向かうに従って深くなるようにすることにより、コーナーリングフォースが大きくなるに従って増加する接地圧に対応させて凹部の深さを順次深くすることができる。これにより、滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記凹部は、前記トレッド表面のプロファイルライン上における前記凹部の開口面積である凹部表面積S1が(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内であると共に、前記凹部の深さである凹部深さD1が(3mm≧D1≧1mm)の範囲内となって形成されていることを特徴とする。
この発明では、凹部表面積S1、及び凹部深さD1を上記の範囲内にしているので、偏摩耗を抑制しつつ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。つまり、凹部表面積S1が7mm2よりも小さい場合には、接地面積を効果的に減らすことができない虞があり、コーナーリングフォースを低減し難くなる虞がある。また、凹部表面積S1が80mm2よりも大きい場合には、ブロック剛性が下がり過ぎる虞があり、偏摩耗が発生する虞がある。また、凹部深さD1が1mmよりも小さい場合には、非接地部の凹部周辺が接地し、高荷重が作用した際に、トレッド部が変形し、凹部の内面が接地する虞がある。この場合、接地面積を効果的に減らすことができない虞があり、コーナーリングフォースを低減し難くなる虞がある。また、凹部深さD1が3mmよりも大きい場合には、凹部の深さが深過ぎるため、ブロック剛性が下がり過ぎる虞があり、通常領域でのコーナーリングフォース、即ち、非接地部があまり接地しない状態でのコーナーリングフォースが発生し難くなる虞がある。従って、凹部表面積S1を(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内にすると共に、凹部深さD1が(3mm≧D1≧1mm)の範囲内になるように凹部を形成することにより、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができ、また、偏摩耗を抑制することができる。この結果、偏摩耗を抑制しつつ、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記凹部の底部である凹部底部には、タイヤ径方向内方に向けて形成された第2凹部が設けられており、前記第2凹部は、前記凹部底部における前記第2凹部の開口面積である第2凹部開口面積S2が(S1>S2≧0.5×S1)の範囲内であると共に、前記第2凹部の深さである第2凹部深さD2が(3×D1≧D2≧2×D1)の範囲内となって形成されていることを特徴とする。
この発明では、凹部の凹部底部に、さらに第2凹部を形成することにより、凹部周辺のトレッド部の剛性を低減させることができる。これにより、非接地部が高スリップアングル、高荷重で接地した場合におけるトレッド部の剛性を低減できるので、効果的に接地面積を減少させ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。さらに、第2凹部開口面積S2、及び第2凹部深さD2を上記の範囲内にしているので、偏摩耗を抑制しつつ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。つまり、第2凹部開口面積S2を(S1>S2≧0.5×S1)の範囲内にすることにより、転倒限界時に、より確実に接地面積を確保することができる。また、第2凹部深さD2を(3×D1≧D2≧2×D1)の範囲内にすることにより、偏摩耗を抑制しつつブロック剛性の低減を図ることができる。これらの結果、偏摩耗を抑制しつつ、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記複数の溝部によって前記トレッド部にはトレッドパターンが形成されており、前記凹部は、前記非接地部における前記トレッドパターンの1ピッチ中に1つ以上形成されていることを特徴とする。
この発明では、凹部を、トレッドパターンの少なくとも1ピッチ中に1つ以上形成しているので、より確実に非接地部が接地した場合におけるコーナーリングフォースの低減を図ることができる。即ち、凹部を、最低でもトレッドパターンの1ピッチ中に1つ設けないと、非接地部の接地面積を減少させることが困難になるため、非接地部が接地した場合におけるコーナーリングフォースの低減を図ることが困難になる。従って、凹部を、トレッドパターンの少なくとも1ピッチ中に1つ以上形成することにより、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記複数の溝部によって前記トレッド部にはトレッドパターンが形成されており、前記トレッドパターンは、タイヤ周方向における方向性を有していることを特徴とする。
この発明では、トレッドパターンが方向性を有している空気入りタイヤに上記凹部を設けることにより、空気入りタイヤを車両に装着した際における車両幅方向内側と外側とで、凹部の形状を変更することができる。これにより、転倒限界性能のチューニングを可能にすることができる。つまり、ハイフランジが形成されるホイールに装着される空気入りタイヤにおいて、トレッドパターンが方向性を有している場合には、タイヤ幅方向においてハイフランジが位置する側は、車両幅方向における位置が必ず車両幅方向における外側の位置になる。このため、タイヤ幅方向において、ハイフランジ側に位置する非接地部に設けられる凹部の形状を調整することにより、容易にコーナーリング性能を調整することが可能になる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
(実施の形態1)
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内方とはタイヤ幅方向において赤道面に向かう方向、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向において赤道面に向かう方向の反対方向をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ周方向とは、前記回転軸を回転の中心となる軸として回転する方向をいう。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態1を示すトレッド部の概略図である。この空気入りタイヤ1は、タイヤ径方向の最も外側にトレッド部10が形成されており、このトレッド部10のトレッド表面、即ち、当該空気入りタイヤ1を装着する車両(図示省略)が走行した場合に、路面と接触する部分はトレッド面11として形成されている。このトレッド部10には、所定の方向に形成された溝からなる複数の溝部20が設けられており、この溝部20は、タイヤ周方向に形成される複数の縦溝21と、タイヤ幅方向に形成される複数の横溝22とによって形成される。また、トレッド部10には、この複数の縦溝21及び横溝22によって区画され、陸部となるブロック部15が複数形成されている。また、トレッド部10のタイヤ幅方向における両端部は、ショルダー部18となっている。
なお、縦溝21及び横溝22は、正確にタイヤ周方向、或いは、タイヤ幅方向に形成されていなくてもよい。縦溝21は概ねタイヤ周方向に形成されていればよく、タイヤ幅方向に斜めに形成されている場合や、曲線或いはジグザグ状に形成されていてもよい。横溝22は概ねタイヤ幅方向に形成されていればよく、タイヤ周方向に斜めに形成されている場合や、曲線或いはジグザグ状に形成されていてもよい。
前記トレッド面11のうち、当該空気入りタイヤ1が路面に接地した場合の接地幅Wの範囲内に位置する部分は接地部41として設けられており、接地部41のタイヤ幅方向における端部である接地端部40から前記ショルダー部18までの間の範囲は非接地部45として形成されている。さらに、この非接地部45には、複数の凹部50が形成されている。なお、ここでいう接地幅Wとは、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、且つ、正規内圧を充填するとともに正規荷重の88%の負荷をかけたときにこの空気入りタイヤ1が路面と接地する際のタイヤ幅方向の幅をいう。ここで、正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいはETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
図2は、図1のA部詳細図である。複数形成される前記凹部50は、タイヤ幅方向において接地端部40からショルダー部18までの間の範囲となる非接地部45に全て配置されている。また、このように複数形成される凹部50は、全てトレッド面11の非接地部45に開口しており、トレッド面11に対してほぼ円形の形状で開口している。この形状で非接地部45に複数形成される凹部50は、1つのブロック部15ごとにタイヤ周方向、及びタイヤ幅方向に沿って並んで配置されており、1つのブロック部15ごとにタイヤ周方向に沿って3列、タイヤ幅方向に4列が並んで配置されている。つまり、凹部50は、タイヤ周方向に沿って3つ並んでおり、さらに、この3つの凹部50が、接地端部40からショルダー部18にかけて4列配置されている。このため、最も赤道面60寄りに位置している列の凹部50は接地端部40近傍に位置しており、最もタイヤ幅方向外方に位置している列の凹部50はショルダー部18近傍に位置している。このように配置されている凹部50が、複数形成されるブロック部15のうち、非接地部45を有するブロック部15の各非接地部に形成されている。
図3は、図1のB−B断面図である。前記トレッド部10のタイヤ径方向内方側には、3枚のベルト層31が設けられている。また、トレッド部10のタイヤ幅方向における端部からタイヤ径方向内方側の所定の位置までは、サイドウォール部32が設けられている。さらに、前記ベルト層31のタイヤ径方向内方、及び前記サイドウォール部32の赤道面60側には、カーカス33が連続して設けられており、このカーカス33の内側、或いは、当該カーカス33の、空気入りタイヤ1における内部側には、インナーライナ34がカーカス33に沿って形成されている。また、トレッド部10は、当該空気入りタイヤ1を子午面断面で見た場合に、ショルダー部18付近よりもトレッド面11の赤道面60付近の方がタイヤ径方向外方に位置するように、トレッド面11がタイヤ径方向外方に向けて凸となった曲面の形状で形成されている。つまり、トレッド部10は、トレッド面11のうち、赤道面60近傍の部分が最もタイヤ径方向外方に位置するような曲面の形状で形成されている。このため、当該空気入りタイヤ1が路面に接地する際には、タイヤ幅方向における中央付近が接地し易いため、前記接地部41は、タイヤ幅方向における中央付近に位置している。
ブロック部15の非接地部45に複数形成される前記凹部50は、トレッド面11からタイヤ径方向内方に向けて凹むように形成されている。即ち、凹部50はトレッド面11からは凹んだ形状で形成されている。このような形状で形成される凹部50は、複数形成される凹部50の深さがほぼ同じ深さとなるように形成されている。このため、複数の凹部50は、トレッド面11に対して開口している形状、及びトレッド面11からの深さが、ほぼ同一となって形成されている。
図4は、図3のC部詳細図である。また、複数形成される前記凹部50のトレッド面11からの深さは、ブロック部15を区画する溝部20の溝深さよりも浅くなっている。つまり、溝深さdと凹部50の深さである凹部深さhとを比較した場合、凹部深さhの方が溝深さdよりも浅くなっている。なお、凹部50は、この凹部深さhが溝深さdの10〜40%の範囲内となって形成されているのが好ましい。
また、非接地部45には、このように凹部50が複数形成されているが、凹部50はトレッド面11から凹んだ形状で形成されているため、凹部50の内壁51は、トレッド面11のプロファイルライン48よりもタイヤ径方向内方に位置している。このため、非接地部45のトレッド面11のうち、プロファイルライン48上に位置している部分の面積、即ち、非接地部表面積は、凹部50が形成されていないとした場合の非接地部45のプロファイルライン48上の面積、即ち、プロファイルライン上面積よりも小さくなっている。なお、非接地部表面積は、プロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内になるように形成されるのが好ましい。換言すると、前記凹部50は、非接地部表面積が、プロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内になるように形成されるのが好ましい。
以上の実施の形態1に係る空気入りタイヤ1を車両に装着して走行すると、トレッド部10は、トレッド面11のうち赤道面60付近に位置する部分が最もタイヤ径方向外方に位置するように形成されているため、直進走行時にはトレッド面11のうち、タイヤ幅方向における中央付近に位置する接地部41が路面に接地する。接地部41のトレッド面11は、ブロック部15の大きさに準じた表面積で接地するため、路面との摩擦が大きくなっており、走行時の滑りがほとんど生じない。このため、直進走行時は安定した走行を行うことができる。また、このように接地部41のトレッド面11は路面に対して滑り難いため、摩耗も生じ難くなっている。
一方、コーナーリング時には、車両が曲がる方向と反対方向、つまり、車両が曲がる方向に対して外側方向に重心が移動する。このため、トレッド面11のうち路面に接地する部分も、前記接地部41よりもタイヤ幅方向におけるコーナーリングの外側方向、即ち、タイヤ幅方向における、車両が曲がる方向と反対方向が接地する。その際に、接地部41よりもタイヤ幅方向の外側方向には、前記非接地部45が位置している。このため、コーナーリング時には、非接地部45が接地するようになる。
この非接地部45には複数の凹部50が形成されているため、非接地部45のうち路面に接地する部分の面積となる非接地部表面積は、非接地部45に凹部50が形成されていないとした場合に路面に接地する部分の面積となるプロファイル上面積よりも小さくなっている。このため、非接地部45と路面との摩擦は小さくなっており、走行時の滑りが生じ易くなっている。これにより、高スリップアングル時など高い横Gが作用するような走行状態の際には、非接地部45は路面に対して滑り易くなり、コーナーリングフォースを低減することができる。このように、当該空気入りタイヤ1を装着した車両がコーナーリングをして非接地部45が接地した場合には、非接地部45が路面に対して滑ることにより大きなコーナーリングフォースが生じ難くなるので、車両は転倒し難くなる。これらの結果、操縦安定性や耐摩耗性を低減させることなく転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、非接地部45に複数の凹部50を設けることにより、非接地部表面積がプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内になるようにした場合には、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。即ち、非接地部表面積がプロファイルライン上面積の40%以上になるように凹部50を形成することにより、コーナーリング時に非接地部45に大きな接地圧が作用した場合でも、非接地部表面積の大きさが適度な大きさであるため、非接地部45は路面との間で滑りを発生しつつ接地時の圧力を受けることができる。また、非接地部表面積がプロファイルライン上面積の70%以下になるように凹部50を形成することにより、非接地部表面積を、より確実に小さくすることができる。このため、コーナーリング時の非接地部45の接地面積を、より確実に小さくすることができるため、コーナーリング時に高い横Gが作用した場合に、より確実に非接地部45と路面との間で滑りを発生させ、コーナーリングフォースの低減を図ることができる。これらの結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、凹部深さhが、ブロック部15を区画する溝部20の溝深さdの10〜60%の範囲内となる凹部50を非接地部45に設けた場合には、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。即ち、凹部深さhが前記溝深さdの10%以上となる凹部50を非接地部45に設けることにより、コーナーリング時に非接地部45に大きな接地圧が作用して凹部50が変形した場合でも、凹部50の内壁51が路面には接地することを抑制できる。これにより、非接地部45でコーナーリング時の接地圧を受ける際に、非接地部45と路面との接地面積を、より確実に低減できるため、コーナーリング時の接地圧を、非接地部45で路面に対して滑りながら受けることができる。従って、コーナーリングフォースを、より確実に低減できる。また、凹部深さhが前記溝深さdの60%以下となる凹部50を非接地部45に設けることにより、コーナーリング時に非接地部45に大きな圧力が作用した場合でも、凹部50の変形を最小限に抑えることができる。これにより、凹部50近傍への応力集中を抑制でき、凹部50近傍の損傷を抑制できる。従って、凹部50は損傷し難くなるので、より確実にコーナーリングフォースを低減できる。これらの結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
(実施の形態2)
この空気入りタイヤは、実施の形態1に係る空気入りタイヤと略同様の構成であるが、凹部の大きさが接地端部からショルダー部に向かうに従って大きくなるように形成されている点に特徴がある。他の構成は実施の形態1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。図5は、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態2を示すトレッド部の概略図である。図6は、図5のD部詳細図である。実施の形態2の空気入りタイヤ70は、実施の形態1の空気入りタイヤ1と同様に、接地端部40からショルダー部18までの間は非接地部45として形成されており、この非接地部45に複数の凹部75が形成されている。実施の形態2の非接地部45に形成される凹部75は、実施の形態1の非接地部45に形成される凹部50と異なり、凹部75がトレッド面11に開口している部分の形状が、実施の形態1の空気入りタイヤ1に設けられる凹部50と同様な円形以外に、長丸状の形状でも開口している。
前記凹部75は、上述したように、円形の形状でトレッド面11に開口した円形凹部76以外に、長丸状の形状でトレッド面11に開口した長丸凹部77が形成されている。このうち、円形凹部76は、1つのブロック部15における接地端部40近傍の非接地部45に、タイヤ周方向に沿った方向に3つが並んで形成されている。この円形凹部76は、トレッド面11に開口している部分の形状や大きさは、ほぼ同一となっている。
前記長丸凹部77は、長手方向がタイヤ周方向に沿った方向となる向きで、1つのブロック部15のタイヤ周方向に沿って2つが並び、さらに、このタイヤ周方向に沿って2つ並んだ長丸凹部77はタイヤ幅方向に沿って3列で形成されている。この長丸凹部77は、タイヤ幅方向における赤道面60方向からタイヤ幅方向外方に向かうに従って、即ち、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って、トレッド面11に対する開口面積が大きくなっている。なお、これらの円形凹部76及び長丸凹部77は、凹部深さは全てほぼ同一となっている。
以上の実施の形態2に係る空気入りタイヤ70は、凹部75が円形凹部76と長丸凹部77とにより形成されており、長丸凹部77は、接地端部40からショルダー部18に向かうに従ってトレッド面11に対する開口面積が大きくなっている。凹部75は、ブロック部15の非接地部45に設けられているが、当該凹部50は非接地部45のトレッド面11に対して開口している。このため、このように凹部50の開口面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って大きくすることにより、非接地部45の表面積である非接地部表面積は、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくなっている。
当該空気入りタイヤ70を装着した車両がコーナーリングをする際には、コーナーリングフォースが大きくなる程、即ち、横Gが大きくなる程、非接地部45の接地端部40寄りの部分よりも、非接地部45のショルダー部18寄りの部分の方が接地圧が高くなる。このため、非接地部45に形成される複数の凹部75の開口面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って大きくすることにより、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って増加する接地圧に対応させて、非接地部表面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくすることができる。これにより、横Gが小さい場合に接地し、接地圧が比較的小さい部分である、非接地部45の接地端部40寄りの部分は、路面との接地面積が比較的大きいため、コーナーリング時にこの部分が接地した場合でも、路面との滑りは比較的小さい。これに対し、横Gが大きい場合に接地し、接地圧が大きい部分である、非接地部45のショルダー部18寄りの部分は、路面との接地面積が小さいため、コーナーリング時にこの部分が接地した場合には、路面との滑りは大きくなる。これにより、コーナーリング時に生じる横Gに合わせて滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
(実施の形態3)
この空気入りタイヤは、実施の形態1に係る空気入りタイヤと略同様の構成であるが、ハイフランジを有するホイールに装着可能に形成されている点に特徴がある。他の構成は実施の形態1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。図7は、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態3を示すトレッド部の概略図である。実施の形態3の空気入りタイヤ100は、実施の形態1の空気入りタイヤ1と同様に、接地端部40からショルダー部18までの間は非接地部45として形成されており、この非接地部45に複数の凹部110が形成されている。また、この空気入りタイヤ100には、複数の溝部20によってトレッド部10にトレッドパターンが形成されており、このトレッドパターンは、タイヤ周方向における方向性を有している。即ち、この空気入りタイヤ100は、使用時における回転方向が定められた空気入りタイヤ100となっている。
また、凹部110は、トレッド面11に対してほぼ円形の形状で開口しており、非接地部45におけるトレッドパターンの1ピッチ中に1つずつ形成されている。なお、ここでいうピッチとは、所定の形状でまとまってタイヤ周方向に沿って繰り返し設けられる形状の、タイヤ周方向における長さをいう。従って、1ピッチ中には、横溝22が複数設けられていてもよく、また、ブロック部15が複数設けられていてもよい。さらに、1ピッチ中に形成される凹部110は、2つ以上でもよい。即ち、凹部110は、1ピッチ中に1つ以上形成されていればよい。
図8は、図7のE−E断面図である。この実施の形態3に係る空気入りタイヤ100は、ハイフランジ132を有するホイール130に装着可能に形成されている。ここで、ハイフランジ132を有するホイール130とは、空気入りタイヤ100の装着時におけるタイヤ幅方向の両側に設けられるリムフランジ131のうち、一方のリムフランジ131の外径が、他方のリムフランジ131の外径よりも大幅に大きくなることによりハイフランジ132として形成されたホイール130をいう。具体的には、ハイフランジ132は、空気入りタイヤ100をホイール130に装着した場合において、ハイフランジ132側から見た場合に、空気入りタイヤ100の内径が1インチ以上大きなイメージを与えることができるように設けられている。
このようなホイール130に装着される当該空気入りタイヤ130には、ショルダー部18のタイヤ径方向内方に位置すると共にタイヤ幅方向における両側に位置するサイドウォール部32のうち、ホイール130に装着した際にハイフランジ132が位置する側のサイドウォール部32に、リムガード120が設けられている。このリムガード120は、サイドウォール部32からタイヤ径方向外方に突出すると共に、タイヤ周方向に沿って全周に渡って形成されている。また、この形状で形成されるリムガード120は、当該空気入りタイヤ100をハイフランジ132が設けられたホイール130に装着した際に、ハイフランジ132の外周部133のタイヤ径方向外方に位置し、ハイフランジ132を保護できるように設けられている。
図9は、図8のF部詳細図である。この空気入りタイヤ100のトレッド面11の非接地部45に形成される凹部110は、当該凹部110の底部である凹部底部111に、タイヤ径方向内方に向けて形成された第2凹部115が設けられている。この第2凹部115は、凹部底部111に対してほぼ円形の形状で開口して形成されている。この凹部110は、トレッド面11のプロファイルライン48上における当該凹部110の開口面積である凹部表面積S1が、(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内になるように形成されている。また、この凹部110は、当該凹部110の深さである凹部深さD1が、(3mm≧D1≧1mm)の範囲内になるように形成されている。
また、第2凹部115は、凹部底部111における当該第2凹部115の開口面積、或いは、第2凹部115が開口している部分における仮想の凹部底部111である凹部底部仮想部112の面積である第2凹部開口面積S2が、(S1>S2≧0.5×S1)の範囲内になるように形成されている。さらに、第2凹部115は、当該第2凹部115の深さである第2凹部深さD2が、(3×D1≧D2≧2×D1)の範囲内になるように形成されている。なお、この第2凹部深さD2とは、凹部110の開口部分、つまり、凹部表面積S1の位置におけるプロファイルライン48から、第2凹部115の底部である第2凹部底部116までの距離をいう。
図10は、図7に示す空気入りタイヤの接地形状を示す概略図である。以上の実施の形態3に係る空気入りタイヤ100は、ハイフランジ132を有するホイール130に装着されるため、その接地形状140は、タイヤ幅方向において左右非対称になる。詳細には、この空気入りタイヤ100を装着するホイール130、つまり、リムフランジ131の一方がハイフランジ132となるホイール130は、タイヤ幅方向におけるハイフランジ132側の重量が重くなっている。このため、このホイール130を空気入りタイヤ100に装着してトレッド面11を路面に接地させた場合には、タイヤ幅方向におけるハイフランジ132側の接地圧が高くなり、その接地形状140は、当該接地形状140におけるハイフランジ132側の端部であるハイフランジ側接地形状端部141の接地長Hの方が、タイヤ幅方向における反対側の端部である反ハイフランジ側接地形状端部142の接地長Rよりも長くなる。このため、接地形状140のハイフランジ側接地形状端部141を形成するトレッド面11と路面との摩擦力、即ち、トレッド面11におけるハイフランジ132側の端部付近と路面との摩擦力が大きくなる。
さらに、当該空気入りタイヤ100には、ハイフランジ132側のサイドウォール部32に、ハイフランジ132のタイヤ径方向外方に位置して当該ハイフランジ132を保護するリムガード120が設けられている。このため、ハイフランジ132がリムガード120に接触し、ハイフランジ132付近の重量が路面方向への荷重として作用した場合、ハイフランジ132側の接地圧は、さらに高くなる。
このように、接地圧が高くなる部分は、タイヤ幅方向においてハイフランジ132が設けられている位置、つまり、タイヤ幅方向における端部付近であるため、この接地圧が高くなる部分は、コーナーリング時に接地し易くなっている。従って、コーナーリング時にこの部分が接地した場合には、コーナーリングフォースが急激に上昇し易くなっているが、当該空気入りタイヤ100は、非接地部45に凹部110が設けられている。これにより、この部分の接地面積を減少させることができ、接地圧が高くなる部分のコーナーリングフォースを低減させることができる。この結果、より効果的に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、凹部表面積を(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内にすることにより、偏摩耗を抑制しつつ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。つまり、凹部表面積S1を7mm2以上にすることにより、接地面積を効果的に減らすことができ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。また、凹部表面積S1を80mm2以下にすることにより、凹部110を設けた場合においてブロック部15の剛性、即ち、ブロック剛性が下がり過ぎることを抑制することができ、より確実に偏摩耗の発生を抑制することができる。
また、凹部深さD1を(3mm≧D1≧1mm)の範囲内にすることにより、非接地部が接地した状態におけるコーナーリングフォースの低減を図りつつ、通常領域での操縦安定性を確保することができる。つまり、非接地部45の凹部110周辺が接地して高荷重が作用した場合、トレッド部10が変形するため、この変形に伴い凹部110も変形するが、凹部深さD1を1mm以上にすることにより、凹部110が変形した場合でも凹部110の内面が接地することを抑制することができる。これにより、接地面積を効果的に減らすことができ、コーナーリングフォースの低減を図ることができる。また、凹部深さD1を3mm以下にすることにより、凹部110の深さが深くなる過ぎることを抑制することができ、ブロック剛性が下がり過ぎることを抑制することができる。これにより、通常領域でのコーナーリングフォース、即ち、非接地部があまり接地しない状態でのコーナーリングフォースを確保することができ、通常領域での操縦安定性を確保することができる。従って、凹部表面積S1を(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内にすると共に、凹部深さD1が(3mm≧D1≧1mm)の範囲内になるように凹部を形成することにより、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができ、また、偏摩耗を抑制することができる。この結果、偏摩耗を抑制しつつ、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、凹部110の凹部底部111に、さらに第2凹部115を形成しているので、凹部110周辺のトレッド部10の剛性を低減させることができる。これにより、非接地部45が高スリップアングル、高荷重で接地した場合におけるトレッド部10の剛性を低減できるので、効果的に接地面積を減少させ、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、凹部110を、トレッドパターンの少なくとも1ピッチ中に1つ以上形成しているので、より確実に非接地部45が接地した場合におけるコーナーリングフォースの低減を図ることができる。つまり、凹部110を、最低でもトレッドパターンの1ピッチ中に1つ設けないと、非接地部45の接地面積を減少させることが困難になるため、非接地部45が接地した場合におけるコーナーリングフォースの低減を図ることが困難になる。従って、凹部110を、トレッドパターンの少なくとも1ピッチ中に1つ以上形成することにより、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、トレッドパターンが方向性を有している空気入りタイヤ100に上記凹部110を設けることにより、空気入りタイヤ100を車両に装着した際における車両幅方向内側と外側とで、凹部110の形状を変更することができる。これにより、転倒限界性能のチューニングを可能にすることができる。つまり、ハイフランジ132が形成されるホイール130に装着される空気入りタイヤ100において、トレッドパターンが方向性を有している場合には、タイヤ幅方向においてハイフランジ132が位置する側は、車両幅方向における位置が必ず車両幅方向における外側の位置になる。このため、タイヤ幅方向において、ハイフランジ132側に位置する非接地部45に設けられる凹部110の形状を調整することにより、容易にコーナーリング性能を調整することが可能になる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
(変形例)
図11は、実施の形態1の空気入りタイヤの変形例を示す図である。なお、実施の形態1や実施の形態2の空気入りタイヤ1、70に形成される複数の凹部50、75は、凹部深さが全てほぼ同一となっていたが、凹部深さは凹部によって異なっていてもよい。例えば、図11に示すように、非接地部45に複数設けられる凹部80は、凹部深さhが接地端部40からショルダー部18に向かうに従って深くなるように形成してもよい。このように、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って凹部深さhが深くなるように凹部80を形成することにより、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。即ち、非接地部45は、上述したように、コーナーリング時の横Gが小さい場合には接地端部40寄りの部分が比較的小さい接地圧で路面に接地し、コーナーリング時の横Gが大きい場合にはショルダー部18寄りの部分が大きい接地圧で路面に接地する。このため、非接地部45に形成される複数の凹部80の凹部深さhを、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って深くすることにより、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って増加する接地圧に対応させて、非接地部45の剛性を低減させることができる。
これにより、横Gが小さい場合に接地し、接地圧が比較的低い部分である、非接地部45の接地端部40寄りの部分に形成される凹部80は、凹部深さhが浅いので、この部分周辺の剛性の低下は少なくなる。このため、コーナーリング時にこの部分が接地した場合でも、路面との滑りは比較的小さい。これに対し、横Gが大きい場合に接地し、接地圧が大きい部分である、非接地部45のショルダー部18寄りに形成される凹部80は、凹部深さhが深いので、この部分周辺の剛性は大きく低下する。このため、コーナーリング時にこの部分が接地した場合には、路面との滑りは大きくなる。これらにより、コーナーリング時に生じる横Gに合わせて滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。なお、このように凹部深さを変化させる場合においても、全ての凹部の凹部深さhが、溝深さdの10〜40%の範囲内となって形成されているのが好ましい。
また、トレッド面11に対して開口される凹部の形状は、上述した円形や長丸以外の形状でもよい。凹部を円形や長丸以外の形状でした場合でも、凹部を非接地部45に配置することにより、プロファイルライン上面積よりも非接地部表面積を小さくすることができるので、車両のコーナーリング時に大きな横Gが作用して非接地部45が路面に接地した際に、非接地部45は路面に対して滑ることができるので、コーナーリングフォースの低減を図ることができる。この結果、転倒限界性能の向上を図ることができる。
同様に、凹部底部に対して開口される第2凹部の形状は、円形以外の形状でもよい。第2凹部を、例えば矩形など円形以外の形状でした場合でも、第2凹部を凹部底部に配置することにより、凹部110周辺のトレッド部10の剛性を低減させることができるので、より確実にコーナーリングフォースの低減を図ることができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
図12は、実施の形態2の空気入りタイヤの変形例を示す図である。また、このように、凹部の形状を円形や長丸以外の形状で形成する場合には、各凹部の形状を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って大きくしてもよい。例えば、図12に示すように、各凹部85がトレッド面11に対して開口している部分の形状を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従ってタイヤ周方向の幅が広くなるような台形の形状で形成してもよい。このように、非接地部45に複数配置される各凹部85を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従ってタイヤ周方向の幅が広くなるような形状で形成することにより、当該凹部85が形成されている部分の周辺の非接地部表面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくすることができる。
さらに、凹部85の大きさを、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくし、タイヤ周方向において凹部85が設けられている数を接地端部40からショルダー部18に向かうに従って多くすることにより、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って凹部85同士の間隔が狭くなる。これにより、非接地部表面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくすることができる。これらにより、非接地部45が路面に接した際に、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って路面に対して滑り易くすることができるので、コーナーリング時に生じる横Gに合わせて滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
図13は、実施の形態2の空気入りタイヤの変形例を示す図である。また、非接地部表面積を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくする際には、凹部の大きさや形状は変化させずに、凹部の数のみによって変化させてもよい。例えば、図13に示すように、ほぼ同一の形状及び大きさで形成される円形の凹部90を、接地端部40からショルダー部18に向かうに従ってタイヤ周方向における数を増やすことにより、非接地部表面積を接地端部40からショルダー部18に向かうに従って小さくすることができる。これにより、非接地部45が路面に接した際に、接地端部40からショルダー部18に向かうに従って路面に対して滑り易くすることができるので、コーナーリング時に生じる横Gに合わせて滑らかにコーナーリングフォースを低減させることが可能となり、唐突さのない限界特性を確保することができる。この結果、より確実に転倒限界性能の向上を図ることができる。
また、上述したように非接地部45に設ける凹部50は、トレッドパターンがブロックパターンで形成される空気入りタイヤ1以外の空気入りタイヤ1の非接地部45に設けてもよい。例えば、トレッドパターンがリブパターンやリブラグパターン等で形成される空気入りタイヤ1の非接地部45に上述したような凹部50を設けてもよい。ブロックパターン以外の空気入りタイヤ1の非接地部45に凹部50を設けた場合でも、車両のコーナーリング時などに高い横Gが作用した場合に、非接地部45を滑り易くすることができるので、コーナーリングフォースを低減させることができる。この結果、転倒限界性能の向上を図ることができる。
以下、上記の空気入りタイヤ1について、従来の空気入りタイヤ1と本発明の空気入りタイヤ1とについて行なった性能の評価試験について説明する。性能評価試験は2種類行い、一方の性能評価試験は転倒限界性能、凹部の損傷、操縦安定性、耐摩耗性の4項目について行ない、もう一方の性能評価試験は、転倒限界性能について行なった。
2種類の性能評価試験のうち、一方の試験方法は、265/65R17サイズの空気入りタイヤ1を17×7−1/2JJのリムに組み付けて内圧を200kPaに設定し、四輪駆動車に装着して、この四輪駆動車を走行させることによって行った。各試験項目の評価方法は、転倒限界性能については、ドラム試験機にて上記サイズの空気入りタイヤ1を荷重4.9kNにて走行させたときのコーナーリングフォースを測定する。この測定結果を、後述する従来例の空気入りタイヤ1のコーナーリングフォースを100とした指数で示した。指数が大きい程、コーナーリングフォースが小さくなっており、転倒限界性能が優れている。
凹部50の損傷については、地点Aから500mの間に時速40km/hから100km/hまで加速し、その後、100km/hにて1km走行して地点Bに向かい、地点Bから500mの間に時速100km/hから40km/hまで減速し、その後、時速40km/hにて1km走行して地点Aにもどる。この1周3kmの周回コースを20周した後、凹部50近傍の欠けや破損の有無を調査する。操縦安定性については、テストコースにて上記四輪駆動車を走行させ、テストドライバーによるフィーリング評価でレーンチェンジやコーナーリング性能を主とした総合評価を行う。耐摩耗性については、上記の空気入りタイヤ1を前記四輪駆動車の全輪に装着し、走行距離8000km(山岳道路:59%、一般道路:17%、高速道路:24%)を走行した後に、溝深さを測定して摩耗寿命を算出して評価した。
この試験をする空気入りタイヤ1は、1種類の従来例と7種類の本発明を、上記の方法で試験する。試験をするこれらの空気入りタイヤ1のうち、従来例は非接地部45に凹部50が設けられておらず、本発明1〜7の全ての空気入りタイヤ1には、非接地部45に凹部50が設けられている。
このうち、本発明1は、非接地部45に凹部50が設けられることにより、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の40%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの10%となっている。また、本発明2は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の70%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの10%となっている。また、本発明3は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の40%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの40%となっている。また、本発明4は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の30%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの10%となっている。また、本発明5は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の80%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの10%となっている。また、本発明6は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の40%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの5%となっている。また、本発明7は、非接地部表面積はプロファイルライン上面積の40%となっており、凹部深さhは溝部20の溝深さdの50%となっている。
これらの従来例、及び本発明1〜7の空気入りタイヤ1を上記の方法で評価試験をすると、操縦安定性と耐摩耗性は、全て同程度の結果となった。即ち、本発明1〜7の空気入りタイヤ1は、全て従来例の空気入りタイヤ1と同程度の操縦安定性と耐摩耗性を備えている。これに対し、転倒限界性能と凹部50の損傷に対する試験結果は、従来例、及び本発明1〜7で異なったものとなった。上記の方法で評価試験をして得られた転倒限界性能と凹部の損傷の結果を表1−1及び表1−2に示す。表1−1は、従来例、本発明1〜3の試験結果を表示しており、表1−2では、本発明4〜7の試験結果を表示している。
Figure 2006199278
Figure 2006199278
表1−1及び表1−2に示した上記の試験結果で明らかなように、非接地部45に凹部50を形成することにより、転倒限界性能を向上させることができる。また、非接地部表面積をプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内で、且つ、凹部深さhが溝部20の溝深さdの10〜40%の範囲内に形成することにより、より確実に転倒限界性能を向上させることができる(本発明1〜3)。また、転倒限界性能は、非接地部表面積を小さくする程向上させることができ(本発明4)、凹部深さを深くする程向上させることができる(本発明1、3、6、7)。
また、2種類の性能評価試験のうち、もう一方の試験方法は、265/60R18サイズの空気入りタイヤ1を18×22×8−1/2Jの片側ハイフランジリムに組み付けて内圧を220kPaに設定し、四輪駆動車に装着して、この四輪駆動車を走行させることによって行った。この性能評価試験の評価方法は、空気入りタイヤ1を装着した上記車両でISO3888−2に規定するダブルレーンチェンジテストを実施し、この試験による転倒限界性能を、従来例2の空気入りタイヤの転倒限界性能を100とする指数で示した。指数が大きい程、転倒限界性能が優れている。
これらの試験を行なう空気入りタイヤ1は、3種類の本発明として本発明8〜10と、1種類の従来例として従来例2を、上記の方法で試験する。試験をするこれらの空気入りタイヤ1のうち、従来例2は非接地部45に凹部50が設けられておらず、本発明8〜10の全ての空気入りタイヤ1には、非接地部45に凹部50が設けられている。さらに、これらの本発明8〜10の空気入りタイヤ1に設けられる凹部50には、第2凹部が設けられている。このうち、本発明8は、凹部表面積S1は7mm2となっており、凹部深さD1は1.5mmとなっており、第2凹部開口面積S2は3.5mm2となっており、第2凹部深さD2は3mmとなっており、1ピッチあたりの凹部の個数は、1つとなっている。また、本発明9は、凹部表面積S1は10mm2となっており、凹部深さD1は1.5mmとなっており、第2凹部開口面積S2は5mm2となっており、第2凹部深さD2は3mmとなっており、1ピッチあたりの凹部の個数は、1つとなっている。また、本発明10は、凹部表面積S1は7mm2となっており、凹部深さD1は2mmとなっており、第2凹部開口面積S2は3.5mm2となっており、第2凹部深さD2は4mmとなっており、1ピッチあたりの凹部の個数は、1つとなっている。
これらの従来例2及び本発明8〜10の空気入りタイヤ1を上記の方法で評価試験をし、得られた結果を表2に示す。
Figure 2006199278
表2に示した上記の試験結果で明らかなように、非接地部に凹部を設け、さらに、凹部に第2凹部を設けることにより、転覆限界性能を向上させることができる。また、凹部表面積、及び第2凹部開口面積を大きくした場合には、より確実に転覆限界性能を向上させることができる(本発明9)。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、ブロックパターンを有する空気入りタイヤに有用であり、特に、重心位置が高い車両に装着する空気入りタイヤに適している。
本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態1を示すトレッド部の概略図である。 図1のA部詳細図である。 図1のB−B断面図である。 図3のC部詳細図である。 本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態2を示すトレッド部の概略図である。 図5のD部詳細図である。 本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態3を示すトレッド部の概略図である。 図7のE−E断面図である。 図8のF部詳細図である。 図7に示す空気入りタイヤの接地形状を示す概略図である。 実施の形態1の空気入りタイヤの変形例を示す図である。 実施の形態2の空気入りタイヤの変形例を示す図である。 実施の形態2の空気入りタイヤの変形例を示す図である。
符号の説明
1、70、100 空気入りタイヤ
10 トレッド部
11 トレッド面
15 ブロック部
18 ショルダー部
20 溝部
21 縦溝
22 横溝
31 ベルト層
32 サイドウォール部
33 カーカス
34 インナーライナ
40 接地端部
41 接地部
45 非接地部
48 プロファイルライン
50、75、80、85、90、110 凹部
51 内壁
60 赤道面
76 円形凹部
77 長丸凹部
111 凹部底部
112 凹部底部仮想部
115 第2凹部
116 第2凹部底部
120 リムガード
130 ホイール
131 リムフランジ
132 ハイフランジ
133 外周部
140 接地形状
141 ハイフランジ側接地形状端部
142 反ハイフランジ側接地形状端部

Claims (10)

  1. トレッド部に形成される複数の溝部によってブロックパターンで形成された複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部の表面であるトレッド表面には、接地部のタイヤ幅方向における端部である接地端部からショルダー部までの範囲である非接地部に凹部が形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記非接地部の表面積である非接地部表面積は、前記非接地部のプロファイルライン上面積の40〜70%の範囲内で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 請求項1に記載の空気入りタイヤは、前記ショルダー部のタイヤ径方向内方にサイドウォール部を有しており、且つ、前記空気入りタイヤの装着時におけるタイヤ幅方向の両側に設けられると共に前記サイドウォール部のタイヤ幅方向外方に位置するリムフランジのうち一方の前記リムフランジの外径が他方の前記リムフランジの外径よりも大きくなったハイフランジとして形成されるホイールに装着可能になっており、
    前記ホイールへの装着時において前記ハイフランジ側に位置する前記サイドウォール部には、前記ハイフランジの外周部のタイヤ径方向外方に前記ハイフランジを保護するリムガードが設けられていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 前記非接地部は、前記接地端部から前記ショルダー部に向かうに従って前記非接地部表面積が小さくなっていることを特徴とする請求項2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記凹部は、深さが前記溝部の溝深さの10〜60%の範囲内となって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記凹部は、前記接地端部から前記ショルダー部に向かうに従って深さが深くなっていることを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記凹部は、前記トレッド表面のプロファイルライン上における前記凹部の開口面積である凹部表面積S1が(80mm2≧S1≧7mm2)の範囲内であると共に、前記凹部の深さである凹部深さD1が(3mm≧D1≧1mm)の範囲内となって形成されていることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記凹部の底部である凹部底部には、タイヤ径方向内方に向けて形成された第2凹部が設けられており、
    前記第2凹部は、前記凹部底部における前記第2凹部の開口面積である第2凹部開口面積S2が(S1>S2≧0.5×S1)の範囲内であると共に、前記第2凹部の深さである第2凹部深さD2が(3×D1≧D2≧2×D1)の範囲内となって形成されていることを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記複数の溝部によって前記トレッド部にはトレッドパターンが形成されており、
    前記凹部は、前記非接地部における前記トレッドパターンの1ピッチ中に1つ以上形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記複数の溝部によって前記トレッド部にはトレッドパターンが形成されており、
    前記トレッドパターンは、タイヤ周方向における方向性を有していることを特徴とする請求項3または7〜9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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