JP2006198936A - ベルト駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベルト駆動装置14は、キャリッジモータにより回転駆動される駆動プーリと、ベースフレーム24に対して移動可能に配設されると共に張力調整ばね37により駆動プーリと離間する方向に付勢されるプーリホルダ31に回転自在に軸支される従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとの間に巻き掛けられたタイミングベルト上に固定されたキャリッジと、従動プーリの駆動プーリ側への所定以上の移動を規制するストッパ機構40と、を備える。ストッパ機構40が、ベースフレーム24に回転自在に支持されると共に回転中心O1からの離間距離が徐々に変化する外周カム面39bを有するカム板39と、カム板39を回転不能にベースフレーム24に固定するネジ部材41とを有する。
【選択図】図6
Description
このベルト駆動装置100は、ベースフレーム101に配設されたモータにより回転駆動される不図示の駆動プーリと、この駆動プーリに向かって進退自在にベースフレーム101に支持されたプーリホルダ104と、このプーリホルダ104に回転自在に支持された従動プーリ105と、前記駆動プーリと従動プーリ105との間に巻き掛けられたタイミングベルト107と、このタイミングベルト107に固定されてタイミングベルト107の走行に伴い駆動プーリと従動プーリ105との間を往復移動する不図示のキャリッジと、プーリホルダ104を前記駆動プーリから離れる方向に付勢してタイミングベルト107に所定の張力を付与する張力調整ばね109と、駆動プーリからタイミングベルト107に作用する伝達トルクの変動により引き起こされるプーリホルダ104の駆動プーリ側への移動を規制するストッパ111とを備えている。
図示例のストッパ111は、一端にプーリホルダ104の突き当て面104dに当接させる位置規制面111aを有した板材であり、プーリホルダ104の移動方向に延びた長穴を挿通するネジ113の締結により、ベースフレーム101に固定される。
そこで、従動プーリの移動によるストッパ機構への衝撃作用が繰り返されても、ネジ部材に緩みが生じ難く、ストッパ機構によるタイミングベルトの歯飛びやベルト外れの防止効果を長期に渡って安定維持することができる。
この構成によれば、カム板を固定するネジ部材の締め付け操作時に、締め付けトルクでカム板が位置ずれしても、その位置ずれはカム板の回転方向に沿う僅かな量であるので、従動プーリの移動を許容する間隙調整方向への影響を小さくできる。
従って、従動プーリの駆動プーリ側への移動量を規制するストッパ機構の位置調整が正確、且つ容易にできる。
この構成によれば、単純な円板の中心から離れた偏心位置に、ベースフレームに支持される回転中心を設けることで、回転中心からの離間距離が徐々に変化する曲面の外周カム面を有するカム板を簡単に製造することができる。
そこで、円板の周囲に回転中心からの離間距離が徐々に変化する複雑な曲面の外周カム面を切削加工するよりも簡単、且つ安価にカム板を製造することができ、コスト低減を図ることができる。
この構成によれば、カム板の回転操作による調整作業時に、指針に相対するカム板上の目盛りの変化を読むことで、従動プーリの移動を許容する間隙量の増減が容易、且つ正確に把握でき、ストッパ機構の間隙調整作業が容易になると同時に、作業の所要時間を短縮することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るベルト駆動装置を備えたインクジェットプリンタの外観斜視図、図2は図1に示したインクジェットプリンタの排紙トレイ及び上部ケースを取り外した状態の斜視図、図3は図2に示したベルト駆動装置の拡大斜視図、図4乃至図13は図3に示したベルト駆動装置を説明する為の要部拡大図である。
また、用紙カセット5の上面開放部を覆うように、印刷が終了した用紙を受ける排紙トレイ6が装備されている。更に、装置ケース4の前面左右には、インジケータ等の表示部7や電源スイッチ等の操作部8が配設されている。
このインクジェットプリンタ1は、用紙の搬送方向を副走査方向、キャリッジ13の移動方向を主走査方向として、キャリッジ13に搭載された印字ヘッドからのインク吐出を制御することで、用紙に文字や図形等の画像記録(印刷)を行う。
そこで、ストッパ機構40は、このような不都合の発生を防止するために、プーリホルダ31の駆動プーリ側への移動量を規制している。
カム板39は、図6に示すように、ベースフレーム24と一体の円筒状ボス24bに嵌合することでベースフレーム24に回転自在に支持される軸穴39aと、回転中心O1となるこの軸穴39aの中心からの離間距離が徐々に変化し滑らかな曲線状をなす外周カム面39bと、回転中心O1回りに回転操作するために外周面から突出したツマミ部39cと、当該カム板39を回転不能にベースフレーム24に締結固定するネジ部材41が挿通されるネジ止め部39dとを備える。
ネジ止め部39dは、回転中心O1を曲率中心として軸穴39aから離れた位置に形成された円弧状の長穴であり、このネジ止め部39dを挿通したネジ部材41を緩めることによってカム板39は回動することができ、ネジ部材41を締め付けることによってカム板39は回転不能にベースフレーム24に固定される。
また、カム板39の外周カム面39b近傍には、回転中心O1を中心とした回動操作量に対する従動プーリ33の駆動プーリ28側への移動を許容する間隙の増減を示す目盛り43が設けられ、ベースフレーム24には目盛り43を読むための指針45が設けられている。
これらの干渉部材46,47は、図7及び図8に示すように、ベースフレーム24との間にカム板39の板厚よりも僅かに大きい隙間S1を形成するように延設されており、
円筒状ボス24bに嵌装したカム板39の脱落防止手段として機能するが、カム板39の取り付け時には邪魔になる。
これらの切り欠き51,53を形成したことにより、図9及び図10に示した向きでカム板39の取り付けを行えば、干渉部材46,47との干渉を避けて、カム板39をベースフレーム24の円筒状ボス24bに嵌合挿着することが可能になる。
しかし、図12及び図13に矢印Dで示すように、指針45が目盛り43の表記範囲に入るように、カム板39を時計回り方向に回転させれば、外周カム面39bと突き当て面31dとの間の間隙Cが次第に狭まるので、該カム板39を回動操作することで適正な間隙調整をすることができる。
そして、外周カム面39bと突き当て面31dとの間の間隙Cを適正な間隙寸法に調整したら、ネジ部材41を締め付ければ、カム板39をベースフレーム24に対して回転不可に固定することができる。
従って、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、長期に渡って安定した印字性能を維持することができる。
従って、従動プーリ33の駆動プーリ28側への移動量を規制するストッパ機構40の位置調整が正確、且つ容易にできる。
即ち、図6に示したように、単純な円板の中心O2から離れた偏心位置に、ベースフレーム24の円筒状ボス24bに支持される軸穴39aを設けることで、回転中心O1からの離間距離が徐々に変化する曲面の外周カム面39bを有するカム板39を簡単に製造することができる。
そこで、円板の周囲に回転中心O1からの離間距離が徐々に変化する複雑な曲面の外周カム面を切削加工するよりも簡単、且つ安価にカム板39を製造することができ、コスト低減を図ることができる。
また、駆動プーリ28の取り付け構造や、従動プーリ33を駆動プーリ28側に移動可能に支持するプーリホルダ31の具体的な構造等は、上記実施形態態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは云うまでもない。
Claims (4)
- ベースフレームに配設されたモータにより回転駆動される駆動プーリと、
前記ベースフレームに対して移動可能に配設されると共に付勢部材により前記駆動プーリと離間する方向に付勢されるプーリホルダと、
前記プーリホルダに回転自在に軸支される従動プーリと、
前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に巻き掛けられるタイミングベルトと、
前記ベースフレームに取り付けられて前記従動プーリの駆動プーリ側への所定以上の移動を規制するストッパ機構と、
前記タイミングベルト上に固定された被駆動部材と、
を備えたベルト駆動装置であって、
前記ストッパ機構が、前記ベースフレームに回転自在に支持されると共に回転中心からの離間距離が徐々に変化する外周カム面を有するカム板と、前記カム板を回転不能に前記ベースフレームに固定するネジ部材とを有することを特徴とするベルト駆動装置。 - 前記ネジ部材が、前記回転中心から外れた位置で前記カム板を前記ベースフレームに対して回転不能に固定することを特徴とする請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記カム板の外周カム面が、前記回転中心から偏心した位置を曲率中心とした所定半径の円弧状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト駆動装置。
- 前記カム板の外周カム面近傍には、前記従動プーリの駆動プーリ側への移動を許容する間隙の増減を示す目盛りを設け、前記ベースフレームには前記目盛りを読むための指針を設けることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のベルト駆動装置。
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