以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図12は、本実施の形態のパチンコ機1の正面図である。本実施の形態のパチンコ機1は、平成15年の時点で第1種のパチンコ機と称されるものであって、図12に示すように、遊技盤2の上に、表示器4を備えた図柄表示装置3や、始動口5、大入賞口6、上皿10、下皿11などが設けられたものである。すなわち、本実施の形態のパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動し、その後、変動中の3つの図柄が所定の組合せで停止した場合には、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当たり遊技状態」になるものである。
この点、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄について説明すると、当該図柄は、ここでは、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の9つの数字が用意され、さらに、各図柄については、5つのパターンが用意されている。そこで、5つのパターンを、「7」の図柄を例にして具体的に説明すると、図13に示すように、1〜4のパターンは、「7」の数字の内部にキャラクタが配置された状態でデザインされたものであるが、キャラクタの仕草はそれぞれ異なる。また、5のパターンは、「7」の数字の外部にキャラクタが配置された状態でデザインされたものである。尚、図13では示されていないが、残りの「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「8」,「9」の図柄についても、同様なデザインの5つのパターンが用意されている。そして、各図柄は、各パターン毎に図柄パターンテーブルに整理されて記憶されている。
また、この9つの図柄は、図14に示すように、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9のそれぞれにおいて、原則、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→…の順番で変動した後、左図柄表示領域7、右図柄表示領域9、中図柄表示領域8の順番で停止する。
以下、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9に停止して表示された図柄の組合せを「最終停止図柄」という。
このとき、左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9に停止・表示された各図柄が、例えば、図15に示す9組の組合せのように、全て同じである場合を、ここでは、所定の組合せで停止した場合としており、所定の組合せで停止した後は、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当たり遊技状態」になる。
以下、図15に示す9組の組合せの図柄を「大当たり図柄」という。
従って、図16に示すように、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8に表示されている図柄が変動中は、図15に示す所定の組合せのいずれか一つで停止して「大当たり遊技状態」に移行する可能性があり、このとき、遊技者は期待感を有することになる。そこで、遊技者が期待感を有するような状態、すなわち、図16に示すように、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8に表示されている図柄が変動中の状態を、「リーチ状態」と呼んでいる。また、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8が違う図柄で停止・表示された状態の組合せの図柄を、「ハズレリーチ図柄」と呼んでいる。また、左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9において、各図柄が変動を開始し、全ての図柄が停止・表示されるまでの間には、図柄表示装置3の表示器4に映像が表示されるが、その内容については後述する。
そして、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタの値等に基づいて決定される。ここでは、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄を所定の組合せ(図15に示すもの)で停止させるか否か、すなわち、「大当たり遊技状態」にするか否かを、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される一方のカウンタの値に基づいて決定しており、さらに、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの各図柄について、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の9つのうち、どの数字の「大当たり図柄」にするかについては、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される他方のカウンタの値に基づいて決定している。
また、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、上述したように、始動口5にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した2つのカウンタの値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が所定の組合せ(図15に示すもの)で停止した場合には「大当たり遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた2つのカウンタの値に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、保留される2つのカウンタの値は、4組まで保有することが可能である。
この点を詳しく説明すると、本実施の形態のパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタの値に対し、図17の(a)に示すように、5組まで記憶できる5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4が確保され、それらのうち、4つの記憶領域E1,E2,E3,E4については、それぞれに対応する4個の保留ランプ61が図柄表示装置3の上部に設けられている(図14参照)。そして、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(b)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D0を記憶領域E0に記憶するとともに、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。
その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(c)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D1を記憶領域E1に記憶・保留するとともに、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。尚、図17では、保留ランプ61の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(d)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D2を記憶領域E2に記憶・保留するとともに、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。
また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(e)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D3を記憶領域E3に記憶・保留するとともに、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(f)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D4を記憶領域E4に記憶・保留するとともに、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。
尚、その後は、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞しても、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶されており、その入賞時に取得されるべき1組のカウンタの値を記憶・保留する領域がないので、その入賞時に1組のカウンタの値を取得することは行わない。
一方、図17の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、図18の(a)に示すように、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D1を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E4に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E3に上書きし、記憶領域E4を空にし、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。尚、図18でも、保留ランプ61の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。この結果、図18の(b)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することは可能である。
また、図18の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3のそれぞれに1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E3を空にし、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(c)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図18の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2のそれぞれに1組のカウンタの値D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E2を空にし、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(d)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E2,E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図18の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1のそれぞれに1組のカウンタの値D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E1を空にし、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(e)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D4に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E1,E2,E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E1に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することが可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
もっとも、図18に示す場合において、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときに、所定の組合せ(図15に示すもの)で停止した場合には、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときではなく、当該所定の組合せ(図15に示すもの)に対する「大当たり遊技状態」が終了した直後に、記憶領域E0に新たに記憶された1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4などに基づいて開始される。
また、図19は、本実施の形態のパチンコ機1のブロック図である。図19に示すように、本実施の形態のパチンコ機1では、メイン基板20と、表示サブ基板30、ランプ制御基板40、賞球サブ基板50などが設けられている。この点、メイン基板20には、メイン制御用CPU21や、メイン制御用ROM22、メイン制御用RAM23、入力・出力ポート24などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート24には、始動口5(図12参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための始動口スイッチ63や、大入賞口6(図12参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための大入賞口スイッチ64、大入賞口6(図12参照)のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が入賞したことを検知するためのVゾーンセンサ65、大入賞口6(図12参照)の開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド66などが接続されている。尚、図17及び図18に記載された5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4や、始動口5(図12参照)にパチンコ球が入賞した時にその値が取得される2つのカウンタなどは、メイン制御用RAM23に確保されている。
また、表示サブ基板30には、図柄表示制御用CPU31や、図柄表示制御用ROM32、図柄表示制御用RAM33、入力・出力ポート34、VDP35などが搭載されており、図柄表示制御用CPU31は、メイン基板20から送られてきた情報に従って、図柄表示制御用ROM32及び図柄表示制御用RAM33などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、VDP35に接続された表示器5の表示内容を制御する。尚、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の9つの図柄は、上述したように、図13で例示された5つのパターン毎に図柄パターンテーブルに整理されて記憶されているが、その記憶領域は、図柄表示制御用ROM32に確保されている。
また、ランプ制御基板40には、ランプ制御用CPU41や、ランプ制御用ROM42、ランプ制御用RAM43、入力・出力ポート44などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート44には、4個の保留ランプ61(図14参照)やその他のランプなどが接続されている。そして、ランプ制御用CPU41は、メイン基板20から送られてきた命令に従って、ランプ制御用ROM42及びランプ制御用RAM43などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、入力・出力ポート44に接続された4個の保留ランプ61(図14参照)やその他のランプなどの点灯内容を制御する。
また、賞球サブ基板50には、賞球制御用CPU51や、賞球制御用ROM52、賞球制御用RAM53、入力・出力ポート54などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート54には、始動口5(図12参照)や大入賞口6(図12参照)にパチンコ球が入賞した際に所定数のパチンコ球を払い出すための賞球払出装置62が接続されている。そして、賞球制御用CPU51は、メイン基板20から送られてきた命令に従って、賞球制御用ROM52及び賞球制御用RAM53などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、賞球払出装置62の動作内容を制御する。
尚、上述した本実施の形態のパチンコ機1の動作内容は、メイン基板20などにおいて、後述するフローチャートが処理されることにより実行される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、メイン基板20で行われるプログラムについて説明する。メイン基板20で行われるプログラムには、電源投入直後に作動するメインプログラムと、一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動する割込プログラムがある。
図1は、メイン基板20で行われるメインプログラムのフローチャート図である。図1のメインプログラムは、電源投入直後に作動するものであり、電源が投入されると、先ず、S11において、バックアップ復帰処理があるか否かを判断する。ここで、バックアップ復帰処理があると判断する場合には(S11:YES)、S12に進んで、バックアップのデータを復帰させる処理を行った後、S13に進む。一方、バックアップ復帰処理がないと判断する場合には(S11:NO)、何もすることなく、S13に進む。そして、S13では、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタなど、メイン基板20での判定で使用するカウンタのカウントアップを行う。さらに、S14において、初期値変更カウンタのカウンタアップを行った後、S13に戻り、上述したS13及びS14のカウントアップ処理を繰り返し行う。
この点、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、初期値変更カウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタなどは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものである。そして、図柄カウンタは、図20に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、図柄表示装置3の表示器4に表示される「大当たり図柄」を意味するものである。また、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図23に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、それらの値の組合せは、図15に示す9組の組合せを除けば、図柄表示装置3の表示器4に表示される「大当たり図柄」以外の図柄の組合せを意味するものである。また、変動パターンカウンタは、図25に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、初期値変更カウンタは、図27に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
一方、図2は、メイン基板20で行われる割込プログラムのフローチャート図である。図2の割込プログラムは、電源投入後の一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動するものであり、スタートからリターンに至るまでの所要時間は、最大でも、一定時間(例えば、4msec)を越えることがない。図2の割込プログラムでは、先ず、S21において、大当たりカウンタのカウントアップを行う。その後は、S22の始動入賞処理と、S23の結果報知処置、S24の大当たり遊技処理、S25の大当たりカウンタの初期値変更処理、S26の賞球払出処理、S27のハズレ図柄処理を順に行う。そして、S27のハズレ図柄処理の後は、この割込プログラムが次に作動するまでの間、メイン基板20では、図1のメインプログラムのS13及びS14が繰り返し行われる。
この点、大当たりカウンタとは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものである。そして、大当たりカウンタは、図26に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、上述した図27の初期値変更カウンタと同じものであるが、上述した図27の初期値変更カウンタとは別に確保されたものであり、さらに、その機能上、上述した図27の初期値変更カウンタと同じ値を同時にとることがない。ここで、大当たりカウンタの値の意味について説明すると、始動口5にパチンコ球が入賞した時に「7」を取得した場合には、当該「7」の大当たりカウンタの値に対して図柄表示装置3の表示器4で変動・停止表示される3つの図柄が、図15に示す9個の所定の組合せのいずれか一つに停止して、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当たり遊技状態」になる(以下、「大当たり」という)。また、後述する確変状態においては、始動口5にパチンコ球が入賞した時に「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか一つを取得した場合にも、「大当たり」となる。尚、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が、図16に示す「リーチ状態」に移行するが、その後は、図15に示す9個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当たり遊技状態」になることはないことを、「ハズレリーチ」という。また、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が、図16に示す「リーチ状態」に移行することはなく、しかも、図15に示す9個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当たり遊技状態」になることはないことを、「完全ハズレ」という。
次に、割込プログラムの始動入賞処理(図2のS22)について、図3のフローチャート図に基づいて説明する。図3に示すように、先ず、S31において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、始動口5に設けられた始動口スイッチ63がパチンコ球を検知したか否かによって行われる。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合(S31:NO)には、図2の割込プログラムに戻るが、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合(S31:YES)には、S32に進む。
S32では、記憶の上限か否か、すなわち、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空であるか否かを判断している。ここで、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空でないと判断する場合には(S32:YES)、図2の割込プログラムに戻るが、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空であると判断する場合には(S32:NO)、S33に進む。S33では、現在の大当たりカウンタの値と現在の図柄カウンタの値を取得するとともに、図17の(a)〜(f)のいずれか一つに示すようにして、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のいずれかに1組のカウンタの値として記憶した後、S37に進む。
S37では、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E1〜E4(図17及び図18参照)にカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図17の(a)に示すように、記憶領域E1〜E4にカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S37:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図17の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S37:YES)、S36に進む。
S36では、図17の(c)〜(f)に示すように、記憶領域E1〜E4にカウンタの値を記憶したときは、今回新たに記憶されたのが記憶領域E1である場合は記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたのが記憶領域E2である場合は、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたのが記憶領域E3である場合は、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたのが記憶領域E4である場合は、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させた後、図2の割込プログラムに戻る。
次に、割込プログラムの結果報知処理(図2のS23)について、図4のフローチャート図に基づいて説明する。図4に示すように、先ず、S61において、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中であるか否かを判断している。ここで、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中であると判断する場合には(S61:YES)、S62に進んで、当該図柄の変動時間が終了したか否かを判断する。ここで、当該図柄の変動時間が終了しないと判断した場合には(S62:NO)、何もすることなく、図2の割込プログラムに戻るが、当該図柄の変動時間が終了したと判断した場合には(S62:YES)、S63に進んで、当該図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した後、図2の割込プログラムに戻る。
また、S63では、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。例えば、このとき、図17の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、図18の(a)を経た後に、図18の(b)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(c)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。そして、この後、移し変え前に一番新しく記憶された記憶領域についてもデータを空にする。(ここでいう、データを空にするとは、記憶領域に記憶される対象となっているデータタイプが記憶領域から無くなることを意味している。つまり、記憶対象となっているカウンタ値が0〜300の場合は、それ以外の値データを入れデータを空にする。)
また、このとき、図18の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(d)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(e)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(e)に示すように、1つの記憶領域E0に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図17の(a)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
また、S61において、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中でないと判断する場合には(S61:NO)、S64に進んで、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図17及び図18参照)に1組のカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図17の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S64:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図17の(f)や図18の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S64:YES)、S66に進む。
尚、上述したS64において、「大当たり遊技状態」の最中である場合も、図2の割込プログラムに戻る。
S66では、保留ランプ61のいずれか一つが点灯しているか否かを判断する。ここで、保留ランプ61の全てが点灯していないと判断する場合には(S66:NO)、何もすることなく、S69に進むが、保留ランプ61のいずれか一つが点灯していると判断する場合には(S66:YES)、S67に進んで、点灯している保留ランプ61のうち最も右側のものを1個消灯させる。
すなわち、このとき、図18の(a)に示すように、4個の保留ランプ61のうち全てが点灯している場合には、図18の(b)に示すように、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(b)に示すように、4個の保留ランプ61のうち3個が点灯している場合には、図18の(c)に示すように、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(c)に示すように、4個の保留ランプ61のうち2個が点灯している場合には、図18の(d)に示すように、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(d)に示すように、4個の保留ランプ61のうち1個が点灯している場合には、図18の(e)に示すように、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。
そして、次のS69では、現在の記憶領域E0に記憶された大当たりカウンタの値が大当たり値であるか否かを判断する。
ここで、S69の処理を図5に基づいて説明する。先ず、S161において、現在の記憶領域E0に記憶された大当たりカウンタの値を読み込む。次に、S162において、後述する確変状態であるか否かを判断する。ここで、確変状態でないと判断する場合には(S162:NO)、S163に進んで、通常時の大当たり値である「7」を読み込む。この点、通常時の大当たり値である「7」は、メイン制御用ROM22に設けられた図6に示す大当たりカウンタテーブルから読み込まれる。その後、S164において、大当たりカウンタの値から通常時の大当たり値である「7」を減算し、S165において、その減算結果が「0」であるか否かを判断する。ここで、その減算結果が「0」であると判断する場合には(S165:YES)、図4のS70へ進むが、その減算結果が「0」でないと判断する場合には(S165:NO)、図4のS73へ進む。一方、確変状態であると判断する場合には(S162:YES)、S166に進んで、確変時の大当たり値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」を読み込む。この点、確変時の大当たり値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」は、メイン制御用ROM22に設けられた図6に示す大当たりカウンタテーブルから読み込まれる。その後、S167において、大当たりカウンタの値から、確変時の大当たり値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」をそれぞれ減算し、S168において、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあるか否かを判断する。ここで、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあると判断する場合には(S168:YES)、図4のS70へ進むが、その6個の減算結果のいずれも「0」でないと判断する場合には(S168:NO)、図4のS73へ進む。
図4のS70では、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値から、図15に示す9組の「大当たり図柄」のうちいずれか一つを「最終停止図柄」として選ぶ。具体的には、上述したように、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値は、図20に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていくものであることから、図柄カウンタの値に統一した「大当たり図柄」を選ぶ。例えば、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「5」に相当する場合には、「5」「5」「5」の「大当たり図柄」を選ぶ。もちろん、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「9」に相当する場合には、「9」「9」「9」の「大当たり図柄」が選ばれる。そして、S71において、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値を取得した後、S72に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値と、図28の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
尚、図28の変動パターン決定テーブルについては、後で詳細に説明する。
一方、S73では、この時点で取得したリーチカウンタの値がリーチ値であるか否かを判断する。この点、リーチカウンタとは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものであり、図21に示すように、「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、リーチ値は、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものであり、図22に示すように、「7」や、「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」の10個が記憶されている。そして、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれかであると判断した場合には(S73:YES)、S74に進む。
S74では、後述するハズレリーチ図柄用記憶領域に記憶された「ハズレリーチ図柄」を「最終停止図柄」とする。そして、S75において、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値を取得した後、S76に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値と、図28の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
また、S73において、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれでもないと判断した場合には(S73:NO)、S77に進む。S77では、後述する完全ハズレ図柄用記憶領域に記憶された「完全ハズレ図柄」を「最終停止図柄」とする。この点、「完全ハズレ図柄」とは、「大当たり図柄」及び「ハズレリーチ図柄」以外のものをいう。そして、S78において、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値を取得した後、S79に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図25参照)の値と、図28の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
S80では、図19の表示サブ基板30に対して、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報を送信する。
このとき、図19の表示サブ基板30では、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報、図29や図30の映像パターン選択テーブルに基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄の変動を開始させるとともに、図柄表示装置3の表示器4の表示内容を制御する。尚、図29や図30の映像パターン選択テーブルについては、後で詳細に説明する。
そして、S81において、変動時間の計数をスタートさせた後に、図2の割込プログラムに戻る。
ここで、図28の変動パターン決定テーブルについて説明する。図28の変動パターン決定テーブルは、図19のメイン制御用ROM22に記憶されたものである。また、図28の変動パターン決定テーブルにおいては、「1」〜「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄を変動・停止させるための演出時間が定められている。また、「当」と、「ハリ」、「完ハ」に区分けられている。
この点、「当」とは、現在の記憶領域E0に記憶された大当たりカウンタの値が「大当たり遊技状態」に移行するものであること、すなわち、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることを意味する。従って、図4のS72では、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることから(S69:YES)、「6」〜「9」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」である場合は「6」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「1」〜「3」のいずれかである場合は「7」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「4」〜「6」のいずれかである場合は「8」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「7」〜「9」のいずれかである場合は「9」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「ハリ」とは、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであること、すなわち、「リーチ状態」に移行することを意味する。従って、図4のS76では、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであることから(S73:YES)、「2」〜「5」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」である場合は「2」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「1」〜「3」のいずれかである場合は「3」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「4」〜「6」のいずれかである場合は「4」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「7」〜「9」のいずれかである場合は「5」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「完ハ」とは、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないこと、すなわち、「完全ハズレ」に移行することを意味する。従って、図4のS79では、大当たりカウンタの値が大当たり値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないことから(S73:NO)、「1」の変動パターンの番号が選択される。
もっとも、このときは、変動パターンカウンタの値が「0」〜「9」のいずれであっても、「1」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
次に、図2のS24の大当たり遊技処理について、図7のフローチャートに基づいて説明する。図7に示すように、図2のS24の大当たり遊技処理では、S131において、「大当たり遊技状態」の最中であるか否かを判断する。ここで、「大当たり遊技状態」の最中であると判断する場合には(S131:YES)、S132に進んで、「大当たり遊技状態」の終了条件が成立するか否かを判断する。
ここで、「大当たり遊技状態」の終了条件について説明する。本実施の形態のパチンコ機1は、第1種のパチンコ機であり、「大当たり遊技状態」とは、例えば、大入賞口6に10個のパチンコ球が入賞するか、あるいは、所定時間が経過するまで、大入賞口6を開放させ、このとき、Vゾーン(図示しない)にパチンコ球が入賞すると次のラウンドに進み、最高で15ラウンドまで継続して進むことである。従って、「大当たり遊技状態」の終了条件とは、大入賞口6が開放中にVゾーン(図示しない)にパチンコ球が入賞しなかったこと、あるいは、15ラウンドまで消化したことである。
そして、「大当たり遊技状態」の終了条件が成立しないと判断する場合には(S132:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、「大当たり遊技状態」の終了条件が成立すると判断する場合には(S132:YES)、S133に進んで、表示サブ基板30に終了画面表示命令を送信し、S134において、「大当たり遊技状態」を終了させた後に、S137に進む。このとき、表示サブ基板30は、終了画面表示命令を受信すると、「大当たり遊技状態」の最中に図柄表示装置3の表示器4に表示する表示内容を終了させる。そして、S137において、「大当たり図柄」が奇数であるか否かを判断する。具体的に言えば、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」のいずれかであるか否かを判断する。ここで、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」のいずれかであると判断する場合には(S137:YES)、S138に進んで、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグに、確変状態を意味する「1」を代入した後、図2の割込プログラムに戻る。一方、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」のいずれでもないと判断する場合には(S137:NO)、S139に進んで、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグに、通常状態を意味する「0」を代入した後、図2の割込プログラムに戻る。
すなわち、ここで、確変状態とは、大当たりカウンタの値に対する大当たり値が、「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」の6個ある状態をいい(図5のS166)、遊技者側から見れば、「大当たり図柄」が、「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「5」「5」「5」,「7」「7」「7」,「9」「9」「9」のいずれかであるときに発生する。また、通常状態とは、大当たりカウンタの値に対する大当たり値が、「7」の1個のみの状態をいい(図5のS163)、遊技者側から見れば、「大当たり図柄」が、「2」「2」「2」,「4」「4」「4」,「6」「6」「6」,「8」「8」「8」のいずれかであるときに発生する。
尚、初期状態では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグには、通常状態を意味する「0」が代入されている。
一方、「大当たり遊技状態」の最中でないと判断する場合には(S131:NO)、S135に進んで、「大当たり図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示されることにより大当たりを報知したか否か、すなわち、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後か否かを判断している。ここで、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後でないと判断する場合には(S135:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後であると判断する場合には(S135:YES)、S136に進んで、「大当たり遊技状態」を開始させた後に、図2の割込プログラムに戻る。
次に、図2のS25の大当たりカウンタの初期値変更処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。図8に示すように、図2のS25の大当たりカウンタの初期値変更処理では、S141において、大当たりカウンタが1周したか否かを判断している。ここで、大当たりカウンタが1周していないと判断する場合は(S141:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、大当たりカウンタが1周したと判断する場合は(S141:YES)、S142に進んで、現在の初期値変更カウンタの値X1を取得する。そして、S143において、大当たりカウンタを値X1に設定し、S144に進んで、大当たりカウンタが値X1を初期値としてカウントアップできるようにした後に、図2の割込プログラムに戻る。
この点、大当たりカウンタは、図26に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであることから、大当たりカウンタが1周したか否か(S141)は、大当たりカウンタの値が、初期値X1から「1」を引いた値であるか否かで判断される。
次に、図2のS26の賞球払出処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。図9に示すように、S151において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S151:YES)、S152に進んで、賞球サブ基板50に、始動口5への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図2の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板50は、賞球払出装置62を介して、所定個数のパチンコ球を上皿10又は下皿11に払い出す。一方、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S151:NO)、S153に進んで、大入賞口6にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、大入賞口6にパチンコ球が入賞していないと判断する場合は(S153:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、大入賞口6にパチンコ球が入賞したと判断する場合は(S153:YES)、S154に進んで、賞球サブ基板50に、大入賞口6への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図2の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板50は、賞球払出装置62を介して、所定個数のパチンコ球を上皿10又は下皿11に払い出す。
次に、図2のS27のハズレ図柄処理について、図10のフローチャートに基づいて説明する。図10に示すように、S171において、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。ここで、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであると判断した場合には(S171:YES)、S172に進んで、右図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。この点、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図20に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
そして、右図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであると判断する場合には(S172:YES)、図2の割込プログラムに戻るが、右図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じでないと判断する場合には(S172:NO)、S173に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きした後、図2の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「2」の場合は(S171:YES,S172:NO)、「1」「2」「1」を、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きするが(S173)、左図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「1」の場合は(S171:YES,S172:YES)、ハズレリーチ図柄用記憶領域に対して何もすることなく、図2の割込プログラムに戻る。
一方、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じでないと判断した場合には(S171:NO)、S174に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きした後、図2の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「0」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「2」の場合は(S171:NO)、「0」「2」「1」を、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きする(S174)。
尚、ハズレリーチ図柄用記憶領域や完全ハズレ図柄用記憶領域は、図19のメイン制御用RAM23などに確保される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、表示サブ基板30で行われるプログラムについて説明する。図11は、表示サブ基板30で行われる表示プログラムのフローチャート図である。表示サブ基板30では、上記図4のS80でメイン基板20から送信された「最終停止図柄」に関する情報や変動パターンの番号に関する情報を受信すると、これを契機として、図11のフローチャートに示す表示プログラムが実行される。すなわち、図11のフローチャートに示すように、表示サブ基板30で行われる表示プログラムでは、先ず、S201において、映像パターンの取得・判別を行う。
この点、映像パターンの取得・判別は、図29や図30の映像パターン選択テーブルに基づいて行われる。そこで、図29や図30の映像パターン選択テーブルについて説明する。図29や図30の映像パターン選択テーブルは、図19の図柄表示制御用ROM32に記憶されたものである。図29や図30の映像パターン選択テーブルにおいては、「1」〜「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、数個の映像パターンが定められている。この点、変動パターンの番号は、図28の変動パターン決定テーブルのものと対応するものである。
また、表示サブ基板30では、図24に示す映像パターンカウンタとして、「0」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタが図柄表示制御用RAM33に確保されており、上記S201において、映像パターンカウンタの値が取得される。尚、映像パターンカウンタのカウントアップは、メイン基板20上のプログラムとは関係なく、表示サブ基板30上の独自のプログラムで行われる。
そして、図29の映像パターン選択テーブルに示すように、メイン基板20からの変動パターンの番号が「1」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」〜「1」のいずれかであるときは「1A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」〜「3」のいずれかであるときは「1B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」〜「5」のいずれかであるときは「1C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」〜「7」のいずれかであるときは「1D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」〜「9」のいずれかであるときは「1E」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「2」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「2A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「2B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「2C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「2D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「2E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「2F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「2G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「2H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「2I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「2J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「3」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「3A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「3B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「3C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「3D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「3E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「3F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「3G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「3H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「3I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「3J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「4」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「4A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「4B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「4C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「4D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「4E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「4F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「4G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「4H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「4I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「4J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「5」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「5A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「5B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「5C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「5D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「5E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「5F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「5G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「5H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「5I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「5J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、図30の映像パターン選択テーブルに示すように、メイン基板20からの変動パターンの番号が「6」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「6A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「6B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「6C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「6D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「6E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「6F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「6G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「6H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「6I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「6J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「7」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「7A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「7B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「7C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「7D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「7E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「7F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「7G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「7H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「7I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「7J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「8」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「8A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「8B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「8C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「8D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「8E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「8F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「8G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「8H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「8I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「8J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
また、メイン基板20からの変動パターンの番号が「9」である場合には、映像パターンカウンタの値が「0」であるときは「9A」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「1」であるときは「9B」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「2」であるときは「9C」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「3」であるときは「9D」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「4」であるときは「9E」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「5」であるときは「9F」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「6」であるときは「9G」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「7」であるときは「9H」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「8」であるときは「9I」の映像パターンの番号が取得・判別され、映像パターンカウンタの値が「9」であるときは「9J」の映像パターンの番号が取得・判別される。
そして、各映像パターンの内容は、全図柄変動開始や、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1、図柄ステップアップ2、図柄ステップアップ3、図柄ステップアップ4、分岐演出、ロープ演出、ドラム演出、主人公演出、中図柄変動停止、大当たり表示のいずれかで構成されており、図31や図32に示す映像パターン構成テーブルによって予め設定されている。尚、図31や図32に示す映像パターン構成テーブルは、図19の図柄表示制御用ROM32に記憶されたものである。
そこで、図31や図32に示す映像パターン構成テーブルについて説明すると、図31や図32では、各映像パターンの内容構成を「●」又は、「左」、「右」、「A」、「B」、「C」で示している。この点、「左」と「右」は、分岐演出の種類を示している。また、「A」と「B」と「C」は、主人公演出の種類を示している。
従って、図31に示す映像パターン構成テーブルによれば、例えば、番号が「1A」の映像パターンの内容は、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、中図柄変動停止で構成されている。また、番号が「2J」の映像パターンの内容は、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1、図柄ステップアップ2、図柄ステップアップ3、図柄ステップアップ4、「左」の分岐演出、ロープ演出、中図柄変動停止で構成されている。また、番号が「3J」の映像パターンの内容は、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1、図柄ステップアップ2、図柄ステップアップ3、図柄ステップアップ4、「右」の分岐演出、ドラム演出、「A」の主人公演出、中図柄変動停止で構成されている。
また、図32に示す映像パターン構成テーブルによれば、例えば、番号が「8J」の映像パターンの内容は、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1、図柄ステップアップ2、図柄ステップアップ3、図柄ステップアップ4、「右」の分岐演出、ドラム演出、「B」の主人公演出、中図柄変動停止、大当たり表示で構成されている。また、番号が「9J」の映像パターンの内容は、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1、図柄ステップアップ2、図柄ステップアップ3、図柄ステップアップ4、「右」の分岐演出、ドラム演出、「C」の主人公演出、中図柄変動停止、大当たり表示で構成されている。
尚、本実施の形態のパチンコ機1が第1種のパチンコ機であることから、第1種のパチンコ機の機能を確保する関係上、各映像パターンの内容には、いずれの番号であっても、全図柄変動開始と、左図柄変動停止、右図柄変動停止、中図柄変動停止が含まれている(図31や図32の「●」を参照)。
そして、各映像パターンの内容は、図11のフローチャートにおいて、上記S201で映像パターンの番号が取得・判別された後に、順次に実行される。すなわち、上記S201からS202に進むと、全図柄変動開始が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9のそれぞれにおいて、左図柄、中図柄、右図柄の全図柄の変動表示が開始される(図14参照)。このとき、変動表示される各図柄は、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインをもって変動表示される。尚、S202の全図柄変動開始は、映像パターンがどの番号であっても実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS203では、左図柄変動停止が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7において、左図柄が停止・表示される(図14参照)。このとき、停止・表示される左図柄の番号は、メイン基板20から送信された「最終停止図柄」に関する情報に基づいて決定され、また、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインをもって行われる。尚、S203の左図柄変動停止は、映像パターンがどの番号であっても実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS204では、右図柄変動停止が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた右図柄表示領域9において、右図柄が停止・表示される(図14参照)。このとき、停止・表示される右図柄の番号は、メイン基板20から送信された「最終停止図柄」に関する情報に基づいて決定され、また、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインをもって行われる。尚、S204の右図柄変動停止は、映像パターンがどの番号であっても実行される(図31や図32の「●」を参照)。
以上より、例えば、停止・表示された左図柄及び右図柄の番号が「7」である場合には、図柄表示装置3の表示器4は図33に示す状態にある。
次のS205では、図柄ステップアップ1が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9において停止・表示されている左図柄及び右図柄を、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインから2のパターンのデザインに変更する。
従って、例えば、停止・表示された左図柄及び右図柄の番号が「7」である場合には、図柄表示装置3の表示器4は図33に示す状態から図34に示す状態に移行する。尚、S205の図柄ステップアップ1は、映像パターン番号が「1B」〜「1E」、「2B」〜「2E」、「2G」〜「2J」、「3B」〜「3E」、「3G」〜「3J」、「4B」〜「4E」、「4G」〜「4J」、「5B」〜「5E」、「5G」〜「5J」、「6B」〜「6E」、「6G」〜「6J」、「7B」〜「7E」、「7G」〜「7J」、「8B」〜「8E」、「8G」〜「8J」、「9B」〜「9E」、「9G」〜「9J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS206では、図柄ステップアップ2が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9において停止・表示されている左図柄及び右図柄を、図13の図柄パターンテーブルにおける2のパターンのデザインから3のパターンのデザインに変更する。
従って、例えば、停止・表示された左図柄及び右図柄の番号が「7」である場合には、図柄表示装置3の表示器4は図34に示す状態から図35に示す状態に移行する。尚、S206の図柄ステップアップ2は、映像パターン番号が「1C」〜「1E」、「2C」〜「2E」、「2H」〜「2J」、「3C」〜「3E」、「3H」〜「3J」、「4C」〜「4E」、「4H」〜「4J」、「5C」〜「5E」、「5H」〜「5J」、「6C」〜「6E」、「6H」〜「6J」、「7C」〜「7E」、「7H」〜「7J」、「8C」〜「8E」、「8H」〜「8J」、「9C」〜「9E」、「9H」〜「9J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS207では、図柄ステップアップ3が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9において停止・表示されている左図柄及び右図柄を、図13の図柄パターンテーブルにおける3のパターンのデザインから4のパターンのデザインに変更する。
従って、例えば、停止・表示された左図柄及び右図柄の番号が「7」である場合には、図柄表示装置3の表示器4は図35に示す状態から図36に示す状態に移行する。尚、S207の図柄ステップアップ3は、映像パターン番号が「1D」、「1E」、「2D」、「2E」、「2I」、「2J」、「3D」、「3E」、「3I」、「3J」、「4D」、「4E」、「4I」、「4J」、「5D」、「5E」、「5I」、「5J」、「6D」、「6E」、「6I」、「6J」、「7D」、「7E」、「7I」、「7J」、「8D」、「8E」、「8I」、「8J」、「9D」、「9E」、「9I」、「9J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS208では、図柄ステップアップ4が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9において停止・表示されている左図柄及び右図柄を、図13の図柄パターンテーブルにおける4のパターンのデザインから5のパターンのデザインに変更する。
従って、例えば、停止・表示された左図柄及び右図柄の番号が「7」である場合には、図柄表示装置3の表示器4は図36に示す状態から図37に示す状態に移行する。尚、S208の図柄ステップアップ4は、映像パターン番号が「1E」、「2E」、「2J」、「3E」、「3J」、「4E」、「4J」、「5E」、「5J」、「6E」、「6J」、「7E」、「7J」、「8E」、「8J」、「9E」、「9J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
次のS209では、図38に示すフローチャートに基づいて分岐演出が行われる。すなわち、図38のフローチャートによれば、分岐演出においては、先ず、S221において、分岐キャラクタ登場表示が行われる。具体的には、図39(a)(b)に示すように、表示器4において、分岐キャラクタであるライトバン101を左上方から中央下方に表示させる。さらに、図38のフローチャートによれば、分岐演出においては、S222において、分岐キャラクタ動作表示が行われる。具体的には、表示器4においては、分岐演出が「左」の場合には、図40に示すように、分岐キャラクタであるライトバン101を中央下方から左方向に通り過ぎる表示を行い、分岐演出が「右」の場合には、図41に示すように、分岐キャラクタであるライトバン101が中央下方で回転し、後部ドア102が表示される。尚、S209の分岐演出は、映像パターン番号が「2F」〜「2J」、「3F」〜「3J」、「4F」〜「4J」、「5F」〜「5J」、「6F」〜「6J」、「7F」〜「7J」、「8F」〜「8J」、「9F」〜「9J」のときに実行される(図31や図32の「左」、「右」を参照)。そして、S222の分岐キャラクタ動作表示が行われた後は、図11のS210に進む。
次のS210では、図63に示すフローチャートに基づいてロープ演出が行われる。すなわち、図63のフローチャートによれば、ロープ演出においては、先ず、S241において、背景キャラクタの表示が行われる。具体的には、ここでは、図64に示すように、表示器4において、左図柄及び右図柄が停止・表示され中図柄が変動表示されている際に、図65に示すように、変動表示中の中図柄に対して、背景キャラクタであるロープ111が下方から上方に向かってシュルシュルと伸びていくように表示され、さらに、図66に示すように、背景キャラクタであるロープ111がピンと張られるように表示され、、一旦、中図柄が停止・表示されると、図67に示すように、中図柄の内部において、中図柄中のキャラクタであって、ロープ112を登ろうとする人物113が表示される。尚、図67では、中図柄の動きを詳細に説明するために、説明の便宜上、表示器4の枠外に、中図柄の変動表示の続きが記載されている。
その後は、図63のフローチャートによれば、S242において、中図柄内のキャラクタを動かす表示を行う。具体的には、中図柄内の人物113がロープ112を登ろうとする動きが表示される(図67参照)。そして、S243では、中図柄を上方に動かす、すなわち、中図柄を上方に変動表示させる。これにより、中図柄内の人物113がロープ112を登ろうとする動きに合わせて、中図柄を上方に変動表示させることができる。
その後は、図63のフローチャートによれば、S244において、中図柄内のキャラクタが背景キャラクタを離す表示を行う。具体的には、中図柄内の人物113がロープ112を手放し落下する動きが表示される(図67参照)。そして、S245では、中図柄を下方に動かす、すなわち、中図柄を下方に変動表示させる。これにより、中図柄内の人物113がロープ112を手放し落下する動きに合わせて、中図柄を下方に変動表示させることができる。
その後は、図63のフローチャートによれば、S246において、中図柄内のキャラクタが背景キャラクタをつかむ表示を行う。具体的には、中図柄内の人物113がロープ112をつかんで再び登る動きが表示される(図67参照)。そして、S247では、中図柄を上方に動かす、すなわち、中図柄を上方に再び変動表示させる。これにより、中図柄内の人物113がロープ112をつかんで再び登る動きに合わせて、中図柄を上方に再び変動表示させることができる。
その後は、図63のフローチャートによれば、S248において、中図柄内のキャラクタの動きを止める表示を行う。具体的には、中図柄内の人物113がロープ112を登ろうとする動きが止められた状態で表示される(図67参照)。これにより、図11のS210のロープ演出が実行され、その後は、S211に進む。尚、S210のロープ演出は、映像パターン番号が「2A」〜「2J」、「6A」〜「6J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
そして、図11のフローチャートに戻り、次のS211では、ドラム・主人公演出が行われる。図42に示すフローチャートに基づいてドラム・主人公演出が行われる。すなわち、図42のフローチャートによれば、ドラム・主人公演出においては、先ず、S231において、ムービー可変エリアの形成が行われる。具体的には、上述したS209の分岐処理により、表示器4において、分岐キャラクタであるライトバン101が中央下方で回転し、後部ドア102が表示されると(図41参照)、引き続いて、図43に示すように、ライトバン101の後部ドア102が自動的に開き、後部ドア102の開口部を、ムービー可変エリア103として確保する。
さらに、図42のフローチャートによれば、S232において、ムービー可変エリア103で、3つの静止画をスクロール表示させる。具体的には、図44〜図46に示すように、ムービー可変エリア103を、中央表示領域104と上方表示領域105と下方表示領域106とに3分割し、図44→図45→図46→図44→…の繰り返し順序で、静止画A,B,Cをスクロール表示する。
この点、静止画Aは主人公Aが映し出された動画の停止画像であり、静止画Bは主人公Bが映し出された動画の停止画像であり、静止画Cは主人公Cが映し出された動画の停止画像である。そして、静止画A,B,Cは、それらが一部を構成する動画も含めて、図19の図柄表示制御用ROM32に記憶されている。
また、中央表示領域104と上方表示領域105と下方表示領域106とに3分割されたムービー可変エリア103においては、中央表示領域104の上下に上方表示領域105と下方表示領域106が等しい面積で確保され、さらに、中央表示領域104が上方表示領域105や下方表示領域106より大きい面積で確保されているが、これは、ムービー可変エリア103において、静止画A,B,Cがスクロール表示されている際には、図50の概念図に示すように、各側面に静止画A,B,Cのいずれかが表示されたムービードラム107がぐるぐると回転しているようなイメージを与えるために行われている。
その後は、図42のフローチャートによれば、S233において、選択された主人公の静止画を中央に停止表示させた後、S234に進んで、当該静止画を拡大表示させる。具体的には、映像パターン番号により、主人公演出で「A」が選択されている場合には(図31,図32の「A」参照)、ムービー可変エリア103を図44に示す状態にして、主人公Aの静止画Aを中央表示領域104に停止表示させた後、表示器4を図47に示す状態にして、主人公Aの静止画Aを表示器4の画面いっぱいに表示させる。また、映像パターン番号により、主人公演出で「B」が選択されている場合には(図31,図32の「B」参照)、ムービー可変エリア103を図45に示す状態にして、主人公Bの静止画Bを中央表示領域104に停止表示させた後、表示器4を図48に示す状態にして、主人公Bの静止画Bを表示器4の画面いっぱいに表示させる。また、映像パターン番号により、主人公演出で「C」が選択されている場合には(図31,図32の「C」参照)、ムービー可変エリア103を図46に示す状態にして、主人公Cの静止画Cを中央表示領域104に停止表示させた後、表示器4を図49に示す状態にして、主人公Cの静止画Cを表示器4の画面いっぱいに表示させる。
その後は、図42のフローチャートによれば、S235において、静止画より動画の表示を開始させる。具体的には、表示器4において、図47に示すように、主人公Aの静止画Aが表示器4の画面いっぱいに表示された状態にある場合には、主人公Aが活躍する動画を静止画Aから表示し始める。この点、主人公Aが活躍する動画とは、例えば、図51〜図54に示すように、主人公Aである人物キャラクタ121が敵を蹴散らす映像である。また、表示器4において、図48に示すように、主人公Bの静止画Bが表示器4の画面いっぱいに表示された状態にある場合には、主人公Bが活躍する動画を静止画Bから表示し始める。この点、主人公Bが活躍する動画とは、例えば、図55〜図58に示すように、主人公Bである人物キャラクタ122が敵を蹴散らす映像である。また、表示器4において、図49に示すように、主人公Cの静止画Cが表示器4の画面いっぱいに表示された状態にある場合には、主人公Cが活躍する動画を静止画Cから表示し始める。この点、主人公Cが活躍する動画とは、例えば、図59〜図62に示すように、主人公Cである人物キャラクタ123が敵を蹴散らす映像である。
尚、ここでは、図51〜図62に示すように、主人公A,B,Cが活躍する各動画は、説明の便宜上、主人公A,B,Cの服装・髪の色を除いて共通させた内容になっているが、全く異なる内容にしてもよい。また、S211のドラム・主人公演出は、映像パターン番号が「3F」〜「3J」、「4F」〜「4J」、「5F」〜「5J」、「7F」〜「7J」、「8F」〜「8J」、「9F」〜「9J」のときに実行される(図31や図32の「A」、「B」、「C」を参照)。
そして、図11のフローチャートに戻り、次のS212では、中図柄変動停止が行われる。具体的には、図柄表示装置3の表示器4に設けられた中図柄表示領域8において、中図柄が停止・表示される(図14参照)。このとき、停止・表示される中図柄の番号は、メイン基板20から送信された「最終停止図柄」に関する情報に基づいて決定される。尚、尚、S212の中図柄変動停止は、映像パターンがどの番号であっても実行される(図31や図32の「●」を参照)。また、停止・表示される中図柄のデザインは、既に停止・表示されている左図柄及び右図柄のデザインと同じものに統一される。すなわち、映像パターン番号により、図柄ステップアップ1〜4のいずれも行わなかったときは、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインで中図柄が停止・表示される。また、映像パターン番号により、図柄ステップアップ1まで行ったときは、図13の図柄パターンテーブルにおける2のパターンのデザインで中図柄が停止・表示される。また、映像パターン番号により、図柄ステップアップ2まで行ったときは、図13の図柄パターンテーブルにおける3のパターンのデザインで中図柄が停止・表示される。また、映像パターン番号により、図柄ステップアップ3まで行ったときは、図13の図柄パターンテーブルにおける4のパターンのデザインで中図柄が停止・表示される。また、映像パターン番号により、図柄ステップアップ4まで行ったときは、図13の図柄パターンテーブルにおける5のパターンのデザインで中図柄が停止・表示される。尚、停止・表示された中図柄のデザインが、図13の図柄パターンテーブルにおける2〜5のいずれかのパターンであるときは、その停止・表示の直後に、図13の図柄パターンテーブルにおける1のパターンのデザインに変更される。
次のS213では、大当たり表示が行われ、これにより、表示サブ基板30で行われる表示プログラムは終了する。ここで、「「大当たり」表示」」とは、図柄表示装置3の表示器4で変動する3つの図柄が「大当たり図柄」をもって停止した際に図柄表示装置3の表示器4に表示する「大当たり」の文字を意味する。尚、S213の大当たり表示は、映像パターン番号が「6A」〜「6J」、「7A」〜「7J」、「8A」〜「8J」、「9A」〜「9J」のときに実行される(図31や図32の「●」を参照)。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のパチンコ機1では、図71に示すようタイムチャートに示すように、図柄ステップアップ1,2,3,4の全てが行われる場合に、全図柄変動開始がなされた後は、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1,2,3,4、分岐演出(右)、ドラム・主人公演出、中図柄変動停止、大当たり表示の順又は、左図柄変動停止、右図柄変動停止、図柄ステップアップ1,2,3,4、分岐演出(左)、ロープ演出、中図柄変動停止、大当たり表示の順で表示演出が行われる。
このとき、変動・停止表示がなされる図柄は、図柄変動開始から図柄ステップアップ1までは図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされ、図柄ステップアップ1から図柄ステップアップ2までは図13の2のパターンのデザインで表示制御がなされ、図柄ステップアップ2から図柄ステップアップ3までは図13の3のパターンのデザインで表示制御がなされ、図柄ステップアップ3から図柄ステップアップ4までは図13の4のパターンのデザインで表示制御がなされ、図柄ステップアップ4から大当たり表示までは図13の5のパターンのデザインで表示制御がなされ、大当たり表示以降は再び図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。
もっとも、変動・停止表示がなされる図柄については、図71のタイムチャートには示されていないが、図柄ステップアップ1,2,3までが行われる場合には、図柄ステップアップ3から大当たり表示までは図13の4のパターンのデザインで表示制御がなされ、大当たり表示以降は再び図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。また、図柄ステップアップ1,2までが行われる場合には、図柄ステップアップ2から大当たり表示までは図13の3のパターンのデザインで表示制御がなされ、大当たり表示以降は再び図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。また、図柄ステップアップ1までが行われる場合には、図柄ステップアップ1から大当たり表示までは図13の2のパターンのデザインで表示制御がなされ、大当たり表示以降は再び図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。また、図柄ステップアップ1,2,3,4のいずれも行われない場合には、表示制御の全てに渡って、図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。
さらに、変動・停止表示がなされる図柄については、図71のタイムチャートには示されていないが、大当たり表示がなされない場合には、大当たり表示がなされるタイミングで、再び図13の1のパターンのデザインで表示制御がなされる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態のパチンコ機1では、表示サブ基板30において、映像パターンの番号を取得・判別しているが(図11のS201)、この点、表示サブ基板30やランプ制御基板40や賞球サブ基板50などを統括する統括サブ基板を設けて、この統括サブ基板において、映像パターンの番号を取得してもよい。但し、この場合には、図4のS80においては、この統括サブ基板に対して、メイン基板20は、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報を送信し、また、この統括サブ基板においては、図29や図30の映像パターン選択テーブルを保持して、映像パターンの番号を取得できる環境に整備する。尚、この統括サブ基板は、変動パターンの番号に関する情報と図29や図30の映像パターン選択テーブルとにより、映像パターンの番号を取得した後は、その取得した映像パターンの番号に関する情報を表示サブ基板30に送信する。そして、表示サブ基板30では、映像パターンの番号に関する情報を受信すると、図11のS201においては、映像パターンの番号を判別する処理のみを行う。
また、図11のS205〜S208の図柄ステップアップ1,2,3,4については、S203の左図柄変動停止とS204の右図柄変動停止の後に行われている。この点、映像パターンの番号が「2B」〜「2E」、「2G」〜「2J」、「3B」〜「3E」、「3G」〜「3J」、「4B」〜「4E」、「4G」〜「4J」、「5B」〜「5E」、「5G」〜「5J」、「6B」〜「6E」、「6G」〜「6J」、「7B」〜「7E」、「7G」〜「7J」、「8B」〜「8E」、「8G」〜「8J」、「9B」〜「9E」、「9G」〜「9J」のいずれかのときは、変動パターンが「2」〜「9」のいずれかであり、変動・停止されている左図柄と右図柄は同じ数字の「リーチ状態」にあって、遊技者からみれば、「大当たり遊技状態」に移行する可能性が存在するため、その後に行われる図柄ステップアップ1,2,3,4の演出は(図33〜図37参照)、「大当たり遊技状態」に移行する遊技者の期待感を煽ることに役立つ。一方、映像パターンの番号が「1B」〜「1E」のいずれかのときは、変動パターンが「1」であり、変動・停止されている左図柄と右図柄は異なる数字の「完全ハズレ」にあって、遊技者からみれば、「大当たり遊技状態」に移行するため可能性が皆無のため、その後に図柄ステップアップ1,2,3,4の演出が行われても(図33〜図37参照)、「大当たり遊技状態」に移行する遊技者の期待感を煽ることはできない。
そこで、図11のS205〜S208の図柄ステップアップ1,2,3,4については、映像パターンの番号が「1B」〜「1E」、のいずれかのときは、S203の左図柄変動停止が行われた後でS204の右図柄変動停止が行われる前に行えば、遊技者に対して、「リーチ状態」や「大当たり遊技状態」に移行する前兆であるとの印象を与えることができ、もって、遊技者の期待感を煽ることに役立つことができる。さらに、映像パターンの番号が「2B」〜「2E」、「2G」〜「2J」、「3B」〜「3E」、「3G」〜「3J」、「4B」〜「4E」、「4G」〜「4J」、「5B」〜「5E」、「5G」〜「5J」、「6B」〜「6E」、「6G」〜「6J」、「7B」〜「7E」、「7G」〜「7J」、「8B」〜「8E」、「8G」〜「8J」、「9B」〜「9E」、「9G」〜「9J」のいずれかのときであっても、S203の左図柄変動停止が行われた後でS204の右図柄変動停止が行われる前に、図11のS205〜S208の図柄ステップアップ1,2,3,4を行えば、映像パターンの番号が「1B」〜「1E」のいずれかのときと区別ができないので、「大当たり遊技状態」に移行する遊技者の期待感を煽ることに役立つ。
また、図11のS210のロープ演出においては、中図柄内のキャラクタである人物13の動きを、中図柄毎に独立して表示させていたが(図63、図67参照)、この点、上下に連続する中図柄内の人物113の動きと関連させて表示させてもよい。具体的に言えば、例えば、図68に示すように、先ず、中図柄の「7」及び「8」内の人物201,202をロープ203をつかんだ状態で表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201をロープ203を離した状態で表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201を落下する状態で表示させると同時に中図柄の「7」を下方に移動表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201の一部を中図柄の「8」内に表示させると同時に、中図柄の「7」を下方にさらに移動表示させて、中図柄の「7」及び「8」を接触状態で表示させる。
さらに、図69に示すように、中図柄の「7」内の人物201と中図柄の「8」内の人物202を中図柄の「8」内でぶつかった状態で表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201をロープ201を再びつかんだ状態で中図柄の「7」内で表示させると同時に中図柄の「8」内の人物202を痛がった状態で表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201をロープ201を再びつかんだ状態で中図柄の「7」内で表示させると同時に中図柄の「8」内の人物202を怒った状態で表示させ、次に、中図柄の「7」内の人物201を謝った状態で中図柄の「7」内で表示させる。
また、図11のS210のロープ演出に代わって、図70に示すようなバウンド演出を行ってもよい。すなわち、バウンド演出では、例えば、図70に示すように、表示器4において、下方に変動表示中の中図柄の背後に家屋212を表示させるとともに、中図柄の内部においては、中図柄内のキャラクタである人物211を落下した状態で表示させる。そして、下方に変動表示中の中図柄が家屋212の屋根213と重なった瞬間には、当該中図柄及びその内部の人物211をはずんだ状態で表示させる。これにより、表示器4においては、中図柄が次々と落下し、中図柄及びその内部の人物211が家屋212の屋根213で一回はずんだ上で、中図柄が再び落下していく。従って、図柄内に表示されているキャラクタと当該図柄の背後に表示されているキャラクタとを関連させながら、図柄の変動表示に合わせて表示させる演出を行うことができる。尚、図70では、中図柄の動きを詳細に説明するために、説明の便宜上、表示器4の枠外に、中図柄の変動表示の続きが記載されている。
また、図11のS211のドラム・主人公演出においては、図43に示すように、ライトバン101の後部ドア102が自動的に開き、後部ドア102の開口部を、ムービー可変エリア103として確保する。この点、ムービー可変エリア103は、既に表示されている左図柄及び右図柄と重ならないようにするため、中図柄表示領域8の内部に確保するのが通常であるが、既に表示されている左図柄及び右図柄の判別に悪影響を及ぼさないのであれば、ムービー可変エリア103の一部が左図柄表示領域7又は右図柄表示領域9にかかってもよい。