以下に、本発明の一実施形態に係る遊技機の構成及び動作について説明する。
[遊技機の概観]
まず、図1〜図5を用いて、遊技機の概観について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機の外観斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る遊技機の分解斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係る遊技機における遊技盤の正面図である。図4は、本発明の一実施形態に係る遊技機の遊技盤におけるスイッチ類の配置を示す概略図である。図5は、本発明の一実施形態に係る遊技機におけるLEDユニットの正面図である。
図1及び図2に示すように、遊技機1は、ガラスドア10、皿ユニット11、発射装置12、液晶表示装置13、及び遊技盤14が、ベースドア15に支持された構造を有している。ベースドア15は、裏面側に排出ユニット16及び基板ユニット17を支持しており、本体18の開口181に嵌め込まれている。
ガラスドア10は、ベースドア15に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア10は、中央に形成された開口101を有しており、その開口101には透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア10が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。ガラスドア10には、上部にスピーカ21が配設され、左右にランプ22が配置されている。スピーカ21は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ22は、演出や告知等各種の報知を行うものである。
皿ユニット11は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア10の下部においてベースドア15に配設されている。この皿ユニット11は、上皿111の下方に下皿112を一体化したユニットとして構成されている。
上皿111は、後述する遊技領域140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿111には、払出口113及び操作ボタン20A並びにジョグダイヤル20Bが設けられている。この払出口113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン20Aは、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置13において表示されるCHANCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出において期待度を報知させるときに遊技者によって押下操作されるものである。ジョグダイヤル20Bは、主として遊技者が所望とする各種の事項を選択する際に回転操作されるものである。なお、本実施形態においては、操作ボタン20Aの外周にジョグダイヤル20Bが回転操作可能に配置されているが、操作ボタンと別箇所にジョグダイヤルを配置するようにしてもよい。
下皿112には、払出口114が設けられている。この払出口114は、払出口113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
発射装置12は、後述する遊技領域140に、上皿111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置12は、パネル体121の表面側に発射ハンドル122を設けたものであり、ベースドア15の右下部に配設されている。
パネル体121は、皿ユニット11及び発射装置12をベースドア15に配設するとき、皿ユニット11の右下部と一体化されるものである。このパネル体121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
液晶表示装置13は、第1始動口34及び第2始動口35への遊技球の入賞に基づく特別図柄に係る当り抽選(以下、「特別図柄抽選」と称する)の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の装飾図柄(識別図柄)、通常遊技状態での演出画像、当り遊技状態中の演出画像、デモ演出、及び保留数を表示するものである。液晶表示装置13は、遊技盤14の略中央に配設されている。
なお、演出手段としては、液晶表示装置13に代えて、又は液晶表示装置13に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独又は組み合わせて使用してもよい。
遊技盤14は、保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア15の前方に配設されている。この遊技盤14は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域140を有している。この遊技領域140は、ガイドレールに囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
特に図3に示すように、遊技盤14には、ガイドレール31,32、第1始動口34、第2始動口35、通過ゲート36、大入賞口39、開閉扉40、及び一般入賞口41〜44、及びLEDユニット5が設けられている。また、遊技盤14の略中央には、液晶表示装置13の表示領域131が正面から視認し得るように設けられているとともに、この表示領域131の周囲に位置するように第1始動記憶表示装置300、第2始動記憶表示装置310、第3始動記憶表示装置320、及び第4始動記憶表示装置330が設けられている。なお、以下の説明においては、第1〜第4始動記憶表示装置を総称して単に「始動記憶表示装置」という場合がある(図6の符号300,310,320,330参照)。なお、遊技盤の中央部に開口部を設け、その後方に液晶表示装置を設けるようにしてもよい。また、遊技盤をアクリル等の樹脂で形成することによって透光性を有するものとし、この遊技盤の背後に液晶表示装置を設けることにより、遊技盤を介して液晶表示装置の表示領域に表示された表示画像を視認することができるようにしてもよい。
ガイドレール(外レール)31は、遊技領域140を区画(画定)するために遊技領域140を囲むように配置されている。ガイドレール(内レール)32は、ガイドレール31とともに遊技球を遊技盤14の上部に案内するためのものであり、遊技盤14の左側においてガイドレール31の内側に配設されている。
発射装置12によって発射された遊技球は、遊技盤14に打ち込まれた遊技釘(図示せず)等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14を流下する。この過程において、第1始動口34、第2始動口35、通過ゲート36、大入賞口39、あるいは一般入賞口41〜44に、遊技球が入賞しなかった遊技球は、アウト口45から排出される。遊技球は、発射ハンドル122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主として遊技領域140の左側を流下する一方で、発射ハンドル122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主として遊技領域140の右側を流下する。一般に、遊技領域140の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、遊技領域140の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口34及び第2始動口35は、遊技球の入賞(通過)を条件に特別図柄抽選の契機を与えるとともに、この特別図柄抽選の結果を第1及び第2特別図柄表示部52,53や液晶表示装置13において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口34は、表示領域131の下方位置に設けられている。第1始動口34の後方には、第1始動口スイッチ340が配置されている。第1始動口スイッチ340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図2の基板ユニット17)において第1特別図柄に係る特別図柄抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。
第2始動口35は、第1始動口34の直下に設けられており、その後方に第2始動口スイッチ350が配置されている。第2始動口スイッチ350によって遊技球が検出された場合、遊技機1の内部(図2の基板ユニット17)において第2特別図柄に係る特別図柄抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。この第2始動口35は、普通電動役物としての羽根部材46によって入賞困難性が決定される。
羽根部材46は、左右方向に回動するものであり、第2始動口35への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口35への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材46は、普通図柄に係る当り抽選(以下、「普通図柄抽選」と称する)の当選結果に基づいて普通図柄表示部50に特定の普通図柄が停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口35に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄抽選において、低確率状態(通常遊技状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材46が0.3秒間、1回開放する。高確率状態(以下、「時短遊技状態」と称する)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材46が1.3秒間、3回開放する。また、普通図柄抽選の1回の当選に対する第2始動口35への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物は、羽根部材46を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤14の前後に移動するもの、あるいは遊技盤14の前後に回動して第2始動口35を開閉する開閉扉であってもよい。
通過ゲート36は、第2始動口35を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤14の左側及び右側の中央位置に設けられている。通過ゲート36の内部には、通過ゲートスイッチ360が配置されている。通過ゲートスイッチ360によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図2の基板ユニット17)において普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示部50において普通図柄により表示される。普通図柄表示部50において特定の普通図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置13の表示領域131に表示されるようにしてもよい。
大入賞口39は、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技状態のときに開放される部分であり、第2始動口35の直下に設けられている。この大入賞口39には、カウントスイッチ390(図4参照)が設けられている。カウントスイッチ390は、大入賞口39への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。
開閉扉40は、大入賞口39を開放状態及び閉鎖状態とするものであり、大入賞口39を覆うように配置されている。すなわち、開閉扉40は、大入賞口39に遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。開閉扉40による大入賞口39の開閉駆動は、後述する第1特別図柄表示部52又は第2特別図柄表示部53において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態には、通常遊技状態よりも遊技球を獲得できる出玉あり大当り遊技状態(特別遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない出玉なし大当り遊技状態(特定遊技状態)とが含まれる。また、本実施形態では、大当り遊技状態以外の遊技状態として、大当り当選確率が相対的に低い所定の確率である非確変遊技状態と、大当り当選確率が非確変遊技状態よりも高い、いわゆる確変遊技状態とがある。さらに、本実施形態においては、いわゆる時短遊技状態が設けられている。時短遊技状態とは、普通図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態(時短遊技状態1)、特別図柄や普通図柄の変動時間が相対的に短い状態(時短遊技状態2)、普通電動役物としての羽根部材46の開放時間が相対的に長い状態(時短遊技状態3)のうちの少なくともいずれか一の状態を意味する。例えば、時短遊技状態には、上記時短遊技状態1、時短遊技状態2、及び時短遊技状態3が任意の組み合わせをもって同時進行する状態も含まれる。このような時短遊技状態においては、通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。なお、出玉なし大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行させる大当り遊技状態については、「突然確変」あるいは「突確」と称することがある。
また、本実施形態においては、大当り遊技状態に含まれない遊技状態として、小当り遊技状態(特定遊技状態)が設けられている。小当り遊技状態は、開閉扉40は開放するものの、開閉扉40の開閉速度が速く、実質的に遊技球を獲得できない状態である。小当りにおける開閉扉40の開閉動作は、上述の出玉なし大当り遊技状態における開閉扉40の開閉動作と同一である。これにより、遊技者は、開閉扉40の開閉動作を確認しただけでは、出玉なし大当り遊技状態及び小当り遊技状態のどちらが成立したか区別することが困難である。
開閉扉40による大入賞口39の開放状態は、カウントスイッチ390(図4参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば9個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約27秒又は0.2秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、又は開閉扉40の開放時間が所定時間となった場合には、開閉扉40は大入賞口39を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、大入賞口39の開放状態と閉鎖状態が繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、大入賞口39の開放状態が16回、8回、又は2回に設定されている。大当り遊技状態において、大入賞口39が所定回数開放状態となってから閉鎖状態となるまでを1回としてカウントする「ラウンドゲーム」といい、1回ずつラウンドゲームが移行する間で大入賞口39が閉鎖状態となる期間を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。また、本実施形態における小当り遊技状態は、大入賞口39の開放状態が2回に設定されている。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態におけるラウンド数は、16回、8回、又は2回となっているが、ラウンド数が16回の大当りを「16R大当り」、ラウンド数が8回の大当りを「8R大当り」、ラウンド数が2回の大当りを「2R大当り」と呼ぶこともできる。ただし、小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドという概念が存在せず、大入賞口39が単に2回開放するだけであるが、大入賞口39の開放数についてみると、小当り遊技状態は、2R大当りと同一になっている。
「16R大当り」及び「8R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口39の最大開放時間が比較的長い時間、例えば約27秒に設定されている。そのため、「16R大当り」及び「8R大当り」となった場合には、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
一方、「2R大当り」は、実質的に遊技球の獲得が困難な大当り(「突然確変」、「突確」)に相当し、各ラウンドにおける大入賞口39の最大開放時間が比較的短い例えば約0.2秒に設定されている。これにより、遊技者は、ラウンド数とともに開放パターンから「16R大当り」や「8R大当り」と「2R大当り」とを区別することができる。
なお、本実施形態においては、大当り遊技状態(「16R大当り」、「8R大当り」、「2R大当り」)の終了後には必ず、特別図柄抽選における大当りの当選確率が非確変遊技状態よりも高い確変遊技状態に移行するようになっている。すなわち、大当り遊技状態に移行する契機は、特別図柄抽選による確変大当りの当選に限られる。確変遊技状態は、特別図柄抽選において確変大当りに当選すれば、それに応じた大当り遊技状態の終了後から予め設定された特別図柄ゲームの所定回数、例えば40ゲームに至るまで継続する。このような所定回数を上限として確変遊技状態が継続する状態は、スペシャルタイム(ST)と称する場合がある。また、本実施形態においては、大当り遊技状態の終了後に必ず確変遊技状態に移行することから、「16R大当り」、「8R大当り」、「2R大当り」のそれぞれを、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」、「2R確変大当り」と称する。特に「2R確変大当り」については、「突確」と称される場合がある。
一方、本実施形態においては、通常遊技状態(非確変遊技状態)における2R確変大当りの当選以外の確変大当り当選によっては、確変遊技状態への移行に際して同時に時短遊技状態に移行するようになっている。すなわち、2R確変大当りに限っていわゆる初当りの場合は、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行するものの時短遊技状態には移行しないようになっている。時短遊技状態は、16R確変大当り及び8R確変大当り、並びに初当り以外の2R確変大当りである場合に、それに応じた大当り遊技状態の終了後から予め設定された特別図柄ゲームの所定回数、例えば確変遊技状態と同じ40ゲームに至るまで継続する。この時短遊技状態においては、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるともに羽根部材46の開放時間が長くなるため、普通電動役物としての羽根部材46のサポートによって第2始動口35への入賞が容易となる。このような時短遊技状態は、「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口35への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。
また、本実施形態においては、特別図柄抽選の結果によっては遊技者が2R確変大当りと区別し難い小当り遊技状態が発生するようになっている。この小当り遊技状態とは、特別図柄抽選による小当りの当選を契機に移行する遊技状態である。小当り遊技状態に移行する前とその終了後においては、基本的に遊技状態に変化がない。例えば、非確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、小当り遊技状態に移行する前の非確変遊技状態のままであり、確変遊技状態に移行することはない。同様に、確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変遊技状態のゲーム数が残存する限り、小当り遊技状態に移行する前の確変遊技状態のままであり、非確変遊技状態に移行することもない。「確変大当り」、「小当り」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」については、図9を参照して後述する。
一般入賞口41〜44は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口41〜44は、装飾部材を配置することにより遊技盤14の左下部及び右下部にそれぞれ2個ずつ設けられている。一般入賞口41〜44に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。
また、図4に示すように、第1始動口34、第2始動口35、大入賞口39、一般入賞口41〜44の後方には、それぞれ、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350、一般入賞口スイッチ410,420,430,440が配設され、通過ゲート36の内部には通過ゲートスイッチ360が配設され、それぞれの入球又は通過が検知される。また、開閉扉40及び羽根部材46の後方には、それぞれ、大入賞口ソレノイド400及び電動役物ソレノイド460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
図5に示すように、LEDユニット5は、普通図柄表示部50、普通図柄用保留表示部51、第1特別図柄表示部52、第2特別図柄表示部53、第1特別図柄用保留表示部54、及び第2特別図柄用保留表示部55を有している。
普通図柄表示部50は、普通電動役物としての羽根部材46(図3及び図4参照)を駆動して第2始動口35を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」の結果、すなわち普通図柄抽選の結果を表示するものであり、2つのLEDランプ501,502を含んでいる。LEDランプ501,502は、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄を変動表示した後、点灯・消灯の組み合わせによって普通図柄を停止表示する。羽根部材46は、普通図柄表示部50におけるLEDランプ501,502の点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときに、羽根部材46を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口35の入球困難性の選択を行う。
普通図柄用保留表示部51は、2つのLEDランプ511,512の点灯、消灯又は点滅によって普通図柄の変動表示の実行について保留された保留個数を表示するものである。LEDランプ511,512による保留表示は、例えば保留個数が「1」の場合にはLEDランプ511が点灯し、LEDランプ512が消灯する。保留個数が「2」の場合にはLEDランプ511及びLEDランプ512ともに点灯し、保留個数が「3」の場合にはLEDランプ511が点滅し、LEDランプ512が点灯し、保留個数が「4」の場合にはLEDランプ511及びLEDランプ512ともに点滅する。
第1及び第2特別図柄表示部52,53は、「特別図柄ゲーム」の結果として特別図柄抽選の結果を示すものであり、それぞれ8個のLEDランプ520,530を含んでいる。第1特別図柄表示部52は、第1始動口34への始動入賞を契機として第1特別図柄の変動表示を行うとともに、第1始動口34への入賞に基づく特別図柄抽選の結果を第1特別図柄により表示するものである。第2特別図柄表示部53は、第2始動口35への始動入賞を契機として第2特別図柄の変動表示を行うとともに、第2始動口35への入賞に基づく特別図柄抽選の結果を第2特別図柄により表示するものである。第1及び第2特別図柄表示部52,53の変動表示は、各LEDランプ520,530が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。特別図柄抽選の結果は、第1及び第2特別図柄表示部52,53の8つのLEDランプ520,530の点灯・消灯によって形成される表示パターンを特別図柄として表示される。本実施形態においては、特別図柄の停止図柄として「0」、「1」、「2」、「3」、「4」が設けられており、それぞれに応じてLEDランプ520,530の点灯及び消灯個数を異ならせることにより、停止図柄を表示するようになっている。
なお、例えばラウンドランプを設け、16R大当りが発生した場合には16R用のラウンドランプが点灯し、8R大当りが発生した場合には8R用のラウンドランプが点灯し、2R大当りが発生した場合には2R用のラウンドランプが点灯することとし、どのラウンドの大当りが発生したかわかるようにしてもよい。
特別図柄抽選において大当りに当選した場合、すなわち「16R確変大当り」、「8R確変大当り」、及び「2R確変大当り」に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、大当り遊技状態へと遊技状態が移行させられる。大当り遊技状態となった場合には、上述のように開閉扉40が駆動制御され、大入賞口39が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当りに当選しなかった場合には、特別図柄としてハズレ図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行することなく遊技状態が維持される。
液晶表示装置13の表示領域131では、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部52又は第2特別図柄表示部53において特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置13の表示領域131において、数字からなる装飾図柄(識別図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示部52又は第2特別図柄表示部53において変動表示されていた特別図柄は、その後停止表示されるとともに、液晶表示装置13の表示領域131においても、装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な16R確変大当り又は8R確変大当りに対応する特定の表示態様(「1」又は「2」)で停止表示された場合には、液晶表示装置13の表示領域131において表示される装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。
一方、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において、変動、停止された特別図柄が2R確変大当り又は小当りに対応する所定の停止表示態様の場合には、2R確変大当り又は小当りであることを遊技者が把握できない同一又は略同一の演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53のいずれか一方において特別図柄が、例えば、2R確変大当り又は小当りに対応する所定の表示態様(「3」又は「4」)で停止表示された場合には、液晶表示装置13の表示領域131において表示される装飾図柄の組み合わせが所定の表示態様(例えば、複数の図柄列の組み合わせとして「135」となる停止表示態様)となり、2R確変大当り又は小当りのいずれの場合でも同一又は略同一の演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。なお、特別図柄の停止図柄「0」、「1」、「2」、「3」、「4」は、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において、実際にはLEDランプ520,530の点灯パターンがそれぞれ異なるパターンとして表示されるものである。
第1特別図柄用保留表示部54は、2つのLEDランプ541,542の点灯、消灯又は点滅によって第1特別図柄の変動表示の実行について保留された保留個数を表示するものである。第2特別図柄用保留表示部55は、2つのLEDランプ551,552の点灯、消灯又は点滅によって第2特別図柄の変動表示の実行について保留された保留個数を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部54のLEDランプ541,542及び第2特別図柄用保留表示部55のLEDランプ551,552による保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示部51のLEDランプ511,512による保留個数の表示態様と同一である。
ここで、第1及び第2特別図柄並びに普通図柄の変動表示の実行が保留される保留個数については、上限が設定されている。本実施形態においては、第1及び第2始動口34,35への入球による第1及び第2特別図柄の変動表示の保留個数、並びに通過ゲート36の遊技球の通過による普通図柄の変動表示の保留個数は、それぞれ最大で4個に設定されている。したがって、例えば第1及び第2特別図柄の双方、すなわち第1及び第2始動口34,35への入賞保留数は、合計で最大8個となる。第1特別図柄に係る特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に係る特別図柄ゲームの情報が、メインRAM62(図6参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶情報として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶情報として記憶される。第2特別図柄に係る特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に係る特別図柄ゲームの情報が、メインRAM62(図6参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶情報として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶情報として記憶される。普通図柄に係る普通図柄ゲームについても同様に、メインRAM62の普通図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶情報として記憶される。
なお、変動表示されていた第1又は第2特別図柄が停止表示された場合には、保留された第1又は第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示中の新たな入賞に応じて保留個数が増えない限り、第1又は第2特別図柄用保留表示部54,55に表示された特別図柄変動表示の保留個数が一つ減じられる。普通図柄変動表示の保留個数についても同様である。また、本実施形態においては、第1及び第2特別図柄の変動表示の優先順位について、第2特別図柄のほうが第1特別図柄よりも高い順となっている。他の例としては、第1及び第2始動口への入賞順にしたがって、対応する第1及び第2特別図柄を順次変動表示させるようにしてもよい。
第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、基本的に主となる機能として、第1又は第2特別図柄が変動表示しているときに第1又は第2始動口スイッチ340,350によって遊技球が検出された場合、変動表示中の第1又は第2特別図柄が停止表示されるまで第1又は第2始動口34,35への遊技球の入球に基づく第1又は第2特別図柄の変動表示の実行が保留された特別図柄ゲームの情報を始動記憶情報として表示するものである。また、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、普通図柄の変動表示の実行が保留された普通図柄ゲームの情報についても始動記憶情報として表示し得る。さらに、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、始動記憶情報を用いた連続予告演出(先読み演出)や他の演出に関連する情報の表示も行い得る。なお、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のそれぞれに表示される始動記憶情報は、例えばFIFO(First In First Out)方式でワークRAM73(図6参照)の所定領域に記憶され、サブCPU71(図6参照)により管理されるが、基本的にはメインRAM62の特別図柄始動記憶領域や普通図柄始動記憶領域に記憶される始動記憶情報と同種の情報となる。また、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のそれぞれに表示される始動記憶情報の数は、第1及び第2特別図柄用保留表示部53,54に表示される第1及び第2特別図柄の変動表示の保留個数や、普通図柄用保留表示部51に表示される普通図柄の変動表示の保留個数と基本的に一致する。
例えば、第1特別図柄に係る始動記憶情報については、ハズレに対応するビット情報として「01」、小当り、2R確変大当り、又は8R確変大当りに対応するビット情報として「10」、16R確変大当りに対応するビット情報として「11」が規定され、始動記憶情報が無い場合は、対応するビット情報として「00」が規定されている。このようなビット情報を基に、ワークRAM73の第1始動記憶領域には、始動記憶情報が古い順に上位ビットから2ビットずつ始動記憶情報に対応するビット情報が記憶される。なお、始動記憶情報が追加される場合は、ビット情報「00」が記憶された最も再下位となる2ビット分の記憶アドレスに対応するビット情報が書き込まれる。例えば、始動記憶情報が古い順に、「ハズレ」、「ハズレ」、「小当り」の3個の始動記憶情報がある場合、ワークRAM73の第1始動記憶領域には、「01011000」のビット列が記憶され、上位ビットから順次2ビットずつビット情報(始動記憶情報)が読み出されるとともに、その余のビット情報の記憶アドレスが2ビットずつ上位にシフトされる。また、例えば、始動記憶情報が古い順に、「ハズレ」、「16R確変大当り」、「16R確変大当り」、「ハズレ」といった4個の始動記憶情報がある場合、ワークRAM73の第1始動記憶領域には、「01111101」のビット列が記憶される。なお、第2特別図柄に係る始動記憶情報についても、同様に、ワークRAM73の第2始動記憶領域に記憶される。
第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のそれぞれは、遊技盤14の面内において左右方向又は上下方向に移動可能な可動部材301,311,321,331と、可動部材301,311,321,331を駆動するための駆動機構(図示略)と、可動部材301,311,321,331の前面に搭載され、発光する数によって始動記憶情報の数等を表示する、例えばLED等の複数のインジケータランプ302,312,322,332とを有する。
可動部材301,321のそれぞれは、正面から見て長矩形状の表示領域131の下側長辺及び上側長辺に沿って左右方向に往復移動可能に設けられている。また、可動部材311,331のそれぞれは、正面から見て長矩形状の表示領域131の右側短辺及び左側短辺に沿って上下方向に往復移動可能に設けられている。可動部材301,311,321,331は、駆動機構によって左右方向又は上下方向に移動させられる。駆動機構は、始動記憶表示装置制御回路78(図6参照)により制御される。
複数のインジケータランプ302,312,322,332は、所定の発光レベルとした所定色の発光によって第1及び第2特別図柄の特別図柄ゲームに係る始動記憶情報の数や、普通図柄の普通図柄ゲームに係る始動記憶情報の数を表示する。具体的にいうと、複数のインジケータランプ302は、表示領域131の下側長辺に沿って左右方向に並ぶように4個配列されており、FIFO方式で記憶された上限4つまでの始動記憶情報を、最優先の左端から順次右隣りへと続く発光態様によって優先順に表示することが可能である。このような複数のインジケータランプ302は、後述する演出モードが例えば通常演出モードの場合において、第1特別図柄に係る始動記憶情報の数を左端から連続する発光数により表示することができる。複数のインジケータランプ312は、表示領域131の右側短辺に沿って上下方向に並ぶように4個配列されており、FIFO方式で記憶された上限4つまでの始動記憶情報を、最優先の下端から順次上隣りへと続く発光態様によって優先順に表示することが可能である。このような複数のインジケータランプ312は、例えば演出モードが通常演出モードの場合において、普通図柄に係る始動記憶情報の数を下端から連続する発光数により表示することができる。複数のインジケータランプ322は、表示領域131の上側長辺に沿って左右方向に並ぶように4個配列されており、FIFO方式で記憶された上限4つまでの始動記憶情報を、最優先の左端から順次右隣りへと続く発光態様によって優先順に表示することができる。このような複数のインジケータランプ322は、例えば演出モードが通常演出モードの場合において、第2特別図柄に係る始動記憶情報の数を左端から連続する発光数により表示することができる。複数のインジケータランプ332は、表示領域131の左側短辺に沿って上下方向に並ぶように4個配列されており、FIFO方式で記憶された上限4つまでの始動記憶情報を、最優先の下端から順次上隣りへと続く発光態様によって優先順に表示することが可能である。このような複数のインジケータランプ332は、例えば演出モードが特殊演出モードの場合において、第1特別図柄に係る始動記憶情報の数を下端から連続する発光数により表示することができる。
本実施形態において、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、特別図柄ゲームの複数ゲームにわたって行われる連続予告演出に用いられる。例えば、連続予告演出が実行される際、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、特別図柄ゲームが終了するごとに反時計回りの順に可動部材301,311,321,331のそれぞれが移動動作を行うとともに、複数のインジケータランプ302,312,322,332の発光表示態様が切り替えられ、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置が移動するように制御される。このような連続予告演出が行われる際、その契機となった始動記憶情報に対応するインジケータランプ302,312,322,332は、所定の発光レベルよりも強い発光レベルによって当該始動記憶情報を強調表示するように制御される。なお、連続予告演出の契機となった始動記憶情報については、例えば対応するインジケータランプを所定色とは異なる特定の発光色とすることで強調表示するようにしてもよい。また、本実施形態において、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、後述する潜確期待モード実行時の演出やSTモード実行時の演出にも用いられ、これらの演出が行われる際に始動記憶情報の表示位置が適宜変更されるほか、各モードの残りゲーム数を表示対象として表示することも可能である。このような第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の具体的な表示態様については、後述する。
なお、特別図柄や普通図柄の変動表示に係る始動記憶情報の表示については、始動記憶表示装置に加えて別の表示装置において表示するようにしてもよく、例えば液晶表示装置13において、第1始動口34及び第2始動口35への入賞の保留等を表示するようにしてもよい。
[遊技機の電気的構成]
遊技機の電気的構成について図6を用いて説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る遊技機における制御回路を示すブロック図である。同図に示すように、遊技機1は、遊技の制御を行う主制御回路6と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路7と、を備えている。
主制御回路6は、メインCPU60、メインROM61(読み出し専用メモリ)、メインRAM62(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路63、I/Oポート64、コマンド出カポート65、及びバックアップコンデンサ66を備えているとともに、各種の装置やスイッチ類と接続されている。
メインCPU60は、メインROM61及びメインRAM62と接続されており、メインROM61に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM61は、メインCPU60により遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば、図18〜図31に示す処理をメインCPU60に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM62は、メインCPU60の一時記憶領域として、種々のフラグ及び変数の値を記憶する機能を有する。メインCPU60の一時記憶領域としては、メインRAM62に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路63は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU60に接続されている。
I/Oポート64は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU60に送信し、メインCPU60からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート65は、メインCPU60からのコマンドを副制御回路7に送信するものである。
バックアップコンデンサ66は、電断時において、例えば、メインRAM62に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM62に記憶されている各種データを保持することに用いられる。
主制御回路6に接続される各種の装置としては、LEDユニット5の他、ソレノイド400,460、外部端子板80が含まれる。
図5に示すように、LEDユニット5は、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示部50、普通図柄用保留表示部51、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53、第1特別図柄用保留表示部54、第2特別図柄用保留表示部55を含んでいる。
大入賞口ソレノイド400は、開閉扉40を駆動させて大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。電動役物ソレノイド460は、普通電動役物としての羽根部材46を開閉する。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しないデータ表示装置、あるいはホール全体の遊技機1を管理するホールコンピュータ等の外部機器90にデータ送信するためのものである。
主制御回路6に接続される各種のスイッチ類としては、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350、通過ゲートスイッチ360、カウントスイッチ390、一般入賞口スイッチ410,420,430,440、バックアップクリアスイッチ81、及び電波センサ86が含まれる。第1始動口スイッチ340及び第2始動口スイッチ350は、第1及び第2始動口34,35に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。通過ゲートスイッチ360は、通過ゲート36を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。カウントスイッチ390は、大入賞口39に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。一般入賞口スイッチ410,420,430,440は、一般入賞口41〜44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。バックアップクリアスイッチ81は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。電波センサ86は、遊技機1に対する異常な電波を検出した場合に、所定の検出信号を主制御回路6に供給するものである。
主制御回路6にはさらに、払出・発射制御回路82が接続されている。払出・発射制御回路82は、払出装置83及び発射装置12を制御するものであり、払出装置83、発射装置12及びカードユニット84が接続されている。カードユニット84は、遊技者の操作によって、カードユニット84に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85との間で送受信可能である。払出・発射制御回路82は、主制御回路6から供給される賞球制御コマンド、カードユニット84から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路82はさらに、発射装置12の発射ハンドル122が遊技者によって握持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された際に、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
このような主制御回路6は、例えば、特別図柄に係る当り抽選(特別図柄抽選)を行い、大当り遊技状態や小当り遊技状態を制御するとともに、当り遊技状態終了後における遊技状態を制御し、また、特別図柄の変動時間を決定付ける変動パターンを決定するための制御を行う。このような主制御回路6の具体的な制御処理については後述する。
副制御回路7は、コマンド出力ポート65及びコマンド入力ポート70を介して主制御回路6に接続されており、主制御回路6からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路7は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、表示制御回路74、音声制御回路75、ランプ制御回路76、始動記憶表示装置制御回路77、及びバックアップコンデンサ78を備えている。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。サブCPU71は、主として遊技機1の演出動作を制御する中心的な回路であり、主制御回路6から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路7の制御を行う。
プログラムROM72には、サブCPU71により遊技機1の演出動作を制御するためのプログラム(後述の図32〜40に示す処理に係るプログラム)や各種のテーブル(後述の図11〜17に示すテーブル)が記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM72に代えて、あるいはプログラムROM72に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後に遊技機1の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM73に記録するようにしてもよい。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。サブCPU71の一時記憶領域としては、ワークRAM73に代えて、あるいはワークRAM73に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
表示制御回路74は、液晶表示装置13の表示制御、及び液晶表示装置13のバックライトの点灯制御するための、図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAM、CGROM、VDP(画像データプロセッサ)から構成される。画像CPUは、サブCPU71から受信したデータに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。画像ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーンの画像データ等が記憶されている。画像RAMは、画像CPUの画像処理時における画像データのワークエリアとして機能し、画像ROMから読み出された画像データを一時的に記憶するものである。また、画像RAMには、バックライトについて設定された発光輝度の情報が記憶される。VRAMは、画像データのフレームバッファとして機能する。CGROMには、LCDに表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されている。画像CPUは、サブCPU71から送信されたデータに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、VDPにCGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データを液晶表示装置13に表示させる制御を行う。
音声制御回路75は、スピーカ21から発生する音声を制御するための、図示しない音声CPU、音声ROM、音声RAMから構成されている。音声CPUは、サブCPU71から送信されたデータに基づいて、音声出力の制御を行うこととなる。音声ROMには、音声のデータが多数記憶されている。音声RAMには、設定された音量の情報が記憶される。
ランプ制御回路76は、遊技機に1設けられた各種ランプ22を点灯制御するための、図示しないランプCPU、ランプROM、ランプRAMから構成されている。ランプCPUは、サブCPU71から送信されたデータに基づいて、ランプ22の点灯の制御を行うこととなる。ランプROMには、ランプ22の点灯パターンを示すランプ点灯パターンデータが多数記憶されている。ランプRAMには、設定された発光輝度の情報が記憶される。
始動記憶表示装置制御回路77は、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の表示動作や移動動作を制御するための、図示しないMPU、ROM、RAM等から構成されている。MPUは、サブCPU71から送信されたデータに基づいて、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の表示動作や移動動作の制御を行うこととなる。ROMには、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の表示パターンや動作パターンを決定付けるデータが多数記憶されている。RAMには、制御パラメータなどの制御に関する情報が一時的に記憶される。
バックアップコンデンサ78は、電断時において、例えば、ワークRAM62に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM62に記憶されている各種データを保持することに用いられる。
副制御回路7はさらに、操作ボタン20Aの押下操作に応じて所定の信号を出力する操作ボタンスイッチ201、及びジョグダイヤル20Bの回転操作に応じて所定の信号を出力するジョグダイヤルスイッチ202が接続されている。例えば、操作ボタンスイッチ201は、操作ボタン20Aが押下されたことを検出した場合にそれに応じた信号を出力する。ジョグダイヤルスイッチ202は、ジョグダイヤル20Bの回転方向や回転速度等に応じた信号を出力する。副制御回路7は、操作ボタンスイッチ201やジョグダイヤルスイッチ202から出力される信号に基づいて、表示制御回路74、音声制御回路75、ランプ制御回路76、及び始動記憶表示装置制御回路77について制御を行うことが可能である。
本実施形態において、副制御回路7は、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330を用いた演出の制御や、演出パターンの制御などを行う。このような副制御回路7の具体的な処理については後述する。
本実施形態では、図6に示すように、主制御回路6から副制御回路7に各種のコマンドを供給することができる一方、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を供給することができないように構成されている。なお、他の実施形態としては、副制御回路から主制御回路に対して信号を送信することが可能な構成としてもよい。
[遊技状態及び演出モードの遷移]
図7は、遊技状態及び演出モードの遷移を示している。同図に示すように、本実施形態においては、遊技状態として、時短遊技状態、確変遊技状態、非時短遊技状態、非確変遊技状態、16R確変大当り遊技状態、8R確変大当り遊技状態、2R確変大当り遊技状態、及び小当り遊技状態が設けられている。同時進行する遊技状態の組み合わせは、非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の組み合わせ、非時短遊技状態かつ確変遊技状態の組み合わせ、時短遊技状態かつ確変遊技状態の組み合わせが存在する。非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の組み合わせは、基本的に通常遊技状態に相当する。一方、同時進行する遊技状態の組み合わせとしては、仕様上、時短遊技状態かつ非確変遊技状態の組み合わせが存在しない。なお、時短遊技状態かつ非確変遊技状態の組み合わせを仕様上設けてもよい。図7に示すように、16R確変大当り遊技状態、8R確変大当り遊技状態、2R確変大当り遊技状態は、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」、「2R確変大当り」と称され、小当り遊技状態は、単に「小当り」と称されることがある。また、確変大当りとその制御が開始される条件は、「大当り」と称されることがあり、確変大当り及び小当りを一纏めにしたものとその制御が開始される条件は、単に「当り」と称されることがある。
演出モードは、遊技状態と密接に関連しており、基本的に遊技状態の進行に応じて副制御回路7により制御される。本実施形態においては、演出モードとして、通常演出モード、特殊演出モード、STモード、潜確期待モードが設けられている。演出モードのそれぞれは、液晶表示装置13の表示領域131に表示される背景画像やスピーカ21から出力されるBGM等が異なり、演出モードごとに装飾図柄の変動表示とともに実行される演出内容の一部が少なくとも異なるようになっている。潜確期待モードにはさらに、低モード、中モード、高モードが設けられている。通常演出モード及び特殊演出モードは、非時短遊技状態かつ非確変遊技状態において実行される演出モードである。この通常演出モードと特殊演出モードとは、所定のゲーム数を消化することを条件に相互に切り替えられる。STモードは、いわゆるスペシャルタイムとなる時短遊技状態かつ確変遊技状態において実行される演出モードである。潜確期待モードは、非時短遊技状態かつ非確変遊技状態、及び、非時短遊技状態かつ確変遊技状態のうち、いずれかの遊技状態において実行されるが、遊技者に対してはいずれの遊技状態であるかを判別され得ないようにする演出モードである。潜確期待モードにおいては、抽選によるいわゆる昇格及び降格を条件として、低モード、中モード、高モードが相互に切り替えられる。
遊技状態及び演出モードの具体的な流れとしては、例えば、通常演出モードあるいは特殊演出モードの実行中にある通常遊技状態(非時短遊技状態かつ非確変遊技状態)において、確変大当り又は小当りの制御開始条件(当り)が生じた場合、初当りとして対応する16R確変大当り、8R確変大当り、2R確変大当り、又は小当りといった当り遊技状態の制御が開始される。
初当りとなる16R確変大当り又は8R確変大当りの大当り遊技状態の終了後は、例えば40回を上限とした時短遊技状態かつ確変遊技状態の遊技状態に移行し、この遊技状態とともにSTモードが実行される。STモードの実行中にある時短遊技状態かつ確変遊技状態の遊技状態において、確変大当りの制御開始条件(大当り)が生じた場合、いわゆる連荘として対応する16R確変大当り、8R確変大当り、又は2R確変大当りといった大当り遊技状態の制御が開始される。これらの大当り遊技状態の終了後は、再び40回を上限とした時短遊技状態かつ確変遊技状態の遊技状態に移行し、この遊技状態とともにSTモードが実行される。STモードの実行中にある時短遊技状態かつ確変遊技状態の遊技状態が、確変大当りの制御開始条件(大当り)が生じることなく上限の40回に達した場合、非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の通常遊技状態に移行し、この通常遊技状態とともに通常演出モードが実行される。
一方、初当りとなる2R確変大当り又は小当りの当り遊技状態の終了後は、非時短遊技状態かつ確変遊技状態、又は、非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の遊技状態に移行する。具体的には、初当りの2R確変大当りの終了後に非時短遊技状態かつ確変遊技状態(40回)の遊技状態に移行し、初当りの小当りの終了後に非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の遊技状態に移行する。これらの遊技状態とともに潜確期待モードが実行される。潜確期待モードの実行中には、昇格及び降格を条件として低モード、中モード、あるいは高モードに切り替えられる。潜確期待モードを実行中の遊技状態において、確変大当りの制御開始条件(大当り)が生じた場合、対応する16R確変大当り、8R確変大当り、又は2R確変大当りといった大当り遊技状態の制御が開始される。これらの大当り遊技状態の終了後は、40回を上限とした時短遊技状態かつ確変遊技状態の遊技状態に移行し、この遊技状態とともにSTモードが実行される。一方、潜確期待モードを実行中の遊技状態において、2R確変大当り又は小当りの制御開始条件(当り)が生じた場合、対応する2R確変大当り又は小当りといった当り遊技状態の制御が開始される。2R確変大当り又は小当りの当り遊技状態の終了後は、再び非時短遊技状態かつ非確変遊技状態の遊技状態に移行し、これらの遊技状態とともに潜確期待モードが実行される。ただし、2R確変大当りについては、潜確期待モードを実行中の遊技状態であって確変遊技状態である場合に限り、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後にSTモードに移行する。すなわち、潜確期待モードにおいて非確変遊技状態である場合には、初当りの2R確変大当りとなるため、当該2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後にSTモードに移行することなく再び潜確期待モードに移行する。なお、例えば、潜確期待モードにおいて昇格の場合は、低モードから中モードへの移行や、中モードから高モードへの移行があるほか、低モードから高モードへの移行もある。同様に、潜確期待モードにおいて降格の場合は、高モードから中モードへの移行や、中モードから低モードへの移行があるほか、高モードから低モードへの移行もある。また、図7において特に図示しないが、潜確期待モードは、所定のゲーム数(例えば40回)を消化することを条件に終了し、通常演出モードに切り替えられるようになっている。
[当り判定用テーブル、当り図柄決定用テーブル]
図8は、当り判定用テーブル及び当り図柄決定用テーブルを示している。当り判定用テーブルは、非確変遊技状態において参照される当り判定用テーブル(非確変遊技状態)と、確変遊技状態において参照される当り判定用テーブル(確変遊技状態)とがある。当り図柄決定用テーブルは、第1特別図柄に対応する当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)と、第2特別図柄に対応する当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)とがある。これらの当り判定用テーブル及び当り図柄決定用テーブルは、メインROM61に記憶されている。
図8に示すように、当り判定用テーブル(非確変遊技状態)及び当り判定用テーブル(確変遊技状態)は、当り判定用乱数(0〜299)と当りの判定結果(特別図柄抽選による当り判定の結果)とを規定している。当り判定用テーブル(非確変遊技状態)によれば、特別図柄抽選に際して当り判定用乱数「0」が抽出された場合に、「大当り」の判定結果が得られ、当り判定用乱数「1」〜「298」が抽出された場合に、「ハズレ」の判定結果が得られ、当り判定用乱数「299」が抽出された場合に、「小当り」の判定結果が得られる。一方、当り判定用テーブル(確変遊技状態)によれば、特別図柄抽選に際して当り判定用乱数「0」〜「9」が抽出された場合に、「大当り」の判定結果が得られ、当り判定用乱数「10」〜「298」が抽出された場合に、「ハズレ」の判定結果が得られ、当り判定用乱数「299」が抽出された場合に、「小当り」の判定結果が得られる。これにより、本実施形態では、非確変遊技状態において大当りの当選確率が1/300であり、確変遊技状態において大当りの当選確率が10/300になっている。また、小当りの当選確率は、非確変遊技状態及び確変遊技状態のいずれにおいても1/300である。
また、図8に示すように、当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)及び当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)は、特別図柄としての停止図柄の決定に用いられるものであり、特別図柄抽選による当りの判定結果と、当り図柄決定用乱数(0〜9)と、当り種別を示す判定結果と、特別図柄抽選により決定される停止図柄(0〜4)とを規定している。
当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)では、当りの判定結果が「大当り」であるときに、当り図柄決定用乱数「0」が抽出された場合に、当り種別として「16R確変大当り」が決定されるとともに、第1特別図柄の停止図柄として「1」が決定される。また、当りの判定結果が「大当り」であるときに、当り図柄決定用乱数「1」〜「4」のいずれかが抽出された場合に、当り種別として「8R確変大当り」が決定されるとともに、第1特別図柄の停止図柄として「2」が決定される。また、当りの判定結果が「大当り」であるときに、当り図柄決定用乱数「5」〜「9」のいずれかが抽出された場合に、当り種別として「2R確変大当り」が決定されるとともに、第1特別図柄の停止図柄として「3」が決定される。また、当りの判定結果が「小当り」である場合は、当り図柄決定用乱数「0」〜「9」のすべてが抽出可能とされ、当り種別として「小当り」が決定されるとともに、第1特別図柄の停止図柄として「4」が決定される。一方、当りの判定結果が「ハズレ」である場合は、当り図柄決定用乱数「0」〜「9」のすべてが抽出可能とされるものの、当り種別としては「ハズレ」が決定され、第1特別図柄の停止図柄としては「0」が決定される。
当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)では、当りの判定結果が「大当り」であるときに、当り図柄決定用乱数「0」〜「5」のいずれかが抽出された場合に、当り種別として「16R確変大当り」が決定されるとともに、第2特別図柄の停止図柄として「1」が決定される。また、当りの判定結果が「大当り」であるときに、当り図柄決定用乱数「6」〜「9」のいずれかが抽出された場合に、当り種別として「2R確変大当り」が決定されるとともに、第2特別図柄の停止図柄として「3」が決定される。また、当りの判定結果が「小当り」である場合は、当り図柄決定用乱数「0」〜「9」のすべてが抽出可能とされ、当り種別として「小当り」が決定されるとともに、第2特別図柄の停止図柄として「4」が決定される。一方、当りの判定結果が「ハズレ」である場合は、当り図柄決定用乱数「0」〜「9」のすべてが抽出可能とされるものの、当り種別としては「ハズレ」が決定され、第2特別図柄の停止図柄としては「0」が決定される。
なお、停止図柄の数や当り種別を決定付けるラウンド数については、上述したものに限らず、より多くてもよいし少なくてもよい。
[遊技状態決定用テーブル]
図9は、遊技状態決定用テーブルを示している。遊技状態決定用テーブルは、遊技状態の移行先を決定する際に用いられるものである。この遊技状態決定用テーブルは、メインROM61に記憶されている。
図9に示すように、遊技状態決定用テーブルは、停止図柄と、当り種別と、当り判定時の遊技状態と、時短回数と、ST回数(確変遊技状態回数)とを規定している。当り判定時の遊技状態については、非確変遊技状態及び確変遊技状態のそれぞれを「0」及び「1」として規定し、非時短遊技状態及び時短遊技状態のそれぞれを「0」及び「1」として規定している。
遊技状態決定用テーブルでは、例えば停止図柄が「1」で当り種別として「16R確変大当り」が決定されたときに、その際の遊技状態がいずれにあっても、当該16R確変大当りの終了後の遊技状態として、時短回数「40回」の時短遊技状態とST回数「40回」の確変遊技状態とが決定される。また、遊技状態決定用テーブルでは、例えば停止図柄が「2」で当り種別として「8R確変大当り」が決定されたときも同様に、その際の遊技状態がいずれにあっても、当該8R確変大当り終了後の遊技状態として、時短回数「40回」の時短遊技状態とST回数「40回」の確変遊技状態とが決定される。
一方、遊技状態決定用テーブルでは、例えば停止図柄が「3」で当り種別として「2R確変大当り」が決定されたときに、その際の遊技状態が非確変遊技状態(確変遊技状態「0」)かつ非時短遊技状態(時短遊技状態「0」)である場合、当該2R確変大当りの終了後の遊技状態として、時短回数「0回」の非時短遊技状態が決定される一方、ST回数「40回」の確変遊技状態が決定される。一方、停止図柄が「3」で当り種別として「2R確変大当り」が決定されたときに、その際の遊技状態が、確変遊技状態(確変遊技状態「1」)かつ非時短遊技状態(時短遊技状態「0」)である場合、又は、確変遊技状態(確変遊技状態「1」)かつ時短遊技状態(時短遊技状態「1」)である場合、当該2R確変大当り終了後の遊技状態として、時短回数「40回」の時短遊技状態とST回数「40回」の確変遊技状態とが決定される。
また、遊技状態決定用テーブルでは、例えば停止図柄が「4」で当り種別として「小当り」が決定されたときに、その際の遊技状態が非確変遊技状態(確変遊技状態「0」)かつ非時短遊技状態(時短遊技状態「0」)である場合、当該小当り終了後の遊技状態は、基本的に小当りに当選する前と同一の遊技状態として維持されることから、時短回数「0回」の非時短遊技状態が決定されるとともに、ST回数「0回」の非確変遊技状態が決定される。一方、停止図柄が「4」で当り種別として「小当り」が決定されたときに、その際の遊技状態が、確変遊技状態(確変遊技状態「1」)かつ非時短遊技状態(時短遊技状態「0」)である場合においても、当該小当り終了後の遊技状態は、基本的に小当りに当選する前と同一の遊技状態として維持されることから、時短回数「0回」の非時短遊技状態が決定され、ST回数として残り回数をそのまま保持した確変遊技状態が決定される。また、停止図柄が「4」で当り種別として「小当り」が決定されたときに、その際の遊技状態が、確変遊技状態(確変遊技状態「1」)かつ時短遊技状態(時短遊技状態「1」)である場合にも、当該小当り終了後の遊技状態は、基本的に小当りに当選する前と同一の遊技状態として維持されることから、時短回数として残り回数をそのまま保持した時短遊技状態が決定されるとともに、ST回数としても残り回数をそのまま保持した確変遊技状態が決定される。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図10は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブル、及び第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。これら第1特別図柄変動パターン決定用テーブル、及び第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、メインROM61に記憶されている。
図10に示すように、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄の変動パターンを決定する際に参照されるテーブルであり、当り種別の判定結果と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、変動パターン(1〜6)と、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h1〜h6)とを規定している。また、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄の変動パターンを決定する際に参照されるテーブルであり、当り種別の判定結果と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、変動パターン(7〜13)と、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h7〜h13)とを規定している。
例えば、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルでは、当り種別の判定結果として「16R確変大当り」が得られ、変動時間決定用乱数「0」〜「79」のいずれかが抽出された場合に、第1特別図柄の変動パターンとして「変動パターン1」が決定されるとともに、その変動時間が50秒に決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h1」が生成される。また、当り種別の判定結果として「16R確変大当り」が得られ、変動時間決定用乱数「80」〜「99」のいずれかが抽出された場合に、第1特別図柄の変動パターンとして「変動パターン2」が決定されるとともに、その変動時間が100秒に決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h2」が生成される。当り種別の判定結果として「8R確変大当り」、「2R確変大当り」、「小当り」、「ハズレ」が得られた場合においても、変動時間決定用乱数を抽出して第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照することにより、対応する変動パターン指定コマンド「h1」〜「h6」が生成される。このようにして生成された変動パターン指定コマンド「h1」〜「h6」は、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71へと送信される。
また、例えば、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルでは、当り種別の判定結果として「16R確変大当り」が得られ、変動時間決定用乱数「0」〜「9」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして「変動パターン7」が決定されるとともに、その変動時間が6秒に決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h7」が生成される。また、当り種別の判定結果として「16R確変大当り」が得られ、変動時間決定用乱数「10」〜「79」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして「変動パターン8」が決定されるとともに、その変動時間が10秒に決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h8」が生成される。さらに、当り種別の判定結果として「16R確変大当り」が得られ、変動時間決定用乱数「80」〜「99」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして「変動パターン9」が決定されるとともに、その変動時間が20秒に決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h9」が生成される。当り種別の判定結果として「2R確変大当り」、「小当り」、「ハズレ」が得られた場合においても、変動時間決定用乱数を抽出して第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照することにより、対応する変動パターン指定コマンド「h10」〜「h13」が生成される。このようにして生成された変動パターン指定コマンド「h7」〜「h13」も、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71へと送信される。
なお、例えば、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルと第2特別図柄変動パターン決定用テーブルとの内容をまとめた一つの特別図柄変動パターン決定用テーブルを構築し、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動パターンを決定する際には、一つの特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。また、図10に示す第1特別図柄変動パターン決定用テーブル及び第2特別図柄変動パターン決定用テーブルにおいては、当り種別に応じて異なる変動パターンが決定されるようにしてもよい。変動パターンに対応する変動時間は、図10に一例として示す時間に限らず、適当な時間を設定することができる。本実施形態においては、第1特別図柄及び第2特別図柄の各別に1つの変動パターン決定用テーブルを割り当てているが、1つの特別図柄に対して複数のテーブルを割り当ててもよい。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
図11は、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブル及び第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらの装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、主制御回路6から送信されて副制御回路7で受信された変動パターン指定コマンドに基づき、サブCPU71が液晶表示装置13において表示する第1装飾図柄及び第2装飾図柄の演出パターンを決定するためのテーブルである。なお、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の各演出パターンは、第1特別図柄及び第2特別図柄の各変動パターンに対応し、変動パターン指定コマンドにより示される変動時間に応じて実行されるようになっている。これにより、液晶表示装置13においては、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のそれぞれが、第1特別図柄及び第2特別図柄の表示に連動して表示される。これらの装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図11に示すように、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、変動パターン指定コマンド(h1〜h6)と、変動パターン(1〜6)と、演出決定用乱数(0〜99)と、演出パターン(A〜M)とを規定している。第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、変動パターン指定コマンド(h7〜h13)と、変動パターン(7〜13)と、演出決定用乱数(0〜99)と、演出パターン(D〜F,O〜W)とを規定している。なお、本実施形態においては、「2R確変大当り」及び「小当り」に対応する演出パターンは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のいずれであっても、「当り演出パターンD」、「当り演出パターンE」、「当り演出パターンF」のいずれかが決定されるようになっており、このような演出パターンから「2R確変大当り」と「小当り」とを区別し得ないようになっている。
図11に示すように、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、変動パターン指定コマンド「h1」で指定される「変動パターン1」に基づいて、演出決定用乱数「0」〜「69」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンA」が決定され、演出決定用乱数「70」〜「89」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンB」が決定され、演出決定用乱数「90」〜「99」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンC」が決定される。同様に、変動パターン指定コマンド「h2」〜「h6」で指定される「変動パターン2〜6」に基づく場合は、演出パターンとして「当り演出パターンD〜F」、「大当り演出パターンG」、「ハズレ演出パターンA〜M」が決定される。第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、変動パターン指定コマンド「h7」で指定される「変動パターン7」に基づいて、演出決定用乱数「0」〜「49」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンO」が決定され、演出決定用乱数「50」〜「99」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンP」が決定される。同様に、変動パターン指定コマンド「h8」〜「h13」で指定される「変動パターン8〜13」に基づく場合は、演出パターンとして「大当り演出パターンQ〜T」、「当り演出パターンD〜F」、「ハズレ演出パターンO〜W」が決定される。すなわち、これらの演出パターン決定用テーブルに規定された演出決定用乱数の数値範囲は、各演出パターンを決定(選択)する際の選択率の基準となるものであり、演出選択率を決定付けるものともいえる。
なお、例えば「大当り演出パターンA」と「ハズレ演出パターンA」とは、最終的な表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるか異なるだけであり、最終的な表示結果に至るまでの演出内容は同一である。また、図11にハッチングで示すハズレ演出パターンでは、装飾図柄の一部が揃ったリーチハズレの停止態様で停止表示される。本実施形態においては、図11に示すように、1つの変動パターンにつき複数種類の演出パターンが割り当てられている場合があるが、これに限られるものではなく、変動パターン毎に割り当てる演出パターンの数を異ならせるようにしてもよい。第1装飾図柄演出パターン決定用テーブル及び第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、それぞれ1つずつ設けたが、いずれか一方又は両方のテーブルについて複数設けてもよい。また、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブル及び第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルをまとめて一つのテーブルとしてもよい。本実施形態においては、「第1装飾図柄」と「第2装飾図柄」とを区別しているが、いずれも同じ装飾図柄を用いて同一の表示領域に変動表示及び停止表示されるものである。
[演出モード選択用テーブル]
図12は、演出モード選択用テーブル(通常演出モード)、演出モード選択用テーブル(特殊演出モード)、演出モード選択用テーブル(低モード)、演出モード選択用テーブル(中モード)、及び演出モード選択用テーブル(高モード)を示している。これらの演出モード選択用テーブルは、初当りの2R確変大当り(突確)又は小当りの終了後に移行する潜確期待モードの種類を決定するためのテーブルである。これらの演出モード選択用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図12に示すように、演出モード選択用テーブルのそれぞれは、移行先潜確期待モード(低モード、中モード、高モード)と、セットする演出モードフラグの値(02H、03H、04H)と、小当り及び2R確変大当り(突確)のそれぞれにおける移行確率とを規定している。演出モードフラグは、演出モードの種類を示すものであり、ワークRAM73の所定の領域にセットされる。演出モードと演出モードフラグとの対応関係は、通常演出モードが演出モードフラグ「00H」に対応し、特殊演出モードが演出モードフラグ「01H」に対応し、潜確期待モードの低モードが演出モードフラグ「02H」に対応し、潜確期待モードの中モードが演出モードフラグ「03H」に対応し、潜確期待モードの高モードが演出モードフラグ「04H」に対応し、STモードが演出モードフラグ「05H」に対応する。
図12に示すように、例えば、通常演出モードにおいて小当り又は突確の判定結果が得られた場合は、演出モード選択用テーブル(通常演出モード)が参照される。このとき、移行先となる潜確期待モードについては、小当りであれば、80%の確率で「低モード」に決定され、15%の確率で「中モード」に決定され、5%の確率で「高モード」に決定される。一方、突確であれば、70%の確率で「低モード」に決定され、20%の確率で「中モード」に決定され、10%の確率で「高モード」に決定される。また、特殊演出モードにおいて小当り又は突確の判定結果が得られた場合は、演出モード選択用テーブル(特殊演出モード)が参照される。このとき、移行先となる潜確期待モードについては、小当りであれば、40%の確率で「低モード」に決定され、40%の確率で「中モード」に決定され、20%の確率で「高モード」に決定され、突確の場合も同様に、40%の確率で「低モード」に決定され、40%の確率で「中モード」に決定され、20%の確率で「高モード」に決定される。
また、例えば、潜確期待モードの低モードにおいて小当り又は突確の判定結果が得られた場合は、演出モード選択用テーブル(低モード)が参照される。このとき、移行先となる潜確期待モードについては、小当りであれば、30%の確率で「低モード」に決定され、50%の確率で「中モード」に決定され、20%の確率で「高モード」に決定される。一方、突確であれば、10%の確率で「低モード」に決定され、50%の確率で「中モード」に決定され、40%の確率で「高モード」に決定される。すなわち、低モードにおいては、小当りよりも突確の方が「中モード」あるいは「高モード」へと昇格する可能性が高い。
また、例えば、潜確期待モードの中モードにおいて小当り又は突確の判定結果が得られた場合は、演出モード選択用テーブル(中モード)が参照される。このとき、移行先となる潜確期待モードについては、小当りであれば、0%の確率で「低モード」に決定され、80%の確率で「中モード」に決定され、20%の確率で「高モード」に決定される。一方、突確であれば、10%の確率で「低モード」に決定され、50%の確率で「中モード」に決定され、40%の確率で「高モード」に決定される。すなわち、中モードにおいても、小当りよりも突確の方が「高モード」へと昇格する可能性が高い。また、中モードにおいては、小当りによって「低モード」へと降格する可能性がない一方、突確の場合に「低モード」へと降格する可能性がある。
また、例えば、潜確期待モードの高モードにおいて小当り又は突確の判定結果が得られた場合は、演出モード選択用テーブル(高モード)が参照される。このとき、移行先となる潜確期待モードについては、小当りであれば、0%の確率で「低モード」に決定され、0%の確率で「中モード」に決定され、100%の確率で「高モード」に決定される。一方、突確であれば、10%の確率で「低モード」に決定され、0%の確率で「中モード」に決定され、90%の確率で「高モード」に決定される。すなわち、高モードにおいては、小当りよりも突確の方が「低モード」へと降格する可能性がある。なお、演出モード選択用テーブルにおける移行確率については、仕様に応じて適宜値を設定することができる。
[潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブル]
図13は、潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブルを示している。この潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブルは、連続予告演出の実行契機となった「ハズレ」の始動記憶情報に基づく特別図柄の変動表示が終了した場合に参照されるテーブルであり、潜確期待モードの実行時における移行先としての低モード、中モード、高モードを決定するためのテーブルである。潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。なお、潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブルは、「当り」の判定結果に応じて参照されるものとしてもよい。
図13に示すように、潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブルは、滞在している潜確期待モード(低モード、中モード、高モード)と、移行先となる低モード、中モード、高モードごとに移行確率とを規定している。例えば、滞在している潜確期待モードが低モードである場合、移行先としては、70%の確率で低モードとなり、25%の確率で中モードとなり、5%の確率で高モードとなる。また、滞在している潜確期待モードが中モードである場合、移行先としては、20%の確率で低モードとなり、60%の確率で中モードとなり、20%の確率で高モードとなる。滞在している潜確期待モードが高モードである場合、移行先としては、10%の確率で低モードとなり、50%の確率で中モードとなり、40%の確率で高モードとなる。
[演出変更用テーブル選択用テーブル]
図14は、第1演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ01H)、第2演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ02H)、第3演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ03H)、第4演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ04H)を示している。これらの演出変更用テーブル選択用テーブルは、演出変更カウンタの値が「0」になった際に変更フラグにセットする値を決定するためのテーブルである。これらの演出モード選択用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図14に示すように、演出変更用テーブル選択用テーブルのそれぞれは、対応する変更フラグ(01H、02H、03H、04H)が選択される確率(選択確率)と、セットする変更フラグの値(01H、02H、03H、04H)と、セットする演出変更カウンタの値(50、100、200、300)とを規定している。変更フラグは、後述する演出変更用テーブルの種類を示すものであり、ワークRAM73の所定の領域にセットされる。演出変更カウンタは、演出変更の契機となるゲーム回数を計数するための減算カウンタであり、ワークRAM73の所定の領域にセットされる。
図14に示すように、例えば、変更フラグの値が「01H」で演出変更カウンタの値が0となった場合は、第1演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ01H)が参照される。このとき、次にセットする変更フラグの値及び演出変更カウンタの値の組み合わせとしては、50%の選択確率で「01H」及び「100」となり、20%の選択確率で「02H」及び「200」となり、20%の選択確率で「03H」及び「300」となり、10%の選択確率で「04H」及び「50」となる。同様に、変更フラグの値が「02H」、「03H」、「04H」で演出変更カウンタの値が0となった場合は、第2演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ02H)、第3演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ03H)、第4演出変更用テーブル選択用テーブル(変更フラグ04H)が参照され、次にセットする変更フラグの値及び演出変更カウンタの値の組み合わせが選択確率に基づいて決定される。このような演出変更用テーブル選択用テーブルでは、既にセットされている変更フラグの値に応じて、セットする変更フラグの値の選択確率が異なるようになっている。また、セットする演出変更カウンタの値は、同時にセットする変更フラグの値に応じて一律同じ値となるようになっており、例えば、変更フラグ「01H」では、演出変更カウンタが「100」にセットされ、変更フラグ「02H」では、演出変更カウンタが「200」にセットされ、変更フラグ「03H」では、演出変更カウンタが「300」にセットされ、変更フラグ「04H」では、演出変更カウンタが「50」にセットされる。なお、テーブルごとにセットする変更フラグの値に応じて演出変更カウンタの値が異なるようにしてもよい。
[演出変更用テーブル]
図15は、第1演出変更用テーブル(変更フラグ01H)、第2演出変更用テーブル(変更フラグ02H)、第3演出変更用テーブル(変更フラグ03H)、第4演出変更用テーブル(変更フラグ04H)を示している。これらの演出変更用テーブルは、ゲームごとに先述の演出決定用乱数に対して後述の加算値を加算するか否かを決定するためのテーブルである。これらの演出変更用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図15に示すように、演出変更用テーブルのそれぞれは、演出変更カウンタの値(1〜300)と、演出決定用乱数に加算するか否かを抽選により決定付ける際の当選確率とを規定している。なお、図中にハッチングで示す演出変更カウンタの値となるゲーム回数(特殊モード移行値)では、通常演出モードから特殊演出モードに移行することとなる。
図15に示すように、例えば、変更フラグが「01H」の場合、第1演出変更用テーブル(変更フラグ01H)が参照され、演出変更カウンタの値が100〜71であるときは、1%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が70〜11であるときは、3%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が10〜1であるときは、特殊演出モードとして5%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。同様に、変更フラグが「02H」の場合、第2演出変更用テーブル(変更フラグ02H)が参照され、演出変更カウンタの値が200〜71であるときは、0%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が70〜6であるときは、1%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が5〜1であるときは、特殊演出モードとして10%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。変更フラグが「03H」の場合、第3演出変更用テーブル(変更フラグ03H)が参照され、演出変更カウンタの値が300〜61であるときは、3%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が60〜11であるときは、10%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が10〜1であるときは、特殊演出モードとして3%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。変更フラグが「04H」の場合、第4演出変更用テーブル(変更フラグ04H)が参照され、演出変更カウンタの値が50〜44であるときは、10%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が43〜41であるときは、10%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われ、演出変更カウンタの値が40〜1であるときは、特殊演出モードとして30%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。
[加算用テーブル]
図16は、第1加算用テーブル(変更フラグ01H)、第2加算用テーブル(変更フラグ02H)、第3加算用テーブル(変更フラグ03H)、第4加算用テーブル(変更フラグ04H)を示している。これらの加算用テーブルは、先述の演出変更用テーブル用いて加算する旨が決定された場合にその加算値を決定するためのテーブルである。これらの加算用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図16に示すように、加算用テーブルのそれぞれは、演出変更カウンタの値(1〜300)と、加算値を抽選により決定付ける際の選択確率と、加算値とを規定している。例えば、変更フラグが「01H」の場合、第1加算用テーブル(変更フラグ01H)が参照され、演出変更カウンタの値が100〜71であるときは、90%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「1」が加えられ、10%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「2」が加えられ、演出変更カウンタの値が70〜11であるときは、100%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「3」が加えられ、演出変更カウンタの値が10〜1であるときは、80%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「5」が加えられ、20%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「10」が加えられる。
同様に、変更フラグが「02H」の場合、第2加算用テーブル(変更フラグ02H)が参照され、演出変更カウンタの値が70〜6であるときは、50%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「1」が加えられ、50%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「3」が加えられ、演出変更カウンタの値が5〜1であるときは、90%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「3」が加えられ、10%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「5」が加えられる。変更フラグが「03H」の場合、第3加算用テーブル(変更フラグ03H)が参照され、演出変更カウンタの値が300〜61であるときは、90%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「0」が加えられ、10%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「1」が加えられ、演出変更カウンタの値が60〜11であるときは、80%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「0」が加えられ、20%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「2」が加えられ、演出変更カウンタの値が10〜1であるときは、70%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「0」が加えられ、30%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「3」が加えられる。変更フラグが「04H」の場合、第4加算用テーブル(変更フラグ04H)が参照され、演出変更カウンタの値が50〜41であるときは、100%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「5」が加えられ、演出変更カウンタの値が40〜1であるときは、40%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「10」が加えられ、40%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「30」が加えられ、20%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「50」が加えられる。なお、演出決定用乱数に加算した結果が上限値となる「99」を超える場合は、その加算結果を上限値とみなして適用するようになっている。なお、演出決定用乱数に加算した結果が上限値を超えた場合は、その超えた分の数値を基にして演出パターンを決定するようにしてもよい。例えば、演出決定用乱数が「95」で加算値が「10」の場合は、上限値「99」を超えた分となる「6」に基づいて演出パターンを決定するようにしてもよい。
[連続予告決定用テーブル]
図17は、始動記憶情報が2個の場合に対応する連続予告決定用テーブル(始動記憶2個)と、始動記憶情報が3個の場合に対応する連続予告決定用テーブル(始動記憶3個)と、始動記憶情報が4個の場合に対応する連続予告決定用テーブル(始動記憶4個)とを示している。これらの連続予告決定用テーブルは、主制御回路6から送信されて副制御回路7で受信された始動口入賞コマンドに含まれる当りの判定結果に基づき、連続予告演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。連続予告決定用テーブルは、当りの判定結果と、連続予告演出を実行するか否かを決定付ける際の選択確率と、連続予告演出を実行するか否かの情報(実行/非実行)とを規定している。これらの連続予告決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図17に示すように、始動記憶情報が2個の場合には、連続予告決定用テーブル(始動記憶2個)が参照され、16R確変大当りであるときは、10%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、90%の選択確率で連続予告演出が実行されず、その他の大当り又は小当りであるときは、3%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、97%の選択確率で連続予告演出が実行されず、ハズレであるときは、1%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、99%の選択確率で連続予告演出が実行されない。同様に、始動記憶情報が3個の場合には、連続予告決定用テーブル(始動記憶3個)が参照され、16R確変大当りであるときは、10%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、90%の選択確率で連続予告演出が実行されず、その他の大当り又は小当りであるときは、20%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、80%の選択確率で連続予告演出が実行されず、ハズレであるときは、3%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、97%の選択確率で連続予告演出が実行されない。始動記憶情報が4個の場合には、連続予告決定用テーブル(始動記憶4個)が参照され、16R確変大当りであるときは、30%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、70%の選択確率で連続予告演出が実行されず、その他の大当り又は小当りであるときは、20%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、80%の選択確率で連続予告演出が実行されず、ハズレであるときは、5%の選択確率で連続予告演出が実行される一方、95%の選択確率で連続予告演出が実行されない。
[メインCPUにより実行されるメイン処理]
図18は、メインCPU60により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図18に示すように、メインCPU60は、まず初期化処理を行う(S10)。この処理において、メインCPU60は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。
次に、メインCPU60は、乱数値更新処理を行う(S11)。この処理において、メインCPU60は、初期値乱数カウンタや変動時間決定用乱数カウンタ等の更新を行う。
次に、メインCPU60は、タイマ更新処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU60は、メインCPU60とサブCPU71との同期をとるためのタイマ、大入賞口39の開放時間を計時するための大入賞口開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。
次に、メインCPU60は、特別図柄制御処理を行う(S13)。この処理において、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350からの検知信号に基づいて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM61に記憶される当り判定用テーブル及び当り図柄決定用テーブルを参照し、当り抽選(特別図柄抽選)に当選したか否かや特別図柄の停止図柄を判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。この特別図柄制御処理については、図20を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、普通図柄制御処理を行う(S14)。この処理において、メインCPU60は、通過ゲートスイッチ360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される普通図柄当選テーブル(図示略)を参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。
なお、普通図柄抽選に当選した場合は、普通電動役物としての羽根部材46が開放状態となって、第2始動口35に遊技球が入球しやすくなる。
次に、メインCPU60は、図柄表示装置制御処理を行う(S15)。この処理において、メインCPU60は、S13、S14においてメインRAM62に記憶された特別図柄制御処理の結果及び普通図柄制御処理の結果に応じて、第1特別図柄表示部52、第2特別図柄表示部53、普通図柄表示部50を駆動するための制御信号をメインRAM62に記憶する処理を行う。メインCPU60は、第1特別図柄表示部52、第2特別図柄表示部53に制御信号を送信する。第1特別図柄表示部52又は第2特別図柄表示部53は、受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示部50は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。
次に、メインCPU60は、遊技情報データ生成処理を行う(S16)。この処理において、メインCPU60は、外部機器90(例えばホールコンピュータや呼出装置)へと送信すべき遊技情報に関するデータを生成する。
次に、メインCPU60は、ポート出力処理を行う(S17)。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39における開閉扉40や第2始動口35における羽根部材46を駆動制御するための信号を出力する。
次に、メインCPU60は、コマンド出力処理を行う(S18)。この処理において、メインCPU60は、副制御回路7(サブCPU71)に対して各種コマンドを送信する。
次に、メインCPU60は、払出処理を行う(S19)。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39、第1始動口34、第2始動口35、一般入賞口41〜44に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。この処理が終了すると、メインCPU60は、S11の処理に移り、S11〜S19の処理を繰り返す。
[システムタイマ割込処理]
図19は、メインCPU60により実行されるシステムタイマ割込処理を示すフローチャートである。システムタイマ割込処理は、メインCPU60がメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行される処理である。
図19に示すように、メインCPU60は、レジスタ退避処理を行う(S20)。この処理において、メインCPU60は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。
次に、メインCPU60は、乱数更新処理を行う(S21)。この処理において、メインCPU60は、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタ等の更新を行う。
次に、メインCPU60は、スイッチ入力処理を行う(S22)。この処理において、メインCPU60は、第1及び第2始動口スイッチ340,350、一般入賞口スイッチ410,420,430,440等への信号の入力の有無を判定する。
次に、メインCPU60は、レジスタ復帰処理を行う(S23)。この処理において、メインCPU60は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄制御処理]
図20は、メインCPU60により実行される特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、メイン処理のサブルーチンとして実行される。図20において、S31からS38の側方に付記する数値は、それらの処理に対応する制御状態フラグの値を示し、この制御状態フラグは、メインRAM62の所定の記憶領域に記憶される。メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている制御状態フラグの値に応じて、その値に対応する1つの処理を実行し、これにより特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU60は、制御状態フラグの値に基づいて、各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S31からS38における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU60は、各処理に対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、メインCPU60は、所定の周期で先述の図19に示すシステムタイマ割込処理も実行する。
図20に示すように、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(S30)。
次に、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理を実行する(S31)。この特別図柄記憶チェック処理については、図21を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理処理を実行する(S32)。この処理において、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、特別図柄の変動表示において所定の変動時間が経過した場合(特別図柄の変動表示が停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、S33の処理を実行するように設定する。この特別図柄変動時間管理処理については、図23を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を実行する(S33)。メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当りか否かを判定する。メインCPU60は、当りである場合に、当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、S34の処理を実行するように設定する。一方、メインCPU60は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。すなわち、当りではない場合にはメインCPU60は、S38の処理を実行するように設定する。この特別図柄表示時間管理処理については、図24を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を実行する(S34)。この処理において、メインCPU60は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM61から読み出した大入賞口39を開放させるためのデータをメインRAM62に記憶する。メインCPU60はメインRAM62に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド400に供給する。このように、メインCPU60等は、大入賞口39の開閉制御を行う。つまり、大入賞口39の開放状態と閉鎖状態が繰り返される当り遊技状態として、16R確変大当り、8R確変大当り、2R確変大当り、又は小当りといった遊技状態が実行される。そして、メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば約27秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、S36の処理を実行するように設定する。この当り開始インターバル管理処理については、図25を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する(S35)。この処理において、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU60は、開放上限時間(例えば約27秒又は0.2秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、S36の処理を実行するように設定する。この大入賞口再開放前待ち時間管理処理については、図26を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放中処理を実行する(S36)。メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば“9”)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。この大入賞口開放中処理については、図27を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、当り終了インターバル管理処理を実行する(S37)。この処理において、メインCPU60は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU60は、S38の処理を実行するように設定する。この当り終了インターバル管理処理については、図28を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する(S38)。この処理において、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU60は、S31の処理を実行するように設定する。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。この特別図柄ゲーム終了処理については、図29を参照して後述する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU60は、遊技状態が、当り遊技状態ではない場合において、当りの判定結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“07H”と順にセットすることにより、図20に示すS31、S32、S33、S38の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU60は、遊技状態が当り遊技状態ではない場合において、当りの判定結果が当りであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“03H”と順にセットすることにより、図20に示すS31、S32、S33、S34の処理を所定のタイミングで実行し、当り遊技状態への制御を実行することになる。さらに、メインCPU60は、当り遊技状態への制御が実行された場合に、制御状態フラグを“04H”、“05H”と順にセットすることにより、図20に示すS36、S35の処理を所定のタイミングで実行し、当り遊技状態を実行することとなる。なお、当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、“04H”、“06H”、“07H”と順にセットすることにより、図20に示すS35、S37からS38の処理を所定のタイミングで実行し、当り遊技状態を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図21は、メインCPU60により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図21に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う(S40)。S40において、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合(S40:YES)、メインCPU60は、S41の処理に移る。一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判定した場合(S40:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S41において、メインCPU60は、始動記憶情報の有無を判定する処理を行う。この処理において、特別図柄ゲームの始動記憶情報がないと判定した場合(S41:NO)、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、メインCPU60は、S42の処理に移る。一方、始動記憶情報があると判定した場合(S41:YES)、メインCPU60は、第1及び第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶情報が存在するため、S43の処理に移る。
S42において、メインCPU60は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶情報(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、27秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU60は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これにより、副制御回路7において、デモ表示が液晶表示装置13おいて実行されることとなる。このデモ表示処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S43において、メインCPU60は、第2特別図柄に対応する始動記憶情報の個数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶情報の個数が「0」である、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合(S43:NO)、S44の処理に移る。一方、第2特別図柄に対応する始動記憶情報の個数が「0」でない、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合(S43:YES)、メインCPU60は、S45の処理に移る。
S44において、メインCPU60は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する。ここで、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定された場合、少なくとも第2特別図柄に対応する始動記憶情報が存在するが、S41では始動記憶情報の有無の確認しか行われていないために、第1特別図柄に対応する始動記憶情報については存在する場合と存在しない場合がある。すなわち、第1特別図柄に対応する始動記憶情報と第2特別図柄に対応する始動記憶情報とが共に存在することがあるが、S44は、第2特別図柄に対応する始動記憶情報の処理を優先して行う(第2始動口35への入賞(電サポ入賞)による特別図柄抽選を優先して行う)ことを意味している。この処理を終了すると、メインCPU60は、S46の処理に移る。
S45において、メインCPU60は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する。すなわち、始動記憶情報が存在し、かつ、第2特別図柄に対応する始動記憶情報が存在しないために、メインCPU60は、第1特別図柄に対応する始動記憶情報のみが存在すると判断する。そのため、メインCPU60は、第1特別図柄の変動であることを示す変動状態番号(01H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU60は、S46の処理に移る。
S46において、メインCPU60は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、特別図柄記憶転送処理を実行する(S47)。この処理において、メインCPU60は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄であれば、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄であれば、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、大当り判定処理を実行する(S48)。この処理において、メインCPU60は、当り判定用テーブルを参照し、当り判定用乱数として抽出した値(当り判定用乱数値)が「大当り」に対応付けられた値(大当り判定値)と一致しているか否かを判定する。なお、図8に示すように、非確変遊技状態である場合に比べて大当りの当選確率が高い確変遊技状態である場合には、「大当り」に対応する当り判定用乱数の値が多く規定された当り判定用テーブル(確変遊技状態)が参照される。これにより、遊技状態が確変遊技状態である場合には、大当り遊技状態(16R確変大当り、8R確変大当り、2R確変大当り)に移行する確率が通常状態よりも向上することとなる。そして、メインCPU60は、当り判定用乱数値が大当り判定値に一致している場合、すなわち非確変遊技状態では当り判定用乱数値が「0」であり、あるいは確変遊技状態では当り判定用乱数値が「0〜9」であれば、当りの判定結果を「大当り」とする。つまり、メインCPU60は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行う。このように、S48の処理により、特別図柄ゲームの結果として「大当り」か否かが決定される。
次に、メインCPU60は、小当り判定処理を実行する(S49)。この処理において、メインCPU60は、当り判定用テーブルを参照し、当り判定用乱数として抽出した値(当り判定用乱数値)が「小当り」に対応付けられた値(小当り判定値)と一致しているか否かを判定する。なお、図8に示すように、非確変遊技状態又は確変遊技状態のいずれの場合においても、小当り判定値は「299」であり、小当り遊技状態に移行する確率が等しくなっている。そして、メインCPU60は、当り判定用乱数値が小当り判定値に一致している場合、すなわち当り判定用乱数値が「299」であれば、当りの判定結果を「小当り」とする。つまり、メインCPU60は、小当り遊技状態とするか否かの判定を行う。このように、S49の処理により、特別図柄ゲームの結果として「小当り」か否かが決定される。なお、小当り判定処理においても、非確変遊技状態と確変遊技状態とで小当り遊技状態に移行する確率が異なるようにしてもよい。
次に、メインCPU60は、特別図柄決定処理を実行する(S50)。この処理において、メインCPU60は、当り図柄決定用テーブル(図8参照)を参照して、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた当り図柄決定用乱数値に基づいて、当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り、2R確変大当り、小当り、ハズレ)とこれに応じた特別図柄の停止図柄を決定する。決定された当り種別及び停止図柄は、当り図柄データ又は停止図柄データとしてメインRAM62の所定領域にセットされる。これにより、これらの図柄データに対応する図柄指定コマンドが主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71へと供給される。この特別図柄決定処理については、図22を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する(S51)。この処理において、メインCPU60は、S50の処理において決定された当り種別や停止図柄等に基づいて特別図柄変動パターン決定用テーブル(図10参照)を選択する。そして、メインCPU60は、変動時間決定用乱数値カウンタから抽出した変動時間決定用乱数値と、選択した特別図柄変動パターン決定用テーブルとに基づいて特別図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを示すデータを含む変動パターン指定コマンドをメインRAM62の所定領域に記憶する。これにより、変動パターン指定コマンドが主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71へと供給され、変動パターンに対応する演出パターンのデータに基づいて、液晶表示装置13の表示領域131には、装飾図柄(識別図柄)が変動表示させられる。
次に、メインCPU60は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S52)。この処理において、メインCPU60は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する(S53)。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図22は、メインCPU60により実行される特別図柄決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄決定処理は、特別図柄記憶チェック処理のサブルーチンとして実行される。
図22に示すように、メインCPU60は、当りの判定結果として、大当りか否かを判定する処理を行う(S60)。S60において、大当りであると判定した場合(S60:YES)、メインCPU60は、S61の処理に移る。一方、大当りでないと判定した場合(S60:NO)、メインCPU60は、S66に処理を移す。
S61において、メインCPU60は、変動状態番号が(01H)であるか否かを判定する処理を行う。変動状態番号が(01H)であると判定した場合(S61:YES)、メインCPU60は、S62の処理に移る。一方、変動状態番号が(01H)でないと判定した場合(S61:NO)、メインCPU60は、S64の処理に移る。
S62において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値(当り図柄決定用乱数値)に応じて、第1特別図柄の大当り図柄(停止図柄)を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値(「0」〜「9」)と当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)とに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄(停止図柄「1」〜「3」)を決定する処理を行う。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う(S63)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄の大当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部52に供給する。第1特別図柄表示部52は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、液晶表示装置13の表示領域131には、副制御回路7の制御によって第1特別図柄に対応する大当りの停止表示態様で装飾図柄(識別図柄)が導出表示される。この処理を終了すると、メインCPU60は、S72の処理に移る。
S64において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値(当り図柄決定用乱数値)に応じて、第2特別図柄の大当り図柄(停止図柄)を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値(「0」〜「9」)と当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)とに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄(停止図柄「1」又は「3」)を決定する処理を行う。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う(S65)。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄の大当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部53に供給する。第2特別図柄表示部53は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、液晶表示装置13の表示領域131には、副制御回路7の制御によって第2特別図柄に対応する大当りの停止表示態様で装飾図柄(識別図柄)が導出表示される。この処理を終了すると、メインCPU60は、S72の処理に移る。
S66において、メインCPU60は、小当り判定処理(S49)の結果、小当りか否かを判定する処理を行う。小当りであると判定した場合(S66:YES)、メインCPU60は、S67の処理に移る。小当りでないと判定した場合(S66:NO)、メインCPU60は、S74の処理に移る。
S67において、メインCPU60は、変動状態番号が(01H)であるか否かを判定する処理を行う。変動状態番号が(01H)であると判定した場合(S67:YES)、メインCPU60は、S68の処理に移る。一方、変動状態番号が(01H)でないと判定した場合(S67:NO)、メインCPU60は、S70の処理に移る。
S68において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値(当り図柄決定用乱数値)に応じて、第1特別図柄の小当り図柄(停止図柄)を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値(「0」〜「9」)と当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)とに基づいて、第1特別図柄の小当り図柄(停止図柄「4」)を決定する処理を行う。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄の小当り図柄のデータセット及び小当り図柄のコマンドセットを行う(S69)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄の小当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部52に供給する。第1特別図柄表示部52は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の小当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、第1特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、液晶表示装置13の表示領域131には、副制御回路7の制御によって第1特別図柄に対応する小当りの停止表示態様で装飾図柄(識別図柄)が導出表示される。この処理を終了すると、メインCPU60は、S72の処理に移る。
S70において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値(当り図柄決定用乱数値)に応じて、第2特別図柄の小当り図柄(停止図柄)を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値(「0」〜「9」)と当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)とに基づいて、第2特別図柄の小当り図柄(停止図柄「4」)を決定する処理を行う。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄の小当り図柄のデータセット及び小当り図柄のコマンドセットを行う(S71)。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄の小当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部52に供給する。第2特別図柄表示部52は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の小当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、第2特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、液晶表示装置13の表示領域131には、副制御回路7の制御によって第2特別図柄に対応する小当りの停止表示態様で装飾図柄(識別図柄)が導出表示される。この処理を終了すると、メインCPU60は、S72の処理に移る。
S72において、メインCPU60は、当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データセットを行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM62にセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放回数関連データセットを行う(S73)。この処理において、メインCPU60は、大入賞口開放回数関連データをメインRAM62にセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S74において、メインCPU60は、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU60は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、変動している特別図柄が第1特別図柄か第2特別図柄かに応じて、第1特別図柄表示部52又は第2特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部52は、第1特別図柄を変動表示させるとともに、第1特別図柄をハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる一方、第2特別図柄表示部53は、第2特別図柄を変動表示させるとともに、第2特別図柄をハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、液晶表示装置13の表示領域131には、副制御回路7の制御によって第1特別図柄又は第2特別図柄に対応するハズレの停止表示態様で装飾図柄(識別図柄)が導出表示される。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図23は、メインCPU60により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図23に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行う(S80)。特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合(S80:YES)、メインCPU60は、S81の処理に移る。一方、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)でないと判定した場合(S80:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S81において、メインCPU60は、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う。S81において、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合(S81:YES)、メインCPU60は、S82の処理に移る。一方、待ち時間タイマが“0”でないとは判別した場合(S81:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S82において、メインCPU60は、制御状態フラグとして特別図柄表示時間管理を示す値(02H)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行う。
次に、メインCPU60は、図柄停止コマンドのセットを行う(S83)。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、図柄停止コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。この図柄停止コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給される。これにより、副制御回路7のサブCPU71は、図柄停止を認識するようになる。
次に、メインCPU60は、確定後待ち時間としての待ち時間タイマをセットする処理を実行する(S84)。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間を記憶する処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図24は、メインCPU60により実行される特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図24に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う(S90)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合(S90:YES)、メインCPU60は、S91の処理に移る。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)でないと判定した場合(S90:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S91において、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)である場合に、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、待ち時間タイマの値が“0”である場合(S91:YES)、S92の処理に移る。一方、待ち時間タイマの値が“0”でない場合(S91:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S92において、メインCPU60は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。大当りである場合(S92:YES)、メインCPU60は、S93の処理に移る。一方、大当りでない場合(S92:NO)、メインCPU60は、S94の処理に移る。
S93において、メインCPU60は、メインRAM62の遊技状態フラグをクリアする処理を行う。このとき、遊技状態フラグが確変遊技状態・時短遊技状態を示す値であればその値がクリアされ、遊技状態フラグが「00H」にセットされることとなる。その後、メインCPU60は、S100の処理に移る。
S94において、メインCPU60は、確変回数カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。確変回数カウンタは、確変遊技状態における特別図柄の変動回数(ゲーム数)を例えば40回まで計数するための減算カウンタであり、メインRAM62の所定の領域にセットされる。変動回数カウンタの値が“0”である場合(S94:YES)、メインCPU60は、S99の処理に移る。変動回数カウンタの値が“0”でない場合(S94:NO)、メインCPU60は、S95の処理に移る。
S95において、メインCPU60は、メインRAM62の変動回数カウンタの値を1減算する処理を行う。
次に、メインCPU60は、再度、メインRAM62の変動回数カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う(S96)。変動回数カウンタの値が“0”である場合(S96:YES)、メインCPU60は、S97の処理に移る。一方、変動回数カウンタの値が“0”でない場合(S96:NO)、メインCPU60は、S99の処理に移る。
S97において、メインCPU60は、メインRAM62の遊技状態フラグをクリアする処理を行う。このときも、遊技状態フラグが「00H」にセットされることとなる。
次に、メインCPU60は、確変終了コマンドデータをメインRAM62にセットする処理を行う(S98)。この確変終了コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に確変終了コマンドとして供給されることにより、サブCPU71は、確変遊技状態の終了を認識するようになる。
次に、メインCPU60は、小当りであるか否かを判定する処理を行う(S99)。小当りである場合(S99:YES)、メインCPU60は、S100の処理に移る。一方、小当りでない場合(S99:NO)、メインCPU60は、S104の処理に移る。
S100において、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグに当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマをセットする処理を行う(S101)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタをクリアする処理を行う(S102)。
次に、メインCPU60は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り又は小当り開始コマンドをメインRAM62にセットする処理を行う(S103)。この処理において、大当り又は小当り開始コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、サブCPU71は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の開始を認識するようになる。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S104において、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
図25は、メインCPU60により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図25に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う(S110)。制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合(S110:YES)、メインCPU60は、S111の処理に移る。一方、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)でないと判定した場合(S110:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S111において、メインCPU60は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)である場合に、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。待ち時間タイマの値が“0”である場合(S111:YES)、メインCPU60は、S112の処理に移る一方、待ち時間タイマの値が“0”でない場合(S111:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S112において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする処理を行う。本実施形態においては、例えば、当り種別が「16R大当り」であれば16ラウンドなので「16」がセットされる。また、当り種別が「2R大当り」であれば「2」がセットされる。なお、大入賞口開放回数カウンタ上限値は、ラウンド数と同義であり、開放回数カウンタの値とは別に管理される。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う(S113)。
次に、メインCPU60は、大当り図柄の種類に応じたラウンド毎又は小当りの開閉パターンデータをセットする処理を行う(S114)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う(S115)。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、1ラウンド目を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04H)をセットする処理を行う(S116)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアする処理を行う(S117)。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタ(ラウンド数)に応じた大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値を、メインRAM62にセットする処理を行う(S118)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に大入賞口を開放させるための大入賞口開放中データをセットする処理を行う(S119)。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
図26は、メインCPU60により実行される大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図26に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う(S120)。制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合(S120:YES)、メインCPU60は、S121の処理に移る。一方、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合(S120:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S121において、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)である場合に、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。待ち時間タイマの値が“0”である場合(S121:YES)、メインCPU60は、S122の処理に移り、待ち時間タイマの値が“0”でない場合(S121:NO)、本サブルーチンを終了する。
S122において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う(S123)。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、2ラウンド目以降を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この大入賞口開放中表示コマンドには、サブCPU71に対してラウンド数カウンタの値を1加算する旨の指示が含まれている。
次に、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う(S124)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアする処理を行う(S125)。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う(S126)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う(S127)。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放中処理]
図27は、メインCPU60により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図27に示すように、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う(S130)。制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合(S130:YES)、メインCPU60は、S131の処理に移る。制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合(S130:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S131において、メインCPU60は、大入賞口入賞カウンタが“9”以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口入賞カウンタが“9”以上であると判定した場合(S131:YES)、S134の処理に移る。一方、大入賞口入賞カウンタが“9”以上ではないと判定した場合(S131:NO)、メインCPU60は、S132の処理に移る。
S132において、メインCPU60は、セットしたラウンド毎、又は小当りの開閉パターンデータに応じた大入賞口開閉処理を行う。この処理において、メインCPU60は、S114でセットしたラウンド毎又は小当りの開閉パターンデータに応じて大入賞口39を開閉させる処理を行う。具体的には、ラウンド毎又は小当りの開放パターンに応じて、時間を待って大入賞口39を閉じて開けるという処理を繰り返すことにより、所定ラウンド中に大入賞口39を複数回開閉させる処理を行うことができる。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う(S133)。メインCPU60は、メインRAM62における大入賞口開放時間タイマとして機能する所定領域の待ち時間タイマが“0”であると判定した場合(S133:YES)、S134の処理に移る。一方、待ち時間タイマが“0”であるとは判定しなかった場合(S133:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。つまり、メインCPU60は、大入賞口入賞カウンタが“9”以上であると判定した場合、又は、大入賞口開放時間タイマが“0”であると判定した場合に、S134の処理に移り、大入賞口入賞カウンタが“9”以上でないと判定した場合で、かつ、大入賞口開放時間タイマが“0”でないと判定した場合に、本サブルーチンを終了する。
S134において、メインCPU60は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39を閉鎖させるために、メインROM61から読み出したデータに基づいて、大入賞口ソレノイド400を閉鎖状態とすることとなる。
次に、メインCPU60は、小当りであるか否かを判定する処理を行う(S135)。小当りである場合(S135:YES)、メインCPU60は、S140の処理に移る。一方、小当りでない場合(S135:NO)、メインCPU60は、S136の処理に移る。
S136において、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数上限値以上とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放回数上限値以上であると判定した場合(S136:YES)、メインCPU60は、S140の処理に移る。一方、大入賞口開放回数上限値以上でないと判定した場合(S136:NO)、メインCPU60は、S137の処理に移る。
S137において、メインCPU60は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う(S138)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、ラウンド間表示コマンドデータをセットする処理を行う(S139)。ラウンド間表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71にラウンド間表示コマンドとして供給される。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S140において、メインCPU60は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグとして機能する所定領域に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)をセットする処理を行う(S141)。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、当り終了表示コマンドデータをセットする処理を行う(S142)。この処理において、メインCPU60は、大当りの場合に当り終了表示コマンドデータをセットすることとなる。当り終了表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に当り終了表示コマンドとして供給される。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[当り終了インターバル管理処理]
図28は、メインCPU60により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図28に示すように、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う(S150)。制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合(S150:YES)、メインCPU60は、S151の処理に移る。一方、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合(S150:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S151において、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)である場合に、当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。この待ち時間タイマの値が“0”である場合(S151:YES)、メインCPU60は、S152の処理に移る。一方、待ち時間タイマの値が“0”でない場合(S151:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S152において、メインCPU60は、メインRAM62の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、当り図柄及び遊技状態に応じた制御データをセットする処理を行う(S153)。この処理において、メインCPU60は、例えば、通常遊技状態(非確変かつ非時短遊技状態)であれば当該通常遊技状態を示す「00H」、確変遊技状態(確変かつ非時短遊技状態)であれば当該確変遊技状態を示す「01H」、確変時短遊技状態(確変かつ時短遊技状態)であれば当該確変時短遊技状態を示す「02H」を、当り遊技状態実行前の遊技状態と停止図柄とに応じて遊技状態フラグにセットし、停止図柄が大当りに対応する大当り図柄であれば、確変回数カウンタに「40」をセットする。また、メインCPU60は、遊技状態フラグにセットされた値に応じた遊技状態コマンドもメインRAM62の所定領域にセットする。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図29は、メインCPU60により実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この特別図柄ゲーム終了処理は、特別図柄制御処理のサブルーチンとして実行される。
図29に示すように、メインCPU60は、メインRAM62の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う(S160)。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合(S160:YES)、メインCPU60は、S161の処理に移る。一方、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合(S160:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S161において、メインCPU60は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM62にセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図30は、メインCPU60により実行されるスイッチ入力処理を示すフローチャートである。このスイッチ入力処理は、システムタイマ割込処理のサブルーチンとして実行される。
図30に示すように、メインCPU60は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(S170)。この処理において、メインCPU60は、カウントスイッチ390、一般入賞口スイッチ410,420,430,440、第1始動口スイッチ340及び第2始動口スイッチ350の入力があったか否かを判定する。言い換えればこれらのスイッチが、遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU60は、カウントスイッチ390の入力があったと判定した場合に、大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。また、メインCPU60は、一般入賞口スイッチ410,420,430,440の入力があったと判定した揚合に、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。また、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350の入力があったと判定した場合に、始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。
次に、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を実行する(S171)。この処理において、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340又は第2始動口スイッチ350の入力があったか否かを判定する処理を行う。この特別図柄関連スイッチチェック処理については、図31を参照して後述する。
次に、メインCPU60は、普通図柄関連スイッチチェック処理を実行する(S172)。この処理において、メインCPU60は、通過ゲートスイッチ360の入力があったか否か、つまり遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合に、保留個数が上限(例えば4個)であるか否かを判定し、上限であると判定しなかった場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数値カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに、普通図柄決定用乱数値カウンタから普通図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM62の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。
次に、メインCPU60は、異常関連スイッチチェック処理を実行する(S173)。この処理において、メインCPU60は、異常関連スイッチに異常があったか否か、例えばガラスドア10の開閉スイッチが開放してガラスドア10が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知されると、メインCPU60は、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合はそのままとする。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図31は、メインCPU60により実行される特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄関連スイッチチェック処理は、スイッチ入力処理のサブルーチンとして実行される。
図31に示すように、メインCPU60は、第1始動口34への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う(S180)。この処理において、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340の入力があった否かを判定する。第1始動口スイッチ340の入力があったと判定した場合(S180:YES)、メインCPU60は、S181の処理に移る。一方、第1始動口スイッチ340の入力がないと判定した場合(S180:NO)、メインCPU60は、S187の処理に移る。
S181において、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶情報が4個以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶情報の個数、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合(S181:YES)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。一方、保留個数が4以上でないと判定した場合(S181:NO)、メインCPU60は、S182の処理に移る。
S182において、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶情報の個数に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。
次に、メインCPU60は、各種乱数値取得処理を行う(S183)。この処理において、メインCPU60は、当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、変動時間決定用乱数値等を、それぞれ対応するカウンタから抽出し、メインRAM62の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数値に基づく判定結果が特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う(S184)。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、入賞演出判定処理を実行する(S185)。この処理において、メインCPU60は、今回記憶した始動記憶情報の当り判定結果を判定する。
次に、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62の所定領域にセットする(S196)。始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、サブCPU71は、始動入賞があったことや当り判定結果の当否を認識する。始動口入賞コマンドのデータには、今回記憶した始動記憶情報の当り判定結果のデータなどが含まれている。これにより、サブCPU71は、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、連続予告演出(先読み演出)が可能となる。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S187において、メインCPU60は、第2始動口35への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2始動口スイッチ350の入力があった否かを判定する。第2始動口スイッチ350の入力があったと判定した場合(S187:YES)、メインCPU60は、S188の処理に移る。一方、第2始動口スイッチ350の入力がないと判定した場合(S187:NO)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S188において、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶情報が4個以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶情報の個数、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合(S188:YES)、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。一方、保留個数が4以上でないと判定した場合(S188:NO)、メインCPU60は、S189の処理に移る。
S189において、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶情報の個数に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている第2特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。
次に、メインCPU60は、各種乱数値取得処理を行う(S190)。この処理において、メインCPU60は、当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、変動時間決定用乱数値等を、それぞれ対応するカウンタから抽出し、メインRAM62の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数値に基づく判定結果が特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う(S191)。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。
次に、メインCPU60は、入賞演出判定処理を実行する(S192)。この処理において、メインCPU60は、今回記憶した始動記憶情報の当り判定結果を判定する。
次に、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62の所定領域にセットする(S192)。始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、サブCPU71は、始動入賞があったことや当り判定結果の当否を認識する。始動口入賞コマンドのデータには、先述したものと同様のデータが含まれている。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
[サブCPUにより実行されるメイン処理]
図32は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図32に示すように、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化処理を行う(S210)。この処理により、サブCPU71は、初期化設定される。
次に、サブCPU71は、乱数更新処理を実行する(S211)。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、装飾図柄の停止図柄決定用乱数値等)を抽出するための各種カウンタを更新する処理を行う。
次に、サブCPU71は、コマンド解析処理を実行する(S212)。この処理において、サブCPU71は、主制御回路6から受信し、ワークRAM73の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理については、図35を参照して後述する。
次に、サブCPU71は、表示制御処理を実行する(S213)。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置13において表示を行うためのデータを表示制御回路74に送信する。表示制御回路74において、VDP(図示せず)は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置13の表示領域131上に表示させる。
次に、サブCPU71は、音制御処理を実行する(S214)。この処理において、サブCPU71は、スピーカ21から発生させる音の制御を行う処理を実行する。
次に、サブCPU71は、ランプ制御処理を実行する(S215)。この処理において、サブCPU71は、各種のランプ22等の発光制御を行う処理を実行する。
次に、サブCPU71は、始動記憶表示装置制御処理を実行する(S216)。この処理において、サブCPU71は、始動記憶表示装置300,310,320,330の動作を制御するためのデータを始動記憶表示装置制御回路77に送信する。始動記憶表示装置制御回路77において、MPU(図示せず)は、サブCPU71からの動作制御データに基づいて、始動記憶表示データや移動駆動データ等をROMから読み出し、これらのデータに基づいて始動記憶表示装置300,310,320,330に表示動作や移動動作を行わせる。この処理を終了すると、サブCPU71は、再度、S211の乱数更新処理に移り、S211〜S216の各処理を繰り返し実行する。
[コマンド受信割込処理]
図33は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。コマンド受信割込処理は、サブCPU71がメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行される場合がある。
図33に示すように、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う(S220)。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、サブCPU71は、受信したコマンドをワークRAM73の受信バッファに格納する処理を行う(S221)。
次に、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う(S222)。この処理において、サブCPU71は、S220で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図34は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、例えば2msといった所定の周期で実行され、サブCPU71がメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行される場合がある。
図34に示すように、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う(S230)。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、サブCPU71は、タイマ更新処理を実行する(S231)。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される各種タイマを更新する処理を行う。
次に、サブCPU71は、押下操作ボタン操作判定処理を実行する(S232)。この処理において、サブCPU71は、操作ボタン20Aが操作されたか否かを判定する処理を行う。
次に、サブCPU71は、ジョグダイヤル操作判定処理を実行する(S233)。この処理において、サブCPU71は、ジョグダイヤル20Bが操作されたか否かを判定する処理を行う。
次に、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う(S234)。この処理において、サブCPU71は、S230で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図35は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、メイン処理のサブルーチンとして実行される。
図35に示すように、サブCPU71は、受信コマンドかあるか否かを判定する処理を行う(S240)。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドありと判定した場合(S240:YES)、S241の処理に移り、受信コマンドなしと判定した場合(S240:NO)、本サブルーチンを終了する。
S241において、サブCPU71は、受信したコマンドデータの読み出し処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。
次に、サブCPU71は、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う(S242)。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合(S242:YES)、S243の処理に移り、受信コマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合(S242:NO)、S246の処理に移る。
S243において、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターン決定処理を実行する。演出パターン決定処理では、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンが決定される。この演出パターン決定処理については、図36を参照して後述する。
次に、サブCPU71は、始動記憶数更新処理を実行する(S244)。この処理により、始動記憶表示装置300,310,320,330に表示される始動記憶情報の表示態様が更新される。この始動記憶数更新処理については、図38を参照して後述する。
次に、サブCPU71は、各種カウンタ更新処理を実行する(S245)。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される、例えば連続予告カウンタ、潜確期待モード回数カウンタ、STモード回数カウンタ、演出変更カウンタといった各種カウンタの値を更新する処理を行う。この各種カウンタ更新処理については、図39を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU60は、本サブルーチンを終了する。
S246において、サブCPU71は、受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定した場合(S246:YES)、S247の処理に移り、受信コマンドが図柄指定コマンドでないと判定した場合(S246:NO)、S250の処理に移る。
S247において、サブCPU71は、図柄指定コマンドに基づいて装飾図柄の停止図柄を決定する処理を行う。サブCPU71は、例えば、16R確変大当りを示す図柄指定コマンドの場合、装飾図柄の停止表示態様が「777」又は「333」となり、8R確変大当りを示す図柄指定コマンドの場合、装飾図柄の停止表示態様が「777」及び「333」を除く「111」〜「999」のいずれかとなり、2R確変大当り又は小当りを示す図柄指定コマンドの場合は、装飾図柄の停止表示態様が「135」となる。なお、後述する演出モード変更処理は、図柄指定コマンド及び遊技状態コマンドに基づいて実行されるようになっている。
次に、サブCPU71は、図柄指定コマンドが2R大当り(2R確変大当り)又は小当りを示すコマンドであるか否かを判定する処理を行う(S248)。この処理において、サブCPU71は、2R大当り又は小当りを示すコマンドであると判定した場合(S248:YES)、S249の処理に移り、2R大当り及び小当りのいずれにも該当しないコマンドであると判定した場合(S248:NO)、本サブルーチンを終了する。
S249において、サブCPU71は、当りの種類に応じた値を当りフラグにセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73の所定の記憶領域に、2R確変大当り又は小当りの種類に応じた値を当りフラグとしてセットする。例えば2R確変大当りの場合、当りフラグとして「02H」がセットされ、小当りの場合、当りフラグとして「01H」がセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S250において、サブCPU71は、受信コマンドが始動口入賞コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが始動口入賞コマンドであると判定した場合(S250:YES)、S251の処理に移り、受信コマンドが始動口入賞コマンドでないと判定した場合(S250:NO)、S252の処理に移る。
S251において、サブCPU71は、始動記憶数更新処理を実行する。この処理により、始動記憶表示装置300,310,320,330に表示される始動記憶情報の表示態様などが更新される。この始動記憶数更新処理については、図38を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S252において、サブCPU71は、受信コマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが遊技状態コマンドであると判定した場合(S252:YES)、S253の処理に移り、受信コマンドが遊技状態コマンドでないと判定した場合(S252:NO)、S254の処理に移る。
S253において、サブCPU71は、演出モード変更処理を実行する。この処理では、遊技状態に応じて演出モードが変更される。この演出モード変更処理については、図40を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S254において、サブCPU71は、受信コマンドが確変終了コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが確変終了コマンドであると判定した場合(S254:YES)、S255の処理に移り、受信コマンドが確変終了コマンドでないと判定した場合(S254:NO)、S256の処理に移る。
S255において、サブCPU71は、演出モード変更処理を実行する。この演出モード変更処理も、S253の処理と同様であり、図40を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S256において、サブCPU71は、その他に受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[演出パターン決定処理]
図36は、サブCPU71により実行される演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この演出パターン決定処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。
図36に示すように、サブCPU71は、演出決定用乱数値を抽出する(S260)。そして、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドが第1特別図柄に対応するか否かを判定する処理を行う(S261)。この処理において、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドが第1特別図柄に対応すると判定した場合(S261:YES)、S262の処理に移り、第1特別図柄に対応しないと判定した場合(S261:NO)、すなわち第2特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであると判定した場合、S273の処理に移る。
S262において、サブCPU71は、連続予告フラグが“01H”であるか否かの判定を行う。連続予告フラグは、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330を用いた連続予告演出を行うか否かを識別するためにワークRAM73の所定領域に設定される値であり、後述する連続予告実行抽選処理により連続予告演出を実行することが決定された場合に“01H”として設定される。連続予告演出を実行しないことが決定された場合は、連続予告フラグが“00H”となる。連続予告フラグが“01H”でないと判定した場合(S262:NO)、サブCPU71は、S269の処理に移る。一方、連続予告フラグが“01H”であると判定した場合(S262:YES)、サブCPU71は、S263の処理に移る。
S263において、サブCPU71は、連続予告カウンタから1減算する処理を行う。そして、サブCPU71は、連続予告カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う(S264)。連続予告カウンタの値が“0”である場合(S264:YES)、サブCPU71は、S265の処理に移る。一方、連続予告カウンタの値が“0”でない場合(S264:NO)、サブCPU71は、S268の処理に移る。連続予告カウンタは、連続予告演出の実行回数を計数するための減算カウンタであり、ワークRAM73の所定の領域にセットされる。
S265において、サブCPU71は、潜確期待モード移行抽選処理を実行する。この処理では、連続予告演出の終了に伴って潜確期待モードに移行するか否かの抽選を行う。この潜確期待モード移行抽選処理については、図37を参照して後述する。
次に、サブCPU71は、始動記憶表示初期位置データをセットする処理を行う(S266)。この処理では、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のうち、例えば連続予告演出の開始前に始動記憶情報が発光表示されていた始動記憶表示装置、例外として潜確期待モードの終了となる場合はその後に始動記憶情報が発光表示されるべき始動記憶表示装置を表示初期位置とし、当該始動記憶表示装置にて始動記憶情報を表示するためのデータがワークRAM73の所定の記憶領域にセットされる。
次に、サブCPU71は、連続予告フラグを“00H”にセットする処理を行う(S267)。この処理を終了すると、サブCPU71は、S269の処理に移る。
S268において、サブCPU71は、始動記憶表示移動データをセットする処理を行う。この処理では、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のうち、現在の表示位置となる始動記憶表示装置(例えば第1始動記憶表示装置300)から次の表示位置となる始動記憶表示装置(例えば第2始動記憶表示装置310)への始動記憶情報の表示位置を移動するためのデータがワークRAM73の所定の記憶領域にセットされる。この始動記憶表示移動データによれば、連続予告演出の契機となった始動記憶情報が所定の発光表示個所にて強調表示される。
次に、サブCPU71は、演出決定用乱数加算抽選処理を実行する(S269)。この処理では、変更フラグの値に応じた演出変更用テーブル(図15参照)を参照し、演出変更カウンタの値に応じて、S260の処理で抽出した演出決定用乱数値に加算するか否かの抽選を行う。
次に、サブCPU71は、演出決定用乱数加算抽選処理において演出決定用乱数値に加算する旨の当選結果が得られたか否かを判定する処理を行う(S270)。この処理において、サブCPU71は、加算する旨の当選結果が得られたと判定した場合(S270:YES)、S271の処理に移り、加算する旨の当選結果が得られなかったと判定した場合(S270:NO)、S272の処理に移る。
S271において、サブCPU71は、加算値抽選処理を実行する。この処理では、変更フラグの値に応じた加算用テーブル(図16参照)を参照し、演出変更カウンタの値に応じて、演出決定用乱数値に加算する値を抽選により決定する。
次に、サブCPU71は、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブル(図11参照)を参照し、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出パターンを決定する(S272)。このとき、S271の処理で加算値が決定されている場合は、当該加算値を演出決定用乱数値に加えた値を用いて演出パターンが決定される。一方、S271の処理で加算値が決定されていない場合には、演出決定用乱数値のみに基づいて演出パターンが決定される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S281の処理に移る。
S273において、サブCPU71は、連続予告フラグが“01H”であるか否かの判定を行う。この連続予告フラグが“01H”でないと判定した場合(S273:NO)、サブCPU71は、S277の処理に移る。一方、連続予告フラグが“01H”であると判定した場合(S273:YES)、サブCPU71は、S274の処理に移る。
S274において、サブCPU71は、連続予告フラグに“00H”をセットする。そして、サブCPU71は、連続予告カウンタの値として“0”をセットする(S275)。
次に、サブCPU71は、始動記憶表示初期位置データをセットする処理を行う(S276)。この処理においても、S266の処理と同様に、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のうち、例えば連続予告演出の開始前に始動記憶情報が発光表示されていた始動記憶表示装置、あるいは例外として潜確期待モードの終了となる場合はその後に始動記憶情報が発光表示されるべき始動記憶表示装置を表示初期位置とし、当該始動記憶表示装置にて始動記憶情報を表示するためのデータがワークRAM73の所定の記憶領域にセットされる。すなわち、受信した変動パターン指定コマンドが第2特別図柄に対応するものであり、その際に連続予告演出の実行中にあれば、当該連続予告演出が強制的に中止されることとなる。なお、この際の始動記憶表示初期位置データによれば、連続予告演出の契機とされた始動記憶情報が、所定の発光表示個所にて強調表示された状態から元の通常表示の状態となるが、そのまま所定の発光表示個所にて強調表示された状態としてもよい。
次に、サブCPU71は、演出決定用乱数加算抽選処理を実行する(S277)。この処理では、変更フラグの値に応じた演出変更用テーブル(図15参照)を参照し、演出変更カウンタの値に応じて、S260の処理で抽出した演出決定用乱数値に加算するか否かの抽選を行う。
次に、サブCPU71は、演出決定用乱数加算抽選処理において演出決定用乱数値に加算する旨の当選結果が得られたか否かを判定する処理を行う(S278)。この処理において、サブCPU71は、加算する旨の当選結果が得られたと判定した場合(S278:YES)、S279の処理に移り、加算する旨の当選結果が得られなかったと判定した場合(S278:NO)、S280の処理に移る。
S279において、サブCPU71は、加算値抽選処理を実行する。この処理では、変更フラグの値に応じた加算用テーブル(図16参照)を参照し、演出変更カウンタの値に応じて、演出決定用乱数値に加算する値を抽選により決定する。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄演出パターン決定用テーブル(図11参照)を参照し、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出パターンを決定する(S280)。このとき、S279の処理で加算値が決定されている場合は、当該加算値を演出決定用乱数値に加えた値を用いて演出パターンが決定される。一方、S279の処理で加算値が決定されていない場合には、演出決定用乱数値のみに基づいて演出パターンが決定される。
最終的に、サブCPU71は、S272あるいはS280で決定した演出パターンに対応するデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う(S281)。これにより、液晶表示装置13の表示領域131においては、装飾図柄の変動表示に連動して演出パターンに応じた演出画面が表示される。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[潜確期待モード移行抽選処理]
図37は、サブCPU71により実行される潜確期待モード移行抽選処理を示すフローチャートである。この潜確期待モード移行抽選処理は、演出パターン決定処理のサブルーチンとして実行される。
図37に示すように、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンが、ハズレに対応する変動パターンであるか否かを判定する処理を行う(S290)。この処理において、ハズレに対応する変動パターンであると判定した場合(S290:YES)、サブCPU71は、S291の処理に移る。一方、ハズレに対応する変動パターンでないと判定した場合(S290:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S291において、サブCPU71は、潜確期待モード回数カウンタの値が2以上であるか否かを判定する処理を行う。潜確期待モード回数カウンタは、潜確期待モードの継続回数(ゲーム数)を例えば40回まで計数するための減算カウンタであり、メインRAM62の所定の領域にセットされる。この処理において、潜確期待モード回数カウンタの値が2以上である場合(S291:YES)、サブCPU71は、S292の処理に移る。一方、潜確期待モード回数カウンタの値が2未満の場合(S291:NO)、すなわち、潜確期待モードの継続回数が40回に達する直前の39回から40回以上となると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S292において、サブCPU71は、潜確期待モードの移行抽選処理を実行する。この処理では、潜確期待モード実行時モード移行先選択用テーブル(図13参照)を参照し、潜確期待モードの実行時における移行先の低モード、中モード、高モードを決定する。
次に、サブCPU71は、潜確期待モードの移行抽選処理においてモードを移行(変更)する旨が決定されたか否かを判定する処理を行う(S293)。モードを移行(変更)する旨が決定された場合(S293:YES)、サブCPU71は、S294の処理に移る。モードを移行(変更)することなくそのまま維持する旨が決定された場合(S293:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S294において、サブCPU71は、移行先の演出モードに対応する値を演出モードフラグにセットする処理を行う。この処理では、潜確期待モードにおける移行先のモードに対応する値(低モード「02H」、中モード「03H」、高モード「04H」)が演出モードフラグにセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[始動記憶数更新処理]
図38は、サブCPU71により実行される始動記憶数更新処理を示すフローチャートである。この始動記憶数更新処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。
図38に示すように、サブCPU71は、第1始動口34への入賞に基づく第1始動口入賞コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う(S300)。この処理において、第1始動口入賞コマンドを受信したと判定した場合(S300:YES)、サブCPU71は、S301の処理に移る。一方、第1始動口入賞コマンドを受信していないと判定した場合(S300:NO)、サブCPU71は、S308の処理に移る。
S301において、サブCPU71は、第1装飾図柄に対応する始動記憶情報として第1始動記憶データをワークRAM73の第1始動記憶領域に記憶する処理を行う。この第1始動記憶データは、第1始動口入賞コマンドに含まれるものであり、例えば、2ビットの情報として、ハズレであれば「01」、小当り、2R確変大当り、8R確変大当りのいずれかであれば「10」、16R確変大当りであれば「11」にセットされる。
次に、サブCPU71は、連続予告フラグが“01H”であるか否かの判定を行う(S302)。連続予告フラグが“01H”でないと判定した場合(S302:NO)、サブCPU71は、S303の処理に移る。一方、連続予告フラグが“01H”であると判定した場合(S302:YES)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S303において、サブCPU71は、第1始動記憶領域の始動記憶データが所定条件を満たすか否かを判定する処理を行う。この所定条件とは、第1始動記憶領域に記憶された今回の始動記憶データ以外の全ての始動記憶データがハズレに対応するものであり、かつ、今回の始動記憶データを含めて2個以上記憶されている場合に条件充足となるものである。第1始動記憶領域の始動記憶データが所定条件を満たすと判定した場合(S303:YES)、サブCPU71は、S304の処理に移る。一方、第1始動記憶領域の始動記憶データが所定条件を満たさない判定した場合(S303:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S304において、サブCPU71は、連続予告実行抽選処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、始動記憶データの個数に応じた連続予告決定用テーブル(図17参照)を参照し、今回記憶した始動記憶データに含まれる当り判定結果(当り種別)に基づいて、連続予告演出の実行/非実行を決定する。なお、主制御回路側において連続予告演出の実行/非実行を決定し、その決定結果に基づいて、副制御回路側では、連続予告演出の実行を制御するようにしてもよい。
次に、サブCPU71は、S304の処理による決定結果に基づいて連続予告演出を実行するか否かを判断する(S305)。連続予告演出を実行する場合(S305:YES)、サブCPU71は、S306の処理に移る。一方、連続予告演出を実行しない場合(S305:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S306において、サブCPU71は、連続予告カウンタの値として、第1始動記憶領域に記憶されている始動記憶データの個数に対応する数値をセットする処理を行う。そして、サブCPU71は、連続予告演出の実行を示す連続予告フラグを“01H”にセットする処理を行う(S307)。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S308において、サブCPU71は、第2始動口35への入賞に基づく第2始動口入賞コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、第2始動口入賞コマンドを受信したと判定した場合(S308:YES)、サブCPU71は、S309の処理に移る。一方、第2始動口入賞コマンドを受信していないと判定した場合(S308:NO)、サブCPU71は、S310の処理に移る。
S309において、サブCPU71は、第2装飾図柄に対応する始動記憶情報として第2始動記憶データをワークRAM73の第2始動記憶領域に記憶する処理を行う。この第2始動記憶データは、第2始動口入賞コマンドに含まれるものであり、第1始動記憶データと同様の内容でセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S310において、サブCPU71は、受信コマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う。第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドである場合(S310:YES)、サブCPU71は、S311の処理に移る。一方、第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドでない場合、すなわち、受信コマンドが第2特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドである場合(S310:NO)、サブCPU71は、S312の処理に移る。
S311において、サブCPU71は、第1始動記憶領域1〜4の始動記憶データを更新する。具体的には、第1始動記憶領域2〜4のそれぞれに記憶されている始動記憶データを第1始動記憶領域1〜3のそれぞれにシフトする。つまり、第1始動記憶領域2〜4のそれぞれに記憶されていた始動記憶データは、異なる記憶領域に記憶されるが、第1始動記憶領域1に記憶されたデータは消去される。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S312において、サブCPU71は、第2始動記憶領域1〜4の始動記憶データを更新する。具体的には、第2始動記憶領域2〜4のそれぞれに記憶されている始動記憶データを第2始動記憶領域1〜3のそれぞれにシフトする。つまり、第2始動記憶領域2〜4のそれぞれに記憶されていた始動記憶データは、異なる記憶領域に記憶されるが、第2始動記憶領域1に記憶されたデータは消去される。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[各種カウンタ更新処理]
図39は、サブCPU71により実行される各種カウンタ更新処理を示すフローチャートである。この各種カウンタ更新処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。
図39に示すように、サブCPU71は、演出モードフラグが“05H”であるか否かを判定する処理を行う(S320)。すなわち、この処理では、演出モードがSTモードであるか否かが判定される。演出モードフラグが“05H”であり、演出モードがSTモードである場合(S320:YES)、サブCPU71は、S321の処理に移る。一方、演出モードフラグが“05H”でなく、演出モードがSTモードでない場合(S320:NO)、サブCPU71は、S324の処理に移る。
S321において、サブCPU71は、STモード回数カウンタから1減算する処理を行う。STモード回数カウンタは、STモードの継続回数(ゲーム数)を例えば40回まで計数するための減算カウンタであり、メインRAM62の所定の領域にセットされる。
次に、サブCPU71は、STモード回数カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う(S322)。STモード回数カウンタの値が“0”である場合(S322:YES)、メインCPU60は、S323の処理に移る。STモード回数カウンタの値が“0”でない場合(S322:NO)、メインCPU60は、S324の処理に移る。
S323において、サブCPU71は、演出モードフラグに“00H”をセットする処理を行う。これにより、演出モードは、後述するS335の処理が実行されなければ、STモードの終了に応じて通常演出モードに切り替えられる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S328の処理に移る。
S324において、サブCPU71は、潜確期待モード回数カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う。潜確期待モード回数カウンタの値が“0”である場合(S324:YES)、メインCPU60は、S328の処理に移る。潜確期待モード回数カウンタの値が“0”でない場合(S324:NO)、メインCPU60は、S325の処理に移る。
S325において、サブCPU71は、潜確期待モード回数カウンタから1減算する処理を行う。そして、サブCPU71は、再び、潜確期待モード回数カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う(S326)。潜確期待モード回数カウンタの値が“0”である場合(S326:YES)、メインCPU60は、S327の処理に移る。潜確期待モード回数カウンタの値が“0”でない場合(S326:NO)、メインCPU60は、S328の処理に移る。
S327において、サブCPU71は、演出モードフラグに“00H”をセットする処理を行う。これにより、演出モードは、後述するS335の処理が実行されなければ、潜確期待モードの終了に応じて通常演出モードに切り替えられる。
次に、サブCPU71は、演出変更カウンタから1減算する処理を行う(S328)。なお、本実施形態においては、変動パターン指定コマンドを受信する毎に演出変更カウンタの値を減算するようになっているが、主制御回路から送信される図柄停止コマンドを受信する毎に、演出変更カウンタの値を減算するようにしてもよい。
次に、サブCPU71は、演出変更カウンタの値が“0”であるか否かを判定する処理を行う(S329)。演出変更カウンタの値が“0”である場合(S329:YES)、メインCPU60は、S330の処理に移る。演出変更カウンタの値が“0”でない場合(S329:NO)、メインCPU60は、S333の処理に移る。
S330において、サブCPU71は、演出変更用テーブル抽選処理を実行する。この処理では、現在の変更フラグの値に応じた演出変更用テーブル選択用テーブル(図14参照)を参照し、次の変更フラグとしてセットする値が抽選により決定される。
次に、サブCPU71は、演出変更用テーブル抽選処理により決定された変更フラグの値をワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う(S331)。
次に、サブCPU71は、セットした変更フラグの値に対応する演出変更カウンタの値をワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う(S332)。この処理を終了すると、サブCPU71は、S336の処理に移る。なお、本実施形態では、演出変更カウンタの値が0になる毎に演出変更カウンタに新たな値をセットするようにしているが、例えば演出変更カウンタを加算カウンタとし、当りが成立するまで加算カウンタの値をリセットしないようにし、このような加算カウンタの値に基づいて、演出決定用乱数値に加算する値を抽選により決定するようにしてもよい。また、他の例としては、特別図柄の変動表示回数又は停止表示回数を計数するカウンタを主制御回路に設け、当該カウンタの値に応じて、演出決定用乱数値に加算する値を抽選により決定するようにしてもよい。
S333において、サブCPU71は、演出モードフラグが“00H”であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、この処理では、演出モードが通常演出モードであるか否かが判定される。演出モードフラグが“00H”であり、演出モードが通常演出モードである場合(S333:YES)、サブCPU71は、S334の処理に移る。一方、演出モードフラグが“00H”でなく、演出モードが通常演出モードでない場合(S333:NO)、サブCPU71は、S336の処理に移る。
S334において、サブCPU71は、演出変更カウンタの値が特殊モード移行値に一致するか否かを判定する処理を行う。この特殊モード移行値とは、図15の各テーブルにおいて演出変更カウンタの値としてハッチングで示すように、変更フラグごとに予め定められたゲーム回数に相当するものである。
演出変更カウンタの値が特殊モード移行値に一致する場合(S334:YES)、サブCPU71は、演出モードフラグに“01H”をセットする処理を行う(S335)。これにより、演出モードは、演出変更カウンタの値が、変更フラグ(演出変更用テーブル)ごとに定められた特殊モード移行値に一致すると、特殊演出モードとして実行される。このとき、液晶表示装置13の表示領域131には、「特殊モード」といったメッセージ画像が表示されることとなる。このような処理により、演出モードは、通常演出モードでなければ特殊演出モードに切り替えられることがなく、これを言い換えると、STモードや潜確期待モードから特殊演出モードに切り替えられることはない。このような処理を終了すると、サブCPU71は、S336の処理に移る。なお、STモードや潜確期待モードは、特殊演出モードに切り替えられるようにしてもよい。また、STモード及び潜確期待モードの夫々に対して専用の特殊演出モードを設け、当該専用の特殊演出モードを、通常演出モードから移行する特殊演出モードとは異なる背景画像や演出画像が表示される演出モードとすることにより、3種類の特殊演出モードを設けてもよい。
一方、演出変更カウンタの値が特殊モード移行値に一致しない場合(S334:NO)、サブCPU71は、S336の処理に移る。S336において、サブCPU71は、演出モードフラグが“00H”又は“01H”であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、この処理では、演出モードが通常演出モード又は特殊演出モードであるか否かが判定される。演出モードフラグが“00H”又は“01H”であり、演出モードが通常演出モード又は特殊演出モードである場合(S336:YES)、サブCPU71は、S337の処理に移る。一方、演出モードフラグが“00H”及び“01H”でなく、演出モードが通常演出モード及び特殊演出モードでない場合(S336:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S337において、サブCPU71は、変更フラグの値、演出変更カウンタの値、及び演出モードフラグの値に基づいて、通常演出モード又は特殊演出モードに係る処理を実行する。例えば、演出モードフラグが“00H”で、かつ、演出変更カウンタの値が変更フラグに応じて規定された特殊モード移行値に達した場合には、液晶表示装置13の表示領域131に「特殊モード突入」といったメッセージ画像が表示される。また、演出モードフラグが“01H”で、かつ、演出変更カウンタの値が0に達した場合には、液晶表示装置13の表示領域131に「特殊モード終了」といったメッセージ画像が表示される。さらに、演出モードフラグが“00H”で、かつ、例えば演出変更カウンタの値が特殊モード移行値に達する3ゲーム前の値(特殊モード移行値の最大値+3の値)である場合には、液晶表示装置13の表示領域131に「特殊モード準備中」といったメッセージ画像が表示される。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
[演出モード変更処理]
図40は、サブCPU71により実行される演出モード変更処理を示すフローチャートである。この演出モード変更処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。
図40に示すように、サブCPU71は、受信コマンドが確変終了コマンドであるか否かを判定する処理を行う(S340)。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが確変終了コマンドであると判定した場合(S340:YES)、S341の処理に移り、受信コマンドが確変終了コマンドでないと判定した場合(S340:NO)、S344の処理に移る。
S341において、サブCPU71は、演出モードフラグが“05H”であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、この処理では、演出モードがSTモードであるか否かが判定される。演出モードフラグが“05H”であり、演出モードがSTモードである場合(S341:YES)、サブCPU71は、S342の処理に移る。一方、演出モードフラグが“05H”でなく、演出モードがSTモードでない場合(S341:NO)、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S342において、サブCPU71は、STモード回数カウンタに“0”をセットする処理を行う。そして、サブCPU71は、演出モードフラグに“00H”をセットする処理を行う(S343)。これにより、演出モードは、STモードから通常演出モードに切り替えられる。このとき、仮に、例えばメインCPU60により管理される確変回数カウンタの値とサブCPU71により管理されるSTモード回数カウンタの値とが一致しない状況にあっても、確変終了コマンドの受信を契機にSTモードが終了させられるとともにSTモード回数カウンタがリセットされるので、メインCPU60により制御される遊技状態とサブCPU71により制御される演出モードとの整合性を、確変遊技状態の終了ごとに確実に図ることができる。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S344において、サブCPU71は、受信コマンドが確変遊技状態かつ時短遊技状態を示す遊技状態コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが確変遊技状態かつ時短遊技状態を示す遊技状態コマンドであると判定した場合(S344:YES)、S345の処理に移り、受信コマンドが確変かつ時短遊技状態以外の遊技状態を示す遊技状態コマンドであると判定した場合(S344:NO)、すなわち、非確変かつ非時短遊技状態、又は、確変かつ非時短遊技状態を示す遊技状態コマンドを受信した場合、S347の処理に移る。
S345において、サブCPU71は、演出モードフラグに“05H”をセットする処理を行う。これにより、演出モードは、STモードとして実行される。そして、サブCPU71は、STモード回数カウンタに初期値としての“40”をセットする処理を行う(S346)。本実施形態においては、例えば確変遊技状態かつ時短遊技状態を示す遊技状態コマンドとともに小当りを示す図柄指定コマンドを受信した場合にあっても、STモード回数カウンタには、初期値の“40”がセットされる。なお、小当りの場合には、STモード回数カウンタに初期値をセットしないようにしてもよい。この処理を終了すると、サブCPU71は、本サブルーチンを終了する。
S347において、サブCPU71は、演出モード移行抽選処理を実行する。この処理では、演出モードフラグの値(演出モード)に応じた演出モード選択用テーブル(図12参照)を参照し、当り種別を示す当りフラグの値、具体的には例えば小当りや2R確変大当りに対応する“01H”や“02H”といった値に応じて、演出モードの移行先を抽選により決定する。
次に、サブCPU71は、演出モード移行抽選処理による抽選結果に応じた演出モードフラグの値をワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う(S348)。具体的に、演出モードフラグの値としては、潜確期待モードの低モードに対応する“02H”、潜確期待モードの中モードに対応する“03H”、あるいは潜確期待モードの高モードに対応する“04H”がセットされる。
次に、サブCPU71は、当りフラグに初期値としての“00H”をセットする処理を行う(S349)。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73の所定の記憶領域に保持された当りフラグの値をリセットする。
次に、サブCPU71は、潜確期待モード回数カウンタに初期値としての“40”をセットする処理を行う(S350)。本実施形態においては、連続予告演出の実行に基づいて演出モードを変更する際に、潜確期待モード回数カウンタに初期値がセットされることはないが、2R確変大当りや小当りを契機に潜確期待モード回数カウンタに初期値がセットされるようになっており、この初期値は、確変回数カウンタにセットされる初期値と同じ「40」となっている。もちろん、確変回数カウンタにセットされる初期値と潜確期待モード回数カウンタにセットされる初期値とを異なるようにしてもよい。
[始動記憶表示装置の動作例]
図41〜図49は、本発明の一実施形態に係る遊技機における始動記憶表示装置の挙動を説明するための説明図である。なお、図41及び図42は、連続予告演出として実行される始動記憶表示装置の挙動を示している。図43及び図44は、潜確期待モードにおいて実行される始動記憶表示装置の挙動を示している。図45は、STモードにおいて実行される始動記憶表示装置の挙動を示している。図46〜図49は、通常演出モード及び特殊演出モードにおいて実行される始動記憶表示装置の挙動を示している。なお、図中には、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の発光状態にあるインジケータランプ302,312,322,332を黒塗りで示し、特に強調表示状態にあるインジケータランプ302,312,322,332には、複数の放射状の矢印線を付している。
<連続予告演出>
図41(A)に示すように、連続予告演出が実行される前、一例として、表示領域131においては、装飾図柄1000が変動表示中にあり、第1始動記憶表示装置300は、3個のインジケータランプ302が発光状態にあるとする。すなわち、第1特別図柄に係る始動記憶情報は、表示初期位置となる第1始動記憶表示装置300において例えば3個発光表示されているとする。なお、本実施形態においては、基本的に第1特別図柄に係る始動記憶情報が2個以上発光表示されることがあれば、連続予告演出が実行される可能性があるが、1個以上であれば何個でも連続予告演出が実行される可能性があるとしてもよい。
図41(A)の状態において、第1始動口34への始動入賞に応じて第1特別図柄に係る始動記憶情報が記憶され、その際に連続予告実行抽選処理によって連続予告演出を実行する旨が決定されると(図38のS304、S305:YES)、図41(B)に示すように、第1始動記憶表示装置300の4個目のインジケータランプ302が強調表示状態とされる。すなわち、今回の第1特別図柄に係る始動記憶情報は、第1始動記憶表示装置300の最新発光個所となるべきインジケータランプ302によって強調表示される。その後、変動表示中にある装飾図柄1000は、ハズレの停止表示態様で停止表示される。なお、本実施形態では、連続予告演出の契機となった始動記憶情報を強調表示するようになっているが、強調表示することなく連続予告演出を実行するようにしてもよい。また、始動記憶情報を強調表示しつつも、始動記憶表示装置の移動動作を伴う連続予告演出が実行されない場合があるようにしてもよい。
次に、図41(C)に示すように、表示領域131においては、最古記憶順位の始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられるとともに、インジケータランプ302の強調表示個所が左側に1つだけ変位される。また、第1始動記憶表示装置300は、その全体が右方向に移動するように駆動される。なお、始動記憶表示装置の移動方向は、本実施形態とは異なる方向としてもよい。また、連続予告演出に際しては、始動記憶表示装置を全く移動させないようにしてもよい。
その後、図41(D)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第1始動記憶表示装置300は、元の通常位置へと戻るように駆動されるとともに全てのインジケータランプ302が消光状態とされる一方、第2始動記憶表示装置310は、直前の第1始動記憶表示装置300と同様の発光状態となるように3個のインジケータランプ312が発光状態とされ、そのうちの所定個所に位置するインジケータランプ312が強調表示状態とされる。すなわち、始動記憶情報の発光表示位置は、第1始動記憶表示装置300の移動動作に連動して第1始動記憶表示装置300から第2始動記憶表示装置310へと移動することとなる。
次に、図41(E)に示すように、変動表示中にあった装飾図柄1000は、ハズレの停止表示態様で停止表示される。このとき、ハズレの停止表示態様としては、例えば「123」といった連番(順目)となる。これにより、連続予告演出の実行中である旨が示唆される。
そして再び、図41(F)に示すように、表示領域131においては、最古記憶順位の始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第2始動記憶表示装置310においては、インジケータランプ312の発光数が1つ減じられるとともに、インジケータランプ312の強調表示個所が下側に1つだけ変位される。また、第2始動記憶表示装置310は、その全体が上方向に移動するように駆動される。
その後、図41(G)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第2始動記憶表示装置310は、元の通常位置へと戻るように駆動されるとともに全てのインジケータランプ312が消光状態とされる一方、第3始動記憶表示装置320は、直前の第2始動記憶表示装置310と同様の発光状態となるように2個のインジケータランプ322が発光状態とされ、そのうちの所定個所に位置するインジケータランプ322が強調表示状態とされる。すなわち、この際においても、始動記憶情報の発光表示位置は、第2始動記憶表示装置310の移動動作に連動して第2始動記憶表示装置310から第3始動記憶表示装置320へと移動することとなる。
次に、図41(H)に示すように、変動表示中にあった装飾図柄1000は、ハズレの停止表示態様で停止表示される。このときも、ハズレの停止表示態様としては、例えば「234」といった連番(順目)となり、連続予告演出の実行中である旨が示唆される。
そしてさらに、図42(I)に示すように、表示領域131においては、最古記憶順位の始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われ、第3始動記憶表示装置320においては、インジケータランプ322の発光数が1つ減じられるとともに、インジケータランプ322の強調表示個所が左側に1つだけ変位される。すなわち、第3始動記憶表示装置320では、最も左端に位置する1つのインジケータランプ322が強調表示状態となる。また、第3始動記憶表示装置320は、その全体が左方向に移動するように駆動される。
その後、図42(J)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第3始動記憶表示装置320は、元の通常位置へと戻るように駆動されるとともに全てのインジケータランプ322が消光状態とされる一方、第4始動記憶表示装置330は、直前の第3始動記憶表示装置320と同様の発光状態となるように1個のインジケータランプ322が強調表示状態とされる。すなわち、この際においても、始動記憶情報の発光表示位置は、第3始動記憶表示装置320の移動動作に連動して第3始動記憶表示装置320から第4始動記憶表示装置330へと移動することとなる。
次に、図42(K)に示すように、変動表示中にあった装飾図柄1000は、ハズレの停止表示態様で停止表示される。このときも、ハズレの停止表示態様としては、例えば「345」といった連番(順目)となり、連続予告演出の実行中である旨が示唆される。
そして、図42(L)に示すように、表示領域131においては、連続予告演出の契機となった始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第4始動記憶表示装置330においては、インジケータランプ332の発光数が1つ減じられるとともに、連続予告演出の契機となった始動記憶情報に対応するインジケータランプ332の強調表示が無くなる。また、第4始動記憶表示装置330は、その全体が下方向に移動するように駆動される。
その後、図42(M)に示すように、装飾図柄1000がリーチ(変動表示中の装飾図柄が特定の態様で停止表示された場合に大当り遊技状態に移行することとなる表示態様)となる変動表示態様で変動表示される。このような装飾図柄1000の変動表示中、第4始動記憶表示装置330は、元の通常位置へと戻るように駆動されるとともに全てのインジケータランプ332が消光状態とされる一方、第1始動記憶表示装置300においては、直前の第4始動記憶表示装置330と同様の発光状態となるように1個のインジケータランプ302が発光状態とされる。すなわち、連続予告演出では、始動記憶情報の発光表示位置が、初期表示位置となる第1始動記憶表示装置300から第2始動記憶表示装置310、第3始動記憶表示装置320、第4始動記憶表示装置330を順に経て移動させられ、最後には元の初期表示位置の第1始動記憶表示装置300へと戻る。すなわち、始動記憶情報の発光表示位置は、連続予告演出に際して反時計回りの方向に移動することとなる。
そして最終的には、図42(N)に示すように、装飾図柄1000は、連続予告演出の契機となった始動記憶情報に基づき、連続予告演出の最終結果として、例えば「787」といったハズレの停止表示態様で停止表示される。連続予告演出の最終結果としては、当りの停止表示態様で停止表示される場合もある。また、図41(A)〜(H)、図42(I)〜(N)は、始動記憶情報の数が4個の場合の連続予告演出であるので、始動記憶情報の発光表示位置は、最後に第4始動記憶表示装置330から初期表示位置の第1始動記憶表示装置300へと移動するようになっているが、例えば始動記憶情報の数が3個の場合の連続予告演出では、第4始動記憶表示装置330が利用されず、最後に第3始動記憶表示装置320から初期表示位置の第1始動記憶表示装置300へと移動することとなり、始動記憶情報の数が2個の場合の連続予告演出では、第4始動記憶表示装置330及び第3始動記憶表示装置320が利用されず、最後に第2始動記憶表示装置310から初期表示位置の第1始動記憶表示装置300へと移動することとなる。さらに、図41(C)〜(H)、図42(I)〜(N)のいずれの状態においても、第1始動口34への始動入賞に応じて新たに第1特別図柄に係る始動記憶情報が記憶される際には、当該始動記憶情報がその時点で発光状態にある始動記憶表示装置の最新発光個所となるべきインジケータランプによって発光表示されることとなる。図42(K)及び図42(N)は、特にそのような状況が発生した場合の発光状態を一例として示している。
なお、本実施形態においては、連続予告演出に際して始動記憶情報の発光表示位置が反時計回りの方向に沿って順次移動するようになっているが、この方向にとらわれることなく、他の順序で移動するようにしてもよい。また、本実施形態では、連続予告演出の契機とされた始動記憶情報が発光表示されない状態になると、始動記憶情報の発光表示位置は、元の初期表示位置となる第1始動記憶表示装置300に戻るようになっているが、そのまま戻らずに最後の始動記憶表示装置にて残存する始動記憶情報が発光表示されるようにしてもよい。また、始動記憶情報の発光表示位置の移動パターンを複数用意し、特定の移動パターンを発現させることによって、大当りの期待度(当該移動パターンの実行後に大当り遊技状態へ移行する期待度、又は発光表示位置が移動することの契機となった始動記憶情報に基づく変動において大当り遊技状態へ移行する期待度)や確変遊技状態滞在の期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、始動記憶情報の発光表示位置の移動に関して、反時計回りの方向に移動する場合よりも時計回りの方向に移動する場合の方が、大当り又は確変遊技状態滞在の可能性が高いようにすることができる。また、本実施形態では、始動記憶情報の発光表示位置の移動方向と始動記憶表示装置それぞれの初期移動方向とが同方向になっているが、これらの方向を相異させることによって大当りの期待度や確変遊技状態滞在の期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、始動記憶情報の発光表示位置の移動方向と始動記憶表示装置それぞれの初期移動方向とが異なる方向として生じた場合は、同方向となる場合よりも大当り又は確変遊技状態滞在の可能性が高いようにすることができる。また、連続予告演出の最終回における始動記憶情報の発光表示位置と、連続予告演出が行われない場合における始動記憶情報の発光表示位置とは、共に初期表示位置の第1始動記憶表示装置となるので、例えば連続予告演出の実行回数を液晶表示装置の表示領域に表示することにより、連続予告演出を実行中であるか否かを察知し得るようにしてもよい。
<潜確期待モード>
図43(A)に示すように、潜確期待モードに移行する前、一例として、表示領域131においては、2R確変大当り及び小当りに対応する「135」といった停止表示態様で装飾図柄1000が停止表示される。このとき、初期表示位置の第1始動記憶表示装置300では、第1特別図柄に係る始動記憶情報を表示する状態として、例えば2個のインジケータランプ302が発光状態にあるとする。
そして、2R確変大当り又は小当りの遊技状態を経て潜確期待モードに移行する際には、図43(B)に示すように、表示領域131には、例えば「潜確期待モード突入」といったメッセージ画像2000が表示される。
その後、図43(C)に示すように、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置は、初期表示位置の第1始動記憶表示装置300から第2始動記憶表示装置310へと移動させられる。また、第1始動記憶表示装置300では、インジケータランプ302の発光数によって潜確期待モードの残りゲーム数が表示される。例えば、残りゲーム数が40〜31の場合、全てのインジケータランプ302が発光状態とされ、残りゲーム数が30〜21の場合、左端から3個目までのインジケータランプ302が発光状態とされ、残りゲーム数が20〜11の場合、左端から2個目までのインジケータランプ302が発光状態とされ、残りゲーム数が10〜1の場合、左端の1個のインジケータランプ302が発光状態とされる。このとき、潜確期待モードの低モードに移行した場合であれば、表示領域131の左上隅部には、例えば「低モード」といったメッセージ画像2100が表示される。これにより、遊技者は、潜確期待モードの低モードに滞在していることを確認することができる。また、残りゲーム数が表示される第1始動記憶表示装置300の近傍に位置する表示領域131の一部には、例えば「↓モード残りG数」といったメッセージ画像2200が表示される。これにより、遊技者は、第1始動記憶表示装置300の発光数から潜確期待モードの大凡の残りゲーム数を確認することができる。
そして、図43(D)に示すように、表示領域131においては、第2始動記憶表示装置310に発光表示された最古記憶順位の始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第2始動記憶表示装置310においては、インジケータランプ312の発光数が1つ減じられることとなる。
一方、図44(A)に示すように、潜確期待モードの中モードに移行した場合であれば、表示領域131の左上隅部には、例えば「中モード」といったメッセージ画像2110が表示される。これにより、遊技者は、潜確期待モードの中モードに滞在していることを確認することができる。また、中モードに移行した場合、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置は、第3始動記憶表示装置320とされる。この際においても、第1始動記憶表示装置300では、インジケータランプ302の発光数によって潜確期待モードの残りゲーム数が表示される。
あるいは、図44(B)に示すように、潜確期待モードの高モードに移行した場合であれば、表示領域131の左上隅部には、例えば「高モード」といったメッセージ画像2120が表示される。これにより、遊技者は、潜確期待モードの高モードに滞在していることを確認することができる。また、高モードに移行した場合、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置は、第4始動記憶表示装置330とされる。この際においても、第1始動記憶表示装置300では、インジケータランプ302の発光数によって潜確期待モードの残りゲーム数が表示される。
なお、例えば低モードに移行した後、変動表示された装飾図柄1000がハズレの停止表示態様で停止表示し、潜確期待モードの移行抽選処理によってモード移行する旨が決定されることにより(図37のS292、S293:YES)、中モードや高モードへと移行(昇格)する場合においても、図44(A)又は図44(B)に示すように、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置は、第3始動記憶表示装置320あるいは第4始動記憶表示装置330へと移動させられる。他のモード移行パターンでも同様である。すなわち、潜確期待モードでは、第1始動記憶表示装置300にて残りゲーム数が固定的に表示される一方、昇格あるいは降格によって低モード、中モード、高モードの移行が行われるごとに、第1特別図柄に係る始動記憶情報の発光表示位置が転々と変移する。
例えば、装飾図柄1000がハズレの停止表示態様で停止表示し、高モードに移行することが決定された場合は、図44(C)に示すように、第1特別図柄に係る始動記憶情報は、第4始動記憶表示装置330にて発光表示されることとなる。その際、例えば第1始動記憶表示装置300のインジケータランプ302の発光数が2個であれば、潜確期待モードの残りゲーム数が20〜11の範囲内であると知ることができる。なお、このような潜確期待モードにおいても、連続予告演出を実行可能であり、連続予告演出の際には、図41及び図42に示すような動作態様に切り替えられる。すなわち、本実施形態の潜確期待モードにおける連続予告演出では、第2始動記憶表示装置310、第3始動記憶表示装置320、第4始動記憶表示装置330を用いて始動記憶情報の発光表示位置が切り替えられる。そして、本実施形態の潜確期待モードでは、連続予告演出の実行に起因する始動記憶情報に基づいてハズレの変動パターンが実行されることを条件に、低モード、中モード、高モードといった潜確期待モード内での昇格、降格、又は維持が行われる。例えば、潜確期待モードにおける連続予告演出では、始動記憶情報の発光表示位置が2回移動する場合、1回目の移動で次の始動記憶表示装置へと移動し、2回目の移動で低モード、中モード、あるいは高モードに応じて1回目の移動前に発光表示されていた元の発光表示位置に戻る。3回移動する場合は、1回目の移動で次の始動記憶表示装置へと移動し、2回目の移動でさらに次の始動記憶表示装置へと移動し、3回目の移動で元の発光表示位置に戻る。4回移動する場合は、1回目の移動で次の始動記憶表示装置へと移動し、2回目の移動でさらに次の始動記憶表示装置へと移動し、3回目の移動で元の発光表示位置に戻り、4回目には実際移動することなく発光表示位置が維持される。発光表示位置の移動順は、第2始動記憶表示装置310の次が第3始動記憶表示装置320となり、第3始動記憶表示装置320の次が第4始動記憶表示装置330となり、第4始動記憶表示装置330の次が第2始動記憶表示装置310となる。
<STモード>
図45(A)に示すように、STモードに移行する前、一例として、表示領域131においては、16R確変大当りに対応する「777」といった停止表示態様で装飾図柄1000が停止表示される。このとき、初期表示位置の第1始動記憶表示装置300では、第1特別図柄に係る始動記憶情報が発光表示された状態にある。
そして、16R確変大当りの遊技状態に移行する際、図45(B)に示すように、表示領域131には、例えば「大当り」といったメッセージ画像3000が表示される。
その後、16R確変大当りの遊技状態を経てSTモードに移行する際には、図45(C)に示すように、表示領域131には、例えば「STモード突入」といったメッセージ画像3100が表示される。
その後、図45(D)に示すように、第1特別図柄に係る始動記憶情報は、初期表示位置の第1始動記憶表示装置300から第4始動記憶表示装置330へと表示が切り替えられる。また、第2特別図柄に係る始動記憶情報は、第2始動記憶表示装置310にて表示され、さらに、普通図柄に係る始動記憶情報は、第1始動記憶表示装置300にて表示されるとともに、STモードの残りゲーム数は、第3始動記憶表示装置320にて表示されるようになっている。
このとき、第1特別図柄に係る始動記憶情報が表示される第4始動記憶表示装置330の近傍に位置する表示領域131の一部には、例えば「←第1特図保留数」といったメッセージ画像4000が表示される。これにより、遊技者は、第4始動記憶表示装置330の発光数から第1特別図柄に係る始動記憶数を確認することができる。また、第2特別図柄に係る始動記憶情報が表示される第2始動記憶表示装置310の近傍に位置する表示領域131の一部には、例えば「→第2特図保留数」といったメッセージ画像4100が表示される。これにより、遊技者は、第2始動記憶表示装置310の発光数から第2特別図柄に係る始動記憶数を確認することができる。また、普通図柄に係る始動記憶情報が表示される第1始動記憶表示装置300の近傍に位置する表示領域131の一部には、例えば「↓普図保留数」といったメッセージ画像4200が表示される。これにより、遊技者は、第1始動記憶表示装置300の発光数から普通図柄に係る始動記憶数を確認することができる。また、STモードの残りゲーム数が表示される第3始動記憶表示装置320の近傍に位置する表示領域131の一部には、例えば「↑ST残りG数」といったメッセージ画像4300が表示される。残りゲーム数の表示パターンは、図43(C)等に示す潜確期待モードの残りゲーム数の表示パターンと同様である。これにより、遊技者は、第3始動記憶表示装置320の発光数からSTモードの大凡の残りゲーム数を確認することができる。なお、このようなSTモードにおいては、先述したような連続予告演出の動作態様に基本的に切り替えられない。そのため、STモードの実行中は、第1特別図柄に係る始動記憶情報、第2特別図柄に係る始動記憶情報、普通図柄に係る始動記憶情報、及びSTモードの残りゲーム数のそれぞれが、第4始動記憶表示装置330、第2始動記憶表示装置310、第1始動記憶表示装置300、及び第3始動記憶表示装置320といった定位置にて表示されるようになっている。
<通常演出モード及び特殊演出モード>
図46(A)に示すように、通常演出モードの実行中、表示領域131においては、装飾図柄1000が変動表示中にあり、第1特別図柄に係る始動記憶情報は、表示初期位置となる第1始動記憶表示装置300にて発光表示されているとする。このとき、例えば特殊演出モードに移行する3ゲーム前であるとすると、表示領域131の左上隅部には、例えば「特殊モード準備中」といったメッセージ画像5000が表示される。なお、ここでいう「ゲーム」とは、特別図柄ゲームを意味しており、1ゲームは、特別図柄の変動表示が1回行われることに相当する。これにより、遊技者は、通常演出モードから特殊演出モードに移行する間近の状態であることを知ることができる。
その後、図46(B)に示すように、変動表示中にある装飾図柄1000は、例えばハズレの停止表示態様で停止表示される。
次に、図46(C)に示すように、表示領域131においては、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられる。また、特殊演出モードに移行する2ゲーム前となるので、表示領域131の左上隅部には、「特殊モード準備中」といったメッセージ画像5000が継続して表示される。
そして、図46(D)に示すように、変動表示中にある装飾図柄1000は、再びハズレの停止表示態様で停止表示されることがある。
さらに、図47(E)に示すように、表示領域131においては、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。この場合も、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられるが、図47(F)に示すように、第1始動口34への始動入賞に応じて新たに第1特別図柄に係る始動記憶情報が記憶された場合(同図では始動記憶情報が2個追加された場合)は、第1始動記憶表示装置300において新たな始動記憶情報が残存する始動記憶情報に続いて発光表示されることとなる。そして、この際には、特殊演出モードに移行する1ゲーム前となるので、表示領域131の左上隅部には、「特殊モード準備中」といったメッセージ画像5000が継続して表示される。
そして、図47(G)に示すように、変動表示中にある装飾図柄1000は、再びハズレの停止表示態様で停止表示されることがある。
次に、図47(H)に示すように、表示領域131の右下隅部には、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。この場合も、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられる。そして、この際には、特殊演出モードに移行する段階となるので、表示領域131の中央部には、「特殊モード突入」といったメッセージ画像5100が表示される。
その後、図48(I)に示すように、表示領域131の左上隅部には、例えば「特殊モード」といったメッセージ画像5200が表示される。これにより、遊技者は、特殊演出モードに移行した状態であることを知ることができる。また、表示領域131の中央部には、再び装飾図柄1000が変動表示される。この場合も、第1特別図柄に係る始動記憶情報は、第1始動記憶表示装置300にて表示される。
次に、図48(J)に示すように、変動表示中にある装飾図柄1000は、再びハズレの停止表示態様で停止表示されることがある。この場合も、表示領域131の左上隅部には、「特殊モード」といったメッセージ画像5200が表示される。
その後、図48(K)に示すように、表示領域131の中央部には、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。この場合も、表示領域131の左上隅部には、「特殊モード」といったメッセージ画像5200が表示される。また、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられる。
さらに、図48(L)に示すように、変動表示中にある装飾図柄1000は、再びハズレの停止表示態様で停止表示されることがある。この場合も、表示領域131の左上隅部には、「特殊モード」といったメッセージ画像5200が表示される。
このような状態を経て演出変更カウンタの値が0となり(図39のS329:YES)、特殊演出モードの終了処理が実行されることにより(図39のS337)、図49(M)に示すように、表示領域131の中央部には、例えば「特殊モード終了」といったメッセージ画像5300が表示される。
そして再び、図49(N)に示すように、通常演出モードの実行中、表示領域131の中央部には、装飾図柄1000が変動表示される。
このとき、図49(O)に示すように、変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターン決定処理が実行され(図35のS242:YES、S243)、演出パターンとして「演出パターンA」が決定されている場合、表示領域131の中央部には、当該演出パターンAに応じた変動時間及び態様等に従って装飾図柄1000が変動表示され、さらにその周辺等には、演出パターンAに応じた演出画像6000が表示される。この演出画像6000は、「演出パターンA」の末尾の記号“A”の類型に属するものであり、図中においては便宜上キャラクタ「A」として表現される。すなわち、演出パターンAの演出画像6000は、「大当り演出パターンA」及び「ハズレ演出パターンA」のいずれにも共通する画像であり(図11参照)、遊技者は、演出画像6000が表示されただけでは装飾図柄1000の停止表示態様を予見することができない。
一方、図49(P)に示すように、演出パターンとして「演出パターンB」が決定されている場合、表示領域131の中央部には、当該演出パターンBに応じた変動時間及び態様等に従って装飾図柄1000が変動表示され、さらにその周辺等には、演出パターンBに応じた演出画像6100が表示されることもある。この演出画像6100は、「演出パターンB」の末尾の記号“B”の類型に属するものであり、図中においては便宜上キャラクタ「B」として表現される。すなわち、演出パターンBの演出画像6100も、「大当り演出パターンB」及び「ハズレ演出パターンB」の双方に共通する画像である(図11参照)。そのため、演出画像6100の表示によっても、遊技者は、装飾図柄1000の停止表示態様を予見することができない。
このような演出パターンA,Bは、装飾図柄1000が変動表示されるゲームごとに演出決定用乱数加算抽選処理及び加算値抽選処理により決定される(図36のS269〜S272)。そして、演出パターンA,Bは、演出決定用乱数値に加算する処理が行われる場合、演出変更カウンタの値(ゲーム数)や変更フラグの値(図16参照)に応じて多様に異なる加算値が演出決定用乱数値に加算されることにより、出現頻度や出現パターンが多様性に富むものとなる。
したがって、本実施形態に係る遊技機1によれば、例えば特定演出として連続予告演出が実行されると、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330が順に発光動作及び移動動作を行うことにより、始動記憶情報の発光表示位置が切り替えられるので、始動記憶情報の表示態様を変化に富む斬新な態様として演出的魅力を高めることができ、ひいては遊技の興趣向上を図ることができる。
また、連続予告演出においては、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330の移動動作に伴って始動記憶情報の発光表示位置が移動するといった一連の動作が進行し、物理的な移動と光の移動とが組み合わされたような一風変わった演出が実現されるので、始動記憶情報の表示演出として遊技者の関心を高めることができる。
また、連続予告演出が実行される場合に限らず、潜確期待モードにおいて低モード、中モード、高モードが切り替えられる際やSTモードの移行の際にも、始動記憶情報の発光表示位置が切り替えられるので、色々な演出モードにおいても演出的魅力を高めることができる。
また、潜確期待モードの低モード、中モード、高モードごとに異なる始動記憶表示装置310,320,330において始動記憶情報が発光表示されるので、昇格演出や降格演出に関連する演出として始動記憶情報の表示演出を行うことができ、始動記憶情報の発光表示位置に対する遊技者の関心をより一層高めることができる。
また、演出パターンを決定するという技術的側面においては、演出決定用乱数値(第1数値)だけでなく加算値(第2数値)を用いることにより、複数種類の演出パターンから多様に演出パターンを決定することができるので、特定の演出パターンが選択される確率(出現頻度)を容易に変化させることができる。
また、ゲーム数や変更フラグの値に応じて加算値の使用頻度や値そのものが異なるようになっているので、加算値が適用され易い状況とそうでない状況とを発生させることができ、特定の演出パターンの出現頻度や出現パターンを多種多様に変化させることができる。
また、加算値が適用され易いという状況の中でも実際に加算される値そのものは、色々な数値によって多様化されているので、実際に出現する演出パターンの種類を多様に変化させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態として以下に説明するようなものであってもよい。
[他の実施形態に係る始動記憶表示装置の動作例]
図50及び図51は、本発明の他の実施形態に係る始動記憶表示装置の挙動を説明するための説明図である。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図50及び図51に示すように、第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330のそれぞれは、インジケータランプ302,312,322,332を露出させる開状態と覆う閉状態とに変化可能なシャッタ部材303,313,323,333を有する。シャッタ部材303,313,323,333のそれぞれは、表示領域131の面に沿って往復移動可能に設けられている。このようなシャッタ部材303,313,323,333は、開閉機構によって往復移動させられる。開閉機構は、始動記憶表示装置制御回路78(図6参照)により制御される。
本実施形態に係る第1〜第4始動記憶表示装置300,310,320,330は、以下に説明するように主として連続予告演出に用いられる。
図50(A)に示すように、連続予告演出の実行前には、全てのシャッタ部材303,313,323,333が開状態にあり、連続予告演出を実行する旨が決定されると、例えば第1始動記憶表示装置300の4個目のインジケータランプ302が強調表示状態とされる。そして、変動表示中にあった装飾図柄1000は、ハズレの停止表示態様で停止表示される。
次に、図50(B)に示すように、表示領域131においては、第1特別図柄に係る始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。これにより、第1始動記憶表示装置300においては、インジケータランプ302の発光数が1つ減じられる。
その後、図50(C)に示すように、第1始動記憶表示装置300においては、シャッタ部材303が閉状態となるとともに、第2始動記憶表示装置310においても、シャッタ部材313が閉状態となる。これにより、第1始動記憶表示装置300及び第2始動記憶表示装置310におけるインジケータランプ302,312が視認不可の状態となる。シャッタ部材303及びシャッタ部材313が完全に閉状態となった状態において、第1始動記憶表示装置300では、全てのインジケータランプ302が消光状態とされる一方、第2始動記憶表示装置310では、直前の第1始動記憶表示装置300と同様の発光状態となるように3個のインジケータランプ312が発光状態とされ、そのうちの所定個所に位置するインジケータランプ312が強調表示状態とされる。
その後、図50(D)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第1始動記憶表示装置300においては、シャッタ部材303が開状態となるとともに、第2始動記憶表示装置310においても、シャッタ部材313が開状態となる。これにより、遊技者は、始動記憶情報の発光表示位置が第1始動記憶表示装置300から第2始動記憶表示装置310へと移動したことを確認することができる。
次に、変動表示中にあった装飾図柄1000が停止表示された後、図51(E)に示すように、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が再び行われる。このとき、第2始動記憶表示装置310においては、インジケータランプ312の発光数が1つ減じられるとともに、インジケータランプ312の強調表示個所が下側に1つだけ変位される。
次に、図51(F)に示すように、第2始動記憶表示装置310においては、シャッタ部材313が閉状態となるとともに、第3始動記憶表示装置320においても、シャッタ部材323が閉状態となる。これにより、第2始動記憶表示装置310及び第3始動記憶表示装置320におけるインジケータランプ312,322が視認不可の状態となる。シャッタ部材313及びシャッタ部材323が完全に閉状態となった状態において、第2始動記憶表示装置310では、全てのインジケータランプ312が消光状態とされる一方、第3始動記憶表示装置320では、直前の第2始動記憶表示装置310と同様の発光状態となるように2個のインジケータランプ322が発光状態とされ、そのうちの所定個所に位置するインジケータランプ322が強調表示状態とされる。
その後、図51(G)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第2始動記憶表示装置300においては、シャッタ部材313が開状態となるとともに、第3始動記憶表示装置320においても、シャッタ部材323が開状態となる。これにより、遊技者は、始動記憶情報の発光表示位置が第2始動記憶表示装置310から第3始動記憶表示装置320へと移動したことを確認することができる。
さらに、変動表示中にあった装飾図柄1000が停止表示された後、図51(H)に示すように、始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が行われる。このとき、第3始動記憶表示装置320においては、インジケータランプ322の発光数が1つ減じられるとともに、インジケータランプ322の強調表示個所が左側に1つだけ変位される。
次に、図51(I)に示すように、第3始動記憶表示装置320においては、シャッタ部材323が閉状態となるとともに、第4始動記憶表示装置330においても、シャッタ部材333が閉状態となる。これにより、第3始動記憶表示装置320及び第4始動記憶表示装置330におけるインジケータランプ322,332が視認不可の状態となる。シャッタ部材323及びシャッタ部材333が完全に閉状態となった状態において、第3始動記憶表示装置320では、全てのインジケータランプ322が消光状態とされる一方、第4始動記憶表示装置330では、直前の第3始動記憶表示装置320と同様の発光状態となるように1個のインジケータランプ332が強調表示状態とされる。
その後、図51(J)に示すように、装飾図柄1000の変動表示中、第3始動記憶表示装置320においては、シャッタ部材323が開状態となるとともに、第4始動記憶表示装置330においても、シャッタ部材333が開状態となる。これにより、遊技者は、連続予告演出の契機となった始動記憶情報の発光表示位置が第3始動記憶表示装置320から第4始動記憶表示装置330へと移動したことを確認することができる。最終的には、連続予告演出の契機となった始動記憶情報に基づいて装飾図柄1000の変動表示が行われ、その後、連続予告演出の最終結果として、装飾図柄1000が所定の停止表示態様で停止表示されることとなる。
なお、本実施形態においては、シャッタ部材を開閉状態としつつ始動記憶情報の発光表示位置を移動させるようになっているが、シャッタ部材を閉状態から開状態に変化させても始動記憶情報の発光表示位置を移動させないようにしてもよい。また、始動記憶情報の発光表示位置を移動させる際は、その移動元と移動先となる2つの始動記憶表示装置に限ってシャッタ部材を開閉状態としているが、そのような2つの始動記憶表示装置に限らず、その他の始動記憶表示装置も含む3以上の始動記憶表示装置においてシャッタ部材を開閉状態とするようにしてもよい。これによれば、始動記憶情報の発光表示位置がいずれの始動記憶表示装置へと移動するかについて予測するといった興趣を高めることができる。
このようなシャッタ部材303,313,323,333を用いた連続予告演出では、始動記憶情報の発光表示が視認不可の状態にあるときに、あたかも第1始動記憶表示装置300から第2始動記憶表示装置310へと、第2始動記憶表示装置310から第3始動記憶表示装置320へと、さらには第3始動記憶表示装置320から第4始動記憶表示装置330へと始動記憶情報の表示位置が移動したかのような一風変わった演出を実現することができる。これにより、始動記憶情報の表示演出として遊技者の関心を高めることができる。
[他の実施形態に係る演出変更用テーブル及び加算用テーブル]
図52は、本発明の他の実施形態に係る演出変更用テーブル及び加算用テーブルを示している。具体的に、演出変更用テーブルは、第2装飾図柄に対応する第5演出変更用テーブルであり、加算用テーブルは、第2装飾図柄に対応する第5加算用テーブルである。これらの第5演出変更用テーブル及び第5加算用テーブルは、先述した第1〜第4演出変更用テーブル及び第1〜第4加算用テーブルと共にプログラムROM72に記憶されている。
本実施形態において、第5演出変更用テーブル及び第5加算用テーブルは、第2装飾図柄の変動に際して参照される。一方、先述した第1〜第4演出変更用テーブル及び第1〜第4加算用テーブルは、第1装飾図柄の変動に際して参照される。第5演出変更用テーブルは、演出変更カウンタの値(4以上、3以下)と、演出決定用乱数に加算するか否かを抽選により決定付ける際の当選確率とを規定している。例えば、第2装飾図柄の変動に際して演出変更カウンタの値が4以上であるときは、第5演出変更用テーブルを参照することにより、10%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。一方、第2装飾図柄の変動に際して演出変更カウンタの値が3以下であるときは、第5演出変更用テーブルを参照することにより、100%の当選確率で演出決定用乱数に対して加算が行われる。
また、第5加算用テーブルは、演出変更カウンタの値(4以上、3以下)と、加算値を抽選により決定付ける際の選択確率と、加算値とを規定している。例えば、第2装飾図柄の変動に際して演出変更カウンタの値が4以上であるときは、第5加算用テーブルを参照することにより、100%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「7」が加えられる。一方、第2装飾図柄の変動に際して演出変更カウンタの値が3以下であるときは、第5加算用テーブルを参照することにより、100%の選択確率で演出決定用乱数に対して加算値「15」が加えられる。このような第5加算用テーブルによっても、演出決定用乱数に加算した結果が上限値となる「99」を超える場合は、その加算結果を上限値とみなして適用される。なお、先述した第1〜第4演出変更用テーブル及び第1〜第4加算用テーブルについては、第2装飾図柄の変動に伴い演出パターンを決定する際に参照するようにしてもよい。また、第5演出変更用テーブル及び第5加算用テーブルについては、第1装飾図柄の変動に伴い演出パターンを決定する際に参照するようにしてもよい。
このような第1〜第5演出変更用テーブル及び第1〜第5加算用テーブルを用いた演出パターンの決定処理によれば、第1装飾図柄の変動表示に伴う演出パターンと、第2装飾図柄の変動表示に伴う演出パターンとのそれぞれにおいて、加算値として互いに異なる傾向の数値を加えることができる。要するに、第1装飾図柄では、ある程度ばらつきのある多様な数値(特定数値)を加算値として適用することができる一方、第2装飾図柄では、ある程度限られた択一的な数値(特別数値)を加算値として適用することができるので、例えば装飾図柄全体としての変動表示回数が同じ回数に達しても、その時点で変動表示の対象となる装飾図柄の種類に応じて異なる種類の演出パターンを出現させることができ、演出パターンの種類をより一層多様に変化させることができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態によるものに限定されるものではない。
本発明の各種技術は、他の遊技機にも適用可能であり、例えば、封入式のパチンコ機、弾球遊技機、パチスロ遊技機、ゲーミングマシン、封入式遊技機、回動式遊技機等の各種遊技機に適用することもできる。
また、上述した各実施形態に適用される各種のテーブルにおいては、選択確率をパーセンテージにより示しているが、これらは、所定の乱数抽選を行うことにより選択される割合としての確率を示しており、実際のテーブルには所定の乱数値が規定されている。