JP2006197075A - マイクロフォンおよび拡声装置 - Google Patents

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    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/02Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for preventing acoustic reaction, i.e. acoustic oscillatory feedback

Abstract

【課題】 既存のアンプ装置にも容易に設置が可能なハウリングキャンセラを備えたマイクロフォン、および拡声装置を提供する。
【解決手段】 加算器2は、マイク素子1からの入力信号から適応フィルタ9の出力信号を差し引いて残差信号を出力する。残差信号は、接続端子3aを介してアンプ装置200に伝達されるとともにディレイ回路8にも伝達される。ディレイ回路8は、スピーカ7からマイク素子1に帰還する遅延時間を推定して時間遅延を付与する。適応フィルタ9は、ディレイ回路8の出力信号をフィルタリングして加算器2に出力する。さらに適応フィルタ9は、ディレイ回路8の出力信号と、現在の残差信号を基にフィルタ係数を更新する。これにより一般的な既存のアンプ装置に接続してもハウリングを抑制することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハウリングを抑制することができるマイクロフォン、および講堂やホール等に設置される拡声装置のうちハウリングを抑制することができる拡声装置に関する。
一般に講堂やホール等で拡声装置を用いた場合、スピーカから出力された音声は、ある伝達関数をもつ音響経路を経て再びマイクロフォンに入力される。つまり、マイクロフォン−増幅器−スピーカ−音響経路−マイクロフォン、の経路で閉ループが形成される。この閉ループのゲインが1を越えるとスピーカからマイクロフォンに帰還した音声が増大してハウリングの発生となる。
このハウリングを効率的に防止するために、適応フィルタ(アダプティブ・ディジタル・フィルタ)を用いてハウリングの発生を防止するハウリングキャンセラが提案されている(例えば非特許文献1参照)。
図11は上記のハウリングキャンセラを示した図である。マイクロフォン301およびスピーカ304は講堂やホール等、同一の音響空間に設置されている。ここで、マイクロフォン301から入力された音声信号は、フロントエンドのマイクロフォンアンプで増幅されたのちA/Dコンバータによってディジタル信号y(k)に変換される。
信号y(k)は、加算器302を介して増幅器303に供給され、増幅される。G(z)は、増幅器303の伝達関数である。増幅器303から出力された信号x(k)は、D/Aコンバータによって音声信号に変換された後にスピーカ304から発音される。
スピーカ304から発音された音声は音響帰還路305を経てマイクロフォン301に帰還する。音響帰還路305は、スピーカ304からマイクロフォン301に至る音響経路である。H(z)は音響帰還路305の伝達関数である。音響帰還路305を介して帰還される帰還信号d(k)は、話者等の音源が発生する音源信号s(k)とともにマイクロフォン301に入力される。マイクロフォン301は、この入力された音声をディジタル信号に変換してy(k)として出力する。
このような拡声装置では、マイクロフォン301−増幅器303−スピーカ304−音響帰還路305−マイクロフォン301の経路で閉ループが形成される。この閉ループのゲインが1を超えると、帰還信号d(k)が増大されてハウリング発生となる。同図に示す拡声装置では、このようなハウリングの発生を防止するために、ディレイ回路306、適応フィルタ307および加算器302を含むハウリングキャンセラを有している。
ディレイ回路306は、増幅器303の出力信号x(k)を音響帰還路305の時間遅延に対応した遅延時間τを付与して信号x(k−τ)として適応フィルタ307に出力するものである。適応フィルタ307は、図12に示すようにフィルタ部307aおよびフィルタ係数推定部307bを有しており、信号x(k−τ)は、フィルタ部307aおよびフィルタ係数推定部307bの両方に入力される。
フィルタ部307aは、音響帰還路305の伝達関数H(z)を模擬した伝達関数F(z)でマイクロフォン301から入力される信号を減衰するようにフィルタ係数が設定されている。したがって、適応フィルタ307から出力された信号do(k)は、音響帰還路305の伝達関数H(z)を模擬した伝達関数F(z)で信号x(k−τ)をフィルタリングした信号であるため、スピーカ304から音響帰還路305を伝達してマイクロフォン301に再入力される帰還信号d(k)を模擬したものとなる。
加算器302は、マイクロフォン301から入力された信号y(k)(ここで、y(k)は音源信号と帰還信号を加算した信号)から、帰還信号d(k)を模擬した信号do(k)を減算する。これにより、入力信号から帰還信号が除去され、ハウリングをキャンセルすることができる。
フィルタ係数推定部307bは、適応アルゴリズムを用いて信号x(k−τ)およびe(k)に基づいて伝達関数F(z)が伝達関数H(z)に一致または近似するようにフィルタ部307aのフィルタ係数を逐次更新する。この結果、信号d(k)を模擬した信号do(k)が得られ、ハウリング発生を防止することができる。
稲積,今井,小西,:"LMSアルゴリズムを用いた拡声系のハウリング防止",日本音響学会講演論文集pp.417−418(1991,3)
ところで、非特許文献1に記載のハウリングキャンセラは、適応フィルタにマイクロフォンからの入力信号とスピーカへの出力信号の両方を入力する必要があった。そのため、アンプ装置にあらかじめ組み込むことはできても、既存のアンプ装置に後から組み込むことは極めて困難であった。したがって、ハウリングを効果的にキャンセルするためには、ハウリングキャンセラを内蔵したアンプ装置を新たに購入する必要性があり、コストがかかるという問題があった。
また、非特許文献1に記載のハウリングキャンセラを内蔵したアンプ装置であっても、ハウリングキャンセラは1つ設けられているのみであるため、マイクロフォンを複数接続した場合には、全てのマイクロフォンの入力信号を統合した単一の信号についてハウリングキャンセルを行うため、複数のマイクロフォンそれぞれに入力される帰還信号に個別に対応することができず、ハウリングをキャンセルするのは困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑み、既存の拡声装置に接続した場合でも、1台のアンプ装置に複数台を接続した場合も的確にハウリングをキャンセルすることができるマイクロフォン、および拡声装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、入力信号を増幅してスピーカから放音するアンプ装置に接続されるマイクロフォンであって、音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、該残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記残差信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたことを特徴とする。
この発明では、スピーカからマイクロフォンに回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を入力信号から減算して残差信号としてアンプ装置等に出力するとともに、内蔵するディレイ回路にも出力する。ディレイ回路は残差信号に時間遅延を付与して適応フィルタに伝達する。適応フィルタは、ディレイ回路から出力された信号を所定の伝達関数でフィルタリングして模擬信号として加算器に出力し、加算器は入力信号から模擬信号を差し引く。適応フィルタはディレイ回路から出力された過去の残差信号と加算器から出力される現在の残差信号とを基にして、自身の伝達関数がスピーカからマイクロフォンへ至る音響帰還路の伝達関数に一致、または近似するように伝達関数を更新する。これによりこの発明のマイクロフォンは、ハウリングをキャンセルすることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記加算器とディレイ回路との間に、前記アンプ装置の伝達関数を模擬した模擬アンプフィルタを挿入し、前記残差信号をこの模擬アンプフィルタでフィルタリングしたのち前記ディレイ回路に供給することを特徴とする。
この発明では、残差信号をアンプ装置等に出力するとともに、所定の伝達関数でフィルタリングした後内蔵するディレイ回路にも出力する。所定の伝達関数は一般的なアンプ装置を推定してあらかじめ設定しておく。これにより、適応フィルタの同定が容易になり、帰還伝達を正確かつ速やかに模擬することができるためハウリングが発生しにくくなる。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、複数種類のアンプ装置の伝達関数を記憶する記憶手段と、選択された1つの伝達関数を記憶手段から読み出して前記模擬アンプフィルタに設定する切り替え手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、異なった複数種類の伝達関数を記憶する内蔵メモリを備えている。内蔵メモリから伝達関数を読み出して、入力信号をその伝達関数でフィルタリングした後にディレイ回路に出力する。伝達関数はアンプ装置の規模を想定してあらかじめ複数記憶しておく。例えば大ホール、小ホール、講堂、会議室、カラオケ等のアンプ装置を想定しておく。マイクロフォンを使用する場所に応じて伝達関数を切り替えることで、適応フィルタの同定を容易にすることができる。
請求項4に記載の発明は、入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するアンプ装置と、音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、該残差信号を前記アンプ装置を模擬した伝達関数でフィルタリングする模擬アンプフィルタと、フィルタリングされた残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、からなる拡声装置であって、前記アンプ装置に、前記信号処理回路のゲイン設定値または音質調整値を収集して前記マイクロフォンに転送するパラメータ転送手段を備え、前記マイクロフォンに、パラメータ転送手段から転送されてきたゲイン設定値または音質調整値を受信し、受信したゲイン設定値または音質調整値に基づいて前記アンプ装置の伝達関数を再現して前記模擬アンプフィルタに設定する設定手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、アンプ装置にゲイン設定値や音質調整値等の調整パラメータをマイクロフォンに転送する転送手段を備えている。マイクロフォンはそのパラメータを受信してアンプ装置の伝達関数を再現する。スピーカからマイクロフォンに回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を入力信号から減算して残差信号としてアンプ装置等に出力するとともに、再現したアンプ装置の伝達関数でフィルタリングしてディレイ回路に伝送する。ディレイ回路は時間遅延を付与して適応フィルタに伝達する。適応フィルタは、ディレイ回路から出力された信号を所定の伝達関数でフィルタリングして加算器に出力し、加算器は入力信号から適応フィルタの出力信号を差し引く。適応フィルタはディレイ回路から出力された過去の残差信号と加算器から出力される現在の残差信号とを基にして、自身の伝達関数がスピーカからマイクロフォンへ至る音響帰還路の伝達関数に一致、または近似するように更新する。これにより、適応フィルタの同定が容易になり、帰還伝達を正確かつ速やかに模擬することができるためハウリングが発生しにくくなる。
請求項5に記載の発明は、入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するアンプ装置と、音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、該残差信号を前記アンプ装置を模擬した伝達関数でフィルタリングする模擬アンプフィルタと、フィルタリングされた残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、からなる拡声装置であって、前記アンプ装置に、アンプ装置の伝達関数を測定して前記マイクロフォンに転送する伝達関数転送手段を備え、前記マイクロフォンに、伝達関数転送手段から転送されてきた伝達関数を受信し、受信した伝達関数を前記模擬アンプフィルタに設定する設定手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、アンプ装置に入出力の信号を計測してその伝達関数を測定し、マイクロフォンに転送する伝達関数転送手段を備えている。マイクロフォンはその測定された伝達関数を受信する。スピーカからマイクロフォンに回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を入力信号から減算して残差信号としてアンプ装置等に出力するとともに、受信したアンプ装置の伝達関数でフィルタリングしてディレイ回路に伝送する。ディレイ回路は時間遅延を付与して適応フィルタに伝達する。適応フィルタは、ディレイ回路から出力された信号を所定の伝達関数でフィルタリングして加算器に出力し、加算器は入力信号から適応フィルタの出力信号を差し引く。適応フィルタはディレイ回路から出力された過去の残差信号と加算器から出力される現在の残差信号とを基にして、自身の伝達関数がスピーカからマイクロフォンへ至る音響帰還路の伝達関数に一致、または近似するように伝達関数を更新する。これにより、適応フィルタの同定が容易になり、帰還伝達を正確かつ速やかに模擬することができるためハウリングが発生しにくくなる。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記アンプ装置は、マイクロフォンから入力された音声信号レベルを検出する入力信号検出手段と、入力信号レベルが所定の閾値以下のときにマイクロフォンからの入力信号およびスピーカに出力する信号を遮断する信号遮断手段と、を備え、前記伝達関数転送手段は、前記アンプ装置に測定信号を入力することで伝達関数を測定する、ことを特徴とする。
この発明では、マイクロフォンからの入力信号レベルを検出し、入力信号レベルが所定の閾値以下のとき、つまりマイクロフォンからソース音等が入力されていないと判断できるときはマイクロフォンからの入力信号を遮断する。さらに、入力信号を遮断した後入力から出力に至る音響増幅路に測定信号を入力する。測定信号はホワイトノイズ等である。これにより、正確にアンプ装置の伝達関数を測定してマイクロフォンで再現することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するとともに、この増幅または音質調整した信号をマイクロフォンに転送する信号転送手段を備えたアンプ装置と、音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、信号転送手段から転送されてきた信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段が受信した信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、からなることを特徴とする。
この発明では、アンプ装置はスピーカに伝送する信号をマイクロフォンにも転送する。マイクロフォンでは転送された信号を受信し、ディレイ回路に入力する。ディレイ回路は時間遅延を付与して適応フィルタに伝達する。適応フィルタは、ディレイ回路から出力された信号を所定の伝達関数でフィルタリングして加算器に出力し、加算器は入力信号から適応フィルタの出力信号を差し引く。適応フィルタは差し引いた信号である残差信号とディレイ回路から出力された過去の残差信号とを基にして、自身の伝達関数がスピーカからマイクロフォンへ至る音響帰還路の伝達関数に一致、または近似するように伝達関数を更新する。これにより、正確にアンプ装置の伝達関数を測定してマイクロフォンで再現することが可能となる。
以上のように、この発明のマイクロフォンは、既存のアンプ装置に接続した場合であってもハウリングをキャンセルすることが可能となる。また、1台のアンプ装置に複数台のマイクロフォンを接続する場合であっても、それぞれのマイクロフォンで入力される帰還音声をキャンセルし、的確にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態の拡声装置について図を用いて詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、図1は第1実施形態に係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この拡声装置は、マイク素子1、A/Dコンバータ、ハウリングキャンセラHC、D/Aコンバータ、および接続端子3aからなるマイクロフォン100と、接続端子3b、マイクロフォンアンプ4、イコライザ5、およびパワーアンプ6からなるアンプ装置200と、スピーカ7と、を備えている。なお、マイク素子1とA/Dコンバータの間にマイクロフォンアンプを備えた構成であってもよい。この場合アンプ装置200はマイクロフォンアンプ4を備えていなくてもよい。
ハウリングキャンセラHCは、A/DコンバータとD/Aコンバータとの間に挿入された加算器2、加算器2に模擬信号を入力する適応フィルタ9、および加算器2から出力された信号である残差信号を所定時間遅延したのち適応フィルタ9に供給するディレイ回路8を備えている。
マイク素子1から入力された音声信号は、A/Dコンバータでディジタル信号に変換されて加算器2を介してD/Aコンバータに伝達され、アナログ音声信号で接続端子3aに入力される。接続端子3aと接続端子3bは互いに接続され、信号を伝達することができるものであり、例えばXLR端子等である。なお、両端子間は信号を伝達することができるものであればどのようなものであってもよい。例えば、接続端子3aをトランスミッタに、接続端子3bをレシーバに置き換えて、無線で伝達してもよい。
接続端子3bに伝達された信号は、マイクロフォンアンプ4を介してイコライザ5に伝達され、イコライザ5で音質調整された後、パワーアンプ6を介してスピーカ7に伝達される。スピーカ7は伝達された信号から音声を発音する。ここで、スピーカ7から発音された音声はマイク素子1に帰還する。
この例におけるハウリングキャンセラHCは、ディレイ回路8および適応フィルタ9により、マイク素子1から入力された音声信号がアンプ装置200およびスピーカ7、マイクロフォン100が設置されている音響空間を伝搬して再度マイク素子1に入力されるまでの一連の音声伝達経路の伝達特性を模擬するものである。ディレイ回路8は、スピーカ7からマイク素子1に帰還する帰還信号の時間遅延を推定した時間遅延を付与するものである。ディレイ回路8で時間遅延を付与されて出力した信号は適応フィルタ9に入力される。この時間遅延の値は、マイクロフォン100を使用する環境を想定してあらかじめ設定しておく。また、使用する環境で実際に時間遅延を測定してその値を設定してもよい。
適応フィルタ9は、音声伝達経路の伝達関数を模擬するフィルタであり、ディレイ回路8が遅延した残差信号をフィルタリングする。このフィルタリングされた出力信号を模擬信号として加算器2に出力する。
適応フィルタ9は、図2に示すようにフィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bからなるもので、フィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bにはそれぞれディレイ回路8から遅延した残差信号が入力される。フィルタ部9aは入力された残差信号をフィルタリングし、加算器2に出力する。加算器2は、フィルタ部9aの出力信号をマイクロフォンの入力信号から差し引く。
フィルタ係数推定部9bは、ディレイ回路8で遅延された過去の残差信号と加算器2の出力端子から直接入力された現在の残差信号とに基づいて帰還信号の消去誤差を検出し、模擬信号を帰還信号に一致または近似させるべくフィルタ部9aの伝達関数を自動更新する。
フィルタ係数推定部9bの伝達関数更新は適応アルゴリズムを用いる。適応アルゴリズムは、例えばLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いる。
次に、上記の拡声装置の動作について詳細に説明する。
図3は本発明の第1実施形態に係る拡声装置の伝達特性を示す図である。同図のように、マイク素子1を介して入力された信号y(k)は、加算器2に入力される。加算器2では、信号y(k)から適応フィルタ9の出力信号を差し引き、残差信号e(k)を出力する。残差信号e(k)は、接続端子3a、および接続端子3bを介して増幅路51に入力される。増幅路51は、マイク素子1からスピーカ7に至る信号伝達経路を統合して表したものである。G(z)は増幅路51の伝達関数である。
増幅路51から出力された信号x(k)は、スピーカ7に伝達され、スピーカ7から音声を発音する。スピーカ7から発音された音声は音響帰還路52を経てマイク素子1に帰還する。音響帰還路52は、スピーカ7からマイク素子1に至る音響経路である。H(z)は音響帰還路52の伝達関数である。音響帰還路52を介して帰還される帰還信号d(k)は、話者等の音源が発生する音源信号s(k)とともにマイク素子1に入力され、マイク素子1は再び信号y(k)として出力する。
また、加算器2から入力された残差信号e(k)は、ディレイ回路8にも入力される。ディレイ回路8は、入力された残差信号e(k)に対し、時間遅延を付与して過去の残差信号として出力するもので、ここではスピーカ7からマイク素子1に帰還する帰還信号の時間遅延を推定した時間遅延τを付与するものである。ディレイ回路8で時間遅延τを付与されて出力した過去の残差信号e(k−τ)は適応フィルタ9に入力される。
適応フィルタ9は、図2に示したようにフィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bからなるもので、フィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bにはそれぞれディレイ回路8から出力された過去の残差信号e(k−τ)が入力される。フィルタ部9aはスピーカ7からマイク素子1への帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を加算器2に出力する。加算器2は、マイク素子1から再入力される信号y(k)から帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いて、現在の残差信号e(k)を出力する。帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)は、伝達関数F(z)に従って上記ディレイ回路8から出力された過去の残差信号e(k−τ)を基に決定される。
フィルタ係数推定部9bは、ディレイ回路8から出力された過去の残差信号e(k−τ)とマイク素子1から増幅路51に伝達される信号のうち上記帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いた信号である現在の残差信号e(k)とを基にして、適応アルゴリズムを用い、帰還信号を模擬した模擬信号do(k)が実際の帰還信号d(k)に一致もしくは近似するようにフィルタ部9aのフィルタ係数を更新するものである。適応アルゴリズムは、たとえばLMSアルゴリズムが用いられる。残差信号e(k)の2乗平均値J=E[e(k)](ただし、E[・]は期待値)とすれば、Jを最小にするようなフィルタ係数が演算により推定され、推定されたフィルタ係数を用いてフィルタ部9aのフィルタ係数が更新される。
なお、ディレイ回路8がないと、マイク素子1に入力した信号は、加算器2に入力されるとともに遅延なく適応フィルタ9にも入力される。適応フィルタ9は、残差信号e(k)を小さくするようにフィルタ係数を更新するので、フィルタ係数の更新が進むにつれて、加算器2ではマイク素子1から入力された信号が適応フィルタ9の出力信号によって全てキャンセルされるようになってしまう。このため、音源信号s(k)のキャンセルを防止しつつ帰還信号d(k)を模擬信号do(k)によってキャンセルするためにはディレイ回路8が不可欠である。
上述のように適応フィルタ9を備えたマイクロフォン100は、ディレイ回路8から出力された過去の残差信号e(k−τ)とマイク素子1から入力される信号y(k)のから上記帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いた現在の残差信号e(k)とを基にしてフィルタ係数を更新するので、マイク素子1−増幅路51−スピーカ7−音響帰還路52−マイク素子1の経路で形成される閉ループのゲインが1を超えてハウリング発生が起きても、時間経過とともにキャンセルすることが可能となる。このような構成のマイクロフォンであれば、複数のマイクロフォンをアンプ装置に接続した場合であっても、各マイクロフォンのそれぞれについてハウリングをキャンセルすることが可能となる。また、マイクロフォン100はこの例におけるアンプ装置200と接続して使用する場合に限らず、一般的な既存のアンプ装置にも接続して使用でき得るものである。
また、上述のような構成を備えたマイクロフォン100は、一般的なマイクロフォンの形状と何ら変わらない形態で使用することが可能であり、例えばハンディーマイクやワイヤレスピンマイク等様々な形態に用いることができるものである。
[第2実施形態]
次に、図4は第2実施形態に係る拡声装置のブロック図である。なお、第1実施形態に係る拡声装置と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。第2実施形態における拡声装置は、第1実施形態におけるマイクロフォン100に替えて、加算器2からディレイ回路8に至る経路の間に再現部10が接続されたマイクロフォン101を備えている。
再現部10は、マイク素子1からスピーカ7に至る経路の伝達関数を再現し、加算器2から出力された信号をフィルタリングしてディレイ回路8に伝達するディジタルフィルタで構成されている。再現部10の伝達関数は、一般的な拡声装置等を想定してあらかじめ決定しておく。これによりディレイ回路8に入力される信号は、実際にスピーカ7に伝達される信号に近似し、適応フィルタ9のフィルタ係数同定が容易になり、ハウリングの発生時にすばやく対応することが可能となる。
次に第2実施形態における拡声装置の動作について詳細に説明する。
図5は第2実施形態に係る拡声装置の伝達特性を示す図である。同図のように、マイク素子1を介して入力された信号y(k)は、加算器2に入力される。加算器2では、信号y(k)から適応フィルタ9の出力信号を差し引き、残差信号e(k)を出力する。残差信号e(k)は、接続端子3a、および接続端子3bを介して増幅路51に入力される。増幅路51は、マイク素子1からスピーカ7に至る信号伝達経路を統合して表したものである。G(z)は増幅路51の伝達関数である。
増幅路51から出力された信号x(k)は、スピーカ7に伝達され、スピーカ7から音声を発音する。スピーカ7から発音された音声は音響帰還路52を経てマイク素子1に帰還する。音響帰還路52は、スピーカ7からマイク素子1に至る音響経路である。H(z)は音響帰還路52の伝達関数である。音響帰還路52を介して帰還される帰還信号d(k)は、話者等の音源が発生する音源信号s(k)とともにマイク素子1に入力され、マイク素子1は再び信号y(k)として出力する。
また、加算器2から出力された残差信号e(k)は、再現部10にも入力される。再現部10は、入力された残差信号e(k)を所定の伝達関数Go(z)でフィルタリングするものであり、この伝達関数は増幅路51の伝達関数G(z)を想定してあらかじめ設定しておく。再現部10の出力信号xo(k)はディレイ回路8に伝達される。
ディレイ回路8は再現部10の出力信号xo(k)に対し、時間遅延を付与して出力するもので、ここではスピーカ7からマイク素子1に帰還する帰還信号の時間遅延を推定した時間遅延τを付与するものである。ディレイ回路8で時間遅延τを付与されて出力した信号xo(k−τ)は適応フィルタ9に入力される。
適応フィルタ9は、図2に示したようにフィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bからなるもので、ここではフィルタ部9aおよびフィルタ係数推定部9bにはそれぞれディレイ回路8から出力された信号xo(k−τ)が入力される。フィルタ部9aはスピーカ7からマイク素子1への帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を加算器2に出力する。加算器2は、マイク素子1から再入力される信号y(k)から帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いて残差信号e(k)を出力する。帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)は、伝達関数F(z)に従って上記ディレイ回路8から出力された信号xo(k−τ)を基に決定される。フィルタ係数推定部9bは、ディレイ回路8から出力された信号xo(k−τ)とマイク素子1から増幅路51に伝達される信号のうち上記帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いた残差信号e(k)とを基にして、適応アルゴリズムを用い、帰還信号を模擬した信号do(k)が実際の帰還信号d(k)に一致もしくは近似するようにフィルタ部9aの伝達関数を更新するものである。適応アルゴリズムは、たとえばLMSアルゴリズムが用いられる。
以上のように、再現部10をさらに備えたマイクロフォン101は、スピーカ7に伝達される信号x(k)に近似した信号xo(k−τ)とマイク素子1から増幅路51に伝達される信号y(k)のうち上記帰還信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を差し引いた残差信号e(k)とを基にしてフィルタ係数を更新するので、ハウリング発生時にすばやくキャンセルすることが可能となる。また、マイクロフォン101もこの例におけるアンプ装置200と接続して使用する場合に限らず、一般的な既存のアンプ装置にも接続して使用でき得るものである。
なお、第2実施形態における拡声装置は以下のような変形例が可能である。図6は第2実施形態の変形例に係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この例における拡声装置のマイクロフォン102は、マイク素子1からディレイ回路8に至る経路の間に再現部10が接続されている点では上記第2実施形態におけるマイクロフォン101と同様であるが、さらにユーザ操作部11、制御部12、およびメモリ13を備えている。
メモリ13は、複数種類の伝達関数を記憶している。制御部12は、メモリ13から伝達関数を読み出し、再現部10の伝達関数を変更することができる。ユーザ操作部11は、ユーザが伝達関数の切り替えを指示するものであり、制御部12は再現部10の伝達関数を、ユーザ操作部11でユーザが指定した伝達関数に切り替える。メモリ13が記憶する複数の伝達関数は、例えば大ホール、小ホール、講堂、会議室、カラオケ等で用いられるアンプ装置を想定してあらかじめ記憶しておく。ユーザはマイクロフォン102を使用する環境に応じて上記のようなプリセット条件から自由に選択する。これにより、ディレイ回路8に入力される信号は、スピーカ7に伝達される信号に近似され、より正確かつ高速にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
[第3実施形態]
次に、図7は第3実施形態に係る拡声装置のブロック図である。なお、第1実施形態に係る拡声装置と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。第3実施形態における拡声装置は、第1実施形態におけるマイクロフォン100に替えて、マイク素子1からディレイ回路8に至る経路の間に再現部10が接続され、再現部10に接続される制御部12と受信部14を有するマイクロフォン103と、アンプ装置200に替えて、マイクロフォンアンプ4、イコライザ5、およびパワーアンプ6にパラメータ収集部15が接続され、パラメータ収集部15に接続される送信部16を有するアンプ装置201を備えている。
パラメータ収集部15は、マイクロフォンアンプ4、イコライザ5、およびパワーアンプ6のゲイン設定値やイコライジング設定値等のパラメータ情報を収集する。送信部16は、パラメータ収集部15の収集したパラメータ情報をマイクロフォン103の受信部14に転送することが可能である。なお、送信部16から受信部14へのパラメータ情報の転送は、無線通信であっても有線通信であってもよい。接続端子3aと3bが有線で接続されている場合には、可聴周波数よりも十分に高い周波数で変調して接続端子3aと3b間のケーブルを介して伝送すればよい。また、接続端子3aと3b間が無線通信の場合には、この無線通信ユニットを双方向にして、アンプ装置201からマイクロフォン103へ転送すればよい。
制御部12は、この例においては、受信部14が受信したマイクロフォンアンプ4、イコライザ5、およびパワーアンプ6のゲイン設定値やイコライジング設定値の情報を基に、アンプ装置201の伝達関数を再現し、再現部10に設定する。再現部10は設定された伝達関数で加算器2から出力された信号をフィルタリングしてディレイ回路8に伝達する。これによりディレイ回路8に入力される信号は、実際にスピーカ7に伝達される信号に極めて近似し、より正確かつ高速にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
なお、第3実施形態における拡声装置は以下のような変形例が可能である。図8は第3実施形態の変形例Aに係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この例における拡声装置は、マイクロフォン103と、接続端子3bからマイクロフォンアンプ4に至る経路およびパワーアンプ6からスピーカ7に至る経路に伝達関数測定部17が接続されているアンプ装置202と、スピーカ7とを備えている。
伝達関数測定部17は、接続端子3bからマイクロフォンアンプ4に至る経路を伝達される信号とパワーアンプ6からスピーカ7に至る経路を伝達される信号とを取得し、これらの信号の特性の差から接続端子3bからスピーカ7に至る経路の伝達関数を測定するものである。測定した伝達関数は送信部16からマイクロフォン103の受信部14に転送される。なお、この場合も送信部16から受信部14への伝達関数の転送は、無線通信であっても有線通信であってもよい。
制御部12は、受信部14が受信した伝達関数を再現部10に設定する。再現部10は、設定された伝達関数で加算器2の出力信号をフィルタリングしてディレイ回路8に伝達する。これによりマイクロフォン103においては、伝達関数を再現演算等する必要なく実際に測定した伝達関数で入力信号をフィルタリングすることができる。
図9は第3実施形態の変形例Bに係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この例における拡声装置のアンプ装置203は、接続端子3bとマイクロフォンアンプ4の間に接続されたノイズゲート18a、パワーアンプ6とスピーカ7の間に接続されたノイズゲート18b、およびノイズゲート18aとノイズゲート18bに接続されるノイズゲート制御部19を備えている。また、伝達関数測定部17は、ノイズゲート18aとマイクロフォンアンプ4の間およびパワーアンプ6とノイズゲート18bの間に接続されている。
ノイズゲート18aおよびノイズゲート18bは、ノイズゲート制御部19の指示に応じて信号を遮断するものである。ノイズゲート18aおよびノイズゲート18bが信号を遮断している時は、ノイズゲート18aからノイズゲート18bに至る経路には外部からの入力信号が0となる。また、ノイズゲート18aはノイズゲート制御部19の指示に応じてホワイトノイズ等の信号を出力することができるものである。ノイズゲート18aがホワイトノイズ等の信号を出力してもノイズゲート18bが信号を遮断するので、スピーカ7には信号は伝達されない。
ノイズゲート制御部19は、接続端子3bからノイズゲート18aに至る経路に接続されており、入力信号の有無を判定できる。入力信号の値が所定の閾値以下のときは、マイク素子1に信号が入力されていないと判定する。マイク素子1に信号が入力されていないと判定したときは、ノイズゲート18aおよびノイズゲート18bに信号を遮断するように指示する。さらに、ノイズゲート18aにホワイトノイズ等の信号を出力するように指示する。
ここで、伝達関数測定部17は上記のように、ノイズゲート18aとマイクロフォンアンプ4の間およびパワーアンプ6とノイズゲート18bの間に接続されている。したがって、ノイズゲート18aが出力するホワイトノイズ等の信号のうち、ノイズゲート18aとマイクロフォンアンプ4の間を伝達する信号とパワーアンプ6とノイズゲート18bの間を伝達する信号を取得することができ、これらの信号の特性の差からノイズゲート18aからノイズゲート18bに至る経路の伝達関数を測定することが可能である。また、測定した伝達関数は送信部16からマイクロフォン103の受信部14に転送する。なお、この例においても送信部16から受信部14への伝達関数の転送は、無線通信であっても有線通信であってもよい。
制御部12は、受信部14が受信した伝達関数を再現部10に設定する。再現部10は、設定された伝達関数で加算器2の出力信号をフィルタリングしてディレイ回路8に伝達する。これによりマイクロフォン103においては、伝達関数を再現演算等する必要なく実際に測定した伝達関数で入力信号を増幅することができる。
以上のようにマイクロフォンからの入力信号が無いと判断した時に外部入力信号を遮断して、ホワイトノイズ等の伝達関数測定用の信号を入力信号として用いることで、増幅路の伝達関数を高精度に測定することが可能となり、より正確かつ高速にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
[第4実施形態]
図10は第4実施形態に係る拡声装置のブロック図である。なお、第1実施形態に係る拡声装置と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。同図に示すように第4実施形態における拡声装置は、ディレイ回路8に接続される信号受信部21を備えたマイクロフォン104と、パワーアンプ6とスピーカ7の間に接続される信号送信部20を備えたアンプユニット204を備えている。
信号送信部20は、スピーカ7に伝達される信号を取得してマイクロフォン104の信号受信部21に転送するものである。信号受信部21に受信されたスピーカ7に伝達される信号はA/Dコンバータでディジタル信号に変換されてディレイ回路8に入力される。なお、上記実施形態と同様に、信号送信部20から信号受信部21への信号転送は無線通信であっても有線通信であってもよい。これにより、ディレイ回路8は、実際にスピーカ7に伝達される信号に時間遅延を付与して適応フィルタ9に出力することになるので、より正確かつ高速にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
以上のように、本実施形態の拡声装置は、適応ハウリングキャンセラを内蔵したマイクロフォンを用いることで、既存のアンプ装置に接続してもハウリングを抑制することが可能となる。また、伝達関数測定部等の拡張機能を備えた拡声ユニットと接続することで、より正確かつ高速にハウリングをキャンセルすることが可能となる。
また、このようなマイクロフォンを用いることで、複数のマイクロフォンをアンプ装置に接続する場合であっても、各マイクロフォンのそれぞれについてハウリングをキャンセルすることが可能となる。
なお、既存のアンプ装置に図1〜図6で説明したマイクロフォンを混在して接続し、使用することも可能である。例えば図1で説明したマイクロフォンと図4で説明したマイクロフォンを同時に1台の既存のアンプ装置に接続して使用することも可能である。また、図7〜図10で説明したアンプ装置に対応するマイクロフォンと図1〜図6で説明したマイクロフォンを混在して使用することも可能である。例えば図7で説明したマイクロフォンと図1で説明したマイクロフォンを同時に、図7で説明したアンプ装置1台に接続して使用することも可能である。
本発明の第1実施形態に係る拡声装置のブロック図 ハウリングキャンセラの構成を詳細に示すブロック図 本発明の第1実施形態に係る拡声装置の伝達特性を示す図 本発明の第2実施形態に係る拡声装置のブロック図 本発明の第2実施形態に係る拡声装置の伝達特性を示す図 本発明の第2実施形態の変形例に係る拡声装置のブロック図 本発明の第3実施形態に係る拡声装置のブロック図 本発明の第3実施形態の変形例Aに係る拡声装置のブロック図 本発明の第3実施形態の変形例Bに係る拡声装置のブロック図 本発明の第4実施形態に係る拡声装置のブロック図 従来の適応ハウリングキャンセラ内蔵拡声装置の回路構成を示すブロック図 従来の適応フィルタの構成を詳細に示すブロック図
符号の説明
1−マイク素子
2−加算器
3a−マイクロフォンの接続端子
3b−拡声装置の接続端子
4−マイクロフォンアンプ
5−イコライザ
6−パワーアンプ
7−スピーカ
8−ディレイ回路
9−適応フィルタ
9a−フィルタ部
9b−フィルタ係数推定部
10−再現部
11−ユーザ操作部
12−制御部
13−メモリ
14−受信部
15−パラメータ収集部
16−送信部
17−伝達関数測定部
18a−ノイズゲート
18b−ノイズゲート
19−ノイズゲート制御部
20−信号送信部
21−信号受信部
100−第1実施形態におけるマイクロフォン
101−第2実施形態におけるマイクロフォン
102−第2実施形態の変形例におけるマイクロフォン
103−第3実施形態におけるマイクロフォン
104−第4実施形態におけるマイクロフォン
200−第1実施形態および第2実施形態におけるアンプ装置
201−第3実施形態におけるアンプ装置
202−第3実施形態の変形例Aにおけるアンプ装置
203−第3実施形態の変形例Bにおけるアンプ装置
204−第4実施形態におけるアンプ装置
301−従来の拡声装置におけるマイクロフォン
302−従来の拡声装置における加算器
303−従来の拡声装置における増幅器
304−従来の拡声装置におけるスピーカ
305−従来の拡声装置における音響帰還路
306−従来の拡声装置におけるディレイ回路
307−従来の拡声装置における適応フィルタ
307a−従来の適応フィルタにおけるフィルタ部
307b−従来の適応フィルタにおけるフィルタ係数推定部
HC−ハウリングキャンセラ
A/D−A/Dコンバータ
D/A−D/Aコンバータ

Claims (7)

  1. 入力信号を増幅してスピーカから放音するアンプ装置に接続されるマイクロフォンであって、
    音声信号を集音するマイク素子と、
    マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、
    該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、
    該残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、
    ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記残差信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、
    を備えたマイクロフォン。
  2. 前記加算器とディレイ回路との間に、前記アンプ装置の伝達関数を模擬した模擬アンプフィルタを挿入し、前記残差信号をこの模擬アンプフィルタでフィルタリングしたのち前記ディレイ回路に供給することを特徴とする請求項1に記載のマイクロフォン。
  3. 複数種類のアンプ装置の伝達関数を記憶する記憶手段と、
    選択された1つの伝達関数を記憶手段から読み出して前記模擬アンプフィルタに設定する切り替え手段と、
    を備えた請求項2に記載のマイクロフォン。
  4. 入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するアンプ装置と、
    音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、該残差信号を前記アンプ装置を模擬した伝達関数でフィルタリングする模擬アンプフィルタと、フィルタリングされた残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、
    からなる拡声装置であって、
    前記アンプ装置に、前記信号処理回路のゲイン設定値または音質調整値を収集して前記マイクロフォンに転送するパラメータ転送手段を備え、
    前記マイクロフォンに、パラメータ転送手段から転送されてきたゲイン設定値または音質調整値を受信し、受信したゲイン設定値または音質調整値に基づいて前記アンプ装置の伝達関数を再現して前記模擬アンプフィルタに設定する設定手段と、
    を備えた拡声装置。
  5. 入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するアンプ装置と、
    音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、該残差信号を前記アンプ装置を模擬した伝達関数でフィルタリングする模擬アンプフィルタと、フィルタリングされた残差信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、
    からなる拡声装置であって、
    前記アンプ装置に、アンプ装置の伝達関数を測定して前記マイクロフォンに転送する伝達関数転送手段を備え、
    前記マイクロフォンに、伝達関数転送手段から転送されてきた伝達関数を受信し、受信した伝達関数を前記模擬アンプフィルタに設定する設定手段と、
    を備えた拡声装置。
  6. 前記アンプ装置は、マイクロフォンから入力された音声信号レベルを検出する入力信号検出手段と、
    入力信号レベルが所定の閾値以下のときにマイクロフォンからの入力信号およびスピーカに出力する信号を遮断する信号遮断手段と、を備え、
    前記伝達関数転送手段は、前記アンプ装置に測定信号を入力することで伝達関数を測定する、
    請求項5に記載の拡声装置。
  7. 入力された音声信号を増幅または音質調整する信号処理回路を備え、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅または音質調整してスピーカから放音するとともに、この増幅または音質調整した信号をマイクロフォンに転送する信号転送手段を備えたアンプ装置と、
    音声信号を集音するマイク素子と、マイク素子で集音された音声信号から、前記スピーカからマイク素子に回り込んだ帰還信号を模擬した模擬信号を減算し、この減算した信号を残差信号として出力する加算器と、該残差信号を前記アンプ装置に伝送する接続手段と、信号転送手段から転送されてきた信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段が受信した信号を所定時間遅延させるディレイ回路と、ディレイ回路で遅延された過去の残差信号と前記加算器から出力された現在の残差信号に基づいて前記模擬信号を生成して前記加算器に入力する適応フィルタと、を備えたマイクロフォンと、
    からなる拡声装置。
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