JP2006196575A - 液浸型露光方法によるレジストパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液浸型露光方法を採用した場合においても、微細で精細なレジストパターンを形成することができるレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】基板上に形成されたフォトレジスト膜の所定位置に、液体を媒体として光を照射する露光工程と、前記露光工程の後、前記フォトレジスト膜を加熱するポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)工程と、前記PEB工程の後、前記露光工程により光が照射された前記フォトレジスト膜を現像する現像工程とを含むレジストパターン形成方法において、前記露光工程の後で、前記PEB工程の前に、前記フォトレジスト膜の上面、基板の側面及び裏面の少なくとも何れかの箇所に残存する液体を低減又は除去する工程を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターン形成方法に関し、さらに詳しくは、液体を媒体として露光する液浸型露光方法によりレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法に関する。
半導体素子、撮像素子等の電子デバイスを製造する際に、原版(レチクル(またはマスクと呼ぶ))のパターンの像を投影光学手段を介して、感光材であるレジストが塗布された基板(シリコンウェーハ、又は液晶表示素子等に用いられるガラスプレート等)上の各ショット領域に転写する(投影型の)露光装置が使用されている。
電子デバイスには、より小型化、より高集積化が求められることから、電子デバイスの回路は年々微細化している。この微細化に応えるためには、露光装置に備えられている投影光学手段の解像度を向上させる必要があるが、この投影光学手段の解像度は、使用する露光波長を短くする程、又、投影光学手段の開口数が大きい程、高くなるものである。従って、回路の微細化に伴って、露光装置で使用される露光波長は、年々、短波長化してきており、投影光学手段の開口数も増大してきている。近時の露光波長は、KrFエキシマレーザの248nmが主流であるが、より短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。一方、露光を行う際には、解像度と同様に、焦点深度も重要となる。ここで、解像度R及び焦点深度δは、それぞれ以下の式で表される。
R=k1・λ/NA (i)
δ=k2・λ/NA2 (ii)
上記(i)式及び(ii)式において、λは露光に用いるレーザ光源の真空中の波長、NAは投影光学手段の開口数(Numerical Aperture)、k1、k2はプロセス係数である。尚、NAは、投影光学手段のレンズと基板との間の空間の屈折率をnとし、(露光)光の(基板上に塗られた)レジスト表面への最大入射角をθとしたとき、次式で表される。
NA=n・sinθ (iii)
上記(i)式及び(ii)式により、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが理解される。従って、半導体素子等の回路の一層の高集積化に対応するため、露光波長を更に短波長化していくと、焦点深度が狭くなり過ぎて、露光動作時のマージンが不足するおそれが生じてくる。
そこで、実質的に露光波長を短くし且つ焦点深度を広くする方法として、液浸型露光方法(液浸法ともいう)が提案されている(例えば、特許文献1〜2を参照)。この方法は、投影光学手段の下面と基板表面との間を液体で満たし、1以上の大きなNAを実現できることから解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍以上に拡大する方法である。
特開2004−207711号公報 国際公開第99/49504号パンフレット
ところが、本願出願人によって研究が重ねられた結果、液浸法においては、投影光学手段の下面と基板表面との間を液体で満たされることに由来して、解決すべき問題があることが判明した。
すなわち、レジストパターン形成方法において、通常、露光工程後には、レジスト中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行させ、その後の現像工程を円滑に進行させるために、現像工程の前に、基板上に形成されたフォトレジスト膜を加熱するポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)を行うことが多くの場合において採用されている。
しかしながら、本願出願人が検討したところによれば、上記のように、液浸型露光方法を採用した場合、液体を媒体として露光しているために、露光工程後において、基板上すなわちフォトレジスト膜上には液体成分が残存しており、このまま短時間(例えば90秒程度)のPEBを行うと、フォトレジスト膜に加熱ムラが生じ、その結果、化学増幅型レジストであるArFやKrFのフォトレジスト膜中の酸の発生、拡散にムラが生じ、その後の現像時において所望の微細で精細なレジストパターンが形成できなくなるということが判明した。
したがって、本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液浸型露光方法を採用した場合においても、微細で精細なレジストパターンを形成することができるレジストパターン形成方法を提供することにある。
本発明によれば、基板上に形成されたフォトレジスト膜の所定位置に、液体を媒体として光を照射する露光工程と、前記露光工程の後、前記フォトレジスト膜を加熱するポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)工程と、前記PEB工程の後、前記露光工程により光が照射された前記フォトレジスト膜を現像する現像工程と、を含むレジストパターン形成方法において、前記露光工程の後で、前記PEB工程の前に、前記フォトレジスト膜の上面、前記基板の側面及び裏面の少なくとも何れかの箇所に残存した前記液体を低減又は除去する工程を含むレジストパターン形成方法が提供される。
上記において、前記液体を低減又は除去する工程としては、いわゆるスピン乾燥法が好ましい。そのとき、回転数は100rpm〜5,000rpmが好ましい。もちろん、その時の基板、ここではSiウェーハ基板の例を用いて説明するが、そのサイズによって回転数の上限は異なることは言うまでも無い。また、前記液体の低減又は除去を促進するために、50℃〜130℃の熱工程を併用して行っても良い。さらに、露光の際に媒体として用いる液体としては、デカリンなどの有機溶媒を好ましいものとして挙げることができ、特に、脂環式炭化水素化合物又は珪素原子を環構造中に含む環式炭化水素化合物が好ましい。
本発明のレジストパターン形成方法は、液浸法によりフォトレジスト膜に露光後、PEB前にフォトレジスト膜の上面又は基板の側面もしくは裏面に残存した液体を低減または除去するので、残存する液体成分を飛散、蒸発、低減又は除去することができ、その後PEBを行うことにより、フォトレジスト膜における加熱ムラ(温度ムラ)を防止することができ、化学増幅型レジストを用いた場合の酸の発生、拡散を安定して均一に行うことができ、現像工程でのレジスト膜のアルカリ現像液に対する溶解性を全体的に均一性良く実現できる。したがって、微細で精細なレジストパターンを安定して形成することができる。
また、本発明では、液浸法を採用しているので、原版のパターンの像の焦点深度を、空気中における焦点深度の約n倍に拡大出来、微細な回路等のパターンを、高い解像度で安定的に転写することが可能である。又、フォトレジスト膜に到達する光の量が減少しないため、転写速度の低下も生じず、露光にかかるスループットが少なくとも計画(設計)通りに維持され、露光途中で変化することも少ない。従って、微細な寸法の電子デバイスの歩留まりを、従来より大幅に向上させ、生産効率をより高めることが可能である。
以下、本発明をその実施形態に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明は、液浸型露光方法による露光工程、ポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)工程、及び現像工程を含むレジストパターン形成方法において、前記露光工程後、前記PEB工程前に、フォトレジスト膜を乾燥する工程を含むものである。
まず、露光工程においては、感放射線性樹脂組成物などのフォトレジスト膜を塗布等によりその上に形成した基板を準備する。フォトレジスト膜を形成した基板は、従来から公知の方法で準備することができる。例えば感放射線性樹脂組成物などのフォトレジストを溶剤に溶解し、基板に回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって塗布して乾燥することによりフォトレジスト膜を形成することができる。なお、KrFやArF露光に使用されているレジスト膜の厚みは、通常100nm〜1,000nm程度である。
基板の材質や形状には特に制限はなく、エッチング等により最終的にパターンを形成したい対象物を用いればよい。例えば、LSIの配線パターンを形成して回路素子を製造する場合には、シリコンウェーハやアルミニウム、銅やその他合金、また、絶縁膜として酸化膜や窒化膜、その他層間絶縁膜などで被覆されたウェーハ等を基板として用いることができる。
また、フォトレジストの潜在能力を最大限に引き出すため、使用される基板上に有機系あるいは無機系の単層または複数層の下層膜を形成し、その上にフォトレジスト膜を形成することも好ましい。下層膜としては、露光の際の、基板からの反射を抑制する反射防止膜等やエッチングマスクとして用いられる、いわゆるハードマスク層が好適に用いられる。反射防止膜の膜厚は、例えば50〜5,000オングストローム程度である。ハードマスクの膜厚は200〜5,000オングストローム程度である。下層膜は、例えば溶剤に溶解させて、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スキャン塗布等の方法により塗布し、加熱することにより形成することができる。
また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、あるいはレジスト膜と液体の相互作用を防止するために、フォトレジスト膜上に保護膜(トップコートと呼ぶ。)を設けることも好ましい。あるいはこれらの技術を併用することもできる。
本発明では、液浸型露光方法を採用しており、上述のようにして形成されたフォトレジスト膜の所定の位置に液体を媒体として放射線等の所定の光を照射する(露光)。この方法の詳細は後述する。露光の際に使用することができる放射線としては、使用される感放射線性酸発生剤の種類に応じて、水銀灯の輝線スペクトル(波長254nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、EUV(波長13nm等)等の遠紫外線を挙げることができ、好ましくは遠紫外線、特に好ましくはKrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)である。
上述のようなDUV(Deep UV)光などによって、所定パターンのマスクを介して、フォトレジスト膜を露光する。この露光によりフォトレジストに含まれる酸発生剤から酸が発生し、その酸の作用によって、フォトレジスト中の酸解離性基が解離して、フォトレジスト膜の露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなる。そして、後述する現像工程により、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去されて、ポジ型のレジストパターンが得られる。
なお、上述の露光の前に、予め加熱処理(プレ・ベーク、以下、「PRB」という)を行うことも好ましい。PRBを行うことによりフォトレジスト中に含まれる溶剤を除去することができる。PRBの加熱条件は、フォトレジストの配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
上記液浸型露光方法において、媒体として用いる液体としては、有機溶媒が好ましいが、そのなかでも、脂環式炭化水素化合物又は珪素原子を環構造中に含む環式炭化水素化合物が特に好ましい。さらに、このような脂環式炭化水素化合物又は珪素原子を環構造中に含む環式炭化水素化合物は、波長193nmのArFレーザにおいて光路長1mm換算における光の透過率が90%以上、波長193nmにおける液体の屈折率が1.6以上であることが好ましい。このような液体は、純水と比較して屈折率が大きく、かつ純水並みの優れた透過性を有し、より解像度及び焦点深度の優れた露光を実現することができる。
本発明では、露光工程後、ポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)工程の前に、フォトレジスト膜上の液体を除去又は低減する工程を設けた。この液体の除去又は低減工程により、液浸型露光方法により露光した際、基板上すなわちフォトレジスト膜上に残存する液体成分は除去又は低減され、次いで行うPEB工程において、フォトレジスト膜における加熱ムラ(温度ムラ)を防止することができ、その結果、フォトレジスト膜のアルカリ現像液に対する溶解性を全体的にムラなく高めることができ、期待したとおりのレジストパターンを実現できる。
上記液体の除去又は低減手段としては特に限定されないが、スピン乾燥が好ましい。スピン乾燥は、基板を高速回転させ遠心力を利用して残存する液体成分を吹き飛ばし、迅速に液体を除去する方法である。回転数としては、通常1,000rpm〜5,000rpm程度である。併行して使用することができる熱工程の温度としては、フォトレジストの配合組成により変わるが、50℃〜130℃が好ましく、100℃〜120℃がさらに好ましい。
次に、ポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)を行う。このPEBにより、フォトレジスト中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、フォトレジストの配合組成によって変わるが、通常、30℃〜200℃、好ましくは90℃〜130℃である。
次いで、露光されたフォトレジスト膜を現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。現像に使用される現像液は通常のアルカリ現像液を使用することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えば有機溶媒を添加することもできる。有機溶媒としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
次いで、現像後には、フォトレジスト膜を加熱する〔ポストベーク(POB)〕ことが好ましい。このPOBにより、L/SパターンのLERを改善することや、C/Hパターンのホール径を縮小することができる。POBにおける加熱温度に特に制限はなく、フォトレジストの種類や配合比によって適宜、適切な加熱温度を設定することができる。但し、加熱温度が余りに低すぎるとLERが改善されず、余りに高すぎるとレジストパターンが乱れる場合がある。加熱温度は、80〜180℃であることが好ましく、90〜160℃であることがさらに好ましく、90〜150℃であることが特に好ましい。
加熱時間にも特に制限はないが、時間が短すぎると温度管理が困難であり、時間が長すぎるとスループットの低下により生産性が低下することとなる。加熱時間は、10〜300秒であることが好ましく、20〜240秒であることがさらに好ましく、60〜90秒であることが特に好ましい。
このようにして、寸法精度に優れ、かつLERが改善されたレジストパターンを形成することができる。こうして形成されたレジストパターンを備える基板は、その後、レジストパターンをマスクとして、下地膜のエッチングを行い、その後フォトレジスト膜を除去することにより、回路素子などを得ることができる。
例えば、下地膜がシリコン酸化膜の場合は、エッチングとしてRIE法(Reactive Ion Etching)を用いた異方性エッチング法を用いることが多いが、エッチングガスとしては、CF4ガスなどを用いる場合が多い。この他、下地膜に応じてエッチングガスとして、フッ素系ガスのみならず、塩素系ガス、臭素系ガスなどのハロゲン系ガスを用いて下地膜をエッチングすることができる。また、フォトレジストを除去する方法としては、酸素ガスを用いることができ、例えば、酸素アッシャー法などが用いられる。
次に、本発明の液浸法に適用できる液浸型露光装置について説明する。図1は、液浸型露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。図2は、図1に示される液浸露光装置の投影光学手段の先端部と基板との間の拡大図である。
図1に示される液浸型露光装置100は、原版101(マスク)を支持する原版保持手段102と、予めフォトレジストが塗布された基板111を支持する基板保持手段(ステージ)112と、原版保持手段102に支持されている原版101を露光光201で照明する照明手段211と、露光光201で照明された原版101のパターンの像を基板保持手段112に支持されている基板111に投影露光する投影光学手段121を備えている。この液浸型露光装置100は、原版101と基板111とを、走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつ原版101に形成されたパターンを基板111に露光する走査型の液浸型露光装置の例である。尚、以下の説明においては、投影光学手段121の光軸202と一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面において原版101と基板111との移動方向をX軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向をY軸方向とする(図1参照)。
照明手段211は、原版保持手段102に支持されている原版101を露光光201で照明する手段である。照明手段211から射出される露光光201は、(例えば)ArFエキシマレーザー光(波長193nm)である。原版保持手段102は、原版101を支持するものであり、原版保持手段102上の原版101の位置はレーザ干渉計等によりリアルタイムで計測され、所定位置に精度よく位置決めされる。投影光学手段121は、原版101のパターンを所定の投影倍率(例えば、縮小系)で基板111に投影露光するものであり、例えばステンレスで形成された鏡筒122で支持された複数の光学素子(レンズ)で構成されている。投影光学手段121の先端部123は、光学素子と、これを保持する鏡筒122の一部により構成されている。
基板保持手段112は、基板111を支持するものであって、基板111を保持するZステージ113と、Zステージ113を支持するXYステージ114と、XYステージ114を支持する基台115とを備える直動システムであり、図示しない駆動装置によって駆動される。Zステージ113を駆動することにより、それに保持されている基板111のZ軸方向における位置が制御され、XYステージ114を駆動することにより、基板111のXY方向における位置、即ち、投影光学手段121の像面と平行な面の位置、が制御される。
液浸型露光装置100では、基板111の表面と投影光学手段121の先端部123との間に液体301が満たされる。上述したように、投影光学手段121の先端部123には鏡筒122及びそれに支持された光学素子の一部が配置されており、液体301は光学素子と鏡筒122の一部に接触する。液体301には、透過性に優れ、半導体工場で入手容易な、例えば予め脱酸素処理を施した超純水が用いられているが、純水よりも屈折率の大きな液体の方が望ましい。尚、使用中に気泡が現れて露光に悪影響を与えないように、液体301(例えば超純水や有機溶媒など)には、その供給の直前に、脱酸素処理の他に脱気処理によって、液体中に溶存する気体を除いておくことが、より好ましい。液体301の製造過程において、シール等のために、不活性ガス(窒素等)が過飽和に含まれている場合があるからである。
液浸型露光装置100は、投影光学手段121の先端部123と基板111との間の空間116に所定の液体301を供給する液体供給装置131と、空間116の液体301を回収する液体回収装置132とを備えている。液体供給装置131は、投影光学手段121と基板111との間の少なくとも一部に、基板111の走査方向と平行に液体301を流す装置である。液体供給装置131は、液体301を収容するタンク、加圧ポンプ等を有し、供給管133を介して空間116に液体301を供給する。液体回収装置132は、吸引ポンプ、回収した液体301を収容するタンク等を有し、回収管134を介して空間116の液体301を回収する。液体301は、液体供給装置131から供給管133を介して空間116に対して単位時間当たり所定量だけ供給され、回収管134を介して液体回収装置132へ、同じく単位時間当たり所定量が回収される。これにより、投影光学手段121の先端部123と基板111との間の空間116に液体301が満たされる。
尚、液浸型露光装置100においては、投影光学手段121の先端部123に液体301との親和性に応じた表面処理が施され、基板111の表面にも液体301との親和性に合わせて表面処理(例えばトップコート膜)が施され、他方、それ以外の液体の周り(例えば投影光学手段121の先端部123以外の鏡筒122部分)には疎水(液)性(例えば撥液化処理)の表面処理が施されているので、空間116から液体301が逃げ難くなっていて、空間116内に安定して保持される。これら表面処理にかかる材料は、液体301に対して非溶解性の材料が用いられる。しかし、場合によっては、液体に浸して露光した後に基板の表面に液体の一部が残ったり、また基板の周辺部(端部と呼んだりする。)において液体の一部が基板の側面や基板の裏面に回り込んだりする場合もある。本発明はこのような場合に特に有効である。
次に、本発明に係るレジストパターン形成方法の一実施形態について、上記した液浸型露光装置100を用いた場合を例に説明する。
先ず、原版101が原版保持手段102に送られ保持される。一方、予め所望のレジストが基板111の上に膜状に塗布されてフォトレジスト膜が形成され、必要に応じてフォトレジスト膜の上に、フォトレジスト膜と液体301とを遮断する上層膜(トップコート膜とも呼ぶ)が形成された基板111が基板保持手段112に送られ、所定の場所に位置決めされる。
次に、液体供給装置131により、空間116へ液体301が供給され、同時に、液体回収装置132により液体301の回収が行われる。
上記のように液体301の供給・回収にかかる動作が開始したら、所定時間が経過した後、露光を行う。露光は、照明手段211から射出される露光光201〔例えばArFエキシマレーザー光(波長193nm)〕で原版101を照明し、投影光学手段121及び液体301を介して、基板111(フォトレジスト膜)に原版101のパターンを転写する。液浸型露光装置100では、露光時には、ステップ・アンド・スキャン方式により、順次、基板111の領域毎に走査露光が行われる。
次いで、全ての基板上の所望の位置の露光が終了したら、先ず、液体供給装置131を停止して液体301の供給を止め、所定時間経過後に(あるいは液体301が投影光学手段121の先端部123と基板111との間に存在しなくなったことを確認して)、液体回収装置132を停止する。しかし、基板の表面においては、場合によっては、液体が一部残存したりすることもある。また、基板の側面や裏面に液体が一部回り込んだりすることもある。
次いで、基板111をカセットに回収する。必要であれば次の基板をステージに移動させて同じ工程を行う。このようにして必要な全ての基板の露光工程を終了する。なお、原版101は所定の収容場所へ戻される。
カセットに回収された露光済みの基板111は、次いで、カセットから取り出されて、液体の除去又は低減工程にまわされる。ここでは、液体の除去又は低減工程としてスピン乾燥を用いる場合を例にとって説明する。スピン乾燥は、従来公知の方法により行うことができる。例えば、図示はしないが、基板を下からステージで真空チャックし、モータで該ステージを所定スピード(例えば、回転数2,000rpm)で回転させることにより行うことができる。このようにすると、基板上面や基板側面又は裏面に残存していた液体がスピンによって飛散し、低減又は除去することができる。このとき、次のPEB工程の温度ムラに影響を与えない程度に液体を低減又は除去できれば良い。この場合、液体の除去又は低減効率を上げるために、ステージをあらかじめ、例えば、80℃程度に昇温しておいても良い。この場合、化学増幅型レジストの酸の拡散を促進しないような温度帯にしておくことが好ましい。
上記のようにしてスピン乾燥された基板111は、次に、PEBが施され、次いで現像され、次に好ましくはPOBがなされて、所望のレジストパターンを形成することができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、液浸型露光方法に特に好ましく適用できることは勿論、半導体素子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等の電子デバイスの製造に好適に適用できる。
液浸型露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 図1に示される液浸型露光装置の投影光学手段の先端部と基板との間の拡大図である。
符号の説明
100…液浸型露光装置、111…基板、112…基板保持手段(ステージ)、121…投影光学手段、123…(投影光学手段の)先端部、131…液体供給装置、132…液体回収装置、201…露光光、202…光軸、211…照明手段、301…液体。

Claims (6)

  1. 基板上に形成されたフォトレジスト膜の所定位置に、液体を媒体として光を照射する露光工程と、
    前記露光工程の後、前記フォトレジスト膜を加熱するポスト・エクスポージャー・ベーク(PEB)工程と、
    前記PEB工程の後、前記露光工程により光が照射された前記フォトレジスト膜を現像する現像工程と、
    を含むレジストパターン形成方法において、
    前記露光工程の後で、前記PEB工程の前に、前記フォトレジスト膜の上面、前記基板の側面及び裏面の少なくとも何れかの箇所に残存した前記液体を低減又は除去する工程を含むレジストパターン形成方法。
  2. 前記液体を低減又は除去する工程が、スピン乾燥工程を含む工程により行われる請求項1記載のレジストパターン形成方法。
  3. 前記スピン乾燥工程の回転数が100rpm〜5,000rpmである請求項2記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記液体を低減又は除去する工程が、50℃〜130℃の温度下で行われる工程を含む請求項1又は2記載のレジストパターン形成方法。
  5. 前記液体が有機溶媒である請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法。
  6. 前記液体が脂環式炭化水素化合物又は珪素原子を環構造中に含む環式炭化水素化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法。
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