JP2006196022A - Mos型基準電圧発生回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップ専有面積が小さく、電源電圧や温度の変動による基準電圧への影響が小さいMOSFETで構成された半導体集積回路の基準電圧発生回路の提供。
【解決手段】 PチャネルMOSFETで構成される複数の電流経路を有するカレントミラー回路(4)と、それ等の電流経路に接続された複数のNチャネルMOSFETを有する回路において、ゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NチャネルMOSFET:N3,N4を上記PチャネルMOSFETと直列に接続したMOS型基準電圧発生回路。
【選択図】 図1

Description

本発明は、MOSFETによる半導体集積回路に構成された基準電圧発生回路に関する。
今日、小型で小電力で且つ高速な回路が求められるなか、ほとんどのデジタル回路がその様な要求を満足するCMOSデバイスで構成されており、バイポーラデバイスが中心であったアナログ回路の分野においてもCMOSデバイスによる実現が望まれている。しかし、アナログ回路においては、デジタル回路とは異なり、温度による影響が無くしかも電源電圧の変動にも影響されない基準電圧発生回路の実現が極めて重要となる。特に、アナログーデジタル変換回路やデジタルーアナログ変換回路においては、電源電圧や温度に対して安定な基準電圧発生回路が要求される。従って、CMOS回路を用いて安定した基準電圧発生回路を構成することは、アナログCMOS回路の実現には必須の要件となる。
従来より半導体集積回路に構成される基準電圧発生回路は、従来例を示す図9の如くスタートアップ回路と、カレントミラー回路を具備したバンドギャップ基準電圧発生回路(以下、バンドギャップ回路と記す。)とから構成されている。
スタートアップ回路は、当該バンドギャップ回路への電源投入初期において、電源投入前における安定状態から所定出力電圧が得られる安定動作状態への移行を促進する為の始動回路である。当該回路構成では、電源投入に際して、PチャネルMOSFET(以下、PMOSFETと記す。)P07及びNチャネルMOSFET(以下、NMOSFETと記す。)N09のドレイン電圧を急激に立ち上げることで、速やかにNMOSFET:N06が稼働し、NMOSFET:N01及びN02に対する所望のゲート電圧を得ることができる。
MOSFETの特性を決める極めて重要な設計パラメータが、チャネルの幅:Wと、チャネルの長さ:Lである。ここで、チャネルの幅と長さを一定比率(同サイズである場合も含む)に定める事によって、それら組となる各MOSFETのドレイン電流に一定の比率が与えられることとなる。カレントミラー回路は、この様な特性を利用したものであって、例えば、図9に示されている様に、同サイズのPMOSFET:P01,P02,P03をカレントミラー接続し、カレントミラー接続が成された各々のソースを電源電圧VDDに接続することによって、カレントミラー接続が成された各MOSFETのドレイン・ソース間に、相等しい一定の電流(以下、ドレイン電流と記す。)を流すものである。
バンドギャップ回路は、pn接合ダイオードD01を用いることにより、物理定数であるシリコンのバンドギャップ(以下、バンドギャップと記す。)に依存した基準電圧を発生させる回路であって、理論上、前記カレントミラー回路のPMOSFET:P01,P02,P03のドレイン電流が相等しい(或いは所定の比率を持つ)ことを条件として、電源電圧VDDの変動に影響されることなく所定の基準電圧を安定して発生するものである。
従来図に示す回路構成では、温度変化に対して安定な基準電圧を発生する為に必要な温度補償用の抵抗素子:R',R'が用いられるが、通常、抵抗素子R'には数十kΩ、抵抗素子R'には数百kΩという非常に高い抵抗値の抵抗素子が用いられるため、抵抗素子のチップに占める面積が大きくなり回路を構成するMOSFETと同等以上の面積を占めることとなって製造コストが上昇する。
また、N01のドレイン電圧とN02のドレイン電圧との間に差が生じ、例えN01とN02の動作領域がサブスレッショルド領域にあったとしても、前記N01とN02のドレイン・ソース間電流が不一致となり、前記理論上理想的なカレントミラー回路の動作を得ることが出来ない。その結果、出力段に流れる電流が、電源電圧VDDの変動の影響を受ける形となり、VDDに対して安定した基準電圧VREFを得ることが出来なかった。
本発明は、上記実情に鑑みて成されたものであって、チップ占有面積が小さく、電源電圧や温度の変動による基準電圧への影響が無いMOSFETによる半導体集積回路の基準電圧発生回路の提供を目的とする。
上記課題を解決するために成された本発明によるMOS型基準電圧発生回路は、温度補償用の抵抗素子をNMOSFETに置き換えてチップ専有面積を縮小するとともに、より安定した基準電圧の発生を期すべく、PMOSFETで構成される複数の電流経路を有するカレントミラー回路と、それ等の電流経路に接続された複数のNMOSFETを有する回路において、ゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NMOSFET:N3,N4を上記PMOSFETと直列に接続したことを特徴とする。
より具体的には、PMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路を有し上記第二の電流経路をバイアス段とするカレントミラー回路と、前記第一の電流経路に接続されたサブスレッショルド領域で動作するNMOSFET:N1と、前記第二の電流経路に接続された、サブスレッショルド領域で動作するNMOSFET:N2、ゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NMOSFET:N3、及び当該第二の電流経路における上記PMOSFETと前記NMOSFET:N2の間に直列接続されたドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5と、第三の電流経路に接続されたpn接合ダイオード:D1及びゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NMOSFET:N4とでバンドギャップ基準電圧発生回路を構成したものが挙げられる。仕様に応じ、前記第一、第二及び第三の電流経路それぞれについて、前記PMOSFETを2段に直列接続して成るカレントミラー回路を有する構成とする場合もある。
ここで、バイアス段とは、カレントミラー回路を構成する複数段の回路のうち、カレントミラー関係にある全てのPMOSFETのゲートに対して同じ電位を接続すべく当該全てのPMOSFETのゲートに接続する電位の共通取得点が存在し、且つ当該段に流れる電流を決定するためのNMOSFET:N3が接続されている段である。
基準電圧の値をしきい値電圧で安定させるべく、前記第三の電流経路に接続されたpn接合ダイオード:D1に換えて、ダイオード接続のNMOSFET:N8を用いた構成を採っても良く、更に、該基準電圧の制御を可能とすべく、前記ダイオード接続のNMOSFET:N8における基板バイアス電圧VSubを調整する基板バイアス可変回路を設けた構成とすることも可能である。尚、前記ダイオード接続のNMOSFETとは、ゲート・ドレイン間を短絡して用いたNMOSFETを指す。
電源VDD・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをn段に直列接続し、任意に選択した一のドライブ用NMOSFETのドレインを前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続し、且つ、n:自然数,及びn≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備した構成とする場合もある。
また、電源VDD・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをl段に直列接続し、且つ、l:自然数、及びl≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備し、当該ドライブ回路を構成するドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NMOSFETのドレインが、前記PMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路の電源端子として接続されると共に、当該電源端子・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをn段に直列接続し、当該直列接続されたドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NMOSFETのドレインを前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続し、且つ、n:自然数,及びn≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備した構成とする場合もある。
更に加えて、前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続されるドライブ回路を構成する前記ドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記第一の電流経路におけるNMOSFET:N1のドレインがソースに接続されたNMOSFET:N6と、前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続されるドライブ回路を構成する前記ドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記温度補償用NMOSFET:N3,N4のゲートがソースに接続されたNMOSFET:N7を用いたスタートアップ回路を有する構成とする場合もある。
前記MOS型基準電圧発生回路において前記の如くドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続されるドライブ回路を構成するに際し、電源VDD・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをm段に直列接続し、且つ、m:自然数、及びm≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備し、当該ドライブ回路を構成するドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NMOSFETのドレインが、前記PMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路の電源端子として接続する構成とすることも可能である。
一方、上記回路構成において前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを、前記ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをn段に直列接続し当該直列接続されたドライブ用NMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NMOSFETのドレインに接続することなく、基準電圧VREFの出力端子に接続した回路構成とする場合もあり、その様な構成においては、電源VDD・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをq段に直列接続し、且つ、q:自然数、及びq≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を設ける場合もある。
また、この様に前記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを基準電圧の出力端子に接続した回路構成において、電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをl段に直列接続し、且つ、l:自然数、及びl≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備し、当該ドライブ回路を構成するドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインが、前記PチャネルMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路(1,2,3)の電源端子として接続されると共に、当該電源端子・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをq段に直列接続し、且つ、q:自然数,及びq≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備した回路構成とする場合もある。
更に、前記PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをq段に直列接続し、且つ、q:自然数,及びq≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を具備し、当該ドライブ回路を構成する前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記第一の電流経路におけるNチャネルMOSFET:N1のドレインがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N6と、前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記温度補償用NチャネルMOSFET:N3,N4のゲートがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N7を用いたスタートアップ回路を有する構成を採ることも出来る。
以上の如く、本発明によるMOS型基準電圧発生回路によれば、従来用いられた抵抗素子を用いることなく回路素子をMOSFETとpn接合ダイオード又はMOSFETのみで構成することができ、チップ面積の縮小と基準電圧の安定化が実現できた。
更に、PMOSFETで構成される複数の電流経路を有するカレントミラー回路と、それ等の電流経路に接続された複数のNMOSFETを有する回路において、複数のNMOSFETのソース・ドレイン間電圧補正用MOSFETを上記PMOSFETと直列に接続し、例えばPMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路を有し上記第二の電流経路をバイアス段とするカレントミラー回路と、第一の電流経路に接続されたサブサブスレッショルド領域で動作するNMOSFETと、第二の電流経路に接続されたサブスレッショルド領域で動作するNMOSFET、及び抵抗素子に換えて用いたNMOSFETと、第三の電流経路に接続されたpn接合ダイオードと、抵抗素子に換えて用いたNMOSFETとで構成されるバンドギャップ基準電圧発生回路において、第二の電流経路における上記PMOSFETとNMOSFETの間にドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFETを接続する構成を採ることによって、前記カレントミラー回路を構成するNMOSFETのドレイン電圧がほぼ等しくなる結果、NMOSFETのドレイン電流が等しくなってVREFの安定性が大幅に改善された。
また、電源VDD・GND間に、PMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETをn段に直列接続し、n:自然数,及びn≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路を設ければ、実施例で示した2段目以外の適当な段のドレイン電圧をドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFETのゲートに印加できるので、N1とN2等カレントミラー構成にある複数のNMOSFETのドレイン電圧差の補正をより精密に調整することが可能となる。
また、1段目の前記ドライブ用NMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、電源VDDがドレインに接続され、前記第一の電流経路におけるNMOSFETのドレインがソースに接続されたNMOSFET:N6と、ゲートに2段目の前記ドライブ用NMOSFETのドレインが接続され、電源VDDがドレインに接続され、前記第二と第三の電流経路に抵抗素子のかわりに接続されたNMOSFETのゲートがソースに接続されたNMOSFET:N7とを用いたスタートアップ回路を設けることによって、所望のゲート電圧を速やかに供給して前記バンドギャップ回路のスタートアップを遅滞無く行なうことができる。更に、カレントミラー回路4の電源を3段目の前記ドライブ用NMOSFET:N11のドレインから供給すれば、電源電圧VDDの変化高が約1/2に改善された電源がカレントミラー回路4に印加されることになり、得られる基準電圧の変動率も大幅に改善される。
前記第三の電流経路に接続されたpn接合ダイオードを用いたバンドギャップ基準電圧がバンドギャップという物理定数で決定される約1.21Vの一定値に固定されるのに比べて、前記第三の電流経路に接続されたpn接合ダイオードの代わりに、ダイオード接続のNMOSFET:N8を用いることによって、基準電圧は製造プロセスによって任意に調整可能なしきい値電圧で制御可能となり、基準電圧の設定範囲が大幅に広くなる。このことは、CMOSFETの微細化とともに電源電圧が低下し、それにつれて基準電圧も低下する傾向に対応することを可能にするものである。更に、前記ダイオード接続のNMOSFET:N8における基板バイアス電圧VSubを調整する基板バイアス可変回路を設けたことによって、しきい値電圧基準電圧VTRを広い電圧範囲にわたって変化させることができる。
また、温度補償用抵抗素子にかえて接続した前記温度補償用NMOSFET(前記N3,N4等)のゲートを基準電圧VREFの出力端子に接続すると共に、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET(前記N5等)のゲートを、前記いずれのドライブ回路を構成するドライブ用NMOSFETのドレインにも接続することなく、基準電圧VREFの出力端子に接続することによって、電源電圧VDDと温度の変化に対して極めて安定な基準電圧VREFを得ることができる。
以下、本発明たるMOS型基準電圧発生回路の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1に示したサンプル回路は、PMOSFETによるカレントミラー回路4及びMOSFETのドレイン電圧をほぼ等しくするためのドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5を具備したバンドギャップ回路と、当該バンドギャップ回路への電源投入初期における動作の安定化を促進するスタートアップ回路6とから構成された基準電圧発生回路である。
前記バンドギャップ回路は、電源電圧VDD・GND間に、PMOSFET:P1,PMOSFET:P4,及びNMOSFET:N1を直列に接続した第一の電流経路1と、PMOSFET:P2,PMOSFET:P5,ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5,NMOSFET:N2,及び温度補償用NMOSFET:N3を直列に接続した第二の電流経路2と、PMOSFET:P3,PMOSFET:P6,pn接合ダイオード:D1及び温度補正用NMOSFET:N4を直列に接続した第三の電流経路3とを並列に接続して構成されている。
前記カレントミラー回路4は、PMOSFET:P2,P5のゲート・ドレイン間が短絡され、PMOSFET:P1,P2,P3のゲート同士、及びPMOSFET:P4,P5,P6のゲート同士が短絡されて成るカレントミラー部が二段積み三列構成を呈する形で構成されている。また、前記N1のドレイン・ゲート間が短絡され、更に、NMOSFET:N1,N2のゲート同士が短絡されることによって、NMOSFETによるカレントミラー構成も形作られている。当該半導体集積回路の基準電圧発生回路の出力たる基準電圧VREFは、前記第三の電流経路を構成するPMOSFET:P6とpn接合ダイオード:D1間の出力端から引き出されるものとする。
前記スタートアップ回路6は、電源電圧VDD・GND間に、PMOSFET:P7,ドレイン・ゲート間を短絡させダイオード接続としたドライブ用NMOSFET:N9,及びドライブ用NMOSFET:N10を直列に接続し、且つn:2,及び2≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路5と、ドレインを電源電圧VDDに、前記バンドギャップ回路のP4・N1間にソースを接続すると共に、前記N9・N10間にゲートを接続したスタートアップ用NMOSFET:N6と、電源電圧VDDにドレインを接続すると共に、前記バンドギャップ回路の温度補償用NMOSFET:N3,N4のゲートにソースを接続し、更に、前記P7・N10間にゲートを接続したスタートアップ用NMOSFET:N7とから構成される。当該スタートアップ用NMOSFET:N6及びN7が稼働することによって、N1,N2及びN3,N4へ所望のゲート電圧を速やかに供給して前記バンドギャップ回路のスタートアップを行なう。尚、前記ドライブ用NMOSFET:N10のドレインは、上記ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートに接続され、当該ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5をドライブするために用いられる。
上記構成においてPMOSFET:P1,P2,P3のチャネル長及びチャネル幅を相互に等しく設定すると共に、PMOSFET:P4,P5,P6のチャネル長及びチャネル幅を相互に等しく設定し、且つ、NMOSFET:N1,N2のチャネル長を等しく設定すると共に、N2のチャネル幅をN1のチャネル幅に対する適当な比率(図2の回路では8倍)に設定する。
NMOSFET:N1,N2は、サブスレッショルド電流領域で動作させるように設計するので、これらNMOSFET:N1,N2に流れる電流I1(N1),I2(N2)は、下記(1)(2)式で与えられ、pn接合ダイオード:D1に流れる電流I3(D1)は、温度補正用NMOSFET:N3,N4の等価抵抗値をR,Rとすれば下記(3)式で与えられる。
ここで、
:温度に依存しないサブスレッショルド電流
:ゲート電圧
:しきい値電圧
n:サブスレッショルド係数の補正項
:熱電圧(=k・T/q)
k:ボルツマン定数
T:絶対温度
q:電子の電荷量
:pn接合ダイオードに印加される電圧
:シリコンのバンドギャップ
である。
そして、前記バンドギャップ回路の第一の電流経路1に流れる電流Iと、第二の電流経路2に流れる電流Iと、第三の電流経路3に流れる電流Iとが等しい(I=I=I)という条件を満たせば、上記(1)(2)(3)式で与えられるI,I,Iは相互に等しいこととなる。
また、基準電圧VREFは、下記(4)式によって与えられる。
前記基準電圧VREFの温度特性は、下記(5)式で与えられ、pn接合ダイオード:D1に印加される電圧Vの温度特性は、下記(6)式で与えられる。
温度特性を平坦にするということで(Δ/ΔT)・VREF=0とし、(5)式に代入すると下記(7)式となる。
即ち、温度補正用NMOSFET:N3,N4の等価抵抗値R,Rにおける比(R/R)が(7)式を満たすように回路を設計すれば、温度特性が平坦で、且つ非常に安定した下記(8)式の電圧を基準電圧VREFとして得ることができる。当該VREFは、シリコンの物理定数であるバンドギャップの電位で決定されるので、バンドギャップ基準電圧と呼ばれる。
図2に示したサンプル回路においては、pn接合ダイオード:D1をドレインとゲートを短絡したダイオード接続のNMOSFET:N8に置き換えることが出来る様子が示されている。この様に、pn接合ダイオード:D1をダイオード接続のNMOSFET:N8に置き換えた場合には、pn接合ダイオード:D1に流れる電流I3(D1)は、上記ダイオード接続のNMOSFET:N8のドレイン・ソース間に流れる電流I3(N8)となり、下記(9)式によって与えられる。
そして、ダイオード接続のNMOSFET:N8に印加される電圧の温度特性は、バンドギャップ方式の基準電圧VREFの場合と同様に、下記(10)式で与えられる。
ここで、下記(11)式を満足するように回路設計すれば、(Δ/ΔT)・VREF=0となり、下記(12)式の様に基準電圧VREFが得られる。当該基準電圧VREFは、ダイオード接続NMOSFET:N8のT=0 Kにおけるしきい値電圧に安定化されるので、特にしきい値電圧基準電圧VTRとよぶ。
上記理論上、NMOSFETの理想的なサブスレッショルド電流は(1),(2)式で与えられるようにゲート電圧Vのみで決定され、ドレイン電圧には依存しない。従って、同じゲート電圧が印加されているNMOSFET:N1,N2には同じIとIという電流が流れるはずである。しかし、実際には、サブスレッショルド電流はソース・ドレイン間の電圧にも依存するので、厳密にI=Iを満たすためにはNMOSFET:N1,N2のソース・ドレイン間電圧を等しくする必要がある。
本実施例の回路では、NMOSFET:N2のソース電圧は、NMOSFET:N1のソース電圧に比べてI・Rの電圧分だけ高くなるが、この電圧は通常数10mV程度であるので、そのサブスレッショルド電流に及ぼす影響は無視できる。従って、この場合には、NMOSFET:N1,N2のドレイン電圧差に注目すればよい。上記サンプル回路のシミュレーション結果によれば、VDDが5Vの時のNMOSFET:N1,N2のドレイン電圧は、前記ソース・ドレイン間電圧補正用NMOSFET:N5が無い場合には、それぞれ0.7Vと2.7Vとなり、約2.0Vものドレイン電圧差が生じている。本来、この様な結果では上記理論計算で想定したI=I=Iの関係が厳密には成立していないので、基準電圧VREFの、VDDや温度に対する安定性が悪くなることは容易に推測できる。
しかしながら、上記サンプル回路(図1及び図2参照)においては、前記ソース・ドレイン間電圧補正用NMOSFET:N5に対し、前記スタートアップ回路からゲート電圧が供給されることによって、電源電圧VDDの変動等に起因してNMOSFET:N1,N2のドレイン電圧に生じる格差を吸収する電圧補正作用が生じ、NMOSFET:N1,N2のドレイン電圧は、ほぼ等しい0.7Vとなる。この様に、当該ソース・ドレイン間電圧補正用NMOSFET:N5の電圧補正作用が、NMOSFET:N1,N2に流れるドレイン電流IとIとを一致させ、前記I=I=Iという条件を厳密に成立させる作用を奏した結果として、電源電圧VDDの変化に対する影響を受けない安定した基準電圧VREFが与えられることとなる。
以下、上記サンプル回路の試作・測定結果について述べる。尚、先に挙げた2種類の回路から取り出す基準電圧VREFを区別するために、pn接合ダイオード:D1を用いたバンドギャップ基準電圧VREFをVBRと称し、ダイオード接続NMOSFET:N8を用いたしきい値電圧基準電圧VREFをVTRと称する。サンプル回路の試作は1.2ミクロン・ルールのnウェルCMOSプロセスで行った。
図1のサンプル回路で用いたpn接合ダイオードD1によるバンドギャップ基準電圧VBRのVDD=3V,4V,5V,6V,7Vでの温度依存性データを図6に示す。測定温度は−60,−20,+20,+60,+100℃である。図6(イ)は、本発明の1実施例で、温度補償用NMOSFET:N3,N4を用いた場合、図6(ロ)は、温度補正用NMOSFET:N3,N4に換えてnウェル抵抗で形成した抵抗素子R',R'(但し、R'は50kΩ、R'は635kΩ)を用いた場合の測定結果を示す。VDD=5.0V、T=+20℃でのVBRは、それぞれ、約1.14Vと約1.26Vで、消費電流は両者とも約6マイクロアンペアであった。
図2のサンプル回路で用いたダイオード接続のNMOSFET:N8によるしきい値電圧基準電圧VTRでの、同様な測定結果を図7に示す。この時、図7(イ)は、本発明の1実施例で、温度補償用NMOSFET:N3,N4を用いた場合、図7(ロ)は、温度補正用NMOSFET:N3,N4に換えてnウェル抵抗で形成した抵抗素子R',R'(但し、R'は50kΩ、R'は525kΩ)を用いた場合の測定結果を示す。VDD=5.0V,T=+20℃でのVTRは約1.14Vと約1.29Vであった。当該図から明らかな様に、抵抗素子に換えてNMOSFETを温度補償用素子として用いることにより、VDD依存性は勿論のこと温度依存性も大幅に改善された。
上記測定結果を、バンドギャップ基準電圧VBR及びしきい値電圧基準電圧VTRの変動率の様子として図8に示す。尚、縦軸のΔVBR又はΔVTRは、VDD=5.0V、T=+20℃でのバンドギャップ基準電圧VBR及びしきい値電圧基準電圧VTR電圧を基準値として、VDD=3V〜7Vの範囲及びVDD=4V〜6Vの範囲について、T=−60℃〜100℃の測定範囲におけるバンドギャップ基準電圧VBR及びしきい値電圧基準電圧VTRの最大値から最小値に亘る変化量を、前記基準値に対する割合(%)として表示したものである。
以下、VDD=3V〜7Vの範囲における変動率をカッコ外に、VDD=4V〜6Vの範囲における変化量をカッコ内に示す。ΔVBRは、温度補償用NMOSFET:N3,N4を用いることによって、抵抗素子:R',R'を用いた場合の、1.9(1.1)%から1.2(0.4)%へと約60(40)%の変動率に改善された。同様に、ΔVTRは、温度補償用NMOSFETを用いることによって、抵抗素子を用いた場合の1.7(1.0)%から1.3(0.5)%へと約75(50)%の変動率に改善された。この様に、温度補償用NMOSFET:N3,N4の使用によりVBRやVTRのVDD依存性と温度依存性が大幅に改善され、その有用性が実証された。
以上に述べた測定結果は、当該基準電圧発生回路中に存在する全てのNMOSFETについてその基板電圧VSubを共通なGNDへ接続した場合の測定結果であるが、図3の如く、ダイオード接続のNMOSFET:N8をはじめとするNMOSFETの基板バイアス電圧VSubを調整する基板バイアス可変回路7を設ければ、例えば、しきい値電圧基準電圧VTRを得る場合において、VSub電圧を変化させることにより、ダイオード接続のNMOSFET:N8のT=0 Kでのしきい値電圧VT0を制御できる。
当該基準電圧発生回路中に存在する全てのNMOSFETへの、0.0V〜−2.0Vの基板電圧VSubの印加によって、(VTRtyp電圧が1.14Vから約0.4V高い電圧値までに亘る広範囲に制御できる。この様に、基板電圧VSubの印加によりしきい値電圧基準電圧VTRを広い電圧範囲にわたって可変できることは、バンドギャップ基準電圧VBRによる基準電圧源で得る事の出来ないしきい値電圧基準電圧VTRを用いた基準電圧源の特長である。
次に、電源電圧VDDを直接バンドギャップ回路の電源電圧として用いない形態の実施例を示す。図4に示すサンプル回路は、バンドギャップ回路の電源電圧を別途ドライブ回路9によって造り出す例であり、当該サンプル回路のドライブ回路9は、電源電圧VDD・GND間にPMOSFET:P8、並びにドレイン・ゲート間を短絡させダイオード接続したドライブ用NMOSFET:N12,N13及びN14を直列に接続して構成し、NMOSFET:N14のドレインから図1に示したバンドギャップ回路の電源電圧を供給する。この例ではl:3、即ち、ダイオード接続のドライブ用NMOSFETを3段直列に接続したドライブ回路9が構成されており、3≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足している。また、前記バンドギャップ回路の電源端子・GND間にはダイオード接続のドライブ用NMOSFET:N9,N10を直列に接続したドライブ回路5が構成されており、2≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足している。
また、図5に示すサンプル回路は、図1に示す実施例のドライブ回路5のPMOSFET:P7とドライブ用NMOSFET:N10の間にドライブ用NMOSFET:N11を挿入したドライブ回路8を設け、N11のドレインをカレントミラー回路4を構成するPMOSFET:P1,P2,P3のソースに接続する。この時、ダイオード接続のドライブ用NMOSFET:N9,N10,N11が直列接続されたドライブ回路8が構成されており、m:3,及び3≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NMOSFETのしきい値電圧V)を満足する。スタートアップに用いられるNMOSFET:N6,N7のドレインは電源VDD、又はNMOSFET:N11のドレインの何れかに接続する。図5に示すサンプル回路のNMOSFET:N11又は、図4に示すサンプル回路のNMOSFET:N14のドレイン電圧は、VDDの3〜7(4〜6)Vに対する変動幅4(2)Vに対して、1.8(1.2)Vと約1/2の変動幅に改善され、簡易の定電圧回路とみなすことができる。図4及び図5に示した実施例では、図1の実施例に比べて、基準電圧の変動率は更に約70(50)%に改善される。
前記図1乃至図5に示す実施例のスタートアップ回路では、VDD・GND間に1つのPMOSFET:P7と、2つ又は3つのNMOSFET:N9,N10、又はN11を直列接続した例を示し、GND側から2つ目のNMOSFET:N10のドレインと、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを接続した。しかし、回路特性に応じてドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5を動作させるために、VDD・GND間にn段(但し、n≦VDD/V)のNMOSFETを直列接続して、それらのNMOSFETのGND側から所望の段目のドレインとドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを接続することも可能である。
又、図4に示す実施例では、別のもう1段のドライブ回路9を設置して、任意に選択した一のドライブ用MOSFETのドレインから図1乃至図3に示す実施例の電源電圧VDDに相当する回路へ電源電圧の供給を行った。しかし、この場合には、別のドライブ回路の追加による消費電力の増加が考えられる。そこで、図5に示す実施例では、1段のドライブ回路8から、ドレイン・ソース間の電圧補正用NMOSFET:N5及びスタートアップ用NMOSFET:N6,N7へのゲート電圧供給と、カレントミラー回路4への電源電圧供給を行い、図4に示す実施例と同様の効果が得られることとなった。
図10乃至図12に本発明の別のサンプル回路を示す。これらは、前記図1、図4或いは図5と等しい構成要素を具備するものであるが、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートが、基準電圧VREFの出力端子に接続されている点でそれぞれ異なるものである。尚、図10乃至図12では、スタートアップ用NMOSFET:N6やN7を稼働させるドライブ回路を、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートが接続された図1及び図4のドライブ回路5と区別してドライブ回路10と記すと共に、図5におけるドライブ回路8と区別してドライブ回路11と記してある。また、図10乃至図12のサンプル回路では、第三の電流経路3にpn接合ダイオード:D1を用いているが、図2や図3に例示した様に、当該pn接合ダイオード:D1にかえて、ダイオード接続したNMOSFET:N8を用いることが出来ることは言うまでもない。
上記図10及び図11のサンプル回路で得られる基準電圧VREFのVDD=3V,4V,5V,6V,7Vでの温度依存性データを図13に示すと共に、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを基準電圧VREFの出力端子に接続する回路構成の効果を検討する。T=−60℃〜100℃の範囲におけるVBRの変動率は、図10のサンプル回路では図13(イ)の如く約0.05%(変動値:約0.6mV)という結果が得られ、図11のサンプル回路では図13(ロ)の如く約0.03%(変動値:約0.4mV)という結果が得られた。これは、図1のサンプル回路での結果(図6(イ)参照)である約0.6%に比べて、1/10以下の変動率ΔVBRが得られることとなり、ドレイン・ソース間電圧補正用NMOSFET:N5のゲートを基準電圧VREFの出力端子に接続する回路構成の有効さを端的に証明していると言える。
上記図1乃至図5、並びに図10乃至図12に示すサンプル回路では、基準電圧VREFの引出点とGNDとの間に、電源VDD側からpn接合ダイオードD1,NMOSFET:N4の順に、又はダイオード接続のNMOSFET:N8,NMOSFET:N4の順に接続したが、この順番は入れ替ることも可能である。本実施例ではnウェルCMOSプロセスを用いたために、nウェル内に形成したpn接合ダイオードD1のダイオード電流が寄生バイポーラ効果によって基板に漏れる場合があるので、別チップ上に形成したpn接合ダイオードD1を用いたが、トリプル・ウェル構造のCMOSプロセス等を用いれば、この制約はなく、1チップで実現できる。
一方、しきい値電圧基準電圧VTRによる基準電圧発生回路の場合には、nウェルCMOSプロセスでは、ダイオード接続のNMOSFET:N8のソースがI・R(但し、RはNMOSFET:N4の等価抵抗値)の電圧分だけ上昇するので、その基板バイアス電圧によるVT0上昇分だけしきい値電圧基準電圧VTRが上昇することとなる。しかし、トリプル・ウェル構造のCMOSプロセス等を用いれば、NMOSFET:N8の基板とソースを共通接続できるので、この基板バイアス電圧によるVT0の変化は生じない。又、用いるCMOSプロセスによってはNMOSFETとPMOSFETを全て入れ替えた回路構成を採る事も可能である。尚、pn接合ダイオードD1の代わりにバイポーラ・トランジスタを用いることもできることは言うまでもない。
本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 (イ)(ロ) 第二、第三の電流経路の電流を決定する抵抗素子に換えて温度補償用NMOSFETを用いた場合と、従来通り抵抗素子を用いた場合について、電圧変動による影響を含めた基準電圧VREF(VBR)の温度特性を示したグラフである。 (イ)(ロ) 第二、第三の電流経路の電流を決定する抵抗素子に換えて温度補償用NMOSFETを用いた場合と、従来通り抵抗素子を用いた場合について、電圧変動による影響を含めた基準電圧VREF(VTR)の温度特性を示したグラフである。 第二、第三の電流経路の電流を決定する抵抗素子に換えて温度補償用NMOSFETを用いた場合と、従来通り抵抗素子を用いた場合について、電圧変動による影響を含めた基準電圧VREF(VBR及びVTR)の温度特性を変動幅を以て示したグラフである。 従来のMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 本発明によるMOS型基準電圧発生回路の一例を示す回路図である。 (イ)(ロ) 前記図10並びに図11に示すMOS型基準電圧発生回路の電圧変動による影響を含めた基準電圧VREF(VBR)の温度特性を示したグラフである。
符号の説明
1 第一の電流経路
2 第二の電流経路
3 第三の電流経路
4 カレントミラー回路
5 ドライブ回路
6 スタートアップ回路
7 基板バイアス可変回路
8 ドライブ回路
9 ドライブ回路
10 ドライブ回路
11 ドライブ回路

Claims (9)

  1. PチャネルMOSFETで構成される複数の電流経路を有するカレントミラー回路(4)と、それ等の電流経路に接続された複数のNチャネルMOSFETを有する回路において、ゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NチャネルMOSFET:N3,N4を上記PチャネルMOSFETと直列に接続したMOS型基準電圧発生回路であって、
    PチャネルMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路(1,2,3)を有し上記第二の電流経路をバイアス段とするカレントミラー回路(4)と、前記第一の電流経路(1)に接続されたサブスレッショルド領域で動作するNチャネルMOSFET:N1と、前記第二の電流経路(2)に接続された、サブスレッショルド領域で動作するNチャネルMOSFET:N2、ゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NチャネルMOSFET:N3、及び当該第二の電流経路(2)における上記PチャネルMOSFETと前記NチャネルMOSFET:N2の間に直列接続されたドレイン・ソース間電圧補正用NチャネルMOSFET:N5と、第三の電流経路(3)に接続されゲートが基準電圧の出力端子に接続された温度補償用NチャネルMOSFET:N4とで構成してなるMOS型基準電圧発生回路。
  2. 電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをn段に直列接続し、任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインを前記ドレイン・ソース間電圧補正用NチャネルMOSFET:N5のゲートに接続し、且つ、n:自然数,及びn≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(5)を具備したことを特徴とする前記請求項1に記載のMOS型基準電圧発生回路。
  3. 電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをl段に直列接続し、且つ、l:自然数、及びl≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(9)を具備し、当該ドライブ回路(9)を構成するドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインが、前記PチャネルMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路(1,2,3)の電源端子として接続されると共に、当該電源端子・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをn段に直列接続し、当該直列接続されたドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインを前記ドレイン・ソース間電圧補正用NチャネルMOSFET:N5のゲートに接続し、且つ、n:自然数,及びn≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(5)を具備したことを特徴とする前記請求項1に記載のMOS型基準電圧発生回路。
  4. 前記ドライブ回路(5)を構成する前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記第一の電流経路(1)におけるNチャネルMOSFET:N1のドレインがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N6と、前記ドレイン・ソース間電圧補正用NチャネルMOSFET:N5のゲートに接続されるドライブ回路を構成する前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記温度補償用NチャネルMOSFET:N3,N4のゲートがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N7を用いたスタートアップ回路(6)を有する前記請求項2又は3のいずれかに記載のMOS型基準電圧発生回路。
  5. 電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをm段に直列接続し、且つ、m:自然数、及びm≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(9)を具備し、当該ドライブ回路(9)を構成するドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインが、前記PチャネルMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路(1,2,3)の電源端子として接続されたことを特徴とする前記請求項1に記載のMOS型基準電圧発生回路。
  6. 前記ドレイン・ソース間電圧補正用NチャネルMOSFET:N5のゲートを基準電圧VREFの出力端子に接続したことを特徴とする前記請求項1に記載のMOS型基準電圧発生回路。
  7. 電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをq段に直列接続し、且つ、q:自然数、及びq≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(10)を具備したことを特徴とする前記請求項1又は6のいずれかに記載のMOS型基準電圧発生回路。
  8. 電源VDD・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをl段に直列接続し、且つ、l:自然数、及びl≦(電源電圧VDD)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(9)を具備し、当該ドライブ回路(9)を構成するドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一のドライブ用NチャネルMOSFETのドレインが、前記PチャネルMOSFETで構成される第一、第二及び第三の電流経路(1,2,3)の電源端子として接続されると共に、当該電源端子・GND間に、PチャネルMOSFETと、ダイオード接続のドライブ用NチャネルMOSFETをq段に直列接続し、且つ、q:自然数,及びq≦(電源端子電圧)/(ドライブ用NチャネルMOSFETのしきい値電圧V)を満足するドライブ回路(10)を具備したことを特徴とする前記請求項1又は6のいずれかに記載のMOS型基準電圧発生回路。
  9. 前記ドライブ回路(10)を構成する前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記第一の電流経路(1)におけるNチャネルMOSFET:N1のドレインがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N6と、前記ドライブ用NチャネルMOSFETのうちから任意に選択した一の前記ドライブ用NチャネルMOSFETのドレインがゲートに接続されると共に、前記温度補償用NチャネルMOSFET:N3,N4のゲートがソースに接続されたNチャネルMOSFET:N7を用いたスタートアップ回路(6)を有する前記請求項7又は8のいずれかに記載のMOS型基準電圧発生回路。
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