JP2006194779A - 水素炎イオン化式ガス検知器 - Google Patents

水素炎イオン化式ガス検知器 Download PDF

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Abstract

【課題】 水素炎を安定した燃焼状態で形成することができると共に、サンプルガスを水素炎に十分に接触させることができ、従って、所期のガス検知を安定して行うことができる可搬型の水素炎イオン化式ガス検知器を提供すること。
【解決手段】 水素炎イオン化式ガス検知器は、燃焼室内において、水素炎ノズルより噴出される水素ガスに点火して水素炎を形成し、サンプルガスをサンプルガスノズルによって燃焼室に供給して当該水素炎に接触させることにより熱分解し、これにより生ずるイオン電流を検出することにより炭化水素ガスの濃度を検知する、可搬型のものであって、サンプルガスノズルは、水素炎ノズルとわずかに離間して並んだ位置に配置されており、サンプルガスが噴出される先端ノズル部分が水素炎ノズルの先端を向く指向状態に傾斜されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、水素炎イオン化式ガス検知器に関し、詳しくは、検出者によって携行されて使用される可搬型の水素炎イオン化式ガス検知器に関するものである。
従来から、例えば炭化水素ガスの濃度を検知する方法の一として、例えば炭化水素ガスの気体分子を水素炎中でイオン化してイオン電流を検出し、その検出結果に基づいて炭化水素ガスの濃度を検知する方式が利用されている。
このような検知方式を利用した、いわゆる水素炎イオン化式ガス検知器としては、種々の構成のものが提案されており、例えば、図7に示すように、燃焼室を構成する検出器槽91を備えてなり、この検出器槽91内に、可燃性ガス(燃焼ガス)である水素ガスと試料ガスとの混合ガスを検出器槽91内に供給するノズル92が混合ガスが上方に向かって噴出される姿勢で配置されると共に、2枚の電極板93A、93Bが水素ガスが点火されることによって形成される水素炎95を挟んで対向して配置された構成のものが知られている(例えば特許文献1参照。)。図7において、96は、燃焼生成物が排出されるガス排出口であり、97は、燃焼を補助する例えば空気などの補助ガスを導入するための補助ガス導入口である。
この水素炎イオン化式ガス検知器90においては、所定の大きさの電圧が電極板93A、93Bに印加される構成とされており、混合ガスにおける試料ガスが水素炎95によって熱分解されることによって両電極93A、93B間にイオン電流が流れ、この電流値が検出されることにより試料ガスの濃度が検知される。
特開2004−28851号公報
而して、このような水素炎イオン化式ガス検知器においては、例えば作業領域などにおいて、その場でガス検知を行うことが必要とされる場合も少なくないことなどから、可搬型のものが提案されており、例えば地中に埋設された導管および供給管からのガス漏洩検査などに用いられている。
そして、水素炎イオン化式ガス検知器を可搬型のものとして構成する場合においては、ガス検知器を携行する検出者の姿勢等の作業条件によって、水素炎の燃焼状態が不安定になりやすく、所期のガス検知を安定的に行うことが困難になることがあることから、水素炎を安定して形成することが必要とされると共に、サンプルガスを水素炎に対して十分に接触させることが必要とされる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、可搬型の水素炎イオン化式ガス検知器であって、水素炎を安定した燃焼状態で形成することができると共に、サンプルガスを水素炎に十分に接触させることができ、従って、所期のガス検知を安定して行うことができる水素炎イオン化式ガス検知器を提供することを目的とする。
本発明の水素炎イオン化式ガス検知器は、燃焼室内において、水素炎ノズルより噴出される水素ガスに点火して水素炎を形成し、サンプルガスをサンプルガスノズルによって燃焼室に供給し、サンプルガスを当該水素炎に接触させることにより熱分解し、これにより生ずるイオン電流を検出することによりサンプルガスに含まれる炭化水素ガスの濃度を検知する、可搬型のものであって、
サンプルガスノズルは、水素炎ノズルとわずかに離間して並んだ位置に配置されており、サンプルガスが噴出される先端ノズル部分が水素炎ノズルの先端を向く指向状態に傾斜されていることを特徴とする。
本発明の水素炎イオン化式ガス検知器によれば、基本的には、水素ガスとサンプルガスとが分離された状態で燃焼室に供給されることにより、水素炎を安定した燃焼状態で形成することができ、しかも、サンプルガスが水素炎ノズルを中心として傾斜した分布状態で燃焼室に供給されるので、サンプルガスを水素炎に対して十分に接触させて確実に熱分解させることができ、従って、高い検知精度を得ることができ、所期のガス検知を安定して行うことができる。
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の水素炎イオン化式ガス検知器の一例における、ガス検知器本体の構成の概略を示す説明図である。
10はガス検知器本体であって、人が背負って携行することのできる、いわば「ランドセル型」の箱状のケーシング11を備えている。本明細書において定義する方向は、立っている人が当該ガス検知器本体10を背負ったときの状態に基づくものである。
ケーシング11の内部における上方部には、2本の棒状の可充電型電池12Aが各々上下方向に延びるよう並んで配置されてなる電池室12が形成されていると共に、電池室12の一側(図1において右側)に、信号処理回路および電源供給回路を備えた制御部13、並びに水素炎イオン化式のガス検知部30が配置され、電池室12の他側(図1において左側)に、燃焼ガスである水素ガスをガス検知部30に供給するための水素ガスボンベ20が配置されている。
また、ケーシング11の内部における下方部には、水素ガスボンベ20と並行に上下方向に延びる水素ガス供給流路形成部分15Aを介して水素ガスボンベ20に接続されると共に、ケーシング11の側壁に向かって横方向外方に延び、ガス検知部30の下方位置より上方に向かって延びる水素ガス供給流路形成部分15Bを介してガス検知部30に接続された、水素ガスの供給量を調整する流量調整バルブ15、およびガス検知器本体10の一側に設けられたサンプルガス導入用コネクター部16に接続されると共にサンプルガス供給流路17Aを介してガス検知部30に接続されたサンプルガス吸引ポンプ17が配置されている。
このガス検知器本体10においては、燃焼ガスである水素ガスとサンプルガス(測定ガス)とが分離された状態でガス検知部30に供給される構造とされている。
水素ガスボンベ20は、頚部21Aを形成する筒状部分と、この頚部21Aに連続する当該頚部21Aより大径の胴部21Bを形成する有底筒状部分とにより構成された耐圧容器21を備え、この耐圧容器21内に、水素ガス供給源である例えば粉末状(粒状)の水素吸蔵合金(図示せず)が充填されてなるものである。以下、「水素吸蔵合金ボンベ20」という。水素吸蔵合金ボンベ20内の水素ガス圧は、通常の条件すなわち常温常圧環境下において、例えば1MPa程度とされている。
そして、耐圧容器21の頚部21Aには、水素ガス供給用ガス流路を開閉して水素ガスの供給をON−OFFする図示しない水素ガス供給用バルブ機構が、頚部21Aの内周面に形成された例えばネジ溝に螺合されて一体的に装着されており、水素ガス供給用ガス流路を開閉する機能部が耐圧容器21の頚部21A内に収容された状態とされている。
このガス検知器においては、水素吸蔵合金ボンベ20から噴出された1MPa程度の高圧状態の水素ガスを適正な大きさのガス圧、例えば0.05〜0.3MPaに減圧した状態で供給するための圧力調整器25が配置されている。
圧力調整器25の出口部分には、二次圧力計26が接続されており、水素ガスのガス検知部30に対するガス供給圧力の監視が行われ、その監視結果に基づいて流量調整バルブ15の開閉状態の制御が行われる。
図1において、27は、水素吸蔵合金ボンベ20に一体的に装着された水素ガス供給用バルブ機構を開閉する水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブであって、この水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブ27が検出者によって押しまわされることにより水素ガス供給用バルブ機構が開状態とされて水素ガスが水素吸蔵合金ボンベ20より噴出される。
28は、水素ガス供給用バルブ機構を開閉する水素ガス供給動作と連動してガス検知器本体10の電源スイッチをON−OFFするガス検知器本体起動用のスイッチ手段であるマイクロスイッチである。
以下、本発明のガス検知器におけるガス検知部の構成について詳細に説明する。
図2は、本発明のガス検知器におけるガス検知部の一例における構成の概略を示す横断断面図、図3は、図2に示すガス検知部のA−A断面図、図4は、図2に示すガス検知部のB−B断面図、図5は、図2に示すガス検知部のC−C断面図、図6は、図2に示すガス検知部の下面図である。
このガス検知部30は、上端が開口する空間部を有する有底筒状のセンサーケース本体31を備え、このセンサーケース本体31の上端開口部31Aには、中央にガス排出用開口32Aが形成された上面側ケーシング部材32がセンサーケース本体31の上端開口を覆うよう、例えばセンサーケース本体31の外周面にねじ込み式に着脱自在に装着されている。
そして、センサーケース本体31の上端面と上面側ケーシング部材32の内面との間には、円板状の不燃性のガス透過性カバー板35がセンサーケース本体31の上端開口部31Aを塞ぐよう設けられており、センサーケース本体31の空間部を形成する円筒状の周壁31Bとガス透過性カバー板35とによって燃焼室Sが形成されている。上面側ケーシング部材32がセンサーケース本体31に対して着脱自在に装着されていることにより、目詰まり等がガス透過性カバー板35に生じてその機能が低下した場合であっても、上面側ケーシング部材32を取り外すことによって容易に交換することができ、安定した動作状態を維持することができる。
ガス透過性カバー板35は、例えばステンレス鋼粉末の焼結体により構成されており、十分なガス透過性が得られると共に、水素炎の火炎逸走が確実に防止されて十分に高い防爆性が得られるという理由から、ポアサイズが例えば40〜120μmであり、厚みが例えば2〜3mmであるものとされていることが好ましい。
センサーケース本体31の底壁31Cにおける中央位置には、上方に開口する水素ガス噴出用孔41Aが形成された水素ガス噴出ヘッド41を先端部に有する水素炎ノズル40が、その水素ガス噴出ヘッド41が燃焼室Sの内部空間に突出し、水素ガスが上方に向かって噴出される姿勢で、配設されている。そして、水素ガス噴出ヘッド41を保持する筒状の保持部材42がセンサーケース本体31の肉厚中を貫通してセンサーケース本体31の軸に沿って下方に延び、基端部分43がセンサーケース本体31における水素炎ノズル装着部51に例えば螺合されて着脱自在に装着されている。80は、センサーケース本体31と水素炎ノズル40との接続部における気密性を確保するための気密シール部材である。
水素ガス噴出ヘッド41は、燃焼室S内に噴出される水素ガスの流量調整機能および整流機能を有し、水素ガス噴出用孔41Aの開口径は例えば0.2〜0.3mmとされることが好ましい。水素ガス噴出ヘッド41における水素ガス噴出用孔41Aを介して水素ガスを噴出する構成とされていることにより、ガス流を確実に安定させることができると共に、水素炎を安定した燃焼状態で形成することができ、しかも、後述する熱電対の先端検知部が水素炎およびガス流に接触しない状態を確実に得ることができる。
この水素炎ノズル40における基端部分43の上端部には、ガス透過性カバー板35を構成するものと同様の材質、例えばステンレス鋼粉末の焼結体よりなるガス透過性カバー部材44が設けられている。このガス透過性カバー部材44は、ダストフィルターとしての機能を有し、ポアサイズが例えば120μmであり、厚みが2mm以上例えば2〜2.5mmであるものである。水素ガスがガス透過性カバー部材44を介して供給されることにより、水素炎による火炎が水素炎ノズル40を介して伝播することを確実に防止することができる結果、高い安全性を得ることができ、しかも、水素ガスに含まれる塵埃等によって検知精度が低下することを確実に防止することができる。
センサーケース本体31の底壁31Cには、水素炎ノズル40を中心とする断面円形状の凹所36が形成されており、この凹所36内には、絶縁性を有する多孔質体よりなるガス拡散部材37が水素炎ノズル40が貫通する状態で設けられており、このガス拡散部材37の下方位置には、サンプルガス拡散室38を形成する空間部が形成されている。このような構成とされていることにより、サンプルガスを水素炎ノズル40の全周囲から供給することができるので、サンプルガスを水素炎に対して十分に接触させて確実に熱分解させることができる結果、高い検知精度を得ることができる。
このガス拡散部材37は、ダストフィルターとしても機能するものである。
ガス拡散部材37を構成する絶縁性を有する多孔質体としては、例えばフッ素樹脂の焼結体を例示することができる。ガス拡散部材37がフッ素樹脂の焼結体により構成されていることにより、フッ素樹脂の焼結体それ自体が高い絶縁性と撥水特性を有するものであるので、例えば、測定中において燃焼室Sの内面に水滴が付着することによりリーク電流を引き起し、不安定な動作になりやすくなる、という問題が生ずることを確実に防止することができ、水素炎イオン化式ガス検知器をゼロ点変動が少なく極めて安定したものとして構成することができる。
水素炎ノズル40と径方向にわずかに離間して並んだ位置には、サンプルガスを導入するサンプルガスノズル45が、センサーケース本体31の下面より挿入されて水素炎ノズル40と並行に上方に延びるよう配置されており、基端部分46がセンサーケース本体31におけるサンプルガスノズル装着部52に例えば螺合されて着脱自在に装着されている。81は、サンプルガスノズル45とセンサーケース本体31との接続部における気密性を確保するための気密シール部材である。
そして、サンプルガスノズル45の上方に形成されるテーパー状の空間部47には、水素炎ノズル40の先端を向く指向状態に傾斜する貫通孔48が形成されており、センサーケース本体31における空間部47および貫通孔48が利用されて、サンプルガス拡散室38に開口するサンプルガス噴出口48Aを有するサンプルガス噴出用ノズル部分49が形成されている。ここに、サンプルガス噴出用ノズル部分49の、サンプルガスノズル45の中心軸に対する傾斜角θの大きさは、例えば20〜30度とされている。
このサンプルガスノズル45の上端部には、ガス透過性カバー板35を構成するものと同様の材質、例えばステンレス鋼粉末の焼結体よりなるガス透過性カバー部材50が設けられている。このガス透過性カバー部材50は、ダストフィルターとしての機能を有し、ポアサイズが例えば120μmであり、厚みが2mm以上例えば2〜2.5mmであるものである。サンプルガスがガス透過性カバー部材50を介して供給されることにより、水素炎による火炎がサンプルガスノズル45を介して伝播することを確実に防止することができる結果、高い安全性を得ることができ、しかも、サンプルガスに含まれる塵埃等によって検知精度が低下することを確実に防止することができる。
燃焼室S内における水素炎ノズル40の直上の位置には、サンプルガスが水素炎によって熱分解されることにより発生するイオンを検出するための例えばリング状のコレクタ電極55がその中央貫通孔56が水素炎ノズル40の水素ガス噴出ヘッド41に対向する状態で配設されている。
コレクタ電極55の中央貫通孔56は、例えば下方に向かうに従って拡がるテーパー状とされており、これにより、コレクタ電極55それ自体を水素炎およびガス流に対して一層高い整流作用を有するものとして構成することができる。
コレクタ電極55は、例えばSUS316、インコネルにより構成されており、中央貫通孔56の上面側の開口径の大きさ(直径)が例えば2〜2.8mm、下面側の開口径の大きさ(直径)が6〜8mmとされていることが好ましい。このようなテーパー状の中央貫通孔56を有することにより、水素炎およびガス流に対する所期の整流作用を一層確実に得ることができる。
57は、コレクタ電極55を支持する略L字型のロッド状のコレクタ電極支持部材であって、下端部分57Aがセンサーケース本体31の底壁31Cに形成された支持部材装着用貫通孔内に上方から挿入されて水素炎ノズル40と並行に下方に延び、センサーケース本体31の肉厚中に配置されたソケット式装着用部材58に着脱自在に装着されている。84は、センサーケース本体31とコレクタ電極支持部材57との接続部における気密性を確保するための気密シール部材である。
コレクタ電極55と水素炎ノズル40の先端との離間距離の大きさは、例えば2.5〜3mmに設定されている。これにより、水素炎およびガス流に対するコレクタ電極55それ自体の整流作用を確実に得ることができる。
60は、水素炎ノズル40に対して径方向に離間した位置に配置された点火手段であって、通電されることにより赤熱して水素ガスを点火するフィラメントコイル61と、互いに径方向に並んだ位置に配置された、各々先端部がフィラメントコイル61の端部に接続された2本のロッド状のリード棒62A、62Bと、フィラメントコイル61およびリード棒62A、62Bの先端部を覆うよう設けられた、フィラメントコイル61に対する付着物を防ぐためのカバー部材63とにより構成されている。
そして、径方向外方側に位置されるリード棒62Aは、先端部が内方側のリード棒62Bの直上に位置されるよう径方向内方側に向かって弧状に湾曲しており、これにより、フィラメントコイル61が水素炎ノズル40と並行に上下方向に延びる状態とされている。 リード棒62A、62Bの下端部は、センサーケース本体31の底壁31Cを貫通して下方に延び、センサーケース本体31の肉厚中に配置されたソケット式装着用部材64に着脱自在に装着されている。
ソケット式装着用部材64は、ピン部材64Aがプリント基板回路65を貫通して下方に延び、プリント回路基板65にその下面側で一体に固定されて、設けられている。
70は、水素炎ノズル40における水素ガス噴出ヘッド41に所定の大きさの電圧例えば−70Vを印加する電圧印加手段であって、水素炎ノズル40と径方向に離間した位置において、適宜の絶縁部材に被覆された状態で、センサーケース本体31の肉厚中を貫通して下方に延びるよう設けられたロッド状のリード棒71と、このリード棒71の先端部分に設けられた、水素炎ノズル40における水素ガス噴出ヘッド41とリード棒71とを電気的に接続する導電部材72とを備えている。
リード棒71は、センサーケース本体31における電圧印加手段装着部53に例えば螺合されて着脱自在に装着されている。
コレクタ電極55は例えば接地電位状態に維持されていることから、水素ガス噴出ヘッド41に印加される電圧により、所定の大きさのバイアス電位がコレクタ電極55と水素炎ノズル40との間に印加される。ガス流に沿った方向の電界が形成されることにより、水素炎の作用によって発生されるイオンを確実にコレクタ電極55によって検出することができる。
82は、センサーケース本体31とリード棒61との接続部における気密性を確保するための気密シール部材である。
75は、水素炎の燃焼状態を検知確認するための例えばサーミスタよりなる先端検知部75Aを有する熱電対であって、先端検知部75Aが、水素炎ノズル40の先端すなわち水素ガス噴出ヘッド41とコレクタ電極55との間のレベル位置であって、水素炎に接触しないよう位置された状態で、配設されている。具体的には、例えば、先端検知部75Aの、水素炎ノズル40の中心軸に対する径方向の離間距離の大きさが例えば1.5〜2mm、先端検知部75Aと水素ガス噴出ヘッド41との間の上下方向における離間距離の大きさαが例えば0.2〜0.6mm、先端検知部75Aと水素ガス噴出ヘッド41との最近接距離βの大きさが例えば1.2〜1.7mmとされている。熱電対75が水素炎ノズルに対してこのような位置関係で配置されていることにより、十分な感度が得られ、水素炎の燃焼状態を速やかにかつ正確に検知することができると共に、先端検知部75Aが水素炎およびガス流に接触しない状態を確実に得ることができる。
76は、熱電対75が内部に挿通された状態でこれを支持する熱電対支持部材であって、センサーケース本体31の底壁31Cを貫通して下方に延びるよう配設され、気密シール部材83によって気密にシールされた状態で、センサーケース本体31における熱電対装着部54に例えば螺合されて装着されている。
コレクタ電極支持部材57、点火手段60、電圧印加手段70および熱電対75は、水素炎ノズル40を中心とする例えば同心円上の位置であって、互いに周方向に対して90度の等角度間隔で離間した位置に配設されている。これにより、各々の構成部材が他の構成部材の機能に悪影響を与えることがなく、水素炎イオン化式ガス検知器の本来の性能が低下することを防止することができる。
上記構成の水素炎イオン化式ガス検知器は、例えば測定個所におけるサンプルガス(測定ガス)を導入するためのサンプルガス採取用ノズル(図示せず)をガス検知器本体10のサンプルガス導入用コネクター部16に接続した後、検出者がガス検知器本体10を背負い、サンプルガス採取用ノズルを持った状態で、測定個所において検出者に携行されて使用される。
ガス検知動作を開始するに際しては、先ず、検出者によって、水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブ27が押し回されることにより、水素ガス供給用バルブ機構が開状態とされて水素ガスが所定の供給量でガス検知部30に供給されると共に、マイクロスイッチ28が水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブ27によって押圧されることによってガス検知器本体10の電源スイッチがONとされ、サンプルガスがサンプルガス吸引ポンプ17により吸引されてガス検知部30に所定の供給量で供給される。
ガス検知部30においては、水素炎ノズル40における水素ガス噴出ヘッド41の作用によって流量が調整されると共に整流された状態で上向きに噴出される水素ガスが点火手段60におけるフィラメントコイル61によって点火されることにより水素炎が形成された状態において、サンプルガスが、サンプルガスノズル45によってサンプルガス拡散室38の内部空間に噴出されて一旦拡散された後、ガス拡散部材37を介して燃焼室S内に供給される。ここに、水素炎が形成された後には、フィラメントコイル61は消勢される。また、水素炎は、例えばコレクタ電極55における中央貫通孔56内を挿通して上方に延びる状態で形成される。
一方、電圧印加手段70によって適正な大きさに制御された電圧が水素炎ノズル40の水素ガス噴出ヘッド41に印加されることによって、コレクタ電極55が接地電位状態に維持されていることから、水素炎ノズル40とコレクタ電極55との間にバイアス電位が印加される。
そして、燃焼室S内に供給されたサンプルガスが水素炎に接触されて熱分解され、これにより発生したイオンがコレクタ電極55に誘引されて、コレクタ電極55によってイオンの量が電流値として検出される。コレクタ電極55による検出結果に基づいてサンプルガス中に含まれる炭化水素ガス濃度が検知され、その結果がサンプルガス採取用プローブの表示部に表示される。
而して、サンプルガス噴出口48Aがサンプルガス拡散室38にサンプルガスノズル45の直上の位置に開口するよう形成された構成のものであれば、水素炎ノズル40の周方向の全周囲からサンプルガスを燃焼室Sに供給することができず、サンプルガスを水素炎に十分に接触させることが困難であるが、上記構成の水素炎イオン化式ガス検知器によれば、サンプルガスノズル45におけるサンプルガス噴出用ノズル部分49が水素炎ノズル40の先端を指向状態で傾斜されていることにより、水素炎ノズル40を中心として傾斜した分布状態でサンプルガスが供給されるので、サンプルガスを水素炎に対して十分に接触させて確実に熱分解させることができる結果、高い検知精度を得ることができ、従って、所期のガス検知を安定して行うことができる。
しかも、サンプルガスがサンプルガス拡散室38において一旦拡散される構成とされていることにより、一層確実に、サンプルガスを水素炎に対して十分に接触させることができるので、所期のガス検知を確実に行うことができる。
また、コレクタ電極支持部材57、点火手段55、電圧印加手段70および熱電対75がセンサーケース本体32に対して着脱自在に装着されていることにより、サンプルガスの分解付着物による燃焼室Sの汚れの清掃を容易にかつ確実に行うことができ、また、各構成部材の交換も極めて容易に行うことができるので、例えばサンプルガスの分解付着物がコレクタ電極55に付着した状態であれば、絶縁性が高くなって検出精度が低下する、という問題が生じることを確実に防止することができ、従って、水素炎イオン化式ガス検知器を安定した動作状態が得られる状態に維持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ガス検知結果を表示する表示部がガス検知器本体に設けられた構成、あるいは、測定中において水素炎が消炎したこと、あるいは、測定個所における雰囲気が危険な状態にあることなどを報知するための警報報知機構が設けられた構成とすることができる。 また、上記実施形態においては、ガス検知器本体が検出者によって背負われて使用される場合について説明したが、適宜の装着具によってガス検知器本体を肩に吊り下げた状態で使用しても、例えばガス検知器本体載置用の手押し車を用い、地上を走行させて使用してもよい。
本発明の水素炎イオン化式ガス検知器の一例における、ガス検知器本体の構成の概略を示す説明図である。 本発明のガス検知器におけるガス検知部の一例における構成の概略を示す横断断面図である。 図2に示すガス検知部のA−A断面図である。 図2に示すガス検知部のB−B断面図である。 図2に示すガス検知部のC−C断面図である。 図2に示すガス検知部の下面図である。 従来における水素炎イオン化式ガス検知器における構成の概略を示す説明用断面図である。
符号の説明
10 ガス検知器本体
11 ケーシング
12 電池室
12A 可充電型電池
13 制御部
15 流量調整バルブ
15A 水素ガス供給流路形成部分
15B 水素ガス供給流路形成部分
16 サンプルガス導入用コネクター部
17 サンプルガス吸引ポンプ
17A サンプルガス供給流路
20 水素ガスボンベ(水素吸蔵合金ボンベ)
21 耐圧容器
21A 頚部
21B 胴部
25 圧力調整器
26 二次圧力計
27 水素ガス供給用バルブ機構開閉用ノブ
28 マイクロスイッチ
30 ガス検知部
31 センサーケース本体
31A 上端開口部
31B 周壁
31C 底壁
32 上面側ケーシング部材
32A ガス排出用開口
35 ガス透過性カバー板
S 燃焼室
36 凹所
37 ガス拡散部材
38 サンプルガス拡散室
40 水素炎ノズル
41 水素ガス噴出ヘッド
41A 水素ガス噴出用孔
42 保持部材
43 基端部分
44 ガス透過性カバー部材
45 サンプルガスノズル
46 基端部分
47 空間部
48 貫通孔
48A サンプルガス噴出口
49 サンプルガス噴出用ノズル部分
50 ガス透過性カバー部材
51 水素炎ノズル装着部
52 サンプルガスノズル装着部
53 電圧印加手段装着部
54 熱電対装着部
55 コレクタ電極
56 中央貫通孔
57 コレクタ電極支持部材
57A 下端部分
58 ソケット式装着用部材
60 点火手段
61 フィラメントコイル
62A、62B リード棒
63 カバー部材
64 ソケット式装着用部材
64A ピン部材
65 プリント回路基板
70 電圧印加手段
71 リード棒
72 導電部材
75 熱電対
75A 先端検知部
76 熱電対支持部材
80 気密シール部材
81 気密シール部材
82 気密シール部材
83 気密シール部材
84 気密シール部材
90 水素炎イオン化式ガス検知器
91 検出器槽
92 ノズル
93A、93B 電極板
95 水素炎
96 ガス排出口
97 補助ガス導入口

Claims (1)

  1. 燃焼室内において、水素炎ノズルより噴出される水素ガスに点火して水素炎を形成し、サンプルガスをサンプルガスノズルによって燃焼室に供給し、サンプルガスを当該水素炎に接触させることにより熱分解し、これにより生ずるイオン電流を検出することによりサンプルガスに含まれる炭化水素ガスの濃度を検知する、可搬型の水素炎イオン化式ガス検知器であって、
    サンプルガスノズルは、水素炎ノズルとわずかに離間して並んだ位置に配置されており、サンプルガスが噴出される先端ノズル部分が水素炎ノズルの先端を向く指向状態に傾斜されていることを特徴とする水素炎イオン化式ガス検知器。
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