JP2006193852A - 反応染料被染物のソーピング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反応染料被染物から未固着染料等を効率よく且つ確実に洗浄除去して十分に高いウォッシュオフ性を得ることが可能であり、ソーピング後の湯洗、水洗等の洗浄工程を簡略化することができ、しかも得られる染色物に優れた摩擦堅牢度、洗濯堅牢度及び水堅牢度を付与することが可能な反応染料被染物のソーピング方法を提供すること。
【解決手段】 浸染または捺染によってセルロース系繊維を反応染料で染色した後に行われる反応染料被染物のソーピング方法であって、
脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する第1のソーピング浴を用いてソーピングする第1のソーピング工程と、
過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴を用いてソーピングする第2のソーピング工程と、
を含むことを特徴とする反応染料被染物のソーピング方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は反応染料被染物のソーピング方法に関し、より詳しくは、浸染または捺染によって反応染料を染色したセルロース系繊維をソーピングして優れたウォッシュオフ性を与えることが可能な反応染料被染物のソーピング方法に関する。
一般に綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維、セルロース系繊維を含有する混紡等は、直接染料、反応染料等を用いて浸染又は捺染により染色されている。そして、このような染色が行われた後には、未固着染料を洗浄除去するために薬剤(ソーピング剤)を用いて被染物を洗浄するソーピングが行われている。また、このような染色の際に特に反応染料を用いて染色した場合にはセルロース系繊維と反応染着しない未固着染料が多く、このような未固着染料を除去するためにソーピングを行った後に湯洗、水洗を何回も繰り返す必要があった。また、反応染料の中には未固着染料の除去性が極端に低く、ウォッシュオフ性が大変低いものも存在する。ここで、ウォッシュオフ性とは染色工程における洗浄時の洗浄性を示し、一般には洗浄浴の色切れ性を示す。このような理由から反応染料を用いてセルロース系繊維の染色を行った場合には、染色後のソーピング後の湯洗、水洗に大きな負担がかかっていた。
また、反応染料を用いたセルロース系繊維の染色においては、一般に反応染料の吸着性が比較的小さいため、染料の繊維に対する吸着を促進させる目的で芒硝などの中性塩が染色浴に多量に添加されている。このような中性塩を染色浴に多量に添加した染色後の被染物のソーピングにおいては、前記中性塩が繊維から徐々に洗い出されるのと同時に未反応染料や加水分解した未固着染料が次第に浴中に洗い出される。これが色流れの主因であり、通常の界面活性剤が含有されたソーピング剤を用いた従来のソーピング方法を用いた場合にウォッシュオフ性を十分に改善することができない原因となっていた。
このような問題を解決するため、特開平5−179579号(特許文献1)においては、ソーピングするに際して、過硫酸塩を含有する浴を用いるソーピング方法が開示されている。このような特許文献1に記載のソーピング方法はソーピング時にセルロース系繊維の表面にある未固着染料を分解洗浄できるものであった。しかしながら、繊維の内部に存在する未固着染料の分解洗浄については必ずしも十分なものではなく、より優れたウォッシュオフ性が得られるソーピング方法が望まれている。
特開平5−179579号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、反応染料被染物から未固着染料等を効率よく且つ確実に洗浄除去して十分に高いウォッシュオフ性を得ることが可能であり、ソーピング後の湯洗、水洗等の洗浄工程を簡略化することができ、しかも得られる染色物に優れた摩擦堅牢度、洗濯堅牢度及び水堅牢度を付与することが可能な反応染料被染物のソーピング方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の界面活性剤を含有する浴を用いてソーピングした後に過硫酸塩を含有する浴を用いてソーピングことにより、反応染料を用いて染色したセルロース系繊維内の未反応染料や未固着染料が十分に分解洗浄できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の反応染料被染物のソーピング方法は、浸染または捺染によってセルロース系繊維を反応染料で染色した後に行われる反応染料被染物のソーピング方法であって、
脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する第1のソーピング浴を用いてソーピングする第1のソーピング工程と、
過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴を用いてソーピングする第2のソーピング工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
上記本発明にかかる脂肪族アミン系非イオン界面活性剤としては、炭素数8〜24の脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物であることが好ましい。
上記本発明にかかる脂肪族アミン系非イオン界面活性剤としては、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド付加物、並びに、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダム付加物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、反応染料被染物から未固着染料等を効率よく且つ確実に洗浄除去して十分に高いウォッシュオフ性を得ることが可能であり、ソーピング後の湯洗、水洗等の洗浄工程を簡略化することができ、しかも得られる染色物に優れた摩擦堅牢度、洗濯堅牢度及び水堅牢度を付与することが可能な反応染料被染物のソーピング方法を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の反応染料被染物のソーピング方法は、浸染または捺染によってセルロース系繊維を反応染料で染色した後に行われる反応染料被染物のソーピング方法であって、
脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する第1のソーピング浴を用いてソーピングする第1のソーピング工程と、
過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴を用いてソーピングする第2のソーピング工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
先ず、本発明にかかる第1のソーピング工程につき説明する。本発明にかかる第1のソーピング工程は、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する第1のソーピング浴を用いてソーピングする工程である。
このような脂肪族アミン系非イオン界面活性剤としては、炭素数8〜24の脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物が好ましい。前記炭素数が前記下限未満では、疎水基が短くなるため界面活性能が不十分となり、洗浄性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、界面活性剤の繊維への吸着が大きくなり、十分に染料を脱落できなくなる傾向にある。
また、このような炭素数8〜24の脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの付加モル数は10〜80モルであることが好ましく、特に15〜50モルであることが好ましい。前記付加モル数が前記下限未満では、疎水性が強く、界面活性剤の繊維への吸着が大きくなり、十分に染料を脱落できなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、親水性が強くなり、界面活性能が不十分となって洗浄性が低下する傾向にある。
さらに、前記炭素数8〜24の脂肪族アミンとしては特に制限されないが、例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン、オレイルアミンなどの第一級アミン、ジラウリルアミン、メチルラウリルアミン、メチルステアリルアミン、メチルオレイルアミン等の第二級アミン、N−ラウリルエチレンジアミン、N−ステアリルエチレンジアミン、N−オレイルエチレンジアミン、N−ラウリルトリメチレンジアミン等のジアミン類が挙げられる。
また、前記アルキレンオキシドとしては特に制限されないが、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましく、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられる。
また、このような炭素数8〜24の脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物の中でも、染色したセルロース系繊維内の未反応染料や未固着染料の脱落性という観点から、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド付加物、又は、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダム付加物を用いることが好ましい。
本発明に用いられる脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤としては、例えば、前記脂肪族アミン系非イオン界面活性剤にエピクロルヒドリン、メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、長鎖アルキルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のアルキル化剤を反応させた4級化物であるカチオン界面活性剤が挙げられる。
また、本発明に用いられる両性界面活性剤としては、例えば、前記脂肪族アミン系非イオン型界面活性剤にモノクロル酢酸ナトリウムを反応させたベタイン型両性界面活性剤や、前記脂肪族アミン系非イオン型界面活性剤に硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸等の硫酸化剤を反応させた硫酸エステル型両性界面活性剤、アルキル基の炭素数が4〜20である第1級アルキルアミンにアクリル酸メチルを反応させた後アルカリでケン化させたN−アルキルアミノ酸型界面活性剤(例えばラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等)、アルキル基の炭素数が4〜20である第1級アルキルアミンにイセチオン酸ナトリウム若しくはビニルスルホン酸ナトリウムを反応させたN−アルキルタウリン型両性界面活性剤(例えばN−テトラデシルタウリン等)等の両性界面活性剤を挙げることができる。
本発明においては、前記脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、前記カチオン界面活性剤及び前記両性界面活性剤は1種を単独で用いることができ、または2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明にかかる界面活性剤は、従来から用いられているソーピング剤やキレート分散剤と併用して用いてもよい。
このような界面活性剤を含有する第1のソーピング浴の調製方法は特に制限されず、適宜公知の調製方法を用いて調製することができる。また、このような第1のソーピング浴の調製に用いられる溶媒としては、水を挙げることができる。更に、このような第1のソーピング浴の調製においては、前記界面活性剤の含有量は0.1〜5g/Lであることが好ましく、0.3〜2.0g/Lであることがより好ましい。前記含有量が前記下限未満では、界面活性剤の量が不十分となり、未反応染料や未固着染料の繊維からの脱落性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、界面活性剤が染料とともに繊維内に残留し、ウオッシュオフ性が低下する傾向にある。
また、ソーピングを行う際の反応染料被染物と第1のソーピング浴との質量比は1:5〜1:50であることが好ましく、特に1:10〜1:30であることがより好ましい。前記質量比が前記下限未満では、浴量が少ないために十分に染料を脱落させることができなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、排水量が多くなり実用的ではなくなる傾向にある。更に、第1のソーピング工程においては、第1のソーピング浴の温度は50〜98℃であることが好ましく、70〜98℃であることがより好ましい。また、第1のソーピング工程におけるソーピングの時間は5〜30分間であることが好ましい。
本発明にかかる第1のソーピング工程において用いられる装置としては特に制限されず、従来から染色やソーピングに通常用いられているウインス、液流染色機等の装置を制限無く使用することができる。
次に、本発明にかかる第2のソーピング工程について説明する。本発明にかかる第2のソーピング工程は、過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴を用いてソーピングする工程である。
このような第2のソーピング工程に用いられる過硫酸塩としては特に制限されないが、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム等が挙げられる。このような過硫酸塩は1種を単独で用いることができ、または2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、このような過硫酸塩とともに従来のソーピング剤、キレート分散剤等を併用してもよい。
このような過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴の調製方法は特に制限されず、適宜公知の調製方法を用いて調製することができる。また、このような第1のソーピング浴の調製に用いられる溶媒としては、水を挙げることができる。更に、前記過硫酸塩の第2のソーピング浴での使用量は、使用した反応染料の種類、濃度により異なることから一概には言えないが、0.01〜5%o.w.f.(反応染料被染物に対する百分率で表した使用量)であることが好ましく、0.02〜2%o.w.f.であることがより好ましい。前記過硫酸塩の使用量が0.01%o.w.f.未満の場合ではウォッシュオフ性が低下する傾向にあり、他方、過硫酸塩の使用量が5%o.w.f.を超えると、反応染料被染物を変色させる可能性がある。
また、反応染料被染物と第2のソーピング浴との質量比は1:5〜1:50であることが好ましく、1:10〜1:30であることがより好ましい。前記質量比が前記下限未満では、反応染料被染物に対する浴量が低下するためウォッシュオフ性及び堅牢度が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、排水量が多くなり、実用的ではなくなる傾向にある。
また、第2のソーピング浴の温度としては50〜98℃であることが好ましく、80〜98℃であることがより好ましい。更に、第2のソーピング工程におけるソーピングを行う時間としては5〜30分間であることが好ましい。
本発明にかかる第2のソーピング工程において用いられる装置としては特に制限されず、従来から染色やソーピングに通常用いられているウインス、液流染色機等の装置を制限無く使用することができる。
本発明の反応染料被染物のソーピング方法においては、前記第2のソーピング工程の後、湯洗および水洗をすることにより、十分なウォッシュオフ性を得ることができる。そして、このような湯洗および水洗をした後に乾燥して仕上げることによって、優れた堅牢度を有するセルロース系繊維の染色物を得ることができる。
なお、本発明の反応染料被染物のソーピングを実施するのに先立って、浸染または捺染によって反応染料で染色されたセルロース系繊維の被染物を、湯洗及び水洗をして、未固着染料及び染色薬剤を前もってある程度洗浄除去しておくことが好ましい。ここで、染色薬剤とは、染色時に使用された薬剤であり、一般には、均染剤、芒硝等の中性塩、ソーダ灰等のアルカリ剤が使用される。また、前記セルロース系繊維としては、綿、麻、レーヨンなどのセルロース系繊維及びこれらセルロース系繊維と他の繊維との複合繊維が挙げられ、その形態としては糸、織物、編み物、不織布等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3及び比較例1〜6で用いられる試験布は以下のようにして調製した。すなわち、下記の条件で染色した綿ニット布を60℃の温度条件下において5分間軽く湯洗し、次いで5分間水洗したものを試験布として調製した。
試験布の染色条件
供試布: 綿ニット白布
染色条件: Cibacron Red FNG 5%o.w.f.
芒硝: 60g/L
ソーダ灰: 10g/L
浴比: 1:10
温度×時間: 60℃×60分
(実施例1)
先ず、ステアリルアミンのエチレンオキサイド50モル付加物である脂肪族アミン系非イオン界面活性剤を0.5g/L溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比(前記試験布と第1のソーピング浴との質量比)が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比(前記試験布と第2のソーピング浴との質量比)が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗した後に乾燥させて染色物を得た。
(実施例2)
先ず、ステアリルアミンのエチレンオキサイド30モル付加物をジエチル硫酸で4級化した化合物であるカチオン界面活性剤を0.5g/L溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗した後に乾燥させて染色物を得た。
(実施例3)
先ず、ステアリルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物にモノクロル酢酸を反応させた化合物である両性界面活性剤を0.5g/L溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例1)
先ず、界面活性剤を添加しない温水浴(第1のソーピング浴)に、浴比が1:10になるようにして前記試験布を入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例2)
先ず、β−ナフトールのエチレンオキサイド30モル付加物である非イオン界面活性剤を0.5g/L溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例3)
先ず、ポリアクリル酸ナトリウムを0.5g/L溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例4)
先ず、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例5)
先ず、過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、ステアリルアミンのエチレンオキサイド30モル付加物をジエチル硫酸で4級化した化合物であるカチオン系界面活性剤を0.5g/L溶解させた第2のソーピング浴に、前記処理後の試験布を浴比が1:10となるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃の温度条件で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
(比較例6)
先ず、ステアリルアミンのエチレンオキサイド30モル付加物をジエチル硫酸で4級化した化合物であるカチオン系界面活性剤を0.5g/L及び過硫酸ナトリウムを0.9%o.w.f.溶解させた第1のソーピング浴に、前記試験布を浴比が1:10になるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。次いで、界面活性剤及び過硫酸ナトリウムを添加しない温水浴(第2のソーピング浴)に、前記処理後の試験布を浴比が1:10となるようにして入れ、90℃の温度条件で20分間処理した。その後、この試験布を80℃で5分間湯洗し、更に5分間水洗を2回した後に乾燥させて染色物を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜6で得られた染色物を用いて、各実施例及び各比較例で実施されたソーピング方法について以下に記載の評価を行った。
(1)ウォッシュオフ性
第1、第2のソーピング浴、湯洗浴及び水洗浴での染料吐き出しについて、各工程処理残液の透過率(相対値、%)を染料に固有の最大吸収波長510nmで測定し、ウォッシュオフ性として評価した結果を表1に示す。透過率の値が大きいほどウォッシュオフ性が良好である。
(2)摩擦堅牢度
各実施例及び各比較例で得られた染色物に対して、JIS L 0849に準じた摩擦堅牢度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
(3)洗濯堅牢度
各実施例及び各比較例で得られた染色物に対して、JIS L 0844のA−3法に準じた洗濯堅牢度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
(4)水堅牢度
各実施例及び各比較例で得られた染色物に対して、JIS L 0846に準じた水堅牢度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006193852
表1に示した結果からも明らかなように、実施例1〜3のソーピング方法においては優れたウォッシュオフ性が得られることが確認された。また、実施例1〜3のソーピング方法においては、ソーピングの後の水洗1回目で染料の吐き出しがほぼ無くなり、実施例1〜3で得られた染色物は、摩擦堅牢度、洗濯堅牢度、水堅牢度に優れることも確認された。これに対して比較例1〜5のソーピング方法においては、染料の吐き出しがほぼ無くなるまでにソーピングの後の水洗が2回は必要であり、比較例6のソーピング方法においてはソーピングの後の水洗を2回行ってもまだ染料の吐き出しが起こっていた。このように従来のソーピング方法ではソーピング後の水洗の負担が大きいことが分かる。
以上説明したように、本発明によれば、反応染料被染物から未固着染料等を効率よく且つ確実に洗浄除去して十分に高いウォッシュオフ性を得ることが可能であり、ソーピング後の湯洗、水洗等の洗浄工程を簡略化することができ、しかも得られる染色物に優れた摩擦堅牢度、洗濯堅牢度及び水堅牢度を付与することが可能な反応染料被染物のソーピング方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明の反応染料被染物のソーピング方法は、工程の時間短縮、節水等の合理化に優れるため、工業的な反応染料被染物のソーピング方法として有用である。

Claims (3)

  1. 浸染または捺染によってセルロース系繊維を反応染料で染色した後に行われる反応染料被染物のソーピング方法であって、
    脂肪族アミン系非イオン界面活性剤、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤をカチオン化したカチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する第1のソーピング浴を用いてソーピングする第1のソーピング工程と、
    過硫酸塩を含有する第2のソーピング浴を用いてソーピングする第2のソーピング工程と、
    を含むことを特徴とする反応染料被染物のソーピング方法。
  2. 前記脂肪族アミン系非イオン界面活性剤が、炭素数8〜24の脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物であることを特徴とする請求項1に記載の反応染料被染物のソーピング方法。
  3. 前記脂肪族アミン系非イオン界面活性剤が、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド付加物、並びに、炭素数8〜24の脂肪族アミンのエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダム付加物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の反応染料被染物のソーピング方法。
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