JP2006193377A - ドライアイスの製造効率を高める装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 導管やノズルをドライアイスで詰まらせる虞がなく、構造が単純で、従来のドライアイス製造装置本体にも容易に取り付けることが可能である、ドライアイスの製造効率を高める装置を提供する。
【解決手段】 本装置は第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでいる。第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより、液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給する。本装置は液化二酸化炭素の圧力低下が少ないため導管やノズルを詰まらせにくく、構造が単純でドライアイス製造装置に容易に取り付け可能である。本装置を取り付けたドライアイス製造装置でドライアイス製造試験を行った結果、61〜70%という高い歩留まりを達成した。
【選択図】 図3
【解決手段】 本装置は第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでいる。第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより、液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給する。本装置は液化二酸化炭素の圧力低下が少ないため導管やノズルを詰まらせにくく、構造が単純でドライアイス製造装置に容易に取り付け可能である。本装置を取り付けたドライアイス製造装置でドライアイス製造試験を行った結果、61〜70%という高い歩留まりを達成した。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ドライアイス製造装置に関し、より詳細には、液化二酸化炭素を原材料として用いるドライアイス製造装置の前段に取り付ける、ドライアイスの製造効率を高める装置に関する。
固体状の二酸化炭素であるドライアイスは、産業上の幅広い分野で利用されている。
ドライアイスは、その製品形状及び大きさは多種多様であるが、通常は、液化二酸化炭素から以下のような装置により製造される。
ドライアイス製造装置のうち、液化二酸化炭素の貯蔵タンクとドライアイス製造装置の本体部分の中間の構造の概略を図1に示す。
製造装置1においては、導管が、貯蔵タンク2から安全弁3、液化二酸化炭素を貯蔵タンク2から供給するように開閉されるバルブ4、安全弁5、液化二酸化炭素の出口圧力を測定する圧力計6、液化二酸化炭素をドライアイス製造装置本体に通すように開閉されるバルブ7(7’、7’’)を順に介して、ドライアイス製造装置本体8(8’、8’’)へと通じている。
貯蔵タンク2には、約−20℃の温度である液化二酸化炭素が貯蔵されている。バルブ4およびバルブ7等を開くことにより、液化二酸化炭素を貯蔵タンク2から導管を介して本体8等のチャンバ内にノズルにより噴射し、断熱膨張によってスノー(雪)状の−79℃のドライアイスとする。それをピストンで圧縮することにより固体状ドライアイスを得る。
特開2003−206122号公報
しかし、この装置および方法を用いたドライアイスの製造時には、液化二酸化炭素のうちかなりの量が断熱膨張時に気化してしまう。気化した二酸化炭素は排出口などを介して空気中に逃げてしまうため製品に寄与しない。
噴射直前の液化二酸化炭素が、気液混合状態と液体との境界である飽和液線上にあるように温度と圧力とエンタルピーの値を設定することが望ましい。飽和液線上にあるときに、断熱膨張後のドライアイスの乾き度、すなわち気体状の二酸化炭素の割合が最小となるためである。
通常、噴射直前の液化二酸化炭素は、温度が約−20℃、圧力が約2.0MPaであり、この温度と圧力において望ましいエンタルピーの値は約88kcal/kgである。しかし、この望ましい温度と圧力とエンタルピーにおいても、達成される乾き度は約55%であり、液化二酸化炭素のうちドライアイス製品として利用することができる二酸化炭素の割合(歩留まり)は理論上最大でも約43%である。
しかも、常に望ましい状態で噴射を行うことができるとは限らない。実際には、歩留まりは更に低下しており32〜40%程度しかなかった。
特に、小規模なドライアイス製造装置の場合、液化二酸化炭素を供給するためにタンクローリーを使用する。歩留まりが低ければ同じ量のドライアイスを製造するために使用するタンクローリーの延べ台数も多くなり、ドライアイス製造コストがそれだけ上がる結果につながる。また、温室効果ガスである二酸化炭素をより多く空中へ放出するため、地球環境にも悪影響を与えることとなる。
製品に寄与しなかった二酸化炭素を回収して再度液化二酸化炭素とする装置もあるが、価格が高い。そのため、小規模なドライアイス製造装置に対して二酸化炭素回収装置を用いた場合は、かえって製造コストを上げる結果につながる虞がある。
特開2003−206122号公報には、液化二酸化炭素を飽和液線上からさらに過冷却することにより液化二酸化炭素のエンタルピーを奪って乾き度をより低い状態とし、そこから断熱膨張を行うことによりドライアイスの歩留まりを向上させる技術が開示されている。
しかし、特開2003−206122号公報に開示された液化二酸化炭素の冷却装置においては、液化二酸化炭素は複数個の熱交換器を用いて複数段にわたって温度を下げられ、絞り弁を通って一度断熱膨張することによりさらに温度を下げられ、約0.25MPaの抵抗を有する管体を通すことにより圧力を下げられてからノズルにより噴射される。
そのため、以下のような問題が生じる。まず第一に、ノズルによる噴射前に液化二酸化炭素の圧力を大きく低下させるため、液化二酸化炭素は導管やタンクの中で凍結してドライアイスとなりやすい。こうしたドライアイスは導管やノズルを詰まらせて製造装置の作動を妨げる。導管やノズル内のドライアイスを取り除いて装置を再稼動させるためには多大なコストと時間を要する。
第二に、複数個の熱交換器と絞り弁を用いて複数段にわたって冷却を行うため、冷却装置の構造は複雑なものとなり、従来のドライアイス製造装置本体に取り付けることも困難となる。
本願はこれらの問題を解決するために、液化二酸化炭素を過冷却する際に二次冷媒として不凍液を用いることにより、導管やノズルをドライアイスで詰まらせる虞がなく、構造が単純で、従来のドライアイス製造装置本体にも容易に取り付けることが可能である、ドライアイスの製造効率を高める装置を提供する。
上記課題は、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと、液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置との間に取り付けることによりドライアイスの製造効率を高める装置であって、第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでおり、第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより、液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給することを特徴とする、ドライアイスの製造効率を高める装置によって解決される。
本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置においては、不凍液を含んだ冷媒を使うことにより、一段の冷却で十分に液化二酸化炭素の温度を過冷却状態まで下げることが可能である。よって液化二酸化炭素の熱交換は一段で済み絞り弁も不要となる。絞り弁で断熱膨張させることがないため絞り弁とノズルとを連絡する管体も不要となり、圧力低下を目的とする手段は噴射を行うノズルのみとなる。ノズルの直前においても液化二酸化炭素の圧力は十分に高い(約1.7MPa)ため、液化二酸化炭素が導管やノズル内で凍結してスノー状のドライアイスとなることがなく、導管やノズルを詰まらせて製造装置の作動を妨げることがない。また、熱交換器の個数が減り絞り弁も管体も不要であるため、装置の構造は単純なものとなる。よって、ほとんどのドライアイス製造装置に容易に取り付け可能である。
さらに、上記課題は、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクから噴射を行うノズルの直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が約0.3MPa以下である、上記ドライアイスの製造効率を高める装置によって解決される。
さらに、上記課題は、ノズルによる噴射の直前の液化二酸化炭素の圧力が約1.7MPa以上である、上記ドライアイスの製造効率を高める装置によって解決される。
さらに、上記課題は、第二の熱交換手段をただ一つ有する、上記ドライアイスの製造効率を高める装置によって解決される。
さらに、上記課題は、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと、液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置と、チャンバ内に噴射された液化二酸化炭素から生成されたスノー状のドライアイスを圧縮して固体状のドライアイスを製造する装置とを含むドライアイス製造装置であって、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置との間に、液化二酸化炭素を過冷却する装置をさらに含み、液化二酸化炭素を過冷却する装置が、第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでおり、第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給することを特徴とする、ドライアイス製造装置によって解決される。
さらに、上記課題は、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクから噴射を行うノズルの直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が約0.3MPa以下である、上記ドライアイス製造装置によって解決される。
さらに、上記課題は、ノズルによる噴射の直前の液化二酸化炭素の圧力が約1.7MPa以上である、上記ドライアイス製造装置によって解決される。
さらに、上記課題は、液化二酸化炭素を貯蔵するタンクからノズルによる噴射の直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が、実質的に熱交換器、導管およびバルブの有する抵抗によってのみ発生する、上記ドライアイス製造装置によって解決される。
さらに、上記課題は、液化二酸化炭素を過冷却する装置が第二の熱交換手段をただ一つ有する、上記ドライアイス製造装置によって解決される。
図2に、本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置が取り付けられた、ドライアイス製造装置の概略図を示す。なお、図1と同様である手段には同一の符号を用いている。
製造装置1においては、導管が、貯蔵タンク2から安全弁3、液化二酸化炭素を貯蔵タンク2から供給するように開閉されるバルブ4、本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置10、安全弁5、液化二酸化炭素の出口圧力を測定する圧力計6、液化二酸化炭素をドライアイス製造装置本体に通すように開閉されるバルブ7(7’、7’’)を順に介して、ドライアイス製造装置本体8(8’、8’’)へと通じている。本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置10は冷凍機11と導管12、13で連絡されており、一次冷媒は導管12を介して冷凍機11から装置10へ流れ、導管13を介して装置10から冷凍機11へ戻る。
この製造装置1は、バルブ4と安全弁5の間に本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置と冷凍機と導管とが介在している点において、図1に示した従来のドライアイス製造装置とは異なっている。
図3に、本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置10の構造の概略図を示す。
装置10は、第一の熱交換器21と、第二の熱交換器22と、二次冷媒の貯蔵されたタンク23とを含んでおり、二次冷媒は不凍液(ブライン)を含んでいる。導管24は導管12および13により冷凍機11と連絡している。導管25は一方がバルブ4を介して貯蔵タンク2に、他方が安全弁5を介してドライアイス製造装置本体8等に連絡している。ポンプ26は、タンク23から導管28を介して第一の熱交換器21を通りタンク23に戻る二次冷媒に運動エネルギーを与える。ポンプ27は、タンク23から導管29を介して第二の熱交換器22を通りタンク23に戻る二次冷媒に運動エネルギーを与える。タンク23内部の二次冷媒液面の変動を吸収するために、乾燥窒素ガスが導管30を介してタンク23に送り込まれる。また、膨張タンク31がタンク23内の乾燥窒素ガスの量の変動を吸収する。
タンク23に貯蔵された二次冷媒は、導管28を介して第一の熱交換器21に達する。第一の熱交換器21で、冷凍機11から導管24を通り一次冷媒を介して輸送された冷熱を受け取り、さらに導管28によりタンク23へと戻る。次いで二次冷媒は導管29を介して第二の熱交換器22に達する。第二の熱交換器22で、貯蔵タンク2から導管25を介して供給された液化二酸化炭素へと冷熱を渡し、さらに導管29によりタンク23に戻る。二次冷媒のこのような循環により、冷凍機11から液化二酸化炭素へと冷熱が輸送される。
これらの作用により、液化二酸化炭素は直ちに過冷却状態まで冷却される。すなわち、液化二酸化炭素を冷却する手段は装置10以外には不要である。好ましくは、第二の熱交換器22はただ一つである。
過冷却状態となった液化二酸化炭素は、その後に圧力低下を目的とする手段を介することなく、製造装置本体のチャンバ内へとノズルにより噴射される。すなわち、貯蔵タンク2からノズルまで到達する間の液化二酸化炭素の圧力の低下は導管や熱交換器やバルブ等の通常のドライアイス製造装置に用いられる器材の抵抗によるものに限られ、圧力を大きく低下させることを目的とした特別な器材は不要である。好ましくは、貯蔵タンク2からノズルまで到達する間の液化二酸化炭素の圧力の低下は約0.3MPa以下である。または、ノズルに到達する直前の液化二酸化炭素の圧力は約1.7MPa以上である。噴射された液化二酸化炭素は断熱膨張によってスノー(雪)状のドライアイスとなり、さらにピストンで圧縮されることにより固体状ドライアイスとなる。
本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置においては、不凍液を含んだ二次冷媒を使うことにより、一段の冷却で十分に液化二酸化炭素の温度を下げることが可能である。よって液化二酸化炭素の熱交換は一段で済み絞り弁も不要となる。絞り弁で断熱膨張させることがないため絞り弁とノズルとを連絡する管体も不要となり、圧力低下を目的とする手段は噴射を行うノズルのみとなる。ノズルの直前においても液化二酸化炭素の圧力は十分に高い(約1.7MPa)ため、液化二酸化炭素が導管やノズル内で凍結してスノー状のドライアイスとなることがなく、導管やノズルを詰まらせて製造装置の作動を妨げることがない。また、熱交換器の個数が減り絞り弁も管体も不要であるため、装置の構造は単純なものとなる。
本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置はきわめて構造が単純である。よって、本装置の導管25の一方を液化二酸化炭素貯蔵タンクからの導管に、他方を噴射ノズルへの間の導管に、それぞれ連絡することにより、ほとんどのドライアイス製造装置に容易に取り付け可能である。これにより、ほとんどのドライアイス製造装置においてドライアイスの歩留まりの大幅な向上を容易に実現させることができる。
本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置を取り付けたドライアイス製造装置を用いた、ドライアイス製造試験の結果を示す。
試験は以下の内訳の通り行われた。
測定に使用したドライアイス製造機は、アメリカCO2AIR INC,製のシリアルNo.:99C907である。
測定方法は、日本工業規格に基づく「ガス流量 JIS Z8808(1995年)(ピトー管法)」を使用した。
測定機器として、ピトー管(双頭型 C=0.86)、水中マノメーター、マノスターゲージ(0〜300Pa)、デジタル温度計(C・A couple −100℃〜+1200℃)を使用した。
測定パラメータは以下の通りである。
大気圧:101.4kPa
測定回数:43(サイクル)
大気圧:101.4kPa
測定回数:43(サイクル)
測定結果の計算式は以下の通りである。
ガス密度ρ0={(M1X1+M2X2+・・・+MnXn)×(1−Xw/100)+18Xw}/(22.4×100)
ρ0:0℃、1気圧に換算した湿り排ガスの密度(kg/m3 N)
M1、M2、・・・、Mn:排ガスの各成分の分子量
X1、X2、・・・、Xn:乾き排ガスの各成分の体積百分率(%)
Xw:排ガス中の水分量(%)
ρ=ρ0×273/(273+θS)×(Pa+Ps)/101.3
v=C×(2Pd/ρ)1/2
QA=vAVE×A×1000
QN=QA×273/(273+θS)×(Pa+Ps)/101.3
D=QN×運転秒数×44/22.4/1000
ガス密度ρ0={(M1X1+M2X2+・・・+MnXn)×(1−Xw/100)+18Xw}/(22.4×100)
ρ0:0℃、1気圧に換算した湿り排ガスの密度(kg/m3 N)
M1、M2、・・・、Mn:排ガスの各成分の分子量
X1、X2、・・・、Xn:乾き排ガスの各成分の体積百分率(%)
Xw:排ガス中の水分量(%)
ρ=ρ0×273/(273+θS)×(Pa+Ps)/101.3
v=C×(2Pd/ρ)1/2
QA=vAVE×A×1000
QN=QA×273/(273+θS)×(Pa+Ps)/101.3
D=QN×運転秒数×44/22.4/1000
ただし、今回は排ガス組成をCO2100.0%として、排ガス中の水分量を0.0%として計算した。
各文字式の意味は以下の通りである。
ρ:ダクト内における排ガスの密度(kg/m3)
ρ0:0℃、1気圧に換算した湿り排ガスの密度(kg/m3 N)
θS:排ガス温度の平均値(℃)
Pa:大気圧(kPa)
PS:排ガスの静圧(kPa)
v:流速(m/s)
C:ピトー管係数
Pd:動圧(kPa)
QA:実ガス量(L/sec)
vAVE:平均流速(m/s)
A:断面積(m2)
QN:湿りガス量QN(LN/sec)
D:ドライアイス換算値(kg)
44:CO2の分子量
22.4:1モルの気体の標準状態(0℃、1気圧)の体積(L)
ρ:ダクト内における排ガスの密度(kg/m3)
ρ0:0℃、1気圧に換算した湿り排ガスの密度(kg/m3 N)
θS:排ガス温度の平均値(℃)
Pa:大気圧(kPa)
PS:排ガスの静圧(kPa)
v:流速(m/s)
C:ピトー管係数
Pd:動圧(kPa)
QA:実ガス量(L/sec)
vAVE:平均流速(m/s)
A:断面積(m2)
QN:湿りガス量QN(LN/sec)
D:ドライアイス換算値(kg)
44:CO2の分子量
22.4:1モルの気体の標準状態(0℃、1気圧)の体積(L)
測定結果は以下の通りである。
実ガス流量QA(L/sec)=38.8
湿りガス流量QN(LN/sec)=50.2
ドライアイス換算値(排ガス流量)(kg)=1.97(1サイクル当たり)
ガス温度θS(℃)=−62
ガス静圧PS(Pa)=−230
ガス流速v(m/s)=19.8
ガス組成CO2(%)=100.0
ガス組成O2(%)=0.0
ガス組成N2(%)=0.0
水分量Xw(%)=0.0
ガス密度ρ0(kg/m3 N)=1.96
ドライアイス総生成量(kg)=134.01(43サイクル)
ドライアイス平均生成量(kg)=3.12(1サイクル当たり)
生成率(ドライアイス生成量/(ドライアイス平均生産量+排ガス流量)×100)(%)=61.3
コンバーションレシオ(ドライアイス1kg生成するのに必要な二酸化炭素の量(kg))=1.63
実ガス流量QA(L/sec)=38.8
湿りガス流量QN(LN/sec)=50.2
ドライアイス換算値(排ガス流量)(kg)=1.97(1サイクル当たり)
ガス温度θS(℃)=−62
ガス静圧PS(Pa)=−230
ガス流速v(m/s)=19.8
ガス組成CO2(%)=100.0
ガス組成O2(%)=0.0
ガス組成N2(%)=0.0
水分量Xw(%)=0.0
ガス密度ρ0(kg/m3 N)=1.96
ドライアイス総生成量(kg)=134.01(43サイクル)
ドライアイス平均生成量(kg)=3.12(1サイクル当たり)
生成率(ドライアイス生成量/(ドライアイス平均生産量+排ガス流量)×100)(%)=61.3
コンバーションレシオ(ドライアイス1kg生成するのに必要な二酸化炭素の量(kg))=1.63
また、図3の圧力計6において測定した出口圧力は1.7MPa、温度は−52.6℃〜−53.3℃であった。
以上のように、本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置を取り付けたドライアイス製造装置を用いてドライアイス製造試験を行った結果、61.3%の歩留まりを達成した。さらに機械を微調整した結果、歩留まり約70%を達成している。これに対して、従来のドライアイスの製造装置は歩留まりが約32〜40%である。よって、本発明に係るドライアイスの製造効率を高める装置を取り付けたドライアイス製造装置は、従来製品の2〜3倍という画期的な製造効率を実現させている。
1 ドライアイス製造装置
2 貯蔵タンク
3、5 安全弁
4、7、7’、7’’ バルブ
6 圧力計
8、8’、8’’ ドライアイス製造装置本体
10 ドライアイスの製造効率を高める装置
11 冷凍機
12、13、24、25、28、29、30 導管
21 第一の熱交換器
22 第二の熱交換器
23 タンク
26、27 ポンプ
31 膨張タンク
2 貯蔵タンク
3、5 安全弁
4、7、7’、7’’ バルブ
6 圧力計
8、8’、8’’ ドライアイス製造装置本体
10 ドライアイスの製造効率を高める装置
11 冷凍機
12、13、24、25、28、29、30 導管
21 第一の熱交換器
22 第二の熱交換器
23 タンク
26、27 ポンプ
31 膨張タンク
Claims (9)
- 液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと、液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置との間に取り付けることによりドライアイスの製造効率を高める装置であって、
第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでおり、第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより、液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給することを特徴とする、ドライアイスの製造効率を高める装置。 - 液化二酸化炭素を貯蔵するタンクから噴射を行うノズルの直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が約0.3MPa以下である、請求項1に記載のドライアイスの製造効率を高める装置。
- ノズルによる噴射の直前の液化二酸化炭素の圧力が約1.7MPa以上である、請求項1に記載のドライアイスの製造効率を高める装置。
- 第二の熱交換手段をただ一つ有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライアイスの製造効率を高める装置。
- 液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと、液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置と、チャンバ内に噴射された液化二酸化炭素から生成されたスノー状のドライアイスを圧縮して固体状のドライアイスを製造する装置とを含むドライアイス製造装置であって、
液化二酸化炭素を貯蔵するタンクと液化二酸化炭素をノズルによりチャンバ内に噴射する装置との間に、液化二酸化炭素を過冷却する装置をさらに含み、
液化二酸化炭素を過冷却する装置が、第一の熱交換手段と、第二の熱交換手段と、冷媒とを有し、冷媒が不凍液を含んでおり、第一の熱交換手段により冷媒に冷熱を輸送し、タンクから第二の熱交換手段に液化二酸化炭素が供給され、第二の熱交換手段により冷媒から液化二酸化炭素に冷熱を輸送することにより液化二酸化炭素を過冷却状態にし、過冷却状態にした液化二酸化炭素をノズルへ供給することを特徴とする、
ドライアイス製造装置。 - 液化二酸化炭素を貯蔵するタンクから噴射を行うノズルの直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が約0.3MPa以下である、請求項5に記載のドライアイス製造装置。
- ノズルによる噴射の直前の液化二酸化炭素の圧力が約1.7MPa以上である、請求項5に記載のドライアイス製造装置。
- 液化二酸化炭素を貯蔵するタンクからノズルによる噴射の直前までの液化二酸化炭素の圧力低下が、実質的に熱交換器、導管およびバルブの有する抵抗によってのみ発生する、請求項5から7までのいずれか一項に記載のドライアイス製造装置。
- 液化二酸化炭素を過冷却する装置が第二の熱交換手段をただ一つ有する、請求項5から8までのいずれか一項に記載のドライアイス製造装置。
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Cited By (4)
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