JP2006190736A - 半導体レーザ用キャップおよびそれを用いた半導体レーザ装置、光ピックアップ装置、光ディスク装置 - Google Patents
半導体レーザ用キャップおよびそれを用いた半導体レーザ装置、光ピックアップ装置、光ディスク装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】取り扱いが容易で大出力化と薄型化に対応できる半導体レーザ装置とすることができる半導体レーザ用キャップを提供することを目的とする。
【解決手段】スリット1bを設けた側面部1aを有する筒状部材を有し、前記スリット1bは前記側面部1aの上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリット1bの周方向の幅は前記スリット1bの面に対し平行に投影された前記側面部1aの周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部をバイメタルで構成され、内周側は外周側よりも熱膨張率が大きい金属であるか、または前記筒状部材は一部あるいは全部を形状記憶合金で構成される半導体レーザ用キャップ1とした。
【選択図】図1
【解決手段】スリット1bを設けた側面部1aを有する筒状部材を有し、前記スリット1bは前記側面部1aの上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリット1bの周方向の幅は前記スリット1bの面に対し平行に投影された前記側面部1aの周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部をバイメタルで構成され、内周側は外周側よりも熱膨張率が大きい金属であるか、または前記筒状部材は一部あるいは全部を形状記憶合金で構成される半導体レーザ用キャップ1とした。
【選択図】図1
Description
本発明は薄型にできる半導体レーザ用キャップに関するもので、パーソナルコンピュータ、特にその中でも薄型への要望が強いノートブック型コンピュータに好適に搭載される光ディスク装置用、光ピックアップ装置用に用いられる半導体レーザ装置に使用されるものである。
従来のステムタイプの半導体レーザ装置は図12に示されるような構成になっている。図12(a)は従来の半導体レーザ装置の上面図、(b)は従来の半導体レーザ装置の側面断面図である。
レーザ素子101はレーザダイオードであり、所定の電流を供給されることで所定の波長のレーザ光を出射する。レーザ素子101はサブマウント102に半田付け等で固着される。サブマウント102は窒化アルミニウム等の絶縁材料のレーザ素子101を固着する面とその反対側の面の表面に金等の膜を形成したものである。サブマウント102はレーザ素子101を固着した面と反対側の面でブロック103と固着される。ブロック103は熱伝導の良好な銅等のブロックである。ブロック103はロウ付け等でステム107のステムベース104に固着される。レーザ素子101で発生した熱はサブマウント102、ブロック103を経由してステムベース104から外の空間に放出される。このような熱伝導の動作の中でブロック103はヒートシンクとしての役割を持つ。
ステム107は絶縁体106を介してリード105をステムベース104に固着し、リード105aをステムベース104と電気的な接続を保ちながらステムベース104に固着したものである。ステムベース104およびリード105、105aはそれぞれ表面には金膜が形成されている。レーザ素子101は金線を介してリード105、105aと接続される。ステムベース104は略円盤状であり、その中心軸上にレーザ素子101の発光点が置かれる。
半導体レーザ用キャップ108は金属でできたキャンであり、頂部の中心部にはレーザ光が通過する窓部109(貫通孔)が設けられており、その窓部にガラス等の透明板が低融点ガラス等の接着剤で貼着されている。半導体レーザ用キャップ108は外周部に備えるフランジ108aでステム107に溶接等により設けられる。溶接の際半導体レーザ用キャップ108がブロック103を押して、変形したり破壊したりレーザ素子101の位置ずれや角度ずれを起こさないように、半導体レーザ用キャップ108はブロック103には触れないようにして溶接される((特許文献1)参照。)。
特開2004−31900号公報
近年、DVDへの記録ができる光ディスク装置に対応して大出力の半導体レーザ装置が求められている。大出力の半導体レーザ装置はレーザ素子の発熱量も大きいため、温度が上昇して補償温度に達しないようレーザ素子で発生する熱を効率よく逃がす必要がある。そのためヒートシンクとしてのブロックの大きさを確保することが求められる。
一方、光ディスク装置は薄型化も求められている。光ディスク装置を薄くするためには半導体レーザ装置の厚さを薄くすることが必要であり、そのためには半導体レーザ用キャップの直径を小さくするか、少なくとも半導体レーザ装置の厚さ方向の寸法を小さくすることが求められる。ところが、半導体レーザ用キャップには溶接のためのフランジが外周部に設けられており、さらにブロックとの隙間を確保するように寸法に余裕を持たせているため、半導体レーザ用キャップの寸法を小さくするには制限がある。また、半導体レーザ装置の厚さ方向の半導体レーザ用キャップの寸法を小さくすることはブロックを薄くして小さくすることでもあり、前記のレーザ素子の熱対策のため半導体レーザ用キャップの寸法を小さくすることには限度があった。
半導体レーザ用キャップを設けなければ半導体レーザ装置の厚さは薄くすることができる。しかしレーザ素子や金線が剥き出し状態になり、取り扱いや光ピックアップ装置の製造に困難さを伴うようになる。
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、半導体レーザ装置の取り扱いを容易にし大出力化と薄型化に対応できる半導体レーザ用キャップを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の半導体レーザ用キャップはスリットを設けた側面部を有する筒状部材を有し、前記スリットは前記側面部の上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリットの周方向の幅は前記スリットの面に対し平行に投影された前記側面部の周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部をバイメタルで構成され、内周側は外周側よりも熱膨張率が大きい金属であること、または前記筒状部材は一部あるいは全部を形状記憶合金で構成されることとした。そして半導体レーザ用キャップはブロックに装着されることとした。
すなわち、ブロックに装着されるようにして溶接のためのフランジおよび半導体レーザ用キャップとブロックの隙間をなくしたため、ブロックの大きさを小さくすることなく半導体レーザ装置の厚さを薄くすることができる。
本発明の半導体レーザ用キャップは半導体レーザ装置の取り扱いが容易であり、ブロックの大きさを小さくすることなく、半導体レーザ装置の厚さを薄くすることができるために大出力化と薄型化に対応することができる。
本発明の第1の発明は、スリットを設けた側面部を有する筒状部材を有し、前記スリットは前記側面部の上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリットの周方向の幅は前記スリットの面に対し平行に投影された前記側面部の周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部をバイメタルで構成され、内周側は外周側よりも熱膨張率が大きい金属である半導体レーザ用キャップである。そのため半導体レーザ用キャップはブロックにしっかりと装着されるとともに半導体レーザ装置の取り扱いが容易でその大出力化と薄型化に対応することができる。
第2の発明は、スリットを設けた側面部を有する筒状部材を有し、前記スリットは前記側面部の上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリットの周方向の幅は前記スリットの面に対し平行に投影された前記側面部の周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部を形状記憶合金で構成される半導体レーザ用キャップである。そのため半導体レーザ用キャップはブロックにしっかりと装着されるとともに半導体レーザ装置の取り扱いが容易でその大出力化と薄型化に対応することができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明においてにおいて上下対称または上下回転対称に構成された半導体レーザ用キャップである。上下対称または上下回転対称であるため半導体レーザ用キャップの上下を半導体レーザ装置を製造する時に間違えることがない。
第4の発明は、第1の発明または第2の発明においてにおいて前記側面部の下端部の一部を切り欠いた半導体レーザ用キャップである。ブロックをステムにロウ付けされる際はみ出すロウ材等を切り欠いて半導体レーザ用キャップが触れないようにし、切り欠いた残りの部分をステムに接するように装着することで半導体レーザ用キャップの高さ方向の位置決めをすることができる。
第5の発明は、第1の発明または第2の発明においてにおいて前記スリットの周方向の幅は0またはマイナスである半導体レーザ用キャップである。すなわち、スリットの周方向の幅が0というのは筒状部材の側面部の上端部から下端部まで貫いて単に切断幅が0で切断されている形状のものである。またスリットの周方向の幅がマイナスというのは筒状部材の側面部の上端面から下端面まで貫いて切断され側面部を重ね合わせた形状のものである。半導体レーザ装置の取り扱いが容易でその大出力化と薄型化に対応することができる。
第6の発明は、レーザ素子と前記レーザ素子が設けられたブロックと前記ブロックが設けられたステムとを備えた半導体レーザ光源と、前記ブロックに装着された第1の発明または第2の発明の半導体レーザ用キャップとを備えた半導体レーザ装置である。そのため取り扱いが容易で大出力化と薄型化に対応することができる。
第7の発明は、第6の発明において前記半導体レーザ用キャップは前記スリットの周方向の幅がわずかに広げられて前記ブロックに装着された半導体レーザ装置である。そのため半導体レーザ用キャップはブロックに外側から力を加えて確実に装着される。
第8の発明は、第6の発明において切り欠いた前記側面部の下端部の一部は前記ブロックの近傍である半導体レーザ装置である。ブロックをステムにロウ付けされる際はみ出すロウ材等を切り欠いて半導体レーザ用キャップが触れないため、半導体レーザ用キャップをブロックに確実に装着することができる。
第9の発明は、第6の発明において前記側面部と前記ブロックに囲まれた空間を有し、前記レーザ素子はその空間内に設置された半導体レーザ装置である。レーザ素子はブロックとブロックに装着された半導体レーザ用キャップに囲まれた空間内にあるため、レーザ素子が確実に保護されるとともに、半導体レーザ装置の取り扱いが容易である。
第10の発明は、第9の発明において前記空間は前記側面部側を広げて設けられた半導体レーザ装置である。従来の半導体レーザ光源をそのまま使うことができる。
第11の発明は、第9の発明において前記空間は前記ブロックを凹ませて設けられた半導体レーザ装置である。レーザ素子が半導体レーザ用キャップより肉厚が厚いブロックにより多く囲まれるため、レーザ素子をより強固に保護することができる。
第12の発明は、第7の発明の半導体レーザ用キャップの内周側の側面部が第7の発明の半導体レーザ光源のブロックの外縁部と接触し、その接触点の少なくとも3点で前記側面部が前記ブロックの内部の方向に力を加えて装着する半導体レーザ用キャップの装着方法である。半導体レーザ用キャップがブロックの内部の方向に力を加えるので半導体レーザ用キャップはブロックに確実に装着され保持される。
第13の発明は、第7の発明の半導体レーザ用キャップのスリットの周方向の幅を広げる方向にエネルギーを加えてスリットの周方向の幅を広げる第1ステップと、前記半導体レーザ用キャップを前記ブロックに被せる第2ステップと、前記エネルギーを取り除くとともに前記スリットの周方向の幅をわずかに広げた状態を保持する第3ステップとを備えた半導体レーザ用キャップの装着方法である。エネルギーを加えて半導体レーザ用キャップを広げてエネルギーを取り除いて元の寸法に戻る力を利用して半導体レーザ用キャップをブロックに装着する。そのため、再び新たにエネルギーを加えない限り半導体レーザ用キャップはブロックに確実に装着、保持される。
第14の発明は、第6の発明の半導体レーザ装置と、受光部と、前記半導体レーザ装置より出射された光を光ディスクに入射させ光ディスクで反射された光を前記受光部へ導く光学系を備えた光ピックアップ装置である。そのため、大出力の半導体レーザ装置を備えた厚さが薄い光ピックアップ装置とすることができる。
第15の発明は、第14の発明の光ピックアップ装置と、光ディスクを回転させる回転駆動手段と、前記回転駆動手段に対して前記光ピックアップ装置を近づけたり離したりする移動手段を備えた光ディスク装置である。そのため大出力の半導体レーザ装置を備えた厚さが薄い光ディスク装置とすることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1(a)、図2(a)、図3(a)は本実施の形態1における半導体レーザ用キャップの形状を示す斜視図である。図1(b)〜(i)は図1(a)の矢印Aの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの上面模式図である。図2(b)〜(e)は図2(a)の矢印Bの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの正面模式図である。図3(b)〜(d)は図3(a)の矢印A、Bの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの上面模式図および正面模式図である。
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1(a)、図2(a)、図3(a)は本実施の形態1における半導体レーザ用キャップの形状を示す斜視図である。図1(b)〜(i)は図1(a)の矢印Aの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの上面模式図である。図2(b)〜(e)は図2(a)の矢印Bの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの正面模式図である。図3(b)〜(d)は図3(a)の矢印A、Bの方向から見た本実施の形態1の半導体レーザ用キャップの上面模式図および正面模式図である。
まず、半導体レーザ用キャップ1の形状のバリエーションについて説明する。半導体レーザ用キャップ1はスリット1bを設けた側面部1aを有する筒状部材を有し、スリット1bは側面部1aの上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、スリット1bの周方向の幅はスリット1bの面に対し平行に投影された側面部1aの周方向の幅より狭くしている。半導体レーザ用キャップ1の筒状部材の形状は図1(b)に示すような角が角張ったもの、図1(c)に示すような角が丸められたもの、図1(d)に示すような全体が曲線を描くものの何れの形状でも良い。また、四角形として示しているが、それに限らず三角形、五角形、六角形等でも構わない。
スリット1bの周方向の幅は図1(e)に示すように広くても、図1(f)に示すようにほとんど0でも良い。さらには図1(g)に示すように側面部1aが重ね合った形状でも良い。しかしスリット1bの面に対し平行に投影された側面部1aの周方向の幅より狭い。これは後述するように半導体レーザ用キャップ1をブロック4に装着する際に確実に装着されるようにするためである。また、スリット1bの位置は図1(h)に示すように半導体レーザ用キャップ1の横部にきても良い。
また、半導体レーザ用キャップ1は図1(i)に示すように半導体レーザ用キャップ1の全幅部分に段差を設けた形状にしても良い。その場合、後述するようにブロック4を幅の広い方の箇所で挟む。
また、スリット1bの形状は半導体レーザ用キャップ1の上端面から下端面まで貫いて設けてあれば図2(b)に示すようにに垂直であっても、図2(c)に示すように斜めになっても、また、図2(d)に示すように上端部や下端部と中央部とで幅を変えても構わない。
また、図2(e)に示すよう側面部1aの下端部の一部を切り欠いた形状にしても良い。これは後述するようにステム8とブロック4はロウ付けされており、はみだしたロウ材を切り欠くことで半導体レーザ用キャップがロウ材に触れないようにすることができるためである。そのため半導体レーザ用キャップ1はブロック4に対し、確実に装着されるとともに、切り欠いた残りの部分をステム8に接するように装着することで半導体レーザ用キャップの高さ方向の位置決めができる。逆に切り欠きを設けない場合、半導体レーザ用キャップ1はロウ材に乗り上げる可能性があるが、半導体レーザ用キャップ1の形状は簡略になるので半導体レーザ用キャップ1の製造コストを低く抑えることができる。
また、図2(a)〜(e)に示すように半導体レーザ用キャップ1は上下対称または上下回転対称に構成することが望ましい。これは半導体レーザ用キャップ1の上下がなくなるために半導体レーザ装置を製造する時に上下を間違えることがなくなるためである。しかし前記切り欠きを底部にだけ設けたりして上下対称または上下回転対称でない場合、半導体レーザ装置を製造する際に半導体レーザ用キャップ1の上下を間違える恐れがあるが、半導体レーザ用キャップ1の製造コストを低く抑えることができる。
半導体レーザ用キャップ1の形状は図3(b)に示すように側面部1aの上端部の一部を折り曲げてひれ部1cを側面部1aに対し垂直に形成したものとしても構わない。また、図3(c)に示すように側面部1aが基部1dおよび腕部1eの別個の部品で構成されたものでも構わないし、図3(d)に示すようにスリット1bの周方向の幅がプラスの部分とマイナスの部分を組み合わせても良い。
次に半導体レーザ用キャップ1の作製方法について説明する。半導体レーザ用キャップ1はその一部あるいは全部を、インバー−黄銅のようなバイメタルで作製される。またはニッケル−チタニウム、銅−アルミニウム−ニッケル合金のような形状記憶合金で作製される。なお、リン青銅、ベリリウム銅、SUS、チタン等のような弾性を有する材料で作製しても良い。また、アルミニウム、鉄、銅等の金属またはこれらをベースにした合金ででも作製される。また、樹脂材料に金属の膜を成膜しても良い。成膜の方法には電解めっき、無電解めっき、真空蒸着、スパッタリング法等の各種の方法を用いることができる。さらに図3(c)に示すように側面部1aが基部1dおよび腕部1eの別個の部品で構成することもできる。この際、例えば基部1dを金属材料、腕部1eを金属を成膜した樹脂とすることができる。
筒状部材は例えばプレス等の方法で板材を筒状に形づくられる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。
以下、本発明の実施の形態2について説明する。
図4(a)は実施の形態1の半導体レーザ用キャップを用いた半導体レーザ装置の上面図、図4(b)はその正面図である。半導体レーザ用キャップ1の材料はインバー−黄銅のバイメタルとし、側面部1aの内周側を黄銅、外周側をインバーとした。半導体レーザ用キャップ1は上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のものとした。装着した際にブロック4の近傍となる半導体レーザ用キャップ1の側面部1aの下端部は切り欠いてある。また、上下対称となるように上端部も同じ形状に切り欠いてある。半導体レーザ用キャップ1のスリット1bを広げる方向の幅の寸法は組み合わされるブロック4の幅方向の寸法より少し小さくする。
まず半導体レーザ光源11aの構成について説明する。半導体レーザ光源11aに半導体レーザ用キャップ1を装着して第1の半導体レーザ装置11が構成される。レーザ素子2はレーザダイオードであり、所定の電流を供給されることで所定の波長のレーザ光を出射する。本実施の形態2ではレーザ素子2は660nmの波長のレーザ光を出射するDVD用とするが、780nmのレーザ光を出射するCD用としても良いし、また660nmと780nmの両方の波長のレーザ光を出射するいわゆる2波長半導体レーザ素子としても良い。さらにはいわゆるブルーレイやHDDVD用のレーザ素子としても良い。また、レーザ素子2は光ディスクに記録できる大出力のレーザ素子であるが、記録をすることはできない小出力レーザ素子としても良い。
サブマウント3は窒化アルミニウム、炭化珪素等の絶縁性を有し、熱伝導性が良い材料で作製される。サブマウント3は略直方体であり、レーザ素子2を固着する面とブロック4に固着される面には金等の膜が形成される。
ブロック4は銅や銅合金等の熱伝導性が良い材料で作製され、表面には金等の膜が形成される。レーザ素子2で発生した熱はサブマウント3、ブロック4を経由してステムベース5から外の空間に放出される。このような熱伝導の動作の中でブロック4は十分なヒートシンクの役割を持たせるために厚くなっている。
ステムベース5は略小判状である鉄系の金属材料で作製され、表面は金等の膜が形成される。円盤状の形状の弦を切断する形で小判状とすることで第1の半導体レーザ装置11の厚さを薄くした。ステムベース5の表面にはリード6を設けるための孔が2個開けられている。
リード6、6aは鉄系の金属材料の表面に金等の膜を形成した電極細棒である。絶縁体7は軟質ガラス等の絶縁性を有し、ステムベース5とリード6を固着できる材料で構成される。ステムベース5にリード6、6aを設けたものをステム8という。
金線9は半導体レーザのワイヤボンド用の金線である。
次に半導体レーザ光源11aの作製方法の一例について説明する。まずレーザ素子2をサブマウント3に半田で固着する。半田付けのための半田には金スズ等がある。次にサブマウント3をブロック4に半田で固着する。半田付けのための半田には金スズより融点が低いスズ銀等がある。次にブロック4をロウ付けでステム8に固着する。
一方、ステム8を以下の方法で作製する。リード6をステムベース5の孔に通し、さらに孔の位置にリング状の軟質ガラスを置き、加熱溶融後冷却してリード6をステムベース5から絶縁した状態で固着する。また、リード6aは溶接等によりステムベース5に固着される。
ブロック4をロウ付けでステム8に固着した後、例えばレーザ素子2とブロック4およびサブマウント3とリード6の一方を金線9を用いてワイヤボンドで接続する。
次に半導体レーザ用キャップ1の装着方法を説明する。半導体レーザ用キャップ1をブロック4に装着する際、半導体レーザ用キャップ1を200℃程度に加熱する。半導体レーザ用キャップ1はバイメタルの働きにより、内周側の黄銅の方がより膨張し、半導体レーザ用キャップ1のスリット1bが広がる。その状態でブロック4に装着し、加熱を終了する。半導体レーザ用キャップ1の温度が下がり、半導体レーザ用キャップ1のスリット1bを広げる方向の幅の寸法が組み合わされるブロック4の幅方向の寸法より少し小さくしてあるため、半導体レーザ用キャップ1はスリット1bの周方向の幅をわずかに広げた状態で保持される。半導体レーザ用キャップ1はでブロック4に装着、保持される。半導体レーザ用キャップ1はブロック4との少なくとも3点の接触点においてブロック4の内部の方向に力を加え、それがバランスされていれば、ブロック4に装着、保持される。本実施の形態2において半導体レーザ用キャップ1は4点でブロック4と接しており、そのバイメタルが本来の形状に収縮しようとする力でブロック4に装着、保持される。
半導体レーザ用キャップ1は半導体レーザ用キャップ1の全幅部分に段差を設け、ブロック4との間に空間部10を設けている。その空間部10の幅はその段差によりブロック4の幅よりも狭めた形にしているため、ブロック4に対して所定の位置に空間部10を設けることができる。また、空間部10は側面部1aとブロック4との間に設けられており、その空間部10にレーザ素子2、サブマウント3、リード6、金線9を収めている。
半導体レーザ用キャップ1は装着した際にブロック4の近傍となる側面部1aの下端部を切り欠いてあるため、ステム8とブロック4をロウ付けしてはみだしたロウ材に接しないようにして装着することができる。また、切り欠いていない部分をステムベース5に接するまで下ろすことでステムベース5およびブロック4に対する高さ方向の位置決めもできる。また、半導体レーザ用キャップ1の側面部1aは上下対称(上下回転対称でもある)となるように上端部も同じ形状に切り欠いてある。そのため半導体レーザ用キャップ1をブロック4に装着する際に半導体レーザ用キャップ1の上下を気にすることなく作業をすることができる。
本実施の形態2において、ステムベース5の側面は幅が1mm程度しかなく、そこをつかんで取り扱うことは困難が伴うが、半導体レーザ用キャップ1とブロック4でレーザ素子2の周囲を囲んでいるため半導体レーザ用キャップ1をつかんで容易に取り扱うことができる。また、半導体レーザ用キャップ1は弾性力でブロック4に装着されるため溶接のためのフランジ108aおよび半導体レーザ用キャップ1とブロック4との間の隙間も不要である。そのためブロック4を薄くして小さくすることなく第1の半導体レーザ装置11の厚さを図4(a)の線Cのように薄くすることができる。以上のように本実施の形態2の半導体レーザ装置は取り扱いが容易で大出力化と薄型化に対応できる。
さらに、光ピックアップ装置54として組み立てた際、第1の半導体レーザ装置11の周辺は第1の半導体レーザ装置11等を光ピックアップ装置54本体に接着するための接着剤やレーザ素子2から発生する熱を効率よく逃がすための放熱グリスが存在する。半導体レーザ用キャップ1がない状態ではそれらがレーザ素子2を汚染する可能性もあるが、半導体レーザ用キャップ1を設けることでその汚染を防ぐ効果もある。
(実施の形態3)
本実施の形態3では半導体レーザ用キャップ1の材料をニッケル−チタニウム合金の形状記憶合金とした。その際、作動設定温度を例えば50℃に設定した。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもの、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
本実施の形態3では半導体レーザ用キャップ1の材料をニッケル−チタニウム合金の形状記憶合金とした。その際、作動設定温度を例えば50℃に設定した。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもの、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
半導体レーザ用キャップ1は完成後、ブロック4に装着する前にスリット1bを周方向に広げる。その状態でブロック4に装着した後、50℃以上に加熱する。すると形状記憶効果により半導体レーザ用キャップ1はスリット1bを周方向に広げる前の形状に戻ろうとし、その力でブロック4に装着、保持される。
(実施の形態4)
本実施の形態4では半導体レーザ用キャップ1の材料を弾性体であるリン青銅とした。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもの、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
本実施の形態4では半導体レーザ用キャップ1の材料を弾性体であるリン青銅とした。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもの、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
半導体レーザ用キャップ1のスリット1bを周方向に弾性を利用して広げる。次に所定の向きにブロック4に被せ、ステムベース5に当たるまで下ろす。スリット1bを広げている力を解除する。半導体レーザ用キャップ1はその弾性力でブロック4に装着、保持される。
なお、本実施の形態2では半導体レーザ用キャップ1の材料は弾性体のリン青銅とした。しかし、それに限るものではなく、樹脂材料に金属の膜を成膜した材料でも構わない。その場合、金属材料で構成するよりも軽量にすることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態5では半導体レーザ用キャップ1の材料を銅とした。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもので最初からブロック4に合う大きさとし、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
本実施の形態5では半導体レーザ用キャップ1の材料を銅とした。半導体レーザ用キャップ1の形状は実施の形態1と同じ上面形状を図1(i)、正面形状を図2(e)のもので最初からブロック4に合う大きさとし、半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
半導体レーザ用キャップ1の装着、保持は接着剤を用いる。接着剤は紫外線照射硬化型、熱硬化型、嫌気型等のいずれでも良い。半導体レーザ用キャップ1を所定の位置に装着し、接着剤を塗布して硬化する。接着剤は半導体レーザ用キャップ1を装着する前に塗布しても良い。
図5は本実施の形態5の接着剤を使用して装着する場合のスリットの有無での装着状態の違いを示した図である。スリット1bがない場合、半導体レーザ用キャップ1は点線の位置になる。一方、スリット1bがある場合、スリット1bの周方向の幅を広げることができるためスリット1bがない場合よりも半導体レーザ用キャップ1の側面部1aの1枚の厚さ分だけさらに第1の半導体レーザ装置11の厚さを薄くすることができる。
(実施の形態6)
実施の形態6では半導体レーザ用キャップ1の形状は図3(b)のひれ部1cを設けた形状を元とし、さらに図1(i)の段差を設けた。材料はニッケル−チタニウム合金の形状記憶合金とした。半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
実施の形態6では半導体レーザ用キャップ1の形状は図3(b)のひれ部1cを設けた形状を元とし、さらに図1(i)の段差を設けた。材料はニッケル−チタニウム合金の形状記憶合金とした。半導体レーザ光源11aは実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
図6(a)は実施の形態6の半導体レーザ装置の上面図、図6(b)はその正面図である。半導体レーザ用キャップ1の装着方法は次の通りとなる。まず、半導体レーザ用キャップ1のスリット1bを周方向に広げる。次に所定の向きにブロック4に被せ、ひれ部1cがブロック4の上面に当たるまで下ろした後、50℃以上に加熱する。このようにひれ部1cをブロック4の上面に当てることで半導体レーザ用キャップ1のブロック4に対する高さ方向の位置決めをすることができる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7について図面を用いて説明する。図7は本実施の形態7の半導体レーザ装置の分解図、図8は本実施の形態7の半導体レーザ装置の構成図である。本実施の形態7ではブロック4の形状を底部の両側から腕部を伸ばしたU字形状とし、その内側にレーザ素子2、サブマウント3、リード6、金線9が設けられた半導体レーザ光源11a(三菱電機株式会社、品番ML10223−44)を用いた。この半導体レーザ光源11aに、上面形状が図1(c)、正面形状が図2(e)である半導体レーザ用キャップ1を装着する構成である第1の半導体レーザ装置11とした。ブロック4のU字形状の底部は十分なヒートシンクの役割を持たせるために厚くなっている。その他の構成は実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
以下、本発明の実施の形態7について図面を用いて説明する。図7は本実施の形態7の半導体レーザ装置の分解図、図8は本実施の形態7の半導体レーザ装置の構成図である。本実施の形態7ではブロック4の形状を底部の両側から腕部を伸ばしたU字形状とし、その内側にレーザ素子2、サブマウント3、リード6、金線9が設けられた半導体レーザ光源11a(三菱電機株式会社、品番ML10223−44)を用いた。この半導体レーザ光源11aに、上面形状が図1(c)、正面形状が図2(e)である半導体レーザ用キャップ1を装着する構成である第1の半導体レーザ装置11とした。ブロック4のU字形状の底部は十分なヒートシンクの役割を持たせるために厚くなっている。その他の構成は実施の形態2と同じであるためその説明を援用する。
次に半導体レーザ用キャップ1の装着方法を説明する。まず半導体レーザ用キャップ1を200℃程度に加熱し、半導体レーザ用キャップ1のスリット1bを周方向に広げる。次に所定の向きにブロック4に被せ、ステムベース5に当たるまで下ろし、加熱を終了する。このように装着方法は実施の形態2と同じである。
実施の形態2においては半導体レーザ用キャップ1の側面1aがレーザ素子2等を収める空間部10の三方を囲んでいた。本実施の形態7では半導体レーザ用キャップ1は空間部10の一方を囲むに過ぎないが、いずれにしても半導体レーザ用キャップ1の側面部1aとブロック4でレーザ素子2の全周囲を囲んでいるため半導体レーザ用キャップ1をつかんで容易に取り扱うことができる。また、半導体レーザ用キャップ1は弾性力でブロック4に装着されるため溶接のためのフランジ108aおよび半導体レーザ用キャップ1とブロック4との間の隙間も不要である。そのためブロック4を薄くして小さくすることなく第1の半導体レーザ装置11の厚さを薄くすることができる。以上のように本実施の形態7の半導体レーザ装置もまた取り扱いが容易で大出力化と薄型化に対応できる。
本実施の形態7では半導体レーザ用キャップ1の材料はバイメタルとしたが、形状記憶合金を用いても同じ効果があり、また、上述の弾性体その他の材料を用いても良い。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8について図面を用いて説明する。本実施の形態8は本発明の第6の発明の第1の半導体レーザ装置11を備えた光ピックアップ装置54である。図9は本実施の形態8の光ピックアップ装置の光学系の構成図である。図10は図9の光学系を用いた本実施の形態8の光ピックアップ装置の外観を示す図である。
以下、本発明の実施の形態8について図面を用いて説明する。本実施の形態8は本発明の第6の発明の第1の半導体レーザ装置11を備えた光ピックアップ装置54である。図9は本実施の形態8の光ピックアップ装置の光学系の構成図である。図10は図9の光学系を用いた本実施の形態8の光ピックアップ装置の外観を示す図である。
まず本実施の形態8の光ピックアップ装置54の光学系の構成について説明する。本実施の形態8の光ピックアップ装置54はCDとDVDの両方で記録も再生もできる光ピックアップ装置である。CD用は波長λ2が780nmで記録も再生もできる大出力の第2の半導体レーザ装置20、DVD用は波長λ1が660nmで記録も再生もできる大出力の第1の半導体レーザ装置11を用いる。本実施の形態8の光ピックアップ装置54が備える本発明の第8の発明の半導体レーザ装置は第1の半導体レーザ装置11とした。第1の半導体レーザ装置11は姿勢、位置調整部材と組み合わせてレーザモジュール11bとして用いられる。
反射ミラー12は光学部材の鏡面部に全反射膜が形成されている。コリメートレンズ13、19は光学ガラスまたは光学プラスチックで作製され、発散光を平行光に、あるいはその逆に平行光を集束光に変換する。ビームスプリッタ14は光学ガラスまたは光学プラスチックで作製されその内部の斜面には多層膜(図示せず)が形成されている。この多層膜は第1の半導体レーザ装置11から出射された光の大半を透過させ、第2の半導体レーザ装置20から出射された光の大半を反射させ、光ディスク18で反射された光は全て全反射する。立ち上げプリズム15には波長λ1の光と波長λ2の光のいずれをも高い反射率で反射する多層膜(図示せず)が形成されている。ホログラム素子16は偏光ホログラム16aと1/4波長板16bで構成される。偏光ホログラム16aは波長λ1の光にのみ作用するよう波長選択性のある材料で作製されている。1/4波長板16bは波長λ1、λ2両方に作用するよう屈折率、厚みが設定されている。対物レンズ17は光学ガラスまたは光学プラスチックで作製されており、光ディスク18に集光させる。光ディスク18はCD系がCD、CD−ROM、CD−R/RW、DVD系がDVD−ROM、DVD±R/RW、DVD−RAMなどであり、CD系もDVD系も再生専用の媒体を除いて全て記録も再生も可能なものである。
第2の半導体レーザ装置20の光ディスク18側には回折格子21が設けられ、第2の半導体レーザ装置20から出射された光を3ビームトラッキング法に用いられる3本のレーザ光ビームに分離する。回折格子21の光ディスク18側には集積光学素子22が設けられている。集積光学素子22は内部に複数の斜面を有している。斜面にはビームスプリッタ(図示せず)やホログラム(図示せず)が形成される。ビームスプリッタは第2の半導体レーザ装置20から出射された波長λ2の光と光ディスク18で反射された波長λ1の光と光ディスク18で反射された波長λ2の光を分離する。ホログラムは分離された光ディスク18で反射された波長λ2の光をさらに分離する。第1の受光部23は光ディスク18からの反射光を受光し、RF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号などを生成する電気信号を出力する。第2の受光部24は第1の半導体レーザ装置11から出射されビームスプリッタ14で一部反射された光および第2の半導体レーザ装置20から出射されビームスプリッタ14で一部透過した光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。出力された電気信号はレーザ光の出力の制御に使われる。
次に光路について説明する。第1の半導体レーザ装置11から出射された波長λ1のレーザ光は反射ミラー12によって反射されて進行方向を変え、コリメートレンズ13によって発散光から平行光へ変換される。この平行光はビームスプリッタ14を透過して立ち上げプリズム15によって光ディスク18に対し略垂直になるように進行方向を変えられる。立ち上げプリズム15で進行方向を変えた光はホログラム素子16を透過した後、対物レンズ17によって集光されて、光ディスク18に照射される。
光ディスク18によって反射された光は対物レンズ17、ホログラム素子16、立ち上げプリズム15を通過した後、ビームスプリッタ14によって反射されコリメートレンズ19によって集光されて、集積光学部材22に入射する。この間ホログラム素子16の偏光ホログラム16aは光ディスク18で反射された光をRF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等に対応する信号光成分に分離する。集積光学部材22に入射した光は第2の半導体レーザ装置20から出射され光ディスク18で反射された光とは分離されて第1の受光部23に入射する。
一方、第2の半導体レーザ装置20から出射された波長λ2のレーザ光は集積光学部材22を透過した後、コリメートレンズ19によって平行光に変換され、ビームスプリッタ14によって反射される。その後、立ち上げプリズム15内部で反射されて光ディスク18に対し略垂直になるように進行方向を変え、ホログラム素子16を透過した後、対物レンズ17によって集光されて光ディスク18に照射される。
光ディスク18で反射された光は対物レンズ17、ホログラム素子16、立ち上げプリズム15を通過した後、ビームスプリッタ14で反射され、コリメートレンズ19によって集光されて集積光学部材22に入射する。入射した光は第1の半導体レーザ装置11から出射され光ディスク18で反射された光と分離され、さらにRF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等に対応する光に分離されて第1の受光部23に入射する。
上記のような本発明の第6の発明の第1の半導体レーザ装置11と第1の受光部23と第1の半導体レーザ装置11より出射された光を光ディスク18に入射させ光ディスク18で反射された光を第1の受光部23へ導く光学系を備えた光ピックアップ装置54は図10のように構成することができる。このように構成することで光ピックアップ装置54は大出力の第1の半導体レーザ装置11を備え、しかも厚さを薄くすることができる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9について図面を用いて説明する。本実施の形態9は本発明の第14の発明の光ピックアップ装置54を備えた光ディスク装置である。図11は実施の形態9の光ディスク装置の斜視図を示すものである。図11において筐体51は上部筐体51aと下部筐体51bを組み合わせて構成されている。トレイ52は筐体51に出没自在に設けられている。トレイ52には光ディスク18を回転させる回転駆動手段であるスピンドルモータ53、実施の形態2に示す光ピックアップ装置54が設けられている。光ピックアップ装置54は実施の形態1または実施の形態2に示す半導体レーザ用キャップ1を備えた大出力の第1の半導体レーザ装置11を備えており、光ディスク18に情報を書き込むかあるいは情報を読み出す動作の少なくとも一方を行う。そのため、光ピックアップ装置54は大出力であり、しかも厚さが薄くできている。またトレイ52内にはスピンドルモータ53に対して光ピックアップ装置54を近づけたり離したりする移動手段であるフィード駆動系(図示せず)がある。ベゼル55はトレイ52の前端面に設けられて、トレイ52が筐体51内に収納された時にトレイ52の出没口を塞ぐように構成されている。筐体51内部やトレイ52内部には図示していない回路基板があり、信号処理系のICや電源回路などが搭載されている。図示していない外部コネクタ56はコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、外部コネクタ56を介して光ディスク装置内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置内に導いたり、あるいは光ディスク装置で生成された電気信号を外部の電子機器などに送出する。
以下、本発明の実施の形態9について図面を用いて説明する。本実施の形態9は本発明の第14の発明の光ピックアップ装置54を備えた光ディスク装置である。図11は実施の形態9の光ディスク装置の斜視図を示すものである。図11において筐体51は上部筐体51aと下部筐体51bを組み合わせて構成されている。トレイ52は筐体51に出没自在に設けられている。トレイ52には光ディスク18を回転させる回転駆動手段であるスピンドルモータ53、実施の形態2に示す光ピックアップ装置54が設けられている。光ピックアップ装置54は実施の形態1または実施の形態2に示す半導体レーザ用キャップ1を備えた大出力の第1の半導体レーザ装置11を備えており、光ディスク18に情報を書き込むかあるいは情報を読み出す動作の少なくとも一方を行う。そのため、光ピックアップ装置54は大出力であり、しかも厚さが薄くできている。またトレイ52内にはスピンドルモータ53に対して光ピックアップ装置54を近づけたり離したりする移動手段であるフィード駆動系(図示せず)がある。ベゼル55はトレイ52の前端面に設けられて、トレイ52が筐体51内に収納された時にトレイ52の出没口を塞ぐように構成されている。筐体51内部やトレイ52内部には図示していない回路基板があり、信号処理系のICや電源回路などが搭載されている。図示していない外部コネクタ56はコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、外部コネクタ56を介して光ディスク装置内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置内に導いたり、あるいは光ディスク装置で生成された電気信号を外部の電子機器などに送出する。
以上のように本発明の第1の発明または第2の発明の半導体レーザ用キャップ1を備えた第1の半導体レーザ装置11を備えた光ピックアップ装置54、すなわち第14の発明の光ピックアップ装置54を搭載した光ディスク装置は第1の半導体レーザ装置11が大出力であり光ピックアップ装置54の厚さが薄いので、大出力で厚さが薄い光ディスク装置とすることができる。
以上のように本発明の半導体レーザ用キャップはそれを用いた半導体レーザ装置の取り扱いを容易にするとともに大出力化と薄型化に対応させることができる。したがって本発明の半導体レーザ用キャップを用いた半導体レーザ装置を備えた光ピックアップ装置および光ディスク装置は大出力で厚さを薄くできるのでパーソナルコンピュータの中でも特に薄型への要望が高いノートブック型パーソナルコンピュータ用に適用できる。
1 半導体レーザ用キャップ
1a 側面部
1b スリット
1c ひれ部
2 レーザ素子
3 サブマウント
4 ブロック
5 ステムベース
6、6a リード
7 絶縁体
8 ステム
9 金線
10 空間部
11 第1の半導体レーザ装置
11a 半導体レーザ光源
11b レーザモジュール
12 反射ミラー
13、19 コリメートレンズ
14 ビームスプリッタ
15 立ち上げプリズム
16 ホログラム素子
16a 偏光ホログラム
16b 1/4波長板
17 対物レンズ
18 光ディスク
19 コリメートレンズ
20 第2の半導体レーザ装置
21 回折格子
22 集積光学素子
23 第1の受光部
24 第2の受光部
51 筐体
52 トレイ
53 スピンドルモータ
54 光ピックアップ装置
55 ベゼル
56 外部コネクタ
1a 側面部
1b スリット
1c ひれ部
2 レーザ素子
3 サブマウント
4 ブロック
5 ステムベース
6、6a リード
7 絶縁体
8 ステム
9 金線
10 空間部
11 第1の半導体レーザ装置
11a 半導体レーザ光源
11b レーザモジュール
12 反射ミラー
13、19 コリメートレンズ
14 ビームスプリッタ
15 立ち上げプリズム
16 ホログラム素子
16a 偏光ホログラム
16b 1/4波長板
17 対物レンズ
18 光ディスク
19 コリメートレンズ
20 第2の半導体レーザ装置
21 回折格子
22 集積光学素子
23 第1の受光部
24 第2の受光部
51 筐体
52 トレイ
53 スピンドルモータ
54 光ピックアップ装置
55 ベゼル
56 外部コネクタ
Claims (15)
- スリットを設けた側面部を有する筒状部材を有し、前記スリットは前記側面部の上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリットの周方向の幅は前記スリットの面に対し平行に投影された前記側面部の周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部をバイメタルで構成され、内周側は外周側よりも熱膨張率が大きい金属である半導体レーザ用キャップ。
- スリットを設けた側面部を有する筒状部材を有し、前記スリットは前記側面部の上端部から下端部まで貫いて設けられるとともに、前記スリットの周方向の幅は前記スリットの面に対し平行に投影された前記側面部の周方向の幅より狭くし、前記筒状部材は一部あるいは全部を形状記憶合金で構成される半導体レーザ用キャップ。
- 上下対称または上下回転対称に構成された請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体レーザ用キャップ。
- 前記側面部の下端部の一部を切り欠いた請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体レーザ用キャップ。
- 前記スリットの周方向の幅は0またはマイナスである請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体レーザ用キャップ。
- レーザ素子と前記レーザ素子が設けられたブロックと前記ブロックが設けられたステムとを備えた半導体レーザ光源と、前記ブロックに装着された請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体レーザ用キャップとを備えた半導体レーザ装置。
- 前記半導体レーザ用キャップは前記スリットの周方向の幅がわずかに広げられて前記ブロックに装着された請求項6に記載の半導体レーザ装置。
- 切り欠いた前記側面部の下端部の一部は前記ブロックの近傍である請求項6に記載の半導体レーザ装置。
- 前記側面部と前記ブロックに囲まれた空間を有し、前記レーザ素子はその空間内に設置された請求項6に記載の半導体レーザ装置。
- 前記空間は前記側面部側を広げて設けられた請求項9に記載の半導体レーザ装置。
- 前記空間は前記ブロックを凹ませて設けられた請求項9に記載の半導体レーザ装置。
- 請求項7に記載の半導体レーザ用キャップの内周側の側面部が請求項7に記載の半導体レーザ光源のブロックの外縁部と接触し、その接触点の少なくとも3点で前記側面部が前記ブロックの内部の方向に力を加えて装着する半導体レーザ用キャップの装着方法。
- 請求項7に記載の半導体レーザ用キャップのスリットの周方向の幅を広げる方向にエネルギーを加えてスリットの周方向の幅を広げる第1ステップと、前記半導体レーザ用キャップを前記ブロックに被せる第2ステップと、前記エネルギーを取り除くとともに前記スリットの周方向の幅をわずかに広げた状態を保持する第3ステップとを備えた半導体レーザ用キャップの装着方法。
- 請求項6に記載の半導体レーザ装置と、受光部と、前記半導体レーザ装置より出射された光を光ディスクに入射させ光ディスクで反射された光を前記受光部へ導く光学系を備えた光ピックアップ装置。
- 請求項14に記載の光ピックアップ装置と、光ディスクを回転させる回転駆動手段と、前記回転駆動手段に対して前記光ピックアップ装置を近づけたり離したりする移動手段を備えた光ディスク装置。
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WO2018207518A1 (ja) * | 2017-05-11 | 2018-11-15 | シャープ株式会社 | 半導体レーザー装置 |
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-
2005
- 2005-01-05 JP JP2005000389A patent/JP2006190736A/ja active Pending
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