JP2006189624A - 画像形成装置およびその初期化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリーニングブレードの捲れを確実に防止しながら、画像形成装置の初期化動作を効率よく行う。
【解決手段】 装置の電源が投入された直後およびカバーが閉じられた直後には、まず感光体が新品であるか否かを判断する(ステップS101)。感光体が新品でなければ、クリーニングブレードとの接触部には既にトナーが堆積しており、ブレードの捲れは起こらないので、感光体の起動(ステップS103)と、現像器の状態確認(ステップS102)とを併行して行う。一方、感光体が新品であれば、先に現像器の状態確認を行い(ステップS106)、その結果、可能であれば感光体の初期化動作を行う(ステップS108)。このとき、いずれかの現像器から感光体にトナーを供給することで、ブレードの捲れを防止する。
【選択図】 図6

Description

この発明は、トナーを貯留する現像器を装着し所定の方向に回転自在に構成された現像ロータリーと、トナー像を担持しながら所定の回転方向に回転する像担持体と、前記像担持体の表面に接触して前記像担持体上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードとを備える画像形成装置およびその初期化方法に関するものである。
プリンタ、複写機およびファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成装置では、感光体などの像担持体上にトナー像を形成した後、該トナー像を記録材に転写する。この転写処理を行った際、像担持体上に残留するトナーをクリーニング除去するため、クリーニングブレードを像担持体の表面に接触させた装置が知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の装置では、クリーニングブレードと像担持体との接触部に適量のトナーを堆積させ、そのトナーの滑剤作用によってクリーニングブレードの捲れを防止している。特に、像担持体が新品であることが検出された場合には、クリーニングブレードと像担持体との接触部にトナーを供給するようにしている。
特開2004−341235号公報(図5)
この種の画像形成装置では、例えば装置の電源が投入されたときに、装置を動作休止状態から画像を形成可能な状態に移行させるための初期化動作が行われる。初期化動作を行うにあたって、像担持体が新品である場合には、像担持体とクリーニングブレードとの接触部に滑剤としてのトナーが存在しないため、この状態で像担持体を回転させることは好ましくない。したがって、像担持体の回転は、像担持体とクリーニングブレードとの接触部へのトナー供給を行った上で開始する必要がある。一方、像担持体が新品でなければ、像担持体とクリーニングブレードとの接触部には既にトナーが存在しているためこのような制約はなく、電源投入後直ちに像担持体の回転を開始することができる。
このように、像担持体が新品であるか否かによって、行うべき初期化処理の手順は異なってくる。しかしながら、上記した従来技術の初期化シーケンスでは、単に接触部へのトナー供給を行う処理を実行するか省略するかを切り替えているだけであるため、処理の効率化という点において改善の余地が残されていた。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、クリーニングブレードの捲れを確実に防止しながら、画像形成装置の初期化動作を効率よく行うことのできる技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、トナーを貯留する現像器と、前記現像器を装着可能となっており、所定の方向に回転自在に構成された現像ロータリーと、装置本体に対し着脱自在のカートリッジに取り付けられ、トナー像を担持しながら所定の回転方向に回転する像担持体と、前記像担持体の表面に接触して前記像担持体上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードと、動作停止状態にある装置を初期化して画像形成可能な状態に移行させる初期化動作を実行する制御手段とを備え、しかも、前記制御手段は、初期化動作の実行前に前記像担持体が新品であるか否かを判断し、前記像担持体が新品でなければ前記初期化動作として下記の第1初期化動作を実行する一方、前記像担持体が新品であれば前記初期化動作として下記の第2初期化動作を実行することを特徴としている。
ここで、前記第1初期化動作では、前記現像器内のトナー量に関する情報を含むトナー情報を取得する情報取得動作と、前記像担持体の回転を開始する起動動作とを併行して行う。また、前記第2初期化動作では、前記情報取得動作を行い、その結果に基づき前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断した場合には前記現像器内のトナーを前記像担持体と前記クリーニングブレードとの接触部に供給しながら前記起動動作を行う一方、行わないと判断したときには初期化動作を終了する。
このように構成された発明では、初期化動作に先立って、像担持体が新品であるか否かの判断を行う。そして、その判断結果によって初期化動作の内容を異ならせることにより、初期化動作の効率化を図っている。すなわち、像担持体が新品でない場合には、像担持体とクリーニングブレードとの接触部には既にトナーが存在しているので、直ちに像担持体を回転させる起動動作を実行する。また、それと併行して、つまり少なくとも一部の動作を時間的に互いに重複させて、現像器内のトナーに関するトナー情報を取得する情報取得動作を行うことによって、処理時間を短縮する(第1初期化動作)。
一方、像担持体が新品であれば、像担持体の起動に先立ってクリーニングブレードとの接触部にトナーを供給する必要がある。しかしながら、現像器内の残量不足などに起因して、供給すべきトナーが装置内に存在せず、像担持体の起動が行えない場合がありうる。そこで、この発明では、まず現像器内のトナーに関するトナー情報を取得し、その情報に基づいて起動動作を行うか否かを判断する。そして、起動動作を行う場合には像担持体とクリーニングブレードとの接触部にトナーを供給する。また、行わない場合には初期化動作そのものを停止する。こうすることにより、クリーニングブレードの捲れが確実に防止される(第2初期化動作)。
このように、この発明によれば、クリーニングブレードの捲れを確実に防止しながら、装置の初期化動作を効率よく行うことができる。
ここで、前記初期化動作は、例えば装置の電源が投入された直後に実行することができる。また、装置本体に対し開閉自在に取り付けられ、その開状態で前記カートリッジおよび前記現像器を露出させるカバー部材をさらに備える場合には、前記カバー部材が閉じられた直後に前記初期化動作を実行するようにしてもよい。装置の電源が投入された直後、あるいはカバー部材が開閉された後では、装置がどのような状態になっているかわからない。例えば、装置の動作中に電源が切られ、本来の停止状態とは異なる状態のまま停止している可能性がある。また、装置本体に対し着脱可能なユニットのいずれかが交換された可能性がある。そこで、これらの場合にはいったん初期化動作を行って、装置の状態を確認するとともに、再び画像形成可能な状態に移行させるようにするのが望ましい。
また、前記現像器に当該現像器内のトナー量に関する前記トナー情報を記憶する記憶部を設け、前記制御手段は、前記記憶部からの前記トナー情報の読み出しを含む前記情報取得動作を実行するようにしてもよい。現像器に記憶部を設けることによって、当該現像器内のトナーに関する情報を適切に管理することができる。また、初期化動作においてこの情報を読み出しておくことによって、装置本体においても現像器内のトナーの管理を適切に行うことが可能となる。
また、前記現像ロータリーが互いに異なる色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっている場合には、前記制御手段は、前記第2初期化動作において、予め指定された色に対応する現像器内のトナー量が所定値以上であったときに前記起動動作を行うと判断することができる。また、前記現像ロータリーが同一色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっている場合には、前記制御手段は、前記第2初期化動作において、前記現像器の少なくとも1つのトナー量が所定値以上であったときに前記起動動作を行うと判断することができる。つまり、像担持体とクリーニングブレードとの接触部に供給すべきトナーが装置内に十分に残されているときには像担持体の起動動作を行い、そうでなければ起動動作を行わないようにすることができる。なお、起動動作を行う場合には、所定値以上のトナーを有する現像器から前記接触部へトナーを供給するのが望ましいことは言うまでもない。
また、前記第2初期化動作における前記起動動作を実行するときには、前記現像器のうち前記トナー情報に基づき選択した1つの現像器からトナーを前記接触部に供給するようにしてもよい。選択の基準は、例えば当該現像器の装着位置や、それぞれの現像器のトナー残量の大小などを用いることができる。
また、前記現像ロータリーが同一色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっている場合には、前記第2初期化動作における前記情報取得動作では、前記現像ロータリーに装着された各現像器について、1個ずつ順番に前記トナー情報を取得するとともにその都度前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断したときには直ちに、当該現像器内のトナーを前記接触部に供給しながら前記起動動作を実行開始するようにしてもよい。つまり、いずれか1つの現像器が使用可能であるとわかったときには直ちに像担持体の起動動作を開始することによって、処理時間の短縮を図ることができる。
また、この発明にかかる画像形成装置の初期化方法は、トナーを貯留する現像器を装着し所定の方向に回転自在に構成された現像ロータリーと、トナー像を担持しながら所定の回転方向に回転する像担持体と、前記像担持体の表面に接触して前記像担持体上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードとを備える画像形成装置を、動作停止状態から画像形成可能な状態に移行させる初期化方法において、上記目的を達成するため、前記像担持体が新品であるか否かを判断する工程と、その判断結果に応じて、下記の第1または第2初期化動作のいずれかを選択し実行する工程とを備えることを特徴としている。
ここに、前記第1初期化動作は、前記像担持体が新品でなかった場合に選択されるものであり、前記現像器内のトナー量に関する情報を含むトナー情報を取得する情報取得動作と、前記像担持体の回転を開始する起動動作とを併行して行う。また、前記第2初期化動作は、前記像担持体が新品であった場合に選択されるものであり、前記情報取得動作を行い、その結果に基づき前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断した場合には前記現像器内のトナーを前記像担持体と前記クリーニングブレードとの接触部に供給しながら前記起動動作を行う一方、行わないと判断したときには動作を終了する。
このように構成された発明では、上記した画像形成装置と同様に、クリーニングブレードの捲れを確実に防止しながら、装置の初期化動作を効率よく行うことができる。
(第1実施形態)
図1はこの発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置1では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じて、本発明の「制御手段」として機能するエンジンコントローラ10がエンジン部EG各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、シートSに画像信号に対応する画像を形成する。
このエンジン部EGでは、感光体22が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体22の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット23、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部25がそれぞれ配置されている。帯電ユニット23は所定の帯電バイアスを印加されており、感光体22の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。クリーニング部25は一次転写後に感光体22の表面に残留付着したトナーを除去し、内部に設けられた廃トナータンクに回収する。これらの感光体22、帯電ユニット23およびクリーニング部25は一体的に感光体カートリッジ2を構成しており、この感光体カートリッジ2は一体として装置本体に対し着脱自在となっている。
そして、この帯電ユニット23によって帯電された感光体22の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームLを感光体22上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、図1紙面に直交する回転軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、支持フレーム40に対して着脱自在のカートリッジとして構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、エンジンコントローラ10により制御されている。そして、このエンジンコントローラ10からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体22と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向する所定の現像位置に位置決めされると、当該現像器に設けられて選択された色の帯電トナーを担持するとともに所定の現像バイアスを印加された金属製の現像ローラ44から感光体22の表面にトナーを付与する。これによって、感光体22上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
各現像器4Y、4C、4M、4Kには、図2に示すように、当該現像器に関する情報を記憶するための不揮発性メモリ91〜94と、各メモリと電気的に接続された無線通信用アンテナ49Y,49C,49Mおよび49Kとが設けられている。また、装置本体側においてロータリー現像ユニット4の外周部近傍には、トランスミッタ105を介してCPU101と接続された無線通信用アンテナ109が設けられている。そして、各現像器に設けられたアンテナ49Y、49C、49M、49Kのうち必要に応じて選択された1つが本体側に設けられたアンテナ109とが近接配置されるようにロータリー現像ユニット4が位置決めされると、エンジンコントローラ10のCPU101とメモリ91〜94との間で無線通信が行われる。こうすることで、各現像器に関する情報がCPU101に伝達されるとともに、各メモリ91〜94内の情報が更新記憶される。
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体22上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から1枚ずつ取り出され搬送経路FFに沿って二次転写領域TR2まで搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。
このとき、中間転写ベルト71上の画像をシートS上の所定位置に正しく転写するため、二次転写領域TR2にシートSを送り込むタイミングが管理されている。具体的には、搬送経路F上において二次転写領域TR2の手前側にゲートローラ81が設けられており、中間転写ベルト71の周回移動のタイミングに合わせてゲートローラ81が回転することにより、シートSが所定のタイミングで二次転写領域TR2に送り込まれる。
また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9、排出前ローラ82および排出ローラ83を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部89に搬送される。また、シートSの両面に画像を形成する場合には、上記のようにして片面に画像を形成されたシートSの後端部が排出前ローラ82後方の反転位置PRまで搬送されてきた時点で排出ローラ83の回転方向を反転し、これによりシートSは反転搬送経路FRに沿って矢印D3方向に搬送される。そして、ゲートローラ81の手前で再び搬送経路FFに乗せられるが、このとき、二次転写領域TR2において中間転写ベルト71と当接し画像を転写されるシートSの面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、シートSの両面に画像を形成することができる。
また、この装置は、図2に示すように、メインコントローラ11のCPU111により制御される表示部12を備えている。この表示部12は、例えば液晶ディスプレイにより構成され、CPU111からの制御指令に応じて、ユーザへの操作案内や画像形成動作の進行状況、さらに装置の異常発生やいずれかのユニットの交換時期などを知らせるための所定のメッセージを表示する。
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリである。また、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
また、ローラ75の近傍には、中間転写ベルト用クリーニング部76、垂直同期センサ77および濃度センサ60が配置されている。これらのうち、クリーニング部76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーニング部76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。また、垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。さらに、濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、必要に応じ中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像としてのトナー像の光学濃度を測定する。
なお、図2において、符号78は、感光体カートリッジ2が新品であるか否かを検知するための感光体新旧検知センサである。この実施形態では、次に説明するように構成された感光体カートリッジ2に設けられた感光体新旧判別ヒューズ(図示省略)の状態を検知して感光体22の新旧を検知している。
図3は図1の画像形成装置の外観斜視図である。また、図4は図1の画像形成装置の感光体カートリッジの構成を示す図である。さらに、図5は図4の感光体カートリッジの部分拡大図である。これらの図面を参照しつつ、感光体カートリッジ2の構成について説明する。この感光体カートリッジ2では、カートリッジ本体20に対して感光体22、帯電ユニット23およびクリーニング部25が一体的に取り付けられ、装置1本体に対し着脱自在となっている。
この画像形成装置1では、図3に示すように、装置本体120の正面部には開閉自在の外部カバー121が設けられており、ユーザやサービスエンジニアなどがこの外部カバー121を開くと装置本体120に設けられた感光体用開口部122を通して感光体カートリッジ2の側面部が露出する。そして、感光体カートリッジ2を固定するためのロックレバー123を矢印方向D4に回転させることでロックが解除され、図3の(+X)方向に沿って感光体カートリッジ2を引き出すことが可能となる。また、感光体用開口部122を通して、感光体カートリッジ2を図3の(−X)方向に挿入することで、新たな感光体カートリッジ2を装置本体120に装着することができる。そして、ロックレバー123により感光体カートリッジ2を固定する。また、装置本体120には現像器用開口部135も設けられており、該開口部135を通して、現像ユニット4に対し現像器の着脱を行うことができる。図3は、シアン現像器4Cが現像器用開口部135に現れた状態を示している。なお、図面への図示を省略しているが、カートリッジ本体20には感光体新旧判別ヒューズが取り付けられている。この感光体22が新品の際には、感光体新旧判別ヒューズは初期状態となっている。そして、上記のようにして新品の感光体カートリッジ2を装置本体120に装着すると、感光体新旧判別ヒューズが装置本体120に設けられた係合部(図示省略)に押し当てられて機械的に切断される。このような感光体新旧判別ヒューズの状態を感光体新旧検知センサ78が検知して装置本体120に装着された感光体カートリッジ2(感光体22)が新品であるか否かを検知可能となっている。
また、クリーニング部25は、図4に示すように、感光体22の外周面に残留し付着しているトナー(残留トナー)を掻き取る感光体用ブレード(クリーニングブレード)251と、このブレード251によって掻き取られたトナーを堆積させる堆積部252と、この堆積部252の上端を越えて溢れ出したトナーを受ける受け部253と、ケース254とを備えている。
ブレード251は、その基端部がブレードホルダ255に固定される一方、その先端部(縁部)251aが感光体22の表面に接触している。したがって、この接触部CPで感光体22上に残留しているトナーを掻き取り可能となっている。また、接触部CPと反対側のブレード側面には、シート状の堆積部252が取り付けられている。この堆積部252の上端部252aがブレード251の先端部251aよりも上方に突出した状態となるように、堆積部252はブレード251に取り付けられている。このため、感光体22、ブレード251の先端部251aおよび堆積部252の上端部252aとで囲まれた空間SPがトナーを堆積させるための堆積空間として形成されている。このため、ブレード251で掻き取られたトナーTが図5(b)に示すように常時堆積空間SPに堆積されるようになっている。このように、この実施形態では、接触部CPおよび接触部CPの近傍にトナーTを堆積させることができるように構成されている。
なお、図5中の符号256は、堆積空間SP上に必要以上にトナーTが堆積するのを規制する規制シートである。この規制シート256を設けたことで堆積トナー量を一定に維持することができる。
次に、上記のように構成された画像形成装置における初期化動作について説明する。この装置では、装置の電源が投入された直後、および開いていた外部カバー121が閉じられた直後に、以下に説明する初期化動作を実行する。この初期化動作は、装置がどのような状態で停止していたかわからず、また停止中に感光体カートリッジ2や現像器4Y等が交換されているかもしれないことを考慮して行うものであり、装置各部の状態をチェックするとともに装置を画像形成動作の実行が可能な状態に移行させる動作である。
図6は第1実施形態における初期化動作を示すフローチャートである。この初期化動作では、まず、感光体新旧検知センサ78からに出力信号に基づき感光体22が新品であるか否かを判断し(ステップS101)、その判断結果によって以後の動作手順を異ならせる。このようにするのは、感光体22が新品であるか否かによって感光体22の回転を開始するタイミングを変える必要があるからである。すなわち、感光体22が新品でなければ上記した堆積空間SPには既に所定量のトナーが堆積しており直ちに感光体22の回転を開始できるのに対し、感光体22が新品であれば堆積空間SPに新たにトナーを堆積させるための処理が別途必要となる。
まず、感光体22が新品でなかった場合の動作、すなわち本発明の「第1初期化動作」について説明する。感光体22の新旧判別に続いて、各現像器の状態確認を行う(ステップS102)。ここで確認される内容は、ロータリー現像ユニット4に現像器が装着されているか、各現像器が新たに装着されたものであるか否か、各現像器内のトナーの色および残量などである。また、こうして各現像器の状態を確認するのと併行して、感光体22の起動動作を実行する(ステップS103)。
図7は現像器の状態確認動作を示すフローチャートである。この動作では、まずロータリー現像ユニット4を回転させて、所定のKアクセス位置に位置決めする(ステップS201)。このKアクセス位置とは、現像ユニット4においてブラック現像器を装着すべき位置に装着された現像器に設けられた無線通信用アンテナが本体側アンテナ109と近接配置されて、両者の間で無線通信が可能となるような位置である。この状態で、本体側からのアクセスに対して現像器側から応答があれば現像器が装着されており、応答がなければ現像器が装着されていないと判断する(ステップS202)。現像器の装着が確認されたときには、現像器に設けられたメモリに記憶されているトナー情報を読み出す(ステップS203)。このトナー情報とは、現像器内に貯留されたトナーの色および量を表す情報を含んでいる。
CPU101は、こうして読み出したトナー情報から、現像器が正しい位置に装着されているか、あるいは十分な量のトナーが残っているかなどを判定することができる。例えば、現像ユニット4がKアクセス位置にあるときに、読み出されたトナー情報がブラック色に対応したものであれば、ブラック現像器4Kが正しい位置に装着されている。また、他の色に対応するトナー情報であった場合には、現像器が正しく装着されていないことがわかる。また、現像器のシリアル番号等をメモリに記憶しておき、トナー情報と併せてこれを読み出すようにすれば、現像器が交換されたか否かを判別することができる。
上記の処理を、現像ユニット4を90度ずつ回転させながら、4つ全ての現像器について順次行うことにより(ステップS204、S205)、現像ユニット4のどの位置にどの現像器が装着されているか、またそれぞれの現像器にどれだけのトナーが貯留されているかが把握される。以上が現像器の状態確認動作の処理内容である。
図8は感光体の起動動作を示すフローチャートである。ここでは、まず感光体22および中間転写ベルト71の回転駆動を開始する(ステップS301)。そして、中間転写ベルト71の回転に同期して垂直同期センサ77から出力される垂直同期信号Vsyncが検出されるのを待つ(ステップS302)。垂直同期信号Vsyncが検出されたときには、改めて何度かの垂直同期信号Vsyncを検出してその周期を測定し、中間転写ベルト71が正常に回転していることを確認する(ステップS303)。ここで、一定時間が経過しても垂直同期信号Vsyncが検出されなかったり、その検出周期が想定された値と異なるときには、装置に異常が発生していると考えられるので、直ちに動作を停止させるのが望ましい。以上が感光体起動動作の内容である。
図6に戻って、第1初期化動作についての説明を続ける。上記のようにして現像器の状態確認および感光体の起動が終了すると、続いて、確認された現像器の状態から画像形成動作が実行可能であるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、少なくとも1つのブラック現像器が現像ユニット4の所定位置に装着されており、しかもそのトナー残量が所定値以上であれば、ブラック色によるモノクロ画像の形成が可能である。さらに、4色のトナーそれぞれに対応した現像器が所定位置に装着されており、しかも、それらのトナー残量がいずれも所定値以上であれば、さらにフルカラー画像の形成が可能である。これ以外の場合には、画像形成動作は実行することができない。また、垂直同期センサ77からの垂直同期信号Vsyncに異常がある場合にも、画像形成動作を行うことはできない。そこで、画像形成動作を行えないと判定した場合には、画像形成動作を禁止して初期化動作を終了する。
一方、画像形成動作が実行可能であると判定したときには、続いて濃度制御処理を実行する(ステップS105)。これは、パッチ画像の濃度検出結果に基づいて、装置各部の動作パラメータのうち画像濃度に影響を与えるパラメータを最適化し、画像濃度を目標濃度に制御するための処理である。この種の濃度制御技術については多くの公知技術があり、本実施形態においてもそれらの技術を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
こうして濃度制御処理が終了すると、装置は画像形成動作を実行可能な状態となる。そこで、直ちに形成すべき画像がある場合には引き続いて画像形成動作を実行する。また、形成すべき画像がない場合には、感光体22および中間転写ベルト71の回転動作をいったん停止して、外部装置から画像信号が与えられるのを待つ待機状態となる。
このように、第1初期化動作においては、現像器の状況確認と、感光体の起動動作とを併行して行う。これは、感光体22が新品でなくブレード251との接触部CPに既にトナーが堆積されているため、直ちに感光体22の回転を開始させることができ、しかも、感光体22の起動動作と、現像器の状況確認とをそれぞれ独立に行うことができるからである。こうすることにより、初期化動作に要する時間を短縮することができる。
これに対して、感光体22が新品であったときに行う動作、すなわち本発明の「初期化動作2」では、まず感光体22とブレード251との接触部CPにトナーを供給する必要がある。そして、トナーは現像ユニット4に装着されたいずれかの現像器から供給されなければならないから、トナーを供給可能な現像器が装着されていることを確認してからでなければ、感光体22の起動を行うことができない。そこで、初期化動作2(図6)では、まず現像器の状況確認を行う。その動作の内容は図7に示す通りである。その結果得られたトナー情報から、感光体22の起動を行うことができるか否かを判断する(ステップS107)。その結果、起動が可能であれば続く感光体初期化動作(ステップS108)を実行するが、不可能であれば画像形成動作を禁止して動作を終了する。
ここで、感光体22の起動が可能であるか否かについては、次のような基準で判断することができる。現像器が正しく装着されていない、あるいはトナー情報の内容がいずれの現像器にも十分なトナーが貯留されていないことを示すものであった場合には、感光体22にトナーを供給することができないので、起動動作を行うことはできない。一方、現像器が正しく装着され、しかも、少なくとも1つの現像器に所定量以上のトナーが残っている場合には、起動動作を行うことができる。
図9は感光体初期化動作を示すフローチャートである。感光体初期化動作は、感光体起動動作(図8)に対して、感光体22とブレード251との接触部CPにトナーを供給するための処理が付加されたものである。すなわち、感光体22および中間転写ベルト71の回転駆動を開始するとともに(ステップS801)、トナーの供給源として選択した1つの現像器を感光体22と対向する現像位置まで移動させる(ステップS802)。ここでは、所定量以上のトナーを貯留する現像器の中から、例えば特定のトナー色や現像ユニット4への装着位置、トナー残量の大小などの基準に則って、1つの現像器を選択する。
こうして選択された現像器および感光体22にそれぞれ所定のバイアスを印加すると(ステップS803)、当該現像器に取り付けられた現像ローラ44表面のトナーが感光体22に移動し、そのトナーがブレード251により掻き取られて、堆積空間SPに堆積する。その後は、第1初期化動作における感光体起動動作と同様にして、垂直同期信号Vsyncの検出およびその周期測定を行う(ステップS804、S805)。こうして感光体22が起動されると、続いて濃度制御処理(図6のステップS105)を行うことにより装置は画像形成動作が可能な状態となる。
このように、第2初期化動作においては、まず現像器の状態確認を行い、その結果、いずれかの現像器からトナー供給が可能であることが確認された場合には、感光体22とブレード251との接触部CPにトナーを供給しながら感光体22の起動を行う。一方、トナー供給が不可能なときには、感光体22の動作を停止する。こうすることによって、感光体22とブレード251との接触部CPにトナーが堆積されないまま感光体22を回転させることによって生じるブレード251の捲れを効果的に防止することができる。
以上のように、この実施形態においては、装置の電源投入直後および外部カバー121が閉じられた直後には、まず感光体22が新品であるか否かを判定し、その結果に応じて以後の初期化動作の内容を異ならせている。このうち、感光体22が新品でなかった場合には、感光体22とブレード251との接触部CPには既にトナーが堆積しておりブレード251の捲れが生じるおそれがないので、感光体22の起動動作を直ちに開始するとともに、これと併行して現像ユニット4に装着されている現像器の状態を確認する。このようにする第1初期化動作では、初期化動作を短時間で終了させることができる。
また、感光体22が新品であった場合に行う第2初期化処理では、まず現像器の状態を確認し、トナーの供給が可能であることが確認されれば、感光体22とブレード251との接触部CPにトナーを供給しながら感光体22の起動を行う。その一方、トナー供給が不可能である場合には初期化動作を終了する。このため、ブレード251の捲れを効果的に防止することができる。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態の画像形成装置の第2初期化動作においては、全ての現像器についてその状態確認を行った上で、感光体22の初期化を行うか否かを判定している。これに対して、以下に説明する本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態では、1つの現像器について状態確認を行う度に、その都度感光体22の起動が可能であるか否かを判断する。そして、可能と判断された場合には直ちに感光体22の起動を開始する。つまり、第1実施形態では、全ての現像器について状態確認を行い、その結果から1つの現像器をトナー供給源として選択し、感光体初期化動作を実行するのに対し、この第2実施形態では、1つでもトナー供給源として使用可能な現像器が見つかれば、その現像器をトナー供給源として感光体初期化動作を実行開始する。こうすることで、処理時間のさらなる短縮を図っている。なお、これ以外の装置構成および動作については、前記した第1実施形態と同一であるので説明を省略する。
図10は第2実施形態における初期化動作を示すフローチャートである。この実施形態における初期動作は、感光体22が新品であるか否かを判断する点(ステップS1001)、および新品でないときに第1初期化動作(ステップS1002〜S1004)を行う点で、前記した第1実施形態と共通している。一方、感光体22が新品であった場合に行う第2初期化動作の内容が第1実施形態とは相違している。
感光体22が新品であったときには、次いで現像器の状態確認を開始する。すなわち、ロータリー現像ユニット4をKアクセス位置に移動させ(ステップS1005)、現像器が装着されているか否かを確認するとともに(ステップS1006)、装着されていれば当該現像器に設けられたメモリからトナー情報を読み出す(ステップS1007)。こうして読み出されたトナー情報から、感光体22の起動を開始することができるか否かを判断する(ステップS1008)。ここでは、当該現像器に十分なトナー残量があれば感光体22の起動が可能であると判断する。
そして、感光体22の起動が可能とした場合には、その時点で感光体22の初期化動作を開始する(ステップS1009)。感光体初期化動作の内容は、第1実施形態の場合(図9)と同じである。また、これと併行して、他の現像器の状態確認を引き続き実行する(ステップS1010、S1011)。こうすることにより、初期化動作をより短時間で終了させることができる。なお、トナー供給源となる現像器の現像ローラ44に所定のバイアスを印加してトナーを感光体22に移動させる処理、および、現像器に設けられた無線通信用アンテナと本体側アンテナ109との間で通信を行う処理では、いずれも所定時間ロータリー現像ユニット4を停止させておく必要がある。したがって、感光体初期化動作および現像器の状態確認動作を併行して行う場合には、上記した2つの処理が同時に行われるようにシーケンスを構成すれば、処理に要する時間を最小にすることが可能である。
この第2実施形態の動作は、現像ユニット4に同色の現像器を複数個装着してモノクロ画像を形成するように構成された画像形成装置に適用されたときに特に有効である。というのは、それぞれ異なるトナー色の現像器を装着した装置では、それぞれの現像器のトナー色および装着位置が全て正しいことが求められるのに対し、上記のような装置では、各現像器が全て装着されていなくても使用することができるからである。そして、それらの現像器のどれを使用しても同じ効果が得られるからである。
このような観点から、図10の動作をより簡略化・効率化することも可能である。すなわち、モノクロ画像の形成は、少なくとも1つの現像器に十分なトナー残量があれば実行可能である。そこで、少なくとも1つの現像器について十分なトナーが貯留されていることが明らかとなった時点、つまりステップS1008において感光体22の起動が可能であると判断した時点で、残りの現像器についての状態確認を打ち切り、画像形成動作を実行可能な状態に移行するようにしてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、上記各実施形態においては、ロータリー現像ユニット4が本発明の「現像ロータリー」として機能している。また、感光体22およびそれを包含する感光体カートリッジ2がそれぞれ本発明の「像担持体」および「カートリッジ」として機能している。また、感光体22と当接するブレード251および外部カバー121が、それぞれ本発明の「クリーニングブレード」および「カバー部材」として機能している。また、各現像器4Y等に設けられたメモリ91〜94が、本発明の「記憶部」として機能している。また、上記各実施形態においては、現像器の状態確認動作が本発明の「情報取得動作」に相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態では、感光体22上の残留トナーを掻き取るクリーニング部25に対して本発明を適用しているが、中間転写ベルト71などの中間転写体上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に対して本発明を適用してもよい。また、上記各実施形態では像担持体(感光体)が円筒状である場合について説明したが、像担持体がベルト状である場合にも本発明は適用可能である。
また、上記各実施形態では、シート状の堆積部252を感光体用ブレード(クリーニングブレード)251に取り付けて堆積空間SPを形成しているが、堆積空間SPを形成する構成はこれに限定されるものではなく、例えば、特開2001−42721号公報に記載の装置のように、複数の部材を組み合わせて掻き取られたトナーを堆積させるように構成してもよい。
また、上記各実施形態では、感光体新旧判別ヒューズを検知して感光体22が新品であることを検知しているが、新品検知に関してはこれに限定されるものではなく、例えば感光体カートリッジ2に感光体新旧情報を記憶したメモリを搭載し、該メモリの記憶情報に基づき感光体が新品であることを検知するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、カラーおよびモノクロ画像を形成することができる画像形成装置に本発明を適用しているが、モノクロ専用の画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。また、上記各実施形態の画像形成装置はプリンタであるが、画像形成装置としては複写機やファクシミリ装置などの画像形成装置全般が含まれる。
この発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図。 図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図。 図1の画像形成装置の外観斜視図。 図1の画像形成装置の感光体カートリッジの構成を示す図。 図4の感光体カートリッジの部分拡大図。 第1実施形態における初期化動作を示すフローチャート。 現像器の状態確認動作を示すフローチャート。 感光体の起動動作を示すフローチャート。 感光体初期化動作を示すフローチャート。 第2実施形態における初期化動作を示すフローチャート。
符号の説明
2…感光体カートリッジ(カートリッジ)、 4…ロータリー現像ユニット(現像ロータリー)、 4C,4K,4M,4Y…現像器、 10…エンジンコントローラ(制御手段)、 22…感光体(像担持体)、 91〜94…メモリ(記憶部)、 121…外部カバー(カバー部材)、 251…ブレード(クリーニングブレード)

Claims (9)

  1. トナーを貯留する現像器と、
    前記現像器を装着可能となっており、所定の方向に回転自在に構成された現像ロータリーと、
    装置本体に対し着脱自在のカートリッジに取り付けられ、トナー像を担持しながら所定の回転方向に回転する像担持体と、
    前記像担持体の表面に接触して前記像担持体上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードと、
    動作停止状態にある装置を初期化して画像形成可能な状態に移行させる初期化動作を実行する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、初期化動作の実行前に前記像担持体が新品であるか否かを判断し、前記像担持体が新品でなければ前記初期化動作として下記の第1初期化動作を実行する一方、前記像担持体が新品であれば前記初期化動作として下記の第2初期化動作を実行することを特徴とする画像形成装置。
    前記第1初期化動作では、前記現像器内のトナー量に関する情報を含むトナー情報を取得する情報取得動作と、前記像担持体の回転を開始する起動動作とを併行して行う。
    前記第2初期化動作では、前記情報取得動作を行い、その結果に基づき前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断した場合には前記現像器内のトナーを前記像担持体と前記クリーニングブレードとの接触部に供給しながら前記起動動作を行う一方、行わないと判断したときには初期化動作を終了する。
  2. 前記制御手段は、装置の電源が投入された直後に前記初期化動作を実行する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 装置本体に対し開閉自在に取り付けられ、その開状態で前記カートリッジおよび前記現像器を露出させるカバー部材をさらに備え、
    前記制御手段は、前記カバー部材が閉じられた直後に前記初期化動作を実行する請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像器が、当該現像器内のトナー量に関する前記トナー情報を記憶する記憶部を備え、
    前記制御手段は、前記記憶部からの前記トナー情報の読み出しを含む前記情報取得動作を実行する請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記現像ロータリーが、互いに異なる色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっており、
    前記制御手段は、前記第2初期化動作において、予め指定された色に対応する現像器内のトナー量が所定値以上であったときに前記起動動作を行うと判断する請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記現像ロータリーが、同一色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっており、
    前記制御手段は、前記第2初期化動作において、前記現像器の少なくとも1つのトナー量が所定値以上であったときに前記起動動作を行うと判断する請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記第2初期化動作における前記起動動作を実行するときには、前記現像器のうち前記トナー情報に基づき選択した1つの現像器からトナーを前記接触部に供給する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記現像ロータリーが、同一色のトナーを貯留した複数個の前記現像器を装着可能となっており、
    前記制御手段は、前記第2初期化動作における前記情報取得動作では、前記現像ロータリーに装着された各現像器について、1個ずつ順番に前記トナー情報を取得するとともにその都度前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断したときには直ちに、当該現像器内のトナーを前記接触部に供給しながら前記起動動作を実行開始する請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. トナーを貯留する現像器を装着し所定の方向に回転自在に構成された現像ロータリーと、トナー像を担持しながら所定の回転方向に回転する像担持体と、前記像担持体の表面に接触して前記像担持体上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードとを備える画像形成装置を、動作停止状態から画像形成可能な状態に移行させる初期化方法において、
    前記像担持体が新品であるか否かを判断する工程と、
    その判断結果に応じて、下記の第1または第2初期化動作のいずれかを選択し実行する工程と
    を備えることを特徴とする画像形成装置の初期化方法。
    前記第1初期化動作は、前記像担持体が新品でなかった場合に選択されるものであり、前記現像器内のトナー量に関する情報を含むトナー情報を取得する情報取得動作と、前記像担持体の回転を開始する起動動作とを併行して行う。
    前記第2初期化動作は、前記像担持体が新品であった場合に選択されるものであり、前記情報取得動作を行い、その結果に基づき前記起動動作を行うか否かを判断し、行うと判断した場合には前記現像器内のトナーを前記像担持体と前記クリーニングブレードとの接触部に供給しながら前記起動動作を行う一方、行わないと判断したときには動作を終了する。
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