JP2006185886A - 異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池システムの異常の検出精度を向上させることが可能な異常判定装置を提供する。
【解決手段】 燃料電池システムに固有の燃料ガス漏れを考慮して燃料循環供給系の気密異常の判定を行う。当該システムに固有の燃料ガス漏れとしては、燃料電池の電解質膜を介した微量な燃料ガス透過や、燃料ガス供給源や燃料ガスの配管を形成する材料組成によって生じる微量な燃料ガス透過、燃料ガスのパージ制御に伴う燃料ガス放出がある。これらを考慮して燃料循環供給系に気密異常が生じているか否か(すなわちガス通路やガス通路に設けられた各弁に異常が生じているか否か)を判定する(ステップS3→ステップS4)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池システムの異常を検知するための技術に関する。
次世代における環境対応自動車として燃料である水素ガス(燃料ガス)と酸化ガスを化学反応させて電気を発生し、発電した電気を動力源として走行する燃料電池自動車の開発が進められている。この燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムにおいては、当該システムに生じた異常(例えば、燃料ガス漏れの異常など)を迅速かつ正確に検知することが非常に重要である。
かかる要請に応えるべく、燃料電池自動車の現在の走行状態及び道路状態から燃料ガスの使用量を推定するとともに、水素タンクの圧力に基づいて実際の燃料ガス使用量を検出し、推定した燃料ガスの使用量と検出した実際の燃料ガスの使用量とを比較することにより、燃料ガス配管の割れや弁の開閉異常に基づく燃料ガス漏れの異常を検知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−151126号公報
しかしながら、実際には供給される燃料ガス全てが燃料電池の発電に使用されるわけではない。具体的には、当該システムに固有の燃料ガス漏れにより、供給される燃料ガスの一部は発電に使用されることなく外部に放出される。この固有の燃料ガス漏れとしては、例えば燃料電池の電解質膜を介したアノード極からカソード極への微量な燃料ガス透過、燃料ガス供給源や燃料ガスの配管を形成する材料組成によって生じる微量な燃料ガス透過、燃料電池から排出される燃料ガスのパージ制御に伴う燃料ガス放出が挙げられる。このような固有の燃料ガス漏れを考慮することなく燃料ガス漏れの異常を検知した場合には、当該システムに異常が生じていないにもかかわらず、異常が生じていると判定してしまうおそれがある。
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、ガス通路の異常など、燃料電池システムの異常の検出精度を向上させることが可能な異常判定装置を提供することを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明に係る異常判定装置は、燃料電池を備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、当該システムに固有の燃料ガス漏れを考慮して異常判定を行うことを特徴とする。
かかる構成によれば、燃料電池システムに固有の燃料ガス漏れ(燃料電池の電解質膜を介した微量な燃料ガス透過(クロスリーク)や、燃料ガス供給源や燃料ガスの配管を形成する材料組成によって生じる微量な燃料ガス透過、さらには燃料ガスのパージ制御に伴う燃料ガス放出など)を考慮して、燃料電池システムの異常判定を行うため、従来技術に比して誤判断を抑制することができ、検出精度を向上させることが可能となる。
ここで、電解質膜を介したクロスリークについては以下の構成によって求めることができる。
具体的には、前記燃料電池を含むガス供給路の封止圧力の変化を検知する封止圧検知手段を備え、検知された圧力変化量から前記電解質膜を透過する燃料ガス量を求め、求めた燃料ガス量を前記クロスリーク量とすれば良い。
また、前記燃料電池の酸化ガス供給路に電解質膜を透過した燃料ガスを検知する燃料ガス検知手段を設け、当該システム停止後に検知される前記燃料ガス量に基づいて前記クロスリーク量を求めても良い。また、前記燃料電池の燃料ガス供給路に電解質膜を透過した酸化ガスを検知する酸化ガス検知手段を設け、当該システム停止後に検知される前記酸化ガス量に基づいて前記クロスリーク量を求めても良い。
さらには、当該システム停止後の前記燃料ガス圧の変化量を検知する燃料ガス圧検知手段を備え、検知された燃料ガス圧の変化量に基づいて前記クロスリーク量を求めても良い。
また、当該システム停止後の前記燃料電池の電圧変化速度を検知する電圧検知手段を備え、検知された電圧変化速度に基づいて前記クロスリーク量を求めても良い。
また、上記いずれかの構成に前記電解質膜の膜状態を検知する膜状態検知手段を設け、検知される前記クロスリーク量を求めた時の膜状態と前記異常判定を行う時の膜状態との状態差に応じて、求めたクロスリーク量を補正するようにしても良い。なお、前記電解質膜の膜状態は、温度、湿潤度の少なくともいずれ一方のパラメータに基づいて決定される態様が好ましい。
また、本発明に係る異常判定装置は、燃料電池と、該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給源とを備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、前記燃料ガス供給源から放出される燃料ガスの放出量を検出する検出手段と、前記燃料電池にて消費される燃料ガスの消費量を推定する第1推定手段と、当該システムに固有の燃料ガスの漏れ量を推定する第2推定手段と、前記各推定手段による推定結果及び前記検出手段による検出結果に基づいて当該システムの異常判定を行う判定手段とを具備することを特徴とする。
また、燃料電池を備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、前記燃料電池の発電量を検出する第1検出手段と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する供給源の残量を検出する第2検出手段と、前記燃料電池の発電量と前記供給源の残量から発電効率を求め、求めた発電効率に基づいて異常判定を行う判定手段とを具備することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、燃料電池システムの異常の検出精度を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する前に、本発明の概要について説明する。
<概要>
本発明は、燃料ガス供給源(ガスタンク、水素吸蔵タンク、水素改質器など)から燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給配管と、燃料電池のアノード極から排出される燃料オフガスを外部に排出するための燃料オフガス配管と、場合によっては燃料オフガスを燃料ガス供給配管に合流させるための燃料オフガス循環配管(これらを総称して燃料ガス配管)とを含む1つの燃料ガス系内における気密異常を検出するための装置に関するものである。
詳細には、燃料ガス系内で流体(主に燃料ガス)が気密状態とされる条件において、燃料ガス配管そのもの、またはその配管に設置される各弁の異常を系内の流体状態(例えば圧力変化)に基づいて気密異常を検出する。なお、この気密異常には、燃料ガス配管の割れや、燃料ガス配管に設けた各弁の開閉異常に基づく燃料ガス漏れの異常のほか、例えば燃料ガス配管の詰まりに基づく燃料ガス詰まりの異常があるが、以下に示す実施形態では燃料ガス漏れの異常を想定する。
ところで、このような燃料ガス系を備える燃料電池システムにおいては、当該システムに固有の燃料ガス漏れが存在する(従来技術の項参照)。詳述すると、燃料電池の電解質膜を介したアノード極からカソード極への微量な燃料ガス透過や、燃料ガス供給源や燃料ガスの配管を形成する材料組成によって生じる微量な燃料ガス透過、さらには燃料電池から排出される燃料ガスのパージ制御に伴うシステム外部への燃料ガス放出が存在するが、これら燃料ガス透過や燃料ガス放出をなんら考慮せずに、単に閉じた燃料ガス系の流体状態から系内の気密異常を判断すると、誤判断するおそれがある。
そこで、本発明では燃料ガス系内で流体(主に燃料ガス)が気密状態とされる条件において、前述したシステム固有の燃料ガス漏れ(すなわち、燃料ガス透過や燃料ガス放出)を考慮して気密異常を判断する。これにより、誤判断を抑制することが可能となる。以下、システム固有の燃料ガス漏れを考慮して気密異常を判断する燃料電池システムの詳細を説明する。
A.第1実施形態
図1は第1実施形態に係わる燃料電池システム10の概略構成を示している。ここでは、燃料電池システム10を燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hyblid Vehicle)の車載発電システムとして用いる例を示すが、各種移動体(例えば、船舶や飛行機など)に搭載される発電システムや定置用発電システムとして用いることができる。燃料電池(セルスタック)20は、複数の単セルを直列に積層して成るスタック構造を備えており、例えば、固体高分子電解質型燃料電池等から構成されている。
燃料電池システム10は、燃料電池20に接続された燃料ガス循環供給系と酸化ガス供給系とを備えている。燃料電池20の燃料ガス循環供給系(燃料ガス系)は、燃料ガス供給源30、燃料ガス供給路31、燃料電池20、燃料ガス循環路32、及びアノードオフガス流路33を含んで構成され、燃料ガス供給路31、燃料ガス循環路32、アノードオフガス流路33は、それぞれ燃料ガス供給配管、燃料オフガス循環配管、燃料オフガス配管によって構成されている。
燃料ガス供給源30は、燃料電池20に水素ガスなどの燃料ガスを供給する手段であり、例えば高圧水素タンク、水素貯蔵タンクなどによって構成される。なお、以下の説明では、適宜、燃料ガスタンク30と呼ぶ。燃料ガス供給路31は燃料ガスタンク30から放出される燃料ガスを燃料電池20のアノード極に導くためのガス流路であり、そのガス流路には上流から下流にかけてタンクバルブH201、高圧レギュレータH9、低圧レギュレータH10、水素供給バルブH200、及びFC入口バルブH21などの弁が配設されている。
高圧に圧縮された燃料ガスは高圧レギュレータH9にて中圧に減圧され、更に低圧レギュレータH10にて低圧(通常運転圧力)に減圧される。燃料ガス循環路32は未反応燃料ガスを燃料電池20に還流させるための帰還ガス流路であり、そのガス流路には上流から下流にかけてFC出口バルブH22、水素ポンプ63、及び逆止弁H52が各々配設されている。燃料電池20から排出された低圧の未反応燃料ガスは水素ポンプ63によって適度に加圧され、燃料ガス供給路31に導かれる。逆止弁H52は燃料ガス供給路31から燃料ガス循環路32への燃料ガスの逆流を抑制する。アノードオフガス流路33は燃料電池20から排出された水素オフガスをシステム外に排気するためのガス流路であり、そのガス流路にはパージバルブH51が配設されている。
上述したタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21、FC出口バルブH22、及びパージバルブH51は各ガス流路31〜33又は燃料電池20へ燃料ガスを供給し、或いは遮断するためのシャットバルブであり、例えば、電磁弁によって構成されている。このような電磁弁として、例えば、オンオフ弁、或いはPWM制御で弁開度をリニアに調整できるリニア弁等が好適である。
燃料電池20の酸化ガス供給系は、エアコンプレッサ(酸化ガス供給源)40、酸化ガス供給路41、及びカソードオフガス流路42を含んで構成されている。エアコンプレッサ40はエアフィルタ61を介して外気から取り込んだ空気を圧縮し、その圧縮エアを酸化ガスとして燃料電池20のカソード極に供給する。燃料電池20の電池反応に供した後の酸素オフガスはカソードオフガス流路42を流れてシステム外に排気される。酸素オフガスは燃料電池20での電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態になっている。加湿モジュール62は酸化ガス供給路41を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、カソードオフガス流路42を流れる高湿潤状態の酸素オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池20に供給される酸化ガスを適度に加湿する。燃料電池20に供給される酸化ガスの背圧はカソードオフガス流路42のカソード出口付近に配設された圧力調整弁A4によって調圧される。カソードオフガス流路42の下流は希釈器64に連通しており、希釈器64に酸素オフガスを供給する。希釈器64はアノードオフガス流路33の下流にも連通しており、水素オフガスと酸素オフガスとを混合希釈してシステム外に排気する。
燃料電池20で発電された直流電力の一部はDC/DCコンバータ53によって降圧され、バッテリ54に充電される。トラクションインバータ51及び補機インバータ52は燃料電池20とバッテリ54の双方又は何れか一方から供給される直流電力を交流電力に変換してトラクションモータM3と補機モータM4のそれぞれに交流電力を供給する。補機モータM4は後述の水素循環ポンプ63を駆動するモータM2やエアコンプレッサ40を駆動するモータM1等を総称している。なお、以下の説明では、燃料電池20及びバッテリ54のいずれか一方若しくは双方によって駆動されるものを負荷と総称する。
圧力センサ群PSは燃料ガス循環供給系及び酸化ガス供給系の各部の圧力を検出する複数の圧力センサによって構成され、温度センサ群TSは燃料ガス循環供給系及び酸化ガス供給系の各部の温度を検出する複数の温度センサによって構成されている。電流計IS及び電圧計VSは燃料電池20やバッテリ54の出力電流や出力電圧を検出する。
制御部50はROMやハードディスクなどのメモリ(図示略)に内蔵されている各種制御プログラムを実行することにより、燃料システム10の各部を中枢的に制御する。また、制御部50は上述した各センサから供給されるセンサ信号に基づいて燃料電池20の発電を制御するとともに、通常運転モードで走行(車速>0km/h)している間に燃料ガス循環供給系に気密異常が生じているか否かを判定する。ここで、通常運転モードとは、燃料電池20が発生する電力によって負荷を駆動している状態をいい、本実施形態では燃料電池20が発電動作状態にあるときに燃料ガス循環供給系に気密異常が生じているか否かを判定する。
かかる判定を行う際には、前述した当該システムに固有の燃料ガス漏れ(燃料ガス透過や燃料ガス放出;詳細は後述)を考慮し、燃料ガス循環供給系に気密異常が生じているか否かを判定する。これにより、従来技術に比してシステムの異常検知精度を高めることが可能となる。なお、本実施形態では燃料電池20が発電動作状態にあるときに気密異常が生じているか否かを判定するが、燃料電池20が間欠運転時(一時停止時)や起動時、作動終了時などに燃料ガス循環供給系に気密異常が生じているか否かを判定しても良い。かかる場合には、各状態でのシステム固有の燃料ガス漏れ(燃料ガス透過や燃料ガス放出)を考慮し、燃料ガス循環系に気密異常が生じているか否かを判定すれば良い。以下、本実施形態に係る異常検知処理について詳細に説明する。
図2は、燃料電池自動車が走行状態にあるときに制御部50によって間欠的に実行される異常検知処理を示すフローチャートである。
制御部(検出手段)50は、まず燃料ガスタンク30の残量を求め、求めた残量をシステム始動前の残量から減ずるなどして燃料ガスタンク30から放出された燃料ガスの放出量(すなわち積算放出量)Qaを求める(ステップS1)。詳述すると、燃料ガスタンク30の残量を求める際、制御部50は圧力センサ群PS、温度センサ群TSから供給される検出信号に基づいて燃料ガスタンク30の供給圧力、供給温度を求める。このようにして求めた供給圧力P、供給温度Tを、例えば下記式(A)、(B)に代入することでタンク残量nを求める。
PV=nzRT ・・・(A)
n=PV/(zRT) ・・・(B)
(P:圧力、V:容積(タンク容積)、n:モル数(タンク残量)、z:圧縮係数、R:気体定数、T:絶対温度)
ここで、上記式(A)、(B)に示す圧縮係数zは温度に依存する変数であるが、圧縮係数zを一定とみなしても異常検知結果に大きな影響を及ぼさないのであれば、温度値によらず常に一定の圧縮係数zを用いるようにしても良い。もちろん、その他の方法によってタンク残量nを求めても良い。
ステップS2に進むと、制御部(第1推定手段)50は燃料電池20の発電量(FC発電量)を検出し、検出した発電量から消費燃料ガス量Qbを推定する。詳述すると、制御部50は電流計IS及び電圧計VSから供給される検出信号に基づいて燃料電池20の発電量を求めた後、図1に示すメモリMに格納された消費燃料ガス量推定マップMP1を参照し、当該発電のために消費された燃料ガス量(消費燃料ガス量)Qbを推定する。消費燃料ガス量推定マップMP1は、発電量から消費燃料ガス量を推定するためのマップである。なお、本実施形態では、消費燃料ガス量推定マップMP1を利用して消費燃料ガス量Qbを推定したが、消費燃料ガス量Qbをどのように推定するかは任意である。
ステップS3に進むと、制御部(第2推定手段)50は当該システムに固有の燃料ガスの漏れ量(すなわち、燃料電池20の発電動作に伴って外部に漏れる燃料ガスの漏れ量)Qsを推定する。このシステムに固有の燃料ガスの漏れ量Qsには、燃料電池20の電解質膜を介したアノード極からカソード極への微量な燃料ガス透過量、燃料ガスタンク30や燃料ガス配管を形成する材料組成によって生じる微量な燃料ガス透過量、燃料電池20から排出される燃料ガスのパージ制御に伴うシステム外部への燃料ガス放出量が含まれる。より詳述すると、燃料ガス透過量には温度−圧力依存性を有する燃料ガスのクロスリーク量、温度依存性を有するタンクのOリング部などにおけるタンク透過量が含まれ、燃料ガス放出量には燃料ガス1次圧や2次圧及び流体温度依存性を有するパージ量が含まれる。
ここで、図1に示すメモリには、これら特性を考慮してクロスリーク量、タンク透過量、パージ量を推定するためのクロスリーク量推定マップMP2、タンク透過量推定マップMP3、パージ量推定マップMP4が格納されている。制御部50は、これら各マップを参照することにより、運転時における燃料ガスのクロスリーク量、タンク透過量、パージ量を含む燃料ガスの漏れ量Qsを推定する。なお、パージ量推定マップMPを利用してパージ量を推定する代わりに、パージ弁H51の弁開度や弁開閉時間を直接測定し、実際のパージ量を求めても良い。また、燃料ガスの漏れ量については、燃料ガスのクロスリーク量、タンク透過量、パージ量のいずれか1つを含む態様であっても良い。さらに、上記例では燃料電池20を形成する材料に起因した燃料ガス透過量の一例として電解質膜(MEA)のクロスリーク量を例示したが、これに代えて(あるいは加えて)燃料電池20を形成する他の材料(すなわち、セパレータやシール材など)に起因した燃料ガス透過量を対象としても良い。
ステップS4に進むと、制御部(判定手段)50は下記式(C)にそれぞれの値を代入し、この式が成立するか否かを判定する。ここで、下記に示す漏れ判定閾値量Qiは、燃料ガス循環供給系に気密異常が生じていないか否か(すなわち、ガス通路またはガス通路に設けられた各弁に異常が生じていないか否か)を判定するための基準値であり、制御部50により所定のタイミングで更新される。一例を挙げて説明すると、制御部50は当該システムが間欠運転モードで運転されている間に所定タイミングでクロスリーク量を求め、求めたクロスリーク量に基づいて漏れ判定閾値量Qiを更新・記憶する。なお、間欠運転モードとは、燃料電池20以外の発電機構(バッテリ54など)が発生する電力によって負荷を駆動している状態をいい、クロスリーク量は間欠運転モード(間欠運転時)で運転されている間、又は通常運転モード(通常発電時)で運転されている間に求めるのが好ましい。
Qa−Qb≦Qi+Qs ・・・(C)
制御部50は、式(C)が成立する場合には(ステップS4;YES)、ガス通路またはガス通路に設けられた各弁は正常であると判断し、処理を終了する。一方、制御部50は、式(C)が成立しない場合には(ステップS4;NO)、ガス通路またはガス通路に設けられた各弁のいずれかに異常が生じていると判断し、当該システムの運転を停止した後(ステップS5)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、システム固有の燃料ガス漏れ(すなわち、燃料ガス透過や燃料ガス放出)を考慮して燃料循環供給系の気密異常の判定を行うため、従来に比して誤判断を抑制することが可能となる。
ここで、上述した実施例では、クロスリーク量推定マップMP2を用いて燃料電池の電解質膜のクロスリーク量を求めたが、このクロスリーク量は、電解質膜を介してアノード側とカソード側の圧力差が大きく (別言すれば、アノード側の水素分子の分圧、カソード側の窒素分子の分圧、酸素分子の分圧の3者における分圧差が大きく)、温度が高いほど、さらに電解質膜の湿潤状態が高いほど、発生しやすい傾向にある。この点を考慮し、少なくとも電解質膜の分圧差、温度、湿度の一つを検出または推定することにより、電解質膜のクロスリーク量を推定しても良い。そして推定したクロスリーク量に基づいて燃料循環供給系の気密異常の判定を行ってもよい。なお、電解質膜のクロスリークには、アノードからカソードへの水素透過だけでなく、カソードからアノードへの窒素透過やカソードからアノードへの水の透過もある。よって、この窒素透過や水の透過を考慮してより正確なクロスリーク量(アノードからカソードへの水素透過量)を求める態様が好ましい。
<変形例>
(1)上述した燃料ガス供給源30が複数の燃料ガスタンクによって構成されている場合には、未使用の燃料ガスタンクを利用してタンク自体の漏れ判定を行うとともに、使用中の燃料ガスタンクを含むガス通路またはガス通路に設けられた各弁の異常判定を行うようにしても良い。
(2)上述した燃料ガスの漏れを検知する方法として圧力方式を利用する方法が考えられるが、圧力方式を採用した場合には、容積が大きくなると所定の燃料ガス漏れ量を検知するのに多くの時間を要するため、起動時などは特に問題になる。そこで、図1に示すタンクバルブH201からレギュレータH9、H10、水素供給バルブH200に至るまでの配管部分については圧力方式を利用して検知し、水素供給バルブH200の少し上流から後の部分を容器に入れるとともに(図1に示す点線部分参照)、二重配管にてスタック・ケースと接続しても良い(図1に示す一点鎖線部分参照)。これにより、水素供給バルブH200よりも下流に位置するバルブ(FC入口バルブH21、FC出口バルブH22など)を廃止できるメリットがある。
(3)また、燃料ガスの漏れを検知する方法として燃料ガス検知器(燃料ガス濃度計など)を利用する場合には、水素検知器を容器搭載位置の高い方に設定することで容器内の燃料ガス漏れを検知することができる。
(4)また、燃料ガス通路を構成する配管として樹脂配管(燃料ガスが透過する配管)を採用しても良い。かかる場合、例えばファンなどにより外気を導入し、排出ポートをエア排気管に導入することにより希釈した状態で燃料ガスを放出することが可能となる。
B.第2実施形態
上述した第1実施形態では、システム固有の燃料ガス漏れ(すなわち、燃料ガス透過や燃料ガス放出)を考慮して燃料循環供給系の気密異常が生じているか否かを判定したが、燃料ガス供給源30の残量変化と燃料電池20の出力値に基づいて発電効率を算出し、発電効率に基づいて燃料電池20に異常が生じているか否かを判定しても良い。周知のとおり、燃料電池20の膜が湿潤状態でない場合や触媒が劣化している場合、燃料電池20の発電効率は低下する。かかる特性を利用し、上記の如く求めた発電効率と設定した閾値発電効率とを比較して燃料電池20に異常が生じているか否かを判定しても良い。より詳述すると、制御部(第1検出手段、第2検出手段)50は、まず、燃料電池20の発電量を検出するとともに、燃料ガス供給源30の残量を検出する(第1実施形態参照)。次に、制御部50は検出した燃料ガス供給源30の残量から燃料ガスの使用量を求め(または推定し)、求めた燃料ガスの使用量と検出した燃料電池20の発電量から発電効率を求める。最後に、制御部(判定手段)50は求めた発電効率と設定されている閾値発電効率とを比較し、求めた発電効率が閾値発電効率を下回っている場合には燃料電池20に異常が生じていると判定する。かかる構成を採用することで、燃料電池20に生じた異常を精度良く検知することが可能となる。
C.第3実施形態
上述した第1実施形態では、クロスリーク量推定マップMP2を用いて燃料電池の電解質膜のクロスリーク量を求めたが、以下に示す様々な方法によってクロスリーク量を求めても良い。
図3は、第3実施形態に係る燃料電池システム10’の構成を示す図である。燃料電池システム10’は、酸化ガス供給路41に配置された水素ガスディテクタDT1と、燃料ガス供給路31に配置された窒素ガスディテクタDT2とを備えている。水素ガスディテクタDT1は、燃料電池20のアノードからカソードへリークした燃料ガス量(すなわち水素ガス量)を検知し、検知結果を制御部50に通知する一方、窒素ガスディテクタDT2は、燃料電池20のカソードからアノードへリークした窒素ガス量を検知し、検知結果を制御部50に通知する。かかる水素ガスディテクタDT1及び窒素ガスディテクタDT2が設けられている点を除けば前掲図1に示す燃料電池システム10と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
<第1の方法>
図4は、第1の方法を説明するためのフローチャートである。
第1の方法では、燃料電池システム10が完成した後(出荷前など)に、クロスリーク量の初期値を求める。具体的には、まず、燃料電池システム10が完成した後にディテクタなどを利用して気密異常が生じていないことを確認する(ステップSa1)。確認が終了すると、クロスリークの初期値を求めるべく、FC出口バルブH22を閉じ、FC入口バルブH21を開いた状態で燃料ガス供給源30から燃料ガスを供給し、燃料電池20及び燃料ガス供給路31に燃料ガスを充満させる。その後、FC出口バルブH22を閉じることで、燃料電池20及び燃料ガス供給路31に燃料ガスを封止し、このときの封止圧力の変化を圧力センサや図示せぬ燃料ガスフローメータ(封止圧検知手段)などによって検知する(ステップSa2)。なお、燃料ガスの代わりに不活性ガスを利用して封止圧力の変化を検知しても良いのはもちろんである。制御部30は、燃料ガスフローメータ等によって検知される圧力変化から燃料ガスの漏れ量(すなわち燃料ガスの透過量)を求め(ステップSa3)、求めた漏れ量をクロスリーク量Qの初期値としてクロスリーク量推定マップMP2に設定し(ステップSa4)、処理を終了する。その後、燃料電池システム10が出荷され、発電が開始されると、制御部50は第1実施形態と同様、クロスリーク量Qの初期値が設定されたクロスリーク量推定マップMP2などを利用して当該システムに固有の全ての燃料ガスの漏れ量Qsを求め、求めた燃料ガスの漏れ量Qsを考慮して気密異常の判定を行う。なお、クロスリーク量推定マップMP2に設定したクロスリーク量Qの初期値は、第1実施形態と同様、所定のタイミング(例えば、間欠運転毎)で更新すれば良い。また、気密異常の判定方法については第1実施形態において詳細を明らかにしたため、これ以上の説明は割愛する。
<第2の方法>
図5は、第2の方法を説明するためのフローチャートである。
第2の方法では、図3に示す水素ガスディテクタ(燃料ガス検知手段)DT1、窒素ガスディテクタ(酸化ガス検知手段)DT2の少なくともいずれか一方のディテクタを利用(以下では水素ガスディテクタDT1のみを利用)してクロスリーク量を求める。具体的には、燃料電池システム10を停止(若しくは間欠運転を開始)してから所定時間(例えばx秒)経過後の燃料ガス濃度Aを水素ガスディテクタDT1を用いて検知する(ステップSb1→ステップSb2)。
図6は、燃料ガス濃度Aからクロスリーク量Qを求めるためのマップMP21を例示した図である。なお、マップMP21はメモリMや制御部50内に格納されている(以下に示すマップも同様)。制御部50は、水素ガスディテクタDT1によって水素ガス濃度Aが検知されると、検知された水素ガス濃度AとマップMP21とを比較することにより、検知された水素ガス濃度Aに対応するクロスリーク量Qを得る(ステップSb3)。そして、制御部50は、このようにして得たクロスリーク量Qをクロスリーク量推定マップMP2に設定し(ステップSb4)、処理を終了する。なお、クロスリーク量推定マップMP2に設定した後の動作については第1の方法と同様であるため説明を割愛する。また、水素ガス濃度Aとクロスリーク量Qが関数として表される場合には、マップMP21の代わりに関数をメモリM等に格納しても良い。
<第3の方法>
図7は、第3の方法を説明するためのフローチャートである。
第3の方法では、当該システム停止後の燃料ガスの圧力(以下、燃料ガス圧)の変化を検出してクロスリーク量Qを求める。周知のとおり、燃料ガスの主成分である水素分子は酸化ガスの主成分である窒素分子に比べて非常に小さいため、アノードからカソードへの水素透過スピードはカソードからアノードへの窒素透過スピードに比べて速い。この透過スピードの差により、システム停止後の燃料ガス供給路31における燃料ガス圧は負圧になる。第3の方法では、この現象を利用してクロスリーク量Qを求める。具体的には、上記第2の方法と同様、燃料電池システム10を停止した後、燃料ガスを消費またはパージすることにより、燃料ガス供給路31における燃料ガス圧を所定圧力P1(例えば、100kPa程度の大気圧)まで低下させる(ステップSc1→ステップSc2)。そして、システム停止から所定時間(例えばx秒)経過後の燃料ガス供給路31における燃料ガス圧を圧力センサ(燃料ガス圧検知手段)を用いて検知し、燃料ガス圧変化量(P1−P2)を求める(ステップSc3→ステップSc4)。
図8は、燃料ガス圧変化量(P1−P2)からクロスリーク量Qを求めるためのマップMP22を例示した図である。図8に示すように、燃料ガス圧変化量(P1−P2)が大きくなるにつれクロスリーク量Qは大きくなる。制御部50は、上記の如く燃料ガス圧変化量(P1−P2)を求めると、求めた燃料ガス圧変化量(P1-P2)とマップMP22とを比較することにより、求めた燃料ガス圧変化量(P1−P2)に対応するクロスリーク量Qを得る(ステップSc5)。そして、制御部50は、このようにして得たクロスリーク量Qをクロスリーク量推定マップMP2に設定し(ステップSc6)、処理を終了する。なお、クロスリーク量推定マップMP2に設定した後の動作については第1の方法と同様であるため説明を割愛する。
<第4の方法>
図9は、第4の方法を説明するためのフローチャートである。
第4の方法では、当該システム停止後(若しくは間欠運転開始後)の電圧降下スピード(電圧変化速度)を検出してクロスリーク量を求める。具体的には、まず、燃料電池システム10を停止(若しくは間欠運転を開始)した後、停止(若しくは間欠運転開始)直後の電圧(スタック電圧)V1を電圧計(電圧検知手段)VSを用いて検知する(ステップSd1→ステップSd2)。その後、システム停止(若しくは間欠運転開始)から所定時間経過後の電圧V2を電圧計VSを用いて検知し、電圧降下を示す差分電圧(V1−V2)を求める(ステップSd3→ステップSd4)。
図10は、差分電圧(V1−V2)からクロスリーク量Qを求めるためのマップMP23を例示した図である。図10に示すように、差分電圧(V1−V2)が大きくなるにつれ、言い換えれば電圧降下スピードが速くなるにつれクロスリーク量Qは大きくなる。制御部50は、上記の如く差分電圧(V1−V2)を求めると、求めた差分電圧(V1−V2)とマップMP23とを比較することにより、求めた差分電圧(V1−V2)に対応するクロスリーク量Qを得る(ステップSd5)。そして、制御部50は、このようにして得たクロスリーク量Qをクロスリーク量推定マップMP2に設定し(ステップSd6)、処理を終了する。なお、クロスリーク量推定マップMP2に設定した後の動作については第1の方法等と同様であるため説明を割愛する。
<第5の方法>
図11は、第5の方法を説明するためのフローチャートである。
第5の方法では、上記第1〜第4の方法によって求めたクロスリーク量Qに補正を施す。周知のとおり、クロスリーク量Qは燃料電池20の電解質膜の状態(湿潤度や温度;以下、膜状態と総称)に応じて変化するため、第1〜第4の方法によってクロスリーク量Qを求めたときの膜状態と気密異常判定を行うときの膜状態が異なれば、当然にクロスリーク量Qも異なる。よって、第5の方法では膜状態に応じてクロスリーク量Qを補正する。
具体的には、まず、上記第1〜第4の方法によってクロスリーク量Qを求める(ステップSe1)。かかるクロスリーク量Qを求める際には、温度センサ(膜状態検知手段)によって燃料電池20の温度(スタック温度)T0を計測し、膜状態を把握する(ステップSe2)。なお、温度センサによって燃料電池20の温度T0を直接計測する代わりに、冷却機構(図示略)の冷媒の温度を計測しても良い。また、温度ではなく湿潤度によって膜状態を把握するのであれば、燃料電池20の温度を計測する代わりに電解質膜の膜抵抗値を測定すれば良い。もちろん、温度及び湿潤度の両パラメータを考慮して膜状態を把握しても良い。その後、気密異常の判定を行う際には、温度センサによって燃料電池20の温度T1を計測し(ステップSe3)、現時点における膜状態を把握した後、燃料電池20の差分温度(T1−T0)を求める(ステップSe4)。
図12は、差分温度(T1−T0)からクロスリーク量の補正係数Cを求めるためのマップMP24を例示した図である。図12に示すように、差分温度(T1−T0)が大きくなるにつれ、補正係数Cは大きくなる。気密異常を判定する際のクロスリーク量(以下、補正後のクロスリーク量)Q’は、上記の如く求めたクロスリーク量Qに補正係数Cを乗することで求まるため(下記式(1)参照)、補正係数Cが大きくなれるにつれ、補正後のクロスリーク量Q’も大きくなる。
Q’=Q*C ・・・(1)
制御部50は、差分温度(T1−T0)を求めると、求めた差分温度(T1−T0)とマップMP24とを比較することにより、求めた差分温度(T1−T0)に対応する補正係数Cを得る(ステップSe5)。制御部50は、このようにして求めたクロスリーク量Qに補正係数Cを乗することで、補正後のクロスリーク量Q’を得る(ステップSe6)。そして、制御部50は、補正後のクロスリーク量Q’をクロスリーク量推定マップMP2に設定し(ステップSe7)、処理を終了する。なお、クロスリーク量推定マップMP2に設定した後の動作については第1の方法等と同様であるため説明を割愛する。また、上記例では第1〜第4の方法によってクロスリーク量Qを求めたが、これに限る趣旨ではなく、クロスリーク量Qを求めることが可能なあらゆる方法を採用することができる。
<第6の方法>
上記第5の方法では、温度センサ等を用いて膜状態を把握し、クロスリーク量を求めたときの膜状態と気密異常判定を行うときの膜状態の差に応じてクロスリーク量を補正したが、把握される膜状態から直接クロスリーク量を求めるようにしても良い。
具体的には、実験などにより温度や湿潤度毎のクロスリーク量を求め、マッピングしたマップをメモリMなどに格納しておく。気密異常判定を行う際には、温度センサ等を用いて膜状態を把握し、上記マップを参照することで、当該膜状態に応じたクロスリーク量を求めれば良い。
D.その他
以上説明した各実施形態及び変形例に係る制御部の諸機能は、CPUがメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現されるため、かかるプログラムについてCD−ROM等の記録媒体に記録して頒布したり、インターネット等の通信ネットワークを介して頒布しても良い。
第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 同実施形態に係る異常検知処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 同実施形態に係る第1の方法を説明するためのフローチャートである。 同実施形態に係る第2の方法を説明するためのフローチャートである。 同実施形態に係る第2の方法を説明するためのマップを例示した図である。 同実施形態に係る第3の方法を説明するためのフローチャートである。 同実施形態に係る第3の方法を説明するためのマップを例示した図である。 同実施形態に係る第4の方法を説明するためのフローチャートである。 同実施形態に係る第4の方法を説明するためのマップを例示した図である。 同実施形態に係る第5の方法を説明するためのフローチャートである。 同実施形態に係る第5の方法を説明するためのマップを例示した図である。
符号の説明
10…燃料電池システム 20…燃料電池 30…燃料ガス供給源 31…燃料ガス供給路 32…燃料ガス循環路 33…アノードオフガス流路 40…エアコンプレッサ 41…酸化ガス流路 42…カソードオフガス流路 50…制御部 54…バッテリ H201…タンクバルブ H9…高圧レギュレータ H10…低圧レギュレータ H200…水素供給バルブ H21…FC入口バルブ H22…FC出口バルブ H51…パージバルブ MP1…消費燃料ガス量推定マップ MP2…クロスリーク量推定マップ MP3…タンク透過量推定マップ MP4…パージ量推定マップ DT1…水素ガスディテクタ DT2…窒素ガスディテクタ

Claims (23)

  1. 燃料電池を備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、当該システムに固有の燃料ガス漏れを考慮して異常判定を行うことを特徴とする異常判定装置。
  2. 前記固有の燃料ガス漏れは、少なくとも当該システムを構成する部材に起因した燃料ガス透過、当該システム外部への意図した燃料ガス放出のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記意図した燃料ガス放出は、前記燃料電池から排出される燃料ガスのパージ制御に伴う燃料ガス放出であることを特徴とする請求項2に記載の異常判定装置。
  4. 前記部材に起因した燃料ガス透過は、当該システムを構成する燃料ガス供給源、燃料ガス配管、燃料電池を形成する材料に起因した燃料ガス透過であることを特徴とする請求項2または3に記載の異常判定装置。
  5. 前記燃料電池を形成する材料に起因した燃料ガス透過は、該燃料電池を形成する電解質膜のクロスリークであることを特徴とする請求項4に記載の異常判定装置。
  6. 前記燃料電池を含むガス供給路の所定閉空間における封止圧力の変化を検知する封止圧検知手段を備え、検知された圧力変化量から前記電解質膜を透過する燃料ガス量を求め、求めた燃料ガス量を前記クロスリーク量とすることを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  7. 前記燃料電池の酸化ガス供給路には、電解質膜を透過した燃料ガスを検知する燃料ガス検知手段が設けられ、当該システム停止後に検知される前記燃料ガス量に基づいて前記クロスリーク量を求めることを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  8. 前記燃料電池の燃料ガス供給路には、電解質膜を透過した酸化ガスを検知する酸化ガス検知手段が設けられ、当該システム停止後に検知される前記酸化ガス量に基づいて前記クロスリーク量を求めることを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  9. 当該システム停止後の前記燃料ガス圧の変化量を検知する燃料ガス圧検知手段を備え、検知された燃料ガス圧の変化量に基づいて前記クロスリーク量を求めることを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  10. 当該システム停止後の前記燃料電池の電圧変化速度を検知する電圧検知手段を備え、検知された電圧変化速度に基づいて前記クロスリーク量を求めることを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  11. 前記電解質膜の膜状態を検知する膜状態検知手段を備え、検知される前記クロスリーク量を求めた時の膜状態と前記異常判定を行う時の膜状態との状態差に応じて、求めたクロスリーク量を補正することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1の請求項に記載の異常判定装置。
  12. 前記電解質膜の膜状態は、温度、湿潤度の少なくともいずれ一方のパラメータに基づいて決定されることを特徴とする請求項11に記載の異常判定装置。
  13. 前記電解質膜の膜状態を検知する膜状態検知手段を備え、検知された膜状態に応じて前記クロスリーク量を設定することを特徴とする請求項5に記載の異常判定装置。
  14. 前記燃料電池の発電動作時に、前記異常判定を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1の請求項に記載の異常判定装置。
  15. 燃料電池と、該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給源とを備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、
    前記燃料ガス供給源から放出される燃料ガスの放出量を検出する検出手段と、
    前記燃料電池にて消費される燃料ガスの消費量を推定する第1推定手段と、
    当該システムに固有の燃料ガスの漏れ量を推定する第2推定手段と、
    前記各推定手段による推定結果及び前記検出手段による検出結果に基づいて当該システムの異常判定を行う判定手段と
    を具備することを特徴とする異常判定装置。
  16. 前記固有の燃料ガスの漏れ量は、少なくとも当該システムを構成する部材に起因した燃料ガス透過量、当該システム外部への意図した燃料ガス放出量のいずれかを含むことを特徴とする請求項15に記載の異常判定装置。
  17. 前記意図した燃料ガス放出量は、前記燃料電池から排出される燃料ガスのパージ制御に伴う燃料ガス放出量であることを特徴とする請求項16に記載の異常判定装置。
  18. 前記部材に起因した燃料ガス透過量は、当該システムを構成する燃料ガス供給源、燃料ガス配管、燃料電池を形成する材料に起因した燃料ガス透過量であることを特徴とする請求項16または17に記載の異常判定装置。
  19. 前記燃料電池を形成する材料に起因した燃料ガス透過量は、該燃料電池を形成する電解質膜のクロスリーク量であることを特徴とする請求項18に記載の異常判定装置。
  20. 前記判定手段は、前記検出手段によって検出される燃料ガスの放出量をQa、前記第1推定手段によって推定される燃料ガスの消費量をQb、前記第2推定手段によって推定される燃料ガスの漏れ量をQs、設定される漏れ判定閾値量をQiと仮定した場合、下記式(1)が成立するときに当該システムに異常が生じていると判定することを特徴とする請求項15〜19のいずれか1の請求項に記載の異常判定装置。
    Qa−Qb≦Qi+Qs ・・・(1)
  21. 前記判定手段は、当該システムが間欠運転されている間に前記燃料電池を形成する電解質膜のクロスリーク量を求め、求めたクロスリーク量に基づいて前記漏れ判定閾値量Qiを更新することを特徴とする請求項20に記載の異常判定装置。
  22. 前記判定手段は、前記各推定手段による推定結果及び前記検出手段による検出結果に基づいて、当該システムを構成する燃料ガス配管又は燃料ガス配管に設けられた弁に異常が生じているか否かを判定することを特徴とする請求項15〜21のいずれか1の請求項に記載の異常判定装置。
  23. 燃料電池を備えた燃料電池システムの異常判定を行う異常判定装置において、
    前記燃料電池の発電量を検出する第1検出手段と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する供給源の残量を検出する第2検出手段と、
    前記燃料電池の発電量と前記供給源の残量から発電効率を求め、求めた発電効率に基づいて異常判定を行う判定手段と
    を具備することを特徴とする異常判定装置。
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