JP2006185467A - 貼り合せ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 薄膜状のシートと基板とを貼り合せる時に、シートと基板との貼り合わせ位置がずれることなく、正確に貼り合せることができる貼り合せ装置を提供する。
【解決手段】 薄膜状のシート3を扁平な板状の基板2に貼り合せる貼り合せ装置であって、互いに平行に且つ離した状態で保持されたシート3及び基板2を収容する真空槽11と、真空槽の内部で、基板を押圧することで、シートに貼り合せる押圧部材18と、真空槽の内部を真空雰囲気にするため、該真空槽の側壁部に設けられた排気口21aとを備え、真空槽11の内部に、シート側から排気口側に向って流れる排気気流を整流する整流手段25が設けられている。
【選択図】 図4
【解決手段】 薄膜状のシート3を扁平な板状の基板2に貼り合せる貼り合せ装置であって、互いに平行に且つ離した状態で保持されたシート3及び基板2を収容する真空槽11と、真空槽の内部で、基板を押圧することで、シートに貼り合せる押圧部材18と、真空槽の内部を真空雰囲気にするため、該真空槽の側壁部に設けられた排気口21aとを備え、真空槽11の内部に、シート側から排気口側に向って流れる排気気流を整流する整流手段25が設けられている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、薄膜状のシートを基板に貼り合せる貼り合せ装置及び貼り合せ方法に関する。
従来、光ディスクとしては、例えば、CD(compact disc),CD−R(compact disc-recordable),DVD(digital versatile disc),DVD−R(digital versatile disc-recordable)等が既に普及している。
また、近年、光ディスクに対しては、映像情報等の情報を更に大量に格納したいという要望があり、記録情報の高密度化の検討が進んでいる。このような光ディスクに対する情報記録密度は、概ねディスク上の光ビームのスポットサイズで決まり、このスポットサイズは、レーザ波長をλ、対物レンズの開口数をNAとすると、λ/NAに比例する。このため、光ディスクに対する記録密度を高めるためには、レーザ光の短波長化が必要となるとともに、対物レンズの高NA化が効果的である。しかし、光ディスクの傾きにより発生するコマ収差はNAの3乗に比例して大きくなるため、高NA化によってディスクのチルト等による傾きに対するマージンが極めて小さくなり、わずかな傾きでもビームスポットがぼやけ、高密度での記録及び再生が実現できなくなる。従って、高密度化に適した従来の光ディスクでは、高NA化に伴うディスクの傾きによるコマ収差の増加を抑制するため、レーザ光の透過層として、十分薄い(例えば、0.1mm程度)カバー層がディスク基板に設けられている。
光ディスクの製造ラインにおいて、例えば下記特許文献1に示すように、予め記録層が形成されたディスク基板の記録面上に光透過性を有する薄膜状の樹脂からなるカバー層を貼り合せ形成する工程で行われている。
図8は、ディスク基板にカバー層を貼り合せる際の状態を説明する図である。
図8に示すように、先に、支持台131が図示しないターンテーブル上に配置されており、該支持台131の上面に形成された支持部132に、カバー層102を配置する。このとき、カバー層102は、片側の面に形成された粘着膜を上方に向け、且つ、支持部132から上方に突出するように形成されたセンターピン133に中心部の開口を挿通させた状態で配置される。次に、支持台131に配置されたカバー層102の上方に、予め記録層が形成されたディスク基板101を図示しないアーム等によって搬送し、中心開口にセンターピン133を挿通させる。このとき、ディスク基板101は、センターピン133における縮径された先端部133aにおいて、カバー層102の開口より径の小さい中心開口が係止され、記録層をカバー層102側に向けた状態で保持される。そして、ディスク基板101が、カバー層102の中心軸と該ディスク基板101の中心軸S1とが一致するように、カバー層102に対して離間した状態で保持され、図9に示す貼り合せ装置200に搬送される。次に、そして、支持台131に保持されたカバー層102及びディスク基板101を貼り合せ装置200の真空槽201に移動し、真空槽201を真空雰囲気に設定する。その後、センターピン133を下方に移動し、ディスク基板101をカバー層102の上面の粘着膜に接触させるとともに、押圧部材202を下降させ、カバー層102と貼り合わされ、光ディスク100が製作される。
図8に示すように、先に、支持台131が図示しないターンテーブル上に配置されており、該支持台131の上面に形成された支持部132に、カバー層102を配置する。このとき、カバー層102は、片側の面に形成された粘着膜を上方に向け、且つ、支持部132から上方に突出するように形成されたセンターピン133に中心部の開口を挿通させた状態で配置される。次に、支持台131に配置されたカバー層102の上方に、予め記録層が形成されたディスク基板101を図示しないアーム等によって搬送し、中心開口にセンターピン133を挿通させる。このとき、ディスク基板101は、センターピン133における縮径された先端部133aにおいて、カバー層102の開口より径の小さい中心開口が係止され、記録層をカバー層102側に向けた状態で保持される。そして、ディスク基板101が、カバー層102の中心軸と該ディスク基板101の中心軸S1とが一致するように、カバー層102に対して離間した状態で保持され、図9に示す貼り合せ装置200に搬送される。次に、そして、支持台131に保持されたカバー層102及びディスク基板101を貼り合せ装置200の真空槽201に移動し、真空槽201を真空雰囲気に設定する。その後、センターピン133を下方に移動し、ディスク基板101をカバー層102の上面の粘着膜に接触させるとともに、押圧部材202を下降させ、カバー層102と貼り合わされ、光ディスク100が製作される。
ところで、図9に示す貼り合せ装置200のように、真空環境下で貼り合せる場合に、真空槽の内部では、真空排気時に排気気流が排気口に急激に流れる現象が生じ、この影響で、支持台131に支持されたカバー層102の位置が僅かにずれてしまい、ディスク基板101に対する貼り合せ位置がずれてしまう点で改善の余地があった。
また、カバー層において、製造工程でカールが生じることもあり、このようなカールを有するカバー層をディスク基板に貼り合せる場合には、上記の排気気流の影響を更に受けやすくなる。
また、カバー層において、製造工程でカールが生じることもあり、このようなカールを有するカバー層をディスク基板に貼り合せる場合には、上記の排気気流の影響を更に受けやすくなる。
上記特許文献1では、カバー層を高い真空圧で吸着保持させて貼り合せを行っているが、貼り合せ時に発生する気泡を少なくするにはさらに高い真空雰囲気での貼り合せが必要であり、このような真空吸着で保持させるには吸着によるカバー層の変形や真空圧のバランス管理による設備費が増大してしまうことが避けられない。
上記特許文献2では、排気の吸入抵抗をバルブで制御しているが、吸入抵抗を変える場合には排気時間が長くなってしまい、生産タクトが低下するといった問題があった。
本発明は、薄膜状のシートと基板とを貼り合せる時に、シートと基板との貼り合わせ位置がずれることなく、正確に貼り合せることができる貼り合せ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、薄膜状のシートを扁平な板状の基板に貼り合せる貼り合せ装置であって、互いに平行に且つ離した状態で保持された前記シート及び前記基板を収容する真空槽と、前記真空槽の内部で、前記基板を押圧することで、前記シートに貼り合せる押圧部材と、前記真空槽の内部を真空雰囲気にするため、該真空槽の側壁部に設けられた排気口とを備え、前記真空槽の内部に、前記シート側から前記排気口側に向って流れる排気気流を整流する整流手段が設けられていることを特徴とする貼り合せ装置によって達成される。
本発明にかかる貼り合せ装置によれば、真空槽の内部でシートと基板との貼り合わせを行うときに、排気される真空槽の内部で生じる排気気流を整流手段によって整流することができ、シートが排気気流によって吹き上げられることがなく、基板との貼り合せ位置がずれてしまうことを防止することができる。
また、本発明にかかる貼り合せ装置を用いれば、光ディスク用のディスク基板と薄膜状のカバー層とを正確に貼り合せることができ、光ディスクの製造効率を向上させることができる。
上記貼り合わせ装置は、真空槽が、シート及び基板を収容する第1の真空室と、第1の真空室を覆うように形成され且つ排気口が設けられた第2の真空室とを有し、第1の真空室に、真空槽から内部の空気を排気する際に、該第1の真空室の内部から第2の真空室へ排気気流を流れさせる複数の排気窓が形成され、複数の排気窓がシート及び基板の周りを囲むように配置されていることが好ましい。こうすれば、真空槽の排気時に、排気気流がシート及び基板の周囲に設けられた複数の排気窓のそれぞれから流通するようになり、保持されたシート近傍において局所的に急激な排気気流が生じることがなく、シートの位置がずれてしまうことを防止できる。従って、シートと基板との貼り合せ位置がずれてしまうことをより一層確実に防止することができる。
上記貼り合わせ装置は、整流手段が、シート及び基板の周りを囲むように、真空槽の内部に設けられた整流壁であって、整流壁が、真空槽の真空排気時に、シート及び基板近傍から吸引された排気気流を該整流壁の下方側に迂回させるように設けられていることが好ましい。こうすれば、真空槽の排気時に、シート及び基板近傍から吸引された排気気流は、先ず整流壁によって下方側へ流れて、整流壁を迂回した後に排気口から排気される。このとき、シート及び基板近傍では、排気気流は、整流壁を迂回するために下方側へ流れるため、シートが吹き上げられることが回避され、シートと基板との貼り合せ位置がずれることをより一層確実に防止することができる。
上記貼り合わせ装置は、整流手段が、シート及び基板の周りを囲むように、真空槽の内部に設けられた整流壁であって、整流壁の端部と保持手段とが接触し、端部の一部を保持手段と離間させてなるスリットが設けられ、真空槽の真空排気時に、スリットからシートの面方向と平行に排気気流が流れることが好ましい。こうすれば、真空槽の排気時に、スリットを介して排気気流を流すことで、シート近傍の空気が該シートの面方向と平行に流れるため、シートが吸引された空気によって吹き上げられてしまうことを防止できる。このため、シートと基板との貼り合せ位置がずれることをより一層確実に防止することができる。
本発明によれば、薄膜状のシートと基板とを貼り合せる時に、シートと基板との貼り合わせ位置がずれることなく、正確に貼り合せることができる貼り合せ装置を提供できる。
以下、本発明にかかる貼り合せ装置の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下の実施形態では、光ディスクの製造プロセスである、カバー層とディスク基板とを貼り合せる貼り合せ装置を参照して説明するが、本発明にかかる貼り合せ装置はこれに限定されず、薄膜状のシートと基板とを貼り合せるものに適用することができる。
図1は、以下の実施形態の貼り合せ装置により製造される光ディスクを示す、一部拡大された断面図を含む図である。
光ディスク1は、従来のDVDと比較してより高密度な情報記録を可能とするものであり、例えば、従来の光ディスクと比較して、記録再生用のレーザ光として短波長の青紫レーザ光を用いるとともに、ディスク駆動装置の対物レンズの開口数NAを0.85程度まで増大することで、12cm径の光ディスク1の片面記録容量を27ギガバイト程度まで高めることができるものである。
光ディスク1は、従来のDVDと比較してより高密度な情報記録を可能とするものであり、例えば、従来の光ディスクと比較して、記録再生用のレーザ光として短波長の青紫レーザ光を用いるとともに、ディスク駆動装置の対物レンズの開口数NAを0.85程度まで増大することで、12cm径の光ディスク1の片面記録容量を27ギガバイト程度まで高めることができるものである。
光ディスク1は、円盤状に形成されたディスク基板2を備えている。図1中のX部分の拡大図に示すように、ディスク基板2の片側の面には、情報の記録層4と、該記録層4とを覆うようにカバー層3とが順に積層されている。
記録層4は、ディスク基板2上に、光反射層8と光吸収層7とを順に積層することで形成される。カバー層3は、樹脂フィルム5と、該樹脂フィルム5の片側の面に形成された粘着膜6とで構成され、光透過性を有する保護層として機能する。
ディスク基板2は、ポリカーボネイト等の樹脂を素材としてモールド成形されたものである。また、カバー層3の樹脂フィルム5としては、例えば、ポリカーボネイトや光硬化性のアクリル系樹脂,紫外線硬化性のアクリル系樹脂,TAC,PMMA等であり、粘着膜6としては、アクリル系,ゴム系,シリコン系等の粘着剤により形成され、特に、アクリル系の粘着剤を用いると透明性及び耐久性の点で良好である。
本実施形態において、光ディスク1のカバー層3の厚さは、95μmから105μmの範囲とすることができ、樹脂フィルム5の厚さの範囲が10μmから100μmの範囲とすることができ、また、粘着膜6の厚さの範囲が5μmから30μmの範囲とすることができる。
ディスク基板2の中心部には光ディスク1の回転中心となる軸Sを中心とした円形の中心開口2aが設けられている。また、カバー層3の中心部には、軸Sを中心として、中心開口2aよりも径が大きい円形の開口部3aが形成されている。
図2は、本発明にかかる貼り合せ装置の第1の実施形態を示す図である。
貼り合せ装置10は、支持フレーム12と、該支持フレーム12に保持された第1リニアアクチュエータ13と、該リニアアクチュエータ13に連結された駆動ロッド部16と、駆動ロッド16の下方端部に固定された加圧部材17と、を備えている。また、貼り合せ装置10は、支持フレーム12を保持する本体フレーム14と、該本体フレーム14の上方に設けられた第2リニアアクチュエータ15とを備えている。
貼り合せ装置10は、支持フレーム12と、該支持フレーム12に保持された第1リニアアクチュエータ13と、該リニアアクチュエータ13に連結された駆動ロッド部16と、駆動ロッド16の下方端部に固定された加圧部材17と、を備えている。また、貼り合せ装置10は、支持フレーム12を保持する本体フレーム14と、該本体フレーム14の上方に設けられた第2リニアアクチュエータ15とを備えている。
貼り合せ装置10は、支持フレーム12の下方に真空槽11が設けられている。真空槽11は、上端面が支持フレーム12に固定され、下端面が開放した容器状の部材である。
貼り合せ工程時には、真空槽11を上部に設けた第2アクチュエータ15で降下させて該真空槽11の下端面を支持台31の上面に強い圧力で接触させるとともに、該真空槽11に接続された排気管21及び22から真空槽11の内部の空気を排気することで、真空槽11の内部空間12を真空環境に維持する。このように、真空環境下において、センターピン33を降下させて、カバー層3とディスク基板を接触させ、加圧部材17を降下させて押圧部18でディスク基板2の上面を押圧して貼り合せを行う。このとき、真空槽11の内部で貼り合せることで、貼り合わされたディスク基板2とカバー層3と両者の間に空気が入り込みにくくなる。
次に、貼り合せ工程時における動作を説明する。図3は、カバー層をディスク基板に貼り合せる工程を示す図である。
図3(a)に示すように、最初に、支持台31の支持部32における上面にカバー層3を配置する。
図3(a)に示すように、最初に、支持台31の支持部32における上面にカバー層3を配置する。
カバー層3を支持部32に配置した後、図3(b)のように、ディスク基板2が、その中心開口をセンターピン33の先端部33aに係止させることで保持される。このとき、カバー層3とディスク基板2とが略平行で且つ離間した状態で保持される。
カバー層3及びディスク基板2を上記のように保持させた状態で、図3(c)に示すように、貼り合せ装置10の真空槽11に収容する。そして、真空槽11の下端部が支持台31の上面に圧接され、排気管21(なお、図3では、排気管22は記載せず省略している。)から真空槽11の内部の空気を吸引する。すると、真空槽11の内部に存在する空気が排気気流となって、排気管21を介して外部へ排気される。
真空槽11を真空環境とした状態で、センターピン33の端部に形成されたジョイント部34を引き下げることで、センターピン33を支持部32の上面より下方へ降下させる。センターピン33を降下させるにともない、先端部33aに係止保持されたディスク基板2が降下することで、該ディスク基板2がカバー層3に粘着膜6(図1参照)を介して接着される。
従来の貼り合せ装置では、真空槽11の排気時に、シート(本実施形態ではカバー層3)が排気気流によって吹き上げられて、該シートと基板(本実施形態では、ディスク基板2)との貼り合せ位置がずれてしまう課題があり、本発明では下記の構成によって課題を解決している。
図4は、貼り合せ装置の第1の実施形態を示す図である。また、図5は、図4のY―Y線方向にみた状態を示す図である。なお、図5においては図4に示すカバー層や保持部を記載しないで省略している。
本実施形態では、真空槽11が、保持部32に保持されたカバー層3とディスク基板2とを収容する第1の真空室23と、第1の真空室23の外方に形成され、且つ、排気管21を接続する排気口21aが設けられた第2の真空室24とを有している。
本実施形態では、真空槽11が、保持部32に保持されたカバー層3とディスク基板2とを収容する第1の真空室23と、第1の真空室23の外方に形成され、且つ、排気管21を接続する排気口21aが設けられた第2の真空室24とを有している。
第2の真空室24は、第1の真空室23の外方周囲を循環するように区画された空間であり、また、排気口21aと連通するように構成されている。
第1の真空室23の側壁部には、第2の真空室と連通するように開口した複数の排気窓25が設けられている。複数の排気窓25は、保持部32と、該保持部32に保持されたカバー層3及びディスク基板2の周りを囲むように配置されている。本実施形態において、排気窓25が排気気流の整流手段として機能する。
真空槽11の排気時には、排気口21aから該真空槽11の内部の空気を吸引すると、第1の真空室23に存在する空気が、複数の排気窓25のそれぞれから第2の真空室24へ排気され、第2の真空室24に排気された空気は、該第2の真空室24を矢印に示すように流れ、排気口21aを介して排気管21に流れる。つまり、本実施形態では、排気気流が、第1の真空室23から直接排気管21に向って流れ込むことがなく、複数の排気窓25を介して第2の真空室23を通過した後、排気口21a側へ流れるようになる。このとき、複数の排気窓25が、排気気流を第1の真空室23の外周部分から均等に分散させて排気するように構成されている。排気窓25の形状は特に限定されず、孔又はスリットとすることができる。
本実施形態の貼り合せ装置10によれば、真空槽11の排気時に、排気気流がカバー層3及びディスク基板2の周囲に設けられた複数の排気窓25のそれぞれから流通するようになり、保持されたカバー層3の近傍において局所的な急激な排気気流が生じることがなく、カバー層3に流量の大きい排気気流が直接接触することがなく、排気気流によってカバー層3の位置がずれてしまうことを防止できる。従って、カバー層3と基板2との貼り合せ位置がずれてしまうことをより一層確実に防止することができる。
図6に、本発明にかかる貼り合せ装置の第2の実施形態を示す。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
貼り合せ装置60は、真空槽11の内側面に、支持部32の上方、且つ、カバー層3及びディスク基板2を囲むように環状に延設された整流壁41が設けられている。整流壁41の下方側の端部41aの位置は、上下方向において支持部32の上面と略等しい位置となる。本実施形態においては、整流壁41が、整流手段として機能する。
また、整流壁41の外側と、真空槽11の内側面との間には環状の周回路が42が形成され、周回路42に排気口21a,22aが設けられ、周回路42と排気管21,22とが連通するように構成されている。
整流壁41は、下方側の端部41aが支持台31の上面31aと離間するように、構成されている。
真空槽11の排気時には、カバー層3及びディスク基板2近傍の空気が吸引されて生じる排気気流が、支持部32の上面を面方向に流れたうえで、整流壁41の内側面に干渉し、その後、該整流壁41の下方側を迂回して周回路42へ流れ、該周回路42を経て、排気口21a,22aそれぞれを通過して排気管21,22に誘導されるようになる。
本実施形態によれば、真空槽11の排気時に、カバー層3及びディスク基板2の近傍から吸引された排気気流が、先ず整流壁41と干渉することによって該整流壁41の下方側へ誘導され、整流壁41を迂回した後に周回路42を経て排気口から排気される。このとき、カバー層3及びディスク基板2の近傍の空気が、排気気流の流れに伴い、整流壁41を迂回するために下方側へ向って流れるため、カバー層3が上方へ吹き上げられることが回避され、カバー層3が支持台32に対して変位することを防止でき、カバー層3とディスク基板2との貼り合せ位置がずれることをより一層確実に防止することができる。
図7に、本発明にかかる貼り合せ装置の第3の実施形態を示す。
図7に示すように貼り合せ装置70は、真空槽11の内部に該真空槽11の内側面に、支持部32の上方、且つ、カバー層3及びディスク基板2を囲むように環状に延設された、整流手段である整流壁51が設けられている点で上記実施形態と同様である。
図7に示すように貼り合せ装置70は、真空槽11の内部に該真空槽11の内側面に、支持部32の上方、且つ、カバー層3及びディスク基板2を囲むように環状に延設された、整流手段である整流壁51が設けられている点で上記実施形態と同様である。
本実施形態では、整流壁51の下方側の端部51aが、支持部32の上面と接触しているとともに、整流壁51の下方側の端部51aには、その一部を支持部32の上面に対して離間させてなるスリット53が設けられている。
また、整流壁51の外側面と真空槽11の内側面との間には環状の周回路52が形成され、周回路52に排気口21aが設けられ、周回路52と排気管21とが連通するように構成されている。
真空槽11の排気時には、カバー層3及びディスク基板2を収容しつつ、整流壁51に囲まれた内部空間に存在する空気が、スリット53を介して、周回路52に誘導され、排気口21aを通って排気管21に流れるようになる。
本実施形態によれば、真空槽11の排気時に、整流壁51の内側面と支持部32の上面に区画され、カバー層3及びディスク基板2を収容する内部空間に存在する空気が吸引されて排気気流となり、該排気気流がスリット53を通過して周回路52に向って流れる。このとき、スリット53を通過する排気気流の流れに伴い、空気のカバー層3の近傍の空気が該カバー層3の面方向(図7において左右方向)と平行に流れるため、カバー層3が吸引された空気によって吹き上げられてしまうことを防止できる。このため、カバー層3とディスク基板2との貼り合せ位置がずれることをより一層確実に防止することができる。
上記実施形態のように、本発明にかかる貼り合せ装置10,60,70によれば、真空槽11の内部でカバー層3とディスク基板2との貼り合わせを行うときに、排気される真空槽11の内部で生じる排気気流を整流手段25,41,51によって整流することができ、カバー層3が排気気流の影響によって吹き上げられることがなく、ディスク基板2との貼り合せ位置がずれてしまうことを防止することができる。
本発明にかかる貼り合せ装置を用いれば、上記実施形態のような、光ディスク用のディスク基板とカバー層との貼り合せ装置に限定されず、薄膜状のシートと基板とを貼り合せるその他の装置にも適用することが可能であり、これらシートと基板とを正確に貼り合せる効果を得ることができる。
1 光ディスク
2 ディスク基板
3 カバー層
4 記録層
10,60,70 貼り合せ装置
11 真空槽
21 排気管
21a 排気口
25 排気窓(整流手段)
41,51 整流壁(整流手段)
2 ディスク基板
3 カバー層
4 記録層
10,60,70 貼り合せ装置
11 真空槽
21 排気管
21a 排気口
25 排気窓(整流手段)
41,51 整流壁(整流手段)
Claims (4)
- 薄膜状のシートを扁平な板状の基板に貼り合せる貼り合せ装置であって、
互いに平行に且つ離した状態で保持された前記シート及び前記基板を収容する真空槽と、
前記真空槽の内部で、前記基板を押圧することで、前記シートに貼り合せる押圧部材と、
前記真空槽の内部を真空雰囲気にするため、該真空槽の側壁部に設けられた排気口とを備え、
前記真空槽の内部に、前記シート側から前記排気口側に向って流れる排気気流を整流する整流手段が設けられていることを特徴とする貼り合せ装置。 - 前記真空槽が、前記シート及び前記基板を収容する第1の真空室と、前記第1の真空室を覆うように形成され且つ前記排気口が設けられた第2の真空室とを有し、前記第1の真空室に、前記真空槽から内部の空気を排気する際に、該第1の真空室の内部から前記第2の真空室へ排気気流を流れさせる複数の排気窓が形成され、前記複数の排気窓が前記シート及び前記基板の周りを囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の貼り合せ装置。
- 前記整流手段が、前記シート及び前記基板の周りを囲むように、前記真空槽の内部に設けられた整流壁であって、前記整流壁が、前記真空槽の真空排気時に、前記シート及び前記基板近傍から吸引された排気気流を該整流壁の下方側に迂回させるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の貼り合せ装置。
- 前記整流手段が、前記シート及び前記基板の周りを囲むように、前記真空槽の内部に設けられた整流壁であって、前記整流壁の端部と前記保持手段とが接触し、前記端部の一部を前記保持手段と離間させてなるスリットが設けられ、前記真空槽の真空排気時に、前記スリットから前記シートの面方向と平行に排気気流が流れることを特徴とする請求項1に記載の貼り合せ装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112198682A (zh) * | 2019-07-08 | 2021-01-08 | 夏普株式会社 | 液晶面板的贴合装置 |
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2004
- 2004-12-24 JP JP2004374749A patent/JP2006185467A/ja active Pending
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CN112198682A (zh) * | 2019-07-08 | 2021-01-08 | 夏普株式会社 | 液晶面板的贴合装置 |
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