JP2006184160A - 故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置 - Google Patents

故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置 Download PDF

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周司 小林
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Abstract

【課題】2つの電流センサで三相電流を検出する装置において、1つの電流センサの検出値が0で固定された場合に、電流センサの故障が発生したのか、電流供給ラインの短絡故障が発生して、実際の電流値が0になっているのかを判断する。
【解決手段】第1の電流センサ8は、U相電流IuとV相電流Ivとの合計値を検出するとともに、第2の電流センサ9は、V相電流IvとW相電流Iwとの合計値を検出する。各相電流演算部12は、第1の電流センサ8および第2の電流センサ9の電流検出値に基づいて、三相電流Iu,Iv,Iwを算出する。故障判定部17は、演算により求められた三相電流Iu,Iv,Iwの値に基づいて、電流センサ8,9に故障が発生したのか、三相の電流ラインに故障が発生したのかを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三相交流電動機に流れる三相電流に基づいて、各相の電流ラインの故障および電流検出手段の故障のうちの少なくとも一方の故障を検出する機能を備えた三相交流電動機の電流検出装置に関する。
従来、三相交流電動機に流れる三相電流を検出するために、電流検出器を2つ設けて、二相の電流値をそれぞれ検出し、三相の電流値の和が0になる原理に基づいて、残り一相の電流値を演算によって求める電流検出装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−119989号公報
しかしながら、従来の電流検出装置では、1つの電流検出器の検出値が0で固定された場合に、電流検出器の故障が発生したのか、電流供給ラインの短絡故障が発生して、実際の電流値が0になっているのかを判断することができないという問題があった。
本発明による故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置は、第1の電流検出手段によって、三相電流のうちの第1相電流値および第2相電流値の合計値を検出するとともに、第2の電流検出手段によって、第1相電流値および第2相電流値のうちのいずれか一方の電流値と、第3相電流値との合計値を検出し、それぞれの電流検出手段で検出される電流値に基づいて、三相電流値をそれぞれ求め、求めた三相電流値に基づいて、三相のうちの各相の電流ラインの故障、第1の電流検出手段の故障、第2の電流検出手段の故障のうちの少なくとも一つの故障を検出することを特徴とする。
本発明による故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置によれば、2つの電流検出手段によってそれぞれ検出された電流値に基づいて、三相電流値をそれぞれ求める構成により、1つの電流検出手段の検出値が0で固定された場合でも、電流検出手段の故障が発生したのか、電流供給ラインの短絡故障が発生して、実際の電流値が0になっているのかを判断することができる。
図1は、一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置のシステム構成を示す図である。以下では、三相交流電動機の電流検出装置をハイブリッド自動車に適用した例について説明する。このハイブリッド自動車は、図示しないエンジンおよび/または三相交流電動機3を走行駆動源として、図示しない車輪を回転駆動させることによって走行する。一実施の形態における三相交流電動機の電流検出装置は、目標電流指令部1と、制御部2と、第1の電流センサ8と、第2の電流センサ9と、第1の電流検出部10と、第2の電流検出部11と、各相電流演算部12と、オフセット電圧検出部13と、オフセット電圧故障判定部14と、ゲイン検出部15と、ゲイン比較判定部16と、故障判定部17と、オフセット電圧補正部18と、減算器19a,19b,19cとを備える。ただし、目標電流指令部1、制御部2、第1の電流検出部10、第2の電流検出部11、各相電流演算部12、オフセット電圧検出部13、オフセット電圧故障判定部14、ゲイン検出部15、ゲイン比較判定部16、故障判定部17、オフセット電圧補正部18、および、減算器19a,19b,19cは、演算処理装置内部で行われる演算処理機能をそれぞれ表したものである。
目標電流指令部1は、運転者のアクセルペダル操作量に応じたトルク指令値、および、三相交流電動機3の回転速度等に基づいて、U相電流指令値Iru,V相電流指令値Irv,W相電流指令値Irwを演算する。減算器19a〜19cは、目標電流指令部1で演算されるU相,V相,W相の電流指令値と、後述する各相電流演算部12で求められるU相,V相,W相の電流値との差をそれぞれ演算する。制御部2は、減算器19a〜19cでそれぞれ演算される電流指令値と電流検出値との差が0になるような三相電圧指令値を演算して、三相交流電動機3の各相コイルに印加する。
第1の電流センサ8は、ホール素子を備えており、U相電流IuとV相電流Ivとを加算した電流(Iu+Iv)に応じた大きさの電圧値を検出して、第1の電流検出部10に出力する。第1の電流検出部10は、第1の電流センサ8で検出された電圧値を電流値(Iu+Iv)に変換する。
第2の電流センサ8もホール素子を備えており、V相電流Ivと、W相電流Iwとを加算した電流(Iv+Iw)に応じた大きさの電圧値を検出して、第2の電流検出部11に出力する。第2の電流検出部11は、第2の電流センサ9で検出された電圧値を電流値(Iv+Iw)に変換する。
各相電流演算部12は、第1の電流検出部10によって検出される電流値、および、第2の電流検出部11によって検出される電流値に基づいて、U相電流Iu,V相電流Iv,W相電流Iwを求める。第1の電流検出部10によって検出される電流値をa(A)、第2の電流検出部11によって検出される電流値をb(A)とすると、次式(1),(2)の関係が成り立つ。
Iu+Iv=a (1)
Iv+Iw=b (2)
また、三相の電流値の合計は0となることから、次式(3)の関係が成り立つ。
Iu+Iv+Iw=0 (3)
なお、各相電流は、三相交流電動機3に流れ込む方向を正の値とし、第1の電流検出部10および第2の電流検出部11で検出される電流値も、三相交流電動機3に流れ込む方向の電流を正の値として検出する。
上式(1)〜(3)より、U相電流Iu,V相電流Iv,W相電流Iwは、それぞれ次式(4)〜(6)で表される。
Iu=−b (4)
Iv=a+b (5)
Iw=−a (6)
オフセット電圧検出部13は、第1の電流センサ8および第2の電流センサ9のオフセット電圧を検出する。ここでは、三相交流電動機3の制御初期時または制御終了時において、目標電流指令部1や制御部2に電力が供給されていない状態、すなわち、三相交流電動機3に電流が流れていない状態において、第1の電流センサ8によって検出された電圧値α(V)、および、第2の電流センサ9によって検出された電圧値β(V)をオフセット電圧として検出する。
オフセット電圧故障判定部14は、オフセット電圧検出部13で検出されたオフセット電圧α(V)およびβ(V)がそれぞれ許容規格値範囲内(±Voffth内)にあるか否かを判定する。オフセット電圧α(V)およびβ(V)がそれぞれ±Voffth内にあれば、オフセット電圧故障は生じていないと判断し、±Voffth内になければ、オフセット電圧故障が生じていると判断する。
オフセット電圧補正部18は、オフセット電圧故障判定部14によってオフセット電圧故障が生じていないと判断されると、第1の電流センサ8で検出される電圧値に−α(V)を加算するオフセット補正を行うとともに、第2の電流センサ9で検出される電圧値に−β(V)を加算するオフセット補正を行う。これにより、環境温度や、残留磁束によって、電流センサ8,9のオフセット電圧が0となっていない場合でも、正確な電流値を検出することができる。
ゲイン検出部15は、三相交流電動機3の制御初期時または制御中において、目標電流指令部1から出力されるV相電流指令値Irvが0(A)のときの第1の電流センサ8によって検出される電圧値Vaおよび第2の電流センサ9によって検出される電圧値Vbを加算した値Va+Vbの絶対値をゲインとして検出する。
ゲイン比較判定部16は、ゲイン検出部15で検出されたゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vg以下であるか否かを判定する。理論的には、V相電流指令値Irvが0(A)のときのゲイン|Va+Vb|は0となるはずである。図2は、各相ラインの通電電流とゲインの変動範囲との関係、および、オフセット電圧の許容規格値範囲を示す図である。図2に示すように、通電電流が大きくなるほど、ゲインの変動範囲は大きくなる。なお、電流センサ8,9の最大定格電流は500(A)とし、最大定格電流500(A)通電時に、電流センサ8,9は+5(V)を出力し、−500(A)通電時に−5(V)を出力するものとする。ゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vgより大きい場合には、電流センサ8または電流センサ9に故障が生じていると判定する。
故障判定部17は、電流センサ8および9の故障判定を行うとともに、U相ライン、V相ラインおよびW相ラインの短絡故障判定を行う。初めに、U相ラインに短絡故障が生じて、Iu=0(A)となった場合について考察する。この場合、三相電流の合計値は0とならず、式(1),(2)より、V相電流IvおよびW相電流Iwは、次式(7)のようになる。
Iv=a,Iw=b−a (7)
次に、V相ラインに短絡故障が生じて、Iv=0(A)となった場合について考察する。この場合も三相電流の合計値は0とならず、式(1),(2)より、U相電流IuおよびW相電流Iwは、次式(8)のようになる。
Iu=a,Iw=b (8)
最後に、W相ラインに短絡故障が生じて、Iw=0(A)となった場合について考察する。この場合も三相電流の合計値は0とならず、式(1),(2)より、U相電流IuおよびV相電流IVは、次式(9)のようになる。
Iu=a−b,Iv=b (9)
図3は、U相ラインの短絡故障が生じた場合に、第1の電流検出部10で検出される電流値(Iu+Iv)、第2の電流検出部11で検出される電流値(Iv+Iw)とともに、三相電流値Iu,Iv,Iwを示す図である。短絡故障が生じる前の各相の電流値は、式(4)〜(6)で表される値となっているが、時刻Tu1において、U相ラインの短絡故障が生じると、各相の電流値は、上式(7)のようになる。故障判定部17は、式(7)の関係が所定時間T1以上継続すると、U相ラインの短絡故障が発生したと判断する。
図4は、V相ラインの短絡故障が生じた場合に、第1の電流検出部10で検出される電流値(Iu+Iv)、第2の電流検出部11で検出される電流値(Iv+Iw)とともに、三相電流値Iu,Iv,Iwを示す図である。時刻Tv1において、V相ラインの短絡故障が生じると、各相の電流値は、上式(8)のようになる。故障判定部17は、式(8)の関係が所定時間T1以上継続すると、V相ラインの短絡故障が発生したと判断する。
図5は、W相ラインの短絡故障が生じた場合に、第1の電流検出部10で検出される電流値(Iu+Iv)、第2の電流検出部11で検出される電流値(Iv+Iw)とともに、三相電流値Iu,Iv,Iwを示す図である。時刻Tw1において、W相ラインの短絡故障が生じると、各相の電流値は、上式(9)のようになる。故障判定部17は、式(9)の関係が所定時間T1以上継続すると、W相ラインの短絡故障が発生したと判断する。
続いて、各相の電流ラインは正常であるが、電流センサ8に故障が生じて、第1の電流検出部10によって検出される電流値が0(A)で張り付いた場合について考察する。この場合の各相の電流値は、式(4)〜(6)より、次式(10)のようになる。
Iu=−b,Iv=b,Iw=0 (10)
図6は、電流センサ8に故障が生じて、第1の電流検出部10によって検出される電流値が0(A)で張り付いた場合の各相の電流値、および、第1,第2の電流検出部10,11でそれぞれ検出される電流値を示す図である。時刻Taにおいて、第1の電流検出部10によって検出される電流値が0(A)で張り付くと、各相の電流値は、上式(10)のようになる。故障判定部17は、式(10)の関係が所定時間T2以上継続すると、第1の電流センサ8に故障が発生したと判定する。
また、各相の電流ラインは正常であるが、電流センサ9に故障が生じて、第2の電流検出部11によって検出される電流値が0(A)で張り付いた場合の各相の電流値は、式(4)〜(6)より、次式(11)のようになる。
Iu=0,Iv=a,Iw=−a (11)
故障判定部17は、式(11)の関係が所定時間T2以上継続すると、第2の電流センサ9に故障が発生したと判定する。
図7および図8は、一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。図示しないイグニッションスイッチがオンされると、ステップS10の処理が開始される。ステップS10では、三相交流電動機3に駆動力が伝達しないように、駆動輪(不図示)との間を接続/遮断するクラッチ(不図示)を切って、ステップS20に進む。ステップS20では、電流センサ8,9のオフセット電圧を検出するために、主回路の電源、すなわち、目標電流指令部1および制御部2の電源をオフにして、ステップS30に進む。
ステップS30では、オフセット電圧検出部13によって、電流センサ8,9のオフセット電圧α(V),β(V)をそれぞれ検出して、ステップS40に進む。ステップS40において、オフセット電圧故障判定部14は、電流センサ8のオフセット電圧αの絶対値が所定の許容規格値Vaoffth以下であるか否かを判定する。オフセット電圧αの絶対値が所定の許容規格値Vaoffthより大きいと判定すると、ステップS110に進み、電流センサ8にオフセット電圧故障が生じていると判断する。一方、オフセット電圧αの絶対値が所定の許容規格値Vaoffth以下であると判定すると、ステップS50に進む。
ステップS50において、オフセット電圧故障判定部14は、電流センサ9のオフセット電圧βの絶対値が所定の許容規格値Vboffth以下であるか否かを判定する。オフセット電圧βの絶対値が所定の許容規格値Vboffthより大きいと判定すると、ステップS120に進み、電流センサ9にオフセット電圧故障が生じていると判断する。一方、オフセット電圧βの絶対値が所定の許容規格値Vboffth以下であると判定すると、ステップS60に進む。
ステップS60において、オフセット電圧補正部18は、第1の電流センサ8のオフセット補正を行うための電圧値として、−α(V)を設定するとともに、第2の電流センサ9のオフセット補正を行うための電圧値として、−β(V)を設定する。すなわち、第1の電流センサ8で検出される電圧値には、−α(V)が加算されるオフセット補正が行われるとともに、第2の電流センサ9で検出される電圧値には、−β(V)が加算されるオフセット補正が行われる。
ステップS60に続くステップS70では、主回路の電源、すなわち、目標電流指令部1および制御部2の電源をオンにして、ステップS80に進む。ステップS80において、目標電流指令部1は、電流センサ8,9のゲイン異常判定を行うために、U相電流指令値Iruを500(A)、V相電流指令値Irvを0(A)、W相電流指令値Irwを−500(A)とする指令を出力する。
ステップS80に続くステップS90において、ゲイン比較判定部16は、ゲイン検出部15で検出されるゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vg以下であるか否かを判定する。ゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vgより大きいと判定すると、ステップS130に進み、電流センサ8または9に故障(ゲイン異常)が生じていると判断する。一方、ゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vg以下であると判定すると、ゲイン異常は発生していないと判断して、ステップS100に進む。ステップS100では、図示しないクラッチを接続して、三相交流電動機3に駆動力が伝達できる状態とする。これにより、三相交流電動機3の通常制御が開始される。図示しないクラッチを接続すると、図8に示すフローチャートのステップS140に進む。
ステップS140において、故障判定部17は、式(7)の関係、すなわち、V相電流IvおよびW相電流IwがIv=a,Iw=b−aとなる状態が所定時間T1以上継続したか否かを判定する。式(7)の関係が所定時間T1以上継続したと判定すると、ステップS240に進み、U相ラインに短絡故障が生じたと判断する。一方、ステップS140の判定を否定すると、ステップS150に進む。
ステップS150において、故障判定部17は、式(8)の関係、すなわち、U相電流IuおよびW相電流IwがIu=a,Iw=bとなる状態が所定時間T1以上継続したか否かを判定する。式(8)の関係が所定時間T1以上継続したと判定すると、ステップS250に進み、V相ラインに短絡故障が生じたと判断する。一方、ステップS150の判定を否定すると、ステップS160に進む。
ステップS160において、故障判定部17は、式(9)の関係、すなわち、U相電流IuおよびV相電流IvがIu=a−b,Iv=bとなる状態が所定時間T1以上継続したか否かを判定する。式(9)の関係が所定時間T1以上継続したと判定すると、ステップS260に進み、W相ラインに短絡故障が生じたと判断する。一方、ステップS160の判定を否定すると、ステップS170に進む。
ステップS170において、故障判定部17は、式(10)の関係、すなわち、各相の電流値がIu=−b,Iv=b,Iw=0となる状態が所定時間T2以上継続したか否かを判定する。式(10)の関係が所定時間T2以上継続したと判定すると、ステップS270に進み、電流センサ8に故障が生じたと判断する。一方、ステップS170の判定を否定すると、ステップS180に進む。
ステップS180において、故障判定部17は、式(11)の関係、すなわち、各相の電流値がIu=0,Iv=a,Iw=−aとなる状態が所定時間T2以上継続したか否かを判定する。式(11)の関係が所定時間T2以上継続したと判定すると、ステップS280に進み、電流センサ9に故障が生じたと判断する。一方、ステップS180の判定を否定すると、ステップS190に進む。
ステップS190において、目標電流指令部1は、トルク指令値、および、三相交流電動機3の回転速度等に基づいて決定される各相電流指令値のうち、V相電流指令値Irvが0(A)であるか否かを判定する。V相電流指令値Irvが0(A)であると判定すると、ステップS200に進み、V相電流指令値Irvが0(A)ではないと判定すると、ステップS210に進む。
ステップS200において、ゲイン比較判定部16は、ゲイン検出部15で検出されるゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vg以下であるか否かを判定する。ここでは、U相電流指令値Iruは500(A)ではなく、また、W相電流指令値Irwは−500(A)ではないが、この場合も、|Iu|=|Iw|、すなわち、|a|=|b|が成立しているので、ゲイン異常判定を行うことができる。ゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vgより大きいと判定すると、ステップS290に進み、電流センサ8または9に故障(ゲイン異常)が生じていると判断する。一方、ゲイン|Va+Vb|が所定のゲイン許容電圧Vg以下であると判定すると、ステップS210に進む。
ステップS210では、三相交流電動機3の制御が終了か否かを判定する。図示しないイグニッションスイッチがオフされて、三相交流電動機3の制御が終了であると判定するとステップS220に進み、イグニッションスイッチがオフされておらず、制御を継続すると判定すると、ステップS140に戻って、上述した各相ラインの短絡故障判定、および、電流センサ8,9の故障判定を行う。
ステップS220では、三相交流電動機3に駆動力が伝達しないように、図示しないクラッチを切って、ステップS230に進む。ステップS230では、主回路の電源、すなわち、目標電流指令部1および制御部2の電源をオフにして、図7および図8に示すフローチャートの制御を終了する。
一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置によれば、電流センサを2つ設け、第1の電流センサによって、第1相電流値および第2相電流値の合計値を検出するとともに、第2の電流センサによって、第1相電流値および第2相電流値のうちのいずれか一方の電流値と、第3相電流値との合計値を検出し、検出した電流値に基づいて、第1相電流値、第2相電流値、および、第3相電流値を求める。この電流検出装置によれば、演算によって求めた第1相電流値、第2相電流値、および、第3相電流値のうち、1つの電流値が0で固定された場合に、各相電流値の値に基づいて、電流供給ラインに故障が生じたのか、電流センサに故障が生じたのかを判定することができる。
電流供給ラインに故障が生じたのか、電流センサに故障が生じたのかを判定するために、電流センサを各相ごとに設ける方法も考えられるが、この場合には、電流センサを3つ設けることから、装置全体のコストが増大するという問題が生じる。これに対して、一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置によれば、2つの電流センサを設けるだけで、電流供給ラインに故障が生じたのか、電流センサに故障が生じたのかを判定することができる。
なお、各相の電流の位相はそれぞれ120°ずれているので、二相の電流値を合計した時の最大電流値は、一相の最大電流値と同じとなる。従って、二相の電流値をそれぞれ検出して、残りの一相の電流値を演算により求める従来の電流検出装置で用いる電流センサに対して、最大定格電流を大きくする必要もない。
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、上述した説明では、三相交流電動機の電流検出装置をハイブリッド自動車に適用した例を挙げたが、電気自動車に適用することもできるし、車両以外の他のシステムに適用することもできる。
2つの電流センサにより検出する電流値は、(Iu+Iv)と(Iv+Iw)の組み合わせに限られることはなく、(Iu+Iv)と(Iu+Iw)の組み合わせでもよいし、(Iu+Iw)と(Iv+Iw)の組み合わせとしてもよい。いずれの組み合わせにおいても、演算によって、各相の電流値Iu,Iv,Iwを求めることができる。
なお、インジケータを備えるようにして、電流センサ8,9の故障、または、電流ラインの故障を検出した時に、故障が発生していることを報知するようにしてもよい。上述したように、電流センサ8,9の故障、および、電流ラインの故障を区別して検出することができるので、これらの故障を区別できる形で報知できるようにすれば、ユーザの利便性はさらに高くなる。
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、第1の電流センサ8および第1の電流検出部10が第1の電流検出手段を、第2の電流センサ9および第2の電流検出部11が第2の電流検出手段を、各相電流演算部12が演算手段を、故障判定部17が第1の故障検出手段および第2の故障検出手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置のシステム構成を示す図 各相ラインの通電電流とゲインの変動範囲との関係、および、オフセット電圧の許容規格値範囲を示す図 U相ラインの短絡故障が生じた場合の検出電流値、および、各相の電流値をそれぞれ示す図 V相ラインの短絡故障が生じた場合の検出電流値、および、各相の電流値をそれぞれ示す図 W相ラインの短絡故障が生じた場合の検出電流値、および、各相の電流値をそれぞれ示す図 第1の電流センサに故障が生じて、第1の電流検出部によって検出される電流値が0(A)で張り付いた場合の検出電流値、および、各相の電流値をそれぞれ示す図 一実施の形態における故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 図7に示すフローチャートの処理に続く処理内容を示すフローチャート
符号の説明
1…目標電流指令部、2…制御部、3…三相交流電動機、8…第1の電流センサ、9…第2の電流センサ9、10…第1の電流検出部、11…第2の電流検出部、12…各相電流演算部、13…オフセット電圧検出部、14…オフセット電圧故障判定部、15…ゲイン検出部、16…ゲイン比較部、17…故障判定部、18…オフセット電圧補正部、19a,19b,19c…減算器

Claims (3)

  1. 三相交流電動機に流れる三相電流に基づいて、各相の電流ラインの故障および電流検出手段の故障のうちの少なくとも一方の故障を検出する機能を備えた三相交流電動機の電流検出装置において、
    三相電流のうちの第1相電流値および第2相電流値の合計値を検出する第1の電流検出手段と、
    前記第1相電流値および前記第2相電流値のうちのいずれか一方の電流値と、第3相電流値との合計値を検出する第2の電流検出手段と、
    前記第1の電流検出手段によって検出される電流値、および、前記第2の電流検出手段によって検出される電流値に基づいて、前記第1相電流値、前記第2相電流値、および、前記第3相電流値をそれぞれ求める演算手段と、
    前記演算手段によって求められる前記第1相電流値、前記第2相電流値、および、前記第3相電流値に基づいて、三相のうちの各相の電流ラインの故障、前記第1の電流検出手段の故障、前記第2の電流検出手段の故障のうちの少なくとも一つの故障を検出する故障検出手段とを備えることを特徴とする故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置。
  2. 請求項1に記載の故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置において、
    前記故障検出手段は、前記第1相電流値、前記第2相電流値、および、前記第3相電流値が、前記三相のうちのいずれか一相の電流ラインの故障が生じた場合の電流値を所定時間以上それぞれ示すと、その電流ラインに故障が生じたと判定することを特徴とする故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置において、
    前記故障検出手段は、前記第1相電流値、前記第2相電流値、および、前記第3相電流値が、前記第1の電流検出手段または前記第2の電流検出手段が故障した場合の電流値を所定時間以上それぞれ示すと、前記第1の電流検出手段または前記第2の電流検出手段が故障したと判定することを特徴とする故障検出機能付き三相交流電動機の電流検出装置。
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