JP2006179726A - 半導体レーザ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体レーザ装置において、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図る。
【解決手段】 共振器を構成する半導体レーザ装置の製造方法であって、第2導電型のコンタクト層105上に拡散ソース層106を積層する工程と、拡散ソース層106における共振器の少なくとも一の端面近傍に存在する部分以外の部分を選択的に除去する工程と、選択的に除去する工程の後に、熱処理によって、拡散ソース層106における一の端面近傍に存在する部分に含まれる第1導電型のドーパント又は前記第2の導電型のドーパントを少なくとも活性層102まで拡散させることにより、活性層102における一の端面近傍に、活性層102における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域を形成する工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に、DVD-RAM、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、CD-ROM、DVD-Video、CD-DA及びVCD等の光ディスク装置、光情報処理、光通信、並びに光計測等に使用される半導体レーザ装置及びその製造方法に関するものである。
DVD-RAM等の光ディスク装置におけるピックアップ用光源(書き込み用光源)として、又は光情報処理、光通信、及び光計測における光源として半導体レーザ装置が用いられている。例えば、光ディスク装置におけるピックアップ用光源として、可視光650nm帯の波長を有するAlGaInP系の赤色半導体レーザ装置が用いられており、DVD-RAM等へのデータの書き込みには、半導体レーザ装置の高出力化が要求される。
しかしながら、活性層を含む複数の半導体層が積層されてなる共振器を構成する半導体レーザ装置では、活性層における端面近傍領域において、界面準位が形成されるので、キャリアの非発光再結合が促進される。このため、活性層における端面近傍領域では、半導体レーザ装置内で発生されたレーザー光を吸収するので、発熱による温度の上昇が起こる。
このため、活性層における端面近傍領域では、光パワー密度の増大に伴って、活性層における端面近傍領域での発熱量が増加するので、温度の上昇が加速される。これにより、最終的には、活性層における端面近傍領域の温度が、各半導体層を構成する結晶の融点まで上昇される。このため、各半導体層における端面近傍領域に存在する部分が溶融されて、レーザ発振動作の停止が引き起こされる。
この問題を解決するために、活性層における端面近傍領域に窓構造を有する半導体レーザ装置が実用化されている。
活性層における端面近傍領域に窓構造を有する半導体レーザ装置では、活性層における端面近傍領域に存在する部分に対して、不純物(ドーパント)の拡散を行う。これにより、活性層における不純物の拡散が施された領域では、活性層の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができる。このため、活性層における端面近傍領域に、活性層における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造を形成することができる。したがって、活性層における端面近傍領域において、レーザ光が吸収されることを防止することができるので、レーザ発振動作の停止が引き起こされることはない。
以下に、活性層における端面近傍領域に窓構造を有する従来の半導体レーザ装置の製造方法について、簡単に説明する。
先ず、第1の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法について説明する(例えば、非特許文献1参照)。
第1の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、基板の上に、活性層を含む複数の半導体層を形成する。続いて、スパッタ法により、半導体層における窓構造を形成したい領域の上に、ZnO膜(拡散源)を選択的に形成する。続いて、アニールにより、拡散源におけるZnを拡散源の形成領域直下の活性層まで拡散させる。これにより、活性層におけるZnが拡散された領域では、活性層の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができるので、活性層におけるZnが拡散された領域に窓構造を形成することができる。
次に、第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法について説明する(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、有機金属気相成長(MOCVD)法により、基板の上に、上層がキャップ層であって活性層を含む複数の半導体層を形成する。続いて、キャップ層における窓構造を形成したい領域に対してエッチングを行うことにより、キャップ層における窓構造を形成したい部分の除去を行う。続いて、MOCVD法により、半導体層におけるキャップ層が除去された部分の上に、Znが高濃度にドーピングされた半導体層(拡散源)を形成する。続いて、固層拡散により、拡散源におけるZnを拡散源の形成領域直下の活性層まで拡散させる。これにより、活性層におけるZnが拡散された領域では、活性層の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができるので、活性層におけるZnが拡散された領域に窓構造を形成することができる。
このように、第1の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、スパッタ法によって拡散源を形成するのに対し、第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、MOCVD法によって拡散源を形成する。
このため、第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、第1の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法と比較して、拡散源におけるZn濃度をより精度良く制御することができるので、活性層に対してより精度良くZnの拡散を行うことができる。このため、活性層におけるZnが拡散された領域のZn濃度をより精度良く制御することができるので、安定した窓構造の形成が可能である。
特開平11−284280 IEEE Journal of Quantum Electronics、Vol.29、No.6、p1874―1879(1993)
しかしながら、従来の半導体レーザ装置の製造方法には以下に示す課題が挙げられる。
第1及び第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、前述したように、複数の半導体層を形成する工程の後に、スパッタ法又はMOCVD法によって拡散源を形成する工程を行う。このように、第1及び第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、複数の半導体層の形成と拡散源の形成とを同一の工程で行うことができない。
例えば、第2の従来例に係る半導体レーザ装置において、MOCVD法による複数の半導体層の形成の際に、拡散源の形成を行う場合について具体的に説明する。
MOCVD法等の結晶成長法では、基板に対して加熱が施される。このような加熱条件の下、Znが高濃度にドーピングされた拡散源の形成を行うと、Znがマイグレーションを起こすので、拡散源におけるZnが共振器の内部領域における各半導体層へ拡散される。このように、元来Znを拡散するべきでない活性層の領域にまでZnが拡散されるので、活性層における非発光再結合中心の原因となる。これにより、半導体レーザ装置の特性が劣化するので、半導体レーザ装置の歩留まりが低下する。
したがって、第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、複数の半導体層の形成と拡散源の形成とを同一の工程で行うことは困難であり、複数の半導体層の形成後に拡散源の形成を別途行う必要がある。
以上のように、第1及び第2の従来例に係る半導体レーザ装置の製造方法では、複数の半導体層の形成と拡散源の形成とを同一の工程で行うことができない。
前記に鑑み、本発明の目的は、共振器の内部領域へ不純物が拡散されることなく、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行うことにより、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明に係る半導体レーザ装置は、基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層及び第2導電型のコンタクト層が下から順に積層されてなる、共振器を構成する半導体レーザ装置であって、活性層における共振器の少なくとも一の端面近傍には、活性層における共振器の内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域が形成されており、第2導電型のコンタクト層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含んでいることを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザ装置によると、第2導電型のクラッド層の上に、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含む第2導電型のコンタクト層が形成されている。
このように、第2導電型のコンタクト層には、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントが含まれており、第1導電型のドーパントと第2導電型のドーパントとの間にはクーロン引力が働いている。このため、第2導電型のコンタクト層では、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを該コンタクト層内に捕捉することができる。
したがって、本発明に係る半導体レーザ装置では、第2導電型のコンタクト層内へ第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントが拡散されることがあっても、各々のドーパントが該コンタクト層の形成領域以降における各半導体層へ更に拡散されることを防止することができる。
本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、共振器を構成する半導体レーザ装置の製造方法であって、基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層、第2導電型のコンタクト層及び拡散ソース層を下から順に積層する工程と、第2導電型のコンタクト層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含み、拡散ソース層は、第1導電型のドーパント又は第2の導電型のドーパントを含み、拡散ソース層における共振器の少なくとも一の端面近傍に存在する部分以外の部分を選択的に除去する工程と、選択的に除去する工程の後に、熱処理によって、拡散ソース層における一の端面近傍に存在する部分に含まれる第1導電型のドーパント又は第2の導電型のドーパントを少なくとも活性層まで拡散させることにより、活性層における一の端面近傍に、活性層における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法によると、第2導電型のクラッド層と拡散ソース層との間に、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含む第2導電型のコンタクト層を形成する。
このように、第2導電型のコンタクト層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含んでおり、第1導電型のドーパントと第2導電型のドーパントとの間にはクーロン引力が働いている。このため、第2導電型のコンタクト層では、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを該コンタクト層内に捕捉することができる。
このため、拡散ソース層の形成の際に、拡散ソース層が加熱されて、拡散ソース層における第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが、拡散ソース層の形成領域直下における第2導電型のコンタクト層内へ拡散されることはあっても、第2導電型のコンタクト層では、拡散ソース層から拡散された第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが、該コンタクト層の形成領域以降における各半導体層へ更に拡散されることを防止することができる。
このため、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行っても、従来例のように、第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが各半導体層における内部領域へ拡散されることがない。
したがって、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、共振器の内部領域へ各々のドーパントが拡散されることなく、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。このため、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
更に、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、従来と同様に、活性層における端面近傍領域に窓構造を形状良く形成することができるので、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることができる。
本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、共振器を構成する半導体レーザ装置の製造方法であって、基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層、第2導電型のキャップ層及び拡散ソース層を下から順に積層する工程と、第2導電型のキャップ層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含み、拡散ソース層は、第1導電型のドーパント又は第2の導電型のドーパントを含み、拡散ソース層における共振器の少なくとも一の端面近傍に存在する部分以外の部分を選択的に除去する工程と、選択的に除去する工程の後に、熱処理によって、拡散ソース層における一の端面近傍に存在する部分に含まれる第1導電型のドーパント又は第2の導電型のドーパントを少なくとも活性層まで拡散させることにより、活性層における一の端面近傍に、活性層における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域を形成する工程と、拡散ソース層及び第2導電型のキャップ層を除去する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法によると、第2導電型のクラッド層と拡散ソース層との間に、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含む第2導電型のキャップ層を形成する。
このように、第2導電型のキャップ層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含んでおり、第1導電型のドーパントと第2導電型のドーパントとの間にはクーロン引力が働いている。このため、第2導電型のキャップ層では、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを該キャップ層内に捕捉することができる。
このため、拡散ソース層の形成の際に、拡散ソース層が加熱されて、拡散ソース層における第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが、拡散ソース層の形成領域直下における第2導電型のキャップ層内へ拡散されることはあっても、第2導電型のキャップ層では、拡散ソース層から拡散された第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが、該キャップ層の形成領域以降における各半導体層へ更に拡散されることを防止することができる。
このため、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行っても、従来例のように、第1導電型のドーパント又は第2導電型のドーパントが各半導体層における内部領域へ拡散されることがない。
したがって、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、共振器の内部領域へ各々のドーパントが拡散されることなく、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。このため、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
更に、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、従来と同様に、活性層における端面近傍領域に窓構造を形状良く形成することができるので、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることができる。
本発明に係る半導体レーザ装置及びその製造方法では、第2導電型のクラッド層の上に、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含む第2導電型の半導体層が形成されている。これにより、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントが共振器の内部領域へ拡散されることなく、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。したがって、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
発明を実施するため最良の形態
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法について、図1(a) 〜(d) 及び図2(a) 〜(c) を参照しながら説明する。
具体的には、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置が共振器を構成する二波長レーザ装置である場合における、半導体レーザ装置の製造方法について説明する。
図1(a) 〜(d) 及び図2(a) 〜(c) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
図1(a) に示すように、有機金属気相成長(MOCVD)法により、基板100の上に、クラッド層101、多量子井戸活性層102、第1のクラッド層103、第2のクラッド層104、コンタクト層105、及び拡散ソース層106を下から順に積層する。基板100及び各半導体層(101〜106)における、材料、膜厚、ドーパント、導電型、及びキャリア濃度について、以下に示される表1に記す。
Figure 2006179726
表1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置における、基板及び各半導体層についての、材料、膜厚、ドーパント、導電型、及びキャリア濃度を示す表である。
[表1]に示すように、拡散ソース層106には、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされており、拡散ソース層106におけるキャリア濃度は1×1019cm-3である。
また、コンタクト層105には、n型ドーパントとしてSi及びp型ドーパントとしてZnがドーピングされており、Siがドーピングされてなるコンタクト層105のn型キャリア濃度は1×1018cm-3であって、Znがドーピングされてなるコンタクト層105のp型キャリア濃度は3×1018cm-3である。
ここで、コンタクト層105におけるキャリア濃度は、コンタクト層105のn型キャリア濃度とコンタクト層105のp型キャリア濃度との差分に相当する。このため、[表1]に示すように、コンタクト層105におけるキャリア濃度は2×1018cm-3であって、コンタクト層105の導電型はp型である。
次に、図1(b) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散ソース層106における端面近傍領域に存在する部分以外の部分を選択的に除去することにより、コンタクト層105における端面近傍領域に拡散源107を形成する。
次に、図1(c) に示すように、水素雰囲気中でのアニールを行うことにより、拡散源107に含まれるZnが、拡散源107の形成領域直下におけるクラッド層101まで拡散される。
このように、拡散ソース層106よりなる拡散源107は、前述したように、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされているので、熱処理によって拡散源107の形成領域直下における各半導体層(101〜105)へ容易に拡散される。これにより、活性層102における端面近傍領域(すなわち、レーザの出射端面)にZnが拡散されたZn拡散領域108を形成することができる。
Zn拡散領域108の形成は、拡散源107に含まれるZnの濃度が高い程、アニール温度が高い程、又はアニール時間が長い程、拡散源107の形成領域直下における半導体層へより深くZnが拡散されたZn拡散領域108を形成することができる。
例えば、p型ドーパントであるZnが高濃度にドーピングされてキャリア濃度が1×1019cm-3である拡散ソース層106を用いて、拡散ソース層106よりなる拡散源107の形成後、水素雰囲気中、アニール温度が500℃であってアニール時間が200分であるアニールを行う。
これにより、拡散源107に含まれるZnが、拡散源107の形成領域直下における活性層102まで充分に拡散される。このため、活性層102におけるZn拡散領域108では、活性層102の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができる。
このようにして、活性層102における端面近傍領域に、活性層102における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造を形成することができる。これにより、活性層102における端面近傍領域において、レーザー光が吸収されることを防止することができる。
次に、図1(d) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散源107の除去を行う。
次に、図2(a) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、コンタクト層105及び第2のクラッド層104における所望の領域を除去することにより、ストライプ形状のリッジ109を形成する。
次に、図2(b) に示すように、CVD法により、第1のクラッド層103の上に、リッジ109を覆うようにしてSiO2膜よりなる絶縁膜を形成する。続いて、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、コンタクト層105を露出するように、絶縁膜における端面近傍領域に存在する部分以外の部分を選択的に除去することにより、SiO2膜よりなる電流狭窄膜111を形成する。
このようにして、コンタクト層105におけるZn拡散領域108に存在する部分以外の部分が選択的に露出された電流注入領域110を形成すると共に、活性層102におけるZn拡散領域108に対して垂直な方向にストライプ状の開口部(電流注入領域110)を有する電流狭窄膜111を形成する。
これにより、第1のクラッド層103及びリッジ109におけるZn拡散領域108を電流狭窄膜111によって被覆することができるので、Zn拡散領域108へ電流が注入されることを防止することができる。
このように、本実施形態に係る半導体レーザ装置では、電流流入領域110以外の領域をSiO2膜よりなる絶縁膜(電流狭窄膜111)によって被覆することにより、電流狭窄構造を形成する。
次に、図2(c) に示すように、蒸着により、電流狭窄膜111及び電流注入領域110の上にp側電極112を形成すると共に、基板100におけるクラッド層101が形成されている面と対向している側の面にn側電極113を形成する。以上のようにして、半導体発光素子が形成される。
本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、拡散ソース層106と第2のクラッド層104との間に、p型ドーパント及びn型ドーパントがドーピングされたコンタクト層105を形成する。
このように、コンタクト層105には、p型ドーパントとしてのZn及びn型ドーパントとしてのSiがドーピングされており、p型ドーパントとn型ドーパントとの間にはクーロン引力が働いている。このため、コンタクト層105では、p型ドーパント及びn型ドーパントをコンタクト層105内に捕捉することができる。
このため、MOCVD法による各半導体層(101〜106)の形成の際に、拡散ソース層106が加熱されて、拡散ソース層106におけるZn(p型ドーパント)が、拡散ソース層106の形成領域直下におけるコンタクト層105内へ拡散されることはあっても、コンタクト層105では、拡散ソース層106から拡散されたZnをコンタクト層105内に捕捉することができる。
このため、コンタクト層105では、拡散ソース層106から拡散されたZnがコンタクト層105の形成領域以降における各半導体層(101〜104)へ更に拡散されることを防止することができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、各半導体層(101〜104)の形成と拡散ソース層106との形成とを同一の工程で行っても、各半導体層(101〜104)と拡散ソース層106との間には、コンタクト層105が介在されているため、従来例のように、拡散ソース層におけるZnが各半導体層における内部領域へ拡散されることがないので、半導体層の形成後に拡散ソース層106の形成を別途行う必要がなく、半導体層(100〜104)の形成と拡散ソース層106の形成とを同一の工程で行うことができる。
したがって、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、共振器の内部領域へZn(p型ドーパント)が拡散されることなく、各半導体層の形成と拡散ソース層の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。このため、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
更に、本実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、従来と同様に、活性層102における端面近傍領域に窓構造を形状良く形成することができるので、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置では、第2のクラッド層104の上に、n型ドーパント及びp型ドーパントを含むコンタクト層105が形成されている。これにより、n型ドーパント及びp型ドーパントがコンタクト層105の形成領域以降における各半導体層の内部領域へ更に拡散されることを防止することができるので、半導体レーザ装置の更なる歩留まりの向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法について、図3(a) 〜(e) 及び図4(a) 〜(d) を参照しながら説明する。
具体的には、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置が共振器を構成する二波長レーザ装置である場合における、半導体レーザ装置の製造方法について説明する。
図3(a) 〜(e) 及び図4(a) 〜(d) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
図3(a) に示すように、MOCVD法により、基板100の上に、クラッド層101、多量子井戸活性層102、第1のクラッド層103、第2のクラッド層104、コンタクト層105、及び拡散ソース層106を下から順に積層する。
尚、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置における、基板100及び各半導体層(101〜106)の材料、膜厚、ドーパント、導電型、及びキャリア濃度は、前述した[表1]に示すように、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置と同様である。
前述した[表1]に示すように、拡散ソース層106には、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされており、拡散ソース層106におけるキャリア濃度は1×1019cm-3である。
また、コンタクト層105には、n型ドーパントとしてSi及びp型ドーパントとしてZnがドーピングされており、Siがドーピングされてなるコンタクト層105のn型キャリア濃度は1×1018cm-3であって、Znがドーピングされてなるコンタクト層105のp型キャリア濃度は3×1018cm-3である。
ここで、コンタクト層105におけるキャリア濃度は、コンタクト層105のn型キャリア濃度とコンタクト層105のp型キャリア濃度との差分に相当する。このため、前述した[表1]に示すように、コンタクト層105におけるキャリア濃度は2×1018cm-3であって、コンタクト層105の導電型はp型である。
次に、図3(b) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散ソース層106における端面近傍領域に存在する部分以外の部分を選択的に除去することにより、コンタクト層105における端面近傍領域に拡散源107を形成する。
次に、図3(c) に示すように、水素雰囲気中でのアニールを行うことにより、拡散源107に含まれるZnが、拡散源107の形成領域直下におけるクラッド層101まで拡散される。
このように、拡散ソース層106よりなる拡散源107は、前述したように、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされているので、熱処理によって拡散源107の形成領域直下における各半導体層(101〜105)へ容易に拡散される。これにより、活性層102における端面近傍領域(すなわち、レーザの出射端面)にZnが拡散されたZn拡散領域108を形成することができる。このため、活性層102におけるZn拡散領域108では、活性層102の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができる。
このようにして、活性層102における端面近傍領域に、活性層102における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造を形成することができる。これにより、活性層102における端面近傍領域において、レーザー光が吸収されることを防止することができる。
次に、図3(d) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散源107の除去を行う。
次に、図3(e) に示すように、リソグラフィ技術を用いて、コンタクト層105の上に、所望の形状にパターニングされたSiO2膜よりなるマスク(図示せず)を形成する。続いて、エッチング技術を用いて、コンタクト層105及び第2のクラッド層104におけるマスクが存在する部分以外の部分を選択的に除去する。これにより、ストライプ形状にパターニングされたリッジ109を形成する。続いて、マスクにおける端面近傍領域に存在する部分を除去することにより、図3(e) に示すように、SiO2膜よりなる選択マスク層214を形成する。
次に、図4(a) に示すように、選択エピタキシャル成長により、リッジ109における選択マスク層214が存在する部分以外の部分を覆うように半導体層を再成長させる。
これにより、第1のクラッド層103の上に、リッジ109を埋め込むようにして、膜厚が0.3μmであるn−Al0.5In0.5Pよりなる電流狭窄層215を形成する。電流狭窄層215には、n型ドーパントがドーピングされており、電流狭窄層215におけるキャリア濃度は1×1018cm-3である。
次に、図4(b) に示すように、選択マスク層214の除去を行う。このようにして、コンタクト層105におけるZn拡散領域108に存在する部分以外の部分が選択的に露出された電流注入領域110を形成すると共に、活性層102におけるZn拡散領域108に対して垂直な方向にストライプ状の開口部(電流注入領域110)を有する電流狭窄層215を形成する。
これにより、第1のクラッド層103及びリッジ109におけるZn拡散領域108を電流狭窄層215によって被覆することができるので、Zn拡散領域108へ電流が注入されることを防止することができる。
このように、本実施形態に係る半導体レーザ装置では、電流流入領域110以外の領域をn−Al0.5In0.5Pよりなる埋込層(電流狭窄層215)を用いて被覆することにより、電流狭窄構造を形成する。
次に、図4(c) に示すように、エピタキシャル成長により、電流狭窄層215の上に、電流注入領域110を覆うように半導体層を再成長させる。
これにより、電流狭窄層215の上に、電流注入領域110を埋め込むようにして、膜厚が2.0μmであるp−GaAsよりなる埋め込みコンタクト層216を形成する。埋め込みコンタクト層216には、p型ドーパントがドーピングされており、埋め込みコンタクト層216におけるキャリア濃度は5×1018cm-3である。
次に、図4(d) に示すように、蒸着により、電流狭窄層215の上にp側電極112を形成すると共に、基板100におけるクラッド層101が形成されている面と対向している側の面にn側電極113を形成する。以上のようにして、半導体発光素子が形成される。
このように、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置及びその製造方法では、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置及びその製造方法と同様に、第2のクラッド層104の上に、n型ドーパント及びp型ドーパントを含むコンタクト層105が形成されている。
これにより、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、共振器の内部領域へZn(p型ドーパント)が拡散されることなく、各半導体層(101〜104)の形成と拡散ソース層106の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。このため、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
更に、本実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、従来と同様に、活性層102における端面近傍領域に窓構造を形状良く形成することができるので、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置では、第2のクラッド層104の上に、n型ドーパント及びp型ドーパントを含むコンタクト層105が形成されている。これにより、n型ドーパント及びp型ドーパントがコンタクト層105の形成領域以降における各半導体層の内部領域へ更に拡散されることを防止することができるので、半導体レーザ装置の更なる歩留まりの向上を図ることができる。
尚、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置及びその製造方法では、電流注入領域110以外の領域をSiO2膜よりなる絶縁膜(電流狭窄膜111)によって被覆するのに対し、本実施形態に係る半導体レーザ装置及びその製造方法では、電流流入領域110以外の領域をn−Al0.5In0.5Pよりなる埋込層(電流狭窄層215)によって被覆することにより、電流狭窄構造を形成する。
このような埋込リッジ構造は既に広く実用化されており、本発明に係る半導体レーザ装置においても、埋め込みリッジ構造を容易に組み入れることができる。
また、本実施形態における半導体レーザ装置では、埋込コンタクト層216を形成する必要はなく、電流狭窄層215の上にp側電極112を形成しても良い。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法について、図5(a) 〜(e) 及び図6(a) 〜(d) を参照しながら説明する。
具体的には、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置が共振器を構成する二波長レーザ装置である場合における、半導体レーザ装置の製造方法について説明する。
図5(a) 〜(e) 及び図6(a) 〜(d) は、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
図5(a) に示すように、MOCVD法により、基板100の上に、クラッド層101、多量子井戸活性層102、第1のクラッド層103、第2のクラッド層104、及びキャップ層305、及び拡散ソース層106を下から順に積層する。
尚、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置における、基板100及び各半導体層(101〜104及び106)の材料、膜厚、ドーパント、導電型、及びキャリア濃度は、前述した[表1]に示すように、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置と同様である。
前述した[表1]に示すように、拡散ソース層106には、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされており、拡散ソース層106におけるキャリア濃度は1×1019cm-3である。
また、本実施形態に係る半導体レーザ装置では、p型ドーパント及びn型ドーパントがドーピングされた半導体層として、コンタクト層105ではなくキャップ層305が形成されている。
キャップ層305には、n型ドーパントとしてSi及びp型ドーパントとしてZnがドーピングされており、Siがドーピングされてなるキャップ層305のn型キャリア濃度は1×1018cm-3であって、Znがドーピングされてなるキャップ層305のp型キャリア濃度は3×1018cm-3である。
ここで、キャップ層305におけるキャリア濃度は、キャップ層305のn型キャリア濃度とキャップ層305のp型キャリア濃度との差分に相当する。このため、キャップ層305におけるキャリア濃度は2×1018cm-3であって、キャップ層305の導電型はp型である。
次に、図5(b) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散ソース層106における端面近傍領域に存在する部分以外の部分を選択的に除去することにより、キャップ層305における端面近傍領域に拡散源107を形成する。
次に、図5(c) に示すように、水素雰囲気中でのアニールを行うことにより、拡散源107に含まれるZnが、拡散源107の形成領域直下におけるクラッド層101まで拡散される。
このように、拡散ソース層106よりなる拡散源107は、前述したように、p型ドーパントとしてZnが高濃度にドーピングされているので、熱処理によって拡散源107の形成領域直下における各半導体層(101〜104及び305)へ容易に拡散される。これにより、活性層102における端面近傍領域(すなわち、レーザの出射端面)にZnが拡散されたZn拡散領域108を形成することができる。このため、活性層102におけるZn拡散領域108では、活性層102の無秩序化によるバンドギャップの拡大を図ることができる。
このようにして、活性層102における端面近傍領域に、活性層102における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造を形成することができる。これにより、活性層102における端面近傍領域において、レーザー光が吸収されることを防止することができる。
次に、図5(d) に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、拡散源107及びキャップ層305の除去を行う。
次に、図5(e) に示すように、リソグラフィ技術を用いて、第2のクラッド層104の上に、所望の形状にパターニングされたSiO2膜よりなるマスク(図示せず)を形成する。続いて、エッチング技術を用いて、第2のクラッド層104におけるマスクが存在する部分以外の部分を選択的に除去する。これにより、ストライプ形状にパターニングされたリッジ109を形成する。続いて、マスクにおける端面近傍領域に存在する部分を除去することにより、図5(e) に示すように、SiO2膜よりなる選択マスク層214を形成する。
次に、図6(a) に示すように、選択エピタキシャル成長により、リッジ109における選択マスク層214が存在する部分以外の部分を覆うように半導体層を再成長させる。
これにより、第1のクラッド層103の上に、リッジ109を埋め込むようにして、膜厚が0.3μmであるn−Al0.5In0.5Pよりなる電流狭窄層215を形成する。電流狭窄層215には、n型ドーパントがドーピングされており、電流狭窄層215におけるキャリア濃度は1×1018cm-3である。
次に、図6(b) に示すように、選択マスク層214の除去を行う。このようにして、第2のクラッド層104におけるZn拡散領域108に存在する部分以外の部分が選択的に露出された電流注入領域110を形成すると共に、活性層102におけるZn拡散領域108に対して垂直な方向にストライプ状の開口部(電流注入領域110)を有する電流狭窄層215を形成する。
これにより、第1のクラッド層103及びリッジ109におけるZn拡散領域108を電流狭窄層215によって被覆することができるので、Zn拡散領域108へ電流が注入されることを防止することができる。
このように、本実施形態に係る半導体レーザ装置では、電流流入領域110以外の領域をn−Al0.5In0.5Pよりなる埋込層(電流狭窄層215)を用いて被覆することにより、電流狭窄構造を形成する。
次に、図6(c) に示すように、エピタキシャル成長により、電流狭窄層215の上に、電流注入領域110を覆うように半導体層を再成長させる。
これにより、電流狭窄層215の上に、電流注入領域110を埋め込むようにして、膜厚が2.0μmであるp−GaAsよりなる埋め込みコンタクト層216を形成する。埋め込みコンタクト層216には、p型ドーパントがドーピングされており、埋め込みコンタクト層216におけるキャリア濃度は5×1018cm-3である。
次に、図6(d) に示すように、蒸着により、電流狭窄層215の上にp側電極112を形成すると共に、基板100におけるクラッド層101が形成されている面と対向している側の面にn側電極113を形成する。以上のようにして、半導体発光素子が形成される。
このように、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、前述した本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法と同様に、第2のクラッド層104と拡散ソース層106との間に、n型ドーパント及びp型ドーパントを含む半導体層、具体的にはキャップ層305を形成する。
これにより、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、共振器の内部領域へZn(p型ドーパント)が拡散されることなく、各半導体層(101〜104)の形成と拡散ソース層106の形成とを同一の工程で行うことができるので、半導体レーザ装置における製造のバラツキを低減することができる。このため、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置の製造コストの低減と共に更なる歩留まりの向上を図ることができる。
更に、本実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、従来と同様に、活性層102における端面近傍領域に窓構造を形状良く形成することができるので、半導体レーザ装置の高出力化及び信頼性を低下させることなく、半導体レーザ装置の製造コストの低減を図ることができる。
尚、本実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、前述した本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法と同様に、図6(c) に示すように、電流狭窄層215の上に、電流注入領域110を覆うように埋め込みコンタクト層216を形成する。
このため、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザ装置内にキャップ層305が形成されている必要はなく、図5(d) に示すように、MOCVD法による各半導体層(101〜106)の形成後に、キャップ層305の除去を行っても良い。
本発明は、窓構造を有する半導体レーザ装置及びその製造方法に有用である。
(a) 〜(d) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(c) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(e) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(d) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(e) は、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(d) は、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
符号の説明
100 基板
101 クラッド層
102 活性層
103 第1のクラッド層
104 第2のクラッド層
105 コンタクト層
106 拡散ソース層
107 拡散源
108 Zn拡散領域
109、309 リッジ
110 電流注入領域
111 電流狭窄膜
112 p側電極
113 n側電極
214 選択マスク層
215 電流狭窄層
216 埋め込みコンタクト層
305 キャップ層

Claims (3)

  1. 基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層及び第2導電型のコンタクト層が下から順に積層されてなる、共振器を構成する半導体レーザ装置であって、
    前記活性層における前記共振器の少なくとも一の端面近傍には、前記活性層における前記共振器の内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域が形成されており、
    前記第2導電型のコンタクト層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含んでいることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 共振器を構成する半導体レーザ装置の製造方法であって、
    基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層、第2導電型のコンタクト層及び拡散ソース層を下から順に積層する工程と、
    前記第2導電型のコンタクト層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含み、
    前記拡散ソース層は、前記第1導電型のドーパント又は前記第2の導電型のドーパントを含み、
    前記拡散ソース層における前記共振器の少なくとも一の端面近傍に存在する部分以外の部分を選択的に除去する工程と、
    前記選択的に除去する工程の後に、熱処理によって、前記拡散ソース層における前記一の端面近傍に存在する部分に含まれる前記第1導電型のドーパント又は前記第2の導電型のドーパントを少なくとも前記活性層まで拡散させることにより、前記活性層における前記一の端面近傍に、前記活性層における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  3. 共振器を構成する半導体レーザ装置の製造方法であって、
    基板上に、少なくとも第1導電型のクラッド層、活性層、第2導電型のクラッド層、第2導電型のキャップ層及び拡散ソース層を下から順に積層する工程と、
    前記第2導電型のキャップ層は、第1導電型のドーパント及び第2導電型のドーパントを含み、
    前記拡散ソース層は、前記第1導電型のドーパント又は前記第2の導電型のドーパントを含み、
    前記拡散ソース層における前記共振器の少なくとも一の端面近傍に存在する部分以外の部分を選択的に除去する工程と、
    前記選択的に除去する工程の後に、熱処理によって、前記拡散ソース層における前記一の端面近傍に存在する部分に含まれる前記第1導電型のドーパント又は前記第2の導電型のドーパントを少なくとも前記活性層まで拡散させることにより、前記活性層における前記一の端面近傍に、前記活性層における内部領域のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有する窓構造領域を形成する工程と、
    前記拡散ソース層及び前記第2導電型のキャップ層を除去する工程とを備えることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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