JP2006179186A - 光学式ディスク装置およびトラッキングエラー信号算出回路 - Google Patents

光学式ディスク装置およびトラッキングエラー信号算出回路 Download PDF

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悦史 山本
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Abstract

【課題】光学式ディスク装置における、プッシュ・プル方式で算出するトラッキングエラー信号に含まれるオフセットを除去する回路を提供する。
【解決手段】トラッキングエラー信号算出回路20は、ディスク記録媒体のトラックに対するビーム光のずれを検出するため、フォトダイオードの左右の領域の検出信号E,Fのピークを検出し係数Kを乗算するピーク検出・乗算回路22,26、それぞれの検出信号E,Fからこれらの乗算結果を減じてオフセットを除去する減算回路24,28、および、オフセットを除去した信号の差を算出して(プッシュ・プル演算して)トラッキングエラー信号TPP(TE)を出力する減算回路30を有する。検出信号EまたはFにアライメント信号ALを加算して係数Kの値を変化させることができる。この係数Kに周波数依存性を持たせるため、アライメント信号ALをフィルタを通して信号EまたはFに加算する。
【選択図】図8

Description

本発明はコンパクト・ディスク装置(CD)、CD−ROM、ミニディスク装置(MD:ソニー社の登録商標)などの光学式ディスク装置に関する。
また本発明は光学式ディスク装置に用いるトラッキングエラー信号算出回路に関する。
光学式ディスク装置のディスク記録媒体のトラックの案内溝に沿ってデータを記録したり、トラックに記録されたデータを読み出すため光ピックアップを用いる。光ピックアップには、半導体レーザー、フォトダイオード、および、プリズム、対物レンズなどの光学部材が搭載されている。
ディスク記録媒体へのデータの記録の際またはディスク記録媒体からデータの読みだしの際、ディスク記録媒体の面振れ、トラック振れ、ディスク・ドライブのターンテーブルの傾き、すりこぎ運動などによるディスク記録媒体の面振れ、トラック振れの影響を排除するため、フォーカシングサーボ制御とトラックサーボ制御が行われる。
フォーカシングサーボ制御は、対物レンズから射出されるレーザー収束光をディスク記録媒体の記録面に焦点を結ばせる(ジャスト・フォーカスさせる)対物レンズをディスク記録媒体の面に向かって位置決めする。
トラッキングサーボ制御は、対物レンズから射出されるレーザー収束光がディスク記録媒体の所望のトラックに位置するように(オントラックするように)光ピックアップをディスク記録媒体のラジアル方向に位置決めする。
フォーカシングサーボ制御にはフォーカスエラー信号を用い、トラッキングサーボ制御にはトラッキングエラー信号を用いる。
通常、2個のフォトダイオードで検出した信号をプッシュ・プル(Push-Pull)方式で演算してトラッキングエラー信号を算出している。
プッシュ・プル方式によるトラッキングエラー信号にはオフセットが現れる。オフセットがあるとトラッキングエラー信号が0を示していても、そのトラッキングエラー信号を用いてトラッキングサーボ制御を行うと半導体レーザーのビーム光はトラックの中心から外れているため、そのようなトラッキングエラー信号を用いてトラッキング制御を行うとトラッキング制御に制御不良が起こる。
トラッキングエラー信号にオフセットが現れる要因としては、対物レンズ光軸ずれ、ディスク記録媒体の半径方向の傾き、ディスク記録媒体の溝形状のアンバランスなどがある。
上述した要因に起因するオフセットを軽減する方法はこれまで種々対策が講じられている。たとえば、非特許文献1を参照されたい。
「光ディスク技術」、尾上守夫監修、ラジオ技術社、第91ページ〜98ページ、参照。
本願発明者は、上述したオフセットを軽減する対策だけでは充分でなく依然としてトラッキングエラー信号にオフセットが存在することを見出した。
つまり、これまでのプッシュ・プル方式によって算出したトラッキングエラー信号を用いると、光学式ディスク装置において正確かつ安定したトラッキングサーボ制御が行えないという問題に遭遇している。
本発明の目的は、光学式ディスク装置に用いるトラッキングエラー信号を正確に算出可能な回路およびそれを用いた光学式ディスク装置を提供することにある。
また本発明の目的は、信号調整が便利なトラッキングエラー信号算出回路を提供することにある。
さらに本発明は、光学式ディスク装置の構成に起因する要因を考慮して、信号調整が容易な光ピックアップおよびその関連装置の構成の適切化を図ることを目的とする。
本発明は、対物レンズのラジアル方向(トラッキング方向)のシフトによるトラッキングエラー信号のオフセットと、ラジアル・スキューによるトラッキングエラー信号のオフセットとを除去する。
そのため、下記に示す、トップホールド・第1和信号TPP(E)信号と、トップホールド・第2和信号TPP(F)信号の演算を行う。
TPP(E)=K×ETP−E
TPP(F)=K×FTP−F
ただし、ETPはトップホールド・第1の和信号TPP(E)信号のピーク 保持値であり、
TPはトップホールド・第2の和信号TPP(F)信号のピーク 保持値であり、
Kはトップホールド・係数である(K<1)。
次いで、トップホールド・第1和信号TPP(E)信号と、トップホールド・第2和信号TPP(F)信号との差をトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)として算出する。
トップホールド・第1和信号TPP(E)信号と、トップホールド・第2和信号TPP(F)信号は、DCオフセットが除去されているから、トップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)はDCオフセットが除去されている。
好ましくは、第1の和信号(第1の受光検出信号)Eと第2の和信号(第2の受光検出信号)Fとの差をアライメント信号ALとして算出し、アライメント信号に基づいて係数Kを変化させる。
AL=E−F
ただし、Eは第1の和信号(第1の受光検出信号)であり、
Fは第2の和信号(第2の受光検出信号)である。
また好ましくは、アライメント信号ALの周波数帯域に応じてトップホールド係数を変化させる。
本発明によるトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)はオフセットを殆ど含まないので、光学式記録装置におけるトラッキングサーボの制御が正確に行われる。
特に、本発明においては、トップホールド係数を調整可能にしているから、光学式ディスク装置の特性のバラツキにも容易に対応できる。
さらに、本発明においてはトップホールド係数をアライメント信号の周波数帯域に応じて変更しているから、より正確なトラッキングエラー信号を算出できる。
本発明においては、光学式ディスク装置の構成に起因する条件を考慮して、上記トラッキングエラー信号にかかる条件、特に、トップホールド係数の値を容易に変更できる。
本発明の実施の形態として、光学式ディスク装置として、たとえば、ミニディスク装置、CD、CD−ROMなどを例示し、本発明のトラッキングエラー信号算出回路として、これらミニディスク装置などのトラッキングサーボ制御に用いるトラッキングエラー信号を算出する回路を例示する。
まず、本発明の実施の形態の理解をより明瞭にするため、たとえば、ミニディスク装置、CD、CD−ROMなどの光学式ディスク装置に用いるトラッキングエラー信号の基本事項について述べる。
レーザーカップラー
図1は光ピックアップに搭載されるレーザーカップラーLCの断面と、レーザーカップラーLCの上面1b側の上部に位置するディスク記録媒体(図示せず)との光線軌跡を示す図である。
レーザーカップラーLCは、半導体レーザーLDと、2個のフォトダイオードPD1,PD2と、マイクロプリズム1とを備えている。
マイクロプリズム1は、半導体レーザーLDからの光を入射させる45度傾斜面1aと、上面1bと、下面1cと、背面1dとを有している。45度傾斜面1aにはハーフミラー1f、上面1bには全反射ミラー1g、下面1cにはARコート1h、背面1dには全面吸収膜1iが被着されている。また、マイクロプリズム1の下面1cの側のフォトダイオードPD1が配置されている上部にはハーフミラー1jが配設されている。
2個のフォトダイオードPD1,PD2はマイクロプリズム1の下面1cに、所定の位相差をもって信号を検出可能なように所定間隔を隔てて配設されている。半導体レーザーLDから射出された光がマイクロプリズム1の傾斜面1a上のハーフミラー1fで反射されて、図示しないマイクロプリズム1の上面1bの上部に位置するディスク記録媒体に向かい、ディスク記録媒体で反射した戻り光がマイクロプリズム1の傾斜面1aの上のハーフミラー1fからマイクロプリズム1内に入りフォトダイオードPD1(フロントPD)に入射し、ハーフミラー1fで反射した光がマイクロプリズム1の上面1bで反射されてフォトダイオードPD2(リアーPD)に入射する。
3分割方式のトラッキングエラー信号
図2は図1に示したフォトダイオードPD1,PD2として用いる3分割フォトダイオードの平面図である。
フォトダイオードPD1,PD2はそれぞれ3つの領域:RA,RB,RC、および、領域:RA’,RB’,RC’に分割されている。上記3つの領域の分割の方向は、トラック振れ(デトラック)が起こる方向と直交する方向である。中央の領域RBとRB’とは同じ面積であり、その外部の領域RAとRA’とは同じ面積であり、領域RCとRC’とは同じ面積であり、領域RAとRC、RA’とRC’とは面積が同じである。さらにオントラック時、領域RB(RB’)で受光する光の量が、領域RAと領域RCとで受光する光の量の和に等しいようにこれらの領域の面積が規定されている。
3分割方式のトラッキングエラー信号TEは、中央の領域RBがトラック中心に対応しており、この領域RBの上下いずれかにデトラックしたことを検出するので、2分割フォトダイオードと同様に、外側の領域RAと領域RCの検出信号A、Cの差、すなわち、(A−C)をプッシュ・プル信号として算出する。
4分割方式のトラッキングエラー信号
図3は図1に示したフォトダイオードPD1,PD2として用いる4分割フォトダイオードの平面図である。
フォトダイオードPD1(フロントPD)について述べると、中央の領域RBと領域RCとは面積が等しく、外側の領域RAと領域RDとは面積が等しい。ジャストフォーカス時、領域RBと領域RCとで受光する光の量が領域RAと領域RDとで受光する光と同じになるように規定されている。フロントPDの領域RA,RB,RC,RDからA1,A3,A4,A2の信号が検出される。
フォトダイオードPD2(リアーPD)についても上記同様に、中央の領域RB’と領域RC’とは面積が等しく、外側の領域RA’と領域RD’とは面積が等しい。ジャストフォーカス時、領域RB’と領域RC’とで受光する光の量が、領域RA’と領域RRD’で受光する光と同じように規定されている。リアーPDの領域RA’,RB’,RC’,RD’から領域B1,B3,B4,B2の信号が検出される。
図4は4分割フォトダイオードPD1,PD2を用いた場合のトラッキングエラー信号TEを検出する動作を図解する図である。図4(A)は(+)側にデトラックした状態、図4(B)はオントラック状態、図4(C)は(−)側にデトラックした状態を示す。
デトラックしているかオントラック状態かは、フォトダイオードPD1,PD2をそれぞれ、中心の左右の領域に2分割し、これらフォトダイオードPD1,PD2の上の一次回折光の強度分布の差によって判別する。オントラック時、これらフォトダイオードPD1,PD2の分割領域の中心がトラックの中心に位置している。
図1に図解したように、フォトダイオードPD1には、ハーフミラー1fを透過し、マイクロプリズム1を通過し、ハーフミラー1jを透過した光が入射する。フォトダイオードPD2には、ハーフミラー1fを透過し、マイクロプリズム1を通過し、ハーフミラー1jで反射され、マイクロプリズム1を通過し、上面1bで反射され、マイクロプリズム1を通過した光が入射される。フォトダイオードPD2に入射された光はフォトダイオードPD1に入射される光より1回反射が多いので位相が反転している。このように、フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2とは、対物レンズからディスク記録媒体に照射され、ディスク記録媒体からの戻り光に対して同じ分割領域からの検出信号が逆相関係になるように配設されている。よって、2つのフォトダイオードPD1,PD2を用いた場合のトラッキングエラー信号TEは、同相関係にある信号である(A2+A4)と(B1+B3)とを加算して第1の和信号(第1の受光検出信号)Eを算出し、同じく同相関係にある(A1+A3)と(B2+B4)とを加算して第2の和信号(第2の受光検出信号)Fを算出して、これら和信号のプッシュ・プル処理を行って算出される。
このように、同相関係にある信号を加算するのは、同相ノイズ除去比率(Common Mode Noise Rejection Ratio)を高めるためである。下記記号PPはプッシュ・プル方式で演算したトラッキングエラー信号TEを示す。
E=A2+A4+B1+B3 ・・・(1)
F=A1+A3+B2+B4 ・・・(2)
PP=E−F
=(A2+A4+B1+B3)−(A1+A3+B2+B4)
・・・(3)
差動増幅回路19は式3に示すプッシュ・プル方式によるトラッキングエラー信号TEを算出する。
図4(B)に示すように、オントラックのときは2つの一次回折光の強度分布が等しくなるので、その差であるトラッキングエラー信号TEは0になる。
図4(A)または図4(C)に示すように、デトラックのときのトラッキングエラー信号TEは(+)または(−)のどちらかのラジアル方向の一次回折光が存在しないので、(+)か(−)のいずれかの極性を示す。
プッシュ・プル方式の欠点
以下、プッシュ・プル方式の問題点(欠点)について述べる。
第1の問題:対物レンズのラジアル方向(トラッキング方向)のシフトによるトラッキングエラー信号のオフセット
図5は対物レンズ5がディスク記録媒体3のラジアル方向(トラッキング方向)にずれたときのプッシュ・プル信号を図解した図である。
対物レンズ5がディスク記録媒体3に対してラジアル方向にシフトすると、フォトダイオードPD1,PD2上での戻り光がシフトされてそれぞれのフォトダイオードPD1,PD2の強度分布が不均衡になり、プッシュ・プル信号にDCオフセットを生ずる。その結果、このプッシュ・プル信号を用いてトラッキングサーボ制御すると正しくトラッキング制御できない。
第2の問題:ラジアル・スキューによるトラッキングエラー信号のオフセット 図6はディスク記録媒体3のラジアル・スキュー(ラジアル方向の傾き)によりフォトダイオードPD1,PD2上の戻り光のスポットがシフトする状態を示す図である。
ディスク記録媒体3がラジアル方向にスキュー(傾斜)すると、フォトダイオードPD1,PD2に入射する戻り光の強度分布がアンバランスになり、トラッキングエラー信号TEにDCオフセットが生ずる。その結果、この状態のトラッキングエラー信号TEを用いると正確にトラッキングサーボ制御できない。
実際のレーザーカップラーLCの45度傾斜面1aは、ディスク記録媒体3内のピットに対して45度回転させている。その結果、上述したディスク記録媒体3がラジアル方向にスキューした時ばかりでなく、ディスク記録媒体3がタンゼンシャル方向にスキューしてもトラッキングエラー信号TEにDCオフセットが生ずる。
オフセット量は、レーザーカップラーLCの45度傾斜面1aがディスク記録媒体3内のピットに対して45度回転しているから、ラジアル方向、タンゼンシャル方向共に、1/1.41になる。
以上述べたディスク記録媒体3のスキューについては、対物レンズ5がディスク記録媒体3に対してスキューした場合も上記同様、トラッキングエラー信号TEにDCオフセットが生ずることになる。
本発明の原理:トップホールド・プッシュ・プル方式
上述した対物レンズの視野移動などに起因するオフセットをキャンセルする本発明の原理について述べる。
本発明の光学式ディスク装置の実施の形態として、たとえば、ミニディスク装置、CD、CD−RMを例示する。また本発明のトラッキングエラー信号算出回路の実施の形態として、これらの光学式ディスク装置におけるトラッキングサーボ制御に用いるトラッキングエラー信号を算出する回路を例示する。
図7は図4(A)〜(C)および式1に示した第1の和信号(第1の受光検出信号)E(=A2+A4+B1+B3)のRFエンベロープ信号の波形を示すグラフである。
曲線CV1は第1の和信号(第1の受光検出信号)EのRFエンベロープの対物レンズのずれ、スキューなどによるピーク変化を示す。ピーク幅がaとして示されている。
曲線CV2はプッシュ・プル方式において、トラッキングサーボをかけるときに使用するトラッキングエラー信号TEにローパスフィルタリングをかけたときの信号の波形である。
曲線CV3は実際に使用するトラッキングエラー信号のオフセットの変化を示しており、その信号をAとし、その幅をbとする。
対物レンズ5のシフト、または、ディスク記録媒体3のスキューに起因する上述したDCオフセットをキャンセルするには、曲線CV2で示した値から曲線CV3で示したオフセット幅bだけ減じればよい。
以上、第1の和信号(第1の受光検出信号)Eについてオフセット除去を述べたが、第2の和信号(第2の受光検出信号)Fについても同様である。
本発明の実施の形態は、第1の和信号(第1の受光検出信号)EのRFエンベロープおよび第2の和信号(第2の受光検出信号)FのRFエンベロープからそれぞれのオフセットを減じた後、プッシュ・プル信号を算出する。その結果、トラッキングエラー信号からはオフセットが除去される。
第1実施の形態(基本動作および基本回路)
以下、本発明の第1実施の形態としての基本回路とその動作について詳述する。
上述した条件において、オフセットbが係数(定数)Kとピークaとの乗算値、すなわち、b=K×aになるように係数Kを決める。ただし、K<1である。そうすると、オフセットをキャンセルした信号は(AA−Ka)として表すことができる。AAは、第1の和信号(第1の受光検出信号)Eまたは第2の和信号(第2の受光検出信号)Fを示す。
本発明の実施の形態においては、(AA−Ka)を、修正した第1の和信号または修正した第2の和信号としてトラッキングエラー信号TEの算出に使用する。
図8は本発明の実施の形態の上述したオフセット補正をしたトラッキングエラー(TE)信号を算出する基本回路20(第1実施の形態の回路)を示す図である。
第1の和信号(第1の受光検出信号)Eおよび第2の和信号(第2の受光検出信号)Fはそれぞれ、図4に図解した演算回路19を含む回路で算出されているものとする。
図8に示したトップホールド・プッシュ・プル(TPP)信号算出回路20は、図4(A)〜(C)に示した演算回路19に代わるものである。
このトップホールド・プッシュ・プル(トラッキングエラー)信号算出回路20は、第1の和信号(第1の受光検出信号)Eのピークpaを検出して保持しその結果に係数Kを乗ずるトップ(ピーク)ホールド・定数乗算回路22と、(E−K×pa)を算出する差動増幅回路24と、第2の和信号(第2の受光検出信号)Fのピークpa’を検出して保持して定数Kを乗ずるトップ(ピーク)ホールド・定数乗算回路26と、(F−K×pa’)を算出する差動増幅回路28と、これら算出した信号のプッシュ・プル演算を行う差動増幅回路30とを有する。差動増幅回路30から、トラッキングエラー信号が出力される。
このトラッキングエラー信号算出回路20においては、ピークpa,pa’の変化を検出し係数Kを乗ずるためにトップ(ピーク)ホールド・定数乗算回路22、26を用い、(E−K×pa)、(F−K×pa’)を算出する。
(E−K×pa)をトップホールド処理後の第1の和信号(略して、トップホールド・第1の和信号)TPP(E)と呼び、(F−K×pa’)をトップホールド処理後の第2の和信号(略して、トップホールド・第2の和信号)TPP(F)と呼び、係数(定数)KをTPP算出係数と呼び、差動増幅回路30で算出したトラッキングエラー信号をトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)と呼ぶ。このトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)は上述した原理に従い、オフセットが除去されている。
さらに好適には、差動増幅回路30の後段に設けたローパスフィルタ回路32を設けて、ローパスフィルタ回路32において差動増幅回路30からのトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)の低周波成分を通過させた、トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)’を提供する。
図8の減算回路36において、第1の和信号(第1の受光検出信号)Eから第2の和信号(第2の受光検出信号)Fを減じたアライメント信号ALを算出することができる。アライメント信号ALの利用については後述する。
第2実施の形態
図9は、図8に示したトップホールド・プッシュ・プル信号算出回路20で得られたトップホールド・第1の和信号TPP(E)および第2の和信号TPP(F)から、トップホールド・プッシュ・プル信号、すなわち、トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を算出する第2実施の形態の回路構成を示す図である。
図9に図解した回路構成は、レーザーカップラーLCにおける実装の観点から、レーザーカップラーLCに収容する部品には限界があることを考慮しつつも、極力、レーザーカップラーLCから基本となる信号を出力可能にしつつ、最終的なトラッキングエラー(TE)信号の調整を容易にすることを考慮して設計されている。
レーザーカップラーLCは、図1に示したレーザーLD、フォトダイオードPD1,PD2、および、マイクロプリズム1を収容している。さらにレーザーカップラーLCは、図4に図解した対物レンズ5〜増幅回路19、および、図8に示したトップ(ピーク)ホールド・定数乗算回路22,26、差動増幅回路24,28、差動増幅回路30、LPF32、および、アライメント信号ALを算出する減算回路36を収容している。
すなわち、レーザーカップラーLCにおいて、図9に図解した回路構成に基づいて、トップホールド・第1の和信号TPP(E)とトップホールド・第2の和信号TPP(F)を算出し、さらに、アライメント信号ALとして(第1の和信号(第1の受光検出信号)E−第2の和信号(第2の受光検出信号)F)を算出している。これらの信号TPP(E)、TPP(F)、ALはレーザーカップラーLCにおいて生成する信号として基本的な出力信号である。
TPP(E)=K×ETP−E ・・・(5)
TPP(F)=K×FTP−F ・・・(6)
AL=E−F ・・・(7)
ただし、ETPはトップホールド・第1の和信号TPP(E)信号のピーク 保持値であり、
TPはトップホールド・第2の和信号TPP(F)信号のピーク 保持値であり、
KはTPP算出係数である(K<1)。
最終的なトラッキングエラー(TE)信号を算出するに際しては、ゲインを調整する可能性が高い。そこで、このレーザーカップラーLCの外部に、抵抗値R1の抵抗器42,44、高周波集積回路RFICが設けられている。
高周波集積回路RFIC内に、差動増幅回路50、その負帰還抵抗器46、抵抗器48が設けられている。負帰還抵抗器46および抵抗器48の抵抗値はそれぞれR2である。
トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)は、図9に図解した回路構成と、式5、6に基づき、下記式で表される。
TPP(TE) =-(R2/R1)×TPP(E) +(R2/R1)×TPP(F)
=-(R2/R1)×(KE TP -E) + (R2/R1)×[(KFTP -F)
=(R2/R1)〔(E-F)-K(ETP-FTP)]
・・・(8)
図9の回路においては、レーザーカップラーLCの外部で、抵抗値R1とR2の値を適宜調整すると、差動増幅回路50から出力される信号のゲイン(振幅)を変更でき、適宜ゲインを調整したトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を提供できる。
レーザーカップラーの実際的な信号処理回路
図10はレーザーカップラーLC内の信号処理回路の実際的な回路構成図である。
フロントPDおよびリアーPDからの検出信号が、それぞれ電流/電圧(I/V)変換回路と増幅回路(AMP)を収容している電流/電圧変換・増幅回路I−VAMPで所定の信号レベルまで増幅されて、和演算増幅回路SUMMING AMPで上述した信号、第1の和信号(第1の受光検出信号)SPD1(第1PD信号=(A1+A2)+(B3+B4))、第2の和信号(第2の受光検出信号)SPD2(第2PD2信号=(A3+A4)+(B1+B2))、E、Fが算出される。さらに、演算増幅回路AMP(AL)でアライメント信号AL、演算増幅回路AMP(E)でトップホールド・第1の和信号TPP(E)、演算増幅回路AMP(F)でトップホールド・第2の和信号TPP(F)が算出される。
和演算増幅回路SUMMING AMPにおいてはバイアス回路BIASからバイアスが加えられる。
第3実施の形態
図11は、図8に示したトップホールド・プッシュ・プル信号算出回路20で得られたトップホールド・第1の和信号TPP(E)、トップホールド・第2の和信号TPP(F)から、トップホールド・トラッキングエラー(TPP(TE))信号を算出する第3実施の形態の回路構成を示す図である。
図11の回路は図9に図解した回路におけるTPP算出係数を実質的に変化させる回路である。
図1に示すレーザーカップラーLCからは、図8および図11に示したように、トップホールド・第1の和信号TPP(E)、トップホールド・第2の和信号TPP(F)、アライメント信号ALを出力する。
トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を算出するために、レーザーカップラーLCの外部に、抵抗値R1の抵抗器42,44、抵抗値R3の抵抗器45、高周波集積回路RFICが設けられている。高周波集積回路RFIC内に、差動増幅回路50、その負帰還抵抗器46、正帰還抵抗器48が設けられている。負帰還抵抗器46および正帰還抵抗器48の抵抗値はそれぞれR2である。
図11に図解した回路には、図9に図解した回路に、アライメント信号ALをトップホールド・第1の和信号TPP(E)に加算して増幅回路50の反転端子(−)に印加する抵抗値R3の抵抗器45が付加されている。
トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)は、図11の回路構成と式5〜6とから、下記式で表される。
TTP(E)= -[(R2/R1) TTP(E)+(R2/R3)AL]+(R2/R1)TTP(F)
= -[(R2/R1) (KE TP -E)+(R2/R3)(E-F)] +(R2/R1)(KFTP -F) T
=[(R2/R1)-(R2/R3)](E-F) -(R2/R1)K(E TP -F TP )
=(R2/R1) [(R3-R1)/R3]×[(E-F)-(R3/(R3-R1) K(E TP -FTP)]
=(R2/R1) [(R3-R1)/R3]×[(E-F)- K1'(E TP -F TP ) ]
…(9)
ただし、K1'=K ×(R3/(R3-R1) である。
右辺の[(E-F)- K'(E TP -F TP ) ] を考察すると、K1'=K ×(R3/(R3-R1) はKより大きい。
右辺の[(E-F)- K1' (E TP -F TP ) ] における[(E-F)] と[ K1' (E TP -F TP ) ] との関係について、図9に基づく式8における、[(E-F)- K (E TP -F TP ) ] と対比すると、係数Kより大きな、K1' =K ×(R3/(R3-R1) となる定数(係数) を(ETP -FTP )に乗じて、(E-F)から減じていることになる。
このように本実施の形態によれば、アライメント信号ALを用いてTPP算出係数Kを変化させ、この場合は、TPP算出係数を大きくして、その結果に基づいて、トラッキングエラー信号TEを算出できるという利点がある。
なお、式9におけるトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)について、(R2/R1) [(R3-R1)/R3]のレベルを信号調整してトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)として使用する、または、(R2/R1) [(R3-R1)/R3]で正規化したトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)を用いる。
光学式ディスク装置の特性のバラツキに応じて、TPP算出係数Kは光学式ディスク装置によって最適値が異なる。しかしながら、TPP算出係数はレーザーカップラーLC内で一定に設定されているから通常、全ての同一機種の光学式ディスク装置について固定である。そこで調整段階で、最適なTPP算出係数Kに変更したい場合、図11の回路構成にしておくと、レーザーカップラーLCの外部でその変更が可能になるという利点がある。
また、レーザーカップラーLCおよび高周波集積回路RFICの外付け抵抗器42,44,45を可変抵抗器として、これらの抵抗値を調整してTPP算出係数K、換言すれば、トップホールド・第1の和信号TPP(E)のゲインを適宜調整することもできる。
図11には高周波集積回路RFICの内部に図解した抵抗器46,48も高周波集積回路RFICの外部に設けることができる。抵抗器46,48を高周波集積回路RFICの外部に設けることは、ゲイン調整の抵抗器を可変にしてゲイン調整の自由度を高めるだけでなく、IC回路としての高周波集積回路RFICには大きな抵抗値を持つ抵抗器46,48を内蔵することが好ましくない場合があるからである。
第4実施の形態
図12は、図8に示したトップホールド・プッシュ・プル信号算出回路20で得られたトップホールド・第1の和信号TPP(E)、トップホールド・第2の和信号TPP(F)から、トップホールド・トラッキングエラー(TPP(TE))信号を算出する第4実施の形態の回路の構成を示す図である。
図12の回路は図9に図解した回路におけるTPP算出係数を、図11を参照して述べた第3実施の形態とは逆に、小さくできるようにした回路である。
光学式ディスク装置の特性のバラツキに応じて、最適なTPP算出係数Kは光学式ディスク装置によって異なる。しかしながら、TPP算出係数はレーザーカップラーLC内で一定に設定されているから通常、全ての同一機種の光学式ディスク装置について固定である。そこで、調整段階で、最適なTPP算出係数に変更したい場合(本実施の形態の場合には係数を小さくしたい場合)、図12の回路構成にする。
レーザーカップラーLCからは、トップホールド・第1の和信号TPP(E)、トップホールド・第2の和信号TPP(F)、アライメント信号ALを出力する。
トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を算出するために、レーザーカップラーLCの外部に、抵抗値R1の抵抗器42,44、抵抗値R3の抵抗器47、高周波集積回路RFICが設けられている。高周波集積回路RFIC内に、差動増幅回路50、その負帰還抵抗器46、正帰還抵抗器48が設けられている。負帰還抵抗器46および正帰還抵抗器48の抵抗値はそれぞれR2である。
図12に図解した回路には、図9に図解した回路に、アライメント信号ALをトップホールド・第2の和信号TPP(F)に加算して増幅回路50の非反転端子(+)に印加する抵抗値R3の抵抗器46が付加されている。
トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)は、図12の回路構成と式5〜6とから、下記式で表される。
TTP(TE)= -(R2/R1)(K2E TP -E)
+[(R2/R1)(K2F TP -F) +(R2/R3)×(E-F)]
=[(R2/R1 )+(R2/R3)](E-F) -(R2/R1)(K2E TP -K2F TP )
=(R2/R1) ×[((R1+R3)/R3) ×(E-F)-K2(E TP -F TP )]
=(R2/R1) ×(R1+R3)/R3 [(E-F)-R3/(R1+R3)×K2(E TP -F TP)]
=(R2/R1) ×(R1+R3)/R3 [(E-F)-K2' (E TP -F TP )]
・・・(10)
ただし、K2' =K2 (R3/(R1+R3)) である。
右辺の[(E-F)- K2' (E TP -F TP ) ] を考察すると、K2'=K ×(R3/(R1+R3))はKより小さい。
右辺の[(E-F)- K2' (E TP -F TP ) ] における[(E-F)] と[ K2' (E TP -F TP ) ] との関係について、図9に基づく式8における、[(E-F)- K (E TP -F TP ) ] と対比すると、係数Kより小さな、K2' =K ×(R3/(R1+R3)) となる定数(係数) を(ETP -FTP )に乗じて、(E-F)から減じていることになる。
このように本実施の形態によれば、アライメント信号ALを用いてTPP算出係数Kを変化させ、この場合は、TPP算出係数を小さくして、その結果に基づいて、トラッキングエラー信号TEを算出できるという利点がある。
なお、式10におけるトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)について、(R2/R1) ×(R1+R3)/R3のレベルを信号調整してトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)として使用する、または、(R2/R1) ×(R1+R3)/R3で正規化したトップホールド・トラッキングエラー信号TTP(TE)する。
レーザーカップラーLCおよび高周波集積回路RFICの外付け抵抗器42,44,47を可変抵抗器として、これらの抵抗値を調整して第2の和信号TPP(F)のゲインを適宜調整することもできる。このように、抵抗器42,44,47をレーザーカップラーLCおよび高周波集積回路RFICの外部に設けることによりゲイン調整が容易になる。
図12には高周波集積回路RFICの内部に設けた抵抗器46,48も、図11を参照して述べたように、高周波集積回路RFICの外部に設けることができる。すなわち、抵抗器46,48を高周波集積回路RFICの外部に設けることは、ゲイン調整の抵抗器を可変にしてゲイン調整の自由度を高めるだけでなく、IC回路としての高周波集積回路RFICには大きな抵抗値を持つ抵抗器46,48を内蔵することが好ましくない場合があるからである。
第2実施の形態の回路〜第4実施の形態の回路
図9に示した第2実施の形態の回路は、トップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を算出する基本回路を示している。
図11に示した第3実施の形態の回路は、レーザーカップラーLCおよびRFICの外部からTPP算出係数Kを大きくする場合に用いることができる。
図12に示した第4実施の形態の回路は、レーザーカップラーLCおよびRFICの外部からTPP算出係数Kを小さくする場合に用いることができる。
さらに、レーザーカップラーLCおよびRFICの外部からTPP算出係数Kを大きくも、あるいは、小さくもできるようにするには、抵抗器42、および/または、抵抗器44を可変抵抗器に代えて、この可変抵抗器の値を調整することにより、RFIC内の差動増幅回路50の増幅率を変化できるようにする。
第5実施の形態:TPP算出係数に周波数依存性を付与
図13は周波数とTPP算出係数との関係を図解したグラフである。
アライメント信号ALをローパスフィルタを通して使用することにより、たとえば、図解したグラフから、60HZ 以上ではTPP算出係数K=0.68となるようにしておき、60HZ 以下ではTPP算出係数K=0.72に高める。
このように、TPP算出係数Kを周波数帯域に応じて変化させるための、アライメント信号ALの低周波成分のみ通過させるローパスフィルタ回路を図14を参照して述べる。
図14は上述した図13に示したTPP算出係数を周波数依存性を持たせて変更する第5実施の形態の実際的なトラッキングエラー算出回路60と関連回路を示す図である。
トラッキングエラー算出回路60においては、抵抗器46,48を図12のRFICに対応する集積回路チップ50Aの外部に設け、集積回路チップ50Aの内部には図14に示したRFIC内の差動増幅回路50およびその周辺回路を収容している。このように抵抗器46,48を集積回路チップ50Aの外部に設けることにより、半導体集積回路には大きな抵抗値の抵抗器を実装する困難さを回避するとともに、抵抗器46,48を抵抗器42,44と同様に外付け抵抗器として実装を容易にするとともに、その変更も容易にしている。
アライメント信号ALを導く抵抗器47の後段には、抵抗器61、キャパシタ62および抵抗器63で構成されたローパスフィルタ64が設けられている。このローパスフィルタ64を設けることにより、ローパスフィルタ64内をアライメント信号ALの低周波成分を通過させ、図13に図解したように、たとえば、60Hz以下の低周波領域でTPP算係数Kの値を大きくする。たとえば、60Hz以上の高周波領域では小さな値のTPP算出係数を選択して用いることになる。
さらに、抵抗器47とローパスフィルタ64との直列回路と並列に、可変抵抗器67と抵抗器65の直列回路が設けられている。抵抗器65と可変抵抗器67とで、ローパスフィルタ64の信号レベルを調整可能にしている。
すなわち、このトラッキングエラー算出回路60においては、キャパシタ62を含むローパスフィルタ64を設けてTPP算出係数Kをアライメント信号の周波数帯域に応じて変化させることを可能にする。
このトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)を、図15に示すスレッド(SLED)にトラックジャンプ動作を行わせるための信号を生成する位相補償トラックジャンプ回路80において位相補償して、スイッチ回路100を経由してトラッキングドライバ回路110に印加してトラッキングコイル120を駆動する。
なお位相補償トラックジャンプ動作自体は本発明の実施の形態に直接関係しないので、その詳細については言及しない。
反転ENABLE信号は、トラッキングサーボ制御を行うマイクロコンピュータなどのCPUから与えられる動作タイミングを決定する信号である。
トラッキングエラー算出回路60で算出されたトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)は、光ピックアップをトラックの近傍まで移動させる粗制御(Coarse Control)を行うとき光ピックアップをトラックの中点位置に制御する中点サーボ制御回路120に印加されて、アライメント信号ALとともに中点サーボ制御信号CEの生成に使用される。
生成された中点サーボ制御信号CEはスイッチ回路100を経由してトラッキングコイル120に印加され得る。
図16は中点サーボの動作を示すグラフである。しかし、本発明の実施の形態には直接関係しないのでその詳細については言及しない。
以上、本発明の光学式記録装置の実施の形態としてミニディスク装置、CDなどを例示し、これらの装置に用いるトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)についてその信号処理について述べたが、本発明はミニディスク装置、CDなどに限らず、トラッキングエラー信号を用いる他の光学式記録装置に適用することができる。
本発明による実施の形態のトップホールド・トラッキングエラー信号TPP(TE)はオフセットを殆ど含まないので、光学式記録装置におけるトラッキングサーボの制御が正確に行われる。
特に、本発明の実施の形態においては、トップホールド係数を調整可能にしているから、光学式ディスク装置の特性のバラツキにも容易に対応できる。
さらに、本発明の実施の形態においてはトップホールド係数を周波数帯域に応じて変更しているから、より正確なトラッキングエラー信号を算出できる。
また本発明の実施の形態においては、光学式ディスク装置の構成に起因する条件を考慮して、上記トラッキングエラー信号にかかる条件、特に、トップホールド係数の値を容易に変更できる。
図1はレーザーカップラーの断面と、その上部に位置するディスク記録媒体(図示せず)との光線軌跡を示す図である。 図2は図1に示した2個のフォトダイオード(フロントPD、リアーPD)のうち3分割フォトダイオードの平面図である。 図3は図1に示したフォトダイオード(フロントPD、リアーPD)のうち4分割フォトダイオードの平面図である。 図4は図3に示した4分割フォトダイオードを用いた場合のトラッキングエラー信号を検出する動作を図解する図であり、図4(A)は(+)側にデトラックした状態、図4(B)はオントラック状態、図4(C)は(−)側にデトラックした状態を示す。 図5は対物レンズがラジアル方向(トラッキング方向)にずれたときのプッシュ・プル信号について図解した図である。 図6はディスク記録媒体のラジアル・スキューによりフォトダイオード上の戻り光のスポットがシフトする状態を示す図である。 図7は図4(A)〜図4(C)に示した種々の信号波形を示すグラフである。 図8は本発明のトラッキングエラー信号を算出する第1実施の形態の回路を示す図である。 図9は本発明のトラッキングエラー信号を算出する第2実施の形態の回路を示す図である。 図10はレーザーカップラーLC内の信号処理回路の実際的な回路構成図である。 図11は本発明のトラッキングエラー信号を算出する第3実施の形態の回路を示す図である。 図12は本発明のトラッキングエラー信号を算出する第4実施の形態の回路を示す図である。 図13はTPP算出係数の周波数依存性を図解したグラフである。 図14は本発明のトラッキングエラー信号を算出する第5実施の形態の回路と、関連部分の回路の詳細回路を示す図である。 図15はSLEDにトラックジャンプ動作を行わせるための動作タイミング図である。 図16は中点サーボの動作を示すタイミング図である。
符号の説明
1・・マイクロプリズム 3・・ディスク記録媒体
5・・対物レンズ LD・・レーザー
PD1,PD2・・フォトダイオード
LC・・レーザーカップラー
20・・トップホールド・プッシュ・プル信号算出回路
60・・トラッキングエラー算出回路

Claims (12)

  1. ディスク記録媒体のトラック中心に対して両側に位置する領域からそれぞれ第1および第2の受光検出信号を出力する受光手段を有する光学式ディスク装置におけるトラッキングエラー信号を算出する回路であって、
    前記受光手段からの第1の受光検出信号から、該第1の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第1の係数を乗じた信号を減じて、第1の演算信号を算出する第1の演算回路と、
    前記受光手段からの第2の受光検出信号から、該第2の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第2の係数を乗じた信号を減じて、第2の演算信号を算出する第2の演算回路と、
    前記第1の演算信号から前記第2の演算信号を減じてトラッキングエラー信号を算出する第3の演算回路と
    を有するトラッキングエラー信号算出回路。
  2. 前記第1の演算回路における前記第1の係数を変化させる係数変化回路を付加した、請求項1記載のトラッキングエラー信号算出回路。
  3. 前記係数変化回路は、周波数帯域に依存して前記係数を変化させる回路を有する、請求項2記載のトラッキングエラー信号算出回路。
  4. 前記第2の演算回路における前記第2の係数を変化させる係数変化回路を付加した、請求項1記載のトラッキングエラー信号算出回路。
  5. 前記係数変化回路は、周波数帯域に依存して前記係数を変化させる回路を有する、請求項3記載のトラッキングエラー信号算出回路。
  6. ディスク記録媒体と、
    光ピックアップと、
    該光ピックアップの外部に設けられた信号演算回路と、
    前記光ピックアップを所定のトラックに位置制御するトラッキング制御手段と を有する光学式ディスク装置であって、
    前記光ピックアップは、
    前記ディスク記録媒体の記録面に収束光を照射する光学手段と、
    前記ディスク記録媒体のトラック中心に対して両側に位置する領域から前記ディスク記録媒体の記録面からの戻り光を受光して第1および第2の受光検出信号を出力する受光手段と、
    前記受光手段からの第1の受光検出信号から、該第1の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第1の係数を乗じた信号を減じて、第1の演算信号を算出する第1の演算回路と、
    前記受光手段からの第2の受光検出信号から、該第2の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第2の係数を乗じた信号を減じて、第2の演算信号を算出する第2の演算回路と
    を有し、
    前記信号演算回路は、前記第1の演算信号から前記第2の演算信号を減じてトラッキングエラー信号を算出する第3の演算回路を有する
    光学式ディスク装置。
  7. 前記信号演算回路は、前記第1の演算回路における係数を変化させる係数変化回路を有し、変化させた係数で演算した第1の演算信号を前記第3の演算回路に出力する、請求項6記載の光学式ディスク装置。
  8. 前記係数変化回路は、周波数帯域に依存して前記係数を変化させる回路を有する、請求項7記載の光学式ディスク装置。
  9. 前記信号演算回路は、前記第2の演算回路における係数を変化させる係数変化回路を有し、変化させた係数で演算した第2の演算信号を前記第3の演算回路に出力する、請求項6記載の光学式ディスク装置。
  10. 前記係数変化回路は、周波数帯域に依存して前記係数を変化させる回路を有する、請求項9記載の光学式ディスク装置。
  11. 前記受光手段は前記戻り光の光軸に沿って設けた2つの受光素子を有し、
    第1の受光素子は、前記ディスク記録媒体のトラックの中心に対して両側に位置する領域から前記ディスク記録媒体の記録面からの戻り光を受光して第1および第2の信号を出力するように設けられ、
    第2の受光素子は、前記ディスク記録媒体のトラックの中心に対して両側に位置する領域から前記ディスク記録媒体の記録面からの戻り光を受光して、前記光軸の対応する領域から逆相関係にある第3および第4の信号を出力するように設けられ、
    前記受光手段は、同相関係にある第1の信号と第4の信号を加算して前記第1の受光検出信号として出力し、該第1の受光検出信号とは逆相関係にあるがそれぞれは同相関係にある第2の信号と第3の信号を加算して前記第2の受光検出信号として出力する
    請求項6記載の光学式ディスク装置。
  12. ディスク記録媒体のトラック中心に対して両側に位置する領域からそれぞれ第1および第2の受光検出信号を出力する受光手段を有する光学式ディスク装置におけるトラッキングエラー信号を算出する方法であって、
    前記第1の受光検出信号から、該第1の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第1の係数を乗じた信号を減じて、第1の演算信号を算出し、
    前記第2の受光検出信号から、該第2の受光検出信号のピークを検出し該ピークに第2の係数を乗じた信号を減じて、第2の演算信号を算出し、
    前記第1の係数および前記第2の係数またはいずれか一方を、周波数帯域に応じて変化するように、前記第1の演算信号および前記第2の演算信号またはいずえ一方を演算し、
    前記第1の演算信号から前記第2の演算信号を減じてトラッキングエラー信号を生成する
    光学式ディスク装置のトラッキングエラー信号算出方法。
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