JP2006178538A - 道路領域検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することが可能な道路領域検出装置を提供する
【解決手段】 道路領域検出装置1は、カメラ10にて熱画像を取得する。そして、道路領域検出装置1は、特徴画素抽出部32により、熱画像熱画像内に一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出する。そして、特徴画素抽出部32は、一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する。このように特徴画素を抽出して、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、道路領域検出装置に関する。
従来、赤外線カメラにより撮像した画像から画像内の温度状態の分布を示すヒストグラムを作成し、このヒストグラムから温度のピーク値を観察し、2値化閾値を設定して2値化を行うことで、障害物候補となる領域を抽出する手法が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、画像から特徴量を抽出し、その特徴量を用いてロバスト法の1つであるRANSACを応用し、直線当てはめを行って車線検出を行う手法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−16458号公報 特開2004−118757号公報
しかし、例えば夏場に気温が30度を超えるなど、路面や壁がその他の物体と同じような温度帯となる場合、特許文献1による手法では、各物体の温度が近くなることから、温度のヒストグラムから適切な2値化閾値を設定することが困難となり、障害物の抽出が困難となる。すなわち、検出にあたり、温度環境の変化に対するロバスト性を確保できなくなる問題があった。
また、特許文献2に示す手法では、或るモデルに対して当てはめを行うRANSACという手法を採用しているため、複数モデルに対する当てはめをしなければならない場合には、計算量が膨大となる。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することが可能な道路領域検出装置を提供することにある。
本発明の道路領域検出装置は、車両周辺について熱データを有する熱画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得された熱画像内に一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出すると共に、一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する特徴画素抽出手段と、特徴画素抽出手段により抽出された熱画像全体の特徴画素の画像中における存在位置から路面の候補となる候補領域を抽出する候補領域抽出手段と、候補領域抽出手段より抽出された候補領域の連続性から道路領域を検出する道路領域検出手段とを備える。
本発明によれば、熱画像のうちの一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出する。そして、一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する。ここで、路面や壁がその他の物体と同じような温度帯となったとしても、異なる物体間では温度は一致することなく、僅かながら相違はある。このため、一部領域内の熱データがすべて同じようになったとしても、物体の境界が含まれていれば、局所的な変化が存在し、特徴画素として抽出することができる。
そして、特徴画素、すなわち物体の境界に基づいて、路面候補を抽出し、その連続性から道路領域を検出するため、たとえ路面や壁がその他の物体と同じような温度帯となったとしても、路面検出にあたりロバスト性を確保することができる。
また、路面検出にあたり、RANSACという手法のように複数モデルに対する当てはめを行う必要がない。
従って、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る道路領域検出装置の構成図である。同図に示すように、本実施形態の道路領域検出装置1は、自車両前方などの道路部分の領域を検出するためのものであって、車両周辺の熱データを有する熱画像を取得するカメラ(画像取得手段)10を備えている。また、道路領域検出装置1は、カメラ10により取得された熱画像等を記憶する記憶部20と、記憶部20に記憶された熱画像等に基づいて演算を行い、自車両前方などの道路領域を検出する演算部30とを備えている。
カメラ10は図2に示すようにして車両に設置されている。図2は、カメラ10の設置の様子を示す説明図であり、(a)は車両横方向から見たときの設置状態を示し、(b)は車両上方から見たとき設置状態を示している。
同図に示すように、カメラ10は、車両のルームミラー部に設置され、当該設置位置から車両前方の画像を熱データを含む形式で取得する構成となっている。ここで、通常のフロントガラスは遠赤外線を透過しないようになっている。このため、カメラ10が遠赤外線画像を取得するものである場合には、カメラ10のレンズ部を車外に露出する構造としておくとよい。また、カメラ10を車室内に設置する場合には、フロントガラスのうち、画像取得に必要部位のみを遠赤外線を透過する特殊な構造としてもよい。なお、カメラ10の設置位置、及び撮影方向は、図2に示す限りではなく、他の設置位置及び撮影方向であってもよい。
ここで、カメラ10が取得する画像例を説明する。図3は、カメラ10が取得する画像例を示す説明図である。同図に示すように、本実施形態に係るカメラ10は、車両前方方向を撮影し、例えば、人物O1、電柱O2、先行車O3及び道路等を含む熱画像を取得する。この熱画像は、複数の画素データで構成され、各画素データには座標データ及び熱データが含まれる。
再度、図1を参照する。上記記憶部20は、画像メモリ21と、メモリ部22を備えている。また、演算部30は、熱データ取得部31と、特徴画素抽出部(特徴画素抽出手段)32と、領域抽出部(候補領域抽出手段)33と、道路領域検出部(道路領域検出手段)34とを備えている。
画像メモリ21は、カメラ10から取得した熱画像のデータを時系列に保存していくものである。すなわち、画像メモリ21は、図3に示したような熱画像を、各画素の座標データ及び熱データを含んで記憶していくものである。
熱データ取得部31は、カメラ10により取得された熱画像の熱データを取得するものである。なお、熱データ取得部31は、画像内すべての画素から熱データを取得するが、画像内すべての画素から取得する場合に限らず、或る程度間引いて熱データを取得したり、画像内の一部の画素から熱データを取得したりしてもよい。
特徴画素抽出部32は、熱データ取得部31により取得された熱データに基づいて、特徴画素を抽出するものである。具体的に特徴画素抽出部32は、カメラ10によりにより取得された熱画像のうちの一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出する。
図4は、特徴画素抽出部32による特徴画素の抽出についての説明図であり、(a)は一部領域の例を示し、(b)は一部領域について画像横方向に熱データの変化を表すグラフの一例を示し、(c)は一部領域について画像横方向に熱データの変化を表すグラフの他の例を示している。
図4(a)に示すように、特徴画素抽出部32は、例えば路面と車両O3との境界に一部領域を規定したとする。このとき、画像横方向に熱データの変化を見ると、図4(b)に示すように、熱データの局所的な変化が検出される。これは、路面と車両O3との温度が異なるためである。特徴画素抽出部32は、このような熱データの局所的な変化を検出して、特徴画素として抽出することとしている。これにより、特徴画素抽出部32は、物体の境界を検出することとなる。
また、温度環境によっては、路面と車両O3との温度がほぼ同じになることがある。このような場合、図4(c)に示すように、熱データの変化は少なくなる。しかし、特徴画素抽出部32は、路面と車両O3との温度がほぼ同じになって熱データの差が少なくなった場合、一層細かな変化につても局所的な変化として検出するようにする。言い換えれば、特徴画素抽出部32は、図4(c)でいう縦軸を拡大して、図4(b)のように変化を顕著にして、特徴画素を抽出するようにする。
その後、特徴画素抽出部32は、一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する。これにより、特徴画素抽出部32は、画像全体について物体の境界を検出するようにしている。
なお、特徴画素抽出部32が一部領域を規定しない場合、図4(b)と図4(c)のような熱データが混在することがあり得る。すなわち、路面と車両O3とは図4(b)のように顕著な熱データの変化があるが、路面と縁石とは図4(c)のように熱データの変化が殆どないことがあり得る。このような混在状態において、特徴画素抽出部32が一部領域を規定しない場合、路面と車両O3との境界において特徴画素を抽出できても、路面と縁石との境界において特徴画素を抽出できないこととなってしまう。
しかし、本実施形態では、一部領域を規定するため、一部領域において局所的な熱データの変化を検出することができ、温度環境により異なる物体間の温度が近くなっても、一部領域内の微小な変化から特徴画素を抽出できるようになっている。
このようにして抽出された特徴画素を図5に示す。図5は、特徴画素抽出部32により抽出された特徴画素からなる画像の一例を示す説明図である。同図に示すように、特徴画素は、道路部分において少なく、人物O1、電柱O2及び先行車O3と他の物体や空間との境界、並びに、道路(車道)と歩道との境界において、多く抽出されることとなる。また、人物O1、電柱O2及び先行車O3などの温度が路面と近くなったとしても、上記の如く特徴画素が抽出されるため、図3に示すような画像を取得した場合には、温度環境によらず、図5に示すように特徴画素が抽出される。なお、同一物体内においては温度はほぼ同じとなるため、特徴画素は、同一物体内において殆ど抽出されない。
再度、図1を参照する。領域抽出部33は、モザイク領域作成機能(モザイク領域作成手段)、重み値設定機能(重み値設定手段)及び候補領域抽出機能を有している。モザイク領域作成機能は、特徴画素抽出部32により特徴画素が抽出された後の画像を格子状に分割して、複数のモザイク領域を作成する機能である。
図6は、領域抽出部33のモザイク領域作成機能によって作成された複数のモザイク領域を示す説明図である。図6に示す如く、モザイク領域は、図5のように特徴画素が抽出された後の画像が格子状に区切られることによって作成されている。このモザイク領域は、後の処理負荷を軽減させるために作成されるものである。すなわち、モザイク領域に分割することによって、モザイク領域の一単位ずつ処理を行うことができ、画素単位で処理を行うよりも処理負荷の軽減を図ることができる。なお、モザイク領域の数及び大きさは図6に示されるものに限らず、種々の変更が可能である。
重み値設定機能は、特徴画素抽出部32により抽出された特徴画素それぞれについて、局所的な変化が大きくなるに従って、その変化の大きさを示す重み値を大きく設定するものである。すなわち、重み値設定機能は、図5に示すような特徴画素の1つ1つに重み値を設定していく。重み値の大きさは、局所的な熱データの変化の大きさに比例する。このため、重み値設定機能は、例えば図4(b)に示すような局所的な熱データの変化があった特徴画素について、重み値を大きく設定する。一方、重み値設定機能は、例えば図4(c)に示すような局所的な熱データの変化があった特徴画素について、重み値を小さく設定する。
また、候補領域抽出機能は、特徴画素抽出部32により抽出された特徴画素の画像中における存在位置から、路面の候補となる候補領域を抽出する。より具体的に候補領域抽出機能は、モザイク領域作成機能によって作成された複数のモザイク領域のそれぞれについて、重み値設定機能により設定された重み値の総数を求め、この総数が所定数以下となるモザイク領域を道路の候補領域として抽出する機能である。すなわち、候補領域抽出機能は、モザイク領域内に収まる特徴画素のそれぞれの重み値を加算していき、加算の結果、所定数に達しなかったモザイク領域を候補領域として抽出することとなる。
ここで、図6を参照する。図6においてモザイク領域H1には、特徴画素が多く存在している。ここで、特徴画素それぞれには、重み値が設定されている。このため、候補領域抽出機能は、モザイク領域H1内の特徴画素それぞれについて重み値を加算する。この結果、重み値の総数が所定値を超えた場合、候補領域抽出機能は、モザイク領域H1を候補領域として抽出しないこととなる。
また、図6においてモザイク領域H2には、特徴画素が存在しない。このため、重み値の総数は「0」となり、所定値以下となる。よって、候補領域抽出機能は、モザイク領域H2を候補領域として抽出することとなる。
ここで、図4(c)に示すような局所的な熱データの変化が小さかった場合、特徴画素抽出部32は、誤った特徴画素を抽出した可能性が高いと言える。すなわち、特徴画素抽出部32は、同一物体であっても、同一物体のなかで温度に僅かな差があった場合、特徴画素を抽出してしまい、誤った特徴画素を抽出する可能性が高いと言える。他方、図4(b)のような大きな変化の場合には、誤りである可能性は少ない。このため、重み値設定機能は、図4(b)に示すような局所的な熱データの変化があった特徴画素について、重み値を大きく設定し、図4(c)に示すような局所的に熱データの変化については、誤った特徴画素の抽出がされた可能性をあるため重み値を小さくする。このように、信頼度の高い特徴画素について重み値を大きくすることとなり、重み値を基準に候補領域の抽出を行って、精度の良い抽出を行うようにしている。
図7は、道路の候補領域が抽出の結果の一例を示す説明図である。候補領域抽出機能は、以上のような重み値の加算を及び抽出判断を全てのモザイク領域について行う。これにより、重み値の総数が所定値以下であったモザイク領域(図7のハッチ部分)が候補領域として抽出される。
再度、図1を参照する。道路領域検出部34は、領域抽出部33の候補領域抽出機能によって検出された道路の候補領域の連続性から道路領域を検出するものである。具体的に道路領域検出部34は、図7に示すように、自車両に近接したモザイク領域(例えば領域H3)を基点領域とし、検出された候補領域のうち、基点領域H3と連なる候補領域を道路領域として検出するものである。
より詳細に説明すると、モザイク領域H4は、候補領域として検出されている。また、モザイク領域H4は、基点領域H3と隣接している。このため、道路領域検出部34は、モザイク領域H4を道路領域の一部として検出することとなる。また、モザイク領域H5は、候補領域として検出されている。また、モザイク領域H5は、道路領域の一部として検出されたモザイク基点領域H4と隣接している。このため、道路領域検出部34は、モザイク領域H5を道路領域の一部として検出することとなる。
このように、道路領域検出部34は、基点領域又は先に道路領域として検出されたモザイク領域に隣接するモザイク領域が候補領域として検出されたものか否かを順次判断していき、候補領域として検出されたものと判断できる場合に、そのモザイク領域を道路領域の一部として検出することとなる。
従って、モザイク領域H6は、候補領域として抽出されたものであるが、基点領域H3と同一区画に存在せず分離された状態となっているため、道路領域の一部として検出されないこととなる。
そして、以上の検出を繰り返すことにより、道路領域の全体が検出されることとなる。なお、道路領域検出部34は、道路領域として検出したモザイク領域のうち、各列において最上端に存在するモザイク領域を決定し、最上端に存在するモザイク領域の画像横方向中央部に点I1をプロットするようにしてもよい。そして、道路領域検出部34は、各点I1を線で結び、道路領域をより詳細に求めるようにしてもよい。この場合の例を図8に示す。図8は、道路領域の様子の一例を示す説明図である。同図に示すように、各点I1を線J1で結んだ場合、一層詳細な道路領域を求めることができる。
なお、図1に示すメモリ部22は、上記特徴画素抽出部32、領域抽出部33及び道路領域検出部34に接続され、それぞれにて抽出等された特徴画素、モザイク領域、候補領域及び道路領域の情報が記憶又は読み出しされるようになっている。
次に、第1実施形態に係る道路領域検出装置1の動作を説明する。図9は、第1実施形態に係る道路領域検出装置1の動作を示すフローチャートである。まず、カメラ10は、撮像を行い、図3に示したような熱画像を取得する(ST10)。
その後、カメラ10は、取得した熱画像のデータを記憶部20に送信する。そして、記憶部20の画像メモリ21は、熱画像のデータを保存する。保存後、熱画像のデータは熱データ取得部31に送信され、熱データ取得部31は、熱データの情報を読み込む。
さらに、熱データ取得部31では、ノイズ軽減処理が行われる(ST11)。具体的にノイズ軽減処理において、熱データ取得部31は、画像サイズを半分に変更する。すなわち、熱データ取得部31は、例えば、横320画素、縦240画素のサイズの画像を、横160画素、縦120画素のサイズの画像に変更する。また、熱データ取得部31は、画像サイズを半分とする場合、4画素の熱データを平均し、画像サイズ変更後の1画素の熱データとする。これにより、もとの画像において1画素だけに存在したノイズなどを均一化して、ノイズの軽減を図っている。
次いで、熱データ取得部31は、熱データを特徴画素抽出部32に送信し、特徴画素抽出部32は、図5に示すような特徴画素を抽出する(ST12)。そして、特徴画素抽出部32は、その特徴画素のデータを領域抽出部33に送信する。次いで、領域抽出部33は、モザイク領域作成機能によって、モザイク領域を作成する(ST13)。このとき、領域抽出部33は、図6に示すように、画像を格子状に分割することでモザイク領域を作成する。
そして、領域抽出部33は、重み値設定機能によって、特徴画素それぞれについて重み値を設定していく(ST14)。そして、領域抽出部33は、候補領域抽出機能によって、図6に示したようにして、重み値の総数が所定数以下のモザイク領域を、道路の候補領域として抽出する(ST15)。
その後、領域抽出部33は、候補領域の情報を道路領域検出部34に送信する。次いで、道路領域検出部34は、自車両に近接したモザイク領域の1つを基点領域とし、基点領域の決定後、基点領域に連なる候補領域を、道路領域として検出していく(ST16)。
その後、道路領域検出部34は、図8に示すようにして、各点I1を線J1で結び、詳細な道路端を検出する(ST17)。その後、処理は終了することとなる。
このようにして、第1実施形態に係る道路領域検出装置1によれば、熱画像のうちの一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出する。そして、一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する。ここで、路面や壁がその他の物体と同じような温度帯となったとしても、異なる物体間では温度は一致することなく、僅かながら相違はある。このため、一部領域内の熱データがすべて同じようになったとしても、物体の境界が含まれていれば、局所的な変化が存在し、特徴画素として抽出することができる。
そして、特徴画素、すなわち物体の境界に基づいて、路面候補を抽出し、その連続性から道路領域を検出するため、たとえ路面や壁がその他の物体と同じような温度帯となったとしても、路面検出にあたりロバスト性を確保することができる。
また、路面検出にあたり、RANSACという手法のように複数モデルに対する当てはめを行う必要がない。
従って、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することができる。
また、特徴画素が抽出された画像を格子状に分割して処理を行っていくことで、後の処理負荷を軽減させるために作成されるものである。すなわち、モザイク領域に分割することによって、モザイク領域の一単位ずつ処理を行うことができ、画素単位で処理を行うよりも処理負荷の軽減を図ることができる。
さらに、特徴画素について、局所的な変化が大きいほど重み値を大きく設定し、モザイク領域ごとにその重み値の総数を求め、その総数が所定値以下であったモザイク領域を、路面の候補領域として抽出している。ここで、局所的に小さな熱データの変化しかなかった場合、特徴画素は誤って抽出がされた可能性が高くなる。すなわち、同一物体であっても、同一物体のなかで温度に僅かな差があった場合、特徴画素として抽出されてしまうため、誤って抽出がされた可能性が高くなる。他方、局所的に熱データが大きく変化している特徴画素については、誤って抽出がされた可能性は低い。このため、局所的に大きく変化して物体間の境界として誤りである可能性は少ない特徴画素について重み値を大きくすることとなる。故に、重み値を基準に候補領域の抽出を行うことで、誤りが少なく精度の高い候補領域の抽出を行うことができる。
また、自車両に近接したモザイク領域を基点領域としているため、道路である可能性が高い箇所を基点とすることとなり、候補領域のうち基点領域に連なるモザイク領域を道路領域として検出するので、道路である可能性が高い箇所と連続するモザイク領域を道路領域とすることとなる。従って、容易に精度良く道路領域を検出することができる。
なお、上記において、候補領域抽出機能は、特徴画素の存在位置から道路の候補となる候補領域を抽出していたが、特徴画素のうち、画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化があった特徴画素の画像中における存在位置から路面の候補となる候補領域を抽出するにすることが望ましい。画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化があったということは、物体の境界である可能性が高く、このような特徴画素から路面の候補となる候補領域を抽出することで、路面候補抽出の精度向上を図ることができるためである。
ここで、画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化がある特徴画素の一例を示す。図10は、画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化がある特徴画素の例を示す説明図であり、(a)は第1の例を示し、(b)は第2の例を示している。なお、図10においては熱データの大きさをハッチングで示している。
まず、図10(a)に示すように、特徴画素C1の画像横方向に隣接する画素C2は高い熱データを有している。また、特徴画素C1の画像縦方向に隣接する画素C3も画素C2ほどではないが高い熱データを有している。すなわち、特徴画素C1は、画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化があるといえる。また、図10(b)についても同様である。
なお、図10(a)及び(b)に示す場合、重み値については、4つの画素のうち熱データ最大と最小との差から設定するようにしてもよい。この場合、図10(a)に示す例の方が、図10(b)に示す例よりも、重み値が大きくなる。
また、重み値は、対象となる画素と、その周辺画素とから算出される分散によって求められてもよい。さらに、重み値は、一番局所的な変化が大きい特徴画素について、100点とし、2番目を99点、3番目を98点とするなどしてもよい。さらには、一番局所的な変化が大きい特徴画素について100%とし、一番変化が大きい特徴画素に対して85%の変化の特徴画素について重み値を85点とするなど、種々の設定方法が可能である。
また、重み値を3段階に表現し、局所的な熱データの変化が大きいものは3点、熱データの変化が中程度のものは2点、熱データの変化が小さいものは1点などにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る道路領域検出装置2は、第1実施形態のものと同様であるが、処理内容の一部が第1実施形態のものと異なっている。
以下、第2実施形態に係る道路領域検出装置2について説明する。具体的に、第2実施形態に係る道路領域検出装置2は、第1実施形態と異なり、重み値の総数がノイズにより異常をきたした場合に候補領域の抽出が不正確になることを防止するために、ノイズによる異常を検知するようになっている。より詳細には、第2実施形態において候補領域抽出手段は、重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域それぞれについて、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたか否かを判断し、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断できる場合には、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出する。また、候補領域抽出手段は、重み値の総数が所定値以下のモザイク領域それぞれについて、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったか否かを判断し、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断できる場合には、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出しないこととする。以下、図を参照して詳細に説明する。
図11は、第2実施形態に係る道路領域検出装置2の動作を示すフローチャートである。なお、図11に示すステップST20〜ST25については、図9に示したステップST10〜ST15と同様であるため、説明を省略する。
道路の候補領域を抽出した後(ST25の後)、候補領域抽出機能は、ノイズ判断開始決定を行う(ST26)。そして、候補領域抽出機能は、ノイズと判断されたモザイク領域を抽出し(ST27)、候補領域の補完又は排除を行う(ST28)。その後、図9に示したステップST16及びST17と同様に、ステップST29及びST30の処理が実行され、処理は終了する。
図12は、図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第1の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。
まず、候補領域抽出機能は、ステップST26において、候補領域の抽出結果が図12(a)の様に路面領域中央部が凹んで出力される場合、凹み部と隣接する列の高さの差L1を観察し、このL1が所定の閾値以上であるか否かを判断する。判断の結果、高さの差L1が所定の閾値以上である場合、候補領域抽出機能は、ノイズ判断の開始を決定し、ステップST27及びST28の処理を実行する。他方、高さの差L1が所定の閾値以上でない場合、候補領域抽出機能は、ステップST27及びST28の処理を実行せず、処理はステップST29に至る。
候補領域抽出機能は、ステップST27において、重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値以下であるものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断する。すなわち、図12(b)に示すように、凹み部内のモザイク領域H7〜H12については、重み値の総数が所定値を超えているが、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値以下である。このため、候補領域抽出機能は、モザイク領域H7〜H12について、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断する。
ここで、左右のモザイク領域が道路の候補領域であるにも関わらず、中央部のモザイク領域が候補領域でないということは、実際の道路の形状からして考えにくい。このような場合、路面にマンホールやゴミなどが存在し、1箇所だけ温度帯が周囲と異なることとなり、路面であるにもかかわらず特徴画素が多く抽出されて、路面候補から除外されてしまった可能性が高い。
よって、候補領域抽出機能は、重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値以下であるものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断する。
次いで、候補領域抽出機能は、ステップST28において、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断したモザイク領域H7〜H12を道路の候補領域として抽出し、図12(c)に示すように補完する。このように、左右に隣接するモザイク領域との関係から、路面の候補領域であるか否かを判断することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
次に、図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第2の例を説明する。図13は、図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第2の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。
まず、候補領域抽出機能は、ステップST26において、候補領域の抽出結果が図13(a)の様に路面領域中央部が突出している場合、突出部M1と隣接する列の高さの差L2を観察し、このL2が所定の閾値以上であるか否かを判断する。判断の結果、高さの差L2が所定の閾値以上である場合、候補領域抽出機能は、ノイズ判断の開始を決定し、ステップST27及びST28の処理を実行する。他方、高さの差L2が所定の閾値以上でない場合、候補領域抽出機能は、ステップST27及びST28の処理を実行せず、処理はステップST29に至る。
候補領域抽出機能は、ステップST27において、重み値の総数が所定値以下のモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値を超えるものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断する。すなわち、図13(b)に示すように、突出部M1を形成するモザイク領域については、重み値の総数が所定値以下であるが、左右に隣接するモザイク領域M2,M3の重み値の総数が双方とも所定値を超える。このため、候補領域抽出機能は、突出部M1を形成するモザイク領域について、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断する。
ここで、左右のモザイク領域M2,M3が道路の候補領域でないにも関わらず、中央部のモザイク領域M1が異常に突出して候補領域を形成しているということは、実際の道路の形状からして考えにくい。すなわち、道路の形状からすると中央部のモザイク領域M1が或る程度の突出していることは考えられるが、高さの差L2が閾値を超えて異常に突出していることは、実際の道路の形状からして考えにくい。
このような場合、画像取得時にピントがずれていた画像部分がぼやけてしまい、例えば縁石部分などが存在するにもかかわらず特徴画素が抽出されず、路面候補として抽出されてしまった可能性などが考えられる。
よって、候補領域抽出機能は、重み値の総数が所定値以下のモザイク領域M1のうち、左右に隣接するモザイク領域M2,M3の重み値の総数が双方とも所定値を超えるものについては、ノイズにより重み値の総数以下となったと判断する。
次いで、候補領域抽出機能は、ステップST28において、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となった突出部M1のモザイク領域を道路の候補領域として抽出せず、図13(c)に示すように削除する。このように、左右に隣接するモザイク領域M2,M3との関係から、路面の候補領域であるか否かを判断することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
図14は、図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第3の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。
まず、候補領域抽出機能は、ステップST26において、候補領域の抽出結果が図14(a)の様に画像左右端にて突出している場合、画像左右端のモザイク領域N1のうち最も画像上側に存在するモザイク領域と、画像左右端以外で一番画像上側のモザイク領域N2とを比較して、画像左右端のモザイク領域N1が画像左右端以外のモザイク領域N2よりも画像上側に存在するか判断する。判断の結果、画像左右端のモザイク領域N1が画像上側に存在する場合、候補領域抽出機能は、ノイズ判断の開始を決定し、ステップST27及びST28の処理を実行する。他方、画像左右端のモザイク領域N1が画像上側に存在しない場合、候補領域抽出機能は、ステップST27及びST28の処理を実行せず、処理はステップST29に至る。
候補領域抽出機能は、ステップST27において、図14(a)に示すように、重み値の総数が所定値以下となった画像左右端のモザイク領域N1のうち、画像左右端以外のモザイク領域のなかで重み値の総数が所定値以下で最も画像上側に存在するモザイク領域N2よりも、画像上側に存在するモザイク領域N3については、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断する。
ここで、車両前方又は後方に関して画像を取得した場合、直線道路に関して言えば、路面部分は、画像左右端よりも画像中央部の方が、画像上側まで存在することとなる。また、カーブ道路に関しては、路面部分は画像中央部からやや左右にずれるものの、画像左右端において路面部分が最も画像上側まで存在することは殆どない。このため、画像左右端のモザイク領域が突出しているということは、ノイズの影響を受けたと言える。よって、候補領域抽出機能は、このようなモザイク領域N3について、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断し、そのモザイク領域N3を道路の候補領域として抽出しないこととする。これにより、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
次いで、候補領域抽出機能は、ステップST28において、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となった突出するモザイク領域N3を道路の候補領域として抽出せず、図14(b)に示すように削除する。このように、道路の形状からすると、画像左右端のモザイク領域が突出し得ないという現実から、路面の候補領域であるか否かを判断することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
また、候補領域抽出機能は、ステップST27及びST28において以下のような処理も行う。すなわち、候補領域抽出機能は、ステップST27において、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断されたモザイク領域N3を除く他の画像左右端のモザイク領域N4についてもノイズの可能性を判断する。具体的に、候補領域抽出機能は、モザイク領域N4のうち最も画像上側に存在するモザイク領域と、この最も画像上側に存在するモザイク領域と隣接する列のモザイク領域うち重み値の総数が所定値以下となったモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域との画像縦方向の差L3を求める。そして、候補領域抽出機能は、この差L3が、所定のモザイク領域の数以上である場合には、他の画像左右端のモザイク領域N4のうち、隣接する列のモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域より上側に存在するモザイク領域N5を道路の候補領域として抽出しないこととする。
ここで、車両前方又は後方に関して画像を取得した場合、例えば、路面は画像左右端において画像上側まで存在し隣の列で画像下側までしか存在しないということは考えにくい。特に画像左右端と隣の列との画像縦方向の差が大きければ、一層考えにくいといえる。よって、候補領域抽出機能は、上記の如く処理し、不的確なモザイク領域N5を抽出しないこととする。これにより、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
次いで、候補領域抽出機能は、ステップST28において、モザイク領域N5を道路の候補領域として抽出せず、図14(c)に示すように削除する。このように、道路の形状からして不適と判断できるモザイク領域を削除することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
このようにして、第2実施形態に係る道路領域検出装置2によれば、第1実施形態と同様に、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することができる。また、処理負荷の軽減を図り、誤りが少なく精度の高い候補領域の抽出を行うことができる。また、容易に精度良く道路領域を検出することができる。さらに、路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
さらに、第2実施形態によれば、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたか否か、又は所定値以下となったか否かを判断することで、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
特に、路面にマンホールやゴミなどが存在する場合、1箇所だけ温度帯が周囲と異なることとなり、路面であるにもかかわらず特徴画素が多く抽出されて、路面候補から除外されてしまう。ところが、第2実施形態では、重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値以下であるモザイク領域H7〜H12については、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断し、そのモザイク領域H7〜H12を道路の候補領域として抽出することとしている。このため、左右に隣接するモザイク領域との関係から、路面の候補領域であるか否かを判断することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
また、画像取得時にピントがずれていた画像部分に関してはぼやけてしまい、例えば縁石部分であるにもかかわらず特徴画素が抽出されず、路面候補として抽出されてしまう。ところが、第2実施形態では、重み値の総数が所定値以下のモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域M2,M3の重み値の総数が双方とも所定値を超えるモザイク領域M1については、ノイズにより重み値の総数以下となったと判断し、そのモザイク領域M1を道路の候補領域として抽出しないこととしている。このため、左右に隣接するモザイク領域M2,M3との関係から、路面の候補領域であるか否かを判断することとなり、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
また、車両前方又は後方に関して画像を取得した場合、直線道路に関して言えば、路面部分は、画像左右端よりも画像中央部の方が、画像上側まで存在することとなる。また、カーブ道路に関しては、路面部分は画像中央部からやや左右にずれるものの、画像左右端において路面部分が最も画像上側まで存在することは殆どない。このため、重み値の総数が所定値以下となった画像左右端のモザイク領域N1のうち、画像左右端以外のモザイク領域のなかで重み値の総数が所定値以下で最も画像上側のモザイク領域N2よりも、画像上側に存在するモザイク領域N3については、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断し、そのモザイク領域N3を道路の候補領域として抽出しないこととする。これにより、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
また、車両前方又は後方に関して画像を取得した場合、例えば、路面は画像左右端において画像上側まで存在し隣の列で画像下側までしか存在しないということは考えにくい。特に画像左右端と隣の列との画像縦方向の差が大きければ、一層考えにくいといえる。そこで、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断されたモザイク領域N3を除く他の画像左右端のモザイク領域N4のうち最も画像上側に存在するモザイク領域と、この最も画像上側に存在するモザイク領域と隣接する列のモザイク領域うち重み値の総数が所定値以下となったモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域との画像縦方向の差L3を求める。そして、この差L3が所定のモザイク領域の数以上である場合には、画像左右端のモザイク領域N4のうち、隣接する列のモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域より上側に存在するモザイク領域N5を道路の候補領域として抽出しないこととしている。これにより、不的確と言えるモザイク領域を除外して、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る道路領域検出装置3は、第2実施形態のものと同様であるが、処理内容の一部が第2実施形態のものと異なっている。
以下、第3実施形態に係る道路領域検出装置3の動作について説明する。図15は、第3実施形態に係る道路領域検出装置3の動作を示すフローチャートである。なお、図15に示すステップST40〜ST44については、図9に示したステップST10〜ST14と同様であるため、説明を省略する。
特徴画素について重み値を設定した後(ST44の後)、候補領域抽出機能は、過去の熱画像(例えば過去10回分の熱画像)それぞれの特徴画素に設定された重み値をすべて加算する(ST45)。次いで、候補領域抽出機能は、各モザイク領域について重み値の総数が所定値以下となったモザイク領域を、道路の候補領域として抽出する(ST46)。
そして、候補領域抽出機能及び道路領域検出部34は、図11に示したステップST26〜ST29と同様にして、ステップST47〜ST50の処理を実行し、道路領域を検出する。
次いで、道路領域検出部34は、道路領域の積算を行う(ST51)。この積算は、過去に得られた道路領域を積算して、平均や再頻を採用する処理である。そして、道路領域検出部34は、平均や再頻を採用した後、道路端を検出する(ST52)。その後、処理はステップST40に戻り、装置電源がオフされるまで処理が繰り返されることとなる。
図16は、図15に示したステップST51及びST52の処理の詳細を示す説明図である。例えば、図16に示すように、上述した点I1をプロットし、これを線で結んだ結果、線J1が5回得られ、線J3が5回得られたとする。この場合、道路領域検出部34は、例えば、これらの平均を採用し、線J2を道路端として検出する。
また、線J1が7回得られ、線J3が5回得られたとする。この場合、道路領域検出部34は、例えば、これらの再頻を採用し、線J1を道路端として検出するようにしてもよい。
ここで、平均を採用した場合の道路端の例を示す。図17は、道路端の例を示す説明図であり、(a)は平均を採用しない場合の例を示し、(b)は平均を採用した場合の例を示している。
図17(a)に示すように、平均を採用しない場合、第1及び第2実施形態と同程度に詳細な道路端が得られる。ところが、平均を採用した場合、図17(b)に示すように、一層詳細に道路端を得られることとなる。これにより、さらに詳細な道路検出を行うことができる。
このようにして、第3実施形態に係る道路領域検出装置3によれば、第2実施形態と同様に、温度環境の変化に対するロバスト性を確保でき、走路検出に適し、計算量の増大を抑制することができる。また、処理負荷の軽減を図り、誤りが少なく精度の高い候補領域の抽出を行うことができる。また、容易に精度良く道路領域を検出することができる。さらに、路面候補抽出の精度向上を図ることができる。また、一層の路面候補抽出の精度向上を図ることができる。
さらに、第3実施形態によれば、複数の熱画像における道路領域から現時点での道路領域を検出している。すなわち、複数の道路領域の平均や再頻などを採用することにより、一層ノイズに強い道路領域の検出を行うことができる。特に平均を採用した場合には、一層詳細な道路領域の検出を行うことができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、各実施形態を組み合わせてもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
本発明の第1実施形態に係る道路領域検出装置の構成図である。 カメラの設置の様子を示す説明図であり、(a)は車両横方向から見たときの設置状態を示し、(b)は車両上方から見たとき設置状態を示している。 カメラが取得する画像例を示す説明図である。 特徴画素抽出部による特徴画素の抽出についての説明図であり、(a)は一部領域の例を示し、(b)は一部領域について画像横方向に熱データの変化を表すグラフの一例を示し、(c)は一部領域について画像横方向に熱データの変化を表すグラフの他の例を示している。 特徴画素抽出部により抽出された特徴画素からなる画像の一例を示す説明図である。 領域抽出部のモザイク領域作成機能によって作成された複数のモザイク領域を示す説明図である。 道路の候補領域が抽出の結果の一例を示す説明図である。 道路領域の様子の一例を示す説明図である。 第1実施形態に係る道路領域検出装置の動作を示すフローチャートである。 画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化がある特徴画素の例を示す説明図であり、(a)は第1の例を示し、(b)は第2の例を示している。 第2実施形態に係る道路領域検出装置の動作を示すフローチャートである。 図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第1の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。 図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第2の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。 図11に示したステップST26〜ST28の詳細動作の第3の例を示す説明図であり、(a)はステップST26の詳細を示し、(b)はステップST27の詳細を示し、(c)はステップST28の詳細を示している。 第3実施形態に係る道路領域検出装置の動作を示すフローチャートである。 図15に示したステップST51及びST52の処理の詳細を示す説明図である。 道路端の例を示す説明図であり、(a)は平均を採用しない場合の例を示し、(b)は平均を採用した場合の例を示している。
符号の説明
1〜3…道路領域検出装置
10…カメラ(画像取得手段)
20…記憶部
21…画像メモリ
22…メモリ部
30…演算部
31…熱データ取得部
32…特徴画素抽出部(特徴画素抽出手段)
33…領域抽出部(候補領域抽出手段、モザイク領域作成手段、重み値設定手段)
34…道路領域検出部(道路領域検出手段)

Claims (11)

  1. 車両周辺について熱データを有する熱画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得された熱画像内に一部領域を規定し、規定した一部領域について熱データの局所的な変化を検出して、その局所的な変化があった画素を特徴画素として抽出すると共に、前記一部領域をずらしていきつつ特徴画素を抽出していくことで、当該熱画像全体について特徴画素を抽出する特徴画素抽出手段と、
    前記特徴量画素抽出手段により抽出された熱画像全体の特徴画素の画像中における存在位置から路面の候補となる候補領域を抽出する候補領域抽出手段と、
    前記候補領域抽出手段より抽出された候補領域の連続性から道路領域を検出する道路領域検出手段と、
    を備えることを特徴とする道路領域検出装置。
  2. 前記候補領域抽出手段は、前記特徴画素抽出手段により抽出された特徴画素のうち、画像縦方向及び横方向の双方において熱データの局所的な変化があった特徴画素の画像中における存在位置から路面の候補となる候補領域を抽出することを特徴とする請求項1に記載の道路領域検出装置。
  3. 前記候補領域抽出手段は、
    前記特徴画素抽出手段により前記特徴画素が抽出された後の画像を格子状に分割して、複数のモザイク領域を作成するモザイク領域作成手段と、
    前記特徴画素抽出手段により抽出された特徴画素それぞれについて、局所的な変化が大きくなるに従って、その変化の大きさを表す重み値を大きく設定する重み値設定手段と、を有し、
    前記モザイク画像作成手段により作成された複数のモザイク領域のそれぞれについて、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数を求め、この総数が所定値以下となるモザイク領域を道路の候補領域として抽出し、
    前記道路領域検出手段は、前記候補領域抽出手段により抽出された候補領域に基づいて、道路領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の道路領域検出装置。
  4. 前記候補領域抽出手段は、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域それぞれについて、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたか否かを判断し、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断できる場合には、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出することを特徴とする請求項3に記載の道路領域検出装置。
  5. 前記候補領域抽出手段は、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数が所定値を超えたモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値以下であるものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値を超えたと判断し、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出することを特徴とする請求項4に記載の道路領域検出装置。
  6. 前記候補領域抽出手段は、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数が所定値以下のモザイク領域それぞれについて、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったか否かを判断し、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断できる場合には、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出しないことを特徴とする請求項3に記載の道路領域検出装置。
  7. 前記候補領域抽出手段は、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数が所定値以下となったモザイク領域のうち、左右に隣接するモザイク領域の重み値の総数が双方とも所定値を超えるものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断し、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出しないことを特徴とする請求項6に記載の道路領域検出装置。
  8. 画像取得手段は、車両前方又は後方について熱データを有する熱画像を取得し、
    前記候補領域抽出手段は、前記重み値設定手段により設定された重み値の総数が所定値以下となった画像左右端のモザイク領域のうち、画像左右端以外のモザイク領域のなかで重み値の総数が所定値以下で最も画像上側のモザイク領域よりも、画像上側に存在するものについては、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断し、そのモザイク領域を道路の候補領域として抽出しないことを特徴とする請求項6に記載の道路領域検出装置。
  9. 前記候補領域抽出手段は、ノイズにより重み値の総数が所定値以下となったと判断されたモザイク領域を除く他の画像左右端のモザイク領域のうち最も画像上側に存在するモザイク領域と、この最も画像上側に存在するモザイク領域と隣接する列のモザイク領域うち重み値の総数が所定値以下となったモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域との画像縦方向の差が、所定のモザイク領域の数以上である場合には、前記他の画像左右端のモザイク領域のうち、隣接する列のモザイク領域のなかで最も画像上側に存在するモザイク領域より上側に存在するモザイク領域を道路の候補領域として抽出しないことを特徴とする請求項8に記載の道路領域検出装置。
  10. 前記道路領域検出手段は、自車両に近接したモザイク領域を基点領域とし、前記候補領域抽出手段により抽出された候補領域のうち、前記基点領域と連なる候補領域を前記道路領域として検出することを特徴とする請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載の道路領域検出装置。
  11. 前記道路領域検出手段は、所定時間にわたり前記画像取得手段により取得された複数の熱画像それぞれについて道路領域を求め、これらそれぞれの道路領域に基づいて、現時点での道路領域を検出することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の道路領域検出装置。
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