JP5347117B2 - 地物抽出装置 - Google Patents
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Description
図6は航空写真の活用例を示す説明図である。図6(a)に航空写真を示し、図6(b)に、この航空写真から道路および建物枠を抽出した結果を示した。
特許文献2も同様に、撮影した2つの画像をそれぞれ2値化して比較することで、変化のあった部分を自動的に抽出する技術を開示する。特許文献3は、2値化した画像からエッジの端点、交点、角点を特徴点として抽出し、家枠を画定し、地図作成に活用する技術を開示する。
また、特許文献4は、画像から道路ポリゴンを除去した上で、家屋の異同を検出する技術を開示している。
本発明は、かかる課題に鑑み、画像からの地物の抽出精度向上を図ることを目的とする。
地物抽出装置は、平面写真の画像データを入力する。平面写真としては、例えば、航空写真その他の上方から撮影した写真を用いることができる。平面写真は、オルソ化しておくことが好ましい。
地物抽出装置は、領域内の道路を表す地図データを参照して、画像データを道路で区切られた処理区画に分ける。地図データは、経路探索等に用いられる道路ネットワークデータを用いても良いし、地図表示に用いられる道路ポリゴンを用いても良い。
地物抽出装置は、この処理区画ごとに、画像処理によって地物の地物枠を抽出する。地物枠の抽出には、エッジ抽出や2値化などを用いることができる。
撮影した画像では、光の当たり方によって地物の輪郭の明度はまちまちである。従って、閾値によっては、輪郭が途切れ途切れの破線状になるところもあれば、つぶれてしまうところもある。
本態様では、閾値を複数段階に変化させて複数通りの2値画像を生成するため、輪郭が精度良く検出されている2値画像を使い分けて地物を抽出することができる。
また、一の閾値を用いて抽出された地物枠に該当する部分を画像から削除した上で、次の閾値を用いた処理を行うようにしてもよい。
この態様によれば、地物ごとに、複数の閾値で生成された2値画像のうちどれを用いるべきかを評価する必要がなくなる利点がある。また、最初に得られた2値画像で、全ての地物枠を抽出できた場合には、以後の閾値による処理を省略することも可能であるから、処理の効率化を図ることもできる。
地物は、道路から一定の距離だけ離れて建てられていたり、道路に壁面が平行になるように建てられているのが通常である。従って、これらの位置関係を考慮することによって、地物枠の抽出精度を向上させることが可能となる。
例えば、処理区画の境界に平行な線は地物の壁面と仮定して2値画像から閉図形を抽出する方法としてもよい。また、境界から一定の距離内で検出されたエッジを除外して、閉図形を抽出するようにしてもよい。
これらの条件を考慮することによって、地物枠の抽出精度を更に向上させることができる。
例えば、地物枠の代表的形状である矩形を地物枠モデルとして用意しておく。処理区画内で直線状の部分を検出し、地物枠モデルの一辺を、この直線上に配置する。そして、矩形の寸法を、配置された辺に沿う方向、この辺に直交する方向に、それぞれ変化させ、画像から抽出されたエッジと比較的よく一致する状態を見いだす。そして、この時の寸法および姿勢における地物枠モデルを地物として抽出するのである。
地物枠モデルは矩形に限らず、円形、コの字型など、種々の典型的な地物形状に対して用意することができる。
画像から抽出されたエッジには微少な凹凸が存在するのが通常であるが、上述の態様によれば、こうした凹凸のない幾何学的形状で地物枠を抽出することができる利点がある。
本発明は、上述した地物抽出装置の他、上述の処理をコンピュータによって実現する地物抽出方法や、コンピュータプログラムとして構成してもよい。
更に、これらのコンピュータプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成してもよい。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
A.装置構成:
B.処理区画の設定:
C.2値画像の生成:
D.建物枠抽出処理:
D1.全体処理:
D2.建物枠の抽出:
E.効果:
本発明は、建物に限らず、橋脚、鉄道、堤防など種々の人工的な地物についての地物枠の抽出、崖、河川など輪郭が比較的明瞭に表れる自然の地物についての地物枠の抽出などに適用可能である。以下では、便宜上、建物の地物枠(以下、「建物枠」と呼ぶこともある)を抽出する場合を例にとって説明する。
図1は実施例としての地物抽出装置の構成を示す説明図である。地物抽出装置は、航空写真を画像処理して、建物枠を抽出する装置である。
図の上方には、航空写真を撮影するための航空機100の概略構成を示した。航空機100には、下部に写真撮影用のディジタルカメラ110が搭載されている。広範囲・高精細の画像を効率的に取得するため、ディジタルカメラ110は、ハイビジョンの広角カメラを利用することが好ましい。
また、撮影した位置を取得するためのGPS(Global Positioning System)112も搭載されている。ディジタルカメラ110で撮影された画像データは、撮影位置と対応づけて記録用のハードディスク114に記録される。この記録を制御するため、汎用のコンピュータなどで構成した制御装置を搭載してもよい。ハードディスクには、撮影時の航空機100の姿勢を表すオイラー角や、ディジタルカメラ110の画角などの撮影条件も記録しておくことが好ましい。
地物抽出装置200は、汎用のコンピュータに、画像データ処理用のコンピュータプログラムをインストールして構成されている。このコンピュータプログラムのインストールにより、地物抽出装置200には、図示する種々の機能ブロックが構成される。もっとも、これらの機能ブロックの少なくとも一部は、ASICなどによってハードウェア的に構成することも可能である。
本実施例では、地物抽出装置200を単体で稼働する装置として構成したが、ネットワークで接続された複数のコンピュータから分散システムとして構成してもよい。
ネットワークデータベース220とは、経路探索用のデータベースであり、道路のつながり具合をリンク、およびその交点または端点であるノードの集まりで表したデータである。処理区画設定部204は、入力した画像データ222に対応する地域のネットワークデータベース220を読み込み、道路を表すリンクの幅を太くすることによって、道路ポリゴンを示す説明図である生成する。道路ポリゴンは一定幅としてもよいし、各道路の車線数に応じた幅としてもよい。
処理区画設定部204は、画像データ222から、設定された道路ポリゴンに相当する部分を削除する。そして道路によって区切られた領域一つ一つを処理区画として、識別番号等を付して管理する。処理区画の形状、識別番号等は区画データとして建物枠抽出部210に受け渡される。本実施例では、区画データは、処理区画の画像自体ではなく、その境界線の形状とすることにより、データ容量の軽減を図った。区画データとして処理区画の画像データを用いてもよい。
エッジ抽出部212は、上述の抽出処理において、処理区画画像からエッジを抽出する処理を行う。エッジの抽出は、例えば、Sobelフィルタなどのフィルタを適用することで行うことができる。
2値化部214は、エッジ抽出された処理区画画像に対して閾値を用いて2値化する。本実施例では、後述する通り、複数段階の閾値を用いて2値化処理を行う。以下、2値化処理によって生成された画像を2値画像と称する。
テクスチャ生成部216は、画像データ222から建物枠に該当する部分の画像を切り出し、テクスチャデータ232に格納する。このテクスチャデータ232は、それぞれの建物を上方から見た状態の画像なので、3次元モデルの地図を作成する際に、各建物の屋根または屋上のテクスチャとして活用することが出来る。
テクスチャ生成部216は、画像データ222および建物枠抽出結果230を活用する一例に過ぎず、省略することも可能である。
以下、建物枠の抽出のために行う各処理について、具体例を示しながら説明する。
図2は処理区画の設定例を示す説明図である。図1の処理区画設定部204が実行する処理内容に相当する。
図2(a)にはネットワークデータベース220の一例を示した。図中の白線RT1、RT2等が道路に対応するリンクを表している。このリンクに幅を持たせることによって道路ポリゴンを生成することができる。
本実施例では、ネットワークデータベース220は、それぞれのリンクの属性として車線数の情報を有している。従って、道路ポリゴンは車線数に応じた幅で生成するものとした。この結果、図2(b)中の白抜きRT1、RT2に示すように、道路によって白抜き部分の幅が相違する。
このように車線数に応じて道路の幅を変えることは必須ではなく、図2(a)の各リンクを一定幅に広げることによって、均一幅の道路ポリゴンを生成してもよい。
地物抽出装置200は、この処理区画ごとに識別記号を付し、輪郭線の形状と対応づけ、区画データとして管理する。
区画データとしては、例えば、領域PA内の画像データを記憶するようにしてもよいが、本実施例では、データ容量の軽減を図るため、画像ではなく、領域PAの輪郭形状を区画データとして記憶するものとした。処理区画の画像処理を行う際には、処理前の画像データから、その都度、区画データで示された輪郭に対応する領域の画像を抽出することになる。
図3は2値画像の生成例を示す説明図である。図1の2値部214が実行する処理である。
図3(a)には処理前の画像を示した。本実施例では、図2で設定された処理区画ごとに建物抽出処理を行うが、ここでは図示の便宜上、全体の画像を示してある。
図3(a)の原画像がカラー画像の場合、エッジ抽出処理は、カラーの状態で行ってもよいが、単色、いわゆるグレースケールに変換した上で行っても良い。こうすることによって、色相の変化にとらわれず明度差のみでエッジが強調されるため、次に行う2値化処理に適した画像を得やすい利点がある。
低い閾値を用いた場合には、原画像のうち濃い部分のみが黒に置き換えられるため、図3(c)に示すように全体に薄い印象の2値画像となる。この2値画像では、原画像のうち薄い部分が白くなってしまうため、建物枠は分断された状態になる場合があるが、濃い部分は、輪郭がつぶれることなく細い線で明瞭に抽出できる利点がある。
一方、高い閾値を用いた場合には、原画像のうち薄い部分まで黒に置き換えられるため、図3(d)に示すように全体に濃い印象の2値画像となる。この時は、原画像のうち薄い部分の輪郭も分断することなく抽出できる利点があるが、濃い部分は輪郭がつぶれてしまい形状を認識しづらくなってしまう。また、ノイズが比較的多くなってしまう。
本実施例では、2段階の閾値を用いることにより、原画像の濃い部分、薄い部分の抽出にそれぞれ適した2値画像を得ることができる。
例えば、処理区画内の画像データの各画素の明度の分布を調べる。原画像において輪郭以外の部分は白に近い状態となっているから、これらの階調に相当する部分に一つピークが表れる。一方、輪郭部分は黒に近い状態となっているから、これらの階調に近い部分にもピークが表れる。
2値化処理では、黒に近い部分を明瞭に抽出する必要がある。従って、階調値が低い側のピークが表れる階調範囲を求め、その最大値、最小値に基づいて閾値を設定することができる。例えば、この階調範囲の最大値を高い閾値とし、階調範囲の中央値を低い閾値とすることが考えられる。
また、閾値は2通りに限られない。3通り以上の閾値を用いても良い。
D1.全体処理:
図4は建物枠抽出処理のフローチャートである。地物抽出装置200のCPUが実行する処理である。
処理を開始すると、CPUは、オルソ化された航空写真の画像データを読み込む(ステップS10)。
そして、処理区画設定処理を行う(ステップS12)。これは、図2で説明した処理である。つまり、ネットワークデータベースから得られる道路位置に基づいて、画像データを区画化するのである。
図3に示したように2段階の閾値を用いる場合には、低い閾値による2値化(図3(c)に示した処理)を行った後、ステップS34で閾値Thを高い側の値に設定し、高い閾値による2値化(図3(d)に示した処理)を行うことになる。
例えば、低い閾値で抽出された建物枠に対しては、その閾値が最適であったことを意味しているから、更に高い閾値で2値化を行う必要はない。逆に、高い閾値で2値化を行えば、輪郭がつぶれてしまうため、建物枠の誤認識を招く原因となりかねない。低い閾値で抽出済みの建物枠に相当する部分を削除しておけば、こうした弊害を容易に回避できる。
このように閾値の使い分けを容易に行うために、閾値は低い側から順に用いること、即ち輪郭部分を抽出しづらい閾値から順に抽出しやすい閾値に移行させるように用いることが好ましい。
ステップS30の処理を適用する場合、画像によっては、全ての閾値での2値化を行う前に、処理区画画像から全建物枠の抽出が完了することもある。ステップS32では、このような状態も、終了に含めて扱うようにしてもよい。
図5は建物枠を認識する処理のフローチャートである。図4のステップS520に相当する処理である。
まず、CPUは2値画像から閉図形を抽出する(ステップS22)。そして、予め用意された建物モデルを処理区画の境界に平行に配置して、パターンマッチングによって建物枠を抽出する(ステップS24)。建物は処理区画の境界、即ち道路に壁面が平行になるように配置されているのが通常だからである。
まず、閉図形B1に対して処理区画の境界EL1に一辺が平行になるように建物モデルMD1を配置する。そして、建物モデルMD1の辺が閉図形B1の輪郭に適合するように、図中の矢印に示す方向にサイズを変更する。例えば、建物モデルMD1の辺ごとに、その位置を変えながら、辺と閉図形B1の輪郭とのずれ量の2乗誤差が最小となる位置を求めればよい。
閉図形B1と異なり、閉図形B2の場合には、このように建物モデルMD2のサイズを変更しても、完全に閉図形B2に適合させることはできない。そこで、サイズ変更が完了した建物モデルMD2と、閉図形B2とが重なっていない部分を抽出し、建物モデルMD2から削除する。こうすることによって、閉図形B2の形状に適合した建物枠を抽出することが可能となる。
左側のケース(1)は、道路(境界)からの距離に基づく規則である。この規則では、境界EL3から閉図形CP1までの最短距離D1が所定の判断基準値以下となるものが削除される。消防、日照などの条件を考慮して道路から建築物までの距離が規制されている地域がある。このような地域では、最短距離D1が、規制に適合しない閉図形は建物ではないと判断される。従って、規制に応じて判断基準値を設定することにより、規制に適合しない閉図形を削除することができる。
ケース(2)では、こうして求められる建坪率が、敷地に設定された規制値を超える場合には、閉図形CP2は削除される。
例えば、予め建物として用いるべき色データを設定しておき、この色データから大きくはずれる場合に、その閉図形を削除するようにしてもよい。逆に、削除すべき色データを用意しておき、抽出した色が、この色データに適合する場合に、その閉図形を削除するようにしてもよい。
また、これらの処理の一部を省略しても構わない。
以上で説明した本実施例の地物抽出装置200によれば、以下の作用により、建物を精度良く抽出することができる。
(1) 本実施例では、処理区画ごとに建物を抽出する。建物は道路に区切られた処理区画内に建設されているのが通常であるから、こうすることによって、道路部分にはみ出したり、道路をまたがって建物を抽出したりする可能性を抑制でき、抽出精度を向上することができる。
建物を抽出するために、本実施例で説明した種々の処理は、必ずしも全てを備えている必要はなく、その一部を適宜、省略することもできる。
110…ディジタルカメラ
114…ハードディスク
114a…リムーバブルディスク
200…地物抽出装置
202…コマンド入力部
204…処理区画設定部
206…データ入力部
210…建物枠抽出部
212…エッジ抽出部
214…2値化部
216…テクスチャ生成部
220…ネットワークデータベース
222…画像データ
224…抽出ルール
230…建物枠抽出結果
232…テクスチャデータ
Claims (8)
- 複数の地物が存在する領域を上方から見た状態の平面写真から前記地物の地物枠を抽出する地物抽出装置であって、
前記平面写真の画像データを入力するデータ入力部と、
前記領域内の道路を表す地図データを参照して、前記画像データを前記道路で区切られた処理区画に分ける処理区画設定部と、
前記処理区画ごとに該処理区画の画像データから画像処理によって前記地物の地物枠を抽出する地物枠抽出部とを備える地物抽出装置。 - 請求項1記載の地物抽出装置であって、
前記地物枠抽出部は、
前記処理区画の画像データを所定の閾値に基づいて2値化した2値画像データを生成し、
該2値画像データから前記地物枠を抽出する処理を、
複数段階に前記閾値を変えて順次行う地物抽出装置。 - 請求項2記載の地物抽出装置であって、
前記地物枠抽出部は、一の閾値を用いて抽出された地物枠に該当する部分を前記2値画像データから削除した上で、次の閾値を用いた処理を行う地物抽出装置。 - 請求項1〜3いずれか記載の地物抽出装置であって、
前記地物枠抽出部は、前記処理区画の境界となる道路との位置関係を考慮して前記地物枠を抽出する地物抽出装置。 - 請求項1〜4いずれか記載の地物抽出装置であって、
前記地物枠抽出部は、前記地物の建設上の規制を考慮して前記地物枠を抽出する地物抽出装置。 - 請求項1〜5いずれか記載の地物抽出装置であって、
前記地物枠抽出部は、前記画像データから抽出されるエッジのうち、予め用意された地物枠モデルのサイズを変更した形状に適合するものを地物枠として抽出する地物抽出装置。 - 複数の地物が存在する領域を上方から見た状態の平面写真からコンピュータによって前記地物の地物枠を抽出する地物抽出方法であって、該コンピュータが実行する工程として、
前記平面写真の画像データを入力するデータ入力工程と、
前記領域内の道路を表す地図データを参照して、前記画像データを前記道路で区切られた処理区画に分ける処理区画設定工程と、
前記処理区画ごとに該処理区画の画像データから画像処理によって前記地物枠を抽出する地物枠抽出工程とを備える地物抽出方法。 - 複数の地物が存在する領域を上方から見た状態の平面写真からコンピュータによって前記地物の地物枠を抽出するためのコンピュータプログラムであって、
前記平面写真の画像データを入力するデータ入力機能と、
前記領域内の道路を表す地図データを参照して、前記画像データを前記道路で区切られた処理区画に分ける処理区画設定機能と、
前記処理区画ごとに該処理区画の画像データから画像処理によって前記地物枠を抽出する地物枠抽出機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
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