JP2006178179A - 圧縮オーディオ信号再生方法及び圧縮オーディオ信号再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
フレーム長の情報がフレームヘッダとして付加されていない圧縮オーディオ信号の早送り/早戻し処理を行う場合に、一度も再生を行っていない圧縮オーディオ信号に対する高速な早送り/早戻し処理を行うことができない。
【解決手段】
信号再生部10は、ヘッダ情報にフレーム長を含まないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号を、フレーム単位で再生する信号再生部101を備え、さらに、信号再生部101によって再生中のフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を、信号再生部101による再生処理に先行して取得し、フレーム位置情報テーブル103に格納する位置情報取得部102を備える。信号再生部101による再生処理と、位置情報取得部102によるフレーム位置情報の取得処理は、並行して行う。
【選択図】 図2
フレーム長の情報がフレームヘッダとして付加されていない圧縮オーディオ信号の早送り/早戻し処理を行う場合に、一度も再生を行っていない圧縮オーディオ信号に対する高速な早送り/早戻し処理を行うことができない。
【解決手段】
信号再生部10は、ヘッダ情報にフレーム長を含まないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号を、フレーム単位で再生する信号再生部101を備え、さらに、信号再生部101によって再生中のフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を、信号再生部101による再生処理に先行して取得し、フレーム位置情報テーブル103に格納する位置情報取得部102を備える。信号再生部101による再生処理と、位置情報取得部102によるフレーム位置情報の取得処理は、並行して行う。
【選択図】 図2
Description
本発明は、早送り/早戻し処理が可能な圧縮オーディオ信号の再生方法及び圧縮オーディ信号再生装置に関する。
音声データの圧縮方式として、MP3(MPEG Audio Layer-3)、AAC(Advanced Audio Coding)等が普及している。これらの圧縮方式に従って生成された圧縮オーディオ信号の再生装置であって、早送り/早戻し機能を備えたものが従来から知られている(例えば特許文献1乃至2を参照)。
MP3フォーマットは、圧縮音声データをフレームに分割した構造を有し、各フレームの先頭には、フレーム長を含むヘッダ情報が付加されている。このように、フレーム長を含むヘッダ情報が付加された構造を有する圧縮オーディオ信号の場合は、各フレームのヘッダ情報のみを取得し、解析を行うことによって、早送り/早戻し処理を高速に実施することができる。特許文献1に開示された再生装置は、フレーム長を含むヘッダ情報が付加された構造を有するMP3フォーマット等の圧縮オーディオ信号に対して、早送り処理を行う再生装置が開示されている。
一方、AAC方式の圧縮データフォーマットには、ADIF(Audio Data Interchange Format)フォーマットとADTS(Audio Data Transport Stream)フォーマットの2種類がある。いずれのフォーマットも、1フレームの長さは可変である。このうち、ADTSフォーマットは、MP3フォーマットと同様に各フレームに付加されたヘッダ情報にフレーム長を含んでいるため、各フレームのヘッダ情報のみを取得し、解析を行うことによって、高速に早送り/早戻し処理を行うことができる。
しかし、ADIFフォーマットの圧縮オーディオ信号は、各フレームに対してフレーム長を含むヘッダ情報が付加されていない。このため、あるフレームのヘッダ情報のみを取得・解析するだけでは次のフレームの先頭アドレスを取得することができず、1フレーム全体のビット情報細分化処理が終了した時点で、初めて次のフレームの先頭アドレスが判明する。したがって、早送り/早戻し処理を行う場合には、ヘッダ情報のみでなく、フレーム全体のビット情報細分化処理を行う必要があり、高速な処理を行うことができない。
特許文献2には、フレーム長を含むヘッダ情報が付加されていないADIFフォーマットの圧縮オーディオ信号の再生装置が開示されている。特許文献2に開示されている再生装置は、ADIFフォーマットの圧縮オーディオ信号の早送り/早戻し処理を高速に行うために、圧縮オーディオ信号の初回再生時に、再生フレームのフレーム番号及びフレームの先頭アドレスをフレーム位置情報としてフレーム位置情報テーブルに保持し、2回目以降の再生処理中に早送り支持があった場合には、フレーム位置情報テーブルを参照して、早送り先フレームの読み込み開始アドレスを決定するものである。
特許文献2に開示された再生装置による再生処理及び早送り/早戻し処理を図7乃至図9を用いて簡単に説明する。図7は、通常の再生処理を行う場合の処理を示しており、ステップS701では再生する圧縮オーディオデータをアドレス順に再生フレームバッファに取り込む。ステップS702では、再生フレームバッファに取り込んだデータの先頭からビット情報細分化処理を実施する。ステップS703では、1フレーム分のビット情報細分化処理を行うことによって得られた次のフレームの先頭アドレスを、次のフレームの再生処理に利用するために、フレーム位置情報として保持する。ステップS704では、ビット情報細分化を行ったデータをPCM(Pulse Code Modulation)変換する。ステップS705では、PCMデータをD/A変換部に出力することにより、D/A変換後のアナログ音声信号が得られる。
一方、図8は、従来の再生装置の早送り/早戻し処理を示している。ステップS801では、早送り/早戻し指示の有無を判定する。早送り/早戻し指示がある場合には、ステップS802において、フレーム位置情報を保持しているか否かを判定する。ステップS803では、早送り/早戻し先の読み込み開始アドレスを決定する。ここで、ステップS803で行う読み込み開始アドレス決定処理は、図9に示すように、早送り先のフレーム番号を求め(ステップS901)、早送り先のフレーム番号に最も近いフレーム番号を位置情報テーブルから検索し(ステップS902)、検索したフレーム番号の先頭アドレスを読み込み開始アドレスとするものである(ステップS903)。図8に戻り、ステップS804では、読み込み開始アドレスに基づいて再生データを取得して、再生フレームバッファに格納する。ステップS805乃至S807では、図7に示した通常の再生処理と同様に、再生するデータのビット情報の細分化及びPCM変換を行って、PCMデータをD/A変換部に出力する。
特開2003−6992号公報
特許第3450280号公報
特許文献2に開示された再生装置は、予めフレーム位置情報を保持することによって、ADIFフォーマットの圧縮―ディオ信号の高速な早送り/早戻し処理を行うものである。しかしながら、一度も再生していない圧縮オーディオ信号データの場合は、フレーム位置情報が保持されていないため、高速な早送り/早戻し処理を行うことができないという課題がある。
本発明にかかる圧縮オーディオ信号再生方法は、フレーム長をヘッダ情報として持たないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号の再生処理に並行して、前記再生処理を行っているフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を取得してフレーム位置情報テーブルに格納する位置情報取得処理を行い、早送り命令があった場合は、前記位置情報取得処理により取得したフレーム位置情報に基づいて、早送り先のフレーム位置を決定するものである。
また、本発明にかかる圧縮オーディオ信号再生装置は、フレーム長をヘッダ情報として持たないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号の再生処理に並行して、前記再生処理を行っているフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を取得する位置情報取得処理を行うよう構成される。さらに、早送り命令があった場合は、前記位置情報取得処理により取得したフレーム位置情報に基づいて、早送り先のフレーム位置を決定するよう構成される。
このような圧縮オーディオ信号の再生方法及び再生装置によって、再生処理中の圧縮オーディオ信号のフレーム位置情報を、再生処理に先行して取得し、取得したフレーム位置情報を用いて早送り/早戻し処理を行うことができる。このため、一度も再生を行っていない圧縮オーディオ信号であっても高速な早送り/早戻し処理を行うことが可能になる。
本発明により、フレーム長の情報がフレームヘッダとして付加されていないADIFフォーマット等の圧縮オーディオ信号の早送り/早戻し処理を行う場合に、一度も再生を行っていない圧縮オーディオ信号であっても高速な早送り/早戻し処理を行うことができる。
発明の実施の形態1.
本実施の形態にかかる圧縮オーディオ信号再生装置1の構成を、図1及び2を用いて説明する。図1は、圧縮オーディオ信号再生装置1の全体構成を示すものである。再生処理部10は、圧縮オーディオ信号を入力し、通常再生、早送り/早戻し、フレーム位置情報取得の各処理を行う。これらの各処理の詳細については後述する。再生フレームバッファ11は、再生処理部10において通常の再生処理又は早送り/早戻し処理を行う場合に、圧縮オーディオ信号データを一時的に蓄積するためのフレームバッファである。位置情報取得フレームバッファ12は、再生処理部10においてフレーム位置情報の取得処理を行う場合に、圧縮オーディオ信号データを一時的に蓄積するためのフレームバッファである。D/A変換部13は、再生処理部が出力するPCM信号の入力のD/A変換を行って、アナログオーディオ信号として出力する。
本実施の形態にかかる圧縮オーディオ信号再生装置1の構成を、図1及び2を用いて説明する。図1は、圧縮オーディオ信号再生装置1の全体構成を示すものである。再生処理部10は、圧縮オーディオ信号を入力し、通常再生、早送り/早戻し、フレーム位置情報取得の各処理を行う。これらの各処理の詳細については後述する。再生フレームバッファ11は、再生処理部10において通常の再生処理又は早送り/早戻し処理を行う場合に、圧縮オーディオ信号データを一時的に蓄積するためのフレームバッファである。位置情報取得フレームバッファ12は、再生処理部10においてフレーム位置情報の取得処理を行う場合に、圧縮オーディオ信号データを一時的に蓄積するためのフレームバッファである。D/A変換部13は、再生処理部が出力するPCM信号の入力のD/A変換を行って、アナログオーディオ信号として出力する。
次に、再生処理部10の構成及び動作について詳しく説明する。図2は、再生処理部10の構成を示すものである。再生処理部10は、通常の再生処理及び早送り/早戻し処理を実行する信号再生部101、フレーム位置情報の取得を行う位置情報取得部102及びフレーム位置情報を格納・保持するためのフレーム位置情報テーブル103を備えている。
信号再生部101は、以下の各手段を備えている。命令取得手段1011は、外部から入力される再生命令信号及び早送り/早戻し命令信号に基づいて、通常の再生処理を行うか、早送り/早戻し処理を行うかを決定する。読み込み開始アドレス決定手段1012は、命令取得手段1011が早送り/早戻し命令を受信した場合に、早送り/早戻し先の圧縮オーディオ信号の読み込み開始アドレスを決定する。再生フレームバッファ確認手段1013は、再生フレームバッファ11のアンダーフローによって、音声出力が途切れることがないよう、再生フレームバッファ11に蓄積された圧縮オーディオ信号のデータ量をモニタするものである。
再生フレームバッファリング手段1014は、再生する圧縮オーディオ信号データを再生フレームバッファ11に格納する。フレームビット情報細分化手段1015は、再生する圧縮音声データをビット単位に細分化して取得する。フレームビット情報細分化処理によって、1フレームの区切りを認識することができ、フレーム長を得ることができる。また、次のフレームの先頭アドレスも判明することになる。PCMデータ変化手段1016は、フレームビット情報細分化手段で細分化された情報に基づいてPCMデータへの変換を行い、変換後のPCM信号をD/A変換部13に出力する。フレーム位置情報取得手段1017は、次に再生するフレームの先頭位置を記録するため、フレームビット情報細分化によって得られたフレーム位置情報をフレーム位置情報テーブル103に格納する。
一方、位置情報取得部102は、以下の各手段を備えている。位置情報取得フレームバッファリング手段1021は、フレーム位置情報の取得を行う圧縮オーディオ信号データを再生フレームバッファ11に格納する。フレームビット情報細分化手段1022は、フレーム位置情報の取得を行う圧縮オーディオ信号データをビット単位に細分化して取得する。フレーム位置情報格納手段は、フレームビット情報細分化手段1022において1フレーム分のビット情報細分化を行うことによって判明した次のフレームの先頭アドレスを、フレーム位置情報としてフレーム位置情報テーブル103に格納する。
ここで、フレーム位置情報テーブル103へのフレーム位置情報の格納は、全てのフレームについて行うのではなく、先に記録したフレーム位置情報で表されるアドレス位置からの再生時間が所定時間以上となる場合に、新たなフレーム位置情報の格納を行うこととしてもよい。なお、フレーム位置情報の格納手順については後述する。
上述した再生処理部10が備える各手段の処理は、例えば、コンピュータ実行可能なプログラムとして記述され、当該プログラムをCPUにおいて実行することによって実現することができる。
続いて、再生処理部10が実行する再生処理及びフレーム位置情報取得処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。ステップS301では、再生フレームバッファ確認手段1013が、再生フレームバッファ11に再生を継続可能なデータ量が蓄積されているかを判定する。
ここで、再生フレームバッファ11及び位置情報取得フレームバッファ12の構成例を図4に示す。図4は、1つのメモリ領域を再生フレームバッファ及び位置情報フレームバッファとして利用する例であり、全バッファ領域の半分を再生フレームバッファ11として利用し、残りの半分を位置情報取得フレームバッファ12として利用する場合を示している。図4の再生フレームバッファ及び位置情報フレーム取得バッファのそれぞれを、リングバッファとして動作させ、FIFOバッファとして使用すれば良い。
ステップS301は、このようにして構成された再生フレームバッファ11のモニタを行うステップであり、再生を継続可能なデータ量が再生フレームバッファ11に蓄積されていると判定した場合は、ステップS302乃至S309のフレーム位置情報取得処理を実行する。逆に、再生を継続可能なデータ量がでないと判定した場合は、ステップS310乃至S314の再生処理を実行する。
なお、再生フレームバッファ11及び位置情報取得フレームバッファ12に対するメモリ領域をそれぞれ独立したものとし、信号再生部101と位置情報取得部102をそれぞれ別個のDSP(Digital Signal Processor)で独立に動作するよう構成する場合には、信号再生部101の処理と位置情報取得部102の処理は互いに競合しないため、ステップS301の判定処理は省略しても構わない。
ステップS302では、位置情報取得部102が、フレーム位置情報テーブル103の記憶領域に空き領域があるか否かを確認する。フレーム位置情報をさらに記録可能な空き領域があれば、ステップS303を行い、十分な空き領域がなければ、ステップS315を実行する。
ステップS303では、位置情報取得部102が、再生中の圧縮オーディオ信号に対するフレーム位置情報の取得処理が完了したか否かを判定する。完了していなければステップS304を実行し、完了していればステップS310を実行する。
ステップS304では、位置情報取得フレームバッファリング手段1021が、フレーム位置情報を取得するフレームを、位置情報取得フレームバッファ12に格納する。ステップS305では、フレームビット情報細分化手段1022が、位置情報取得フレームバッファ12に格納されたデータをビット単位に細分化して取得する。フレームビット情報細分化処理によって、1フレームの区切りを認識することができ、フレーム長を得ることができる。
ステップS306では、フレームビット情報細分化処理によって得られたフレーム長に対応する再生時間が、所定時間以上であるかを判定する。所定時間以上である場合には、当該フレームの次のフレームの先頭アドレス、フレーム番号、再生時刻情報をフレーム位置情報としてフレーム位置情報テーブル103に格納する(ステップS309)。一方、フレーム長に対応する再生時間が所定時間未満であった場合は、前フレームまでのフレーム長(再生時間)と今回のフレーム長(再生時間)を足し合わせたフレーム長(再生時間)を記憶する(ステップS307)。ステップS307で足し合わせたフレーム長が所定時間以上となる場合は(ステップS308)、次のフレームの先頭アドレス、フレーム番号、再生時刻情報をフレーム位置情報としてフレーム位置情報テーブル103に格納する(ステップS309)。
ここで、所定時間とは、フレーム位置情報テーブル103にフレーム位置情報を記録する時間間隔を示すものである。従って、所定時間が長くなるほど、フレーム位置情報テーブル103を記憶するために必要となるメモリ領域は削減できるが、早送り/早戻し処理を行う際のフレームスキップ間隔が長くなる。このため、所定時間の値は、フレーム位置情報テーブル103を記憶するメモリ領域の制約と、フレームスキップ間隔の制約を考慮して定めることとすれば良い。
ステップS310乃至S314は、通常の再生処理を示すものである。ステップS310では、再生フレームバッファリング手段1014が、再生するフレームを再生フレームバッファ11に格納する。ステップS311では、フレームビット情報細分化手段1015が、再生フレームバッファ11に格納されたデータをビット単位に細分化して取得する。ステップS312では、フレーム位置情報取得手段1017が、次に再生するフレームの先頭位置を記録するため、フレームビット情報細分化によって得られたフレーム位置情報をフレーム位置情報テーブル103に格納する。ステップS313乃至S314では、PCMデータ変換手段1016が、フレームビット情報細分化で得られた情報をPCMデータに変換し、変換後のPCM信号をD/A変換部13に出力する。
最後に、ステップS315では、引き続き再生を行う圧縮オーディオ信号データが存在するか否かの判定を行う。圧縮オーディオ信号データの最後まで再生が終了した場合には、処理を終了する。再生するデータが存在すれば、ステップS301に戻って上述した処理を継続する。
上述したステップS301乃至S314の処理を、ステップS315において圧縮オーディオ信号データの再生が終了したと判定されるまで繰り返し実行することにより、再生処理に並行して、フレーム位置情報の取得を行うことができる。なお、ステップS310乃至S314の再生処理において、信号再生部101が1フレームの再生を行う際に要する時間は、ステップS304で位置情報取得部102が1フレームのフレームビット情報細分化処理を行う時間に比べて、約2倍の処理時間を必要とする。このため、位置情報取得部102によるフレーム位置情報取得処理は、圧縮オーディオ信号の総再生時間の約1/2の時間で行うことができる。
したがって、ある圧縮オーディオ信号の再生を開始した後に、信号再生部101による再生処理と、位置情報取得部102によるフレーム位置情報取得処理を並行して動作させることにより、再生処理に先行してフレーム位置情報を記録していくことが可能となる。これによって、一度も再生していない圧縮オーディオ信号を初めて再生する場合であっても、再生処理に並行してフレーム位置情報を取得し、早送り/早戻し処理を行うことが可能になる。
なお、本実施の形態にかかる圧縮オーディオ信号再生装置1における早送り/早戻し処理は、図7及び図8を用いて説明した従来の圧縮オーディオ信号再生装置における早送り/早戻し処理と同様である。以下に簡単に説明する。命令取得手段1011が早送り又は早戻しの実行を指示する早送り/早戻し命令信号を外部から受信した場合は、読み込み開始アドレス決定手段1012に対して、読み込み開始アドレスの決定を指示する。読み込み開始アドレス決定手段1012は、フレーム位置情報テーブル103を参照して、早送り/早戻し先のフレームに対する先頭アドレスを読み込み開始アドレスとして取得し、当該読み込み開始アドレスを再生フレームバッファリング手段1014に出力する。再生フレームバッファリング手段1014は、入力された読み込み開始アドレスから圧縮オーディオ信号を取得して、再生フレームバッファ11に格納する。フレームビット情報細分化手段1015及びPCM変換手段1016は、通常の再生処理と同様に、再生するデータのビット情報の細分化及びPCM変換を行って、変換後のPCM信号をD/A変換部に出力する。
次に以下では、フレーム位置情報を全て記録するのではなく、所定の時間間隔以上で記録することの利点を説明する。図5は、ADIFフォーマットの圧縮オーディオ信号を示したものである。RAW1、RAW2等がそれぞれ1フレームに対応する。また、0、4、8、12等の数値は、フレーム位置情報(先頭アドレス)を表すものとする。図5に示すように、例えば、上述したフレーム位置情報を記録する際の時間間隔である所定時間をx秒とし、この時間が2フレーム間隔に対応するとすれば、フレーム位置情報テーブル103に記録されるフレーム位置情報は2フレーム毎となり、フレーム位置情報テーブル103を保持するために要する記憶領域を削減することができる。
また、フレーム位置情報を記録可能なメモリ領域が限られており、総再生時間の長い圧縮オーディオ信号データの全てのフレーム位置情報を記録できない場合には、先頭フレームから順に全てのフレームの位置情報を記録すると、圧縮オーディオ信号データの後半部への早送り処理を行えないことになる。一方、本実施の形態にかかる圧縮オーディオ信号再生装置1は、より長い再生時間に相当するフレーム位置情報を記録できるため、早送り可能な時間が長くなるという利点がある。
図6に、フレーム位置情報テーブル103の例を示す。図6(a)は、図5に示した圧縮オーディオ信号の全フレームのフレーム位置情報を取得する場合におけるフレーム位置情報テーブルの例を示している。一方、図6(b)は、所定時間をx秒とし、さらにx=1とした場合におけるフレーム位置情報テーブルの例を示しており、本実施の形態におけるフレーム位置情報テーブル103に相当するものである。図6(b)のフレーム位置情報テーブルは、図6(a)のフレーム位置情報テーブルに比べて、2倍の再生時間に相当するフレーム位置情報を保持することができる。
上述した説明では、圧縮音声データ信号が、AAC規格におけるADIFフォーマットの場合について説明した。しかしながら、本発明は、要するに、圧縮オーディオ信号のフレームに付加されるヘッダ情報にフレーム長に関する情報が含まれておらず、1フレーム全体のビット情報細分化処理を行わなければ次フレームのアドレスを決定できない信号フォーマットを採用する圧縮オーディオ信号の再生に有効なものである。したがって、本発明の適用先は、ADIFフォーマットの場合に限れられず、本発明は、その他のフォーマットの信号に対しても適用可能である。
1 圧縮オーディオ信号再生装置
10 再生処理部
11 再生フレームバッファ
12 位置情報取得フレームバッファ
13 D/A変換部
101 信号再生部
102 位置情報取得部
103 フレーム位置情報テーブル
10 再生処理部
11 再生フレームバッファ
12 位置情報取得フレームバッファ
13 D/A変換部
101 信号再生部
102 位置情報取得部
103 フレーム位置情報テーブル
Claims (8)
- フレーム長をヘッダ情報として持たないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号の再生処理に並行して、
前記再生処理を行っているフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を取得してフレーム位置情報テーブルに格納する位置情報取得処理を行い、
早送り命令があった場合は、前記フレーム位置情報テーブルに格納されたフレーム位置情報に基づいて、早送り先のフレーム位置を決定する圧縮オーディオ信号再生方法。 - 前記フレーム位置情報テーブルにフレーム位置情報を格納するフレームを、前記圧縮オーディオ信号に含まれるフレームから離散的に選択する請求項1に記載の圧縮オーディオ信号再生方法。
- 予め定めた再生時間間隔に基づいて、前記フレーム位置情報テーブルにフレーム位置情報を格納すべきフレームを決定する請求項2に記載の圧縮オーディオ信号再生方法。
- フレーム長をヘッダ情報として持たないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号の再生処理に並行して、
前記再生処理を行っているフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を取得する位置情報取得処理を行い、
早送り命令があった場合は、前記位置情報取得処理により取得したフレーム位置情報に基づいて、早送り先のフレーム位置を決定する圧縮オーディオ信号再生装置。 - フレーム長をヘッダ情報として持たないフレーム構造を有する圧縮オーディオ信号を、フレーム単位で再生処理する信号再生部と、
前記信号再生部によって再生処理中のフレームより後に再生されるフレームのフレーム位置情報を、前記信号再生部による再生処理に先行して取得し、フレーム位置情報テーブルに格納する位置情報取得部とを備え、
前記信号再生部による再生処理と、前記位置情報取得部によるフレーム位置情報の取得処理は、並行して行うことを特徴とする請求項4に記載の圧縮オーディオ信号再生装置。 - 前記位置情報取得部は、前記圧縮オーディオ信号に含まれるフレームから離散的に選択したフレームのフレーム位置情報を、前記フレーム位置情報テーブルに格納する請求項5に記載の圧縮オーディオ信号再生装置。
- 前記位置情報取得部は、予め定めた再生時間間隔に基づいて、前記フレーム位置情報テーブルにフレーム位置情報を格納すべきフレームを決定する請求項6に記載の圧縮オーディオ信号再生装置。
- 前記位置情報取得部は、前記圧縮オーディオ信号に含まれるフレームのフレーム長を順次判別し、判別したフレーム長が予め定められたフレーム長以上であった場合に、当該フレームの次に再生されるフレームのフレーム位置情報を前記フレーム位置情報テーブルに格納する請求項6に記載の圧縮オーディオ信号再生装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010122596A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Sony Corp | オーディオ信号再生装置及び方法、並びにプログラム |
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2004
- 2004-12-22 JP JP2004371188A patent/JP2006178179A/ja active Pending
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