JP2006177913A - 位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検出体の挙動に拘らず、その運動位置を正確にしかも高い信頼性のもとに求めることができる位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置は、回転情報送信部100及び回転位置演算部200を備えて構成される。このうち回転情報送信部100は、回転センサ110を通じて検出されるクランク軸の回転角度に基づき同クランク軸の角度情報を生成し、該生成した角度情報をクランク軸の回転角度が所定の単位量となる毎に主導的に送信する。他方、回転位置演算部200は、この送信される角度情報をスレーブ装置として受信し、それら角度情報の開始エッジを計数してクランク軸の回転角度を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検出体の運動位置を検出する位置検出装置に関し、例えば車載エンジンのクランク軸その他の回転角度(角度位置)を検出する装置等に採用して有益な装置に関する。
従来、この種の位置検出装置、具体的にはエンジンのクランク軸の回転角度を検出する装置としては、例えば特許文献1に記載された装置が知られている。この装置では、上記クランク軸に設けられて同クランク軸と共に回転する歯車状のロータに1箇所だけ欠歯部を設けておき、同ロータの近傍に配設されて各歯の通過を検出する回転角度センサを通じてこの欠歯部が検出されることに基づき、その部分を基準としてロータ(クランク軸)の回転角度(角度位置)を随時検出するようにしている。
また、この種の位置検出装置としては他にも、例えば特許文献2に記載された装置がある。この装置では、上述したエンジンのクランク軸の回転角度とともに、該クランク軸にベルトやチェーン等を介して機械的に連結されたカム軸の回転角度も併せて検出するようにしている。そして、このカム軸の回転角度が所定の角度位置となる毎にその旨を検出するセンサを備え、このセンサによる検出出力と上記クランク軸の基準角度との対比のもとに、当該エンジンの燃焼気筒を識別する。
これらいずれの装置にしろ、こうしてクランク軸やカム軸の回転角度を検出し、該検出した角度情報を車載エンジンの運転制御に供することで、燃料噴射時期や点火時期等についての適正な制御が維持されるようになる。
米国特許第4233592号公報 特許第2570442号公報
ところで近年は、燃費の向上や排出ガスの低減等を図るため、信号待ちなどの車両停止時に一時的にエンジンを停止させる制御なども行われるようになってきている。ただし、エンジンの停止時には通常、クランク軸の回転速度が急激に低下したり、あるいは不安定となるため、こうした状況下において検出される上記角度情報も自ずと信頼性の低いものとなる。すなわち、角度情報の基準となる上記ロータの欠歯部すらその適正な検出が困難となり、欠歯部ではない回転角度(角度位置)において欠歯部である旨の検出が行われるなどの不都合が生じる可能性も高い。しかも、このような制御においては、エンジンの再始動時にも、上記ロータの欠歯部が検出されない限り、運転制御に上記角度情報を供することができないため、始動性の悪化やエミッションの悪化等も避けられないものとなっている。
なお、こうしたエンジンのクランク軸やカム軸(正確にはそれら軸に設けられたロータ)を被検出体としてその回転角度を検出する装置に限らず、特定の基準位置を有して運動する被検出体の該基準位置の検出に基づいてその運動位置を求める装置にあっては、上記実情も概ね共通したものとなっている。すなわち、被検出体の運動速度が不安定となったり、あるいは被検出体の運動が停止したりするなどして上記基準位置の検出が困難となる場合には、その位置情報に関する信頼性の低下が避けられない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検出体の挙動に拘わらず、その運動位置を正確にしかも高い信頼性のもとに求めることのできる位置検出装置を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、位置センサを通じて検出される被検出体の運動に伴う位置変化に基づき同被検出体の位置情報を生成し、該生成した位置情報を前記被検出体の位置変化が所定の単位量となる毎に主導的に送信する位置情報送信部と、この送信される位置情報をスレーブ装置として受信し、それら位置情報の開始エッジを計数して前記被検出体の運動位置を求める運動位置演算部とを備えて位置検出装置を構成することとした。
位置検出装置としてのこのような構成によれば、位置情報送信部をマスタ装置、運動位置演算部をスレーブ装置とした通信系が形成され、位置情報送信部を通じて生成された被検出体の位置情報は基本的に、運動位置演算部側の状態に拘束されることなく該運動位置演算部に送信される。すなわち、運動位置演算部側では、上記被検出体の挙動を直接監視する必要がなくなり、位置情報送信部から送信される位置情報を受信してその開始エッジを検知するとともに、該検知される開始エッジを計数することで、同被検出体の運動位置を認識することができるようになる。しかも、この運動位置演算部では、上記受信される位置情報の内容をその都度読み込むことなく、同位置情報の開始エッジのみを計数して被検出体の運動位置を求めるようにしていることから、該被検出体の所定の単位量毎の位置変化にほぼ同期したタイミングにて遅滞なく同被検出体の運動位置を求めることができるようにもなる。また、位置情報送信部では、それ自身が能動状態にある限り、被検出体がたとえ停止している場合であってもその位置情報を生成することができ、一方の運動位置演算部では、上記計数している値が変化していないことをもって上記被検出体がその計数値に対応する運動位置にて停止している旨を判断することができる。そして、被検出体が運動を再開した場合には、位置情報送信部を通じて即座にその位置情報が生成され、送信されるとともに、運動位置演算部でもこれに同期して、以前の値から継続されるかたちで上記計数処理が再開される。その意味でも、位置検出装置としての上記構成によれば、被検出体の運動位置の検出にかかる信頼性は高く維持されるようになる。すなわち、同位置検出装置が、例えば前述した信号待ちなどの車両停止時に一時的にエンジンを停止させる制御を行う装置にあってエンジンのクランク軸等の回転角度(角度位置)を検出するものであったとしても、被検出体に相当するクランク軸等の挙動に拘わらず、その回転角度を常に適正に検出することができるようになる。
またこの場合、請求項2に記載の発明によるように、位置情報送信部では、前記位置情報を被検出体の絶対位置情報として生成するようにし、運動位置演算部では、該位置情報の開始エッジを計数して求めた被検出体の運動位置をこの位置情報送信部から送信される絶対位置情報に基づき補正する構成とすることで、上述した被検出体の運動位置の検出にかかる検出精度、並びに信頼性もより高く維持されるようになる。すなわち、上記通信系に外乱等が生じない限り、運動位置演算部の計数処理を通じて求められる被検出体の運動位置についての検出精度も十分に確保されるが、位置情報送信部を通じて生成される位置情報がこうした絶対位置情報であれば、上記計数処理に何らかの狂いが生じたとしても、この位置情報を読み込むことでその補正も可能となる。したがって、上記運動位置演算部としても、必要に応じて、あるいは定期的に、該位置情報に基づき上記計数値を補正する構成とすれば、被検出体の運動位置の検出にかかる検出精度、並びに信頼性も自ずと向上されるようになる。
なお、この補正に際して、具体的には、請求項3に記載の発明によるように、運動位置演算部を通じて求められる被検出体の運動位置が同被検出体の所定の運動量に相当する値に到達する毎に前記位置情報送信部から送信される被検出体の絶対位置情報を読み込んで同情報により示される値とこの到達した値とを比較し、それら値が異なるとき、次の計数タイミングにて前記求めた運動位置の値を前記読み込んだ絶対位置情報の値に基づき補正するようにすることが、上記計数処理に生じた狂いを早期に解消する上で望ましい。ちなみに、運動位置演算部を通じて求められる被検出体の運動位置が例えば前述したエンジン制御等の何らかの制御に供されて且つ、その制御において指標とされる被検出体の運動量が予め既知であるような場合、例えばエンジン制御にあって「10°CA(クランク角)」を指標として該「10°CA」毎に決められた制御を実行するような場合に、上記送信される被検出体の絶対位置情報を読み込んで上述の比較を行うタイミングである上記被検出体の所定の運動量に相当する値をこの指標とされる被検出体の運動量の値の1つ手前の値、例えば上記の例では「9°CA」に設定することとすれば、被検出体の運動量が当該制御において指標とされる運動量となる毎に上記補正が実行されることとなり、その制御にかかる精度も好適に保証されるようになる。
また、これら請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出装置において、請求項4に記載の発明によるように、位置情報送信部は前記生成した位置情報をクロック信号に同期したシリアル通信にて運動位置演算部に送信し、運動位置演算部では、各位置情報に同期して受信されるクロック信号の最初のエッジに基づいてそれら位置情報の開始エッジを検知する構成とすることで、上述した位置情報の送信をはじめ、運動位置演算部での位置情報の開始エッジの検知、並びに同位置情報の読み込み等も容易となる。
またこの場合、請求項5に記載の発明によるように、位置情報送信部での処理として、被検出体の運動速度が低速度になるほど、送信する位置情報の送信タイミングとする前記被検出体の位置変化の所定の単位量としての値を細分化、すなわち高分解能化することも有効である。このように、被検出体の運動速度が低速度になるほど、より高い分解能にてその位置情報を生成することで、例えば上述したエンジン制御にあっても、その回転速度の低速側ではより角度精度の高い制御を行うことが可能となり、また同回転速度の高速側ではその処理負荷を軽減することが可能となる。
なおこの場合、具体的には請求項6に記載の発明によるように、前記位置情報送信部での処理として、送信タイミングとする前記被検出体の位置変化の所定の単位量を分解能として位置情報を生成するとともに、この生成した位置情報にその分解能を示す情報として前記所定の単位量を示す情報を付加して前記運動位置演算部に送信することとなる。これにより運動位置演算部においても、こうした位置情報としての分解能の変更を的確に把握することができるようになる。
また、上記請求項4〜6のいずれかに記載の位置検出装置において、請求項7に記載の発明では、位置情報送信部を、位置情報を生成した後、第1の時間を経過しても被検出体の前記所定の単位量分の位置変化がないことに基づいて同被検出体の運動停止を検知し、以後、被検出体から前記所定の単位量分の位置変化が検出されるまで、同被検出体の位置変化に同期した位置同期通信から時間に同期した時間同期通信に移行するものとして構成するとともに、運動位置演算部についてはこれを、この時間同期通信への移行期間、前記計数を停止するものとして構成する。
上述のように、位置情報送信部では、それ自身が能動状態にある限り、被検出体がたとえ停止している場合であってもその位置情報を生成することができ、一方の運動位置演算部では、上記計数している値が変化していないことをもって上記被検出体がその計数値に対応する運動位置にて停止している旨を判断することはできる。ただし、被検出体の停止中に位置同期通信を継続した場合、位置情報送信部からの位置情報の送信が長期間にわたって途絶えるとともに、当該通信系に対する上述した外乱等の影響も無視できないものとなる。そこで上記構成のように、被検出体の停止中には時間同期通信に切り替えることとすれば、被検出体の停止中にもその位置情報が運動位置演算部に継続して転送されることとなり、特に被検出体の運動再開時における運動位置演算部での運動位置の検出の再開もより円滑に行われるようになる。
なお、こうした時間同期通信を実行する上で、上記位置情報送信部及び運動位置演算部としての望ましい構成としては、例えば請求項8に記載の発明によるように、
(イ)運動位置演算部は、位置情報の開始エッジを計数した後、前記第1の時間よりも短い第2の時間を経過しても次の位置情報の開始エッジが検出されないときに、前記計数を停止して且つ、位置情報送信部から送信される位置情報をその都度読み込み、位置情報送信部はその間、時間同期通信として、前記第2の時間よりも長い第3の時間に同期して位置情報を送信する。
あるいは、請求項9に記載の発明によるように、
(ロ)位置情報送信部は、被検出体の運動停止の検知に基づき、生成した位置情報にこの被検出体の運動停止を示す情報、例えばフラグを付加して運動位置演算部にこれを送信し、運動位置演算部は、受信される位置情報からこの被検出体の運動停止を示す情報の付加の有無を監視し、該運動停止を示す情報の付加が有る旨判断される期間、前記計数を停止する。
またあるいは、請求項10に記載の発明によるように、
(ハ)位置情報送信部は、被検出体の運動停止の検知に基づき、生成した位置情報にこの被検出体の運動停止を示す情報、例えばフラグを付加して運動位置演算部にこれを送信し、運動位置演算部は、位置情報の開始エッジを計数した後、前記第1の時間よりも短い第2の時間を経過しても次の位置情報の開始エッジが検出されないこと、及び受信される位置情報に前記被検出体の運動停止を示す情報が付加されていること、の論理和条件に基づき前記計数を停止して且つ、位置情報送信部から送信される位置情報についてはこれをその都度読み込む。
等々がある。
ちなみに、上記(イ)の構成(請求項8)によれば、上記第1〜第3の時間設定のみを通じて比較的容易に時間同期通信への移行、あるいは時間同期通信から位置同期通信への復帰が可能となる。ただし、位置同期通信への復帰時には、運動位置演算部においてその直後の位置情報の開始エッジが計数されない可能性があるため、その時点で受信される位置情報に基づき上記計数値を補正(上方修正)する必要が生じる場合もある。また、上記(ロ)の構成(請求項9)によっても、時間同期通信への移行、あるいは時間同期通信から位置同期通信への復帰は容易である。しかもこの場合には、時間同期通信の期間中「第1の時間>第2の時間」といった関係のみが満たされればよく、上記(イ)の構成でいう第3の時間については不問となるため、こうした時間同期通信中の位置情報の送信周期を短縮することも可能となる。ただしこの場合、時間同期通信への移行時には、運動位置演算部においてその最初の位置情報の開始エッジを誤って計数してしまう可能性があるため、次に受信される位置情報に基づき上記計数値を補正(下方修正)する必要が生じる場合もある。また、上記(ハ)の構成(請求項10)は、これら(イ)の構成、及び(ロ)の構成による利点を組み合わせたものであり、同構成によれば、上記被検出体の運動停止を示す情報(フラグ)の採用によって時間同期通信中の位置情報の送信周期を短縮することが可能になるとともに、上記(イ)の構成でいう第2の時間の採用により、時間同期通信への移行時に、運動位置演算部においてその最初の位置情報の開始エッジを誤計数してしまうこともなくなる。すなわち、上記(ハ)の構成では基本的に、通信形態の移行に伴う運動位置演算部での計数値補正の必要は生じない。
そして、これらいずれの構成であれ、被検出体の停止中にもその位置情報が運動位置演算部に継続して転送されることから、被検出体の運動再開時における運動位置演算部での運動位置の検出の再開がより円滑に行われることは上述した通りであり、同位置検出装置が、例えば前述した信号待ちなどの車両停止時に一時的にエンジンを停止させる制御を行う装置にあってエンジンのクランク軸等の回転角度(角度位置)を検出するものであった場合には、エンジンの再始動時においても、円滑な運転制御の再開を保証することができるようになる。
一方、上記請求項4〜10のいずれかに記載の位置検出装置において、クロック信号に同期したシリアル通信の形態としては他にも、例えば請求項11に記載の発明によるように、位置情報送信部では、生成した位置情報をクロック信号により変調した3値化信号として運動位置演算部に送信し、運動位置演算部では、この受信される3値化信号から位置情報とクロック信号とを分離して位置情報の読み込みを行う構成とすることもできる。同構成によっても、上記請求項4〜10に記載の発明と同等の作用効果が期待できるようになる。
また、請求項12に記載の発明によるように、前記受信されるビット列を計数するとともに、この計数値が位置情報送信部から送信される情報のビット数に一致すること、及び同計数値が同じく位置情報送信部から送信される情報のビット数の値となる以前に前記クロック信号の2クロック分以上の空きが生じること、の論理和条件に基づき初期化されるビットカウンタを運動位置演算部に更に備える構成とすることも有効である。すなわちこの場合、当該通信系にノイズ等が混入されたとしても、上記ビットカウンタの挙動を監視することでその識別が容易となり、ひいてはこのような外乱に起因する運動位置演算部での誤計数の補正も容易となる。
また一方、上記請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出装置においては、パルス信号に同期した上述のシリアル通信に限らず、例えば請求項13に記載の発明によるように、位置情報送信部では、生成した位置情報をそれら位置情報に応じてパルス幅変調したパルス信号として運動位置演算部に送信し、運動位置演算部では、受信される各パルス信号のエッジに基づいて位置情報の開始エッジを検知する構成とすることもできる。このような構成によっても、運動位置演算部での上記位置情報の開始エッジの計数に基づく被検出体の運動位置の演算は可能であり、また必要に応じて上記受信されるパルス信号のパルス幅を求めることで、その都度の実際の位置情報を確認することもできる。
なお、位置情報送信部によるパルス幅変調の変調形態、あるいはこのパルス幅変調したパルス信号の送信形態としては、例えば請求項14に記載の発明によるように、
(ニ)送信する各パルス信号のパルス幅が生成した位置情報の各々に直接対応するパルス幅となるように前記パルス幅変調を行う。
あるいは、請求項15に記載の発明によるように、
(ホ)送信するパルス信号のパルス幅が、生成した位置情報の所定の変化量毎に間欠的にそれら該当する位置情報に直接対応するパルス幅となり、他の送信タイミングでは最小のパルス幅となるように前記パルス幅変調を行う。
等々がある。
ここで、位置情報送信部としての上記(ニ)の構成(請求項14)によれば、運動位置演算部が上記パルス幅に基づく実際の位置情報の確認をいかなるタイミングにて行う場合であれ、常にそれら実際の位置情報を提供することができるようになり、また同位置情報送信部としての上記(ホ)の構成(請求項15)によれば、上記該当する位置情報に直接対応する部分でのパルス幅の変化量をより大きく確保することができるため、それらパルス幅の計測にかかる精度が緩和され、運動位置演算部における同パルス幅の計測部の構成を簡素化することができるようになる。すなわち、運動位置演算部での実際の位置情報の確認が不定期に行われる場合には上記(ニ)の構成が望ましく、同実際の位置情報の確認がそれら位置情報の所定の変化量毎に定期的に行われる場合には上記(ホ)の構成が望ましい。
他方、これら請求項1〜15のいずれかに記載の位置検出装置において、請求項16に記載の発明では、運動位置演算部に、位置情報送信部による位置情報の送信タイミングとなる被検出体の位置変化の所定の単位量を指示すべく同単位量を示す情報を位置情報送信部に対して送信する手段を更に設けるとともに、位置情報送信部を、該単位量を示す情報が受信されることに基づき、位置情報の送信タイミングとする被検出体の位置変化の所定の単位量を同受信した単位量を示す情報に応じて変更する構成とする。
位置検出装置としてのこのような構成によれば、運動位置演算部側からその所望とする被検出体の位置変化の所定の単位量(分解能)を要求することができるため、該運動位置演算部を通じて求められる被検出体の運動位置が例えば前述したエンジン制御等の何らかの制御に供されるような場合、それら制御におけるその都度の必要十分な分解能にて、同被検出体の運動位置を求めることができるようになる。
ただしこの場合であれ、請求項17に記載の発明によるように、位置情報送信部としての構成は、前記受信した単位量を示す情報に基づく単位量での位置情報の送信がタイミング的に不能である旨判断されるとき、この被検出体の位置変化に対する単位量をタイミング的に送信が可能となる単位量に変更するとともに、この変更した単位量を示す情報を前記生成した位置情報に付加して運動位置演算部に送信する構成であることが望ましい。すなわち、位置情報送信部による位置情報の送信周期には自ずと限界があるため、同位置情報送信部としてこのような構成を採用することで、該限界を超えた指示が運動位置演算部から発せられたとしても、位置情報の通信抜け等に起因する異常の発生を防止することができるようになる。
そしてこの場合、具体的には請求項18に記載の発明によるように、位置情報送信部に、位置情報の送信にかかるインターバルを計測する手段を設けるとともに、該インターバルの計測値に対し、被検出体の位置変化に対する単位量とする値が小さくなるほど大きい値となって送信インターバルの許容範囲を示す複数の閾値を設定しておき、運動位置演算部から送信された単位量を指示する情報の受信に基づき前記単位量を変更するときに、同インターバルの計測値が超えている最も大きい閾値に対応する単位量の範囲で前記単位量を変更するようにすることで、運動位置演算部からの指示を最大限に活かしつつ、位置情報の送信周期(インターバル)も適切に維持することができるようになる。すなわちこれにより、上述した位置情報の通信抜け等も的確に防止することができるようになる。
なお、これら請求項1〜18のいずれかに記載の位置検出装置において、請求項19に記載の発明によるように、前記位置センサとしては、磁気検知素子にて検知される被検出体の運動に伴う磁界の変化をリニアな運動特性に変換して被検出体の運動に伴う位置変化を絶対値として求める磁気センサを採用することができる。このような磁気センサは、被検出体と非接触にてその位置変化を検出することが可能である。また、同磁気センサとして、検出される位置変化をリニアな運動特性に変換して被検出体の運動に伴う位置変化を絶対値として求める上記構成を採用することで、位置情報送信部における上述した位置情報の生成にかかる自由度も高く維持されるようになる。
そして、このような磁気センサとして具体的には、請求項20に記載の発明によるように、被検出体をN極とS極とに分離着磁された着磁ロータとするとともに、磁気検知素子として、この着磁ロータの回転に伴って90度だけ位相のずれたsin波形電圧を出力すべく配置された2つのホール素子を備え、また着磁ロータの回転角度をθとして、一方のホール素子の出力電圧Aを

A=sinθ

他方のホール素子の出力電圧Bを

B=cosθ

とするとき、前記被検出体の運動に伴う磁界の変化をリニアな運動特性に変換する手段としては、着磁ロータの回転角度θを

θ=tan-1(A/B)

として変換する手段を備え、この変換された値から前記着磁ロータの回転に伴う回転角度θの360度分の角度変化を求めるものとすることで、当該位置検出装置を回転検出装置として用いる場合に、位置情報送信部での上述した位置情報の生成に際して要求される性能を最大限に満たすことができるようになる。
また、当該位置検出装置をこのような回転検出装置として用いる場合には、請求項21に記載の発明によるように、前記位置情報送信部を、エンジンのクランク軸に設けられた着磁ロータの回転角度を磁気センサにより検出してクランク軸のその都度の回転角度情報を前記運動位置演算部に送信するものとし、運動位置演算部についてはこれを、エンジンの運転を制御するエンジン制御装置に設けられて前記計数した値をクランク軸の回転角度情報としてエンジンの運転制御に供するものとすることで、前述した信号待ちなどの車両停止時に一時的にエンジンを停止させる制御を行う装置にあってエンジンのクランク軸等の回転角度(角度位置)を検出する際に、クランク軸等の挙動に拘わらず、その回転角度を常に適正に検出することができるようになる。すなわち、より安定してより精度の高いエンジン制御を保証することができるようになる。
(第1の実施の形態)
以下、エンジンのクランク軸の回転角度を検出し、該検出した回転角度の情報を同エンジンの運転制御に供する回転検出装置に本発明にかかる位置検出装置を具体化した第1の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる回転検出装置は、クランク軸の回転角度を検出するとともに該検出した回転角度を示す角度情報(位置情報)を送信する回転情報送信部(位置情報送信部)と、この送信される角度情報を受信し、同角度情報からクランク軸の回転角度を求める回転位置演算部(運動位置演算部)とを基本的に備えて構成されている。すなわち、本実施の形態の回転検出装置では、マスタ装置として機能する回転情報送信部とスレーブ装置として機能する回転位置演算部とによる通信系が形成されている。
図1は、本実施の形態にかかる回転検出装置の構成の概要を示すブロック図である。同図1に示されるように、回転情報送信部100は、磁気センサからなる回転センサ110を備えており、同回転センサ110を通じて検出されるクランク軸の回転に伴う回転角度の変化に相当する値に基づき角度情報生成部120を通じて上記角度情報を生成する。そして同回転情報送信部100では、この生成された角度情報を通信制御回路121に取り込み、該通信制御回路121を通じてこの角度情報をクロック(クロック信号)に同期したシリアル通信にてエンジン制御装置300に設けられた回転位置演算部200に送信する。なお、上記回転センサ110は、磁気検知素子であるホール素子112a及び112bにて検知されるクランク軸の回転に伴う磁界の変化を所要の分解能にて量子化した後、該量子化された磁界の変化をリニアな運動特性に変換してクランク軸の回転に伴う回転角度を絶対値として求めるものである。ここでまず、図2及び図3を併せ参照して、これらホール素子112a、112bとクランク軸との配置関係、並びに同ホール素子112a、112bの出力の変換態様について詳述する。
図2に示されるように、クランク軸CSには、N極とS極とが分離着磁された円盤状の着磁ロータ111が設けられており、この着磁ロータ111の近傍に感磁面が直交するかたちで2つのホール素子112a、112bが配設されている。これにより、これらホール素子112a、112bからは、着磁ロータ111の回転に伴って、図3(a)に示される90°だけ位相のずれたsin波形電圧が出力されるようになる。なお、これらホール素子112a、112bには、図1に示される駆動回路113a、113bからそれぞれ駆動電流が供給されている。
また、図1に示されるように、上記回転センサ110は、上記ホール素子112a、112b及びその駆動回路113a、113bの他に、増幅回路114a、114bとA/D変換器115a、115bと角度演算部116とを備えて構成されている。
すなわち、クランク軸CSの回転に伴ってホール素子112a、112bから出力されるホール電圧は、それぞれ増幅回路114a、114bによって所要に増幅された後、A/D変換器115a、115bに入力される。そして、このA/D変換器115a、115bにおいて、上記増幅されたホール電圧が所要の分解能にて量子化されることによって、上記クランク軸CSの回転角度は上記ホール電圧に対応した離散的な値に変換される。角度演算部116は、こうして離散化された値をリニアな運動特性、すなわち回転センサ110としての出力がクランク軸CSの回転角度に正比例する関係となる特性に変換し、この運動特性に基づいて算出されるその時点におけるクランク軸CSの回転角度θを示す角度情報を上記角度情報生成部120に対して出力する。具体的には、図3(b)に示されるように、着磁ロータ111(クランク軸CS)の回転角度をθとするときの一方のホール素子112aの出力Aをsinθ、他方のホール素子112bの出力Bをcosθとするとき、同回転角度θを「θ=tan−1(A/B)」として算出する。この演算された回転角度θに対応して回転センサ110から出力される値は、上記着磁ロータ111の1回転(−180°〜+180°)毎の回転角度θに対して固有の値となるため、この回転センサ110による出力はクランク軸CSのその都度の絶対角度を示すこととなる。
一方、図1に示す回転情報送信部100において、上記角度情報生成部120は、こうして取り込まれる角度情報(回転センサ110の出力)のうち、予め設定された回転角度θ(単位量)毎にその角度情報を通信制御回路121に出力する部分である。この単位量は、エンジン制御装置300において所望とされる回転角度θの分解能に基づいて設定される。ちなみに本実施の形態では、この単位量を1°CA(クランク角度)に設定している。よってこの場合、上記角度情報は、クランク軸CSの1回転分の回転角度「360°CA」を表すことのできる9ビットの情報として構成することができる。
この角度情報生成部120はまた、上記回転センサ110の角度演算部116から取り込まれる値(電圧値)を監視し、この値が所定時間X(第1の時間)にわたって変化しないときにはクランク軸CSが停止状態にあると判断する。そしてこの場合、角度情報生成部120は、クランク軸CSの回転角度θに同期して角度情報を出力する代わりに、後述するエッジ間隔カウンタECに設定された閾値時間Y(第2の時間)よりも長い時間として設定される送信間隔Z(第3の時間)に同期して角度情報を出力する。すなわち、角度情報生成部120では、クランク軸CSが停止していると判断される場合、角度同期通信から時間同期通信に移行して上記角度情報を送信する。
また、回転情報送信部100において、上記通信制御回路121は、こうして角度情報生成部120から与えられる角度情報に基づいて図4に示すような9ビットからなるビット列を形成し、これをクロック(クロック信号)にて同期してエンジン制御装置300に設けられている回転位置演算部200に1ビットずつ送信する回路である。
他方、エンジン制御装置300に設けられる回転位置演算部200は、同図1に示されるように、通信制御回路210及び演算装置220を備えて構成されている。
このうち、通信制御回路210は、上記クロックに同期して送信される角度情報を同じくクロックに同期して受信してこれを一つの角度情報毎に一時的に保持するシフトレジスタ等を備えて構成される回路である。そして、それら角度情報が受信される都度、その最初のクロックエッジに同期してカウント信号を、また同角度情報の受信が完了した時点で受信完了信号を演算装置220にそれぞれ与えるとともに、演算装置220からの要求に応じて上記保持している角度情報を同演算装置220に対して出力する。
また、演算装置220は、通信制御回路210から上記カウント信号が与えられる都度、その内部の角度カウンタACをカウントアップ(+1計数)するとともに、上述した時間同期通信への移行時、あるいは後述する角度カウンタACの補正時には、それぞれ必要とされるタイミングで通信制御回路210に上記角度情報の転送要求を発する部分である。なお、この演算装置220は、エンジン制御装置300にあって実際にエンジン制御を行う部分の一部として構成されていてもよい。また、上記角度カウンタACは、「1°CA」ずつ計数される下位角度カウンタと「10°CA」ずつ計数される上位角度カウンタとを有して構成されている。このため、演算装置220では、例えば図5(a)及び(b)に示される態様で通信制御回路210にクロック及び角度情報が受信される都度、上記カウント信号に基づきタイミングt1〜t5として示されるタイミング毎に角度カウンタACの下位角度カウンタをインクリメントする。そして、演算装置220は、そのカウント値が「10°CA」に達する毎に、該下位角度カウンタをリセットして同角度カウンタACの上位角度カウンタをカウントアップする。角度カウンタACを構成するこれら下位角度カウンタ及び上位角度カウンタの挙動を上記角度情報の送信周期との対応のもとに図6(a)〜(c)に例示する。また、エンジン制御にあっては通常、クランク軸CSの2回転分、すなわち「720°CA」を1サイクルとして燃料噴射制御や点火制御を実行する。このことから、同演算装置220では、上記角度カウンタACによる計数の「1°CA」〜「360°CA(0°CA)」について、それがクランク軸CSの1回転目に相当する値であるか、あるいは2回転目に相当する値、すなわち「361°CA」〜「720°CA(0°CA)」であるかを例えばフラグ操作等に基づいて常に認識している。この演算装置220は他にも、クランク軸CSの回転停止時に機能する先のエッジ間隔カウンタECも備えているが、その具体的な機能については、後に図11及び図12を参照して詳述する。
回転位置演算部200ではこのように、通信制御回路210と演算装置220との協働のもとに角度情報の開始エッジ、すなわちここでの例ではクロックの開始エッジに同期して角度カウンタACの計数が実行されるようにした。このことにより、例えば図6に領域Aとして例示するようにクランク軸CSの回転速度(運動速度)が低速の場合であれ、あるいは同図6に領域Bとして例示するように同回転速度が高速の場合であれ、この角度カウンタACによる計数を通じてクランク軸CSの回転角度θを的確に把握することができるようになる。
ちなみに、この回転位置演算部200において、上記受信された角度情報を演算装置220がその都度読み込み、この読み込んだ角度情報に基づいてクランク軸CSの回転角度θを認識しようとした場合、演算装置220が認識する角度とその認識した時点における実際の着磁ロータ111の回転角度θとの間には微妙な相異が生じることになる。すなわちこの場合、演算装置220において上記回転角度θが認識されるタイミングは、通信制御回路210に上記角度情報を構成するLSB(最下位ビット)からMSB(最上位ビット)までの全てのビットが取り込まれた後となる。その結果、演算装置220がその取り込まれた角度情報を読み込んで上記回転角度θを認識したときにはクランク軸CSが更に先方まで回転していることになり、これら演算装置220において認識される回転角度θと実際の回転角度θとの間には自ずと相異が生じる。そして、このような回転角度θの相異は、クランク軸CS、すなわち着磁ロータ111の回転速度が高速になればなるほど顕著になる。このことを図7及び図8を参照して更に考察する。
例えば、図7(a)〜(c)は、着磁ロータ111が低速度で回転している状態で、回転情報送信部100が同着磁ロータ111の回転角度θの「1°CA」毎の変化に同期して角度情報を送信している例を示したものである。この場合、演算装置220が着磁ロータ111の回転角度θが例えば「10°CA」となったことを認識するタイミングは「10°CA」という角度情報を全て読み込んだ後となる(図7(c))。ただしこのとき、着磁ロータ111は更に「10.3°CA」だけ回転しているとすると(図7(a))、これら演算装置220において認識される回転角度θと着磁ロータ111の実際の回転角度θとの間には「0.3°CA」の遅れが生じてしまうことになる。
一方、図8(a)〜(c)は、着磁ロータ111が高速度で回転している状態で、同じく回転情報送信部100が同着磁ロータ111の回転角度θの「1°CA」毎の変化に同期して角度情報を送信している例を示したものである。この場合も、演算装置220が着磁ロータ111の回転角度θが例えば「10°CA」となったことを認識するタイミングは「10°CA」という角度情報を全て読み込んだ後となる(図8(c))。そして、このように着磁ロータ111が高速度で回転しているときにはその回転角度θも更に大きくなり、これが例えば「10.5°CA」であったとすると、これら演算装置220において認識される回転角度θと着磁ロータ111の実際の回転角度θとの間には「0.5°CA」の遅れが生じてしまうことになる。
この点、本実施の形態のように、上記角度情報(クロック)の開始エッジに同期して上記角度カウンタACによる計数を実行する構成とすれば、そのような遅れを殆んど生じることがなく、着磁ロータ111の回転角度θを捕捉することができるようになる。
ただし、このようなかたちで着磁ロータ111の回転角度θの計数を続けた場合、上述した通信系の外乱等に起因して、その計数値にずれが生じることが懸念される。そこで本実施の形態では更に、上述した角度情報(クロック)の開始エッジに同期した角度カウンタACの計数とともに、演算装置220を通じて、所定のタイミングにて該角度カウンタACの計数値のチェック、並びに補正を行うようにしている。具体的には、演算装置220は、例えば角度情報(クロック)の開始エッジを10回検出する毎に上記通信制御回路210に保持されている角度情報を読み込み、この角度情報により示される回転角度θの値と角度カウンタACの計数値とを比較する。そして、これら角度情報の値と角度カウンタACの値とが相異するときには、次に角度カウンタACの値を更新するタイミングにて該角度カウンタACの計数値をそのときの角度情報の値となるように補正する。
例えば、上記エンジン制御装置300がエンジン制御を実行するに際し、「10°CA」を指標としてこの「10°CA」毎に決められた何らかの制御を行うものであるとするとき、演算装置220では、図9(a)〜(c)に示す態様にてその補正を行う。すなわちこの場合、演算装置220では、着磁ロータ111(クランク軸CS)の回転角度θが上記「10°CA」毎の直近の「19°CA」、「29°CA」等となる毎に上記角度情報を読み込み、この読み込んだ角度情報にて示される値と角度カウンタACの計数値とを比較(チェック)する。そして、例えば前回のチェック角度である「9°CA」から数えて角度情報を10回だけ受信した値が「19°CA」になったと判断されるときの角度カウンタACが「16」である場合には、次の計数のタイミングにて角度カウンタACの計数値を「16」から「20」に補正する。また同様に、更にそれから角度情報を10回受信した後の回転角度θが「29°CA」となるタイミングでもこうしたチェックが行われるが、同図9の例では、このときの角度カウンタACの計数値が角度情報にて示される値と同一の「29」であり、この場合には角度カウンタACの計数値は補正されることなく維持される。
このように、エンジン制御において用いられる回転角度θの1つ前のタイミングで角度情報の内容を読み込み、その内容に基づき次のタイミングで角度カウンタACの計数値を補正することにより、角度カウンタACに生じた狂いを早期に解消することができるようになる。そしてひいては、該エンジン制御に対してより信頼性の高い回転角度θに関する情報を供することができるようになる。
なお、角度情報にて示される値と角度カウンタACの計数値とを比較(チェック)あるいは補正するタイミングは任意である。例えば図10(a)〜(c)に例示するように、「10°CA」、「20°CA」、「30°CA」等のタイミングで角度情報の内容と角度カウンタACの計数値とを比較し、もしも両者が相異する場合には、それら角度情報を10回受信した後のタイミングで角度カウンタACの計数値を補正するようにしてもよい。この場合、上記回転角度θが例えば「10°CA」となるタイミングにて比較した結果、角度情報の内容と角度カウンタACの計数値とが相異するときには、同回転角度θが次の「20°CA」となるタイミングにて角度カウンタACの計数値が補正されることとなる。
次に、本実施の形態にかかる回転検出装置において、先のクランク軸CS(着磁ロータ111)の回転が停止した際の動作について詳述する。
このようにクランク軸CSの回転が停止した場合、回転情報送信部100側が角度同期通信から時間同期通信に移行することは前述の通りであるが、このとき演算装置220では、角度情報(クロック)の開始エッジ間、すなわち通信制御回路210から与えられる上記カウント信号の印加間隔にかかる時間をエッジ間隔カウンタECにより計測する。そして、この計測した時間が前述した所定の閾値時間Yを超えたと判断される場合には、角度カウンタACの計数を停止する。ちなみに、本実施の形態では、図11(a)〜(d)に示すように、クロック及び角度情報の時間同期通信にかかる送信間隔Zを100ms(ミリ秒)に設定するとともに、上記閾値時間Yについてはこれを30msに設定している。このため、こうした時間同期通信中は、図11(c)に示されるように、エッジ間隔カウンタECによるカウント値が閾値時間Yを常に超えるようになり、演算装置220では、こうして「送信間隔Z>閾値時間Y」といった関係が満たされることに基づき、図11(d)に示す態様で角度カウンタACの計数を停止する。そして、演算装置220ではまた、このような時間同期通信の期間中、上記受信される角度情報の内容をその都度読み込んで、角度カウンタACの値をチェックする。このため、クランク軸CS(着磁ロータ111)の回転が停止されている場合でも、演算装置220はその回転角度θ、すなわち停止角度の絶対角度を認識することができるようになる。なおこの場合、図11(a)〜(C)に示されるように、角度情報生成部120においてクランク軸CSが停止状態にあると判定する時間X(例えば50ms)も、閾値時間Y(例えば30ms)よりは長い時間である必要がある。
一方、クランク軸CS(着磁ロータ111)の回転が再開され、その検知に基づいて回転情報送信部100側が上記時間同期通信から元の角度同期通信に移行すると、図12(a)〜(d)に示されるように上記閾値時間Yよりも短い時間間隔でクロック及び角度情報が回転位置演算部200に受信されるようになる。そして、上記演算装置220でも、このような関係に基づいて角度同期通信に移行されたことを認識して、通信制御回路210から与えられる先のカウント信号に基づく角度カウンタACの計数を再開する。ただしこの演算装置220では、図12(c)にタイミングt10として示される時点では角度同期通信に移行されたことを判断することができないため、上記読み込んだ角度情報に基づく角度カウンタACのチェックの結果として、同角度カウンタACの計数値をここでの例では「11」から「12」に補正(上方修正)する(図12(d))。これにより、角度カウンタACの計数値の整合を保った状態で、角度同期通信に基づく動作に円滑に移行することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、以下のような効果を得ることができるようになる。
(1)回転位置演算部200(演算装置220)は、回転情報送信部100から送信される角度情報(クロック)の開始エッジを計数してクランク軸CSの回転角度θを求める構成とした。これにより、クランク軸CSの回転状態を直接監視することなく、しかも遅滞なくクランク軸CSの回転角度θを認識することができるようになる。
(2)また回転位置演算部200(演算装置220)では、予め定められた回転角度θ毎に角度情報により示される値を読み込んで上記角度カウンタACの計数値をチェックし、それらの値に相異があれば、角度情報により示される値にて角度カウンタACの計数値を補正することとした。このため、たとえ角度カウンタACの計数値に何らかの狂いが生じたとしても、定期的に補正されることとなり、クランク軸CSの回転角度θの検出にかかる検出精度、及び信頼性を高く維持することができるようになる。
(3)また、この補正のタイミングとして、一例ではあるが、エンジン制御において用いられる回転角度θの1つ前のタイミング(−1°CA)で角度情報の内容を読み込み、その内容に基づき次のタイミングで角度カウンタACの計数値を補正することとした。これにより、角度カウンタACに生じた狂いを早期に解消することができるようになり、該エンジン制御に対してより信頼性の高い回転角度θに関する情報を供することができるようにもなる。
(4)クランク軸CSが停止したときに、回転情報送信部100が角度同期通信から時間同期通信に移行する構成とした。このため、クランク軸CSの停止時にも角度情報を回転位置演算部200に対して送り続けることができるようになる。
(5)しかも、この時間同期通信による通信期間、回転位置演算部200を構成する演算装置220では、エッジ間隔カウンタECを用いて上記角度情報の送信間隔を監視しつつ、同角度情報をその都度読み込み、その示される値に基づいて角度カウンタACの値をチェックすることとした。このため、クランク軸CSの回転が停止されている場合でも、その回転角度(停止角度)θについての絶対角度を認識することができるようになる。なおこのことは、前述した信号待ちなどの車両停止時に一時的にエンジンを停止させる制御が行われる場合であれ、その再始動時には、この認識しているクランク軸CSの回転角度(停止角度)θに基づく速やかな始動性を保証することができるようになることを意味する。
(6)ただし、クランク軸CSの回転が再開されて回転情報送信部100側が角度同期通信に復帰したときには、回転位置演算部200においてその直後の角度情報(クロック)の開始エッジが計数されない懸念がある。そこで、演算装置220では、時間同期通信の期間中、受信される角度情報の内容をその都度読み込んで、角度カウンタACの値をチェックし、その結果として両者が相異する場合には、角度カウンタACの計数値をその角度情報が示す値に補正することとした。このため、上記懸念は解消され、角度カウンタACの計数値の整合を保った状態で、角度同期通信に基づく動作に円滑に移行することができるようになる。
(7)更に、回転情報送信部100を構成する回転センサ110として、検出されるクランク軸CSの角度変化をリニアな運動特性に変換して、同クランク軸CS(着磁ロータ111)の回転に伴う角度変化を絶対値として求める構成のものを採用した。このため、同回転情報送信部100を構成する角度情報生成部120においても、高い自由度をもって、上記角度情報を生成することができるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる回転検出装置は、角度カウンタACの計数値のチェック、並びに補正の方法が前記第1の実施の形態と異なる。すなわち、本実施の形態では、クランク軸CS(着磁ロータ111)が停止している旨を示す情報を新たに回転情報送信部100側からエンジン制御装置300側へ送信可能な構成とし、回転位置演算部200(演算装置220)では、このクランク軸CSの運動停止を示す情報に基づき角度カウンタACの計数値の補正を行うようにする。以下、このような構成を有する回転検出装置について詳述する。なお、本実施の形態にかかる回転検出装置の基本的な構成は前記第1の実施の形態と同一であり、それら共通の構成については同一符号を付すこととしてその詳細な説明を割愛する。
本実施の形態にかかる回転情報送信部100の角度情報生成部120では、クランク軸CS(着磁ロータ111)が停止状態にあることを検知すると、クランク軸CSの運動停止を示す回転停止情報を生成し、この回転停止情報を角度情報とともに通信制御回路121に対して出力する。通信制御回路121では、こうして角度情報生成部120から与えられる回転停止情報及び角度情報に基づいて、図13に示すような回転停止情報を示す1ビットの回転停止フラグと9ビットの角度情報との計10ビットからなるビット列を形成する。そして、前述したように、通信制御回路121は、この生成したビット列をクロックに同期してエンジン制御装置300に設けられている回転位置演算部200に1ビットずつ送信する。なお、本実施の形態では、クランク軸CSが回転状態にあるときには上記回転停止フラグFに「0」を、同クランク軸CSが停止状態にあるときには回転停止フラグFに「1」を立てるようにしている。
一方、回転位置演算部200の演算装置220では、これら角度情報を受信した通信制御回路210によりカウント信号が与えられた場合、そのとき保持している回転停止フラグFの値が「0」であることを条件に角度カウンタACをカウントアップする。すなわち、演算装置220は、回転情報送信部100が時間同期通信中だと判断される場合、角度カウンタACのカウントアップを行わない。
また、演算装置220では、これら角度情報の受信の完了により通信制御回路210から受信完了信号が与えられた場合、角度情報の内の回転停止フラグFの値を読み込む。そして、演算装置220は、この読み込んだ回転停止フラグFの値に基づいて角度カウンタACのチェック及び補正を行う。
すなわち、図14に示されるように、まずステップS100の処理として通信制御回路210から受信完了信号が与えられたか否かが判断され、その結果として肯定判断された場合にはステップS101の処理として通信制御回路210が受信した角度情報のうち回転停止フラグFの情報が読み込まれる。そして、この回転停止フラグFの値が「0」から「1」に変化しているか、あるいは「1」から「0」に変化しているかが判断される。すなわち、回転情報送信部100が角度同期通信から時間同期通信へ、または時間同期通信から角度同期通信へ移行したか否かが判断される。このステップS101の処理において否定判断された場合には、当該処理は一旦終了される。
一方、ステップS101の処理において肯定判断された場合には、ステップS102の処理として通信制御回路210から角度情報全体の読み込みが行われる。そして、続くステップS103の処理として角度カウンタACの計数値と読み込んだ角度情報が示す値とが一致するか否かが判断され、その結果として否定判断された場合にはステップS104の処理として角度カウンタACの計数値が角度情報が示す値に補正された後、当該処理は一旦終了される。また、上記ステップS100、S101、またはS103において否定判断された場合も、当該処理は一旦終了される。
このように角度カウンタACの計数値は、回転情報送信部100が角度同期通信から時間同期通信に移行した際、あるいは時間同期通信から角度同期通信に移行した際、受信される角度情報の示す値に基づいて補正されることとなる。以下、こうした角度カウンタACの補正において、角度カウンタACの計数値が示す挙動について図15及び図16にしたがって詳述する。
図15(a)〜(d)は、回転情報送信部100が角度同期通信から時間同期通信に移行する際の角度カウンタACの挙動を、受信される角度情報及びクロックとの対応のもとに示したものである。
同図15(a)、(b)に示すように、回転情報送信部100が角度同期通信から時間同期通信に移行したとすると、回転停止フラグFの値が「1」となる角度情報が通信制御回路210にて受信される。このため、演算装置220では、通信制御回路210から入力されるカウント信号に基づいて角度カウンタACがカウントアップされる。同図15(d)の例では、角度カウンタACの計数値は「11」から「12」となる。
また、通信制御回路210においてこの角度情報の受信が完了すると、演算装置220には受信完了信号が入力される。演算装置220では、この受信完了信号の入力に基づき、受信された角度情報の内の回転停止フラグFの値が読み込まれる。その結果、演算装置220では、回転停止フラグFの値が「0」から「1」に変更されている旨が認識され、角度情報の全体の読み込みを通じて角度カウンタACの補正が行われる。同図15(d)の例では、受信された角度情報は「11°CA」であるため、角度カウンタACの計数値は「12」から「11」に下方修正される。このように、角度情報(クロック)の開始エッジを誤って計数してしまったとしても、回転停止フラグFの値が「0」から「1」に変化している旨が認識されることにより、演算装置220では、角度カウンタACの計数値が角度情報の示す値に補正されることとなる。すなわち、クランク軸CSの回転が停止されている場合でも、その回転角度(停止角度)θについての絶対角度を認識することができるようになる。
また、図16(a)〜(d)は、回転情報送信部100が時間同期通信から角度同期通信に復帰した際の角度カウンタACの挙動を、受信される角度情報及びクロックとの対応のもとに示したものである。
同図16(a)、(b)に示すように、回転情報送信部100が時間同期通信から角度同期通信に移行したとすると、回転停止フラグFの値が「0」となる角度情報が通信制御回路210にて受信される。ただし、演算装置220では、通信制御回路210からカウント信号が入力された時点では角度カウンタACの値が未だに「1」であるため、角度カウンタACのカウントアップは行われない。同図16(d)の例では、角度情報(クロック)の開始エッジが通信制御回路210にて検出されたとしても、角度カウンタACの計数値は依然として「11」のままとなる。
また、通信制御回路210においてこの角度情報の受信が完了すると、演算装置220には受信完了信号が入力される。演算装置220では、この受信完了信号の入力に基づき、図16(d)にタイミングt21として示すように、角度情報の内の回転停止フラグFの値が読み込まれる。その結果、演算装置220では、回転停止フラグFの値が「1」から「0」に変更されている旨が認識され、角度情報の全体の読み込みを通じて角度カウンタACの補正が行われる。同図16(d)の例では、受信された角度情報は「12°CA」であるため、角度カウンタACの計数値は「11」から「12」に修正される。なお、タイミングt21以降においては回転停止フラグFの値が「0」となっているため、その後において角度情報(クロック)が通信制御回路210にて受信されると、演算装置220により角度カウンタACはカウントアップされるようになる。例えば同図16(a)〜(d)の例では、「13°CA」を示す角度情報が通信制御回路210にて受信されると、演算装置220では、カウント信号に基づいて角度カウンタACが「12」から「13」にカウントアップされる。
こうして、クランク軸CS(着磁ロータ111)が回転状態から停止状態、あるいは停止状態から回転状態となっても角度カウンタACの値は適正に補正され、クランク軸CSの回転角度θの検出の再開も円滑に行われることとなる。しかも、前記第1の実施の形態におけような送信間隔Zについては不問となるため、例えば図15に示すように時間同期通信中の角度情報の送信周期を短縮(例えば、Z=100msからZ=4msへ)することも可能となる。ただし、角度同期通信から時間同期通信に移行する際に、角度カウンタACの計数値の下方修正が必要となる。その点、前記第1の実施の形態と本実施の形態とを組み合わせた以下に示す方法によれば、これら通信形態の移行に伴う上記上方修正及び上記下方修正そのものが不要となる。
すなわち、本実施の形態においても前記第1の実施の形態と同様に閾値時間Y(例えば30ms)を設け、図17(a)〜(d)に示されるように、エッジ間隔カウンタECの計数値が閾値時間Yを越えているときには、回転停止フラグFの値がたとえ「0」であっても角度カウンタACのカウントアップを停止するようにする。こうすることで、例えば、回転情報送信部100の角度同期通信から時間同期通信への移行に伴い前回の角度情報の受信から閾値時間X(例えば50ms)経過後のタイミングt31において角度情報が受信されたとしても、このときエッジ間隔カウンタECの計数値が閾値時間Yを超えており、角度カウンタACがカウントアップされることはない。すなわち、上述したような角度カウンタACの下方修正は行われない。その後の例えばタイミングt32、t33においては、前述のように、回転停止フラグFの値が「1」であることに基づいて角度カウンタACはカウントアップされない。なお、回転情報送信部100が時間同期通信から角度同期通信に復帰した際の角度カウンタACの補正については、上述したように、回転停止フラグFの値が「1」から「0」に変化したことに基づいて行われる。
よって、このような構成によれば、時間同期通信中の角度情報の送信周期を短縮することができるとともに、時間同期通信への移行時に、回転位置演算部200においてその最初の角度情報(クロック)の開始エッジを誤計数してしまうこともなくなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(8)回転情報送信部100では、クランク軸CS(着磁ロータ111)の停止を検知したとき、生成した角度情報に回転停止フラグF「1」を付加して送信するようにし、演算装置220側では、この回転停止フラグFの値が「1」の場合には角度カウンタACのカウントアップを停止するようにした。このため、前記第1の実施の形態における送信間隔Zについては不問となり、時間同期通信中の通信間隔を短縮することができるようになる。
(9)また一例であるが、前記第1の実施の形態と本実施の形態とを組み合わせて、エッジ間隔カウンタECの計数値が閾値時間Yを超えることをもって時間同期通信への移行を判断して角度カウンタACのカウントアップを停止する構成としてもよい。こうすれば、時間同期通信中の角度情報の送信周期を短縮することができるようになるとともに、時間同期通信への移行時に、回転位置演算部200においてその最初の角度情報(クロック)の開始エッジを誤計数してしまう不都合も解消される。
(第3の実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置の第3の実施の形態について説明する。
前記第1及び第2の実施の形態では、回転情報送信部100から「1°CA」毎に角度情報が送信されており、角度情報の角度分解能は「1°CA」に固定されていた。これに対し、本実施の形態にかかる回転検出装置では、この角度情報の角度分解能がクランク軸CSの回転速度に応じて変更可能な構成としている。以下、こうした回転検出装置について説明する。なお、角度カウンタACの計数値のチェック、並びに補正等については前記第1あるいは第2の実施の形態と同様の手順により行われる。
こうしたクランク軸CSの回転速度に応じた角度情報の分解能の変更を可能とするために、回転情報送信部100において角度情報生成部120は、不揮発性のメモリを備えており、このメモリには、図19に示すマップが予め記憶されている。このマップは、クランク軸CSの回転速度と各回転速度において送信可能な角度情報の分解能との関係を示したものであり、クランク軸CSの回転が高速度になると角度情報の通信時間の確保が困難になる事実に基づいて、高速度になるほど低分解能となるように、すなわち低速度になるほど細分化されるように設定されている。ちなみに、本実施の形態では、この角度分解能として、「1°CA」、「0.5°CA」、「0.25°CA」、及び「0.125°CA」の4つを設定している。ただし、角度分解能の数値や個数は必ずしもこれら4つの値に限られるものではなく、回転情報送信部100の通信能力に応じて、あるいはエンジン制御が行われるのに際して必要とされる角度分解能に応じて任意に設定されてもよい。
この角度情報生成部120はまた、検出されるクランク軸CSの回転角度θの単位時間当たりの変化量からクランク軸CSの回転速度を求め、この回転速度にて送信可能な角度情報の角度分解能を上記マップに基づいて求める。そして、角度情報生成部120は、この角度分解能により示される単位量(回転角度θ)毎に、生成した角度情報と該角度分解能を示す角度情報とを通信制御回路121に対して出力する。
このように、回転情報送信部100では、クランク軸CSの回転速度にしたがって角度情報の角度分解能が変更されることとなる。こうした角度分解能の変更が行われる処理の流れについて、図19及び図20を参照しながら更に詳述する。
いま、図19に示される速度V1(例えば6000rpm)でクランク軸CSが回転しているとする。この場合、同図19に示されるマップより、速度V1でもって送信可能な角度情報の角度分解能は「1°CA」と求められる。よって、図20(a)、(b)に示すように、角度情報生成部120からは、角度分解能「1°CA」を示す旨の分解能情報が付加された角度情報が「1°CA」毎に通信制御回路121に送信されることになる。一方、例えばタイミングt40として示すタイミングにおいて、クランク軸CSの回転速度が図19に示される速度V1から速度V2(例えば4000rpm)に低下したとする。この場合、図19に示されるマップより、速度V2のときの角度分解能は「0.5°CA」となるため、角度情報生成部120からは、角度分解能「0.5°CA」を示す旨の分解能情報が付加された角度情報が「0.5°CA」毎に通信制御回路121に送信されることとなる。
回転情報送信部100において、上記通信制御回路121は、こうして角度情報生成部120から与えられる角度情報に基づいて図18に示すような例えば15ビットからなるビット列を形成する。同図18に示されるように、本実施の形態では、前記第1及び第2の実施の形態において例示した8ビットの角度情報に加えて、上記4つの角度分解能を示す2ビットの分解能情報が新たに付加されたビット列が形成される。このうち分解能情報は、各ビットの組み合わせによって、
(0,0):角度分解能が「1°CA」刻みである。
(0,1):角度分解能が「0.5°CA」刻みである。
(1,0):角度分解能が「0.25°CA」刻みである。
(1,1):角度分解能が「0.125°CA」刻みである。
といった内容をそれぞれ示す。また、ビット列が形成される際には、最上位ビット(MSB)から角度情報がまず格納される。すなわち、例えば分解能が「1°CA」の場合には6ビット〜14ビットの領域に角度情報が格納され、分解能が「0.5°CA」の場合には5ビット〜14ビットの領域に角度情報が格納される。分解能が「0.25°CA」や「0.125°CA」の場合もこれに準じて角度情報は格納される。なお、図18ではビット「2」のデータ領域が未使用となっているが、この領域を、前記第2の実施の形態で用いた回転停止フラグFを格納する領域として使用するようにし、前記第2の実施の形態に準じた角度カウンタACのチェック並びに補正を行うようにしてもよい。また、この領域を未使用とする場合には、1ビット分詰めることにより全体のデータ長を短くすることができる。この場合には、前記第1の実施の形態に準じて角度カウンタACの補正が行われることとなる。そして、角度情報及び分解能情報からなるビット列が形成された後は、上述したように、同ビット列はクロックにて同期して通信制御回路121からエンジン制御装置300に設けられている回転位置演算部200に1ビットずつ送信される点は前記第1及び第2の実施の形態と同様である。
他方、回転位置演算部200の演算装置220では、角度情報(クロック)が受信される都度、通信制御回路210から分解能情報を読み込み、次のタイミングで角度情報(クロック)の開始エッジを示すカウント信号が入力されたときにはこの分解能情報で示されるステップで角度カウンタACをカウントアップする。例えば、図20(a)、(b)に示される態様で角度情報(クロック)が受信され、その分解能情報から角度情報の角度分解能が「1°CA」刻みである旨を認識したとき、演算装置220は、次に角度情報(クロック)の開始エッジを検知した際には角度カウンタACを「1°CA」に相当する量だけカウントアップする。また、例えば同図20(a)、(b)にタイミングt40として示すタイミングにおいて角度情報(クロック)が受信され、その角度情報が示す角度分解能が「0.5°CA」である場合、演算装置220は、角度カウンタACを「0.5°CA」に相当する量だけカウントアップする。このため、演算装置220では、受信された角度情報の角度分解能に応じて角度カウンタACをカウントアップすることができ、クランク軸CSの回転角度θを的確に把握することができる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(10)回転情報送信部100では、クランク軸CS(着磁ロータ111)の回転が低速度になるほど、角度情報を送信するタイミングとする角度分解能を細分化、すなわち高分解能化するようにした。このため、クランク軸CSの回転が低速度となるほど角度情報の分解能が高くなり、例えばエンジン制御にあっても、クランク軸CSの回転が低速度側ではより角度精度の高い制御を行うことができるようになる。
(11)また、回転情報送信部100を、角度情報の角度分解能を示す分解能情報を角度情報とともに回転位置演算部200(演算装置220)に対して送信する構成とした。このため、回転位置演算部200において、回転情報送信部100での角度分解能の変更を的確に把握することができるようになる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置を具体化した第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、クロック及び角度情報を示す信号の態様が前記第1〜第3の実施の形態と異なる。すなわち、上記第1〜第3の実施の形態においては、クロックと角度情報とはそれぞれ別個に通信制御回路121を通じて送信されていたが、本実施の形態ではクロックと角度情報とが混合された混合信号が回転情報送信部100から送信されるようにした。以下、このような回転検出装置について説明する。
図21は、本実施の形態にかかる回転検出装置の構成の概略を示すブロック図である。本実施の形態の回転検出装置は、前記第1〜第3の実施の形態の通信制御回路121、210に代えて通信制御回路122、211を備えて構成されている。なお、前記第1〜第3実施の形態と共通の構成については同一符号を付してその詳細な説明を割愛する。
このうち通信制御回路122は、角度情報生成部120から角度情報が与えられると、この角度情報とクロックとを混合し、高電位、中電位、及び低電位の3つの電位状態を有する3値信号(混合信号、図23参照)を生成する。そして、通信制御回路122は、この生成した混合信号を回転位置演算部200に対して送信する。
また、回転位置演算部200における通信制御回路211は、図22に示されるように、受信された混合信号が入力される比較器OP1及びOP2と、これら比較器OP1及びOP2の出力信号が入力されるCSI通信ブロック211aとを備えて構成されている。
このうち比較器OP1は、入力された混合信号と第1の閾値とを比較し、混合信号が第1の閾値よりも大きいときに論理「H(ハイ)」レベルの電圧値を、混合信号が第1の閾値よりも小さいときに論理「L(ロー)」レベルの電圧値をそれぞれ出力する。この第1の閾値は、図23に示されるように、クロックを検出できる電圧値、すなわち、本実施の形態では高電位と中電位との中間の電圧値として設定されている。また同様に、比較器OP2は、入力された混合信号と第2の閾値とを比較し、混合信号が第2の閾値よりも大きいときに論理「H」レベルの電圧値を、混合信号が第2の閾値よりも小さいときに論理「L」レベルの電圧値をそれぞれ出力する。この第2の閾値は、同図23に示されるように、角度情報を検出できる電圧値、すなわち、本実施の形態では中電位と低電位との中間の電圧値として設定されている。
また、通信制御回路211のうちCSI通信ブロック211aは、比較器OP1、OP2から入力されたこれら電圧値に基づきクロックと角度情報とを復元する。
こうしてクロックと角度情報からなる混合信号が分離された後の通信制御回路211の動作は、上述した前記第1〜第3の実施の形態と同様であり、それら角度情報が受信される都度、その最初のクロックエッジに同期して演算装置220にカウント信号が与えられる。また、通信制御回路211は、演算装置220からの要求に応じて保持している角度情報を同演算装置220に対して出力する。
一方、回転位置演算部200における演算装置220は、角度カウンタACに加えて、ビットカウンタBCを更に備えている。このビットカウンタBCは、本実施の形態では14ビットから構成されており、カウントアップされる度に、そのときのカウント値に対応するビットが「1」にセットされるようになっている。また、ビットカウンタBCは、リングカウンタとしての機能も併せ有しており、14ビット分の全てが「1」にセットされた後においてクロックエッジが検出されたときには、全てのビットが「0」にリセットされる。すなわち、ビットカウンタBCの計数値が回転情報送信部100から送信される角度情報のビット数に一致したとき、ビットカウンタBCは初期化される。
この演算装置220は、前記第1〜第3の実施の形態と同様にクロックの開始エッジを角度カウンタACを用いて計数するとともに、図24(a)〜(c)に示されるように、そのクロックの各立ち上がりエッジをビットカウンタBCを用いて計数する。また、演算装置220は、ビットカウンタBCの計数値の挙動を監視し、連続して15ビット分のクロックの立ち上がりエッジが検出されない場合、すなわち同計数値が回転情報送信部100から送信される角度情報のビット数となる以前にクロックの2クロック分以上の空きが生じた場合には、ビットカウンタBCを初期化する。そして、演算装置220は、角度カウンタACの計数値を、同クロックがなかったとした場合の角度カウンタACの計数値に補正する。このような演算装置220の処理により、通信系に混入したノイズ等に起因する上記開始エッジの誤計数は解消されることとなる。
次に、こうしたビットカウンタBCの挙動と角度カウンタACの計数値の補正との関係を、図24(a)〜(c)にしたがって詳述する。
同図24(b)に示されるように、演算装置220は、上述したようにクロックの各立ち上がりエッジに同期してビットカウンタBCをカウントアップする。このビットカウンタBCは、上述したように、クロックの15ビット目の立ち上がりエッジを検出した時点で初期化される。いま、図24(a)に破線で囲んで示すように、クロックのラインにノイズが混入したとすると、このノイズの立ち上がりエッジによりビットカウンタBC及び角度カウンタACはカウントアップされる。しかし、ノイズの場合にはその後に立ち上がりエッジが検出されることはなく、ビットカウンタBCの計数値が角度情報のビット数の15ビットとなる以前にクロックの2クロック分以上の空きが生じることになる。そのため、演算装置220は、ビットカウンタBCをリセットするとともに、上記クロックの立ち上がりエッジによる計数をキャンセルするかたちで角度カウンタACを適正な計数値、すなわち「1」だけ減算した計数値に補正する。この結果、ノイズによる角度情報の読み込みの際のビットずれが有効に防止されることになる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(12)クロックと角度情報とは同一の信号(混合信号)にて回転情報送信部100から送信される構成とした。このため、回転情報送信部100及びエンジン制御装置300間の信号線を抑制することができるようになる。
(13)また、ビットカウンタBCを、その計数値が回転情報送信部100から送信される角度情報のビット数に一致すること、同計数値が回転情報送信部100から送信される角度情報のビット数となる以前にクロックの2クロック分以上の空きが生じることの論理和条件に基づき初期化されるようにした。このため、ビットカウンタBCの挙動を監視することで通信系に混入したノイズ等を容易に識別することができるようになり、ひいてはこのような外乱に起因する演算装置220での誤計数の補正が容易になる。
(第5実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置を具体化した第5の実施の形態について説明する。 前記第1〜第4の実施の形態では、回転情報送信部100においてクランク軸CSの回転角度θを示す角度情報をビット列に変換し、このビット列をクロックに同期させて送信していたが、本実施の形態では、この角度情報をビット列に変換する代わりにパルス幅変調して送信する。すなわち、本実施の形態では、回転情報送信部100と回転位置演算部200との間でパルス幅変調されたパルス信号による通信が行われる点が前記第1〜第4の実施の形態と異なる。以下、このような回転検出装置について説明する。なお、本実施の形態においても、前記第1〜第4の実施の形態と同様の手順により、適宜、角度カウンタACのチェック並びに補正が行われる。
図25は、本実施の形態の回転検出装置の構成の概要をブロック図として示したものである。同図25に示されるように、本実施の形態の回転情報送信部100は、前記第1〜第3の実施の形態における通信制御回路121または前記第4の実施の形態における通信制御回路122に代えて、パルス幅変調回路123を備えて構成されている。また、本実施の形態の回転位置演算部200は、前記第1〜第3の実施の形態における通信制御回路210または前記第4の実施の形態における通信制御回路211に代えて、通信制御回路212を備えて構成されている。
このうちパルス幅変調回路123は、角度情報生成部120から入力された角度情報をその角度情報により示される回転角度θの大きさに直接対応するパルス幅となるようにパルス幅変調し、この変調されたパルス信号をエンジン制御装置300に設けられた回転位置演算部200に対して送信する。こうして変調されたパルス信号のパルス幅は、クランク軸CSの1回転(360°CA)内では固有の値となる。例えば、図26(a)、(b)に示されるように、「359°CA」を示すパルス信号のパルス幅を3.6msに設定したとすると、この3.6msを360等分した0.01msが「1°CA」を示すパルス信号のパルス幅となる。すなわち、クランク軸CSが「1°CA」だけ回転する毎に、0.01msずつパルス幅が変化するパルス信号が回転情報送信部100から送信されることとなる。
他方、回転位置演算部200において、通信制御回路212は、上記パルス信号を受信する都度、その立ち上がりエッジ(開始エッジ)を検出して演算装置220にカウント信号を与えるとともに、そのパルス信号のパルス幅を計測して該パルス幅を示す情報、すなわち角度情報をレジスタ等に一時的に保持する。そして、この通信制御回路212は、演算装置220からの要求に応じて上記保持している角度情報を同演算装置220に対して出力する。
なお、演算装置220は、前記第1〜第4の実施の形態と同様に、通信制御回路212から上記カウント信号が与えられる都度、その内部の角度カウンタACをカウントアップするとともに、上述した角度カウンタACの補正時には、それぞれ必要とされるタイミングで通信制御回路212に上記角度情報の転送要求を発する。
ところで、上記パルス幅変調回路123でのパルス幅変調の変調態様、あるいはこのパルス幅変調したパルス信号の送信形態としては種々のものが適用可能である。例えば図27(a)に示されるように、「10°CA」毎に間欠的にそれら角度情報に直接対応するパルス幅となり、その他の送信タイミングでは最小のパルス幅(例えば、0.01ms)となるようにしてもよい。このようなパルス信号であっても、同図27(b)に示されるように、演算装置220では、このパルス信号の立ち上がりエッジを計数することにより、クランク軸CSの回転角度θを的確に認識することができる。また、このようなパルス信号の変調態様あるいは送信態様によると、上記角度情報に直接対応するパルス幅の変化量を大きくすることができることから、それらパルス幅の計測にかかる精度が緩和されるようになる。こうした変調態様あるいは送信態様は、角度情報の確認が定期的に行われるような用途に特に有効である。
また、上記角度情報に直接対応するパルス幅とする回転角度θは、図27(a)に示すように、エンジン制御において指標とされる回転角度θの1つ前の回転角度θであってもよいし、あるいは図28(a)、(b)に示されるように、上記指標となる回転角度θそのものであってもよい。いずれの態様であっても、演算装置220では、受信されるパルス信号の立ち上がりエッジを計数することでクランク軸CSの回転角度θを的確に認識することができる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(14)回転位置演算部200(演算装置220)は、回転情報送信部100から送信されるパルス信号の立ち上がりエッジを計数してクランク軸CSの回転角度θを求める構成とした。これにより、クランク軸CSの回転状態を直接監視することなく、しかも遅滞なくクランク軸CSの回転角度θを認識することができるようになる。
(15)回転情報送信部100から送信されるパルス信号のパルス幅を、クランク軸CSの1回転内においてそれぞれ固有の値となるようにし、回転位置演算部200の演算装置220では、受信したパルス信号のパルス幅を計測して、このパルス幅から回転角度θを認識する構成とした。このため、回転位置演算部200では、クランク軸CSの絶対角度を認識することができるようになり、通信系に外乱等が生じない限り、クランク軸CSの回転角度θの検出精度、並びに信頼性もより高く維持されるようになる。また、このように、パルス信号のパルス幅をクランク軸CSの1回転内において固有の値とすることにより、回転位置演算部200がパルス幅に基づく実際の回転角度θの確認をいかなるタイミングで行う場合でも、常に実際の回転角度θ(絶対角度)を提供することができるようになる。
(16)また、一例ではあるが、回転情報送信部100では、送信されるパルス信号のパルス幅が、生成した角度情報の所定の回転角度θ毎に間欠的にそれら該当する角度情報に直接対応するパルス幅となり、他の送信タイミングでは最小のパルス幅となるようにパルス幅変調を行うようにした。これにより、上記該当する回転角度θに直接対応する部分でのパルス幅の変化量をより大きく確保することができるようになる。よって、それらパルス幅の計測にかかる精度を緩和することができ、すなわちインプットキャプチャーの精度を粗くすることができるようになり、回転位置演算部200における同パルス幅の計測部の構成を簡素化することができるようになる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置を具体化した第6の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、前記第3の実施の形態の更なる改良であり、回転情報送信部100から送信される角度情報の角度分解能をエンジン制御装置300側から指示できる構成としている。以下、こうした回転検出装置について説明する。
図29は、本実施の形態にかかる回転検出装置の構成の概要をブロック図として示したものである。本実施の形態の回転情報送信部100は、前記第3の実施の形態における通信制御回路121に代えて、通信制御回路124を備えて構成され、本実施の形態の回転位置演算部200は、前記第3の実施の形態における通信制御回路210に代えて、通信制御回路213を備えて構成されている。また、回転位置演算部200において、演算装置220は、エンジン制御に対して所望とされる角度分解能を示す旨の角度指示情報を生成し、この生成した角度指示情報を通信制御回路213に対して出力するようにしている。
このうち通信制御回路213は、前記第3の実施の形態における通信制御回路210の構成に加えて、回転情報送信部100に対する送信機能を備えている。通信制御回路213は、演算装置220から上記角度指示情報が与えられると、この角度指示情報に基づいて2ビットからなるビット列を形成し、これをクロックにて同期して回転情報送信部100に1ビットずつ送信する。なお、通信制御回路213は、回転情報送信部100から入力されるクロックに同期して上記角度指示情報を送信するようにしてもよい。また、本実施の形態では、上記エンジン制御に必要とされる角度分解能を、「1°CA」刻み、「0.5°CA」刻み、「0.25°CA」刻み、及び「0.125°CA」刻みの4種類としている。よって、角度指示情報のビット数は、これら4種類の角度分解能を表現できる2ビットとなる。
他方、回転情報送信部100の通信制御回路124は、前記第3の実施の形態における通信制御回路121の構成に加えて、回転位置演算部200から送信される角度指示情報及びクロックを受信可能な受信機能を備えている。この通信制御回路124は、上記角度指示情報及びクロックを受信すると、このクロックを用いて角度指示情報を読み込み、この読み込んだ角度指示情報を角度情報生成部120aに出力する。
角度情報生成部120aは、上記角度指示情報により示される角度分解能にしたがって角度情報を生成し、この生成した角度情報とともに同角度分解能を示す分解能情報を出力する。例えば、角度指示情報の示す角度分解能が(0,0)、すなわち「1°CA」の場合、角度情報生成部120aは、まず「1°CA」刻みの角度情報を生成し、この生成した角度情報を出力するとともに「1°CA」を示す分解能情報を出力する。なお、回転位置演算部200から送信される角度指示情報に基づいて角度情報生成部120aが角度分解能を変更するタイミングとしては、
(A)図30(a)〜(d)にタイミングt50として示すように、角度指示情報が受信された直後の角度情報を送信するタイミング。
(B)図31(a)〜(d)にタイミングt60として示すように、角度指示情報が受信された後の送信すべき角度情報が「0°CA」となるタイミング。
(C)図32(a)〜(d)にタイミングt70として示すように、角度指示情報が受信された後の送信すべき角度情報が「10°CA」の倍数となるタイミング。
等々を採用することができる。
なお、上記(A)のタイミングによれば、回転位置演算部200から角度指示情報が送信されると、その後、回転情報送信部100にて速やかに角度分解能の変更が行われることとなる。また、上記(B)のタイミングによれば、エンジンの制御サイクルに合わせて必要十分な角度情報を得ることが可能となるため、エンジンの制御サイクルを重視する場合には有効となる。更に、上記(C)のタイミングによれば、通常、エンジンの制御は「10°CA」毎に行われることが多いことから、実際に角度情報が使用されるタイミングに合わせて回転情報送信部100から角度情報を送信することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(17)回転位置演算部200から送信される角度指示情報に基づいて回転情報送信部100の送信する角度情報の角度分解能が変更されるように構成した。このため、回転位置演算部200は、エンジン制御において所望とされる角度分解能を有する角度情報をエンジン制御装置300に供することができるようになる。よって、エンジン制御装置300は、エンジン制御において必要十分な角度精度にてクランク軸CSの回転角度θを認識することができるようになる。
(第7の実施の形態)
次に、本発明にかかる位置検出装置を具体化した第7の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、前記第6の実施の形態の変形例であり、回転情報送信部100から送信される角度情報の角度分解能の大きさが角度情報生成部120aによって制限される点が前記第6の実施の形態と異なる。以下、こうした回転検出装置について説明する。
本実施の形態にかかる角度情報生成部120aは、不揮発性のメモリとインターバル計測カウンタICとを更に備えて構成されている。このメモリには、図33(e)に示されるように、「1°CA」の角度分解能にて角度情報を送信するのに必要とされる送信周期を示す閾値(二点鎖線で示す)及び「0.5°CA」の角度分解能にて角度情報を送信するのに必要とされる送信周期を示す閾値(一点鎖線で示す)が予め記憶されている。また、同メモリには更に、「0.25°CA」の角度分解能にて角度情報を送信するのに必要とされる送信周期を示す閾値(実線で示す)も併せて記録されている。
この角度情報生成部120aは、角度情報の送信周期を上記インターバル計測カウンタICにより計測するとともに、角度指示情報が入力された際には、まずインターバル計測カウンタICの計数値(計測値)がどの閾値を超えているかを判断する。そして、この入力された角度指示情報により示される角度分解能がインターバル計測カウンタICの計数値の超えた閾値以下の指示であると判断された場合、角度情報生成部120aは、その指示された角度分解能にしたがって角度情報をその角度分解能を示す分解能情報とともに通信制御回路124に出力する。一方、インターバル計測カウンタICの計数値が越えていない閾値に対応する角度分解能の指示が入力された場合、角度情報生成部120aは、インターバル計測カウンタICの計数値が越えている閾値で示される角度分解能にしたがって角度情報をその角度分解能を示す分解能情報とともに通信制御回路124に出力する。すなわち、角度情報生成部120aは、角度指示情報により示される角度分解能での角度情報の送信が、タイミング的に不可能であるとき、タイミング的に送信可能な角度分解能に変更するとともに、この変更した角度分解能を示す分解能情報を同角度分解能により生成された角度情報に付加して出力する。
例えば、図33(a)〜(e)に示されるように、回転情報送信部100が角度情報「13°CA」を送信した後に、角度分解能「0.25°CA」を示す旨の角度指示情報が受信されたとする。このときのインターバル計測カウンタICの計数値は、角度分解能「0.5°CA」に対応する閾値を超えているが、角度分解能「0.25°CA」に対応する閾値時間は超えていない。すなわち、角度指示情報が示す角度分解能「0.25°CA」での角度情報の送信は、タイミング的に不可能である。そこで、回転情報送信部100からはインターバル計測カウンタICの計数値が越えている閾値に対応する角度分解能、すなわち角度分解能「0.5°CA」にしたがって角度情報が生成されて送信される。なお、ここで角度分解能「1°CA」や「0.5°CA」を示す旨の角度指示情報が受信されたときには、インターバル計測カウンタICの計数値が、これら角度分解能に対応する閾値を超えていることに基づき、その角度指示情報により指示された角度分解能にしたがって角度情報が送信されることとなる。このため、回転情報送信部100による角度情報の送信周期の限界を超えた指示が回転位置演算部200から発せられたとしても、角度情報の通信抜け等に起因する異常の発生が好適に防止されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる回転検出装置によれば、新たに以下のような効果を得ることができるようになる。
(18)回転情報送信部100における角度情報生成部120aを、角度指示情報により示される角度分解能での角度情報の送信が、タイミング的に不可能であるとき、タイミング的に送信可能な角度分解能に変更するとともに、この変更した角度分解能を示す分解能情報を同角度分解能により生成された角度情報に付加して出力するように構成した。このため、回転情報送信部100による角度情報の送信周期の限界を超えた指示が回転位置演算部200から発せられたとしても、角度情報の通信抜け等に起因する異常の発生が好適に防止されるようになる。
(他の実施の形態)
なお、この発明にかかる位置検出装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実現することもできる。
・上記各実施の形態のうち、クロックに同期したシリアル通信にて角度情報、あるいは角度指示情報の授受を行う実施の形態においては、クロックの開始エッジをもってそれら情報の開始エッジとする構成としたが、それら授受される情報自体にスタートビットとして特定の論理値を示すビットを付加するようにしてもよい。上記情報としてのこのようなビット列構造を採用することで、受信側ではそれら情報の開始エッジを直接検出することができるようになる。
・特に上記第1あるいは第2の実施の形態において、クランク軸CS(着磁ロータ111)の回転停止に伴う時間同期通信の実行時、回転位置演算部200を構成する演算装置220では、通信制御回路210に受信される角度情報をその都度読み込んで、角度カウンタACの値をチェックし、必要に応じてその値を補正するようにした。これに代えて、上記読み込んだ角度情報により示される値をその都度、角度カウンタACに直接書き込む構成としてもよい。このような構成によっても、それら各実施の形態に準じて、通信形態の移行時における角度カウンタACの計数値の整合を図ることはできる。
・上記第4の実施の形態のビットカウンタBCを用いた角度カウンタACの補正は、上記第1〜第3、及び第6、第7の実施の形態の構成にも適宜採用することができる。すなわち、これら実施の形態においても、ビットカウンタBCの挙動を監視する構成を採用することにより、通信系に混入したノイズ等を容易に識別することができるようになる。
・また、特に上記第6あるいは第7の実施の形態の構成は、上記第3の実施の形態の構成はもとより、角度情報をクロックにて変調して送信するようにした上記第4の実施の形態の構成、さらには角度情報をパルス幅変調して送信するようにした上記第5の実施の形態の構成にも適宜採用することができる。
・上記各実施の形態においては、回転情報送信部100を構成する回転センサ110として、2つのホール素子112a、112bからそれぞれ出力されるホール電圧A、BをA/D変換器115a、115bにて一旦量子化した後、着磁ロータ111の回転に伴うそれらホール電圧A、Bの変化をリニアな運動特性に変換する構成のものを採用した。しかし、この回転センサ110としては、上記ホール電圧A、Bを量子化せずに、アナログ演算にて上記リニアな運動特性に変換する構成のもの、あるいはその変換した運動特性を量子化するもの等々、各種の構成のものを採用することができる。
・また、同回転センサ110において採用する磁気検知素子としても、上記ホール素子に限らず、磁気抵抗素子等も適宜採用可能であり、且つ、それら素子による被検出体も、図2に例示した態様の着磁ロータに限られることなく任意である。さらには、これら磁気検知による回転検知に限らず、例えば光学式や静電式のロータリーエンコーダ等も適宜採用可能である。
・上記各実施の形態にかかる回転検出装置の用途も任意である。すなわち、上記各実施の形態においては、エンジンの出力軸であるクランク軸の回転位置(回転角度)を検出し、該検出した角度情報をエンジン制御に供する装置に適用する場合について言及したが、他に工作機械等も含めた各種の機械において、被検出体となる回転体の絶対角度の検出が継続的に要求されるもの全てに本発明は適用可能である。
・また本発明は、被検出体が回転体である必要もない。すなわち、同じく工作機械等も含めた各種の機械において、例えば直線運動する被検出体の運動位置を検出する装置としても、その応用が可能である。ちなみにその場合には、被検出体の運動に伴う位置変化を適宜の位置センサを通じて検出することとなるが、その場合であれ、
a.位置センサを通じて検出される被検出体の運動に伴う位置変化に基づき同被検出体の位置情報を生成し、該生成した位置情報を被検出体の位置変化が所定の単位量となる毎に主導的に送信する位置情報送信部。及び
b.この送信される位置情報をスレーブ装置として受信し、それら位置情報の開始エッジを計数して被検出体の運動位置を求める運動位置演算部。
を基本的に備えることで、通信される情報の違いこそあれ、上記各実施の形態に準じた作用効果を得ることはできる。なお、運動位置演算部にて扱う位置情報(角度情報も含む)がある特定の位置を基準とした相対的な位置情報でよい場合、あるいは同運動位置演算部にこの相対的な位置情報から絶対位置情報に換算する機能が設けられる場合には、位置情報送信部にて生成、送信する位置情報も、必ずしも絶対位置情報である必要はない。
本発明にかかる位置検出装置の第1〜第3の実施の形態についてその構成の概略を示すブロック図。 第1〜第7の実施の形態の回転情報送信部の回転センサを構成するホール素子、着磁ロータ、及びクランク軸との配置関係を示す模式図。 (a)は、ホール素子の出力を示すグラフ、(b)は、同回転センサの出力を示すグラフ。 第1の実施の形態の回転情報送信部の通信制御回路から送信されるビット列を示す模式図。 (a)、(b)は、同実施の形態の回転検出装置において、角度カウンタをカウントアップするタイミングを示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、同角度カウンタの挙動を示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、演算装置において角度情報の全体を読み込むようにした場合において、着磁ロータが低速度で回転しているときの着磁ロータの絶対角度、クロック、角度情報、及び同演算装置の認識角度のそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、演算装置において角度情報の全体を読み込むようにした場合において、着磁ロータが高速度で回転しているときの着磁ロータの絶対角度、クロック、角度情報、及び同演算装置の認識角度のそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、同実施の形態の回転検出装置において、演算装置が行う角度カウンタのチェック及び補正のタイミングの一例を示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、同実施の形態の回転検出装置において、演算装置が行う角度カウンタのチェック及び補正のタイミングの一例を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部が角度同期通信から時間同期通信に移行したときのクロック、角度情報、エッジ間隔カウンタ、及び角度カウンタのそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部が時間同期通信から角度同期通信に移行したときのクロック、角度情報、エッジ間隔カウンタ、及び角度カウンタのそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 第2の実施の形態の回転情報送信部の通信制御回路から送信されるビット列を示す模式図。 同実施の形態の演算装置についてその処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部が角度同期通信から時間同期通信に移行したときのクロック、角度情報、回転停止フラグ、及び角度カウンタのそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部が時間同期通信から角度同期通信に移行したときのクロック、角度情報、回転停止フラグ、及び角度カウンタのそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 (a)〜(e)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部が時間同期通信から角度同期通信に移行したときのクロック、角度情報、回転停止フラグ、エッジ間隔カウンタ、及び角度カウンタのそれぞれの態様を示すタイミングチャート。 第3の実施の形態の回転情報送信部の通信制御回路から送信されるビット列を示す模式図。 同実施の形態の回転情報送信部において、角度情報生成部が有するマップを示す模式図。 (a)、(b)は、同実施の形態の回転情報送信部において、クランク軸の回転速度が変化したときのクロック及び角度情報の態様を示すタイミングチャート。 第4の実施の形態についてその構成の概略を示すブロック図。 同実施の形態の回転位置演算部における通信制御回路の構成を概略的に示すブロック図。 同実施の形態の回転情報送信部から送信される混合信号を示す模式図。 (a)〜(c)は、同実施の形態の回転位置演算部において、クロックの受信に伴うビットカウンタの挙動、及びビットカウンタの挙動に応じて演算装置が行う処理を示すタイミングチャート。 第5の実施の形態についてその構成の概略を示すブロック図。 (a)、(b)は、同実施の形態の回転検出装置において、パルス信号のパルス幅の変化、及び、同パルス信号に基づいて回転位置演算部が角度カウンタをカウントアップするタイミングを示すタイミングチャート。 (a)、(b)は、同実施の形態の回転検出装置において、パルス信号のパルス幅の変化、及び、同パルス信号に基づいて回転位置演算部が角度カウンタをカウントアップするタイミングの一例を示すタイミングチャート。 (a)、(b)は、同実施の形態の回転検出装置において、パルス信号のパルス幅の変化、及び、同パルス信号に基づいて回転位置演算部が角度カウンタをカウントアップするタイミングの一例を示すタイミングチャート。 第6の実施の形態においてその構成の概略を示すブロック図。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部から送信されるクロック及び角度情報と、回転位置演算部から送信されるクロック及び角度指示情報との一例を対比させるかたちで示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部から送信されるクロック及び角度情報と、回転位置演算部から送信されるクロック及び角度指示情報との一例を対比させるかたちで示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、同実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部から送信されるクロック及び角度情報と、回転位置演算部から送信されるクロック及び角度指示情報との一例を対比させるかたちで示すタイミングチャート。 (a)〜(e)は、第7の実施の形態の回転検出装置において、回転情報送信部から送信されるクロック及び角度情報、並びに回転位置演算部から送信されるクロック、角度指示情報、及びインターバル計測カウンタの挙動との一例を対比させるかたちで示すタイミングチャート。
符号の説明
100…回転情報送信部、110…回転センサ、111…着磁ロータ、112a,112b…ホール素子、113a,113b…駆動回路、114a,114b…増幅回路、115a,115b…A/D変換器、116…角度演算部、120,120a…角度情報生成部、121,122,210,211,212,213…通信制御回路、123…パルス幅変調回路、200…回転位置演算部、220…演算装置、300…エンジン制御装置、CS…クランク軸。

Claims (21)

  1. 位置センサを通じて検出される被検出体の運動に伴う位置変化に基づき同被検出体の位置情報を生成し、該生成した位置情報を前記被検出体の位置変化が所定の単位量となる毎に主導的に送信する位置情報送信部と、
    この送信される位置情報をスレーブ装置として受信し、それら位置情報の開始エッジを計数して前記被検出体の運動位置を求める運動位置演算部と、
    を備える位置検出装置。
  2. 前記位置情報送信部は、前記位置情報を前記被検出体の絶対位置情報として生成するものであり、前記運動位置演算部は、前記位置情報の開始エッジを計数して求めた前記被検出体の運動位置を前記位置情報送信部から送信される絶対位置情報に基づき補正する
    請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記運動位置演算部は、前記求めた被検出体の運動位置が同被検出体の所定の運動量に相当する値に到達する毎に前記位置情報送信部から送信される被検出体の絶対位置情報を読み込んで同情報により示される値とこの到達した値とを比較し、それら値が異なるとき、次の計数タイミングにて前記求めた運動位置の値を前記読み込んだ絶対位置情報の値に基づき補正する
    請求項2に記載の位置検出装置。
  4. 前記位置情報送信部は、前記生成した位置情報を、クロック信号に同期したシリアル通信にて前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、各位置情報に同期して受信されるクロック信号の最初のエッジに基づいて前記位置情報の開始エッジを検知する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記位置情報送信部は、前記被検出体の運動速度が低速度になるほど、前記送信する位置情報の送信タイミングとする前記被検出体の位置変化の所定の単位量としての値を細分化する
    請求項4に記載の位置検出装置。
  6. 前記位置情報送信部は、前記送信タイミングとする前記被検出体の位置変化の所定の単位量を分解能として前記位置情報を生成するとともに、この生成した位置情報にその分解能を示す情報として前記所定の単位量を示す情報を付加して前記運動位置演算部に送信する
    請求項5に記載の位置検出装置。
  7. 前記位置情報送信部は、前記位置情報を生成した後、第1の時間を経過しても前記被検出体の前記所定の単位量分の位置変化がないことに基づいて同被検出体の運動停止を検知し、以後、前記被検出体から前記所定の単位量分の位置変化が検出されるまで、同被検出体の位置変化に同期した位置同期通信から時間に同期した時間同期通信に移行するものであり、前記運動位置演算部は、前記時間同期通信への移行期間、前記計数を停止する
    請求項4〜6のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  8. 前記運動位置演算部は、前記位置情報の開始エッジを計数した後、前記第1の時間よりも短い第2の時間を経過しても次の位置情報の開始エッジが検出されないとき、前記計数を停止して且つ、前記位置情報送信部から送信される位置情報をその都度読み込むものであり、前記位置情報送信部はその間、前記時間同期通信として、前記第2の時間よりも長い第3の時間に同期して前記位置情報を送信する
    請求項7に記載の位置検出装置。
  9. 前記位置情報送信部は、前記被検出体の運動停止の検知に基づき、前記生成した位置情報にこの被検出体の運動停止を示す情報を付加して前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、前記受信される位置情報から前記被検出体の運動停止を示す情報の付加の有無を監視し、該運動停止を示す情報の付加が有る旨判断される期間、前記計数を停止する
    請求項7に記載の位置検出装置。
  10. 前記位置情報送信部は、前記被検出体の運動停止の検知に基づき、前記生成した位置情報にこの被検出体の運動停止を示す情報を付加して前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、前記位置情報の開始エッジを計数した後、前記第1の時間よりも短い第2の時間を経過しても次の位置情報の開始エッジが検出されないこと、及び前記受信される位置情報に前記被検出体の運動停止を示す情報が付加されていること、の論理和条件に基づき前記計数を停止して且つ、前記位置情報送信部から送信される位置情報をその都度読み込む
    請求項7に記載の位置検出装置。
  11. 前記位置情報送信部は、前記生成した位置情報をクロック信号により変調した3値化信号として前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、この受信される3値化信号から前記位置情報と前記クロック信号とを分離して前記位置情報の読み込みを行う
    請求項4〜10のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  12. 前記運動位置演算部は、前記受信されるビット列を計数するとともに、この計数値が前記位置情報送信部から送信される情報のビット数に一致すること、及び同計数値が前記位置情報送信部から送信される情報のビット数の値となる以前に前記クロック信号の2クロック分以上の空きが生じること、の論理和条件に基づき初期化されるビットカウンタを更に備える
    請求項4〜11に記載の位置検出装置。
  13. 前記位置情報送信部は、前記生成した位置情報を、それら位置情報に応じてパルス幅変調したパルス信号として前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、受信される各パルス信号のエッジに基づいて前記位置情報の開始エッジを検知する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  14. 前記位置情報送信部は、前記送信する各パルス信号のパルス幅が前記生成した位置情報の各々に直接対応するパルス幅となるように前記パルス幅変調を行う
    請求項13に記載の位置検出装置。
  15. 前記位置情報送信部は、前記送信するパルス信号のパルス幅が、前記生成した位置情報の所定の変化量毎に間欠的にそれら該当する位置情報に直接対応するパルス幅となり、他の送信タイミングでは最小のパルス幅となるように前記パルス幅変調を行う
    請求項13に記載の位置検出装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の位置検出装置において、
    前記運動位置演算部は、前記位置情報の送信タイミングとなる前記被検出体の位置変化の所定の単位量を指示すべく同単位量を示す情報を前記位置情報送信部に対して送信する手段を更に備え、前記位置情報送信部は、該単位量を示す情報が受信されることに基づき、前記位置情報の送信タイミングとする前記被検出体の位置変化の所定の単位量を同受信した単位量を示す情報に応じて変更する
    ことを特徴とする位置検出装置。
  17. 前記位置情報送信部は、前記受信した単位量を示す情報に基づく単位量での前記位置情報の送信がタイミング的に不能である旨判断されるとき、前記被検出体の位置変化に対する単位量をタイミング的に送信が可能となる単位量に変更するとともに、この変更した単位量を示す情報を前記生成した位置情報に付加して前記運動位置演算部に送信する
    請求項16に記載の位置検出装置。
  18. 前記位置情報送信部は、前記位置情報の送信にかかるインターバルを計測する手段を備えるとともに、このインターバルの計測値に対し、前記被検出体の位置変化に対する単位量とする値が小さくなるほど大きい値となって送信インターバルの許容範囲を示す複数の閾値を設定しており、前記運動位置演算部から送信された前記単位量を指示する情報の受信に基づき前記単位量を変更するときに、前記インターバルの計測値が超えている最も大きい閾値に対応する単位量の範囲で前記単位量を変更する
    請求項17に記載の位置検出装置。
  19. 前記位置センサが、磁気検知素子にて検知される前記被検出体の運動に伴う磁界の変化をリニアな運動特性に変換して前記被検出体の運動に伴う位置変化を絶対値として求める磁気センサからなる
    請求項1〜18のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  20. 前記被検出体がN極とS極とに分離着磁された着磁ロータからなり、前記磁気センサは、前記磁気検知素子として、前記着磁ロータの回転に伴って90度だけ位相のずれたsin波形電圧を出力すべく配置された2つのホール素子を備えるとともに、前記着磁ロータの回転角度をθとして、一方のホール素子の出力電圧Aを

    A=sinθ

    他方のホール素子の出力電圧Bを

    B=cosθ

    とするとき、前記被検出体の運動に伴う磁界の変化をリニアな運動特性に変換する手段として、前記着磁ロータの回転角度θを

    θ=tan-1(A/B)

    として変換する手段を備え、この変換された値から前記着磁ロータの回転に伴う回転角度θの360度分の角度変化を求めるものである
    請求項19に記載の位置検出装置。
  21. 前記位置情報送信部は、エンジンのクランク軸に設けられた前記着磁ロータの回転角度を前記磁気センサにより検出してクランク軸のその都度の回転角度情報を前記運動位置演算部に送信するものであり、前記運動位置演算部は、エンジンの運転を制御するエンジン制御装置に設けられて前記計数した値を前記クランク軸の回転角度情報としてエンジンの運転制御に供するものである
    請求項20に記載の位置検出装置。
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