JP2006177759A - カーボンナノチューブの先端加工 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触角度による導電率のバラツキを抑え、安定して高い導電率を保つことが出来る電気的接点を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブを積層した後にAuをカーボンナノチューブ先端部に真空蒸着することでカーボンナノチューブ先端部に導体被膜を積層している。カーボンナノチューブは二次元グラファイト面を円筒状に丸めて作った構成であり、円周方向の波数は量子化されている。ここで、量子化された円周方向に於ける一次元方向のバンド間隔は室温よりも大きく、この為に円周方向に電子が流れず、電子の運動が軸方向に制限される。
【選択図】図1
【解決手段】カーボンナノチューブを積層した後にAuをカーボンナノチューブ先端部に真空蒸着することでカーボンナノチューブ先端部に導体被膜を積層している。カーボンナノチューブは二次元グラファイト面を円筒状に丸めて作った構成であり、円周方向の波数は量子化されている。ここで、量子化された円周方向に於ける一次元方向のバンド間隔は室温よりも大きく、この為に円周方向に電子が流れず、電子の運動が軸方向に制限される。
【選択図】図1
Description
本発明はモータのブラシと整流子及びスイッチ等の接点可動部に用いられる電気接点装置に関する。
従来、モータの整流機構等の可動部に接触して用いられる端子(又はブラシ)としては金属性の電気接点材が主流であり、例えば特許文献1,2と言った構造が知られている。
ここで特許文献1に示す端子では金属製の板バネを端子として使用する事で加工が容易で組み立てコストを抑えた端子構造を実現している。又、特許文献2に示す端子では超硬質の微粉末を含有する金属層によって測定部との接触部分を構成することによって測定部に接する部分に凹凸を形成し、従来の約半分以下の圧力で良好な接触を得ることが出来る構造を得ている。また、超硬質の微粉末を使用している為に接触部分に関しても摩耗しにくく、接点自体の長寿命化を可能としている。
しかしながら、特許文献1のような構造を用いた端子では金属を用いている為に表面の酸化や接触部の摩耗といった課題があり、特許文献2のような構造では超硬質の微粉末を用いた為に端子自体の寿命は延びたが、可動部分に対して使用した場合、摩耗によって生じた微粉末が装置の隙間等に入り込み、装置全体の寿命を縮めてしまうという課題があった。
上記の課題に対して近年、モータのブラシと整流子及びスイッチ等に使用する電気的接点材として、炭素を積層したカーボンナノチューブを使用したブラシ状端子があり、機械的接触に対して高い導電率を持ち、電気的特性が変化しない端子として出願されている。(特許文献3参照)
前記特許文献3記載の電気的接点装置では複数のカーボンナノチューブをブラシ接点材として使用することによって、寿命の長い接点部を提供している。
これは、カーボンナノチューブが高い弾性率を持ち、表面が酸化しても二酸化炭素を生じるだけという特性を利用したもので、上述した金属材料を使用する端子に比べて機械的にも優れた特性を有する端子を得ることが可能となる。
これは、カーボンナノチューブが高い弾性率を持ち、表面が酸化しても二酸化炭素を生じるだけという特性を利用したもので、上述した金属材料を使用する端子に比べて機械的にも優れた特性を有する端子を得ることが可能となる。
また、ブラシの密度により端子全体の剛性を変えることが可能となっており、可動状況に応じて最適な接触状態を得ることが出来ると同時に、可動部の形状によって最適な接点構造を維持する事が出来る。
しかしながら、上述したカーボンナノチューブを使った端子構造の場合、導電性に関して制限があるという課題を有している。一般にカーボンナノチューブは二次元グラファイト面を円筒状に丸めた構造となっており、電子の運動がナノチューブの軸方向だけに制限されるという異方性導電特性を有している。(図2参照)
このため、上述のように電気的接点材として使用する場合に接触するブラシの先端部分が端部か側面かによって導電率が変わり、安定した導電率を得る為にはブラシの密度によって剛性を変えつつ、実用に耐えうる導電率を維持する必要があった。
そこで本出願は接触角度による導電率のバラツキを抑え、安定して高い導電率を保つことが出来る電気的接点を提供することを目的とする。
前記課題を解決する為、請求項1では電気的接点として用いられるカーボンナノチューブの先端部にスパッタ等の手段を用いて金属被膜を形成した構造を特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、接触角度による導電率のバラツキを抑え、接触角度に影響されずに高い導電率を持つ電気的接点を得ることが出来る。又、ブラシ密度に関わらず安定した導電率が維持できるので、本数にかかわらず接点を形成することが出来、より微小な可動部に対しても接点として使用することが出来る。
本発明ではカーボンナノチューブ先端部に導体被膜を設けることで端部の導電率を側面部もまた有することを可能としており、端部のみに被膜を設ける事でカーボンナノチューブの持つ弾性力を生かしたまま全体の導電性を向上させる構造となっている。
以下に図を用いて本発明の実施形態に関わるカーボンナノチューブの先端加工について説明する。
図1は本実施例に関わるカーボンナノチューブの先端の状態とカーボンナノチューブの持つ異方性導電特性のモデル図である。
図1は本実施例に関わるカーボンナノチューブの先端の状態とカーボンナノチューブの持つ異方性導電特性のモデル図である。
本実施例ではカーボンナノチューブを積層した後にAuをカーボンナノチューブ先端部に真空蒸着することでカーボンナノチューブ先端部に導体被膜を積層している。
前述したようにカーボンナノチューブは二次元グラファイト面を円筒状に丸めて作った構成であり、円周方向の波数は量子化されている。ここで、量子化された円周方向に於ける一次元方向のバンド間隔は室温よりも大きく、この為に円周方向に電子が流れず、電子の運動が軸方向に制限される。この異方性導電特性を具体的なモデルを図2に示す。
前述したようにカーボンナノチューブは二次元グラファイト面を円筒状に丸めて作った構成であり、円周方向の波数は量子化されている。ここで、量子化された円周方向に於ける一次元方向のバンド間隔は室温よりも大きく、この為に円周方向に電子が流れず、電子の運動が軸方向に制限される。この異方性導電特性を具体的なモデルを図2に示す。
図2に示したモデル図からも解るように、従来の先端に導体被膜を持たないブラシ構造では側面と接触した部分はその部分のみ導通し、そのカーボンナノチューブの接触していない部分に関しては導通しない。従ってカーボンナノチューブ全体を導体として使用することが出来るのは先端部が接触した場合だけとなる。
これに対し、本実施例のように先端部に導体被膜(図1ではAu)を設けることにより、被膜を通じて先端部の端部と側面部が電気的に接続される為、先端部の側面部に接触しても端部が接触しているのと同等の導電率を得ることができ、安定した導電率を得ることが可能となる。
本実施例では、スパッタによりカーボンナノチューブ端子先端部にスパッタを用いてAu被膜を積層することで、側面部のみが接触しても先端部が接触しているのと同じ導電率を備えることを可能としている。また、被膜を全体ではなく先端部に限定することによって被膜の積層を容易かつ安価にし、カーボンナノチューブが持つ優れた機械的特性を残したまま導電性を向上させる事が出来る。
Claims (1)
- 基板上に積層されたカーボンナノチューブを用いて電気的接点材とした電気接点装置において、カーボンナノチューブ先端にスパッタ、蒸着、液体コーティング等の手段を用いて導体の被膜を設けた事を特徴とする端子構造。
Priority Applications (1)
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JP2004370850A JP2006177759A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | カーボンナノチューブの先端加工 |
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ID=36732011
Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009243999A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Hitachi High-Technologies Corp | ナノチューブ探針を有する測定装置 |
JP2010507098A (ja) * | 2006-10-16 | 2010-03-04 | フォームファクター, インコーポレイテッド | カーボンナノチューブの作製および使用 |
JP2011038859A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Kobe Steel Ltd | コンタクトプローブピン |
JP2018067483A (ja) * | 2016-10-20 | 2018-04-26 | ヤマハ株式会社 | 異方導電性シート、電気検査ヘッド、電気検査装置及び異方導電性シートの製造方法 |
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2004
- 2004-12-22 JP JP2004370850A patent/JP2006177759A/ja not_active Withdrawn
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