JP2006177083A - 昇降可能な仮設足場を用いた建設物の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 建設工事用仮設足場を使用し、吊り枠足場の設置を省略する建設物の施工方法を提供する。
【解決手段】 昇降可能な仮設足場(1)が配筋工事用の作業足場として使用される。仮設足場は、昇降手段によって梁間のスパン内領域に懸吊される枠体(2)と、枠体の外周領域に形成された作業足場(3)とを備える。仮設足場は、枠体に配置された足場板支持部材(4)を梁下領域から梁(B)の反対側に突出させ、梁の反対側に突出した支持部材の突出部分によって足場板(6)を支持する。この足場板と、枠体外周領域の作業足場(3)とによって、梁の両側に作業足場が形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建設物の施工方法に関するものであり、より詳細には、配筋・型枠工事の進捗に相応して上層階に移動する仮設足場を使用した建設物の施工方法に関するものである。
一般に、中高層建築物の施工では、地階又は地上階(1階)の骨組又は躯体の施工後、上層階の骨組又は躯体が順次構築される。例えば、鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC構造)建築物の建設工事においては、各階の柱及び梁を構成する鉄骨が下層階から上層階に順次建込まれ、最上層階の柱・梁の鉄骨建方が完了した後、各階の柱及び梁の鉄筋・型枠が下層階から上層階に順次施工されるとともに、コンクリート打設工程が、配筋・型枠工事の進捗に相応して下層階より遂行される。
このような鉄骨鉄筋コンクリート構造の中高層建築物を施工する場合、梁の鉄筋を施工するための作業足場を各階の梁に仮設する必要が生じる。一般には、梁の両側に作業足場を確保すべく、パイハンガー、ハイステージ、クロスハンガー等の名称で知られる吊り枠が梁下に仮設され、吊り枠足場上の作業員によって梁の鉄筋(或いは、鉄筋と、型枠の一部)が施工される。
図23は、この種の吊り枠足場の構造を概略的に示す断面図である。
吊り枠足場は、ハンガー取付ピースP、ハンガーR、布板S及び手摺Tから構成される。ハンガー取付ピースPは、予め計画されたハンガー取付位置において鉄骨梁Bのフランジ部下面に溶接される。ハンガーRの支承部がボルト・ナット等の緊締具によってピースPに固定される。梁Bと直交するように配向されたハンガーRの横架材Uが梁Bの両側に延び、鋼製踏板等の布板Sが横架材Uに敷設される。吊り枠足場は、鉄骨建方工事の過程で鉄骨梁Bに仮設され、梁Bの配筋は、鉄骨建方の完了後に吊り枠足場上の作業員によって施工される。鉄筋工事の完了時、或いは、型枠工事の工程を部分的に開始した時期に吊り枠足場は解体・撤去され、或いは、未施工の梁等に移設される。
他方、建築工事の進捗に相応して上層に移動可能な仮設足場が知られている。仮設足場は、本願出願人の出願に係る実公昭63−1712号公報に記載される如く、梁間のスパン内領域に配置され、クレーン等の揚重・搬送機器によって懸吊される。揚重・搬送機器は、建築工事の進捗に相応して仮設足場を上層階に上昇させる。
図24は、従来の仮設足場の構成を概略的に示す平面図及び断面図である。
図24には、建築物Aの骨組を構成する柱C及び梁B1、B2が示されている。建築物Aは、桁方向2スパン且つ梁間方向1スパンの鉄骨鉄筋コンクリート構造を有する比較的小規模(小建築面積)の中高層建築物として例示されている。この種の建築物として、敷地面積が限られた市街地又は繁華街等に建設される中高層建築物を例示し得る。
建築物Aの軸組は、鉄骨柱C及び鉄骨梁B1、B2から構成される。梁B1は外壁面に沿って配置され、梁B2は建築物Aの中央部に配置される。梁B1、B2を構成するH型鋼の周囲には、鉄筋Jが施工される。昇降可能な仮設足場Dが、梁B1、B2によって囲まれたスパン内領域Gに夫々配置され、仮設足場Dの枠体Fが、クレーン等の揚重・搬送機器のワイヤWによって懸吊される。仮設足場Dは、ワイヤWの巻取り又は繰出し操作に相応してスパン内領域Gを昇降する。枠体Fの外周領域には、鉄筋Jを施工するための作業足場Eが形成される。枠体Fの内側境界には、足場Eの手摺が設けられる。枠体Fを補強する水平交差筋交Kが、仮設足場Dの中央開口部に配置される。
下層階の梁(レベルnFL)の配筋工事が完了すると、揚重・搬送機器は、図24(B)に示す如く仮設足場Dを上層階の梁B1、B2のレベル(n+1)FLに上昇させ、上層階の梁B1、B2の配筋工事が、仮設足場D上の作業員によって実施される。
実公昭63−1712号公報
しかしながら、上述の吊り枠足場を用いた場合、通常は、全階又は複数階の吊り枠足場を同時に構築可能な数量の仮設機材及び補助機材等を調達し且つ現場搬入し、これらの機材をストックヤードに保管しなければならず、しかも、鉄骨建方時に吊り枠足場の段取りスペース又は地組スペースを確保しなければならない。また、吊り枠足場の使用においては、鉄骨建方前に所要数のハンガー取付ピースを各階の梁に工場溶接し、配筋・型枠前に各梁に吊り枠足場を設置する作業が必要とされるばかりでなく、配筋完了後に吊り枠足場を解体する作業及び工期が必要となる。このため、この種の吊り枠足場を用いた工法では、仮設機材及び補助機材のコスト、機材保管スペース、作業スペース、工期、作業工数等の点で不利が生じる。また、吊り枠足場の強度は、各梁に溶接されたハンガー取付ピースの支持力と、足場構成部材を緊結又は連結する緊締具等の保持力又は拘束力に依存することから、全階の全ての梁について吊り枠足場の設置作業、強度、耐力及び安全性等を個別に管理する必要が生じる。
これに対し、昇降可能な上記仮設足場Dを使用した場合、中央部の梁B2については、梁の両側に仮設足場Dの足場Eが配置されるので、足場Eを利用して各階の梁B2の鉄筋を施工することができる。従って、建物中央部の梁B2に関しては、配筋工事用の吊り枠足場を省略し得るであろう。しかしながら、外壁廻りの梁B1に関しては、仮設足場Dを梁B1の片側に設置し得るにすぎないことから、外壁廻りの梁B1の鉄筋を施工すべく、図24(B)に仮想線で示す如く、梁B1の片側に吊り枠足場Mを設置し、梁B1の配筋工事用作業足場を形成しなければならない。従って、従来は、このような仮設足場を使用した場合であっても、少なくとも外壁廻りの梁B1の配筋工事のために吊り枠足場Mを梁B1に設置せざるを得ない。
また、従来の仮設足場Dは、単管(鋼管)を緊締具で相互連結した構造を備えることから、建築物固有のスパンに適合した寸法の仮設足場をその都度、計画しなければならず、しかも、仮設足場は、図24に示す如く中央開口領域に補強用交差筋交Kを配置した構造を備えることから、中央開口領域を利用した建設資材の垂直搬送を行うことが困難である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吊り枠足場の設置を省略することができる建設物の施工方法を提供することにある。
本発明は又、外壁廻りの梁の配筋工事を行うための作業足場を梁の両側に形成することができる昇降可能な建設工事用仮設足場を提供することを目的とする。
本発明は更に、建設物固有のスパンに比較的容易に適合し得る構造を備えるとともに、中央開口領域を建設資材の垂直搬送に利用することができる昇降可能な建設工事用仮設足場を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、昇降手段によって梁間のスパン内領域に懸吊される枠体と、枠体の外周領域に形成された作業足場とを備えた昇降可能な仮設足場を使用した建設物の施工方法において、
前記枠体に配置された足場板支持部材を梁下領域から梁の反対側に突出させ、梁の反対側に突出した前記支持部材の突出部分によって前記足場板を支持し、この足場板と、枠体外周領域の前記作業足場とによって、前記梁の両側に作業足場を形成し、
前記支持部材を前記スパン内領域に引き込んで前記支持部材及び足場板を前記スパン内領域に退避させ、前記仮設足場を昇降させることを特徴とする建設物の施工方法を提供する。
本発明の上記構成によれば、梁の反対側に突出した支持部材の突出部分は、足場板を支持し、足場板は、スパン外の領域に作業足場を形成する。この作業足場と、枠体外周領域の作業足場とによって、梁の両側に作業足場が形成されるので、吊り枠足場の設置を省略することが可能となる。また、支持部材及び足場板は、仮設足場の昇降時にスパン内領域に退避するので、仮設足場は、梁と干渉せずにスパン内領域を昇降することができる。
好ましくは、下方変位又は下方変形可能な手摺が上記足場板支持部材の先端部に配設され、上記足場板と関連する手摺が梁の反対側に形成される。手摺は、足場板支持部材の突出時又は引込み時に下方に変位又は変形し、昇降時に生じ得る梁との干渉を回避する。
更に好ましくは、梁の両側の作業足場のレベルは、実質的に同一に設定され、上記足場板は、支持部材に対して変位又は変形し、支持部材の引込み時に生じ得る枠体外周領域の作業足場との干渉を回避する。
好適には、上記枠体の中央部に開口領域が形成され、開閉可能な養生ネットが開口領域に張設され、養生ネットの開放により、建設資材の垂直搬送路が形成される。
他の観点より、本発明は、昇降手段によって梁間のスパン内領域に懸吊される枠体と、枠体の外周領域に形成された作業足場とを有し、前記スパン内領域に昇降可能に配置される建設工事用仮設足場において、
仮設足場の昇降時に前記スパン内領域に引込み、作業レベルで梁下領域から梁の反対側に突出する足場板支持部材と、
該支持部材の突出部分によって支持される足場板とを有する建設工事用仮設足場を提供する。
本発明の上記構成によれば、仮設足場は、作業レベルで上記支持部材を梁の反対側に突出させ、上記足場板は、梁の反対側に作業足場を形成する。従って、仮設足場は、従来の吊り枠足場の機能を兼ね備え、梁の両側に作業足場を形成する。
好ましくは、上記支持部材の先端部には、手摺が設けられる。仮設足場は、支持部材をスパン外領域に突出させ又はスパン内領域に引き込む際に手摺を下方に変位又は変形させる手摺退避手段を備える。このような構成によれば、支持部材の突出時又は引込み時に生じる手摺と梁との干渉を手摺の下方変位又は下方変形により回避し得る。
更に好ましくは、仮設足場は、足場板を足場板支持部材に対して変位又は変形させ、足場板支持部材の引込み時に足場板をスパン内領域に退避させる足場板退避手段を備える。梁の両側の作業足場のレベルを同一に設定した場合、足場板支持部材上の足場板と枠体外周領域の作業足場とが足場板支持部材の引込み時に干渉し得るが、上記構成によれば、足場板支持部材の足場板は、該支持部材の引込み時に変位又は変形し、枠体外周領域の作業足場との干渉を回避する。
本発明は又、上記構成の仮設足場において、前記枠体は、垂直支柱及び水平横架材を有する複数のブラケットと、前記横架材に架設される足場板と、隣接する前記ブラケットの支柱同士を相互連結する連結材とによって形成されることを特徴とする建設工事用仮設足場を提供する。
本発明の上記構成によれば、仮設足場の枠体は、ブラケット、足場板及び連結材によって形成される。枠体の平面寸法は、ブラケットの数と、足場板の寸法とによって実質的に決定されるので、スパン内領域の平面寸法に相応した数のブラケットと、適当な寸法の足場板とを採用することにより、枠体の平面寸法を任意に設定することができる。従って、規格標準化したブラケット及び足場板を予め用意し、ブラケット及び足場板を建設現場の状況に相応して適当に組合せて仮設足場を形成し、これにより、仮設足場を建築物固有のスパンに適応させることができる。なお、ブラケット間隔の変化に伴う上記連結材の調節は、例えば、連結材を長さ調節可能な構造に設計し又は選択可能な各種長さのものを予め用意することなどによって行っても、或いは、連結材とブラケットとの連結構造等を可変調節可能に設計することなどによって行っても良い。
本発明は更に、上記構成の仮設足場において、上記枠体の中央部に形成された開口領域には、該開口領域を開閉可能な養生ネットが張設されることを特徴とする仮設足場を提供する。
このような構成の仮設足場によれば、養生ネットによって落下防止等の安全措置が図られるとともに、養生ネットを開放することによって、中央開口領域を建設資材の垂直搬送に利用することができる。
所望により、上記枠体の角部又は隅部等は、枠体の剛性又は強度を向上すべく、水平な火打ち部材や、垂直な頬杖部材等の補強用斜材によって部分的に補強される。
本発明によれば、吊り枠足場の設置を省略可能な建設物の施工方法を提供することができる。
また、本発明によれば、外壁廻りの梁の配筋を行うための作業足場を梁の両側に形成することができる昇降可能な建設工事用仮設足場を提供することができる。
更に、枠体をブラケット、足場板及び連結材によって構成した上記構成の仮設足場によれば、建築物固有のスパンに比較的容易に適合し得る構造を備えた昇降可能な建設工事用仮設足場を提供することができる。
また、枠体の中央開口領域に開閉可能な養生ネットを張設した上記構成の仮設足場によれば、中央開口領域を建設資材の垂直搬送に利用することができる建設工事用仮設足場を提供することができる。
本発明の好適な実施形態において、手摺は、足場板支持部材の先端部に固定された手摺支柱保持機構と、手摺支柱保持機構に支持された垂直な手摺支柱と、該手摺支柱を手摺支柱保持機構に固定する手摺支柱固定手段と、手摺支柱に支持された水平な手摺部材とから構成される。手摺支柱固定手段の解放により、手摺支柱は、手摺支柱保持機構の案内で降下する。手摺支柱保持機構として、手摺支柱を摺動可能に挿通し得る垂直管又は鞘管を用い、手摺支柱固定手段として、手摺支柱保持機構の管体及び手摺支柱を水平に貫通可能なピン又はボルト等を採用することができる。手摺支柱又は手摺支柱保持機構は、手摺高さ調節手段を更に備えても良い。
変形例として、手摺支柱を入子式伸縮構造、折曲げ可能な構造、或いは、回転可能又は枢動可能な構造に設計し、足場板支持部材の突出時又は引込み時に梁との干渉を回避するように手摺支柱を下方変位又は下方変形させるように構成しても良い。
本発明の更に好適な実施形態によれば、足場板退避手段は、支持部材の先端部に固定された固定部材と、該固定部材に対して枢動する可動ヒンジ部材とを有し、可動ヒンジ部材は、足場板又はその保持具の外縁部に一体的に連結される。可動ヒンジ部材は、上記支持部材と直交する水平軸線を中心に枢動し、手摺側に足場板を起立させる。変形例として、足場板を折曲げ可能な構造又は上下動可能な構造に設計しても良い。
本発明の好適な実施形態では、上記ブラケットは、足場板支持部材を挿通可能な中空ガイド部材を有する。支持部材は、角形断面を有し、ガイド部材の中空部も又、角形断面を有する。所望により、支持部材及びガイド部材中空部を円形断面等の他の断面形状に設計しても良い。支持部材の外面は、ガイド部材の内面に摺接する。好ましくは、ガイド部材及び/又は足場板支持部材は、両者の相対位置を規制する相対位置規制手段を備える。更に好ましくは、複数のガイド部材が、ブラケットの水平横架材の下側に整列配置される。足場板支持部材の基端部は、ガイド部材から枠体の中央開口領域に突出する。望ましくは、足場板支持部材の基端部には、シャックル等の線材係止手段が設けられるとともに、足場板支持部材の脱落を阻止する脱落防止手段が設けられる。
本発明の好ましい実施形態において、仮設足場の枠体には、転向ローラ又は遊動滑車等の線材転向手段が設けられ、転向手段は、足場板支持部材を牽引するワイヤーロープ等の線材を転向する。牽引用線材を線材転向手段によって適切に転向し、必要に応じて分岐し、これにより、複数の足場板支持部材を共通の駆動源で同時に牽引するとともに、牽引方向を支持部材突出方向及び支持部材引込み方向に適宜設定することができる。
前述のブラケットは、枠体の平面視角部に配置される第1ブラケット(コーナーブラケット)と、第1ブラケットの間に配置される第2ブラケット(標準ブラケット)とに大別することができる。好適には、仮設足場を昇降させるためのワイヤーロープ等の線材を係止可能な懸吊部が第1ブラケットの頂部に配設される。
図1〜図7は、本発明に係る建築物の施工方法を概念的に示す断面図であり、鉄骨鉄筋コンクリート構造の建築物の施工過程が各図に示されている。
図1には、鉄骨建方工事を完了し、所定階(レベルnFL)の鉄骨柱C及び鉄骨梁Bの配筋工事を概ね完了した状態が示されており、仮設足場1が、所定階の梁Bのレベル(レベルnFL)に位置する。仮設足場1は、枠体2、内側足場3、スライド部材4、外側手摺5及び外側足場6を備える。スライド部材4は、梁Bの外側に突出可能な足場板支持部材を構成する。
枠体2は、スパン内領域Gに配置され、内側足場3は、枠体2に水平に支持される。スライド部材4は、水平方向にスライド可能に枠体2に支持され、外側足場6は、スライド部材4に水平に支持される。外側足場6は、内側足場3と同一レベルの作業足場を梁Bの外側に形成し、梁Bの両側には、同一レベルの作業足場が形成される。外側手摺5は、スライド部材4の外端部に支持され、足場6の外縁境界に手摺を形成する。
仮設足場1を懸吊可能なワイヤ等の線材7(破線で示す)が、枠体2に接続される。線材7の外端部には、梁係止具8が取付けられ、梁係止具8は、梁Bを構成するH型鋼のフランジ部に係止する。ワイヤロープW3の先端部が枠体2の頂部に接続される。ワイヤロープW3は、クレーン等の揚重・搬送機器(図示せず)のフックW2に懸吊される。揚重・搬送機器がワイヤW1を巻上げ又は繰出すと、仮設足場1は、巻上げ操作又は繰出し操作に相応して昇降する。
枠体2の中央部に形成された開口領域には、養生ネット9が張設される。仮設足場1は、養生ネット9の開閉手段(図示せず)を備える。枠体の中央開口領域は、養生ネット9の開放により建設資材の垂直搬送を可能にする。
図1に示す配筋工程等の作業工程では、揚重・搬送機器は、ワイヤロープW3を弛緩させる位置にフックW2を位置決めし、線材7は、枠体2と梁Bとの間で緊張し、仮設足場1を懸吊する。仮設足場1の荷重は、線材7を介して梁Bに伝達する。仮設足場1は、梁Bによって安定状態に支持され、仮設足場1の揺動は、かなり制限されるので、足場3、6上の作業員は、良好な作業環境で配筋工事を遂行することができる。
足場3、6上の作業員(図示せず)が梁Bの鉄筋Jの施工をほぼ完了した状態が、図1に示されている。鉄筋Jの施工完了後、仮設足場1の上昇のために、外側手摺5を降下させ、スライド部材4をスパン内領域Gに引き込み、同時に、外側足場6を上方に回動させる。降下した外側手摺5は、梁Bに干渉することなく、梁Bの下側領域を横断してスパン内領域Gに移動し、上方に回動した外側足場6は、内側足場3と干渉することなく、スパン内領域Gに移動する。
かくして、梁Bの反対側に張り出した仮設足場1の部分は、図2に示す如く、スパン内領域Gに退避し、この結果、仮設足場1は、梁Bに阻止されずに昇降することができる。
梁係止具8を梁Bから取外し、線材7の緊張状態を解放するとともに、揚重・搬送機器のワイヤ巻上げ操作によって仮設足場1を下層階レベルnFLから上層階レベル(n+1)FLに上昇させると、仮設足場1は、梁Bに上昇運動を阻止されることなく上昇する。梁係止具8を上層階の梁B(レベル(n+1)FL)に係止した後、揚重・搬送機器のワイヤ巻上げ力を弱めてワイヤロープW3を弛緩させ、線材7によって仮設足場1を上層階の梁Bで懸吊し、かくして、仮設足場1は、図3に示す如く、上層階レベルに移動する。
次いで、外側足場6を下方に回動させるとともに、スライド部材4を外方に突出させる。外側手摺5は、図4に示す如く、梁Bを超えて梁Bの外側に移動する。図5に示すように、外側手摺5を上昇させると、梁Bの鉄筋Jを施工するための作業足場3、6が、梁Bの両側に形成される。
鉄筋Jの施工を完了した後、図6に示す如く、外側手摺5を降下させ、スライド部材4をスパン内領域Gに引き込み、同時に外側足場6を上方に回動させる。梁Bに対する係止部8の係合を解いて線材7を解放した後、図7に示す如く、揚重・搬送機器によって仮設足場1を更に上層階の梁(レベル(n+2)FL)に上昇させる。以下、このような操作が、配筋・型枠工事の進捗に相応して反復実施される。
このような構成の仮設足場1によれば、足場3、6によって梁Bの両側に作業足場を形成することができるので、吊り枠足場を梁下に設置することなく梁Bの鉄筋を施工し、鉄骨鉄筋構造の建築物を建設することができる。また、仮設足場1は、スパン内領域Gを垂直に昇降するスライディングステージを構成し、各階の梁Bの鉄筋を施工するための作業足場を工事の進捗に相応して各階に形成する。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図8は、仮設足場の全体構成を示す平面図であり、図9は、図8のI−I線における断面図である。
仮設足場1は、その主構成部として、枠体2、内側足場3、スライド部材4、外側手摺5及び外側足場6を備える。枠体2は、標準ブラケット11、コーナーブラケット12、ブレース13、手摺桟14、連結材15及び火打ち材16をクランプ機構及び係止機構等によって相互連結し、これら構成要素11〜16を一体化した構成を有する。
図10は、標準ブラケット11の構造を示す平面図、正面図、側面図及び背面図であり、図11は、コーナーブラケット12の構造を示す平面図及び側面図である。
標準ブラケット11は、図10に示すように、垂直支柱21、水平横架材22、斜材23、連結具24、先端側ガイド部材25及び基端側ガイド部材26を有する。垂直支柱21、横架材22及び斜材23は、円形断面の鋼管からなり、溶接又はボルト・ナット等の固着手段によって一体的に連結される。所望により、垂直支柱21、横架材22及び斜材23として、角形断面等の他の断面形状の金属材料を使用しても良い。本例では、内側足場3(仮想線で示す)は、鋼製踏板からなり、鋼製踏板の横架材係合部分が横架材22に係合する。横架材22は、内側足場3の荷重を支持する。変形例として、内側足場3を木製足場板等の他の構造の足場板によって形成しても良い。連結具24は、垂直支柱21の外側面(梁側の面)に水平に固定される。連結具24は、グラビティロック機構等の係止手段又は固定手段を備えており、ブレース13及び手摺桟14(図9)の両端に形成された係止孔に係合する。
先端側ガイド部材25は、横架材22及び斜材23の連結部に配置され、横架材22の下側に固定される。基端側ガイド部材26は、横架材22の下側で垂直支柱21に介装され、垂直支柱21を上部支柱21aと下部支柱21bとに分割する。先端側及び基端側の各ガイド部材25、26は、角形断面のスライド部材4(仮想線で示す)を挿通可能な角形断面の中空部を形成し、各ガイド部材25、26の中空部は、同一レベルに配置されるとともに、横架材22と平行に整列する。各ガイド部材25、26を貫通するスライド部材4は、ガイド部材25、26の内面に摺接し、横架材22と平行にスライドする。スライド部材4を所望の位置に保持すべく、相対位置規制手段27が、基端側ガイド部材26に配設される。相対位置規制手段27は、基端側ガイド部材26の頂壁に螺合するボルトと、ボルトヘッドに係合するスプリングワッシャとから構成される。ボルトの先端部(下端部)は、基端側ガイド部材26の中空部内に突出し、スライド部材4の上面に形成された係止孔(図示せず)に係合ないし係止する。なお、スライド部材4及びガイド部材25、26の中空部は、円形断面等の他の断面形状のものであっても良い。
コーナーブラケット12は、図11に示すように、垂直支柱31、横架材32、斜材33、連結具34、先端側ガイド部材35及び基端側ガイド部材36を有する。コーナーブラケット12が仮設足場1の角部に位置することから、横架材32は、直交する方向に対をなして配置される。斜材33は、各横架材32の先端部と、支柱31の下端部とに連結される。連結具34及びガイド部材35は、横架材32と同じく、直交する方向に対をなして配置される。平面視略二等辺直角三角形の形状を有する鋼製の床板38が、横架材32に固定され、横架材32は、床板38の荷重を支持する。床板38は、内側足場3と連続する作業床を形成する。垂直支柱31、横架材32及び斜材33は、円形断面の鋼管からなり、溶接又はボルト・ナット等の固着手段によって一体的に連結される。所望により、垂直支柱31、横架材32及び斜材33として、角形断面等の他の断面形状の金属材料を使用しても良い。連結具34は、ブレース13及び手摺桟14の係止孔に係合するグラビティロック機構等の係止手段又は固定手段を備える。ワイヤロープW1を接続可能な線材接続具30が、支柱31の頂部に配設される。梁係止具の線材(図示せず)を係止可能な線材接続具39が、支柱31に配設される。線材接続具39には、仮設足場1を懸吊するための線材7(図1)のフック又はシャックルを係止することができる。変形例として、線材接続具39を各横架材32の先端部に配設しても良い。
先端側ガイド部材35は、横架材32及び斜材33の連結部に配置され、横架材32の下側に固定される。基端側ガイド部材36は、横架材32の下側で垂直支柱31に介装され、垂直支柱31を上部支柱31aと下部支柱31bとに分割する。先端側及び基端側の各ガイド部材35、36は、角形断面のスライド部材4(仮想線で示す)を挿通可能な角形断面の中空部を形成し、各ガイド部材35の中空部は、同一レベルに配置されるとともに、横架材32と平行に整列する。各ガイド部材35、36を貫通するスライド部材4は、ガイド部材35、36の内面に摺接し、横架材32と平行にスライドする。スライド部材4を所望の位置に保持するための相対位置規制手段37が、基端側ガイド部材36に配設される。相対位置規制手段37は、基端側ガイド部材36の頂壁に螺合するボルトと、ボルトヘッドに係合するスプリングワッシャとから構成される。ボルトの先端部(下端部)は、基端側ガイド部材26の中空部内に突出し、スライド部材4の上面に形成された係止孔(図示せず)に係合ないし係止する。なお、スライド部材4及びガイド部材35、36の中空部は、円形断面等の他の断面形状のものであっても良い。
図12は、スライド部材4、外側手摺5及び外側足場6の構成を示す平面図、側面図及び正面図である。
スライド部材4は、角形断面の鋼管からなる水平スライド管40と、スライド管40の基端部に取付けられたシャックル41と、スライド管40の先端部分に配置された踏板枢動機構42及び手摺保持機構43とから構成される。スライド管40は、ブラケット11、12のガイド部材25、26、35、36(図10、図11)の中空部を摺動可能に貫通する均一な断面形状及び断面寸法を全長に亘って有する。シャックル41は、スライド管40をスライドさせるためのワイヤロープ、チェーン等の線材W4(図13)を係止可能な環状形態を有する。手摺保持機構43は、スライド管40の先端部から上方に延びる垂直管部分44を備える。固定ヒンジ部材45が、垂直管部分44に固定され、回転軸46が固定ヒンジ部材45に回転可能に支持される。
本例の外側足場6は、可動ヒンジ部材47、足場板保持具61、保持具係止部62、足場係止機構63及び足場板65から構成される。可動ヒンジ部材47の上端部が回転軸46に固定され、可動ヒンジ部材47の下端部が足場板保持具61の外端部に固定される。保持具61は、スライド管40の上面に沿って内方に延び、保持具係止部62が、保持具61の内端部に形成される。係止部62は、スライド管40に係脱可能な足場係止機構63を備える。足場係止機構63は、手動操作によりスライド管40に係合し又はスライド管40から離脱する。保持具61には、仮想線で示す如く、金属製又は木製の足場板65の端部が挿入され、保持具61は、足場板65を保持する。
外側手摺5の手摺支柱(又は手摺子)51が、垂直管部分44に挿入される。手摺支柱51は、垂直管部分44から上方に延び、可動クランプ部材52及び固定クランプ部材53が手摺支柱51に取付けられる。円形断面の鋼管54、55(仮想線で示す)がクランプ部材52、53によって手摺支柱51に緊結され、外側手摺5が形成される。手摺支柱51の高さを保持するための高さ保持ピン57が、垂直管部分44及び手摺支柱51を水平に貫通する。高さ保持ピン57を垂直管部分44及び手摺支柱51から引き抜くと、手摺支柱51は、垂直管部分44の案内により上下動することができる。高さ保持ピン57は、落下防止用の可撓線材58に接続され、線材58は、固定ヒンジ部材45に接続される。可動クランプ部材52は、高さ固定手段56を備える。高さ固定手段56は、手摺支柱51に係合し、可動クランプ部材52を手摺支柱51の所定位置に固定するように機能する。
ヒンジ部材45、47、回転軸46、保持具61、係止部62、係止機構63及び足場板65は、外側足場6を構成し、垂直管部分44、手摺支柱51、クランプ部材52、53及び鋼管54、55は、外側手摺5を構成する。
図9に示すように、ブラケット11、12は、ブレース13、手摺桟14、連結材15及び火打ち材16によって相互連結され、図8に示すように平面視方形の枠体を形成し、スライド部材4の基端部は、ブラケット11、12のガイド部材25、26、35、36に挿入される。
図13は、スライド部材4をブラケット11(12)に取付けた状態を示す側面図である。
スライド管40は、先端側ガイド部材25(35)及び基端側ガイド部材26(36)を貫通し、スライド部材4は、ブラケット11、12から外方に最大限突出した最大突出位置に位置する。
スライド管40の基端部には、脱落防止具49が取付けられる。脱落防止具49は、スライド管40の外方突出位置を規制する。内側足場3及び外側足場6は、建築物の梁B(図8に破線で示す)の両側に配筋工事用の作業足場を形成する。内側足場3及び外側足場6は、所望により、配筋工事のみならず、型枠工事の一部をも行うための作業足場として使用しても良い。スライド管40の基端部に取付けられたシャックル41には、スライド部材4を移動させるための線材W4が係止する。なお、ブレース13及び手摺桟14の端部は、連結具24(34)に係止し、連結材15は、クランプ部材71、72によって支柱21(31)に連結される。また、クランプ部材73が、横架材22(32)の先端部に固定され、連結材75がクランプ部材73によって横架材22(32)の先端部に連結される。
図14〜18には、ブラケット11(12)が構成する枠体内にスライド部材4、外側手摺5及び外側足場6をスパン内領域に引き込む態様が示されている。
高さ保持ピン57を垂直管部分44及び手摺支柱51から引き抜くとともに、高さ固定手段56による可動クランプ部材52の固定を解除すると、手摺支柱51は、図14及び図15に示すように最降下位置に降下する。
係止機構63を解放して係止機構63とスライド管40との係合を解き、回転軸46を中心に保持具61を上方に回動させると(図16)、足場板65は、保持具61とともにスライド管40の先端部に起立する(図17)。
ワイヤーロープ等の線材W4をシャックル41に係止し、線材W4を枠体内方に牽引すると、スライド部材4、外側手摺5及び外側足場6は、ブラケット11(12)に対して枠体内方に相対移動する。最降下位置に降下した外側手摺5は、梁Bに干渉せず、上方に回動した保持具61及び足場板65は、内側足場3に干渉せず、従って、スライド部材4は、図18に示す如く、手摺保持機構43がクランプ部材73に当接するまで枠体内方にスライドし、静止する。
なお、スライド部材4、外側手摺5及び外側足場6を枠体外方に突出させるには、上述の作業手順と逆の手順の操作を実行すれば良い。
図19は、スライド部材4を枠体内方に牽引する手段を例示する概略平面図である。
図19に示すように、線材W4は、ブラケット12近傍のシャックル41に係止される。レバーブロック又はチェーンブロック等の牽引機器90が、対向する内側足場3に配置される。両側の線材W4は、牽引機器90の牽引部W5に係止される。牽引機器90を駆動し、牽引機器90の線材W6に牽引力を加えると、線材W4は、スライド部材4を枠体内方に牽引する。
図20は、スライド部材4を枠体外方に突出させる手段を例示する概略平面図である。
図20に示す如く、遊動滑車又はローラ等の線材転向機構91が、仮設足場1の所定位置に配置される。シャックル41に係止した線材W4は、転向ローラ91を周回し、牽引機器90の牽引部W5に係止される。牽引機器90を駆動し、牽引機器90の線材W6に牽引力を加えると、線材W4は、スライド部材4を枠体外方に牽引する。
図21は、仮設足場の中央開口領域に張設された養生ネットの開閉動作を示す概略平面図である。
図8に示す如く、仮設足場1の枠体は、水平な火打ち材16によって補強され、仮設足場1の中央部には、比較的大きな面積の開口が形成される。この中央開口領域を利用して建設資材等の垂直搬送を行うことができる。他方、この中央開口領域には、安全措置として落下防止用の養生ネット9が張設される。図21は、中央開口領域を開放すべく養生ネット9を開閉操作する手段が概略的に示されている。
図21に示す如く、ネット案内用の線型部材95が中央開口領域の両側の縁部に夫々架設される。養生ネット9の両側の縁部には、線型部材95に関連する多数の留め具96が所定間隔を隔てて取付けられる。留め具96として、線型部材95を挿通可能なリング等の環状部材を例示し得る。留め具96は、線型部材95に遊動可能に支持される。
図21(A)に矢印で示す如く、養生ネット9の一端を内方に牽引すると、養生ネット9は、図21(B)及び図21(C)に示す如く、中央開口領域を開放する。
図22は、外側足場6の変形例を示す側面図である。
前述の実施例では、上方に回動可能な構造を有する外側足場について説明したが、外側足場6は、図22に示すように、折り畳み可能な構造を備えた構成のものであっても良い。このような構造の外側足場6は、図22に示すように、スライド部材4の牽引時に折れ曲がり、手摺5の近傍にコンパクトに納められる。なお、図22に示す構成では、斜行ガイドロッド92の先端部が、手摺支柱51の下端部に関節連結され、ガイドロッド92の基端部が、支柱21の下端部を貫通する。ガイドロッド92の基端には、脱落防止用ストッパ93が、配設される。ストッパ93は、手動式解除機構94の手動操作によってガイドロッド92及び支柱21の係止状態を解放し、スライド部材4は、図22(B)に示す如く、内方に退避することができる。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、仮設足場が昇降時に梁等に接触するのを防止し、或いは、仮設足場の揺動を規制すべく、スキー部材等の緩衝手段又は案内手段を仮設足場の外周部に配設しても良い。
また、仮設足場を昇降させる揚重・搬送機器は、クレーンに限定されるのものではなく、最上階又は上層階の梁に支持されたウインチ等の揚重・搬送機器によって仮設足場を昇降させても良い。
更には、伸縮構造又は入子式構造の手摺支柱を外側手摺として使用したり、外側足場を昇降式又はスライド式に構成し、或いは、スライド管を伸縮式に構成するなど、各構成要素の構造については、適宜設計変更し得るものである。
本発明の施工方法は、殊に鉄骨鉄筋構造の建築物の施工方法に適用される。本発明の適用により、パイハンガー等の従来の吊り枠足場を用いることなく、各階の鉄骨梁の両側に配筋工事用の作業足場を形成することが可能となる。
また、本発明の仮設足場は、このような施工方法に使用される仮設足場として、殊に鉄骨鉄筋構造の建築物の施工に好ましく使用される。仮設足場は、スパン内領域を昇降し、各階の鉄骨梁の配筋工事のための作業足場を工事の進捗に相応して順次形成する。
なお、本発明の施工方法及び仮設足場を適用可能又は利用可能な構造物は、必ずしも建築物に限定されるものではなく、本発明は、土木工事又はプラント建設工事等においても同様に適用し又は使用し得るものである。
本発明に係る建築物の施工方法を概念的に示す断面図であり、下層階の鉄骨柱及び鉄骨梁の配筋工事を概ね完了した状態が示されている。 梁の反対側に張り出した仮設足場の部分をスパン内領域に退避させた状態を示す断面図である。 仮設足場を上層階に上昇させた状態を示す断面図である。 上層階の梁の外側に仮設足場を張り出す状態を示す断面図である。 上層階の鉄骨柱及び鉄骨梁の配筋工事を概ね完了した状態を示す断面図である。 上層階において梁の反対側に張り出した仮設足場の部分をスパン内領域に退避させる状態を示す断面図である。 仮設足場を更に上層の階に上昇させる状態を示す断面図である。 仮設足場の全体構成を示す平面図である。 図8のI−I線における断面図である。 標準ブラケットの構造を示す平面図、正面図、側面図及び背面図である。 コーナーブラケットの構造を示す平面図及び側面図である。 スライド部材、外側手摺及び外側足場の構成を示す平面図、側面図及び正面図である。 スライド部材を標準ブラケットに取付けた状態を示す平面図及び側面図である。 スライド部材、外側手摺及び外側足場をスパン内領域に引き込む態様を示す側面図であり、手摺支柱の降下工程が示されている。 手摺支柱を最降下位置に降下した状態を示す側面図である。 外側足場を上方に回動させる工程を示す側面図である。 スライド部材を仮設足場内方に牽引する工程を示す側面図である。 スライド部材、外側手摺及び外側足場を枠体内方に完全に引き込んだ状態を示す側面図である。 スライド部材を枠体内方に牽引する手段を例示する概略平面図である。 スライド部材を枠体外方に突出させる手段を例示する概略平面図である。 仮設足場の中央開口領域に張設された養生ネットの開閉動作を示す概略平面図である。 外側足場の変形例を示す側面図である。 従来の吊り枠足場の構造を概略的に示す断面図である。 従来の昇降式仮設足場の構成を概略的に示す平面図及び断面図である。
符号の説明
1 仮設足場
2 枠体
3 内側足場
4 スライド部材
5 外側手摺
6 外側足場
7 線材
8 梁係止具
9 養生ネット
11 標準ブラケット
12 コーナーブラケット
13 ブレース
14 手摺桟
15 連結材
16 火打ち材
21、31 垂直支柱
22、32 横架材
23、33 斜材
24、34 連結具
25、35 先端側ガイド部材
26、36 基端側ガイド部材
40 水平スライド管
41 シャックル
42 踏板枢動機構
43 手摺保持機構
C 鉄骨柱
B 鉄骨梁
G スパン内領域
J 鉄筋

Claims (13)

  1. 昇降手段によって梁間のスパン内領域に懸吊される枠体と、枠体の外周領域に形成された作業足場とを備えた昇降可能な仮設足場を使用した建設物の施工方法において、
    前記枠体に配置された足場板支持部材を梁下領域から梁の反対側に突出させ、梁の反対側に突出した前記支持部材の突出部分によって前記足場板を支持し、この足場板と、枠体外周領域の前記作業足場とによって、前記梁の両側に作業足場を形成し、
    前記支持部材を前記スパン内領域に引き込んで前記支持部材及び足場板を前記スパン内領域に退避させ、前記仮設足場を昇降させることを特徴とする建設物の施工方法。
  2. 前記足場板支持部材の突出時又は引込み時に下方変位又は下方変形可能な手摺を該支持部材の先端部に配設し、梁の反対側の作業足場に手摺を形成することを特徴とする請求項1に記載の施工方法。
  3. 前記足場板支持部材の引込み時に前記足場板を該支持部材に対して変位又は変形させて、前記足場板が前記外周領域の作業足場と干渉するのを防止し、梁の両側の作業足場のレベルを実質的に同一に設定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の施工方法。
  4. 前記枠体の中央部に開口領域を形成し、開閉可能な養生ネットを該開口領域に張設し、該養生ネットを開放して建設資材の垂直搬送路を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の施工方法。
  5. 昇降手段によって梁間のスパン内領域に懸吊される枠体と、枠体の外周領域に形成された作業足場とを有し、前記スパン内領域に昇降可能に配置される建設工事用仮設足場において、
    仮設足場の昇降時に前記スパン内領域に引込み、作業レベルで梁下領域から梁の反対側に突出する足場板支持部材と、
    該支持部材の突出部分によって支持される足場板とを有する建設工事用仮設足場。
  6. 手摺が前記足場板支持部材の先端部に配設されるとともに、該支持部材をスパン外領域に突出させ又はスパン内領域に引き込む際に前記手摺を下方に変位又は変形させる手摺退避手段が設けられることを特徴とする請求項5に記載の仮設足場。
  7. 前記足場板を前記足場板支持部材に対して変位又は変形させ、支持部材の引込み時に前記足場板をスパン内領域に退避可能にする足場板退避手段を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の仮設足場。
  8. 前記枠体は、垂直支柱及び水平横架材を有する複数のブラケットと、前記横架材に架設される枠体外周領域の足場板と、隣接する前記ブラケットの支柱同士を相互連結する連結材とによって形成されることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の仮設足場。
  9. 前記枠体の中央部に形成された開口領域には、該開口領域を開閉可能な養生ネットが張設されることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の仮設足場。
  10. 前記手摺は、前記足場板支持部材の先端部に固定された手摺支柱保持機構と、該手摺支柱保持機構に支持された垂直な手摺支柱と、該手摺支柱を前記手摺支柱保持機構に固定する手摺支柱固定手段と、前記手摺支柱に支持された手摺部材とから構成され、前記手摺支柱保持機構及び手摺支柱固定手段は、前記手摺退避手段を構成し、前記手摺支柱は、前記手摺支柱固定手段の解放により、前記手摺支柱保持機構の案内で降下することを特徴とする請求項6に記載の仮設足場。
  11. 前記足場退避手段は、前記足場板支持部材の先端部に固定された固定部材と、該固定部材に対して枢動する可動ヒンジ部材とを有し、可動ヒンジ部材は、前記足場板又はその保持具の外縁部に一体的に連結されることを特徴とする請求項7に記載の仮設足場。
  12. 前記ブラケットは、前記足場板支持部材を挿通可能な中空のガイド部材を有し、前記足場板支持部材の外形及び前記ガイド部材の中空部は、角形断面を有し、前記足場板支持部材の外面は、前記ガイド部材の内面に摺接することを特徴とする請求項8に記載の仮設足場。
  13. 前記枠体は、前記足場板支持部材を牽引する線材を変向するための線材転向手段を有することを特徴とする請求項5乃至12に記載の仮設足場。
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