JP2006176588A - 抗菌性防カビ性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】人体にあまり影響を及ぼすことなく優れた抗菌性および抗カビ性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂 57〜92重量%、および
(B)湿式処理した竹粉及び/又は乾留処理した竹粉 8〜43重量%
を含む。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂 57〜92重量%、および
(B)湿式処理した竹粉及び/又は乾留処理した竹粉 8〜43重量%
を含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、抗菌性および防カビ性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびその成形品に関する。
熱可塑性樹脂は、建築分野、電気分野、電子分野、情報機器分野、自動車分野、生活用品分野、文具分野、食品包装分野、雑貨等の広い分野において多用されている。これらの分野で使用されている製品は、細菌やカビが発生する場合があり、その発生を防止する方法として、抗菌剤や防カビ剤を熱可塑性樹脂組成物に配合することが知られている。しかし、抗菌剤や防カビ剤を多用すると人体への影響等が懸念される。
一方、脱臭効果や抗菌効果を得ることを目的として、竹材料を使用することが知られている。例えば、コルク材と竹植物材料と合成樹脂の混合物の層と、コルク材または合成樹脂の少なくとも一方からなる層とから成る脱臭板が提案されており、上記竹科植物として乾留竹が挙げられている(特許文献1参照)。また、合成樹脂及び竹炭の微粉末からなる樹脂組成物(特許文献2参照)および竹粉とオレフィン樹脂及び/又は生分解性樹脂からなる樹脂組成物(特許文献3参照)が提案されている。
本発明は、抗菌性および防カビ性に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物を提供する事を目的とする。
本発明は、
(1)(A)熱可塑性樹脂 57〜92重量%、および
(B)湿式処理した竹粉及び/又は乾留処理した竹粉 8〜43重量%
を含む熱可塑性樹脂組成物、
(2)湿式処理が、過酸化水素水溶液または次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて加熱処理することにより行われることを特徴とする上記(1)に記載の樹脂組成物、
(3)成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、(C)竹酢液 5〜23重量部をさらに含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物、
(4)(A)熱可塑性樹脂がアクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン系樹脂であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の樹脂組成物、
(5)押出成形用である上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の樹脂組成物、
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の樹脂組成物からなる建築部材、
(7)腰壁又は巾木である上記(6)に記載の建築部材
である。
(1)(A)熱可塑性樹脂 57〜92重量%、および
(B)湿式処理した竹粉及び/又は乾留処理した竹粉 8〜43重量%
を含む熱可塑性樹脂組成物、
(2)湿式処理が、過酸化水素水溶液または次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて加熱処理することにより行われることを特徴とする上記(1)に記載の樹脂組成物、
(3)成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、(C)竹酢液 5〜23重量部をさらに含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物、
(4)(A)熱可塑性樹脂がアクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン系樹脂であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の樹脂組成物、
(5)押出成形用である上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の樹脂組成物、
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の樹脂組成物からなる建築部材、
(7)腰壁又は巾木である上記(6)に記載の建築部材
である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、人体にあまり影響を及ぼすことなく優れた抗菌性および抗カビ性を有し、建築分野、家具分野、電気分野、電子分野、情報機器分野、自動車分野、生活用品分野、文具分野、食品包装分野、雑貨等の広い分野に用いることができ、特に、建築分野に好適に用いられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の各成分について以下に説明する。
成分(A)は熱可塑性樹脂であり、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンおよびエチレン系樹脂、ポリプロピレンおよびプロピレン系樹脂、ポリイソプレンおよびイソプレン系樹脂、ポリブタジエンおよびブタジエン系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂(ABS系樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン系樹脂(MBS系樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂(MABS系樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン系樹脂(AAS系樹脂)、アクリロニトリル−エチレン・プロピレン系ゴム−スチレン共重合体、ポリアルキル(メタ)アクリレート、芳香族ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。特に好ましいのは、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン系樹脂である。
成分(A)は熱可塑性樹脂であり、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンおよびエチレン系樹脂、ポリプロピレンおよびプロピレン系樹脂、ポリイソプレンおよびイソプレン系樹脂、ポリブタジエンおよびブタジエン系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂(ABS系樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン系樹脂(MBS系樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂(MABS系樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン系樹脂(AAS系樹脂)、アクリロニトリル−エチレン・プロピレン系ゴム−スチレン共重合体、ポリアルキル(メタ)アクリレート、芳香族ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。特に好ましいのは、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン系樹脂である。
成分(B)は湿式処理した竹粉および/または乾留処理した竹粉である。
本発明に係る湿式処理した竹粉は、以下のようにして得られる。竹林から切り出された竹の幹材を所定の長さ(例えば2m〜3m)に切断し、これを湿式処理する。湿式処理は、過酸化水素水溶液(濃度:1〜35.5%)または次亜塩素酸ナトリウム(1〜10wt%)水溶液を用いて5分〜1時間加熱処理(加熱温度:60〜100℃)することにより行われる。必要に応じて、所定期間(例えば、1ヶ月から1年)自然乾燥した竹を上記湿式処理に付すこともできる。この場合の乾燥の程度としては、切り出された竹の幹材の表面が黄色から茶色に変色するまでを目安とする。こうして湿式処理された竹を研削によって粉末状にする。研削する装置としては、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いるものが挙げられる。また、研削によって竹粉を得た後、湿式処理することもできる。
本発明に係る湿式処理した竹粉は、以下のようにして得られる。竹林から切り出された竹の幹材を所定の長さ(例えば2m〜3m)に切断し、これを湿式処理する。湿式処理は、過酸化水素水溶液(濃度:1〜35.5%)または次亜塩素酸ナトリウム(1〜10wt%)水溶液を用いて5分〜1時間加熱処理(加熱温度:60〜100℃)することにより行われる。必要に応じて、所定期間(例えば、1ヶ月から1年)自然乾燥した竹を上記湿式処理に付すこともできる。この場合の乾燥の程度としては、切り出された竹の幹材の表面が黄色から茶色に変色するまでを目安とする。こうして湿式処理された竹を研削によって粉末状にする。研削する装置としては、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いるものが挙げられる。また、研削によって竹粉を得た後、湿式処理することもできる。
本発明に係る乾留処理した竹粉は、以下のようにして得られる。竹林から切り出された竹の幹材を所定の長さ(例えば2m〜3m)に切断し、竹の幹材を研削装置によってその表面を全体的に研削する。研削する装置としては、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いるものが挙げられる。得られた竹の粉末を乾留する。乾留は、乾留圧力0.5〜10atm、乾留温度80〜200℃、乾留時間5分〜4時間の条件で行われる。乾留温度が200℃を越えると竹粉の色が濃くなり、成形品にした場合に調色が困難となる。80℃未満では、抗菌性、抗カビ性が得られない。必要に応じて、所定期間(例えば、1ヶ月から1年)自然乾燥した竹を上記乾留処理に付すこともできる。この場合の乾燥の程度としては、切り出された竹の幹材の表面が黄色から茶色に変色するまでを目安とする。
また、乾留処理した後、研削によって乾留竹粉得ることもできる。
また、乾留処理した後、研削によって乾留竹粉得ることもできる。
上記湿式処理または乾式処理に付される竹の種類は特に制限されない。例えば、孟宗竹、真竹、亀甲竹、雲紋竹、淡竹を使用することができる。
成分(B)として使用される竹粉の粒度は、60メッシュ通過品が好ましい。さらに好ましくは70メッシュ通過品、より好ましくは80メッシュ通過品である。60メッシュ未通過品を使用した場合、成形品の表面が荒れる場合がある。
成分(A)と成分(B)の配合割合は、成分(A)57〜92重量%に対して成分(B)8〜43重量%である。好ましくは、成分(A)88〜61重量%に対して成分(B)12〜39重量%であり、さらに好ましくは成分(A)85〜66重量%に対して成分(B)15〜34重量%である。成分(B)の配合量が8重量%未満の場合、所望する抗菌性、抗カビ性が得られない。一方、43重量%を越えると、所望する機械強度(剛性)が得られない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、抗菌性、抗カビ性の更なる向上を目的として(C)竹酢液をさらに含むことができる。竹酢液とは、下記実施例に記載されているように、竹炭を製造する際に発生する排ガスを冷却して得られる液状成分である。主成分は、糖質、素蛋白、有機酸、水分等から構成される。
成分(C)の量は、配合する場合、成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して5〜23重量部である。23重量部より多いと抗菌性効果、抗カビ性効果は得られるが、機械特性が劣る傾向にある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記成分(A)〜(C)に加えて、成形品の風合い向上のために木粉を含むことができる。これは、成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して30重量部以下の量で含むことができる。しかし、木粉はカビや菌の栄養成分になり得るので、本発明の熱可塑性樹脂組成物は好ましくは木粉を含まない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成分(B)の存在故に優れた抗菌性および抗カビ性を有するが、所望により抗菌剤をさらに含むことができる。抗菌剤の添加する場合、その添加量は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して5重量部以下である。
その他の添加剤として、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系安定剤、充填剤、加工助剤、強化剤および発泡剤を必要に応じて添加することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記成分を混練装置(例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロール、各種ニーダー等の溶融混練機)を用いて100℃〜250℃、好ましくは110℃〜220℃の温度で溶融混練することによって製造することができる。
本発明の熱可塑成樹脂組成物は、人体にあまり影響を及ぼすことなく優れた抗菌性および抗カビ性を有し、建築分野、家具分野、電気分野、電子分野、情報機器分野、自動車分野、生活用品分野、文具分野、食品包装分野、雑貨等の広い分野に用いることができる。特に、建築分野に好適に用いられ、例えば、間仕切、腰壁、巾木、床材、壁材、取手、ドア、額縁、キッチンパネル、天井板、廻り縁、手摺り、柱、中でも腰壁および巾木として有用である。
次に、本発明を以下の実施例を参照してさらに説明する。
実施例1〜7および比較例1〜6
表1および2に示す量(重量部)の各成分を45mm二軸押出機にて100〜150℃で溶融混練してペレット状の熱可塑性樹脂組成物を製造した。得られた樹脂組成物を用いて下記試験(1)〜(3)を行った。結果を表1および2に示す。なお、使用した物質は以下の通りである。
表1および2に示す量(重量部)の各成分を45mm二軸押出機にて100〜150℃で溶融混練してペレット状の熱可塑性樹脂組成物を製造した。得られた樹脂組成物を用いて下記試験(1)〜(3)を行った。結果を表1および2に示す。なお、使用した物質は以下の通りである。
使用物質
成分(A):
AAS樹脂:W160(UMG社製)
成分(A):
AAS樹脂:W160(UMG社製)
成分(B):
(1)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:2時間
(2)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:2時間30分
(3)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:3時間
上記(1)〜(3)の乾留処理竹粉は、竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、竹の幹材を無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削した後、乾留装置に収納し上記の条件にて乾留処理を行い、「ふるい」にて粒子径を整えることによって得た。
(1)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:2時間
(2)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:2時間30分
(3)乾留処理竹粉:
竹種:孟宗竹
粒径:100メッシュ通過品
乾留圧力:2.5気圧
乾留温度:120℃
乾留時間:3時間
上記(1)〜(3)の乾留処理竹粉は、竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、竹の幹材を無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削した後、乾留装置に収納し上記の条件にて乾留処理を行い、「ふるい」にて粒子径を整えることによって得た。
(4)湿式処理竹粉:
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、加熱水槽に竹の幹材を収納した後、下記の条件にて湿式処理を行った。得られた竹の幹材を無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削した後、「ふるい」にて粒子径を整えた。
粒径:100メッシュ通過品
処理剤:2.5重量%次亜塩素酸ナトリウム
処理時間:60分
処理温度:90〜100℃
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、加熱水槽に竹の幹材を収納した後、下記の条件にて湿式処理を行った。得られた竹の幹材を無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削した後、「ふるい」にて粒子径を整えた。
粒径:100メッシュ通過品
処理剤:2.5重量%次亜塩素酸ナトリウム
処理時間:60分
処理温度:90〜100℃
(5)未処理乾燥竹粉:
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、幹材の表面が黄色から茶色に変色するまで6ヶ月間自然乾燥させた。自然乾燥した竹の幹材の表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を未処理乾燥竹粉として使用した。
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、幹材の表面が黄色から茶色に変色するまで6ヶ月間自然乾燥させた。自然乾燥した竹の幹材の表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を未処理乾燥竹粉として使用した。
(6)生竹粉:
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、その表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を生竹粉として使用した。
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、その表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を生竹粉として使用した。
(7)竹炭:
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、燃料炉に収納した。燃焼炉中の孟宗竹に着火して燃焼させ、火が全体に回ったところで空気を遮断して6日間自燃させ、その後6日間自然冷却して竹炭を得た。
竹林から切り出した孟宗竹の幹材を2mに切断し、燃料炉に収納した。燃焼炉中の孟宗竹に着火して燃焼させ、火が全体に回ったところで空気を遮断して6日間自燃させ、その後6日間自然冷却して竹炭を得た。
成分(C):
竹酢液:上記(7)の竹炭の製造において、燃焼させている間に発生した排ガスを冷却することにより竹酢液を得た。
竹酢液:上記(7)の竹炭の製造において、燃焼させている間に発生した排ガスを冷却することにより竹酢液を得た。
その他の成分:
(1)木粉:
木材を2mに切断し、6ヶ月間自然乾燥させた。自然乾燥した木材の表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を木粉として使用した。
(2)抗菌剤:ゼオミックXAW-10D(シナネンゼオミック社製)
(1)木粉:
木材を2mに切断し、6ヶ月間自然乾燥させた。自然乾燥した木材の表面を、無端環状のサンドペーパーを研削材として用いる研削装置によって全体的に研削して粉末状にし、100メッシュ通過品を木粉として使用した。
(2)抗菌剤:ゼオミックXAW-10D(シナネンゼオミック社製)
試験方法
(1)製造性試験(押出成形性):
得られたペレット状の熱可塑性樹脂組成物を、直径40mm押出機を用いて、シリンダー温度100〜170℃、ダイヘッド温度及びクロスヘッド温度170℃、回転速度20rpmの成形条件で押出して、幅50mm、厚さ1mmの帯状のシートに成形した。得られたシートを下記基準にしたがって評価した。
○:ブツがなく、エッジ成形性が良好、であり且つ表面が均一である。
△:若干のブツがあり、エッジ成形性が良好、表面が均一である。
×:ブツが多く、外観不良があり、表面が不均一である。
(1)製造性試験(押出成形性):
得られたペレット状の熱可塑性樹脂組成物を、直径40mm押出機を用いて、シリンダー温度100〜170℃、ダイヘッド温度及びクロスヘッド温度170℃、回転速度20rpmの成形条件で押出して、幅50mm、厚さ1mmの帯状のシートに成形した。得られたシートを下記基準にしたがって評価した。
○:ブツがなく、エッジ成形性が良好、であり且つ表面が均一である。
△:若干のブツがあり、エッジ成形性が良好、表面が均一である。
×:ブツが多く、外観不良があり、表面が不均一である。
(2)抗菌性試験:
上記(1)で得られた熱可塑性樹脂組成物のシートを5cm×5cm角に切り取り、これを高圧蒸気滅菌した。その表面に、1/50ブロースで希釈した黄色ブドウ球菌の菌液(濃度:105個/ml)の0.1mlを滴下し、その上にポリエチレンフィルムを密着させて試験片とした。試験片を滅菌シャーレに移し、37℃で24時間培養した。その後、試験片上の菌をSCDLP培地10mlで洗い出し、10倍希釈し、普通寒天平板にまいてから24時間後に菌数を計測した。
上記(1)で得られた熱可塑性樹脂組成物のシートを5cm×5cm角に切り取り、これを高圧蒸気滅菌した。その表面に、1/50ブロースで希釈した黄色ブドウ球菌の菌液(濃度:105個/ml)の0.1mlを滴下し、その上にポリエチレンフィルムを密着させて試験片とした。試験片を滅菌シャーレに移し、37℃で24時間培養した。その後、試験片上の菌をSCDLP培地10mlで洗い出し、10倍希釈し、普通寒天平板にまいてから24時間後に菌数を計測した。
(3)防カビ性試験:
「JISカビ抵抗性試験方法、JIS Z 2911−1981」に定める「5.一般工業製品の試験」に従った。カビの種類としては合成樹脂製品に使用するものを用い、培養期間としては規格に定められた4週間を6週間に延長した。菌糸の発育の確認を肉眼で行い、同「JIS Z 2911−1981」に定める「4.試験の通則」、「4.3試験結果の表示」、「4.3.2試験結果の表示方法」に従って下記基準により判定した。
3:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。
2:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められる菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を越えない。
1:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められる菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を越える。
「JISカビ抵抗性試験方法、JIS Z 2911−1981」に定める「5.一般工業製品の試験」に従った。カビの種類としては合成樹脂製品に使用するものを用い、培養期間としては規格に定められた4週間を6週間に延長した。菌糸の発育の確認を肉眼で行い、同「JIS Z 2911−1981」に定める「4.試験の通則」、「4.3試験結果の表示」、「4.3.2試験結果の表示方法」に従って下記基準により判定した。
3:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。
2:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められる菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を越えない。
1:試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められる菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を越える。
表1から明らかなように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は抗菌性および抗カビ性に優れる。なお、成分(A)および(B)から成る実施例1と木粉をさらに含む実施例6とを比較すると、木粉を含まない方が抗カビ性に優れることが分かる。
一方、表2に示す比較例1および2の組成物は、成分(B)として、乾留処理した竹粉および湿式処理した竹粉以外の竹粉を使用したものであり、抗カビ性に劣る。また、成分(B)として木粉を用いた比較例3の組成物は抗菌性および抗カビ性に劣り、成分(B)の量が本発明の下限未満である比較例4および5の組成物は抗菌性に劣る。成分(B)として竹炭を使用した比較例6の組成物は抗菌性および抗カビ性に劣る。
Claims (7)
- (A)熱可塑性樹脂 57〜92重量%、および
(B)湿式処理した竹粉及び/又は乾留処理した竹粉 8〜43重量%
を含む熱可塑性樹脂組成物。 - 湿式処理が、過酸化水素水溶液または次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて加熱処理することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
- 成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、
(C)竹酢液 5〜23重量部
をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。 - (A)熱可塑性樹脂がアクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 押出成形用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる建築部材。
- 腰壁又は巾木である請求項6に記載の建築部材。
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