JP2006176249A - 非接触式物品管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線タグが付いた物品を多数、箱の中に入れると、箱の外から無線タグが読めないものが出てくる。
【解決手段】台車10に置いた配送箱に対し無線タグを備えた物品を入れる際、ループ状のアンテナ20により、そのループを通る無線タグから物品の管理情報を読み出し、それを制御ユニット100に蓄積する。制御ユニット100は、配送箱に貼り付ける無線タグを保持しており、全ての物品を配送箱に入れ終えた段階で、蓄積した各物品の管理情報をユーザの指示に従ってその無線タグに書き込む。ユーザは、この無線タグを取り出して配送箱に貼付する。配送箱の中身の物品の無線タグが読みとれないときでも、配送箱に貼付した無線タグを読みとれば、中身の物品の情報が分かる。
【選択図】図1
【解決手段】台車10に置いた配送箱に対し無線タグを備えた物品を入れる際、ループ状のアンテナ20により、そのループを通る無線タグから物品の管理情報を読み出し、それを制御ユニット100に蓄積する。制御ユニット100は、配送箱に貼り付ける無線タグを保持しており、全ての物品を配送箱に入れ終えた段階で、蓄積した各物品の管理情報をユーザの指示に従ってその無線タグに書き込む。ユーザは、この無線タグを取り出して配送箱に貼付する。配送箱の中身の物品の無線タグが読みとれないときでも、配送箱に貼付した無線タグを読みとれば、中身の物品の情報が分かる。
【選択図】図1
Description
本発明は、物流分野における無線タグを用いた物品管理のための装置に関する。
近年の無線タグ(RFID:Radio Frequency Identificationとも呼ばれる)の普及はめざましいものがあり、物流分野においても、無線タグを用いた物品管理を行うシステムが利用されている。
無線タグは、非接触でデータを読み書きできるため読み書きのための作業が簡便である反面、読取装置と無線タグとの間の物体により電波が遮られると読み書きができないという問題がある。また、通い箱等の容器の中に無線タグ付きの物品が入っている場合、無線タグのアンテナの指向性により、読み書きができなかったり困難になったりする場合もある。このようなことから、複数の物品を1つの容器の中に入れて配送するようなケースは、物品に対し無線タグを設けて管理する方式が適用しにくかった。
類似の問題に対処する従来技術として、特許文献1に示されるシステムがある。この従来技術は、電子荷札が貼り付けられた小荷物を導電材料からなるカゴに複数収容して配送するケースに対処するためのものであり、カゴの取り入れ口に表示機能を持ったデータ蓄積装置を取り付け、小荷物がカゴに格納される際にそのデータ蓄積装置により自動的に小荷物の荷札情報を電子荷札から読み取って記憶し、管理している。
しかしながら、特許文献1の方式は、電子荷札を読み取るデータ蓄積装置を備えた高価なカゴを用いる必要があるため、コストがかかるという問題がある。また、このため、特許文献1の方式は、通い箱のようにカゴを再利用するケースには適用しやすいが、例えば配送後に捨てられるダンボール箱などに無線タグ付きの複数の物品を詰めて配送するようなケースには適用しにくい。
本発明は、包装容器の開口に対して管理対象物が入れられる際に該管理対象物が通過する通過領域を通信範囲に収め、該通過領域を通る管理対象物が備える第1の無線タグと通信するアンテナと、該アンテナを介した通信により、前記第1の無線タグから前記管理対象物の管理情報を読み取る無線タグ読取部と、前記読取部で読み取られた1以上の管理対象物の管理情報を、前記包装容器に取り付け可能な又は前記包装容器に取り付けられた第2の無線タグに対して、書き込む無線タグ書込部と、を備える非接触式物品管理装置を提供する。
本発明の好適な態様では、非接触式物品管理装置は、前記読取部により読み取られた、前記通過領域を通過した1以上の管理対象物の管理情報を蓄積する蓄積部を更に備え、 前記無線タグ書込部は、ユーザから書込指示を受けたときに、そのとき前記蓄積部に蓄積されたすべての管理情報を前記第2の無線タグに書き込む。
また本発明の別の好適な態様では、非接触式物品管理装置には、前記アンテナとして、前記包装容器の開口に対して入れられる際に管理対象物が通過する通過経路に沿った異なる位置をそれぞれカバーする2以上のアンテナが設けられ、前記無線タグ読取部は、それら2以上のアンテナが同じ管理対象物の第1の無線タグを検出した順序に基づき、該管理対象物が前記包装容器に入れられたのか前記包装容器から取り出されたのかを判定し、入れられたと判定した場合には該第1の無線タグから読み取った管理情報を前記蓄積部に追加し、取り出されたと判定した場合には該第1の無線タグの管理情報を前記蓄積部から削除する。
また本発明の別の側面では、1以上の管理対象物を収容するための収容箱を載せて移動するための台車であって、上述の非接触式物品管理装置を備える台車を提供する。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について説明する。
以下では、説明を分かりやすくするため、例えば通信販売会社等において、顧客が注文した複数の物品を倉庫で1つの配送箱に詰め、顧客へと配送する場合を例にとって説明を行う。物品にはそれぞれその物品の管理情報(例えば個体識別コードや種別コードなど)を記憶した無線タグが取り付けられ、倉庫内ではその無線タグを用いて物品の在庫管理が行われていることを想定する。なお、もちろんこれはあくまで説明のための一例に過ぎず、このような状況以外にも本発明が適用できることは、以下の説明から十分に理解できるものと考える。
本実施形態では、物品が配送箱に箱詰めされる際に、物品に取り付けられた無線タグから管理情報を読み取り、箱詰めされた複数の物品の管理情報を1つの無線タグに書き込み、この無線タグを配送箱に取り付ける。したがって、配送中には、配送箱に取り付けられた無線タグを読み取ることで、配送箱の中にある物品の管理情報を知ることができる。以下、このような仕組みのためのシステム構成を説明する。なお、以下では、物品に取り付けられた無線タグと配送箱に取り付ける無線タグとが紛らわしい場合は、必要に応じ前者を「物品タグ」、後者を「配送箱タグ」と呼ぶ。物品タグは、物品そのものに取り付けられる場合もあれば、その物品を包装する個装箱などの包装容器に取り付けられる場合もある。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る非接触式物品管理装置が組み込まれた台車10の外観を示す図である。この台車10は、例えば通信販売会社等の倉庫内で用いられるものである。倉庫内の作業員は、配送箱をこの台車10に載せ、倉庫内を巡って各棚から必要な物品を取って配送箱に詰めていく。
図1は、本発明に係る非接触式物品管理装置が組み込まれた台車10の外観を示す図である。この台車10は、例えば通信販売会社等の倉庫内で用いられるものである。倉庫内の作業員は、配送箱をこの台車10に載せ、倉庫内を巡って各棚から必要な物品を取って配送箱に詰めていく。
この台車10は、荷物(この場合は配送箱)を載せる台12、この第12の下面に取り付けられた移動のためのキャスター14、台12に取り付けられ作業員が台車を操作するためのハンドル16等といった通常の台車が備える要素の他に、アンテナ20及び制御ユニット100を備えている。
アンテナ20は、台車10の台12に置かれた配送箱に対して入れられる物品に取り付けられた無線タグと通信を行うためのものである。この例では、アンテナ20は、台12とほぼ同一形状、同一サイズの矩形のループアンテナ(図ではそのループアンテナを収容した矩形ループ形状のケースを示している)である。台12の四隅には支持柱18がそれぞれ立設されており、アンテナ20の四隅はそれら支持柱18により支持されている。これにより、アンテナ20のループを含む平面が台14の上面と略平行となっている。
したがって、図2に示すように、蓋を開けた配送箱60を、その開口部を上にして台12の上に置いた場合、アンテナ20はその開口部の上方を取り巻くようにループを形成する。このため、物品50を配送箱60に入れようとすれば、その物品50は必ずそのアンテナ20のループを通過するので、物品50に取り付けられた無線タグはそのアンテナ20の通信範囲を通過することになり、無線タグと通信ができる。
ここで、アンテナ20の四隅を支持柱18が貫通する構造とし、アンテナ20を支持柱18に沿って上下させ、アンテナ20の台12に対する高さを調整可能な構造とする可能であり、こうすれば、高さの異なる様々な配送箱の上面(開口面)にアンテナ20の高さを合わせることができるので、物品を配送箱に入れる際にアンテナ20が邪魔にならず、作業性がよい。
アンテナ20は、信号ケーブル22を介して、台12又はハンドル16側の支持柱18に対して取り付けられた制御ユニット100に対し接続されている。制御ユニット100は、アンテナ20を介した無線タグのデータ読取や、読み取ったデータのとりまとめ、及びとりまとめたデータの配送箱タグへの書き込み等を行うユニットである。この制御ユニット100の詳細について、図3を参照して説明する。
制御ユニット100は、タグ読取回路110、制御部120、データ蓄積部130、タグ書込回路140、及びタグホルダ150を有する。
タグ読取回路110は、台12上のアンテナ20と信号ケーブル22を介して接続されており、このアンテナ20を介して、アンテナ20のループ内を通って配送箱内に入れられる物品の無線タグから管理情報を読み取る。読み取った管理情報は制御部120に渡される。タグ読取回路110は従来公知の物を用いればよい。
タグホルダ150は、配送箱に取り付けられる配送箱タグを保持するホルダであり、配送箱タグに対してデータの書き込みを行うためのアンテナ155を備えている。ここで配送箱タグとしては、例えば一方の面に粘着面がカバーされた粘着テープが取り付けられた物を用いることができ、この場合このカバーを剥がすことで、粘着テープにより配送箱に貼り付けることができる。好適には、配送箱には配送箱タグを貼り付ける位置を示すマークが印刷されており、ユーザはこのマークの示す位置に配送箱タグを貼り付ける。
このようにタグホルダ150は、ユーザが台車12を押して倉庫内を移動して物品を集めている間配送箱タグをアンテナ155の通信範囲内に保持できる構造であればよい。ユーザは、例えば配送箱を台車10の台12の上においた時に、これから配送箱に入れる物品の管理情報を書き込むために、タグホルダ150に新しい配送箱タグをセットする。
タグ書込回路140は、タグホルダ150のアンテナ155を駆動して、タグホルダ150内の無線タグに対してデータの書き込みを行う。書き込むべきデータは制御部120から供給される。タグ書込回路140としては、従来公知の物を用いることができる。
制御部120は、タグ読取回路110やタグ書込回路140を制御する。まず、制御部120は、物品が配送箱に入れられるたびにタグ読取回路110が読み取った個々の物品の管理情報をデータ蓄積部130に蓄える。したがって、データ蓄積部130には、配送箱の中に詰められた個々の物品の管理情報が格納されることになる。データ蓄積部130としては、例えばRAM(ランダム・アクセス・メモリ)などの揮発性記憶装置でも、フラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置でも用いることができる。
また制御部120は、図示省略したユーザインタフェース手段を介してユーザから書き出し指示を受けた場合に、データ蓄積部130に蓄積されている全ての物品の管理情報を、タグ書込回路140を介して、タグホルダ150に保持された配送箱タグに対し書き込む。
ユーザは、配送箱に対し必要な物品を全て入れ終わると、ユーザインタフェース手段から書込を指示する。すると、制御部120は、その時点でデータ蓄積部130に蓄積されている全ての物品の管理情報(これは配送箱に入っている全ての物品の管理情報である)を読み出し、これらをアンテナ155を介してタグホルダ150内の配送箱タグに書き込む。ユーザは、この書込が終わったあとで、タグホルダ150からその配送箱タグを取り出し、配送箱に貼り付ける。
なお、このように物品の箱詰め終了後に一括して全物品の管理情報を配送箱タグに書き込む代わりに、物品が配送箱に入れられる都度(すなわちアンテナ20が物品タグから管理情報を読み取る都度)、その読み取った情報をタグホルダ150内の配送箱タグに書き込む構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、各物品の物品タグが持つ管理情報を箱詰め時に読み取って、それら管理情報を1つの配送箱用タグに書き込むことができる。したがって、その配送箱用タグを配送箱に貼り付けて配送すれば、その配送箱を配送する各段階、例えば配送するトラックや下流の流通センターの倉庫などでは、配送箱に取り付けられた配送箱タグを読み取ることで、配送箱の中にある各物品の情報を読み取ることができる。
なお、配送段階での読取の際、配送箱タグと配送箱内部の物品タグの両方が同時に読み取られる場合も考えられるが、このような場合の混乱を避けるためには、例えば次のような方式が考えられる。すなわち、無線タグに対して、それが配送箱タグであるのか物品タグであるのかを示す識別コードを持たせ(この識別コードは他の識別コードの一部として含まれる形でもよい)、無線タグの読取の際に読取装置はこの識別コードをもとにその無線タグが配送箱タグか物品タグかを識別する。そして読取装置は、物品タグから読み出した物品の管理情報と同じもの(これは物品の個体識別番号で識別できる)が、配送箱タグから読み出した物品の管理情報群の中にあれば、それらは1つの物として認識する。
[第2実施形態]
上記第1実施形態の構成では、いったん配送箱に入れた物品が配送箱から取り出された場合、配送箱内の物品群と、配送箱タグに書き込まれる管理情報群との間に食い違いが起きる可能性がある。そのような問題に対する対処方式の一例をこの第2実施形態として説明する。
上記第1実施形態の構成では、いったん配送箱に入れた物品が配送箱から取り出された場合、配送箱内の物品群と、配送箱タグに書き込まれる管理情報群との間に食い違いが起きる可能性がある。そのような問題に対する対処方式の一例をこの第2実施形態として説明する。
図4は第2実施形態の原理を示す図である。
第1実施形態では1つのアンテナ20しか用いなかったが、第2実施形態では、第1アンテナ20aと第2アンテナ20bの2つのアンテナを用いる。各アンテナ20a、20bは第1実施形態のアンテナ20と同様のループアンテナであり、それが2つ台車10の台12の上方に平行に配設されるわけである。具体的な台車10の構造は、図1に示したものにおいて、アンテナ20を2つに増やした構造となる。上側(台12から遠い側)の第1アンテナ20aは第1信号ケーブル22aで、下側の第2アンテナ20bは第2信号ケーブル22bで、それぞれ制御ユニット100に接続される。なお、制御ユニット100の構成は、図3に示したものに、アンテナが1つ増えた分に対応してタグ読取回路を増設すればよい。増設された読取回路も、制御部120に接続される。もっとも、1つのタグ読取回路に2つのアンテナ20a、20bを接続する構成も考えられる。
第2実施形態では、物品50が配送箱60に入れられるときには、まず上側の第1アンテナ20aによりその物品50の物品タグが検出され、そのあとで下側の第2アンテナ20bによりその物品タグが検出されることになる。逆に物品50が配送箱60から出されるときには、まず第2アンテナ20bが、次いで第1アンテナ20aが物品タグを検出することになる。したがって、制御ユニット100の制御部120は、2つのアンテナ20a、20bが同じ物品タグ(これは物品タグが持つ管理情報の中の、例えば個体識別番号から判別できる)を検出した順序にしたがって、その物品タグを持つ物品50が配送箱60に入れられたか、取り出されたのかを判定する。そして、入れられたと判定した場合は、制御部120はその物品タグから読み出した管理情報をデータ蓄積部130に追加し、取り出されたと判定した場合はその物品タグに対応する管理情報(すなわち個体識別番号等が一致するもの)をデータ蓄積部130から削除する。
このような仕組みにより、データ蓄積部130が持つ管理情報群と、配送箱60の中の物品50群との間に食い違いが生じないようにすることができる。
なお、このような仕組みのためには、第1アンテナ20aと第2アンテナ20bとは、物品50が配送箱60に出し入れされる際に、必ず一方が先に物品タグを検知するようにするのに十分なだけ、両者の間隔をあけて配設する。また、誤り防止のため、物品50が配送箱60に入れられた時と出された時とでアラーム音を変えるようにすれば、作業時の動作を容易に確認することができる。
この実施形態でも、ユーザは、必要な物品50を全て配送箱60に入れ終わると、配送箱タグへのデータ書込を指示し、その結果データが書き込まれた配送箱タグをタグホルダ150から取り出して配送箱60に貼り付ける。
[第3実施形態]
図5を用いて本発明の第3実施形態について説明する。
図5を用いて本発明の第3実施形態について説明する。
この第3実施形態では、図3に示した第1実施形態の制御ユニット100の構成に対し、ネットワーク200を介して在庫管理サーバ300と通信するための通信部160を追加した。台車10自体の構成は図1に示すものと同様でよい。
通信部160は、例えば無線LAN(ローカルエリアネットワーク)接続や携帯電話通信などの無線通信のためのデバイスを備え、無線により、社内LANやインターネットなどのデータ通信のためのネットワーク200に接続する。在庫管理サーバ300は、流通経路での各物品の状態を管理するサーバであり、既存のものでよい。
制御部120は、例えば箱詰めが終わって、データ蓄積部130に蓄積した各物品の管理情報群をユーザの指示により配送箱タグに書き込んだときに、通信部160により在庫管理サーバ300にアクセスし、それら書き込んだ各物品の状態を「箱詰め済み」とする状態変更指示を在庫管理サーバ300に送る。この状態変更指示には、それら各物品を特定するために、それら各物品の個体識別番号を含める。この指示を受けた在庫管理サーバ300は、在庫管理データベースにおけるそれら各物品の状態のデータを「箱詰め済み」に変更する。
また、各物品をどの配送箱に詰めたかを在庫管理サーバ300に登録するのも有益なので、その状態変更指示に対し、それら物品の管理情報を書き込んだ配送箱タグの識別情報を付加して送ることも好適である。無線タグは一般にタグ自身の識別情報を持っているので、配送箱タグの識別情報としてはこのようなタグ自身の識別情報を用いればよい。配送箱タグの識別情報は、タグホルダ150のアンテナ155を介して読み取ればよい。
なお、以上では、配送箱内の物品の管理情報を箱詰め終了時に一括して配送箱タグに書込むタイミングで、在庫管理サーバ300に対して状態変更指示を行ったが、この代わりに、物品が配送箱に入れられる際に物品タグを読み取ったときに、その物品の個体識別情報を在庫管理サーバ300に送り、状態変更を指示するようにしてもよい。また、第2実施形態に適用する場合には、制御部120は、物品が配送箱に入れられるときは「箱詰め済み」の状態へ、取り出されるときには「未箱詰め」へと状態を変化させるよう、指示を行えばよい。
このように、第3実施形態によれば、箱詰めの情報を在庫管理サーバ300の管理するデータベースに反映させることができる。各物品の状態を様々なところから知ることができる。
[第4実施形態]
普及が進んでいるとはいえまだ無線タグは比較的高価なので、現状では各物品(又はその包装)にバーコードなどの可視コードの形で管理情報を印刷したり、或いはそのようなコードを印刷したシールを貼ったりして在庫管理を行っている例が多い。
普及が進んでいるとはいえまだ無線タグは比較的高価なので、現状では各物品(又はその包装)にバーコードなどの可視コードの形で管理情報を印刷したり、或いはそのようなコードを印刷したシールを貼ったりして在庫管理を行っている例が多い。
この第4実施形態では、倉庫内に物品タグが取り付けられた物品と、可視コードが付加された物品とが混在する場合に対応した例である。以下では可視コードとしてバーコードを用いた場合を例示するが、もちろんこれに限らず二次元バーコード等の他のコードを用いてもよい。
図6に、この実施形態の非接触物品管理装置の機能ブロック図を示す。図6において図3に示した構成要素と同様の構成要素には同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、この装置が適用される台車10の構成は、図1に示した物と同様でよい。
この実施形態では、バーコード読取装置70を新たに設け、これを制御ユニット100の制御部120に接続した。バーコード読取装置70は、例えばハンディ型のものであれば、ユーザが手で持ちながら取り扱えるので作業性がよい。しかし、これにかぎられるものではなく、アンテナ20のケースから例えば外側(ループの外側)に張り出す形でバーコード読取装置70を設ければ、ユーザはアンテナ20を通して物品を配送箱に入れる動作の中で、容易にバーコード読取装置70に物品のバーコードを読み取らせることができる。
すなわち、本実施形態では、ユーザは、配送箱に入れようとする物品に無線タグが付いていない場合には、その物品に付されたバーコードをバーコード読取装置70に読み取らせる。読み取られたバーコードの情報、すなわちその物品の管理情報は、制御部120を介してデータ蓄積部130に蓄積される。バーコードのデータ容量では、物品タグが持つ管理情報の全てを表現できない場合は、制御ユニット100に通信部を設け、読み取ったバーコードが示す物品の管理情報を倉庫等の在庫管理サーバから取得し、それをデータ蓄積部130に蓄積するようにしてもよい。
したがって本実施形態では、無線タグを備えた物品の管理情報は第1実施形態と同様アンテナ20で読み取り、無線タグを持たない物品の管理情報はバーコード読取装置70で読み取って、それらを同様にデータ蓄積部130に蓄積することができる。そして、全ての物品を配送箱に入れ終わったあとで、ユーザは、制御部120に指示して、データ蓄積部130に蓄積された管理情報群をタグホルダ150内の配送箱タグに書き込ませ、書込済みの配送箱タグを配送箱に貼り付ける。
このように本実施形態によれば、無線タグを持つ物品も、無線タグを持たずにバーコード等のコード情報を表示した物品も、同様に配送箱タグに書き込んで配送箱に貼り付けることができる。したがって配送箱内に入れられた物品の情報を、物品タグの有無に依らず、配送箱タグから読み取ることができる。
なお、この実施形態では、物品タグを持たない物品のバーコードを読み取る必要があるが、物品タグを持つかどうかをユーザが判断するのは面倒であるし、物品本体に物品タグが取り付けられそれが個装箱に収容されている場合は、物品タグの有無はユーザには判別できない。
そこで、本実施形態では、制御ユニット100にスピーカ170を設け、アンテナ20を介して物品タグを読み取るたびに、スピーカ170から報知音を発するようにしている。このようにすることで、ユーザは、物品タグの有無を気にせずにアンテナ20のループを通して物品を配送箱に入れる動作を行い、その際にスピーカ170から報知音が聞こえなければ、その物品に付されたバーコードをバーコード読取装置70で読み取ればよくなる。
[第5実施形態]
次に図7を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。図7において、図3及び図6に示した構成要素と同様の構成要素には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
次に図7を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。図7において、図3及び図6に示した構成要素と同様の構成要素には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、上述の第4実施形態の構成に加え、物品に付されたバーコード等の可視コードを読み取って得た管理情報を、その物品用の無線タグに書き込み、これをその物品に取り付けるようにする。
このため、本実施形態の制御ユニット100は、物品タグホルダ150bと書き込み用のアンテナ155b、及びそのアンテナ155bを制御して書込を行うタグ書込回路140bを備える。なお、配送箱タグホルダ150a、アンテナ155a、タグ書込回路140aは、第1実施形態(図3等)に示した配送箱タグへの書き込み用のものと同じである。
本実施形態では、制御部120は、バーコード読取装置70で物品のバーコードを読み取るごとに、そのバーコードに対応する物品の管理情報をデータ蓄積部130に蓄積すると共に、タグ書込回路140b及びアンテナ155bを介して物品タグホルダ150bに保持された無線タグに対してその管理情報を書き込む。ここで、物品タグホルダ150bには、あらかじめユーザが無線タグを入れておく。この無線タグは、配送箱タグと同様、一方の面に粘着テープが取り付けられており、この粘着テープにより物品に対して貼り付けることができる。
物品に貼り付ける無線タグを、必要になる都度ユーザが物品タグホルダ150bにセットするのでは煩雑に感じられる場合もあるので、そのような場合には、物品タグホルダ150bに、複数の無線タグを収容する収容室と、無線タグに対する書込を行う書込室とを設け、収容室から書込室に1つずつ無線タグを自動供給する機構を設ければよい。この場合、収容室は電波が届かないように遮蔽をすることで、誤って収容室内の無線タグにデータが書き込まれるのを防止することも好適である。なお、同様の機構を配送箱タグホルダ150aに設けてももちろんよい。
このように第5実施形態によれば、物品タグを持たない物品に対しても、読み取ったバーコードに対応する管理情報を書き込んだ無線タグを取り付けることができる。したがって、箱詰め以降の配送又は流通の過程において、例えば配送箱から個々の物品を取り出した場合などにおいて、全ての物品に対して無線タグの読取・書込という同一の取扱で管理が可能になるという利点がある。
なお、本実施形態の装置のうち以上に説明した以外の部分は、上記第4実施形態のものと同様でよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、以上に示したのはあくまで例示に過ぎず、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、配送箱タグや、物品にあとから取り付ける無線タグとして粘着テープを備えたものを例示したが、この他にも様々な取り付け方式があり、本発明はどのような取り付け方式を用いてもよい。
また、上記各実施形態では、タグホルダ150にセットされた配送箱タグをユーザが取り出して配送箱に貼付していたが、このようなタグホルダ150の代わりに配送箱タグを配送箱に自動貼付する機構を設けてもよい。この場合、配送箱は、その一側面を自動貼付機構に密着させる形で台12に載置する。この密着状態を維持するために、配送箱を把持する機構を台車10に設けることも好適である。
また、上記各実施形態のように配送箱タグに管理情報群を書き込んだあとで配送箱に貼付する代わりに、配送箱タグが取り付けられた配送箱を台車10に載せ、その配送箱タグに対し制御ユニット100から管理情報群を書き込む構成としてもよい。この場合、各配送箱における配送箱タグの取り付け位置を規格化しておき、制御ユニット100には無線タグ書込装置をその取り付け位置に対応する位置に設ければよい。なお、この場合、配送箱の向きを間違えるなどすれば、配送箱タグへの書込ができない場合がある。そこで、無線タグ書込装置が配送箱タグ(配送箱タグか物品タグかは、上で例示したようにタグから読み出した識別情報で識別すればよい)と通信できているかどうかを判定し、アンテナ20で物品タグを読み取ったにもかかわらず配送箱タグを検知できない場合は、アラームを発して、ユーザに配送箱の置き直しを促すようにすることも好適である。
また、物品タグと配送箱タグとの無線周波数を変えてもよい。例えば、物品タグに高周波数のものを用い、配送箱タグに低周波数を用いることにより、物品タグと配送箱タグとの混信がなくなる。また、物品タグとして小型のICタグを用いることができるとともに、配送箱タグとして通信可能な距離が大きいものを用いることができる。
また、以上の例では、物品タグを読み取るためのアンテナ20として、台車10の台と同程度のサイズのループアンテナを用い、物品を配送箱に入れる際、そのループの中を物品が通るようにしたが、このようなアンテナも一例に過ぎない。配送箱を台車10の上に載置した場合、配送箱の上部開口に対して物品を入れる作業において、その物品が通過する通過領域はある程度限定される(例えば、その開口の上部を物品は必ず通るはずである)ので、そのような通過領域をカバーするようなアンテナであれば、上記実施形態のアンテナ20として用いることができる。
また、配送箱に対する物品50の出し入れを検知するために第二のアンテナをもうけたが、これに換えて、上下に設けた2組の光電センサを用いて物品50の出し入れを検知するようにしてもよい。
また、以上の例では、非接触式物品管理装置を組み込んだ台車10を提示したが、このように台車に組み込むものに限らず、例えば梱包作業のための固定された作業台や、箱詰め作業ライン上の場所などに、上記の非接触式物品管理装置を組み込むようにしてももちろんよい。
10 台車、12 台、14 キャスター、16 ハンドル、18 支持柱、20 アンテナ、22 信号ケーブル、100 制御ユニット、110 タグ読取回路、120 制御部、130 データ蓄積部、140 タグ書込回路、150 タグホルダ、155 アンテナ。
Claims (9)
- 包装容器の開口に対して管理対象物が入れられる際に該管理対象物が通過する通過領域を通信範囲に収め、該通過領域を通る管理対象物が備える第1の無線タグと通信するアンテナと、
該アンテナを介した通信により、前記第1の無線タグから前記管理対象物の管理情報を読み取る無線タグ読取部と、
前記読取部で読み取られた1以上の管理対象物の管理情報を、前記包装容器に取り付け可能な又は前記包装容器に取り付けられた第2の無線タグに対して、書き込む無線タグ書込部と、
を備える非接触式物品管理装置。 - 前記読取部により読み取られた、前記通過領域を通過した1以上の管理対象物の管理情報を蓄積する蓄積部を更に備え、
前記無線タグ書込部は、ユーザから書込指示を受けたときに、そのとき前記蓄積部に蓄積されたすべての管理情報を前記第2の無線タグに書き込む、
ことを特徴とする請求項1記載の非接触式物品管理装置。 - 前記アンテナは、前記包装容器の開口の近傍に配置され、該開口の近傍の前記通過領域を取り巻くループアンテナであることを特徴とする請求項1又は2記載の非接触式物品管理装置。
- 前記アンテナとして、前記包装容器の開口に対して入れられる際に管理対象物が通過する通過経路に沿った異なる領域をそれぞれ通信範囲に収める2以上のアンテナが設けられ、
前記無線タグ読取部は、それら2以上のアンテナが同じ管理対象物の第1の無線タグを検出した順序に基づき、該管理対象物が前記包装容器に入れられたのか前記包装容器から取り出されたのかを判定し、入れられたと判定した場合には該第1の無線タグから読み取った管理情報を前記蓄積部に追加し、取り出されたと判定した場合には該第1の無線タグの管理情報を前記蓄積部から削除する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非接触式物品管理装置。 - 前記管理対象物の表面に表示されたコードを光学的に読み取り、読み取ったコードが示す管理情報を前記蓄積部に蓄積させる光学読取部、を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の非接触式物品管理装置。
- 前記光学読取部が管理対象物から読み取ったコードが示す管理情報を、該管理対象物に取付可能な無線タグに書き込む手段、
を更に備える請求項5記載の非接触式物品管理装置。 - 前記無線タグ読取部が前記第1の無線タグから管理情報を読み取った際に、この読取の事実を示す通知をユーザに対して発する読取通知部、を更に備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の非接触式物品管理装置。
- 前記無線タグ読取部で前記第1の無線タグから読み取った管理情報に基づき、該管理情報に対応する管理対象物が前記包装容器に詰められた旨を示す通知を、前記管理対象物の在庫管理処理を行う在庫管理サーバへと送信する通知手段、
を更に備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の非接触式物品管理装置。 - 1以上の管理対象物を収容するための収容箱を載せて移動するための台車であって、前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の非接触式物品管理装置を備える台車。
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JP2004369879A JP2006176249A (ja) | 2004-12-21 | 2004-12-21 | 非接触式物品管理装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009098036A (ja) * | 2007-10-17 | 2009-05-07 | Daiwa Can Co Ltd | 容器のシール不良検査方法 |
US7661598B2 (en) | 2006-12-28 | 2010-02-16 | Fujitsu Limited | Mechanism for attaching RFID tag, transfer device and transfer system using RFID tag |
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CN113112207A (zh) * | 2021-04-29 | 2021-07-13 | 深圳市坤同智能仓储科技有限公司 | 一种基于射频技术的智能货架物料管理系统及方法 |
-
2004
- 2004-12-21 JP JP2004369879A patent/JP2006176249A/ja active Pending
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