JP2006176022A - 四輪駆動車の動力伝達装置 - Google Patents

四輪駆動車の動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 前輪と後輪とに対するトルク分配比を自在に設定することにより、四輪駆動車の走行性能を飛躍的に向上させる。
【解決手段】 前輪と後輪とに動力を伝達する動力伝達装置10には、変速機構14を介して変速されたエンジン動力が伝達される変速出力軸15と、変速出力軸15からのエンジン動力を前輪に向けて出力する前輪出力軸20と、変速出力軸15からのエンジン動力を後輪に向けて出力する後輪出力軸17とが組み込まれている。また、変速出力軸15と前輪出力軸20との間には締結状態と開放状態とに切り換えられる前輪クラッチ19が設けられ、変速出力軸15と後輪出力軸17との間には締結状態と開放状態とに切り換えられる後輪クラッチ16が設けられている。このように、前輪クラッチ19と後輪クラッチ16とを設けることにより、前輪と後輪とのトルク分配比を自在に設定することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、前輪と後輪とに動力を伝達する四輪駆動車の動力伝達装置に関する。
近年、車両の悪路走破性や操縦安定性を向上させるため、前輪と後輪との双方に駆動力を伝達するようにした四輪駆動車が急速に普及している。このような四輪駆動車に搭載される動力伝達装置には、前輪と後輪とを機械的に直結するパートタイム方式や、前輪と後輪とを差動機構やカップリングを介して連結するフルタイム方式がある。
パートタイム方式にあっては、前後輪の回転差を吸収することが困難であるため、いわゆるタイトコーナブレーキ現象が生じることにより、タイヤの摩耗を増大させたり燃費を悪化させたりするおそれがある。これに対し、フルタイム方式にあっては、遊星歯車などによって構成される差動機構を備えるため、前後輪の回転差を吸収しながら前後輪を滑らかに駆動させることが可能である。しかしながら、フルタイム方式であっても、一方の駆動輪がスリップした場合には、他方の駆動輪に伝達される駆動トルクが減少するため、車両の走行性能が低下してしまうおそれがあった。
そこで、差動機構の動作を制限するクラッチ等を組み込み、走行状況に応じてクラッチ機構を締結することにより、前後輪に対するトルク分配比を50:50に可変制御するようにした動力伝達装置が開発されている(たとえば、特許文献1参照)。このような動力伝達装置を搭載することにより、一方の駆動輪にスリップが生じた場合であっても、他方の駆動輪に伝達される駆動トルクを不要に低下させることがなく、四輪駆動車の悪路走破性等を高めることが可能となる。
特開平5−263880号公報
しかしながら、トルク分配比を可変させるようにした従来の動力伝達装置にあっては、差動機構の構造によって設定される所定のトルク分配比と、差動機構の動作を制限して得られるトルク分配比(50:50)との間でトルク分配比を可変制御するものであり、前輪側に多くのトルクを分配する前輪駆動車の動力特性と、後輪側に多くのトルクを分配する後輪駆動車の動力特性とを両立させることは不可能であった。つまり、クラッチ機構を締結することにより、一方の駆動輪に偏って分配されていた駆動トルクを、双方の駆動輪に均等に分配するものであるため、クラッチ機構を締結しても他方の駆動輪に多くの駆動トルクを分配することはできなかった。
たとえば、車両の直進安定性を向上させるためには、前輪側に多くの駆動トルクを分配して前輪駆動車の動力特性を得ることが好ましいとされる一方、車両の加速性能を向上させるためには、後輪側に多くの駆動トルクを分配して後輪駆動車の動力特性を得ることが好ましいとされるように、様々な走行状況に対応させて四輪駆動車の走行性能を向上させるためには、前輪駆動車と後輪駆動車との双方の動力特性を得ることが必要となっていた。
本発明の目的は、前輪と後輪とに対するトルク分配比を自在に設定することにより、車両の走行性能を向上させることにある。
本発明の四輪駆動車の動力伝達装置は、前輪と後輪とに動力を伝達する四輪駆動車の動力伝達装置であって、変速機構を介して変速された動力が伝達される変速出力軸と、前記前輪と前記変速出力軸との間に設けられ、前記前輪に動力を伝達する前輪出力軸と、前記後輪と前記変速出力軸との間に設けられ、前記後輪に動力を伝達する後輪出力軸と、前記変速出力軸と前記前輪出力軸との間に設けられ、動力を伝達する締結状態と動力を遮断する開放状態とに切り換えられる前輪クラッチと、前記変速出力軸と前記後輪出力軸との間に設けられ、動力を伝達する締結状態と動力を遮断する開放状態とに切り換えられる後輪クラッチとを有することを特徴とする。
本発明の四輪駆動車の動力伝達装置は、前記前輪出力軸と前記後輪出力軸とのいずれか一方を前記変速出力軸と同軸上に設け、他方を前記変速出力軸に対して平行に設けることを特徴とする。
本発明の四輪駆動車の動力伝達装置は、前記前輪クラッチと前記後輪クラッチとのクラッチドラムにそれぞれ伝達歯車を設け、前記伝達歯車を相互に噛み合わせることを特徴とする。
本発明の四輪駆動車の動力伝達装置は、前記変速出力軸と前記前輪出力軸との回転数差に基づいて前記前輪クラッチの締結力をフィードバック制御し、前記変速出力軸と前記後輪出力軸との回転数差に基づいて前記後輪クラッチの締結力をフィードバック制御することを特徴とする。
本発明によれば、前輪クラッチと後輪クラッチとを設けるようにしたので、前輪と後輪とのトルク分配比を自在に設定することができる。たとえば、前輪に対するトルク分配比を高めることにより、車両の直進安定性を高めることができるだけでなく、後輪に対するトルク分配比を高めることにより、車両の加速性能を向上させることができる。このように、相反する前輪駆動車と後輪駆動車との動力特性を得ることができるため、車両の走行性能を飛躍的に向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である動力伝達装置10が搭載される四輪駆動車11を示す概略図であり、図2は図1の動力伝達装置10を概略的に示すスケルトン図である。また、図3は図2に示す符号Aの範囲で動力伝達装置10を示す部分断面図である。
図1および図2に示すように、四輪駆動車11に縦置きに搭載される動力伝達装置10には、エンジン12に連結される変速入力軸13と、これに変速機構14を介して連結される変速出力軸15とが組み込まれており、変速出力軸15には後輪クラッチ16を介して後輪出力軸17が連結されるとともに、歯車列18と前輪クラッチ19とを介して前輪出力軸20が連結されている。そして、変速機構14を介して変速されるエンジン動力は、後輪出力軸17からプロペラシャフト21やリヤデファレンシャル機構22を介して後輪23に伝達され、前輪出力軸20からフロントデファレンシャル機構24を介して前輪25に伝達されるようになっている。つまり、図示する動力伝達装置10を介して四輪駆動車11の前輪25と後輪23とに動力が分配されるようになっている。
また、図2に示すように、エンジン12のクランク軸30にはトルクコンバータ31が連結され、トルクコンバータ31のタービン軸32には変速入力軸13の一端が連結されている。変速入力軸13の他端には、遊星歯車列、クラッチ、ブレーキ等を備える変速機構14が連結されており、この変速機構14に組み込まれるクラッチやブレーキを制御することにより、変速入力軸13から変速出力軸15に伝達される動力の伝達径路を切り換え、エンジン動力を変速することが可能となっている。
変速出力軸15と、これと同軸上に設けられる後輪出力軸17との間には、後輪23に動力を分配する後輪クラッチ16が装着されている。図3に示すように、この後輪クラッチ16は、変速出力軸15に固定されるクラッチハブ16aと、後輪出力軸17に固定されるクラッチドラム16bとを備えている。クラッチハブ16aとクラッチドラム16bとの間には、複数のクラッチプレート16cが組み込まれており、クラッチドラム16bには油圧ピストン16dが摺動自在に収容されている。この油圧ピストン16dとクラッチドラム16bとにより区画される油圧室16eに対して作動油を供給することにより、油圧ピストン16dによってクラッチプレート16cは相互に押圧され、後輪クラッチ16は締結状態に切り換えられる一方、油圧室16eから作動油を排出することにより、クラッチプレート16cの押圧状態は解放され、後輪クラッチ16は解放状態に切り換えられるようになっている。
また、変速出力軸15には駆動歯車18aが固定され、変速出力軸15に平行となる中間軸33には駆動歯車18aに噛み合う従動歯車18bが固定されている。そして、この中間軸33と前輪出力軸20との間には、前輪25に動力を分配する前輪クラッチ19が設けられている。この前輪クラッチ19は、前述の後輪クラッチ16と同様に、中間軸33に固定されるクラッチハブ19aと、前輪出力軸20に固定されるクラッチドラム19bとを備えている。クラッチハブ19aとクラッチドラム19bとの間には、複数のクラッチプレート19cが組み込まれており、クラッチドラム19bには油圧ピストン19dが摺動自在に収容されている。この油圧ピストン19dとクラッチドラム19bとにより区画される油圧室19eに対して作動油を供給することにより、油圧ピストン19dによってクラッチプレート19cは相互に押圧され、前輪クラッチ19は締結状態に切り換えられる一方、油圧室19eから作動油を排出することにより、クラッチプレート19cの押圧状態は解放され、前輪クラッチ19は解放状態に切り換えられることになる。
続いて、図4は動力伝達装置10の制御系を示すブロック図である。なお、図4には前輪クラッチ19および後輪クラッチ16を制御するための制御系が示されている。図4に示すように、前輪クラッチ19には圧力調整弁34を介して調圧された作動油が供給されるようになっており、後輪クラッチ16にも圧力調整弁35を介して調圧された作動油が供給されるようになっている。これらの圧力調整弁34,35は電磁制御弁となっており、ミッション制御ユニット40(以下、制御ユニットという)から出力される駆動信号に応じて供給油圧を調圧し、各クラッチ16,19の締結力を制御することが可能となっている。
制御ユニット40には複数の各種センサが接続されており、各種センサから入力される各種信号に基づいて、制御ユニット40は前輪クラッチ19および後輪クラッチ16の締結力を設定するとともに、これに対応して作動油を調圧するようになっている。制御ユニット40に接続される各種センサとしては、変速出力軸15の回転数を検出する変速回転数センサ41、後輪出力軸17の回転数を検出する後輪回転数センサ42、前輪出力軸20の回転数を検出する前輪回転数センサ43、スロットルバルブの開度(スロットル開度Th)を検出するスロットル開度センサ44、操舵輪の操舵角θを検出する操舵角センサ45、車両にかかる横方向加速度(横G)を検出する横Gセンサ46、シフトレンジを検出するインヒビタスイッチ47、エンジン回転数などのエンジン状態を検出するエンジン制御ユニット48、そしてABS(アンチロックブレーキシステム)の作動状態を検出するABS制御ユニット49などが設けられている。制御ユニット40は入力される各種信号に基づいて車両状況を検出し、格納される制御プログラムに基づき前輪クラッチ19および後輪クラッチ16の締結制御を実行する。なお、制御ユニット40は、各種制御信号を演算するCPUと、各種制御データや制御プログラムを格納するROMと、一時的にデータを格納するRAMなどを備えている。
次いで、前輪クラッチ19および後輪クラッチ16の締結制御について説明する。図5は制御ユニット40によって実行されるクラッチ締結制御の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS1では、前輪回転数センサ43や後輪回転数センサ42からの出力信号に基づいて車速Vが検出され、ステップS2では、スロットル開度センサ44からの出力信号に基づいてスロットル開度Thが検出され、続くステップS3では、操舵角センサ45からの出力信号に基づいて操舵角θが検出される。そして、ステップS4では、車速V、スロットル開度Th、操舵角θに基づいて所定の分配比マップを参照することにより、前輪25と後輪23とに分配するトルク比である目標分配比が設定される。つまり、車速V、スロットル開度Th、操舵角θに基づいて車両の走行状況を把握するとともに、この走行状況に対応した目標分配比が設定されるようになっている。なお、車速Vは前輪出力軸20の回転数や後輪出力軸17の回転数から演算しても良く、双方の回転数の平均値から演算しても良い。また、目標分配比を設定する際に参照される分配比マップは、予め試験やシミュレーションなどを行うことによって設定されるものである。
続いて、ステップS5では、目標分配比に基づき前輪25側に分配される前輪トルクと後輪23側に分配される後輪トルクとが一致するか否かが判定される。前輪トルクと後輪トルクとが一致する場合、つまり前後輪23に対する駆動トルクの目標分配比が50:50である場合には、ステップS6,S7に進み、前輪クラッチ19および後輪クラッチ16が共に締結されることになる。なお、前輪クラッチ19および後輪クラッチ16を締結する際には、エンジントルクや変速状況に応じて供給油圧を増減させても良い。
一方、ステップS5において、前輪トルクと後輪トルクとが一致しないと判定された場合には、続くステップS8において、前輪トルクが後輪トルクを上回るか否かが判定される。前輪トルクが後輪トルクを上回る場合、つまり前輪駆動車の走行特性を得る場合には、ステップS9において前輪クラッチ19が締結される一方、ステップS10において目標分配比に基づき後輪クラッチ16がスリップ制御されることになる。つまり、前輪クラッチ19を完全に締結した上で、後輪クラッチ16を滑り制御することにより、前後輪23,25のトルク分配比を100:0〜50:50の間で制御することが可能となる。
そして、ステップS8において、後輪トルクが前輪トルクを上回ると判定され、後輪駆動車の走行特性に設定される場合には、ステップS11において後輪クラッチ16が締結される一方、ステップS12において目標分配比に基づき前輪クラッチ19がスリップ制御されることになる。つまり、後輪クラッチ16を完全に締結した上で、前輪クラッチ19を滑り制御することにより、前後輪23,25のトルク分配比を0:100〜50:50の間で制御することが可能となる。
このように、前輪クラッチ19と後輪クラッチ16とを設けることにより、前輪25と後輪23とに分配される駆動トルクの分配比を自在に設定することができる。たとえば、前輪25に対するトルク分配比を高めることにより、前輪25に対して駆動トルクを多く分配することができ、車両の直進安定性を向上させることができる一方、後輪23に対するトルク分配比を高めることにより、後輪23に対して駆動トルクを多く分配することができ、車両の加速性能を向上させることができる。このように、相反する走行性能を得ることができるため、車両の走行性能を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、前輪クラッチ19や後輪クラッチ16の経年変化に影響されることなく締結制御を実行するため、制御ユニット40は前輪クラッチ19や後輪クラッチ16の滑り状態を検出するとともに、滑り状態に応じて前輪クラッチ19や後輪クラッチ16に対する供給油圧をフィードバック制御している。つまり、前輪クラッチ19を完全に締結する油圧を供給した状態のもとで、変速出力軸15と前輪出力軸20との間に所定の回転数差が生じていた場合には、前輪クラッチ19に滑りが生じているため、前輪クラッチ19に対する供給油圧を引き上げることにより、前輪クラッチ19の滑りを解消するようにしている。同様に、後輪クラッチ16にあっても、変速出力軸15と後輪出力軸17との回転数差と、後輪クラッチ16に対する供給油圧とを比較判定することにより、後輪クラッチ16の滑りを検出して供給油圧をフィードバック制御するようになっている。
このように、滑り状態に応じて前輪クラッチ19や後輪クラッチ16に供給する油圧をフィードバック制御することにより、前輪クラッチ19や後輪クラッチ16の制御精度を高めることができるだけでなく、トルク分配比を変更する際の応答性を向上させることが可能となる。なお、前輪クラッチ19の滑り状態を検出する際には後輪クラッチ16が開放状態に切り換えられ、後輪クラッチ16の滑り状態を検出する際には前輪クラッチ19が開放状態に切り換えられるようになっている。
また、前輪クラッチ19と後輪クラッチ16とを設けるようにしたので、車両を牽引する際にはこれらのクラッチ16,19を開放状態に切り換えることにより、前輪25または後輪23から入力される駆動力を変速機構14に伝達してしまうことがなく、変速機構14を構成する遊星歯車、ブレーキ、クラッチ、回転軸、軸受などの焼付きを防止することができる。たとえば、牽引時に前輪クラッチ19や後輪クラッチ16を開放する際の手順としては、セレクトレバーがNレンジに操作されているにも拘わらず、前輪25または後輪23の車輪速が所定速度を超えた場合にクラッチ16,19を開放するようにしても良い。また、運転手の手動操作に基づいて、前輪クラッチ19や後輪クラッチ16を開放するようにしても良い。
続いて、本発明の他の実施の形態である動力伝達装置50について説明する。図6は本発明の他の実施の形態である動力伝達装置50を概略的に示すスケルトン図であり、図7は図6に示す符号Aの範囲で動力伝達装置50を示す部分断面図である。なお、図2および図3に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6および図7に示すように、変速出力軸51とこれの同軸上に設けられる後輪出力軸52との間には後輪クラッチ53が設けられており、後輪クラッチ53は変速出力軸51に固定されるクラッチドラム53aと、後輪出力軸52に固定されるクラッチハブ53bとを有している。また、変速出力軸51とこれに平行に設けられる前輪出力軸54との間には前輪クラッチ55が設けられており、前輪クラッチ55は、前輪出力軸54に固定されるクラッチハブ55aと、前輪出力軸54に回転自在に支持されるクラッチドラム55bとを有している。
これらのクラッチドラム53b,55bは隣接して配置されており、後輪クラッチ53を構成するクラッチドラム53bの外周には伝達歯車としての駆動歯車56が形成され、前輪クラッチ55を構成するクラッチドラム55bの外周には駆動歯車56に噛み合う伝達歯車としての従動歯車57が形成されている。つまり、駆動歯車56の内側に後輪クラッチ53が収容され、従動歯車57の内側に前輪クラッチ55が収容されるようになっている。このように、前輪クラッチ55と後輪クラッチ53とを配置することにより、後輪クラッチ53と駆動歯車56を軸方向に並べる必要がないとともに、前輪クラッチ55と従動歯車57を軸方向に並べる必要がなく、動力伝達装置50を軸方向に短縮することができ、動力伝達装置50の小型化を達成することが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、動力伝達装置10,50には遊星歯車式の自動変速機構14が組み込まれているが、これに限られることはなく、平行軸式の自動変速機構、ベルト式やトロイダル式の無段変速機構、更には平行軸式の手動変速機構を組み込むようにしても良い。
また、前輪クラッチ19,55や後輪クラッチ16,53として、油圧制御によって締結状態と開放状態とに切り換えられる摩擦式の多板クラッチが設けられているが、これに限られることはなく、たとえば、電磁コイルに励磁電流を通電して電磁力を生じさせることにより、締結状態と開放状態とに切り換えられる電磁クラッチであっても良い。さらに、多板クラッチに限られることはなく、単板クラッチであっても良いことは言うまでもない。
本発明の一実施の形態である動力伝達装置が搭載される四輪駆動車を示す概略図である。 図1の動力伝達装置を概略的に示すスケルトン図である。 図2に示す符号Aの範囲で動力伝達装置を示す部分断面図である。 動力伝達装置の制御系を示すブロック図である。 制御ユニットによって実行されるクラッチ締結制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態である動力伝達装置を概略的に示すスケルトン図である。 図6に示す符号Aの範囲で動力伝達装置を示す部分断面図である。
符号の説明
10 動力伝達装置
11 四輪駆動車
13 変速入力軸
14 変速機構
15 変速出力軸
16 後輪クラッチ
17 後輪出力軸
19 前輪クラッチ
20 前輪出力軸
23 後輪
25 前輪
40 ミッション制御ユニット
41 変速回転数センサ
42 後輪回転数センサ
43 前輪回転数センサ
50 動力伝達装置
51 変速出力軸
52 後輪出力軸
53 後輪クラッチ
53b クラッチドラム
54 前輪出力軸
55 前輪クラッチ
55b クラッチドラム
56 駆動歯車(伝達歯車)
57 従動歯車(伝達歯車)

Claims (4)

  1. 前輪と後輪とに動力を伝達する四輪駆動車の動力伝達装置であって、
    変速機構を介して変速された動力が伝達される変速出力軸と、
    前記前輪と前記変速出力軸との間に設けられ、前記前輪に動力を伝達する前輪出力軸と、
    前記後輪と前記変速出力軸との間に設けられ、前記後輪に動力を伝達する後輪出力軸と、
    前記変速出力軸と前記前輪出力軸との間に設けられ、動力を伝達する締結状態と動力を遮断する開放状態とに切り換えられる前輪クラッチと、
    前記変速出力軸と前記後輪出力軸との間に設けられ、動力を伝達する締結状態と動力を遮断する開放状態とに切り換えられる後輪クラッチとを有することを特徴とする四輪駆動車の動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の四輪駆動車の動力伝達装置において、前記前輪出力軸と前記後輪出力軸とのいずれか一方を前記変速出力軸と同軸上に設け、他方を前記変速出力軸に対して平行に設けることを特徴とする四輪駆動車の動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の四輪駆動車の動力伝達装置において、前記前輪クラッチと前記後輪クラッチとのクラッチドラムにそれぞれ伝達歯車を設け、前記伝達歯車を相互に噛み合わせることを特徴とする四輪駆動車の動力伝達装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の四輪駆動車の動力伝達装置において、前記変速出力軸と前記前輪出力軸との回転数差に基づいて前記前輪クラッチの締結力をフィードバック制御し、前記変速出力軸と前記後輪出力軸との回転数差に基づいて前記後輪クラッチの締結力をフィードバック制御することを特徴とする四輪駆動車の動力伝達装置。
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