JP2006175970A - ガラスラン及びドアのシール構造 - Google Patents

ガラスラン及びドアのシール構造 Download PDF

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Hiroaki Nishikawa
洋明 西川
Mitsunobu Teramoto
光伸 寺本
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Abstract

【課題】ドアガラスの開閉に起因するずれ移動を効果的に抑止することができ、かつ、ドアウエザストリップのずれ移動をも抑止することのできるガラスラン及びドアのシール構造を提供する。
【解決手段】ガラスラン1は、断面略コ字状をなす本体部11と、一対のシールリップ12,13とを具備し、本体部11が、車両のドアDFの外周に沿って設けられたサッシュDSの内周に取着されている。また、ガラスラン1は、そのコーナー部に相当する部位が型成形部5等により構成されている。ガラスラン1は、型成形部5において、サッシュDS側に突出し、サッシュDSを貫通して、サッシュDSの外周に取付けられるドアウエザストリップ31に対して係止可能な突起73を備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ガラスラン及びドアのシール構造に関するものである。
一般に、自動車のドアのドアガラス開口部の周縁にはガラスランが設けられている。ガラスランは、ほぼ直線状(長尺状)に成形された押出成形部と、押出成形部同士を所定の角度をなした状態で接続する型成形部とから構成されており、例えばドアのドアガラス開口部の形状に沿って前縦辺部、上辺部及び後縦辺部からなる。また、ガラスランは、その断面方向から見ると、基底部及び該基底部から上記ドアガラス開口部の内周方向(中心方向)に延びる一対の側壁部よりなる略コ字状の本体部と、前記両側壁部の略先端から本体部内側に延びる一対のシールリップとを有する。上記ガラスランは、本体部がドアサッシュに取着され、ドアガラスの車内側及び車外側が前記一対のシールリップによりシールされる。
なお、ガラスランを構成する素材としては、エチレン−α−オレフィン非共役ジエン共重合体(EPDM)や、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等が知られている。
ところで、ドアガラスの開閉に起因するずれ応力がガラスランに作用することがあり、この場合、ガラスランが長手方向にずれ移動を起こすことが懸念される。そこで、当該ずれ移動を防止するための技術として、型成形部に移動防止用の係止片を設けることが知られている。この係止片が、ドアサッシュの端縁等に当接・係止させられることで、ガラスランのずれ移動が規制されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−158950号公報
その一方で、ドア外周縁には、自動車ボディとドアとの間をシールするためのドアウエザストリップが取付けられる。このドアウエザストリップは、一般的に組付性、シール性の観点からサッシュ(リテーナ)に対して嵌合により取付けられている。このドアウエザストリップに関しても、ドアの開閉に起因するずれ応力が作用することがあり、ドアウエザストリップが長手方向にずれ移動を起こすことが懸念される。そこで、当該ずれ移動を規制するべく、ドアウエザストリップをサッシュに対しクリップや両面テープ等で固定することも行われている。しかしながら、ドアの上辺部においては、その長手方向に所定間隔でクリップで留めるとクリップ間のシール性が低くなり、また、その長手方向全長を両面テープで固定する場合はシール性は改善されるが、組付け性や両面テープによるコストアップの問題が生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドアガラスの開閉に起因するずれ移動を効果的に抑止することができ、かつ、ドアウエザストリップのずれ移動をも抑止することのできるガラスラン及びドアのシール構造を提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.基底部及び該基底部からドアガラス開口部の内周方向に延びる一対の側壁部よりなり断面略コ字状をなす本体部と、前記両側壁部の略先端から本体部内側に延びる一対のシールリップとを有し、
前記本体部が、車両のドアの外周に沿って設けられたサッシュの内周に取着されてなり、コーナー部に相当する部位が型成形部により構成されてなるガラスランであって、
前記型成形部において、前記本体部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に突出し、前記サッシュを貫通して、前記サッシュの外周に取付けられるドアウエザストリップに対して係止可能な突起を具備することを特徴とするガラスラン。
手段1によれば、型成形部に設けられた突起がサッシュを貫通するようになっている。このため、突起がサッシュに対して係止され、これによりガラスランの移動を規制することができる。従って、ドアガラスの開閉に際してガラスランにずれ応力が作用し、当該ガラスランが位置ずれしてしまうといった事態を抑制することができる。
また、突起がドアウエザストリップに対しても係止されるようになっている。このため、ドアの開閉に際してドアウエザストリップに応力がかかったとしても、ドアウエザストリップのずれ移動が突起によって規制され、ドアウエザストリップが位置ずれしてしまうといった事態を抑制することができる。
さらに、ガラスランを係止・固定する手段の他に、ドアウエザストリップを係止・固定する手段(例えば、クリップや両面テープ等)を別途設ける必要がなく、構成の簡略化及び作業効率の向上を図ることができる。
手段2.基底部及び該基底部からドアガラス開口部の内周方向に延びる一対の側壁部よりなり断面略コ字状をなす本体部と、前記両側壁部の略先端から本体部内側に延びる一対のシールリップとを有し、
前記本体部が、車両のドアの外周に沿って設けられたサッシュの内周に取着されてなり、コーナー部に相当する部位が型成形部により構成されてなるガラスランであって、
前記型成形部において、前記本体部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に突出する突起を備え、
前記突起は、前記サッシュの孔部又は切欠き部に対して挿通されるとともに、
前記サッシュの外周側に対し嵌合により取付けられる基底部、前記基底部から延出し内部に中空部を有するシール部、及び、前記シール部の基端部から延出するリップ部を具備するドアウエザストリップの孔部又は切欠き部に対し、係止可能に構成されていることを特徴とするガラスラン。
手段2によれば、突起がサッシュの孔部又は切欠き部に対して挿通されることでガラスランをサッシュに対して係止可能に構成することができる。また、突起がドアウエザストリップの孔部又は切欠き部に対して係止されることでドアウエザストリップの移動を規制することができる。結果として、上記手段1の作用効果が奏される。
なお、ドアウエザストリップに対して形成される孔部・切欠き部は、ドアウエザストリップの押出成形法により形成された押出成形部において形成してもよいし、前記押出成形部同士が所定の角度をなした状態で相互に接続されるように前記押出成形部の端部に対して型成形法により接続形成された型成形部において形成してもよい。前者の場合には、押出成形部のシール部の内部においてブリッジを形成することができるため、突起がドアウエザストリップの基底部より突出する場合でも、当該突起の突出した部分をブリッジと基底部との間の空間に位置させることで、シール部の潰れ変形を阻害しないよう構成することができる。一方、後者の場合には、型成形に際して同時に孔部・切欠き部を形成することができる。
手段3.前記突起は、その略先端部から前記突起の突出方向に対して交差する方向又は略直交する方向に延びる係止部を具備することを特徴とする手段1又は2に記載のガラスラン。
手段3によれば、係止部によってガラスランの抜け方向(ドアガラス開口部の内周方向)への移動が規制される。このため、ガラスランがサッシュから外れてしまったり、垂れ下がってしまったりすることを抑止することができる。
手段4.前記突起は、前記型成形部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に延出する基部と、該基部の一部からさらに外周方向に延出する延出部とを備え、前記係止部は、前記延出部の略先端部から前記基部と対向するようにして延在することを特徴とする手段3に記載のガラスラン。
係止部をサッシュに挿通させるためには、サッシュに対して係止部の大きさに合わせた十分な大きさの孔部又は切欠き部を形成する必要がある。一方で、孔部等があまりにも大きいと、孔部等と突起との間でずれ移動が生じてしまうことも懸念される。この点、本手段4によれば、型成形部から突出する基部と係止部とが対向するようにして設けられているため、基部と孔部等との隙間を極力小さくすることができる。従って、上記不具合を解消することができ、結果として、ガラスランの位置ずれを効果的に抑制することができる。
手段5.前記ドアウエザストリップは、前記係止部と前記基部とで挟持されることを特徴とする手段4に記載のガラスラン。
手段5によれば、ドアウエザストリップが係止部と基部とで挟持されることで、ドアウエザストリップに対する突起の係止状態をより確実に維持することができ、結果として、ドアウエザストリップの位置ずれを効果的に抑制することができる。さらに、ドアウエザストリップの取付状態のより一層の安定化が図られる。
手段6.前記突起は、型成形部を構成する素材よりも硬質の素材により構成されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載のガラスラン。
手段6によれば、突起が、型成形部を構成する素材よりも硬質の素材よりなるので、上記規制がより確実に行われる。なお、「硬質の素材」とは、硬質樹脂材料や金属等が含まれる。特に、硬質樹脂材料を採用する場合には、熱に強い、錆びない、軽量化が図られる等のメリットがある。また、金属としては、例えば、鉄等に亜鉛メッキを施したものやステンレス、アルミニウム等の錆びにくい金属を採用することが望ましい。また、本手段6の作用効果をより確実に奏せしめるためには、突起が、80℃の高温雰囲気下においても、型成形部よりも硬度が高いことが望ましい。その場合、比較的高温雰囲気下においても、型成形部よりも硬いため、応力が繰り返しかかったとしても変形、破断等が起こりにくい。そのため、高温雰囲気下においても、ガラスラン及びドアウエザストリップのずれ移動をより確実に防止することができる。
手段7.前記突起は、前記型成形部の成形に際して前記基底部に埋設される、又は、型成形部の成形後に溶着若しくは接着される基礎部材から延出成形されていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載のガラスラン。
手段7によれば、突起が型成形部に対して強固に固定されることとなるため、突起が型成形部から外れてしまうといった不具合が防止される。加えて、基礎部材が型成形部の成形に際し埋設される場合には、別途基礎部材を装着したりする等の手間を省くことができ、製造に際しての作業性の低下を防止できる。なお、この基礎部材についても、型成形部を構成する素材よりも硬質の素材により構成されることが望ましい。この場合、本手段7の作用効果がより確実に奏される。
手段8.前記基礎部材は、前記型成形部と相溶性のある素材により構成されていることを特徴とする手段7に記載のガラスラン。
手段8によれば、基礎部材が型成形部と相溶性のある素材により構成されているため、型成形部において基礎部材が型成形部の素材から剥離したり、脱落したりしてしまうといった事態が起こりにくい。
手段9.車両のドアの外周形状に沿うようにして設けられたサッシュと、前記サッシュの内周側に取付けられるガラスランと、前記サッシュの外周側に取付けられるドアウエザストリップとを備えたドアのシール構造において、
前記ガラスランは、押出成形法により形成された押出成形部と、前記押出成形部同士が所定の角度をなした状態で相互に接続されるように前記押出成形部の端部に対して型成形法により接続形成された型成形部とから構成されるとともに、前記型成形部において前記サッシュ側に突出する突起を備え、
前記サッシュは、前記突起を挿通可能な透孔を備え、
前記ドアウエザストリップは、少なくとも前記サッシュに対し嵌合により取付けられる基底部と、前記基底部から延出し内部に中空部を有するシール部とを具備するとともに、前記基底部において前記突起を挿通可能な係止孔を備え、
前記突起は、前記サッシュの前記透孔を貫通するとともに、前記ドアウエザストリップの前記係止孔周縁に対して当接又は近接状態をとりうることで係止されることを特徴とするドアのシール構造。
手段9によれば、ドアウエザストリップとガラスランとの両者のずれ移動を防止したドアのシール構造を得ることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はドアの概略構成を示す正面模式図である。図2はサッシュに対するガラスラン及びドアウエザストリップの取付構造を示す図1のJ−J線断面図である。図3はガラスランを示す部分斜視図である。図4は図1のK−K線断面図である。図5はサッシュに対するガラスラン及びドアウエザストリップの取付構造を示す部分断面図である。
自動車用ドアのドアガラス開口部の外周に対応してガラスランが取付けられ、ドアの外周に沿ってドアウエザストリップが取付けられる。より詳しく説明すると、図1、図2に示すように、ドアDFには、ドアDFの外周形状に沿うようにしてサッシュDSが設けられており、このサッシュDSによってドアガラスが昇降して開閉されるドアガラス開口部が区画される。そして、サッシュDSの内周(のリテーナ部)にガラスラン1が取付けられ、サッシュDSの外周(のリテーナ部)にドアウエザストリップ31が取付けられる。
まず、ガラスラン1の概略構成について説明する。図1に示すように、ガラスラン1は、TPOにより構成され、その長手方向にみて上辺部に対応する押出成形部2、前後の縦辺部に対応する押出成形部3,4と、2つの押出成形部2,3及び2,4の端部同士を接続する型成形部5,6(図1で散点模様を付した部分)とに区別される。各押出成形部2〜4は、図示しない押出成形機によりほぼ直線状に(長尺状に)形成される。また、型成形部5,6は、2つの押出成形部2,3及び2,4が所定の角度をなした状態で相互に接続されるように図示しない金型装置にて接続成形される。
図2に示すように、押出成形部2は、本体部11及び一対のシールリップ12,13を備えている。本体部11は、前記サッシュDS(のリテーナ部)に嵌め込まれる基底部14及び該基底部14から延びる車外側側壁部15及び車内側側壁部16よりなっている。また、シールリップ12,13は、前記両側壁部15,16の略先端からそれぞれ本体部11の内側(基底部14方向)に向かって延びており、これによりドアガラスの車外側及び車内側がそれぞれシールされるようになっている。また、本実施の形態では、車外側側壁部15から外方(車外側)に向って延びる車外側意匠リップ17と、車内側側壁部16から外方(車内側)に向かって延びる車内側意匠リップ18が形成されている。なお、押出成形部3,4、及び型成形部5,6についても、本体部11及び一対のシールリップ12,13等を備えている(図4参照)。
次に、ドアウエザストリップ31の概略構成について説明する。図1に示すように、ドアウエザストリップ31は、ドアDFの縦辺部及び横辺部に配設される押出成形部32,33と、ドアDFのコーナー部に配設される型成形部(同図散点模様を付した部分)35,36とを備えている。押出成形部32,33は、図示しない押出成形機により長尺状に形成される。また、型成形部35,36は、隣接する押出成形部32,33の端部を連結するようにして所定の金型装置によって形成されている。なお、ドアウエザストリップ31は、主としてEPDM等のゴム材料又はTPO等の熱可塑性エラストマー又は、それらの発泡材料より構成されている。
図2に示すように、押出成形部32は、サッシュDS(のリテーナ部)に嵌合される基底部41と、当該基底部41から延出し内部に中空部を有してなるシール部42と、シール部42の基端部から延出するリップ部43とを備えている。また、本実施形態では、シール部42の中空部内においてブリッジ44が形成されており、当該ブリッジ44と前記基底部41との間に中空部45が形成されている。そして、ドアDFが閉じられたときに、シール部42及びリップ部43が自動車ボディの開口周縁に当接又は圧接して変形し、これにより自動車ボディ及びドアDF間がシールされるようになっている。なお、押出成形部33、及び型成形部35,36についても、押出成形部32と同様に基底部、中空状のシール部等を備えている。ただし、型成形部35,36に関してはブリッジ44及び中空部45が存在しない。
これより、本実施形態における特徴部分について説明する。図3〜図5に示すように、型成形部5の上辺部に対応して、基底部14内に硬質部材71が設けられている。硬質部材71は、基礎部材としての板状部72と、該板状部72に一体形成され、板状部72からサッシュDS方向(嵌込方向)に突出する突起73とを備えている。当該硬質部材71は、板状部72が型成形部5の成形に際して型成形部5と一体化されることで固着されている。また、硬質部材71は、その板状部72の上面が型成形部5の外周面と略面一となるよう構成されている。
突起73は、板状体72から突出する基部74と、基部74の前端部からサッシュDS方向(上方向)に延出する延出部75と、延出部75の先端部から押出成形部2側(後側)に向って延びる係止部76とを具備し、全体として略コ字状に構成されている。また、係止部76の先端部は、基部74よりも押出成形部2側に突出しないようになっている。なお、本実施形態では、前記硬質部材71は、TPOよりも硬質のポリプロピレン(PP)により構成されている。より詳しくは、TPOの硬度は常温下、ショアAタイプで70〜86゜であるのに対し、PPの硬度は、常温下ショアDタイプで60゜である。
また、図5に示すように、サッシュDSには、突起73と対応する位置において透孔81が形成されている。そして、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付状態においては、突起73が透孔81に挿通された状態となっている。特に、本実施形態では、基部74がサッシュDSの透孔81周縁に対して当接又は近接状態をとりうることで、突起73がサッシュDSに対して係止可能となっている。これにより、ガラスラン1の長手方向への移動が規制される。
さらに、ドアウエザストリップ31の基底部41には、突起73と対応する位置(本例では押出成形部32の型成形部35側の端部付近)において、係止孔82が形成されている。そして、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付状態においては、突起73が係止孔82に挿通された状態となっている。特に、本実施形態では、係止部76が中空部45内に位置されるとともに、延出部75がドアウエザストリップ31の係止孔82周縁に対して当接又は近接状態をとりうることで、延出部75がドアウエザストリップ31に対して係止可能となっている。換言すれば、ドアウエザストリップ31が、サッシュDSに係止される突起73に対して係止可能になっている。これにより、ドアウエザストリップ31の長手方向への移動が規制される。
特に係止孔82に関しては、ドアウエザストリップ31の可撓性を利用して係止部76を挿通させることができる程度の大きさに形成されている。すなわち、係止孔82は係止部76よりも小さく形成されており、このため、係止部76が基底部41の上面(中空部45側の面)に対して確実に係止されるようになっている。なお、上記突起73と透孔81や係止孔82とは、正確に形状が合致していなくてもよく、突起73が若干移動した後で透孔81や係止孔82の縁部と係止するようなものでもよい。
また、本実施形態では、基部74の突出幅は、突起73と対応する位置のサッシュDSの厚みとほぼ等しく設定されている。このため、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付状態においては、基部74の上面が、サッシュDSの上面(車外側の面)と略面一となるとともに、基部74の上面と、基底部41の下面(サッシュDSへの取付面)とが当接するようになっている。
さらに、延出部75の延出幅は、ドアウエザストリップ31の基底部41の厚みとほぼ同じくなるよう構成されている。このため、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付状態においては、係止部76の下面(サッシュDS側の面)と、基底部41の上面とが当接するようになっている。つまり、基底部41が基部74と係止部76とで挟持されるよう構成されている。
なお、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付けに際しては、まず、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31をサッシュDSに対し、突起73に対応する部分を除いて嵌め込み固定する。その後、突起73を透孔81に挿通させるとともに、ドアウエザストリップ31の係止孔82周縁部を変形させながら係止部76を係止孔82に押し込んで延出部75を係止孔82に挿通させる。以上のようにして、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のサッシュDSへの取付けが完了する。
以上詳述したように、本実施形態では、型成形部5に設けられた突起73がサッシュDSの透孔81を貫通するようになっている。このため、突起73がサッシュDSに対して係止され、これによりガラスラン1のずれ移動を規制することができる。従って、ドアガラスの開閉に際してガラスラン1にずれ応力が作用し、当該ガラスラン1が位置ずれしてしまうといった事態を抑制することができる。
また、突起73がドアウエザストリップ31に対しても係止されるようになっている。このため、ドアDFの開閉に際してドアウエザストリップ31に応力がかかったとしても、ドアウエザストリップ31のずれ移動が突起73によって規制され、ドアウエザストリップ31が位置ずれしてしまうといった事態を抑制することができる。
さらに、ガラスラン1を係止・固定する突起73の他に、ドアウエザストリップ31を係止・固定する手段(例えば、クリップや両面テープ等)を別途設ける必要がなく、構成の簡略化及び作業効率の向上を図ることができる。また、ドアウエザストリップ31を、クリップを用いてサッシュDSに固定する場合に比べて、サッシュDS内部にクリップの突出幅を考慮した空間を設ける必要がなく、サッシュDSの厚みを薄く構成することができる。さらに、サッシュDSに対して複数のクリップを個別に挿通させるための孔を設ける必要がなくなり、サッシュDSの強度が確保されるとともに、孔開け加工の手間が軽減される。
本実施形態では、突起73が係止部76を具備することで、当該係止部76がドアウエザストリップ31の基底部41の上面に対して係止され、ガラスラン1の抜け方向(ドアガラス開口部の内周方向)への移動が規制される。このため、ガラスラン1がサッシュDSから外れてしまったり、垂れ下がってしまったりすることを抑止することができる。特に、本実施形態では、係止部76が基底部41とブリッジ44との間の中空部45に位置する構成のため、突起73によってシール部42の潰れ変形が阻害されないようになっている。
また、突起73が基部74を具備することで、突起73の基端部側とサッシュDS(透孔81周縁)とが離間し、突起73がサッシュDSに係止されるまでに若干のずれ移動が生じてしまうといった不具合を解消することができる。従って、ガラスラン1の位置ずれを効果的に抑制することができる。また、突起73の基端部側が大きく構成されることで、突起76の係止状態をより安定して保持することができる。
さらに、ドアウエザストリップ31の基底部41が基部74と係止部76とで挟持されるようになっている。このため、ドアウエザストリップ31に対する突起73の係止状態をより確実に維持することができ、結果として、ドアウエザストリップ31の位置ずれを効果的に抑制することができる。さらに、基底部41のうち、少なくとも基部74と係止部76とで挟持された部分の変形が抑制されることとなり、上記作用効果が一層確実に奏される。
また、突起73が、型成形部5を構成する素材(TPO)よりも硬質の素材(PP)よりなるので、上記規制がより確実に行われる。さらに、本実施形態では、比較的高温雰囲気下においても、突起73が型成形部5よりも硬いため、応力が繰り返しかかったとしても変形、破断等が起こりにくい。そのため、高温雰囲気下においても、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31のずれ移動をより確実に防止することができる。
加えて、硬質部材71が型成形部5と相溶性のある素材により構成されているため、型成形部5において硬質部材71が型成形部5から剥離したり、脱落したりしてしまうといった事態が起こりにくい。さらに、硬質部材71は、板状部72が型成形部5の成形に際して型成形部5と一体化されることで固着されている。このため、突起73が型成形部5に対して強固に固定されることとなるため、突起73が型成形部5から外れてしまうといった不具合が防止される。また、硬質部材71を別途装着したりする等の手間を省くことができ、作業性の低下を防止することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、硬質部材71を型成形部5の成形に際して該型成形部5に固着させるようになっているが、型成形部5に取付部(取付孔、取付溝、取付凹部)を形成しておき、当該取付部に対し硬質部材71(板状部72)を溶着、接着等で接合することとしてもよい。溶着としては、振動溶着、熱板溶着等が挙げられる。
(b)また、硬質部材71は、型成形部5の成形に際して所謂インサート成形されることで板状体72が完全に埋設されるよう構成してもよい。
(c)さらに、型成形部5の基底部14に対し、突起73のみを溶着、接着等で接合することとしてもよい。
(d)上記実施形態において、型成形部5に対し、硬質部材71(突起73)とは別にサッシュDSに対してのみ係止可能な突起を設けてもよい。その場合、ガラスラン1のずれ移動をより確実に抑止することができる。
(e)上記実施形態では、基底部41が基部74と係止部76とで挟持されるよう構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、基部74の突出幅を短くしたり、基部74を省略したりしてもよい。また、係止部76を省略したり、ガラスラン1やドアウエザストリップ31が若干移動した後で係止部76が基底部41の上面に係止されるよう構成したりしてもよい。
(f)上記実施形態における延出部75は基部74の前端部から延出するよう構成されているが、例えば、延出部75を基部74の後端部や側端部から延出させてもよい。
(g)上記実施形態おいて、突起73は、必ずしもサッシュDSの透孔81及びドアウエザストリップ31の係止孔82に係止されるタイプのものに限られない。すなわち、サッシュDSやドアウエザストリップ31に対し、切欠き部等を形成しておき、該切欠き部等に突起が係止されるようにしてもよい。
(h)上記実施形態では、押出成形部2〜4をTPOにより構成しているが、EPDM等の別の素材により構成してもよい。硬質部材71についても同様である(従って、インサート部材として、高密度ポリエチレン等の他のオレフィン系ポリマーを採用してもよいし、ポリエステル、ポリアミド等の他の樹脂材料を採用してもよいし、金属素材を採用してもよい)。要するに、インサート部材が型成形部よりも硬質の素材で構成されていればよい。
(i)上記実施形態では、係止孔82がドアウエザストリップ31の押出成形部32に形成されているが、型成形部35において形成してもよい。この場合には、型成形に際して同時に係止孔82を形成することができる。
(j)上記実施形態では、車外側意匠リップ17、車内側意匠リップ18双方が設けられているガラスラン1について具体化しているが、かかるリップのうち少なくとも一方が省略された場合であっても適用可能である。
(k)押出成形部に溝を形成し、その溝に硬質部材71を嵌め、その上に型成形部を構成する素材による被覆層を設けてもよい。要するに、硬質部材71は、必ずしも型成形部のみならず、押出成形部に部分的に及んでいてもよい。
(l)また、上記実施形態では特に言及していないが、型成形部6においても硬質部材71(突起73)を設け、対応するサッシュDSの透孔周縁及びドアウエザストリップ31の係止孔周縁に係止可能に構成してもよい。その場合、ガラスラン1及びドアウエザストリップ31の長手方向におけるずれ移動をより確実に規制することができる。
ドアの概略構成を示す正面模式図である。 サッシュに対するガラスラン及びドアウエザストリップの取付構造を示す図1のJ−J線断面図である。 ガラスランを示す部分斜視図である。 図1のK−K線断面図である。 サッシュに対するガラスラン及びドアウエザストリップの取付構造を示す部分断面図である。
符号の説明
1…ガラスラン、2,3,4…押出成形部、5,6…型成形部、11…本体部、14…基底部、15…車外側側壁部、16…車内側側壁部、31…ドアウエザストリップ、32,33…押出成形部、35,36…型成形部、41…基底部、42…シール部、43…リップ部、44…ブリッジ、45…中空部、71…硬質部材、72…基礎部材としての板状部、73…突起、74…基部、75…延出部、76…係止部、81…透孔、82…係止孔、DS…サッシュ。

Claims (9)

  1. 基底部及び該基底部からドアガラス開口部の内周方向に延びる一対の側壁部よりなり断面略コ字状をなす本体部と、前記両側壁部の略先端から本体部内側に延びる一対のシールリップとを有し、
    前記本体部が、車両のドアの外周に沿って設けられたサッシュの内周に取着されてなり、コーナー部に相当する部位が型成形部により構成されてなるガラスランであって、
    前記型成形部において、前記本体部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に突出し、前記サッシュを貫通して、前記サッシュの外周に取付けられるドアウエザストリップに対して係止可能な突起を具備することを特徴とするガラスラン。
  2. 基底部及び該基底部からドアガラス開口部の内周方向に延びる一対の側壁部よりなり断面略コ字状をなす本体部と、前記両側壁部の略先端から本体部内側に延びる一対のシールリップとを有し、
    前記本体部が、車両のドアの外周に沿って設けられたサッシュの内周に取着されてなり、コーナー部に相当する部位が型成形部により構成されてなるガラスランであって、
    前記型成形部において、前記本体部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に突出する突起を備え、
    前記突起は、前記サッシュの孔部又は切欠き部に対して挿通されるとともに、
    前記サッシュの外周側に対し嵌合により取付けられる基底部、前記基底部から延出し内部に中空部を有するシール部、及び、前記シール部の基端部から延出するリップ部を具備するドアウエザストリップの孔部又は切欠き部に対し、係止可能に構成されていることを特徴とするガラスラン。
  3. 前記突起は、その略先端部から前記突起の突出方向に対して交差する方向又は略直交する方向に延びる係止部を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスラン。
  4. 前記突起は、前記型成形部の基底部から外周方向である前記サッシュ側に延出する基部と、該基部の一部からさらに外周方向に延出する延出部とを備え、前記係止部は、前記延出部の略先端部から前記基部と対向するようにして延在することを特徴とする請求項3に記載のガラスラン。
  5. 前記ドアウエザストリップは、前記係止部と前記基部とで挟持されることを特徴とする請求項4に記載のガラスラン。
  6. 前記突起は、型成形部を構成する素材よりも硬質の素材により構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のガラスラン。
  7. 前記突起は、前記型成形部の成形に際して前記基底部に埋設される、又は、型成形部の成形後に溶着若しくは接着される基礎部材から延出成形されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のガラスラン。
  8. 前記基礎部材は、前記型成形部と相溶性のある素材により構成されていることを特徴とする請求項7に記載のガラスラン。
  9. 車両のドアの外周形状に沿うようにして設けられたサッシュと、前記サッシュの内周側に取付けられるガラスランと、前記サッシュの外周側に取付けられるドアウエザストリップとを備えたドアのシール構造において、
    前記ガラスランは、押出成形法により形成された押出成形部と、前記押出成形部同士が所定の角度をなした状態で相互に接続されるように前記押出成形部の端部に対して型成形法により接続形成された型成形部とから構成されるとともに、前記型成形部において前記サッシュ側に突出する突起を備え、
    前記サッシュは、前記突起を挿通可能な透孔を備え、
    前記ドアウエザストリップは、少なくとも前記サッシュに対し嵌合により取付けられる基底部と、前記基底部から延出し内部に中空部を有するシール部とを具備するとともに、前記基底部において前記突起を挿通可能な係止孔を備え、
    前記突起は、前記サッシュの前記透孔を貫通するとともに、前記ドアウエザストリップの前記係止孔周縁に対して当接又は近接状態をとりうることで係止されることを特徴とするドアのシール構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008168793A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd グラスランコーナー部の取付構造
JP2008239105A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Toyoda Gosei Co Ltd ガラスラン
JP2012040966A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd ウエザーストリップとその製造方法
JP2017007592A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 豊田合成株式会社 自動車用ガラスラン

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