JP2006175616A - 樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロール・トウ・ロールによる加工によっても、貼り合わせ部の密着性が低くならず、面内レターデーション分布が広くならず、高い生産歩留まりで液晶表示装置用光学フィルムの生産ができる、樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、a)最大厚みTmax及び最小厚みTminが平均厚みTの95〜105%であり、b)幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTがTより大きく、c)幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均厚みTがTより小さい樹脂フィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂フィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、偏光板保護フィルムや位相差フィルムあるいは光学補償フィルムなどの液晶表示装置用光学フィルムに好適な樹脂フィルムに関する。
液晶表示装置には、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、反射防止フィルム、液晶セル基板などの光学フィルムが用いられている。これら光学フィルムは、ポリカーボネート、アモルファスポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、アモルファスポリオレフィンなどの透明樹脂を溶液流延法、押出成形法などの方法によって得ることができる。
例えば、特許文献1には、フィルムの複屈折(Δn)が負の値を有し、レターデーションが50nm以下及び分子配向軸の角度が−30度以上+30度以下であるプラスチックフィルムが開示され、そのフィルムは押出成形において幅方向の収縮を拘束して冷却することで得られることが開示されている。また特許文献2にはビシクロ[3.3.0]オクタン構造を有する繰り返し単位を55〜90重量%含有し、重量平均分子量25,000〜50,000であり、分子量分布が1.2〜3.5である脂環式構造含有重合体を溶融押出成形して得られるフィルムであって、該フィルムの面積1mの範囲で、成形時の流れ方向に5cmの間隔で、流れと直交方向に2cmの間隔で、選定した100カ所における厚みの測定値について、その算術平均値をAxとし、この平均値Axと前記測定値との差の絶対値のうち最大のものをXmaxとするとき、Xmaxの前記Axに対する割合X(%)と、成形時の流れと直交方向に5cmの間隔で、流れ方向に20cmの間隔で選定した100カ所における厚みの測定値について、その算術平均値をAyとし、この平均値Ayと前記測定値との差の絶対値のうち最大のものをYmaxとするとき、Ymaxの前記Ayに対する割合Y(%)とが、(1)X≦5且つY≦5、または(2)X≦8且つY≦8であって|X−Y|/{(X+Y)/2}≦0.35 の関係を満たす光学フィルムが開示されている。
一方、偏光板は、ポリビニルアルコール等からなる偏光子と、その偏光子を挟んで偏光子両面に積層された保護フィルムとからなる。偏光板は、長尺の偏光子及び長尺の保護フィルムそれぞれから、所望の大きさのフィルムを切り出し、それらを貼り合わせる方法で製造されていたが、最近、長尺の偏光子と長尺の保護フィルムをロール・トウ・ロールで貼り合わせ、貼り合わせた後に所望の大きさに切り出す方法が提案され、生産性の向上が期待されている。
特開平8−171001号公報 特開2003−255135号公報
しかし、特許文献1または2などに開示された長尺の光学フィルムでロール・トウ・ロールによる加工を行うと、貼り合わせ部に気泡が入り込み密着性が低下したり、想定外の張力が架かることによって面内レターデーションの分布が広くなったり、ロールへの巻き取りが均一に行えず皺が発生して生産歩留まりが低くなるなどの現象が起き、本発明者の検討によれば、期待されたほどの生産性向上には至らなかった。
本発明の課題は、ロール・トウ・ロールによる加工によっても、貼り合わせ部の密着性が低くならず、面内レターデーション分布が広くならず、高い生産歩留まりで液晶表示装置用光学フィルムの生産ができる、樹脂フィルムを提供することである。
本発明者は、前記課題を解決するために検討した結果、(1)幅方向の厚み分布において、a)最大厚みTmax及び最小厚みTminが平均厚みTの95〜105%であり、b)幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTがTより大きく、c)幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均厚みTがTより小さい樹脂フィルムをロール・トウ・ロール加工に用いると、貼り合わせ部の密着性が低くならず、面内レターデーション分布が広くならず、高い生産歩留まりで液晶表示装置用光学フィルムの生産ができることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明の樹脂フィルムは、詳細な機構はわからないが、ロールに巻いたときに厚みが大きい中央部分から厚みが小さい端部へ巻き重なった部分の空気がスムーズに逃げていくなどの機構によって、ロールに不均一に巻き付くことがなくなり、想定外の張力が架かることなくロール・トウ・ロール加工を行うことができる。その結果、例えば、本発明樹脂フィルムを偏光板保護フィルムとして用いた場合に、ロール・トウ・ロールによる貼り合わせ加工で、偏光子と保護フィルムとの間に気泡などを巻き込まずに、隙間無く密着させることができる。
また、想定外の張力が架かることがないので、分子配向の状態がロール・トウ・ロール加工時に変化しないので、面内レターデーション分布が狭い状態のまま維持される。
本発明の樹脂フィルムは、前記のような効果を奏するので、本発明樹脂フィルムを用いることによって、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、反射防止フィルム、液晶セル基板などの光学フィルムを高い生産効率で得ることができる。
本発明の樹脂フィルムは、(1)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、a)最大厚みTmax及び最小厚みTminが平均厚みTの95〜105%であり、b)幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTがTより大きく、c)幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均厚みTがTより小さいものである。
好適な態様の樹脂フィルムは、
さらに、d)TとTの差の絶対値がTの0.020〜2%であり、
(2)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm以下で、最大レターデーションRemax及び最小レターデーションReminが平均レターデーションReavの70〜130%であり、又は/及び
(3)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布において、中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±50度以内である。
又、好適な態様の樹脂フィルムは、さらに、(4)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm超であり、又は/及び
(5)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布において、
中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±5度以内である。
本発明の樹脂フィルムは、長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、最大厚みTmax及び最小厚みTminが平均厚みTの95〜105%、好ましくは97〜103%である。最大厚みTmax及び最小厚みTminがこの範囲に入っていることで、面内レターデーション及び厚み方向レターデーションの分布が狭くなり、液晶表示装置用の位相差板用フィルム、偏光板保護膜用フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の樹脂フィルムは、長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTがTより大きい。好ましくはTがTよりTの0.001〜1%大きく、さらに好ましくはTがTよりTの0.005〜0.8%大きい。
本発明の樹脂フィルムは、長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均厚みTがTより小さい、好ましくはTがTよりTの0.001〜1%小さく、さらに好ましくはTがTよりTの0.005〜0.8%小さい。
また本発明の樹脂フィルムは、TとTの差の絶対値がTの好ましい0.020〜2%、さらに好ましくは0.03〜1.2%である。
ここで、Tは図1に示すごとく、フィルム全幅長の1/2の位置(すなわち、幅方向中央)から左右に全幅長の10%に相当する長さ分離れた位置までの領域(R)における厚みの平均値である。Tは図1に示すごとく、フィルム幅の左右両端の位置から中央側に全幅長の10%に相当する長さ分離れた位置までの領域(RE1及びRE2)間における厚みの平均値である。Tは、全幅長における厚みの平均値である。Tは、特に限定されないが、通常10〜2000μm、好ましくは40〜1000μm、さらに好ましくは50〜500μmである。
長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布は次の方法で求めたものである。
まず、フィルムの幅方向に厚み計を走査してフィルムの厚みを測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この厚みのアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布」とした。長さ方向4カ所の位置は、長さ方向の全長に応じて、樹脂フィルム全体の厚み分布を表すことができる間隔で適宜選択することができる。樹脂フィルムが長さ方向100m以上の長尺状である場合は、長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この厚みのトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布」とした。測定に用いられる厚み計としては赤外線厚み計、X線厚み計などが挙げられる。
本発明の好適な態様の樹脂フィルムは、長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm以下で、最大レターデーションRemax及び最小レターデーションReminが平均レターデーションReavの70〜130%、好ましくは75〜125%、さらに好ましくは80〜120%である。
Reavが50nmを超える場合には、最大レターデーションRemax及び最小レターデーションReminが平均レターデーションReavの90〜110%が好ましく、特に95〜105%が好ましい。
長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布は次に示す方法で求めたものである。
まず、フィルムの幅方向にレターデーション測定器を走査してフィルムの面内レターデーションを測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置で4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この面内レターデーションのアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布」とした。長さ方向4カ所の位置は、長さ方向の全長に応じて、樹脂フィルム全体の面内レターデーション分布を表すことができる間隔で適宜選択することができる。樹脂フィルムが長さ方向100m以上の長尺状である場合は、長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この面内レターデーションのトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布」とした。
本発明の樹脂フィルムは、その面内レターデーション(Reav)を用途に応じて適宜選択することができる。本発明の樹脂フィルムを偏光板保護用フィルムとして用いる場合は、面内レターデーションを、通常10nm以下、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下にする。また本発明の樹脂フィルムを位相差板用フィルムとして用いる場合は、面内レターデーションを、通常30〜1300nm、好ましくは50〜800nm、さらに好ましくは70〜400nmにする。樹脂フィルムを視野角補償フィルムとして用いる場合は面内レターデーションとともに、厚み方向レターデーションを調整することが好ましい。厚み方向レターデーションと面内レターデーションとの関係はNZ係数などによって表現され、その値は液晶の動作モードによって適宜選択される。なお、本発明における面内レターデーションは、遅相軸方向の屈折率nx、遅相軸に面内で直交する方向の屈折率ny、及び厚み方向の屈折率nz、フィルムの平均厚みTとしたときに、(nx−ny)×Tで定義される値である。厚み方向レターデーションは、((nx+ny)/2−nz)×Tで定義される値である。そしてNZ係数は、(nx−nz)/(nx−ny)で表される値である。
本発明の好適な態様の樹脂フィルムは、長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布において、中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±50度以内、好ましくは±40度以内である。Reavが50nmを超える場合には、中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±5度以内になるのが好ましく、±2度以内になるものがさらに好ましく、±1度以内になるものが特に好ましい。
長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布は次に示す方法で求めたものである。
フィルムの幅方向に複屈折計を走査してフィルムの遅相軸の方向を測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置で4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この遅相軸のアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布」とした。
長さ方向4カ所の位置は、長さ方向の全長に応じて、樹脂フィルム全体の遅相軸分布を表すことができる間隔で適宜選択することができる。樹脂フィルムが長さ方向100m以上の長尺状である場合は、長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この遅相軸のトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布」とした。
本発明の樹脂フィルムは、その全幅によって限定されないが、全幅の大きいものに好的であり、好ましくは400mm以上、さらに好ましくは800mm以上、特に好ましくは1000mm以上である。上限は樹脂フィルムとして成形可能な範囲であれば特に制限はない。
本発明の樹脂フィルムは、単一の樹脂から構成される単層フィルムであってもよいし、複数の異種樹脂を共押出して得られる積層フィルムであってもよい。また紫外線硬化型樹脂、液晶ポリマー(硬化前の液晶モノマーも含む)、光反射防止剤、帯電防止剤などを塗布し硬化樹脂層や液晶ポリマー層などを積層形成したものであってもよい。また本発明の樹脂フィルムは縦一軸延伸、横一軸延伸、縦横同時延伸、縦横逐次延伸などの延伸処理を施したものであってもよい。
本発明の樹脂フィルムに用いられる樹脂は、可視光に対して透明な樹脂、具体的には1mm厚の板に成形したときの全光線透過率が80%以上の樹脂であれば特に制限されない。透明樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられるが、本発明においては、脂環構造含有重合体樹脂が好ましい。脂環構造含有重合体樹脂の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(エチレンや、α−オレフィンなど)との付加重合体、単環シクロアルケンの重合体、脂環式共役ジエン系単量体の重合体及びその水素化物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物が好ましい。前記の脂環構造含有重合体樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。樹脂には酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤などの各種配合剤が添加されていてもよい。
積層フィルムに用いる樹脂の組合せは、用途に応じて適宜選択できる。光学補償用フィルムとして好適な樹脂の組合せとして、負の固有複屈折を有する樹脂と正の固有複屈折を有する樹脂との組合せが挙げられる。負の固有複屈折を有する樹脂は、一軸配向したときに配向方向の屈折率が配向方向に直交する方向の屈折率より小さくなる樹脂である。正の固有複屈折を有する樹脂は一軸配向したときに配向方向の屈折率が配向方向に直交する方向の屈折率より大きくなる樹脂である。負の固有複屈折を有する樹脂と正の固有複屈折値を有する樹脂との組合せからなる積層フィルムを一軸延伸することによって、負の固有複屈折を有する樹脂層の遅相軸は延伸方向に直交する方向に向き、正の固有複屈折を有する樹脂層の遅相軸は延伸方向に平行な方向に向き、二つの樹脂層の遅相軸が平行でなくなる。積層フィルム全体の位相差が1/4λ(λは可視光の波長)になるように各樹脂層の位相差を調整することにより、積層フィルムを延伸するだけで広帯域1/4λ板等を得ることができる。また負の固有複屈折を有する樹脂として、正の固有複屈折を有する樹脂のガラス転移温度より高いガラス転移温度を有するもの、好ましくは20℃以上高いガラス転移温度を有するものを選択し、負の固有複屈折を有する樹脂の層だけに延伸配向が架かり、正の固有複屈折を有する樹脂層に実質的に延伸配向が架からない温度で一軸または二軸延伸することによって、厚み方向レターデーションが面内レターデーションより大きい位相差板や、三次元位相差板を得ることができる。
本発明の樹脂フィルムが積層フィルムである場合は、総厚みの分布が、前記幅方向の厚み分布を満足するものであればよい。すなわち、(1)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の総厚み分布において、a)最大総厚みTmax及び最小総厚みTminが平均総厚みTの95〜105%であり、b)幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均総厚みTがTより大きく、c)幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均総厚みTがTより小さいものであればよい。二つの外層に挟まれた内層の厚み分布は、特に制限されないが、内層において均一な位相差を発現させるために、内層の厚み分布が狭いこと、すなわちフィルム幅方向において中央と両端とがほぼ同じ内層厚みとなっていることが好ましい。積層フィルムのレターデーション及び遅相軸方向の分布も、積層フィルム全体で計測したもので、本発明の要件を満足するものであればよい。
本発明の樹脂フィルムは、その製法によって特に制限されないが、通常、キャスト法または押出成形法によって得ることができる。これらのうち押出成形法が好ましい。押出成形法には、フラットなダイを用いたフラットダイ押出成形法と、円筒形のダイを用いたインフレーション成形法とがあるが、フラットダイ押出成形法が好ましい。
そこで、フラットダイ押出成形法によって本発明の樹脂フィルムを得る方法を説明する。
フラットダイ押出成形法は、樹脂を押出機で加熱溶融後、フラットダイから押し出し連続的にフィルム形状の成形品を得る方法である。
押出機は樹脂を加熱混練し一定押出量でダイよりフィルム形状で溶融体を押し出す。押出機とダイとの間にスクリーンやフィルタを入れて、ゲルや異物を除去することが好ましい。また使用される樹脂は、押出機に投入する前に乾燥し、水や揮発性溶剤の含有量を減らしておくことがフィッシュアイや気泡の発生を防止する上で好ましい。
押し出された溶融体を定速で回転するロールで引き取り冷却して成形する。ロールの温度、レイアウトなどは特に制限されない。フラットダイとしては、樹脂の分配流路の構造別に、Tダイ、コートハンガーダイ、フィッシュテールダイなどが挙げられる。
本発明の樹脂フィルムは、押出樹脂温度や圧力を調整する他に、溶融樹脂が押し出されるリップ部の間隔を微調整することによって容易に得ることができる。
押出樹脂温度は、樹脂のガラス転移温度Tgより、通常、+80℃〜+180℃高い温度である。リップ部の間隔の調整は、チョークバーとチョークバー調節ボルトによって行うことができる。チョークバー調節ボルトを右回転または左回転させることでチョークバーが溶融樹脂の流路を狭めまたは広めることができる。さらにヒートスリーブの温度を調整し、ヒートスリーブの熱による膨張または収縮を利用してリップ部の間隔の微調整を行うことが好ましい。ヒートスリーブの温度調整は、公知のプロセス制御、例えばPID制御によって行うことができる。
本発明の樹脂フィルムの好適な製法においては、成形されたフィルムの厚みのアベレージプロファイルを一定の時間間隔(制御周期)で求め、そのアベレージプロファイルに応じて、PID制御によって、ヒートスリーブの温度を上げ下げしている。制御周期は、通常3〜30分、好ましくは5〜15分である。PID制御における各ゲイン値は、ヒートスリーブの温度調整が安定する範囲であれば特に制限されない。
そして、成形されたフィルムの両端を切り除くことによって本発明の樹脂フィルムが得られる。得られた樹脂フィルムはロールに巻き取ることができる。
本発明を、実施例を示しながら、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
また、実施例及び比較例における測定及び評価は下記の方法で行った。
(1)幅方向の平均厚み
フィルムの幅方向に非接触式の赤外線厚み計を走査してフィルムの厚みを測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この厚みのアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布」とした。長さ方向4カ所の位置は長さ方向の2m間隔とした。長尺樹脂フィルム長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この厚みのトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布」とした。
(2)遅相軸方向、屈折率
自動複屈折計[王子計測器(株)、KOBRA-21]を用いて、波長550nmでの面内遅相軸の方向を求め、面内遅相軸方向の屈折率n、面内で遅相軸に垂直な方向の屈折率ny、厚さ方向の屈折率nzをフィルムの幅方向に走査して測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置で4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この遅相軸のアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布」とした。長さ方向4カ所の位置は2m間隔とした。長尺樹脂フィルム長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この遅相軸のトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布」とした。
(3)面内レターデーション
高速分光エリプソメーター[J.A.Woolam社、M-2000U]を用いて、波長
550nmの光で幅方向に走査して測定する。その走査測定をフィルム長さ方向で異なる位置で4カ所で行う。その4カ所の測定値を幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、アベレージプロファイルを得る。この面内レターデーションのアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布」とした。長さ方向4カ所の位置は2m間隔とした。長尺樹脂フィルム長さ方向100m毎に前記アベレージプロファィルを求め、求めた全アベレージプロファイルを幅方向の同位置で重ね合わせ、平均値を求めて、トータルアベレージプロファイルを得、この面内レターデーションのトータルアベレージプロファイルを「長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布」とした。
(押出機)
本実施例及び比較例では、リーフディスク形状のポリマーフィルター(ろ過精度30μm)が設置され、ダイリップの先端部がクロムめっきされた平均表面粗さRa=0.04μmであるコートハンガータイプのダイを有する短軸押出機を用いた。これらの押出機の下流には、膜厚計が設置されており、フィルム幅方向の厚み分布を測定できるようになっている。そして、この厚み分布の測定値に基づいて、目標の幅方向厚みプロファイルになるように、オンラインフィードバック制御によりTダイのリップ間隔を調整できるようになっている。本実施例で用いたダイにはリップ間隔を調整するためのチョークバー及びヒートスリーブが設置され、このチョークバー及びヒートスリーブをオンライン制御によって調整することでリップ間隔を微調整することができる。
実施例1
ノルボルネン系重合体(商品名:ZEONOR 1420R、日本ゼオン社製、ガラス転移温度:136℃、飽和吸水率:0.01重量%未満)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて110℃で4時間乾燥した。前記ペレットを260℃で押出機を用いて溶融押出しして、目標厚み130μm、中央部の厚みが大きく端部の厚みが小さく、中央部厚みと端部厚みとの差が0.3μmになるように制御して、幅1400mmのフィルム材Aを得た。このフィルム材Aの幅方向両端から50mmをそれぞれ切除して、ロールに巻き取り、幅1300mm、長さ1000mの樹脂フィルムAを得た。
押出成形中に測定した、樹脂フィルムAの幅方向厚み分布(アベレージプロファイル)の一例を図1に示す。図1の縦軸は厚み(nm)、横軸は幅(mm)である。幅方向厚み分布、幅方向面内レターデーション分布、及び幅方向遅相軸方向分布を樹脂フィルム長さ方向に100m間隔で測定し、それぞれのトータルアベレージプロファイルを求めた。
トータルアベレージプロファイルから、樹脂フィルムAの平均厚みTは130.01μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは130.02μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは129.72μm、Tmaxは130.31μm、Tminは129.27μmであった。
最大レターデーションRemaxは9.7nm、最小レターデーションReminは7.3nm、平均レターデーションReavは8.36nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.4度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して38.0度であった。
この樹脂フィルムAをロールから、別のロールに、巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムAの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは9.8nm、最小レターデーションReminは7.3nm、平均レターデーションReavは8.36nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.4度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して37.7度であった。巻き直しによっても、巻き皺の発生がなく、レターデーションの分布、遅相軸の分布はほとんど変化しなかった。
比較例1
中央部の厚みと端部の厚みが等しくフラットになるように制御してフィルム材Bを得た他は実施例1と同様にして樹脂フィルムBを得た。押出成形中に測定した、樹脂フィルムBの幅方向厚み分布(アベレージプロファイル)の一例を図2に示す。図2の縦軸は厚み(nm)、横軸は幅(mm)である。
樹脂フィルムBの平均厚みTは130.01μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは129.94μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは129.95μm、Tmaxは130.43μm、Tminは129.57μmであった。
最大レターデーションRemaxは9.2nm、最小レターデーションReminは7.6nm、平均レターデーションReavは8.46nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.7度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して36.1度であった。
この樹脂フィルムBをロールから、別のロールに、巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムBの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは11.1nm、最小レターデーションReminは7.7nm、平均レターデーションReavは8.72nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.2度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して46.5度であった。巻き直しによってレターデーションの分布、遅相軸の分布が大きく変化していた。また巻き直し後のフィルムには巻き皺が発生していた。
実施例2
目標厚み132μm、中央部厚みと端部厚みとの差が0.5μmになるように制御して、押出機でフィルム材Cを得た他は実施例1と同様にして全幅1300mmで中央部の厚みが大きく端部の厚みが小さい樹脂フィルムCを得た。押出成形中に測定した、樹脂フィルムCの幅方向厚み分布(アベレージプロファイル)の一例を図3に示す。図3の縦軸は厚み(nm)、横軸は幅(mm)である。
樹脂フィルムCの平均厚みTは131.82μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは131.97μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは131.52μm、Tmaxは132.24μm、Tminは131.30μmであった。
最大レターデーションRemaxは8.4nm、最小レターデーションReminは7.1nm、平均レターデーションReavは7.56nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.3度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して34.8度であった。
この樹脂フィルムCをロールから、別のロールに巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムCの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは8.4nm、最小レターデーションReminは7.1nm、平均レターデーションReavは7.56nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.3度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して34.4度であった。巻き直しによっても、巻き皺の発生がなく、レターデーションの分布、遅相軸の分布はほとんど変化しなかった。
比較例2
中央部の厚みと端部の厚みが等しくフラットになるように制御してフィルム材Dを得た他は実施例2と同様にして樹脂フィルムDを得た。押出成形中に測定した、樹脂フィルムDの幅方向厚み分布(アベレージプロファイル)を図4に示す。図4の縦軸は厚み(nm)、横軸は幅(mm)である。
樹脂フィルムDの平均厚みTは131.85μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは131.90μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは131.92μm、Tmaxは132.43μm、Tminは131.51μmであった。
最大レターデーションRemaxは8.0nm、最小レターデーションReminは7.1nm、平均レターデーションReavは7.5nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.8度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して36.3度であった。
この樹脂フィルムDをロールから、別のロールに巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムDの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは10.7nm、最小レターデーションReminは7.2nm、平均レターデーションReavは7.61nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して0.3度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して47.7度であった。巻き直しによってレターデーションの分布、遅相軸の分布が大きく変化していた。また巻き直し後のフィルムには巻き皺が発生していた。
実施例3
実施例1と同様にして、幅方向中央部の厚みが大きく、幅方向両端部の厚みが小さいフィルム材を得、このフィルム材を流れ方向に1.3倍の縦一軸延伸し、両端50mmをそれぞれ切除して全幅1050mmで中央部の厚みが大きく端部の厚みが小さい樹脂フィルムEを得た。
樹脂フィルムEの平均厚みTは114.05μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは114.15μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは114.03μm、Tmaxは114.55μm、Tminは113.66μmであった。
最大レターデーションRemaxは338.7nm、最小レターデーションReminは337.3nm、平均レターデーションReavは338.4nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して90度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して89度であった。
この樹脂フィルムEをロールから、別のロールに、巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムEの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは338.8nm、最小レターデーションReminは337.3nm、平均レターデーションReavは338.4nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して90度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して89度であった。巻き直しによっても巻き皺は発生せず、レターデーションの分布、遅相軸の分布はほとんど変化しなかった。
比較例3
比較例1と同様にして、幅方向中央部の厚みと幅方向両端部の厚みが等しいフィルム材を得、この樹脂フィルム材を流れ方向に1.3倍の縦一軸延伸し、両端50mmをそれぞれ切除して樹脂フィルムFを得た。
樹脂フィルムFの平均厚みTwは114.06μm、幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTは113.97μm、幅方向両端から全幅長の10%の領域の平均厚みTは114.25μm、Tmaxは114.86μm、Tminは113.64μmであった。
最大レターデーションRemaxは338.9nm、最小レターデーションReminは337.1nm、平均レターデーションReavは338.3nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して90度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して89度であった。
この樹脂フィルムFをロールから、別のロールに、巻き取り速度20m/分で巻き直した。この巻き直しを3回繰り返して行った。3回巻き直し後の樹脂フィルムFの面内レターデーションの分布を測定した。最大レターデーションRemaxは339.8nm、最小レターデーションReminは337.3nm、平均レターデーションReavは339.2nmであった。中央の遅相軸の方向は幅方向に対して89度、両端の遅相軸の方向は幅方向に対して87度であった。巻き直しによってレターデーションの分布、遅相軸の分布が大きく変化していた。また巻き直し後のフィルムには巻き皺が発生していた。
これら実施例及び比較例から、本発明の樹脂フィルムは、ロール・トウ・ロール加工などで頻繁に行われるロール巻き直しによっても、重ね合わせ部に空気が閉じこめられて巻き皺が生じないので、密着性が低くならないことがわかる。また面内レターデーション分布が広くならず、高い生産歩留まりで液晶表示装置用光学フィルムの生産ができることがわかる。
実施例1で得られた樹脂フィルムAの幅方向の厚み分布の一例を示す図である。 比較例1で得られた樹脂フィルムBの幅方向の厚み分布の一例を示す図である。 実施例2で得られた樹脂フィルムCの幅方向の厚み分布の一例を示す図である。 比較例2で得られた樹脂フィルムDの幅方向の厚み分布の一例を示す図である。
符号の説明
:幅方向中央から全幅長の±10%の領域
E1、RE2:幅方向両端から全幅長の10%の領域

Claims (6)

  1. (1)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の厚み分布において、
    a)最大厚みTmax及び最小厚みTminが平均厚みTの95〜105%であり、
    b)幅方向中央から全幅長の±10%の領域における平均厚みTがTより大きく、
    c)幅方向両端から全幅長の10%の領域における平均厚みTがTより小さい樹脂フィルム。
  2. さらに、d)TとTの差の絶対値がTの0.020〜2%である請求項1記載の樹脂フィルム。
  3. さらに、(2)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm以下で、
    最大レターデーションRemax及び最小レターデーションReminが平均レターデーションReavの70〜130%である請求項1または2記載の樹脂フィルム。
  4. さらに、(3)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布において、
    中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±50度以内である請求項1、2、または3記載の樹脂フィルム。
  5. さらに、(4)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm超で、
    最大レターデーションRemax及び最小レターデーションReminが平均レターデーションReavの90〜110%である請求項1または2記載の樹脂フィルム。
  6. さらに、(4)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の面内レターデーション分布において、平均レターデーションReavが50nm超で、
    (5)長さ方向で異なる位置4カ所で測定した幅方向の遅相軸分布において、
    中央の遅相軸の方向と両端の遅相軸の方向とのぶれが±5度以内である請求項1または2記載の樹脂フィルム。
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