JP2006175383A - 金触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 用いる担体の選択の自由度を確保しつつ、簡便な工程によって、担体上により小さな粒径で金を分散担持させる。
【解決手段】 金触媒の製造方法において、金化合物溶液と、金属酸化物から成る担体とを用意する(ステップS110)。また、用意した金化合物溶液を還元処理して、金含有微粒子のゾルを形成する(ステップS100)。その後、金含有微粒子のゾルと担体とを混合し、担体上に金含有微粒子を担持させる(ステップS120)。この金含有微粒子を担持した担体から、担体上に金微粒子を分散担持する金触媒を作製する(ステップS130,S140)。
【選択図】 図1
【解決手段】 金触媒の製造方法において、金化合物溶液と、金属酸化物から成る担体とを用意する(ステップS110)。また、用意した金化合物溶液を還元処理して、金含有微粒子のゾルを形成する(ステップS100)。その後、金含有微粒子のゾルと担体とを混合し、担体上に金含有微粒子を担持させる(ステップS120)。この金含有微粒子を担持した担体から、担体上に金微粒子を分散担持する金触媒を作製する(ステップS130,S140)。
【選択図】 図1
Description
この発明は、金触媒の製造方法に関する。
金(Au)は、極めて安定であるために触媒的には不活性な金属であるとかつては考えられてきたが、近年、種々の触媒活性を示す金属であることが知られるようになっている。貴金属を触媒として用いる一般的な方法の一つとして、金属酸化物担体上に金属を分散担持させる方法が知られており、金属酸化物担体上に金を担持させる方法としては、既に、析出沈殿法等が提案されている。析出沈殿法は、粒径が極めて小さい状態で金を金属酸化物担体上に担持可能となる方法であるが、粒径調整が非常に煩雑であり、用いることができる金属酸化物担体の種類も限られる。
これに対して、含浸法による金触媒調整も試みられている。(例えば、特許文献1参照)。含浸法は、担体として用いる金属酸化物担体において特段制限がなく、簡便な触媒調整方法である。
しかしながら、金の化合物の溶液に金属酸化物担体を浸漬する含浸法では、充分な触媒活性を期待できる程度に金の粒径が小さい触媒を作製することは困難であった。金化合物溶液中では、金の凝集が次第に進行することにより、金属酸化物担体上に金を担持させる過程において金微粒子が成長してしまうためである。金属化合物の溶液に担体を浸漬して担体上に金属を担持させる含浸法などの方法では、担体上に担持される金属粒子の平均粒径は、一般に60〜100nm程度となる。従来、酸化触媒のような触媒で用いられてきた貴金属、例えば白金(Pt)は、このような粒径であっても充分な触媒活性を示すが、金を触媒として用いる場合には、得られる触媒活性は充分ではなかった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、用いる担体の選択の自由度を確保しつつ、簡便な工程によって、担体上により小さな粒径で金を分散担持させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、金触媒の製造方法であって、
(a)金化合物溶液と、金属酸化物から成る担体とを用意する工程と、
(b)前記金化合物溶液を還元処理して、金含有微粒子のゾルを形成する工程と、
(c)前記金含有微粒子のゾルと前記担体とを混合し、前記担体上に前記金含有微粒子を担持させる工程と、
(d)前記金含有微粒子を担持した前記担体から、前記担体上に金微粒子を分散担持する金触媒を作製する工程と
を備えることを要旨とする。
(a)金化合物溶液と、金属酸化物から成る担体とを用意する工程と、
(b)前記金化合物溶液を還元処理して、金含有微粒子のゾルを形成する工程と、
(c)前記金含有微粒子のゾルと前記担体とを混合し、前記担体上に前記金含有微粒子を担持させる工程と、
(d)前記金含有微粒子を担持した前記担体から、前記担体上に金微粒子を分散担持する金触媒を作製する工程と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の金触媒の製造方法によれば、金含有微粒子のゾルと担体とを混合することによって金触媒を製造するため、簡便な方法によって、より粒径が小さい状態で、担体上に金が分散担持された金触媒を得ることができる。このように担体上の金微粒子の粒径をより小さくできることにより、金触媒の触媒活性をより高めることが可能となる。また、本発明の金触媒の製造方法によれば、触媒担体上に金を担持させる際に、用いることができる担体の種類が特に限定されることもない。
本発明の金触媒の製造方法において、
前記(d)工程は、前記金含有微粒子を担持させた前記担体を乾燥、焼成する工程を備えることとしても良い。
前記(d)工程は、前記金含有微粒子を担持させた前記担体を乾燥、焼成する工程を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、金含有微粒子を担持させた担体から金触媒を容易に作製することができるが、予め金含有微粒子のゾルを形成しておくことにより、乾燥・焼成の過程における金微粒子の大型化を抑えることができる。
このような本発明の金触媒の製造方法において、
前記(d)工程は、
(d−1)前記(c)工程で得た前記金含有微粒子を担持させた前記担体と、所定のバインダとを混合して、スラリを作製する工程と、
(d−2)前記スラリを用いて所定の基材をコートする工程と、
(d−3)前記コートした基材を乾燥、焼成させる工程と
を備えることとしても良い。
前記(d)工程は、
(d−1)前記(c)工程で得た前記金含有微粒子を担持させた前記担体と、所定のバインダとを混合して、スラリを作製する工程と、
(d−2)前記スラリを用いて所定の基材をコートする工程と、
(d−3)前記コートした基材を乾燥、焼成させる工程と
を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、所望の基材上に担持された金触媒を得ることができる。このような触媒の成形工程においても、金微粒子の大型化を抑えることができるため、より高活性な金触媒を得ることができる。
本発明の金触媒の製造方法において、
前記(b)工程で得られるゾル中の前記金含有微粒子は、平均粒径が10〜50nmであることとしても良い。
前記(b)工程で得られるゾル中の前記金含有微粒子は、平均粒径が10〜50nmであることとしても良い。
ゾル中の金含有微粒子の平均粒径を上記範囲にすることで、最終的に得られる金触媒における金微粒子の粒径を、より小さくすることができる。
また、本発明の金触媒の製造方法において、
前記(b)工程は、前記金含有微粒子のゾルに、さらに、前記金含有微粒子の凝集を抑える分散剤を混合することとしても良い。
前記(b)工程は、前記金含有微粒子のゾルに、さらに、前記金含有微粒子の凝集を抑える分散剤を混合することとしても良い。
これにより、金触媒の製造過程において金含有微粒子の凝集をより充分に抑えることができるため、金触媒の活性をさらに向上させることができる。
本発明の金触媒の製造方法において、
前記担体は、希土類元素の酸化物または酸化アルミニウム(Al2O3)を含むこととしても良い。
前記担体は、希土類元素の酸化物または酸化アルミニウム(Al2O3)を含むこととしても良い。
希土類元素の酸化物としては、例えば、酸化セリウム(CeO2)や酸化プラセオジム(Pr6O9)を挙げることができる。担体として酸化セリウムを選択することにより、金触媒における酸化触媒としての活性を向上させることができる。また、担体として酸化アルミニウムを選択することにより、金触媒の耐熱性を向上させることができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、本発明の製造方法により製造された金触媒、あるいは、排ガス浄化触媒の製造方法などの形態で実現することが可能である。
以下に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は、実施例の金触媒の製造工程を示す説明図である。本実施例の金触媒を製造するには、まず、金ゾル、すなわち金コロイド溶液を作製する(ステップS100)。金ゾルは、金化合物を還元することによって作製することができる。
用いる金化合物溶液は、例えば塩化金酸(HAuCl4)水溶液を用いることができる。塩化金酸は、水に溶け易く安価で反応性が高いため望ましい。その他、例えば水酸化物、酸化物、硫化物、塩化物といった他種の金化合物の溶液を用いることとしても良い。あるいは、Auを含有する硝酸塩や硫酸塩のような、塩の溶液を用いることとしても良い。
このような金化合物を還元するには、例えば、アセトンジカルボン酸やクエン酸やアスコルビン酸、あるいはこれらの塩から成る還元剤を、上記金化合物溶液に添加すればよい。用いる還元剤の種類は、還元すべき金化合物に応じて適宜選択すればよい。このように還元剤を用いることにより、常温・常圧の条件下において金ゾルを容易に作製可能となる。得られる金コロイド(金含有微粒子)の安定性から、塩化金酸に対して還元剤としてアセトンジカルボン酸あるいはクエン酸を加える方法が特に好ましい。また、加熱により還元させることも可能である。このように、金化合物および還元方法を適宜選択することにより、平均粒径が10〜50nmとなる金コロイドを含有する金ゾルを形成することが可能となる。
これとは別に、触媒金属である金を担持させるための担体となる金属酸化物を用意する(ステップS110)。ステップS110で用意する金属酸化物としては、酸化アルミニウム(Al2O3、アルミナ)、酸化セリウム(CeO2 、セリア)、酸化チタン(TiO2 、チタニア)、酸化ジルコニウム(ZrO2 、ジルコニア)、酸化マグネシウム(MgO)の少なくともいずれかを含有する酸化物多孔体を用いることができる。このような酸化物多孔体としては、粉末状のものを用意することが望ましい。
次に、ステップS110で用意した担体上に、ステップS100で作製した金コロイドを担持させる(ステップS120)。具体的には、上記金コロイド溶液中に上記酸化物多孔体を分散させて、含浸法等により担持を行なうことができる。酸化物多孔体上に担持させる金コロイドの量は、酸化物多孔体に対する金化合物中の金(Au)の割合として調節することができ、例えば、0.5〜20wt%とすればよい。Au担持量は、必要な触媒活性やコスト等を考慮して、適宜設定すればよい。
次に、上記金コロイドを担持した酸化物多孔体を所定の形状に成形する(ステップS130)。成形の方法としては、例えば、この金コロイドを担持した酸化物多孔体に所定のバインダを加えてスラリ化し、これを、ハニカム(セラミックス製のモノリスやメタルハニカムなど)やアルミナペレットといった触媒基材上に塗布すれば良い。
その後、上記成形体全体を乾燥・焼成して(ステップS140)、金触媒を完成する。乾燥・焼成を行なうことで、金微粒子が、酸化物多孔体上に分散して担持された状態となる。本実施例のように、担体への担持に先立って金をコロイド化することで、担体上の金微粒子の粒径が10〜100nmである金触媒を得ることができる。
なお、図1に示した金触媒の製造工程では、ステップS130の成形の後に、乾燥・焼成を行なっているが、乾燥・焼成の後に成形を行なっても良い。この場合には、まず、ステップS120で得た金コロイド担持酸化物多孔体を乾燥・焼成し、その後、例えばこの焼成物を圧縮・粉砕すれば、ペレット状の金触媒を得ることができる。
以上のように構成された本実施例の金触媒の製造方法によれば、金コロイド溶液に触媒担体を浸漬させて担体上に金を担持させるため、含浸法などの簡便な方法を用いて、担体上に、より粒径が小さい金が分散担持された金触媒を得ることができる。ここで、液相中の金微粒子は、次第に凝集する性質を有しており、触媒担体上に担持させる際に、あるいは触媒担体上に担持させた後にも乾燥・焼成を終えるまでの間に凝集が進む。従って、塩化金酸水溶液などの金化合物溶液を用いて、例えば含浸法を行なうと、触媒の製造過程で金微粒子の粒径は次第に大きくなり、最終的に得られる金触媒では、担体上に担持される金微粒子の粒径は、100nm以上に達するようになる。これに対して、予め金をコロイド化して、金が微粒子状に分散している状態をより安定化させれば、製造過程において進行する凝集を抑えることができる。これにより、触媒担体上に担持される金微粒子の粒径が10〜100nm程度となる金触媒を得ることができる。このように担体上の金微粒子の粒径をより小さくできることにより、より活性の高い金触媒を得ることが可能となる。また、本実施例の金触媒の製造方法によれば、金を担持させるための触媒担体の種類が特に限定されることもない。
さらに、図1に示した本実施例の金触媒の製造方法において、ステップS100で金ゾルを作製する際に、金ゾルに、金コロイドの凝集を抑えて分散状態を安定化する分散剤を加えても良い。金ゾルに分散剤を加えることにより、金コロイドの分散状態が安定化し、乾燥・焼成を含む金触媒の製造過程における金コロイドの成長を抑え、金触媒において担体上に担持される金微粒子の粒径をより小さくすることが可能となる。分散剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)や、ポリアクリル酸メチル(PAAm)、あるいはポリアクリル酸(PAA)等の水溶性高分子を用いることができる。また、界面活性剤を用いても良い。界面活性剤を用いる場合には、金コロイドが正電荷を有するため、特に、陰イオン性界面活性剤(AOT(dioctyl sulfosuccinate sodium salt))を用いることが好ましく、また、非イオン性(ノニオン)界面活性剤を用いても良い。加える分散剤の量は、用いる分散剤の種類に応じて適宜設定すれば良い。例えば、水溶性高分子であるPAAmを用いる場合には、金ゾル全体に対する濃度が0.01〜1(g/L)程度となるように金ゾルに加えればよい。また、PAAを用いる場合には、金ゾル全体に対する濃度が0.01〜10(g/L)程度となるように金ゾルに加えればよい。なお、上記した分散剤は、図1のステップS140の焼成の工程において焼失するため、完成した触媒において触媒活性に影響することはない。
上記のように製造した本実施例の金触媒は、例えば、排ガス浄化用触媒として用いることができる。より具体的には、CO酸化触媒、NOx浄化触媒、あるいはこれらの働きを同時に実現する三元触媒として用いることができる。
従来、排ガス浄化触媒においては、Pt等の貴金属が多く用いられている。Auは、Ptに比べて安価であるため、排ガス浄化触媒で使用されているPtの少なくとも一部をAu触媒で置き換えることにより、排ガス浄化触媒を製造する際のコスト削減が可能となる。また、AuはPtよりも安定性が高いため、Au触媒はPt触媒に比べて高温条件下におけるシンタリングが起こり難い。従って、Pt触媒の少なくとも一部をAu触媒に置き換えることで、排ガス浄化触媒全体の耐熱性および耐久性を向上させることができる。
このように排ガス浄化触媒として金触媒を用いる際には、触媒温度が1000℃程度に達する可能性もあるが、本発明によれば触媒担体として用いる金属酸化物において特段の制限が無いため、耐熱性に優れた触媒担体を選択することにより、耐熱性に優れた排ガス浄化触媒を得ることができる。例えば、触媒担体として酸化アルミニウム(Al2O3)を用いることで、触媒の耐熱性を向上させることができる。また、他種の金属酸化物を用いる場合であっても、アルミニウム(Al)やケイ素(Si)等の元素を1〜10%程度さらに含むこととすれば、触媒の耐熱性を向上させることができる。あるいは、触媒担体として、酸素吸着能を有する酸化セリウム(CeO2 、セリア)や、セリアにさらにジルコニアを混合した金属酸化物を用いる場合には、酸化反応に関わる触媒の活性を向上させることができる。このように、目的とする触媒活性に応じて、適宜、触媒担体として用いる酸化物多孔体を選択すればよい。
また、排ガス浄化触媒において、Au触媒とPt触媒との性質の違いを利用して、両者を組み合わせることによって、高い排ガス浄化性能が得られる温度範囲を広げることができる。Au触媒と共にPt触媒を備える触媒を製造するには、例えば、図1に示した製造工程において、ステップS120で金コロイドを担持した酸化物担体を作製する際に、これとは別に、同様の担体粉末上にPtを担持させたPt担持酸化物多孔体を用意すればよい。Ptの担持は、含浸法あるいはイオン交換法等の周知の方法を用いればよい。その後、ステップS130以降の工程を行なう際に、金コロイド担持酸化物多孔体とPt担持酸化物多孔体とを混合してスラリを作製し、ハニカム等の触媒基材上に塗布すればよい。
金ゾルを作製し、金ゾルに含まれる金コロイド粒子の粒径を測定した結果を以下に示す。
0.2mM塩化金酸と、4mMアセトンジカルボン酸とを等量混合して金ゾルを作製し、金ゾル作製直後に、分散剤としてポリアクリル酸メチル(PAAm)またはポリアクリル酸(PAA)を、濃度を種々異ならせて加えた。PAAmは、平均分子量50,000〜60,000のものを使用し、金ゾル全体に対するPAAmの添加濃度が異なる6種類の金ゾルを用意した。すなわち、金ゾル全体に対するPAAmの添加濃度は、0.08(g/L)、1.6(g/L)、4.16(g/L)、28.05(g/L)、65.45(g/L)、74.80(g/L)の6種類とした。PAAは、平均分子量が30,000のものを使用し、金ゾル全体に対するPAAの添加濃度が異なる9種類の金ゾルを用意した。すなわち、金ゾル全体に対するPAAの添加濃度は、0.08(g/L)、0.4(g/L)、0.8(g/L)、2.0(g/L)、3.0(g/L)、4.16(g/L)、9.35(g/L)、28.2(g/L)、40.00(g/L)の9種類とした。
このようにして得られた各金ゾルについて、金コロイドの粒径を測定した。粒径測定は、動的光散乱装置(DLS−700、大塚電子(株)製)を用いて、動的光散乱法により測定した。測定結果を図2に示す。図2(A)は、分散剤としてPAAmを用いた結果を示し、図2(B)は、分散剤としてPAAを用いた結果を示す。それぞれの金ゾルについて、粒径測定を3回行ない(No.1〜No.3)、それらの平均値を求めた。
図2(A)に示すように、PAAmは、金ゾル全体に対する添加濃度を0.08(g/L)以下とすることで、金コロイドの粒径を充分に小さく維持することができた。すなわち、添加濃度が0.08(g/L)のときには平均粒径は33.0nmであったが、1.6(g/L)以上の添加濃度では、平均粒径は90nmを超えた。また、図2(B)に示すように、PAAは、金ゾル全体に対する添加濃度を9.35(g/L)以下とすることで、金コロイドの粒径を充分に小さく維持することができた。すなわち、添加濃度が9.35(g/L)以下の場合には、平均粒径は50nm未満であったが、28.2(g/L)以上の添加濃度では、平均粒径は50nmを超えた。このように、用いる分散剤に応じて、添加する分散剤量を調節し、金ゾル中の金コロイドの粒径を50nm以下に維持することが望ましい。
Claims (8)
- 金触媒の製造方法であって、
(a)金化合物溶液と、金属酸化物から成る担体とを用意する工程と、
(b)前記金化合物溶液を還元処理して、金含有微粒子のゾルを形成する工程と、
(c)前記金含有微粒子のゾルと前記担体とを混合し、前記担体上に前記金含有微粒子を担持させる工程と、
(d)前記金含有微粒子を担持した前記担体から、前記担体上に金微粒子を分散担持する金触媒を作製する工程と
を備える金触媒の製造方法。 - 請求項1記載の金触媒の製造方法であって、
前記(d)工程は、前記金含有微粒子を担持させた前記担体を乾燥、焼成する工程を備える
金触媒の製造方法。 - 請求項2記載の金触媒の製造方法であって、
前記(d)工程は、
(d−1)前記(c)工程で得た前記金含有微粒子を担持させた前記担体と、所定のバインダとを混合して、スラリを作製する工程と、
(d−2)前記スラリを用いて所定の基材をコートする工程と、
(d−3)前記コートした基材を乾燥、焼成させる工程と
を備える金触媒の製造方法。 - 請求項1ないし3いずれか記載の金触媒の製造方法であって、
前記(b)工程で得られるゾル中の前記金含有微粒子は、平均粒径が10〜50nmである
金触媒の製造方法。 - 請求項1ないし4いずれか記載の金触媒の製造方法であって、
前記(b)工程は、前記金含有微粒子のゾルに、さらに、前記金含有微粒子の凝集を抑える分散剤を混合する
金触媒の製造方法。 - 請求項1ないし5いずれか記載の金触媒の製造方法であって、
前記担体は、希土類元素の酸化物または酸化アルミニウム(Al2O3)を含む
金触媒の製造方法。 - 請求項1ないし6いずれか記載の金触媒の製造方法であって、
前記金触媒は、排ガス浄化触媒である
金触媒の製造方法。 - 金触媒であって、
請求項1ないし7いずれか記載の製造方法により製造した
金触媒。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004372561A JP2006175383A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 金触媒の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102836710A (zh) * | 2012-09-28 | 2012-12-26 | 黑龙江大学 | 二氧化硅核/介孔二氧化硅壳支持金纳米粒子微球的制备方法 |
CN103240041A (zh) * | 2013-05-15 | 2013-08-14 | 黑龙江大学 | 核壳结构二氧化硅@介孔二氧化硅支持金纳米粒子微珠及其制备方法 |
-
2004
- 2004-12-24 JP JP2004372561A patent/JP2006175383A/ja active Pending
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CN103240041A (zh) * | 2013-05-15 | 2013-08-14 | 黑龙江大学 | 核壳结构二氧化硅@介孔二氧化硅支持金纳米粒子微珠及其制备方法 |
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