JP2006173109A - 電界発光ディスプレイ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取り出し効率及び輝度が向上しつつも、製造の容易な電界発光ディスプレイ装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、基板の上部に備えられた第1電極と、第1電極の上部に備えられ、第1電極と対向した第2電極と、第1電極と第2電極との間に介在された発光層を備える第1中間層と、第2電極の上部に備えられた色変換層と、第2電極と色変換層との間に備えられた回折格子と、を備えたことを特徴とする電界発光ディスプレイ装置及びその製造方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、電界発光(Electroluminescence:以下、EL)ディスプレイ装置及びその製造方法に係り、より詳細には、光取り出し効率及び輝度が向上しつつも、製造の容易なELディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
ELディスプレイ装置の光取り出し効率は、次の通りである。
ηex=ηin・ηout (1)
前記数式(1)でηinとηoutは、それぞれ内部量子効率と外部量子効率とを表すものであって、ηinは、各層の内部で自主的に消滅されることにより決定されるものであり、ηoutは、各層間での全反射、すなわち、光が屈折率の高い層から屈折率の低い層に入射する時、臨界角以上に入射して全反射を起こして、外部への取り出しが阻害されることまで考慮されて決定される。ELディスプレイ装置の場合、発光層で発生した光が、外部へ取り出されるまで多くの層を経るところ、したがって、各層の屈折率により外部へ取り出され得ない光が存在する。
前記数式(1)において、発光層から放出された光が外部へ取り出される時、各層間での全反射を考慮した外部量子効率、すなわち、透光効率ηoutは、次の式のように表しうる。
(1/2)(Nout/Nin (2)
前記式でNは、各層の屈折率である。前記式に基づいて、屈折率が約1.5である層から屈折率が約1.2である層に、光が進む時の透光効率を計算すれば、約32%となる。すなわち、前記界面に進入した光の約70%の光が外部へ取り出されずに消滅されるということがわかる。
前記のような光取り出し効率の低下を防止するために、多様な試みがあった。
特許文献1には、無機EL素子が形成されている透光性基板の外側表面に無機EL素子と同じであるか、またはそれ以上のサイズを有する集光用のマイクロレンズを複数設置した無機EL装置が開示されている。透光性基板と空気との界面に臨界角以上の角度に入射した光が、マイクロレンズ内では臨界角以下の入射角を有するようにして全反射を減らし、光の射出方向を所定の方向に指向させて、その方向での輝度を向上させる。しかし、前記発明は、EL素子が面光源であるため、該当EL素子と同じであるか、またはそれ以上のサイズを有するマイクロレンズを利用した場合には、集光されずに、かえって拡散されるEL光が必然的に生じ、また隣接したEL素子による像との重複により、像の鮮明度が低下するという問題点がある。
特許文献2には、厚さ方向に柱状に周りより屈折率の高い材料から形成された高屈折率部を有している基板に形成されたEL素子が開示されている。EL素子の光に高屈折率部を通過させ射出させて、光取り出し効率を増加させる。しかし、前記発明は、高屈折率部を通過したEL光が、特許文献2の図1に示すように拡散光であるため、その正面から見て、輝度が大きく向上しないという問題点がある。
特許文献3には、有機EL素子を構成している下部電極と、透光性基板の外側表面との間に、1あるいは複数の集光用レンズが形成され、前記有機EL素子と前記集光用レンズとが対応するように設けられたことを特徴とする有機EL発光装置が開示されている。集光用レンズを通過したEL素子の光を、基板と空気との界面で臨界角以下に入射させて、光取り出し効率を増加させる。しかし、前記発明は、隣接したEL素子による像との重畳により、像の鮮明度が低下するという問題点がある。
特開平4−192290号公報 特開平7−037688号公報 特開平10−172756号公報
本発明は、前記問題点及びその他の多様な問題点を解決するためになされたものであって、光取り出し効率及び輝度が向上しつつも、製造の容易なELディスプレイ装置、特に、前面発光型のELディスプレイ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記のような目的及びその他の多様な目的を達成するために、本発明は、基板と、前記基板の上部に備えられた第1電極と、前記第1電極の上部に備えられ、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在された発光層を備える第1中間層と、前記第2電極の上部に備えられた色変換層と、前記第2電極と前記色変換層との間に備えられた回折格子と、を備えたことを特徴とする電界発光ディスプレイ装置を提供する。
このような本発明の他の特徴によれば、前記発光層は、青色または紫外線の光を放出しうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記色変換層は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記第2電極と前記色変換層との間に第2中間層が更に備えられ、前記第2中間層の前記色変換層方向の面が突出部を有して形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部の間には、気体が満たされていることも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2中間層の屈折率は、気体の屈折率より大きいことも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部の間には、前記第2中間層の屈折率より低い屈折率を有する物質が満たされていることも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記第2電極の上部に複数の突出部材を備えることにより形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部材の間には、気体が満たされていることも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部材の屈折率は、気体の屈折率より大きいことも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記第2電極の前記色変換層方向の面が突出部を有して形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部の間には、気体が満たされていることも可能である。
本発明の更に他の特徴によれば、前記気体は、窒素でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子の周期は、前記発光層から放出される光の波長の1/4倍ないし4倍でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記色変換層の前記回折格子方向の面には、接着層が備えられうる。
また、本発明は、前記のような目的を達成するために、基板の上部に第1電極を形成する工程と、前記第1電極の上部に、発光層を備える第1中間層を形成する工程と、前記第1中間層の上部に第2電極を形成する工程と、前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程と、前記回折格子の上部に色変換層を備える工程と、を含むことを特徴とする電界発光ディスプレイ装置の製造方法を提供する。
このような本発明の他の特徴によれば、前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極の上部に第2中間層を形成する工程と、前記第2中間層の前記第2電極とは逆方向の面をエッチングして、突出部を形成する工程と、を含みうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極の上部に複数の突出部材が備えられるように蒸着する工程でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極の前記第1中間層とは逆方向の面をエッチングして、突出部を形成する工程でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子の上部に色変換層を備える工程は、色変換層を前記回折格子の上部にラミネーティングさせる工程でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、色変換層を前記回折格子の上部にラミネーティングさせる工程は、窒素雰囲気で行われうる。
また、本発明は、前記のような目的を達成するために、基板と、前記基板の上部に備えられた第1電極と、前記第1電極の上部に備えられ、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在された発光層を備える第1中間層と、前記基板と前記第1電極との間に備えられた色変換層と、前記色変換層と前記第1電極との間に備えられた回折格子と、を備えることを特徴とする電界発光ディスプレイ装置を提供する。
このような本発明の他の特徴によれば、前記発光層は、青色の光を放出しうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記色変換層は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層でありうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記色変換層と前記第1電極との間に第2中間層が更に備えられ、前記第2中間層の前記第1電極方向の面が突出部を有して形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2中間層の屈折率は、前記第2中間層の上部及び下部に備えられた層の屈折率より高い。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2中間層と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第2中間層の突出部の間には、前記第2中間層の屈折率より低い屈折率の物質が備えられうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記色変換層の上部に複数の突出部材を備えることにより形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部材の屈折率は、前記突出部材の上部及び下部に備えられた層の屈折率より大きい。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部材と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記突出部材の間には、前記突出部材の屈折率より低い屈折率の物質が備えられうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記回折格子は、前記色変換層の前記第1電極方向の面が複数の突出部を有して形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記色変換層と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されうる。
本発明の更に他の特徴によれば、前記色変換層の突出部の間には、前記色変換層の屈折率より低い屈折率の物質が備えられうる。
本発明のELディスプレイ装置及びその製造方法によれば、次のような効果が得られる。
第一に、発光層と色変換層との間に回折格子を備えることにより、光取り出し効率及び正面での輝度を向上させうる。
第二に、回折格子を構成する物質の屈折率を気体の屈折率より高くし、前記回折格子の上部に備えられる層をラミネーティングさせることにより、前記回折格子の格子間の空間に気体が満たされるようにして、高効率の回折格子を備えたディスプレイ装置を容易に製造できる。
第三に、回折格子が発光層と色変換層との間に備えられ、前記発光層は、単一波長の光を放出させることにより、回折格子の格子間の間隔を、あらゆる副画素領域において同様にし、これにより、製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明すれば、次の通りである。
図1は、回折格子及びこれによる光の経路変化を示す概念図である。
図1に示すように、θの角度で回折格子に入射した光が回折格子を通過する場合、回折次数k、屈折角θ、回折格子の周期d、前記入射光の波長λ及び屈折率nの間に、次のような関係が成立する。
nd(sinθ−sinθ)=kλ (3)
前記式により回折格子の周期dを適切に調節すれば、屈折角の角度θを調節できる。これにより、回折格子が備えられていなければ、任意の層に臨界角以上の角度で入射する光が、回折格子を備えることにより臨界角以下の角度に入射するように調節でき、これにより全反射されずに、外部へ取り出すことができる。
図2は、本発明の好ましい実施形態により備えられうる回折格子の写真である。
回折格子は、その格子が一定の周期で形成されているものであって、ストライプ状に形成されうる。この時、ストライプ状に形成される場合には、そのストライプに平行な方向には光の回折が発生しない。したがって、図2に示すように、格子が2次元形態の配列を有する回折格子を利用すれば、回折発生率が上昇して、光取り出し効率が向上し得る。この場合、格子は、四角柱または円柱など多様な形状に備えられ得る。
図3は、本発明の好ましい第1実施形態に係る前面発光型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
ELディスプレイ装置は、その画素の発光如何を制御する方式により、単純マトリックスタイプの受動駆動型(Passive Matrix:PM)のELディスプレイ装置と、薄膜トランジスタを備えた能動駆動型(Active Matrix:AM)のELディスプレイ装置とに分けられるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置は、能動駆動型のELディスプレイ装置である。
図3を参照すれば、基板102の上部に第1電極131が備えられており、前記第1電極131の上部に、前記第1電極131と対向した第2電極134が備えられ、前記第1電極131と前記第2電極134との間に、発光層を備える第1中間層133が備えられる。そして、前記第1電極131には、少なくとも一つの薄膜トランジスタ(Thin Film Transister:TFT)が連結され、必要に応じてキャパシタなどが更に連結されてもよい。
前記基板102は、透明なガラス材が使用されうるが、その他にも、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、マイラー、その他のプラスチック材料が使用されうる。前記基板102上には、基板の平滑性を維持し、不純物の浸入を防止するために、SiO等からなるバッファ層(図示せず)を更に備えてもよい。
前記第1電極131は、アノード電極の機能を行い、前記第2電極134は、カソード電極の機能を行う。もちろん、前記第1電極131と前記第2電極134との極性は、逆であってもよい。
後述するように、本実施形態に係るELディスプレイ装置は、前記基板102とは逆方向、すなわち、前記第1中間層133から前記第2電極134方向に光が取り出される、いわゆる前面発光型のELディスプレイ装置である。したがって、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第1電極131が反射型の電極になり、前記第2電極134が透明電極になる。したがって、前記第1電極131は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びそれらの化合物などで反射膜を形成した後、その上に、ITO、IZO、ZnO、またはInを形成した構造を有しうる。この時、前記第1電極131は、副画素に対応するように備えられうる。そして、前記第2電極134は、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg、及びそれらの化合物が前記第1中間層133の方向に向うように蒸着した後、その上に、ITO、IZO、ZnO、またはInなどの透明電極形成用の物質から補助電極層やバス電極ラインを形成した構造を有しうる。前記第2電極134は、各副画素に対応するように、または全面的に備えられうる。後述する実施形態に係る前面発光型のELディスプレイ装置においても、前記のような電極構造を有し、また多様な変形が可能であるということは言うまでもない。
前記のように、前記第1電極131にはTFTが連結されるが、前記TFTは、半導体層122と、前記半導体層122の上部に形成されたゲート絶縁膜123と、前記ゲート絶縁膜123の上部のゲート電極124とを備える。前記ゲート電極124は、TFTオン/オフ信号を印加するゲートライン(図示せず)と連結されている。そして、前記ゲート電極124が形成される領域は、半導体層122のチャンネル領域に対応する。もちろん、TFTは、図1に示すような構造に限定されずに、有機TFTなどの多様なTFTを備えうる。
前記ゲート電極124の上部には、層間絶縁膜125が形成され、コンタクトホールを介してソース電極126とドレイン電極127とが、それぞれ半導体層122のソース領域及びドレイン領域に接するように形成される。
前記ソース電極126及びドレイン電極127の上部には、SiO等からなる平坦化膜または保護膜128が備えられ、前記平坦化膜128の上部には、アクリル、ポリイミド等による画素定義膜129が備えられている。
そして、図示されてはいないにもかかわらず、前記TFTには、少なくとも一つのキャパシタが連結される。そして、このようなTFTを備える回路は、必ずしも図1に示す例に限定されるものではなく、多様に変形可能であるということは言うまでもない。
一方、前記ドレイン電極127は、EL素子に連結される。前記EL素子のアノード電極になる第1電極131は、前記平坦化膜128の上部に形成されており、その上部には、絶縁性の画素定義膜129が形成されており、前記画素定義膜129に備えられた所定の開口部に、発光層を備える第1中間層133などが形成される。図3では、前記第1中間層133が前記副画素のみに対応するようにパターニングされたことと図示されているが、これは、各副画素の構成を説明するために、便宜上そのように示したものであって、前記第1中間層133は、隣接した副画素の第1中間層と一体的に形成されうることは言うまでもない。
前記第1中間層133は、有機物または無機物から形成され、有機物の場合には、低分子または高分子の有機物から形成されうる。低分子有機物を使用する場合、ホール注入層(Hole Injection Layer:HIL)、ホール輸送層(Hole Transport Layer:HTL)、有機発光層(Emission Layer:EML)、電子輸送層(Electron Transport Layer:ETL)、電子注入層(Electron Injection Layer:EIL)などが、単一あるいは複合の構造に積層されて形成され、使用可能な有機材料も銅フタロシアニン(copperphthalocyanine:CuPc)、N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPB)、トリス−8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq)などを始めてして、多様に適用可能である。それらの低分子有機物は、前記のようなパターンで備えられ、前記のようなマスクを利用して、真空蒸着の方法で形成される。
高分子有機物の場合には、大体HTL及びEMLで備えられた構造を有し、この時、前記HTLとしてPEDOT(Poly−3,4−ethylenedioxythiophene)を使用し、発光層としてPPV(Poly−Phenylenevinylene)系及びポリフルオレン系等の高分子有機物質を使用する。
前記第1中間層133の構造及び材料等についての説明は、後述する実施形態においても同様に適用され、その変形も可能であるということは言うまでもない。
そして、基板102上に形成されたEL素子は、対向部材(図示せず)により密封される。対向部材は、前記基板102と同様にガラスまたはプラスチック材から形成されうるが、その他にも、メタルキャップ等で形成されてもよい。
一方、前記第2電極134の上部に色変換層111が備えられ、前記第2電極134と前記色変換層111との間に回折格子が備えられる。本実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられた回折格子は、後述するように、第2中間層112の上面に備えられる。本実施形態に係るELディスプレイ装置は、図3に示すように、前記第1中間層133に備えられた発光層から放出された光が、前記第2電極134を経て外部へ取り出される、いわゆる前面発光型のELディスプレイ装置である。この時、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、図3に示すように、前記第2電極134の上部には、回折格子が形成された第2中間層112及び色変換層111のみが備えられている。しかし、その他の多様な層が、必要に応じて更に備えられてもよく、この場合、そのような層は、前記第2電極134と前記回折格子との間、前記回折格子と前記色変換層111との間、または前記色変換層111の上部など、多様な位置に備えられうることは言うまでもない。これは、後述する実施形態においても同様である。
そして、前記回折格子が形成された第2中間層112及び前記色変換層111は、図3に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。例えば、図4に示すように、回折格子が形成された第2中間層112が、各副画素の領域に対応するように備えられ、色変換層111は、全面にわたって備えられてもよく、図5に示すように、回折格子が形成された第2中間層112と色変換層111が、何れも各副画素に対応するように備えられてもよく、図6に示すように、回折格子が形成された第2中間層112が、全面にわたって備えられ、色変換層111は、各副画素に対応するように備えられてもよい。もちろん、その他の多様な変形も可能であり、これは、後述する実施形態においても同様である。
この時、前記第1中間層133に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層111は、前記発光層から放出された光を赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層133に備えられた発光層は、青色あるいは紫外線の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層111は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。これは、後述する実施形態においても同様である。
一方、前記回折格子は、多様な方法で備えうるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置においては、前記第2電極134と前記色変換層111との間に第2中間層112が更に備えられ、前記第2中間層112の前記色変換層111方向の面が、突出部を有して形成されている。この時、前記第2中間層112の屈折率を、空気の屈折率より高くし、前記回折格子が形成された第2中間層112の突出部の間の空間112aには、空気が満たされるようにすることができる。もちろん、前記回折格子が形成された第2中間層112の突出部の間の空間112aに、空気以外の他の物質が満たされるようにしてもよい。前記回折格子が形成された第2中間層112の突出部の屈折率と、前記突出部の間の空間112aの屈折率との差が存在すれば、所望の効果が得られるため、別途の工程を必要としないように、前記回折格子が形成された第2中間層112の屈折率を空気の屈折率より高くし、前記突出部の間の空間112aには空気が満たされるようにすることが好ましい。この時、前記空気の代わりに、前記第1中間層133に備えられた発光層などの劣化などを発生させない窒素などが使用されうる。
前記のような構造のELディスプレイ装置を製造するために、基板102の上部に第1電極131を形成する工程と、前記第1電極131の上部に発光層を備える第1中間層133を形成する工程と、前記第1中間層133の上部に第2電極134を形成する工程と、前記第2電極134の上部に回折格子を形成する工程と、前記回折格子の上部に色変換層111を備える工程とを経る。もちろん、前記工程の間に他の工程が更に含まれ得る。
この時、前記第2電極134と前記色変換層111との間に第2中間層112が更に備えられ、前記第2中間層112の前記色変換層111方向の面が突出部を有する構造を具現するために、前記第2電極134の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極134の上部に第2中間層112を形成する工程と、前記第2中間層112の前記第2電極134とは逆方向の面をエッチングして、突出部を有するようにする工程と、を含み得る。
そして、前記回折格子が形成された第2中間層112の突出部の間の空間112aには空気が満たされるようにするために、前記のように、回折格子が形成された第2中間層112を形成した後、前記第2中間層112の上部に色変換層111を備える工程は、色変換層111を前記第2中間層112の上部にラミネーティングさせる工程とすることができる。この時、色変換層111を前記第2中間層112の上部にラミネーティングさせる工程は、窒素雰囲気で行うことにより、前記回折格子が形成された第2中間層112の突出部の間の空間112aに満たされる空気を窒素に換えてもよい。そして、この過程で、前記色変換層111の前記第2中間層112方向の面には、接着層が備えられてもよい。もちろん、前記回折格子が形成された第2中間層112と前記色変換層111との間に別途の層が介在される場合には、前記別途の層を前記第2中間層112の上部にラミネーティングさせうる。
前記のような構造において、前記第1中間層133に備えられた発光層から発生した光を前記第2電極134を介して外部へ取り出されるのに当って、前記第2電極134の上部に備えられた回折格子によって全反射される量が減る。すなわち、前記回折格子が備えられなければ、前記第1中間層133に備えられた発光層から発生した光が、前記第2電極134の上部に備えられた層に入射するに当って、臨界角以上の角度で入射して全反射されるが、前記回折格子が備えられることにより、全反射されずに透過されて、窮極的に外部へ光が取り出されうる。このような構造により、外部への光取り出し効率が向上する。
また、前記のように、回折格子の格子間の間隔を適切に調節して、回折格子を通過する光の屈折角を調節できるが、これにより、ELディスプレイ装置の前面に向わなかった光を前面に向わせることにより、前記ディスプレイ装置の前面での輝度の向上も図りうる。
一方、前記の数式(3)のように、回折格子の格子間の間隔により光の角度が決定されるが、前記回折格子の格子間の間隔は、発光層から発生した光の波長の1/4倍ないし4倍にすることが良い。回折格子の格子間の間隔がこれより広い場合には、光が回折される程度が小さくなって、回折された光の角度が臨界角以内に十分に小さくならず、回折格子の格子間の間隔がそれより小さい場合には、光が回折格子を通過する比率が小さくなって、かえって光取り出し効率が低下しうる。したがって、前記回折格子の格子間の間隔は、発光層から発生した光の波長の1/4倍ないし4倍にすることが好ましい。これは、後述する実施形態においても同様である。
この時、前記回折格子の格子間の間隔は、数式(3)に示すように、発光層から発生した光の波長により決定される。したがって、各発光層から放出される光の波長が変われば、各副画素に備えられる回折格子の格子間の間隔が変わらなければならないという問題点がある。しかし、本発明のように、発光層では単色の光を発生させ、前記光が色変換層を通過しつつ、フルカラーのイメージを具現させることにより、前記発光層と前記色変換層との間に備えられた回折格子の格子間の間隔を、あらゆる副画素領域において同様にし、これにより製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
図7は、本発明の好ましい第2実施形態に係るELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図7を参照すれば、基板202の上部に第1電極231が備えられ、前記第1電極231の上部に、前記第1電極231と対向した第2電極234が備えられ、前記第1電極231と前記第2電極234との間に、発光層を備える第1中間層233が介在され、前記第2電極234の上部に色変換層211が備えられ、前記第2電極234と前記色変換層211との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層233に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層211は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層233に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層211は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。
そして、本実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられた回折格子は、図7に示すように、前記第2電極234の上面に備えられている。そして、前記第2電極234の上部には、前記回折格子と前記色変換層211のみが備えられている。しかし、必要に応じて、その他の多様な層が更に備えられ、その場合、そのような層は、前記第2電極234と前記回折格子との間、前記回折格子と前記色変換層211との間、または前記色変換層211の上部など、多様な位置に備えられうることは言うまでもない。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、回折格子を備えるために、第2電極と色変換層との間に第2中間層を介在し、前記第2中間層の前記色変換層方向の面が複数の突出部を有する構造であるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置は、前記第2電極234の上部に複数の突出部材212を備えて、回折格子を形成する構造を有しているという点である。このような構造を有することにより、工程を更に単純化できる。もちろん、前記複数の突出部材212及び前記色変換層211は、図7に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能である。
この時、前記回折格子を形成する複数の突出部材212の屈折率を、空気の屈折率より高くし、前記突出部材212の間の空間212aには、空気が満たされるようにすることができる。もちろん、前記突出部材212の間の空間212aに、空気以外の他の物質が満たされるようにしてもよい。しかし、前記突出部材212の屈折率と、前記突出部材212の間の空間212aの屈折率との差が存在すれば、所望の効果が得られるため、別途の工程を必要としないように、突出部材212の屈折率を空気の屈折率より高くして、前記突出部材212の間の空間212aには空気が満たされるようにすることが好ましい。この時、前記空気の代わりに、前記第1中間層233に備えられた発光層などの劣化などを発生させない窒素などが使用されうる。
前記のような構造のELディスプレイ装置を製造するために、基板202の上部に第1電極231を形成する工程と、前記第1電極231の上部に、発光層を備える第1中間層233を形成する工程と、前記第1中間層233の上部に第2電極234を形成する工程と、前記第2電極134の上部に回折格子を形成する工程と、前記回折格子の上部に色変換層211を備える工程とを経る。もちろん、前記工程の間に他の工程を含み得る。
この時、前記第2電極234と前記色変換層211との間に備えられた回折格子は、複数の突出部材212を前記第2電極234の上部に備えることにより形成されるが、このような構造を有するために、前記第2電極234の上部にマスクを利用した蒸着により、複数の突出部材212を備えてもよく、前記第2電極234を覆うように全面にわたって層を形成した後、これをレーザーエッチング技術(Laser Ablation Technique:LAT)を利用して、回折格子状にパターニングしてもよい。もちろん、その他の多様な方法を利用することも可能である。
そして、前記回折格子を形成する複数の突出部材212の間の空間212aには、空気が満たされるようにするために、前記のように突出部材212を形成した後、前記突出部材212の上部に色変換層211を備える工程は、色変換層211を前記突出部材212の上部にラミネーティングさせる工程にすることができる。この時、色変換層211を前記突出部材212の上部にラミネーティングさせる工程は、窒素雰囲気で行うことにより、前記突出部材212の間の空間212aに満たされる空気を窒素に換えてもよい。そして、この過程で、前記色変換層211の前記突出部材212の方向の面には、接着層が備えられてもよい。もちろん、前記回折格子を形成する前記突出部材212と前記色変換層211との間に別途の層が介在される場合には、前記別途の層を前記突出部材212の上部にラミネーティングさせうる。
前記のような構造において、前記第1中間層233に備えられた発光層から発生した光が、前記第2電極234を介して外部へ取り出されるのに当って、前記第2電極234の上部に備えられた回折格子により全反射される量が減る。すなわち、前記回折格子が備えられていなければ、前記第1中間層233に備えられた発光層から発生した光が、前記第2電極234の上部に備えられた層に入射するにの当って、臨界角以上の角度で入射して全反射されるが、前記回折格子が備えられることにより全反射されずに透過されて、窮極的に外部へ光が取り出されうる。このような構造により、外部への光取り出し効率が向上する。
また、前記のように、回折格子の格子間の間隔を適切に調節して、回折格子を通過する光の屈折角を調節できるが、これにより、ELディスプレイ装置の前面に向かわなかった光を前面に向わせることにより、前記ディスプレイ装置の前面での輝度の向上も図りうる。
一方、前記回折格子の格子間の間隔は、数式(3)に示すように、発光層から発生した光の波長により決定される。したがって、各発光層から放出される光の波長が変われば、各副画素に備えられる回折格子の格子間の間隔が変わらなければならないという問題点がある。しかし、本発明のように、発光層では単色の光を発生させ、前記光が色変換層を通過しつつフルカラーのイメージを具現させることにより、前記発光層と前記色変換層との間に備えられた回折格子の格子間の間隔を、あらゆる副画素領域において同様にし、これにより、製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
図8は、本発明の好ましい第3実施形態に係るELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図8を参照すれば、基板302の上部に第1電極331が備えられ、前記第1電極331の上部に、前記第1電極331と対向した第2電極334が備えられ、前記第1電極331と前記第2電極334との間に発光層を備える第1中間層333が介在され、前記第2電極334の上部に色変換層311が備えられ、前記第2電極334と前記色変換層311との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層333に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層311は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層333に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層311は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。
そして、本実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられた回折格子は、図8に示すように、前記第2電極334の上面に備えられている。そして、前記第2電極334の上部には、前記色変換層311のみが備えられている。しかし、必要に応じて、その他の多様な層が更に備えられてもよく、この場合、そのような層は、前記第2電極334と前記色変換層311との間、または前記色変換層311の上部など、多様な位置に備えられうることは言うまでもない。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、回折格子が備えられた形態である。
前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、回折格子を備えるために、第2電極と色変換層との間に第2中間層が介在され、前記第2中間層の前記色変換層方向の面が複数の突出部を有する構造であった。そして、前記の第2実施形態に係るELディスプレイ装置は、第2電極の上部に複数の突出部材を備えて、回折格子を形成する構造であった。しかし、本実施形態に係るELディスプレイ装置は、前記第2電極334の前記色変換層311方向の面が突出部を有して形成されている。このような構造を有することにより、前記第1中間層333に備えられた発光層から発生した光が、前記第2電極334を通過して外部へ取り出されるに当って、通過する界面の数を減らし、これにより、各界面で反射される総光量を減らして、外部への光取り出し率を向上させうる。また、前記のような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に簡単に製造できる。
前記のような構造のELディスプレイ装置を製造するために、基板302の上部に第1電極331を形成する工程と、前記第1電極331の上部に、発光層を備える第1中間層333を形成する工程と、前記第1中間層333の上部に第2電極334を形成する工程と、前記第2電極334の上部に回折格子を形成する工程と、前記回折格子の上部に色変換層311を備える工程とを経る。もちろん、前記工程の間に他の工程を更に含み得る。
この時、前記第2電極334と前記色変換層311との間に備えられた回折格子は、前記第2電極334の上面に突出部を備えることにより形成されるところ、このような構造を有するために、前記第2電極334の前記第1中間層333とは逆方向の面をエッチングして突出部を有しうる。
図9は、本発明の好ましい第4実施形態に係るELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図9を参照すれば、基板402の上部に第1電極431が備えられており、前記第1電極431の上部に、前記第1電極431と対向した第2電極434が備えられ、前記第1電極431と前記第2電極434との間には、発光層を備える中間層433が備えられる。前記基板402上には、基板の平滑性を維持して不純物の侵入を防止するために、SiO等からなるバッファ層(図示せず)を備えてもよい。
一方、前記第2電極434の上部に色変換層411が備えられ、前記第2電極434と前記色変換層411との間に回折格子が備えられる。本実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられる回折格子は、前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられる回折格子と同じである。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、受動駆動型のELディスプレイ装置という点である。すなわち、前記の第1実施形態に係るELディスプレイ装置は、EL素子に少なくとも一つのTFTが備えられて、各副画素の発光如何を各TFTを利用して調節したが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、所定のパターン、例えば、ストライプパターンで備えられた第1電極431及び第2電極434により、各副画素の発光如何を調節する。
本実施形態に係るELディスプレイ装置のEL素子の構造を簡略に説明すれば、まず、前記基板402の上部に第1電極431が所定のパターン、例えば、ストライプパターンで形成される。そして、前記第1電極431の上部に、発光層を備える中間層433及び第2電極434が順に形成される。前記第1電極431の各ラインの間には、絶縁層432が更に備えられ、前記第2電極434は、前記第1電極431のパターンと直交するパターンで形成させうる。そして、図示されてはいないが、前記第2電極434のパターンのために、前記第1電極431と直交するパターンで別途の絶縁層が更に備えられてもよい。前記のような構造において、前記第1電極431、前記第2電極434及び前記中間層433の構造及び材料は、前記の通りである。
前記のような構造の受動駆動型のELディスプレイ装置においても、前記第2電極434と前記色変換層411との間に第2中間層412が介在され、前記第2中間層412の上面に突出部を備えて、回折格子を形成することにより、光取り出し効率及び正面での輝度を向上されうる。
図10及び図11は、本発明の好ましい更に他の第5実施形態及び第6実施形態に係るELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。図10及び図11に示すように、前記の第2実施形態及び第3実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられた回折格子と同じ形態の回折格子が、受動駆動型のELディスプレイ装置にも備えられうる。
前記実施形態では、前面発光型のELディスプレイ装置について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、背面発光型のELディスプレイ装置にも適用できることは言うまでもない。以下では、背面発光型ELディスプレイ装置について概略的に説明するようにする。
図12は、本発明の好ましい第7実施形態に係る背面発光型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図12を参照すれば、基板702の上部に第1電極731が備えられており、前記第1電極731の上部に、前記第1電極731と対向した第2電極734が備えられ、前記第1電極731と前記第2電極734との間に、発光層を備える第1中間層733が備えられる。そして、前記第1電極731には、少なくとも一つのTFTが備えられ、必要に応じてキャパシタなどが更に備えられてもよい。
前記第1電極731は、アノード電極の機能を行い、前記第2電極734は、カソード電極の機能を行う。もちろん、前記第1電極731と前記第2電極734との極性は、逆であってもよい。
後述するように、本実施形態に係るELディスプレイ装置は、前記基板702の方向に光が取り出される、いわゆる背面発光型のELディスプレイ装置である。従って、本実施形態によるELディスプレイ装置の場合には、第1電極731が透明電極になり、前記第2電極734が反射型電極になる。したがって、前記第1電極731は、ITO、IZO、ZnO、またはInから形成され得る。この時、前記第1電極731は、副画素に対応するように備えられうる。そして前記第2電極734は、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg及びそれらの化合物から形成されうる。前記第2電極734は、各副画素に対応するように、または全面的に備えられうる。後述する実施形態に係る背面発光型のELディスプレイ装置においても、前記のような電極構造を有し、また多様な変形が可能であるということは言うまでもない。
前記のように、前記第1電極731にはTFTが連結されるが、前記TFTは、半導体層722と、前記半導体層722の上部に形成されたゲート絶縁膜723と、前記ゲート絶縁膜723の上部のゲート電極724と、を備える。もちろん、TFTは、図12に示すような構造に限定されるものではなく、有機TFTなどの多様なTFTが備えられうる。
前記ゲート電極724の上部には、層間絶縁膜725が形成され、コンタクトホールを介してソース電極726及びドレイン電極727が、それぞれ半導体層722のソース領域及びドレイン領域に接するように形成される。
前記ソース電極726及びドレイン電極727の上部には、平坦化膜または保護膜728、その上部には、画素定義膜729が備えられている。
一方、前記基板702と前記第1電極731との間に色変換層711が備えられ、前記色変換層711と前記第1電極731との間に回折格子が備えられる。本実施形態に係るELディスプレイ装置に備えられた回折格子は、後述するように、第2中間層712の上面に備えられる。本実施形態に係るELディスプレイ装置は、図12に示すように、前記第1中間層733に備えられた発光層から放出された光が、前記基板702を経て外部へ取り出される、いわゆる背面発光型のELディスプレイ装置である。この時、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、図12に示すように、前記基板702と前記第1電極731との間に多様な層が備えられている。もちろん、その他にも、必要に応じて多様な層が更に備えられてもよい。したがって、前記回折格子は、図12に示すものとは異なり、そのような層の間のいかなる位置にも備えられうることは言うまでもない。また、前記色変換層も、図12に示すものとは異なり、前記回折格子と前記基板702との間の層の間のいかなる位置にも備えられうる。これは、後述する実施形態においても同様である。
そして、前記回折格子が形成された第2中間層712または前記色変換層711は、図12に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。例えば、各副画素または各画素に対応するように備えられる場合などである。これは、後述する実施形態においても同様である。
この時、前記第1中間層733に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層711は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層733に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層711は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。
一方、前記回折格子は、多様な方法で備えられうるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置においては、前記第1電極731と前記色変換層711との間に第2中間層712が更に備えられ、前記第2中間層712の前記第1電極731方向の面が突出部を有して形成されている。そして、前記第2中間層712と前記第1電極731との間には、前記第1電極731方向の面の平坦な第3中間層713が更に備えられている。すなわち、前記第2中間層712と前記第1電極731との間に第3中間層713を更に備えることにより、前記第3中間層713が平坦化膜の役割を行える。もちろん、必要に応じて前記第3中間層713を備えなくてもよい。
この時、前記回折格子が形成された第2中間層712の屈折率を、前記第2中間層712の上部及び下部に備えられる層の屈折率より高くすることにより、回折格子による光取り出し効率を向上させうる。
前記のような構造において、前記第1中間層733に備えられた発光層から発生した光を、前記基板702を介して外部へ取り出すのに当って、前記第1電極731と前記基板702との間に備えられた回折格子により全反射される量が減る。すなわち、前記回折格子が備えられていなければ、前記第1中間層733に備えられた発光層から発生した光のうちの一部の光が、前記基板702を通過して外部へ取り出されるために、その間に備えられた層間の界面に入射するのに当って、臨界角以上の角度で入射して全反射されるが、前記回折格子が備えられることにより全反射されずに透過されて、窮極的に外部へ光を取り出すことができる。このような構造により、外部への光取り出し効率が向上する。
また、前記のように、回折格子の格子間の間隔を適切に調節して、回折格子を通過する光の屈折角を調節できるところ、これにより、ELディスプレイ装置の前面に向かっていない光を前面に向わせて、前記ディスプレイ装置の前面での輝度の向上も図りうる。
一方、前記の数式(3)のように、回折格子の格子間の間隔により光の角度が決定されるところ、前記回折格子の格子間の間隔は、発光層から発生した光の波長の1/4倍ないし4倍にすることが好ましい。回折格子の格子間の間隔がそれより広い場合には、光が回折される程度が小さくなって、回折された光の角度が臨界角以内に十分に小さくならず、回折格子の格子間の間隔がそれより小さい場合には、光が回折格子を通過する比率が小さくなって、かえって光取り出し効率が低下しうる。したがって、前記回折格子の格子間の間隔は、発光層から発生した光の波長の1/4倍ないし4倍にすることが好ましい。これは、後述する実施形態においても同様である。
この時、前記回折格子の格子間の間隔は、数式(3)に示すように、発光層から発生した光の波長により決定される。したがって、各発光層から放出される光の波長が変われば、各副画素に備えられる回折格子の格子間の間隔が変わらなければならないという問題点がある。しかし、本発明のように、発光層では単色の光を発生させ、前記光が色変換層を通過しつつ、フルカラーのイメージを具現させることにより、前記発光層と前記色変換層との間に備えられた回折格子の格子間の間隔を、前記副画素領域において同様にし、これにより、製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
図13は、本発明の好ましい第8実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図13を参照すれば、基板802の上部に第1電極831が備えられ、前記第1電極831の上部に、前記第1電極831と対向した第2電極834が備えられ、前記第1電極831と前記第2電極834との間に、発光層を備える第1中間層833が介在され、前記基板802と前記第1電極831との間に色変換層811が備えられ、前記色変換層811と前記第1電極831との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層833に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層811は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層833に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層811は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。
本実施形態に係るELディスプレイ装置は、図13に示すように、前記第1中間層833に備えられた発光層から放出された光を、前記基板802を経て外部へ取り出す、いわゆる背面発光型のELディスプレイ装置である。この時、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、図13に示すように、前記基板802と前記第1電極831との間に多様な層が備えられている。もちろん、その他にも、必要に応じて多様な層が更に備えられてもよい。したがって、前記回折格子は、図13に示すものとは異なり、そのような層の間のいかなる位置にも備えられうることは言うまでもない。また、前記色変換層も、図13に示すものとは異なり、前記回折格子と前記基板802との間の層の間のいかなる位置にも備えられうる。
そして、前記回折格子が形成された第2中間層812または前記色変換層811は、図13に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。例えば、各副画素または各画素に対応するように備えられる場合などである。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第7実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第7実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第1電極と色変換層との間に第2中間層が更に備えられ、前記第2中間層の前記第1電極方向の面が突出部を有して形成されており、前記第2中間層と前記第1電極との間には、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層が更に備えられた構造であるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、前記第2中間層812に備えられた突出部の間のみに第3中間層813が備えられている構造であるという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。もちろん、前記第2中間層812、前記第3中間層813及び前記色変換層811は、図13に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。
この時、前記第2中間層812の屈折率を、前記第2中間層812の突出部の間に備えられた前記第3中間層813の屈折率より高くすることにより、所望の回折格子が備えられた効果が得られる。
前記のような構造において、前記第1中間層833に備えられた発光層から発生した光を、前記基板802を介して外部へ取り出すのに当って、前記第1電極831と前記基板802との間に備えられた回折格子によって全反射される量が減る。その結果、このような構造により、外部への光取り出し効率が向上する。
また、前記のように、回折格子の格子間の間隔を適切に調節して、回折格子を通過する光の屈折角を調節できるところ、これにより、ELディスプレイ装置の前面に向かっていない光を前面に向わせることにより、前記ディスプレイ装置の前面での輝度の向上も図りうる。
一方、前記回折格子の格子間の間隔は、数式(3)に示すように、発光層から発生した光の波長により決定される。したがって、各発光層から放出される光の波長が変われば、各副画素に備えられる回折格子の格子間の間隔が変わらなければならないという問題点がある。しかし、本発明のように、発光層では単色の光を発生させ、前記光が色変換層を通過しつつ、フルカラーのイメージを具現させることにより、前記発光層と前記色変換層との間に備えられた回折格子の格子間の間隔を、あらゆる副画素領域において同様にし、これにより、製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
図14は、本発明の好ましい第9実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図14を参照すれば、基板902の上部に第1電極931が備えられ、前記第1電極931の上部に、前記第1電極931と対向した第2電極934が備えられ、前記第1電極931と前記第2電極934との間に、発光層を備える第1中間層933が介在され、前記基板902と前記第1電極931との間に色変換層911が備えられ、前記色変換層911と前記第1電極931との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層933に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層911は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層933に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層911は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割も行える。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、回折格子を形成するために、平坦化膜と区別される別途の第2中間層が備えられたが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、各画素の発光如何を制御するために備えられるTFTの上部を平坦化するために備えられる平坦化膜912を利用して回折格子を形成するという点である。すなわち、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第2中間層912が、前記の実施形態における平坦化膜の役割を行うということである。前記第2中間層912は、その下部に備えられたTFTを保護するための保護膜の役割を行えるため、平坦化膜ではない保護膜でありうる。以下では、便宜上、平坦化膜という用語を使用する。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点を更に詳細に説明すれば、次の通りである。
図14を参照すれば、TFTを保護するか、またはその上部を平坦化するために、平坦化膜、すなわち、第2中間層912が備えられるところ、前記第2中間層912の前記第1電極931方向の面が突出部を有する。そして、前記第2中間層912と前記第1電極931との間には、前記第1電極931方向の面の平坦な第3中間層913が更に備えられている。すなわち、前記第2中間層912と前記第1電極931との間に、第3中間層913を更に備えることにより、前記第3中間層913が平坦化膜の役割を行える。もちろん、必要に応じて前記第3中間層913を備えなくてもよい。そして、図14には、前記第2中間層912の前記第1電極931方向の面に備えられた突出部が、発光領域に対応する領域のみに備えられているものと図示されているが、多様な変形が可能であるということは言うまでもない。例えば、全域にわたって形成されてもよく、幾つかの画素領域単位で形成されてもよい。
この時、前記回折格子が形成された第2中間層912の屈折率を、前記第2中間層912の突出部の間に備えられる物質の屈折率より高くすることにより、回折格子による光取り出し効率を向上させうる。
前記のような構造において、前記第1中間層933に備えられた発光層から発生した光を、前記基板902を介して外部へ取り出すのに当って、前記第1電極931と前記基板902との間に備えられた回折格子により全反射される量が減る。その結果、このような構造により、外部への光取り出し効率が向上する。
また、前記のように、回折格子の格子間の間隔を適切に調節して、回折格子を通過する光の屈折角を調節できるところ、これにより、ELディスプレイ装置の前面に向かっていない光を前面に向わせることにより、前記ディスプレイ装置の前面での輝度の向上も図りうる。
そして、発光層では単色の光を発生させ、前記光が色変換層を通過しつつ、フルカラーのイメージを具現することにより、前記発光層と前記色変換層との間に備えられた回折格子の格子間の間隔を前記副画素領域において同様にし、これにより、製造工程を単純化させ、生産コストを低減して収率を向上させうる。
図15は、本発明の好ましい第10実施形態に係る前面発光型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第9実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第9実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第1電極と色変換層との間に備えられた第2中間層が平坦化膜の役割を行うと共に、前記第2中間層の前記第1電極方向の面が突出部を有して形成されており、前記第2中間層と前記第1電極との間には、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層が更に備えられた構造であるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、平坦化膜の役割を行う第2中間層1012に備えられた突出部の間のみに第3中間層1013が備えられている構造であるという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。もちろん、前記第2中間層1012の突出部は、図15に示すように、ELディスプレイ装置の各発光部の領域のみに備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。
図16、は本発明の好ましい第11実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第9実施形態に係るELディスプレイ装置及び第10実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第9実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第1電極と色変換層との間に備えられた第2中間層が、平坦化膜の役割を行うと共に、前記第2中間層の前記第1電極方向の面が突出部を有して形成されており、前記第2中間層と前記第1電極との間には、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層が更に備えられた構造であり、前記の第10実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、平坦化膜の役割を行う第2中間層に備えられた突出部の間のみに第3中間層が備えられている構造であるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されている構造であるという点である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置の差異点を更に詳細に説明すれば、次の通りである。
前記の第9実施形態及び第10実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、平坦化膜の役割を行う第2中間層の突出部の上部に、前記第2中間層を何れも覆うように、または前記第2中間層の突出部の間に第3中間層を備えて、前記第3中間層の上部が平坦になる。しかし、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、前記第3中間層と第1電極とが一体的に形成されている。すなわち、平坦化膜の役割を行う第2中間層1112の第1電極1131方向の面が突出部を有し、前記第2中間層1112上に備えられる第1電極1131が、前記第2中間層1112の上面の突出部の間、及び前記第2中間層1112の上部に備えられる。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。
前記第2中間層1112の突出部は、図16に示すように、ELディスプレイ装置の各発光部の領域のみに備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。この場合、第1電極1131が備えられていない部分の突出部の間には、前記第2中間層の上部に形成される物質が備えられる。例えば、画素定義膜1129のようなものである。
図17は、本発明の好ましい第12実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図17を参照すれば、基板1202の上部に第1電極1231が備えられ、前記第1電極1231の上部に、前記第1電極1231と対向した第2電極1234が備えられ、前記第1電極1231と前記第2電極1234との間に、発光層を備える第1中間層1233が介在され、前記基板1202と前記第1電極1231との間に色変換層1211が備えられ、前記色変換層1211と前記第1電極1231との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層1233に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層1211は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層1233に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層1211は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割を行える。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記第7及び第8の実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第2中間層が備えられ、前記第2中間層の一面が複数の突出部を有することにより回折格子が備えられる構造であるが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、前記色変換層1211の上部に複数の突出部材1212を備えることにより回折格子が備えられる構造であるという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。前記複数の突出部材1212または前記色変換層1211は、図17に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。この時、前記突出部材1212を平坦化するために、前記突出部材1212を覆うように第3中間層1213が更に備えられてもよい。
図18は、本発明の好ましい第13実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第12実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第12実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、色変換層の上部に備えられた複数の突出部材を平坦化するために、前記突出部材を覆うように第3中間層が更に備えられている構造を有しているが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、色変換層1311の上部に備えられた複数の突出部材1312を平坦化するために、前記突出部材1312の間のみに第3中間層1313が備えられている構造を有しているという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。前記複数の突出部材1312または前記色変換層1311は、図18に示すように、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるが、その他の多様な変形も可能であるということは言うまでもない。
図19は、本発明の好ましい第14実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第13実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第13実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、色変換層の上部に備えられた複数の突出部材と、前記突出部材を平坦化するために、前記突出部材の間のみに備えられた第3中間層が、前記色変換層とTFTとの間に備えられている構造を有しているが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、色変換層の上部に備えられた複数の突出部材1412と、前記突出部材1412を平坦化するために、前記突出部材1412の間のみに備えられた第3中間層1413とが、TFTと第1電極1431との間に備えられている構造を有しているという点である。このように、回折格子を形成するための突出部材は、基板と第1電極との間の多様な位置に備えられうる。
図20は、本発明の好ましい第15実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第6ないし第14実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、色変換層1511の上部、より正確には、平坦化膜1528の上部に備えられた複数の突出部材1512の間、及びその上面に第1電極1531が備えられているという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。前記複数の突出部材1512は、図20に示すように、発光領域に対応するように備えられうるが、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるなど、多様な変形が可能であるということは言うまでもない。
図21は、本発明の好ましい第16実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
図21を参照すれば、基板1602の上部に第1電極1631が備えられ、前記第1電極1631の上部に、前記第1電極1631と対向した第2電極1634が備えられ、前記第1電極1631と前記第2電極1634との間に、発光層を備える第1中間層1633が介在され、前記基板1602と前記第1電極1631との間に色変換層1611が備えられ、前記色変換層1611と前記第1電極1631との間に回折格子が備えられている。この時、前記第1中間層1633に備えられた発光層は、単色の光を放出する層であり、前記色変換層1611は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層である。この時、前記第1中間層1633に備えられた発光層は、青色の光を放出しうる。もちろん、この場合、前記色変換層1611は、青色の光を赤色または緑色に変換させ、場合によっては、青色の光をそのまま透過させる役割を行える。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第2中間層が備えられ、前記第2中間層の一面が複数の突出部を有することにより、回折格子が備えられる構造を有するか、または色変換層の上部に複数の突出部材を備えることにより、回折格子が備えられる構造を有することに対し、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、前記色変換層1611の前記第1電極1631方向の面が複数の突出部を有することにより、回折格子が備えられる構造を有するという点である。
このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。前記色変換層1611に形成された突出部は、図21に示すように、発光領域に対応するように備えられうる、ELディスプレイ装置の全面にわたって備えられうるなど、多様な変形が可能であるということは言うまでもない。
そして、図21に示すように、前記色変換層1611の上部に第3中間層1613が更に備えられて、その上部に備えられるTFTなどのために、平坦化膜の役割を行える。
図22は、本発明の好ましい第17実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態によるELディスプレイ装置が、前記の第16実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、前記の第16実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、色変換層の上部に備えられて、平坦化膜の役割を行う第3中間層が、前記色変換層を覆うように備えられているが、本実施形態に係るELディスプレイ装置の場合には、第3中間層1713が、色変換層1711に備えられた突出部の間のみに備えられている構造であるという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。
図23は、本発明の好ましい第18実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
本実施形態に係るELディスプレイ装置が、前記の第16実施形態及び第17実施形態に係るELディスプレイ装置と異なる点は、色変換層1811が平坦化膜1828の上部に備えられており、前記色変換層1811の上面に備えられた突出部の間及び前記色変換層1811の上部に、第1電極1831が備えられているという点である。このような構造を有することにより、ディスプレイ装置を更に薄型に製造できる。
前記の実施形態は、何れも能動駆動型のELディスプレイ装置に本発明を適用した場合の実施形態であるが、本発明が、必ずしもこれに限定されるものではないということは言うまでもない。
すなわち、前記の実施形態に係るELディスプレイ装置は、EL素子に少なくとも一つのTFTが備えられて、各副画素の発光如何を、各TFTを利用して調節したが、所定のパターン、例えば、ストライプパターンで備えられた第1電極と第2電極とにより、各副画素の発光如何を調節する受動駆動型のELディスプレイ装置にも本発明は適用されうる。
受動駆動型のELディスプレイ装置のEL素子の構造を簡略に説明すれば、まず基板の上部に第1電極が所定のパターン、例えば、ストライプパターンで形成される。そして、前記第1電極の上部に、発光層を備える中間層及び第2電極が順に形成される。前記第1電極の各ラインの間には、絶縁層が更に備えられ、前記第2電極は、前記第1電極のパターンと直交するパターンで形成されうる。そして、前記第2電極のパターンのために、前記第1電極と直交するパターンで別途の絶縁層が更に備えられてもよい。前記のような構造において、前記第1電極、前記第2電極及び前記中間層の構造及び材料は、前記の通りである。
前記のような構造の受動駆動型のELディスプレイの場合にも、前記の実施形態に係る能動駆動型のELディスプレイ装置に適用された回折格子の形態が、何れもそのまま適用されうる。
本発明は、図示された実施形態を参考に説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まらねばならない。
本発明は、ELディスプレイ装置に関連した技術分野に好適に適用され得る。
回折格子及びそれによる光の経路変化を示す概念図である。 本発明の好ましい実施形態により備えられうる回折格子の写真である。 本発明の好ましい一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 前記実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置の一変形例を概略的に示す断面図である。 前記実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置の更に他の変形例を概略的に示す断面図である。 前記実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置の更に他の変形例を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 は本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の好ましい更に他の一実施形態に係る電界発光ディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。
符号の説明
102 基板
122 半導体層
123 ゲート絶縁膜
124 ゲート電極
125 層間絶縁膜
126 ソース電極
127 ドレイン電極
128 平坦化膜または保護膜
129 画素定義膜
131 第1電極
133 第1中間層
134 第2電極
112 第2中間層
111 色変換層
TFT 薄膜トランジスタ

Claims (38)

  1. 基板と、
    前記基板の上部に備えられた第1電極と、
    前記第1電極の上部に備えられ、前記第1電極と対向した第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に介在された発光層を備える第1中間層と、
    前記第2電極の上部に備えられた色変換層と、
    前記第2電極と前記色変換層との間に備えられた回折格子と、を備えたことを特徴とする電界発光ディスプレイ装置。
  2. 前記発光層は、青色または紫外線の光を放出することを特徴とする請求項1に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  3. 前記色変換層は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層であることを特徴とする請求項1に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  4. 前記回折格子は、前記第2電極と前記色変換層との間に第2中間層が更に備えられ、前記第2中間層の前記色変換層方向の面が突出部を有して形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  5. 前記突出部の間には、気体が満たされていることを特徴とする請求項4に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  6. 前記第2中間層の屈折率は、気体の屈折率より高いことを特徴とする請求項5に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  7. 前記突出部の間には、前記第2中間層の屈折率より低い屈折率を有する物質が満たされていることを特徴とする請求項4に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  8. 前記回折格子は、前記第2電極の上部に複数の突出部材を備えることにより形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  9. 前記突出部材の間には、気体が満たされていることを特徴とする請求項8に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  10. 前記突出部材の屈折率は、気体の屈折率より高いことを特徴とする請求項9に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  11. 前記回折格子は、前記第2電極の前記色変換層方向の面が突出部を有して形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  12. 前記突出部の間には、気体が満たされていることを特徴とする請求項11に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  13. 前記気体は、窒素であることを特徴とする請求項5、請求項9及び請求項12のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  14. 前記回折格子の周期は、前記発光層から放出される光の波長の1/4倍ないし4倍であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  15. 前記色変換層の前記回折格子方向の面には、接着層が備えられたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、何れか1項に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  16. 基板の上部に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極の上部に、発光層を備える第1中間層を形成する工程と、
    前記第1中間層の上部に第2電極を形成する工程と、
    前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程と、
    前記回折格子の上部に色変換層を備える工程と、を含むことを特徴とする電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  17. 前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、
    前記第2電極の上部に第2中間層を形成する工程と、
    前記第2中間層の前記第2電極とは逆方向の面をエッチングして、突出部を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項16に記載の電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  18. 前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極の上部に複数の突出部材が備えられるように蒸着する工程であることを特徴とする請求項16に記載の電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  19. 前記第2電極の上部に回折格子を形成する工程は、前記第2電極の前記第1中間層とは逆方向の面をエッチングして、突出部を形成する工程であることを特徴とする請求項16に記載の電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  20. 前記回折格子の上部に色変換層を備える工程は、色変換層を前記回折格子の上部にラミネーティングさせる工程であることを特徴とする請求項16に記載の電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  21. 色変換層を前記回折格子の上部にラミネーティングさせる工程は、窒素雰囲気で行われることを特徴とする請求項20に記載の電界発光ディスプレイ装置の製造方法。
  22. 基板と、
    前記基板の上部に備えられた第1電極と、
    前記第1電極の上部に備えられ、前記第1電極と対向した第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に介在された、発光層を備える第1中間層と、
    前記基板と前記第1電極との間に備えられた色変換層と、
    前記色変換層と前記第1電極との間に備えられた回折格子と、を備えることを特徴とする電界発光ディスプレイ装置。
  23. 前記発光層は、青色の光を放出することを特徴とする請求項22に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  24. 前記色変換層は、前記発光層から放出された光を、赤色、緑色または青色の光に変換させる層であることを特徴とする請求項23に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  25. 前記回折格子は、前記色変換層と前記第1電極との間に第2中間層が更に備えられ、前記第2中間層の前記第1電極方向の面が突出部を有して形成されることを特徴とする請求項22に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  26. 前記第2中間層の屈折率は、前記第2中間層の上部及び下部に備えられた層の屈折率より高いことを特徴とする請求項25に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  27. 前記第2中間層と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えたことを特徴とする請求項25に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  28. 前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されることを特徴とする請求項25に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  29. 前記第2中間層の突出部の間には、前記第2中間層の屈折率より低い屈折率の物質が備えられることを特徴とする請求項25に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  30. 前記回折格子は、前記色変換層の上部に複数の突出部材を備えることにより形成されることを特徴とする請求項22に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  31. 前記突出部材の屈折率は、前記突出部材の上部及び下部に備えられた層の屈折率より大きいことを特徴とする請求項30に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  32. 前記突出部材と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えたことを特徴とする請求項30に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  33. 前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されることを特徴とする請求項32に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  34. 前記突出部材の間には、前記突出部材の屈折率より低い屈折率の物質が備えられることを特徴とする請求項30に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  35. 前記回折格子は、前記色変換層の前記第1電極方向の面が複数の突出部を有して形成されることを特徴とする請求項22に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  36. 前記色変換層と前記第1電極との間に備えられ、前記第1電極方向の面の平坦な第3中間層を更に備えたことを特徴とする請求項35に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  37. 前記第3中間層と前記第1電極とが一体的に形成されることを特徴とする請求項36に記載の電界発光ディスプレイ装置。
  38. 前記色変換層の突出部の間には、前記色変換層の屈折率より低い屈折率の物質が備えられることを特徴とする請求項35に記載の電界発光ディスプレイ装置。
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