JP2006171781A - 遮光性感光性組成物の製造方法、遮光性感光性組成物、及びカラーフィルター - Google Patents

遮光性感光性組成物の製造方法、遮光性感光性組成物、及びカラーフィルター Download PDF

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Abstract


【課題】薄膜、高遮光性を有するパターンをフォトリソグラフィー法で容易に形成できる十分な画像形成能をもつレジスト材料を提供する。
【解決手段】平均一次粒径150nm以下のカーボンブラックを含む遮光材を含有し、形成される塗膜の550nmにおける反射率が4%以下であり、且つ、光学濃度OD550が3/μm〜5/μmの範囲である遮光性感光性組成物の製造方法であって、下記(1)乃至(3)の要件を全て満たす分散処理工程を含むことを特徴とする遮光性感光性組成物の製造方法。
(1)高分子分散剤を用いること
(2)平均粒子径(φ)が0.5mmのビーズを用いて分散処理を行うこと
(3)分散時の液温が25〜45℃であること
【選択図】 なし

Description

本発明はカラーテレビ、液晶表示素子、固体撮像素子、カメラ等に使用される光学的カラーフィルターのブラックマトリックスの製造等で有用な遮光性感光性組成物及び該組成物より形成されたブラックマトリックスを有するカラーフィルターに係る。詳しくは、高遮光性でありながら画像形成性に優れたブラックマトリックス製造に適した遮光性感光性組成物及び高精度、高遮光性の樹脂ブラックマトリックスを有するカラーフィルターに関する。
カラーフィルターは、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青等の3種以上の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成したものである。
パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが5〜700μ程度である。また、重ね合わせの位置精度は数μ〜数十μであり、寸法精度の高い微細加工技術により製造されている。
カラーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。これらのうち、特に、色材料を含有する光重合性組成物を、透明基板上に塗布し、画像露光、現像、必要により硬化を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、耐光性・耐熱性等の耐久性に優れ、ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
ブラックマトリックスは赤、緑、青の色パターンの間に格子状、ストライプ状またはモザイク状に配置するのが一般的であり、各色間の混色抑制によるコントラスト向上あるいは光漏れによるTFTの誤動作を防ぐ役割を果たしている。このため、ブラックマトリックスには高い遮光性が要求される。
従来、ブラックマトリクスはクロム等の金属膜で形成する方法が一般的であった。この手法は透明基板上にクロム等の金属を蒸着しフォトリソ工程を経てクロム層をエッチング処理するものであるため、薄い膜厚で高遮光性が高精度で得られる。その反面、製造工程が長く且つ生産性の低い手法であり高コスト、また、エッチング処理の廃液などによる環境問題が生じる等の問題を抱えている。
このため、遮光性の顔料、染料を分散させた感光性樹脂で低コスト、無公害のブラックマトリックス(樹脂ブラックマトリックス)を形成する手法が精力的に研究されている。しかしながら、樹脂ブラックマトリックスは後述するような問題を抱えているため、いまだ実用化できていないのが現状である。
樹脂ブラックマトリクスにおいて、クロム等の金属膜によるブラックマトリクスと同等の遮光性(光学濃度)を発現させるためには、遮光性顔料、染料の含有量を多くするか、あるいは、膜厚を厚くする必要がある。
膜厚を厚くする方法においては、ブラックマトリックスリクスの凹凸の影響を受けて、その上に形成するRGBの着色画素の平坦性が損なわれる。このため、液晶セルギャップの不均一化あるいは液晶の配向の乱れを発生させ表示能力の低下を起こす。また、カラーフィルタ上に設ける透明電極ITO膜の断線が発生する等の問題も生じる。
また、遮光性顔料、染料の含有量を多くする方法においては、感光性樹脂(ブラックレジスト)の感度、現像性、解像性、密着性等が悪化する問題があり、生産性の低下のみな
らずカラーフィルターに要求される精度、信頼性が得られがたい。
すなわち、薄膜、高遮光性の条件下で画像形成能に優れる感光材料が実現できていないため樹脂ブラックマトリクスの実用化を阻んでいる。
本発明は上述の問題点を解決し薄膜、高遮光性を有するパターンをフォトリソグラフィー法で容易に形成できる十分な画像形成能をもつレジスト材料を提供するものであり、カラーフィルターの樹脂ブラックマトリックスを高精度、低コストで製造可能とするものである。また、ブラックマトリックスを樹脂化することによりカラーフィルターの高画質化、無公害化をはかるものである。
本発明者らは鋭意研究を進めた結果、遮光材を配合した感光性組成物において可視光領域の反射率及び光学濃度ODをある一定の範囲に制御することにより上記目的を解決し、特に、解像力が良好で、フリンジが発生せず画像特性が良好となることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、平均一次粒径150nm以下のカーボンブラックを含む遮光材を含有し、形成される塗膜の550nmにおける反射率が4%以下であり、且つ、光学濃度OD550が3/μm〜5/μmの範囲である遮光性感光性組成物の製造方法であって、下記(1)乃至(3)の要件を全て満たす分散処理工程を含むことを特徴とする遮光性感光性組成物の製造方法に存する。
(1)高分子分散剤を用いること
(2)平均粒子径(φ)が0.5mmのビーズを用いて分散処理を行うこと
(3)分散時の液温が25〜45℃であること
また、本発明の別の要旨は、上記遮光性感光性組成物の製造方法により得られる遮光性感光性組成物に存する。
また、本発明の別の要旨は、上記遮光性感光性組成物で形成されてなるブラックマトリックスを有するカラーフィルターに存する。
本発明の遮光性感光性組成物は、薄膜において高遮光性でありながら解像力が良好でパターンにフリンジが発生せず、画像特性に優れるため、低コストで高品質の樹脂ブラックマトリックスを形成することができる。
本発明の樹脂ブラックマトリクスを用いたカラーフィルターは精度、平坦性、耐久性において優れるため、従来以上に液晶素子の表示品位を向上させることができる。
また、製造工程およびカラーフィルター自体にも有害な物質を含まないため、人体に対する危険性を低減し環境安全性を向上させるものである。
以下本発明を詳述する。
遮光性感光性組成物のベースとなる感光性樹脂としては、アクリルモノマーと光重合開始剤を組み合わせた光重合系、光酸発生剤と架橋剤を組み合わせた化学増幅系、感光材としてアジドまたはジアゾ樹脂を用いた感光樹脂、桂皮酸あるいはカルコン等の光2量化タイプの感光樹脂、ナフトキノンジアジドとアルカリ可溶樹脂を組み合わせた感光樹脂等々の公知の感光性樹脂を適用することが可能である。
これら種々の感光性樹脂に分散状態を制御した遮光材、好ましくは、カーボンブラック含有インキを配合することにより目的とする遮光性感光性樹脂組成物を得ることができる。
光重合系の感光性樹脂についてさらに詳述すると、バインダー樹脂、アクリルモノマー及び光重合開始剤を含有する組成物が挙げられる。
バインダー樹脂としては例えば、スチレン、α−メチル−スチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和基含有カルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレートベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のエステル等のモノマーを(共)重合成分とするアクリル樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂は、樹脂酸価が5〜200KOH・mg/gの範囲にあるものがアルカリ現像性の点で好ましく、また、塗布特性の点からは分子量がGPCのポリスチレン換算で1000〜500000程度のものが好ましく用いられる。
アクリルモノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ビスフェノールA,エチレンオキサイド付加物ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加トリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチレンフォスフェート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、などの分子内にアクリロイル基を2個以上有する化合物が挙げられる。架橋効率の観点から分子内に3個以上のアクリロイル基を有する化合物が特に好ましく用いられる。
光重合開始剤としては活性光線によりラジカルを発生させることのできる化合物、例えば、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、等のハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ビス(3′−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体等のイミダゾール誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4′−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体、9−フェニルアクリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジン等のアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジン等のフェナジン誘導体、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等のチタノセン誘導体等が挙げられる。
光重合系の感光性樹脂に於いてはバインダー樹脂100重量部に対してアクリルモノマーを10〜200重量部、光重合開始剤を0.5〜20重量部の範囲で調整したものが特に好ましく用いられる。
本発明の遮光性感光性組成物は、上記の如き感光性樹脂に遮光材、好ましくはカーボンブラックを配合することにより得られ、より具体的には、カーボンブラックに分散剤、溶剤を加えて、例えば、ペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等の分散機で処理することにより得られるカーボンブラックインキを配合することにより得られる。
遮光材のカーボンブラックとしては市販のものを用いることができ、例えば、下記に示すグレードのものが使用可能である。
三菱化学(株)製:MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、MA230、#52、#50、#47、#45、#2700、#2650、#2200、#1000、#990、#900
デグサ社製:Printex95、プリンテックス90、Printex85、Printex75、Printex55、Printex45、Printex40、Printex30、Printex3、PrintexA、PrintexG、SpecialBlack550、SpecialBlack350、SpecialBlack250、SpecialBlack100
キャボット社製:Monarch460、Monarch430、Monarch280、Monarch120、Monarch800、Monarch4630、REGAL99、REGAL99R、REGAL415、REGAL415R、REGAL250、REGAL250R、REGAL330、BLACK PEARLS480、PEARLS130
コロンビヤン カーボン社製:RAVEN11、RAVEN15、RAVEN30、RAVEN35、RAVEN40、RAVEN410、RAVEN420、RAVEN450、RAVEN500、RAVEN780、RAVEN850、RAVEN890H、RAVEN1000、RAVEN1020、RAVEN1040
これらのカーボンブラックの中で平均一次粒径が150nm以下、さらに好ましくは1
20nm以下のものが目的とする反射率を得やすいので好ましい。
又、カーボンブラックのDBP吸油量は10〜100が好ましく、pHは2〜5が好ましい。
分散剤はカーボンブラックに親和性のある界面活性剤、顔料誘導体、高分子化合物等を用いることができる。なかでも、高分子化合物を分散剤として用いると目的とする反射率を得やすいので好ましい。
溶剤としては感光性樹脂を溶解させるものであれば特に制限は受けないが、沸点が120℃〜190℃の範囲にある有機溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル等は分散制御しやすく目的とする反射率を得やすいので好ましい。
分散処理としてはサンドミルあるいはペイントシェーカー等の微分散に好適な処理方法が好ましい。ビーズとしてはガラスビーズあるいはジルコニアビーズ等を用いることができ、小径のビーズを用いるほど微分散可能となる。分散時の温度制御を一定に保つことでは再現性のよい結果を得ることができる。インキの変質を防ぐため分散時の温度は100℃以下に設定するのが望ましい。
以上述べたカーボンブラックの分散処理によって反射率を4%以下の範囲に制御することができる。
本発明の遮光性感光性組成物は高い光学濃度、並びに画像特性を両立させる意味から遮光材であるカーボンブラックの配合量は遮光性感光樹脂固形分中に35〜70重量%、好ましくは40〜65重量%の範囲にするのが好ましい。
遮光材としてカーボンブラック以外の顔料または染料を配合することは高ODを得る観点からは好ましく、遮光材が実質的にカーボンブラックからなるのが好ましいが、この場合でもカーボンブラックの分散剤等としてフタロシアニン誘導体などの有機顔料が本発明の性能を損わない範囲で使用されることは許容される。
次に、本発明の遮光性感光性組成物をカラーフィルターへの適用方法とあわせて説明する。
まず、透明基板上に、本発明の遮光性感光性組成物をスピナー,ワイヤーバー,フローコーター,ダイコーター,ロールコーター,スプレー等の塗布装置により塗布して乾燥した後、該試料の上にフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して画像露光,現像,必要に応じて熱硬化或いは光硬化により遮光用ブラックマトリクス画像を形成させ、さらにこの操作をRGB3色の着色感光性組成物について各々繰り返し、カラーフィルター画像を形成させる。
ここで用いる透明基板は、カラーフィルター用の透明基板であり、その材質は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性プラスチックシート、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂等の熱硬化性プラスチックシート、或いは各種ガラス板等を挙げることができる。特に、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好ましく用いられる。
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、あらかじめ、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの
薄膜処理等を行うこともできる。
塗布方法は特に限定されないが、塗布、乾燥後の遮光性感光性組成物は樹脂ブラックマトリックスを形成することから、膜厚が0.1〜2μ、好ましくは0.1〜1.5μ、さらに好ましくは0.1〜1μの範囲とするのが良い。
乾燥においてはホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いることができ、好ましい乾燥条件は40〜150℃、乾燥時間は10秒〜60分の範囲である。
本発明では、かくして得られる遮光性感光性組成物により形成される塗膜の550nmにおける反射率が4%以下であり、550nmにおける光学濃度(OD550 )が膜厚1μm当り3以上5以下の範囲にあることが必要である。反射率が4%を越えると解像力に劣り、パターン周辺にフリンジが生じ現像性に劣る。
また、樹脂ブラックマトリックス又は着色画素の形成のための露光に用いる光源は、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。
特定の照射光の波長のみを使用する場合には光学フィルターを利用することもできる。
現像処理は、未露光部の感光性組成物膜を溶解させる能力のある溶剤であれば特に制限は受けない。例えばアセトン、塩化メチレン、トリクレン、シクロヘキサノン等の有機溶剤を使用することができる。しかしながら、有機溶剤は環境汚染、人体に対する有害性、火災危険性などをもつものが多いため、このような危険性の無いアルカリ現像液を使用するの方が好ましい。このようなアルカリ現像液として、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有した水溶液が挙げられる。
アルカリ現像液には、必要に応じ、界面活性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させることもできる。特に、界面活性剤は現像性、解像性、地汚れなどに対して改良効果をもつものが多いため添加するのは好ましい。
例えば、現像液用の界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。
現像処理方法については特に制限は無いが、通常、10〜50℃、好ましくは15〜45℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
合成例−1
トリレンジイソシアネートの三量体(三菱化学(株)製マイテックGP750A、樹脂固形分50重量%、酢酸ブチル溶液)32gと触媒としてジブチルチンジラウレート0.02gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート47gで希釈溶解した。攪拌下に片末端がメトキシ基となっている数平均分子量1,000のポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、ユニオックスM−1000)14.4gと数平均分子量1,000のポリプロピレングリコール(三洋化成工業(株)製、サンニックスPP−1000)9.6gと混合物を滴下した後、70℃でさらに3時間反応させた。次に、N,N−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジアミン1gを加え、40℃でさらに1時間反応させた。
このようにして得られた分散樹脂を含有する溶液のアミン価を中和滴定によりもとめたところ14mgKOH/gであった。また樹脂含有量をドライアップ法(150℃で30分間、ホットプレート溶剤を除去し重量変化量により樹脂濃度を算出)により求めたところ樹脂含有量は40重量%であった。
合成例−2
酸価200、重量平均分子量5,000のスチレン・アクリル酸樹脂20g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40gをフラスコに仕込み、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート7.6gを
滴下し100℃の温度で30時間反応させた。反応液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂を得た。KOHによる中和滴定を行ったところ樹脂の酸価は80であった。
実施例1〜4および比較例1〜2
カーボンブラック分散インキの調製
表−1に記載のカーボンブラック50重量部、合成例−1に示した分散樹脂を固形分として5重量部の割合で固形分濃度が50wt%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えた。分散液の重量は50gであった。これを攪拌機によりよく攪拌しプレミキシングを行った。
次に、ペイントシェーカーにより25〜45℃の範囲で6時間分散処理を行った。ビーズは0.5mmφのジルコニアビーズを用い、分散液と同じ重量を加えた。分散終了後、フィルターによりビーズと分散液を分離した。
レジスト液の調合
上述したカーボンブラック分散インキを用いて固形分が下記の配合割合となるように各成分を加えスターラーにより攪拌、溶解させ、ブラックレジスト感光液を調製した。
[表1]
1)レジストの組成
・顔料
カーボンブラック(表−1に記載) 50g
・光重合開始剤系
2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体
2g
4,4−’ビス(ジエチルアミノベンゾフェノン) 1g
ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート 2g
・バインダー樹脂(合成例−2で合成) 25g
・アクリルモノマー;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15g
・溶剤
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300g
・高分子分散剤(合成例−1) 5g
2)レジストの評価
ブラックレジスト感光液をスピンコーターにてガラス基板(7059、コーニング社製)に塗布し、ホットプレートで80℃、1分間乾燥した。乾燥後のレジストの膜厚を触針式膜厚計(α−ステップ、テンコール社製)で測定したところ1μであった。
このサンプルの可視光反射率を分光光度計(日立製作所製 U−3500)にて測定した。反射率は550nmにおける数値とした。
また、ODはマクベス濃度計(コルモルゲン社製)により測定した。
次に、このサンプルを解像力評価マスクを通して高圧水銀灯で150mj/cmの露光量で露光した。温度25℃、濃度0.05%の水酸化カリウム水溶液に1分間浸漬現像した。得られた最小パターンを400倍の光学顕微鏡で観察し解像力を評価した。また、同時にパターン周辺部のフリンジの有無を確認し画像特性の良否を判断した。
Figure 2006171781

Claims (7)

  1. 平均一次粒径150nm以下のカーボンブラックを含む遮光材を含有し、形成される塗膜の550nmにおける反射率が4%以下であり、且つ、光学濃度OD550が3/μm〜5/μmの範囲である遮光性感光性組成物の製造方法であって、下記(1)乃至(3)の要件を全て満たす分散処理工程を含むことを特徴とする遮光性感光性組成物の製造方法。
    (1)高分子分散剤を用いること
    (2)平均粒子径(φ)が0.5mmのビーズを用いて分散処理を行うこと
    (3)分散時の液温が25〜45℃であること
  2. カーボンブラックの含有量が遮光性感光性組成物の固形分に対して35〜70重量%である請求項1に記載の遮光性感光性組成物の製造方法。
  3. カーボンブラックがエポキシ樹脂を被覆処理してなるカーボンブラックを除くものである請求項1又は2に記載の遮光性感光性組成物の製造方法。
  4. 高分子分散剤がトリレンジイソシアネートの三量体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びN,N−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジアミンを反応させて得られる分散樹脂である請求項1乃至3に記載の遮光性感光性組成物の製造方法。
  5. 請求項1乃至4に記載の遮光性感光性組成物の製造方法により得られる遮光性感光性組成物。
  6. 透明基板上に請求項5に記載の遮光性感光性組成物で形成されてなるブラックマトリックスを有するカラーフィルター。
  7. ブラックマトリックスの膜厚が0.1〜2μmである請求項6記載のカラーフィルター。

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