JP2006170309A - アンギュラ玉軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 グリース潤滑時の高速化およびグリース長寿命化が可能なアンギュラ玉軸受を提供する。
【解決手段】 グリース潤滑のアンギュラ玉軸受において、内外輪1,2間に配置される保持器4を、ボール間隔を保持する大径保持器4Aと、この大径保持器4Aの内径側に配置されてグリース溜まり8を形成した小径保持器4Bとでなる2体型とする。両保持器4A,4Bは互いに結合状態に組み合わせる。前記グリース溜まり8は、小径保持器4Bにおけるボールが入るポケット19の外径面側の周縁に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 グリース潤滑のアンギュラ玉軸受において、内外輪1,2間に配置される保持器4を、ボール間隔を保持する大径保持器4Aと、この大径保持器4Aの内径側に配置されてグリース溜まり8を形成した小径保持器4Bとでなる2体型とする。両保持器4A,4Bは互いに結合状態に組み合わせる。前記グリース溜まり8は、小径保持器4Bにおけるボールが入るポケット19の外径面側の周縁に設ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、工作機械主軸用の転がり軸受等として用いられるグリース潤滑のアンギュラ玉軸受に関する。
工作機械主軸用の転がり軸受に適用される潤滑方法として、エアオイル潤滑、オイルミスト潤滑、グリース潤滑、ジェット潤滑などが一般的である。これらの潤滑方法のうち、グリース潤滑は、他の潤滑方法に比べて高速性が劣り、加えてグリースの寿命を考慮しなければならないが、取扱い性については最も有利であり、かつ環境への負荷が小さいので、近年、工作機械主軸用軸受の潤滑方法としての採用が増えている。そして、グリース潤滑の採用増加につれて、他の潤滑方法に比べて劣っている高速性やグリース寿命に対する改善の要求が高まりつつある。
現在、これらの要求に応えるために、つまり高速性の改善や、高速運転時のグリース寿命延長を図るために、図3のようにグリース潤滑軸受の内外輪21、22間の軸受空間の両端をシール23,24で密封して、グリースの軸受外への飛散を防止したものや(例えば特許文献1)、図4のようにシール23,24を付加するのに加えて、例えば外輪22の内径面にグリース溜まり27を設けたもの(例えば特許文献2)が提案されている。
特開2003−166551号公報
特開2002−122149号公報
現在、これらの要求に応えるために、つまり高速性の改善や、高速運転時のグリース寿命延長を図るために、図3のようにグリース潤滑軸受の内外輪21、22間の軸受空間の両端をシール23,24で密封して、グリースの軸受外への飛散を防止したものや(例えば特許文献1)、図4のようにシール23,24を付加するのに加えて、例えば外輪22の内径面にグリース溜まり27を設けたもの(例えば特許文献2)が提案されている。
上記シール23,24の付加や、グリース溜まり27を設けることでも、高速化やグリース長寿命化に一定の効果を上げることはできるが、さらなる高速化・グリース長寿命化に対しては不十分である。特に、シール23,24を付加する構成では、シール23,24が潤滑の必要な部分(転動体25と内外輪21,22の接触部分)から離れたところでグリースを保持するため、軸受内のグリースの全てが潤滑に寄与しているとは言い難い。このことから、さらなる高速化・グリース長寿命化を達成するためには、転動体25と内外輪21,22との接触部分により近い保持器26にグリースを溜めて、グリースを効率良く使い切ることが必要である。
なお、円筒ころ軸受などでは、保持器にグリース溜まりを設けたものが既に開発されているが、アンギュラ玉軸受では、従来構造の保持器26に対してグリース溜まりを設けることが製造上困難であった。
なお、円筒ころ軸受などでは、保持器にグリース溜まりを設けたものが既に開発されているが、アンギュラ玉軸受では、従来構造の保持器26に対してグリース溜まりを設けることが製造上困難であった。
この発明の目的は、グリース潤滑時の高速化および長寿命化が可能なアンギュラ玉軸受を提供することである。
この発明は、グリース潤滑のアンギュラ玉軸受において、内外輪間に配置される保持器を、ボール間隔を保持する大径保持器と、この大径保持器の内径側に配置されてグリース溜まりを形成した小径保持器とでなる2体型とし、両保持器を互いに結合状態に組み合わせたことを特徴とする。
この構成によると、小径保持器にグリース溜まりを形成したため、シールや軌道輪にグリース溜まりを形成する場合に比べて、内外輪と転動体の接触部分により近い部分である保持器にグリースを溜めることができ、グリースを効率良く使い切ることができる。その結果、高速化およびグリース長寿命化を増進させることができる。また、保持器を大径保持器と小径保持器とでなる2体型として、小径保持器にグリース溜まりを形成したので、従来では製造上困難であった保持器へのグリース溜まりの形成が容易となる。
この構成によると、小径保持器にグリース溜まりを形成したため、シールや軌道輪にグリース溜まりを形成する場合に比べて、内外輪と転動体の接触部分により近い部分である保持器にグリースを溜めることができ、グリースを効率良く使い切ることができる。その結果、高速化およびグリース長寿命化を増進させることができる。また、保持器を大径保持器と小径保持器とでなる2体型として、小径保持器にグリース溜まりを形成したので、従来では製造上困難であった保持器へのグリース溜まりの形成が容易となる。
この発明において、前記グリース溜まりは、前記小径保持器におけるボールが入るポケットの外径面側の周縁に設けたものであっても良い。ポケット周縁にグリース溜まりを設ける場合、座繰り等の加工により容易にグリース溜まりを形成することができる。このポケット周縁の座繰り部分は、小径保持器を大径保持器と組み合わせた状態で、グリース溜まりとして機能する。
この発明において、前記大径保持器と小径保持器とを締まり嵌めとしても良い。締まり嵌めとすると、結合構造が複雑にならず、簡単に大径保持器と小径保持器とを組み合わせ状態に結合することができる。
この発明のアンギュラ玉軸受は、グリース潤滑のアンギュラ玉軸受において、内外輪間に配置される保持器を、ボール間隔を保持する大径保持器と、この大径保持器の内径側に配置されてグリース溜まりを形成した小径保持器とでなる2体型とし、両保持器を互いに結合状態に組み合わせたため、グリース潤滑時の高速化およびグリース長寿命化が可能となる。
この発明の一実施形態を図1および図2と共に説明する。図1はこの実施形態のアンギュラ玉軸受の断面図を示す。このアンギュラ玉軸受はグリース潤滑が適用されるものであって、内輪1の軌道溝1aと外輪2の軌道溝2aとの間に複数の転動体3を介在させてある。サイズ,仕様の例を示すと、このアンギュラ玉軸受は、例えばBNS020:φ100×φ150×24,接触角20°のものとされる。転動体3はボールからなり、保持器4で保持されている。内外輪1,2間の軸受空間の両端は、外輪2の内径面に設けたシール5,6で密封され、軸受内部にグリースが封入される。内輪1の外径面のうち、軌道溝1aから一端面までは、内輪1に転動体3を組み込むためのカウンタボア外径面1bとされている。外輪2の内径面のうち、軌道溝2aの両側縁部分は座繰りを設けることでグリース溜まり7とされている。
保持器4は、ボール間隔を保持する大径保持器4Aと、この大径保持器4Aの内径側に配置されてグリース溜まり8を形成した小径保持器4Bとでなる2体型とされる。両保持器4A,4Bは、破損しない程度のごく軽い締まり嵌めにより、互いに結合状態に組み合わされている。
図2(A)は、前記大径保持器4Aの断面図を示す。この大径保持器4Aには、転動体であるボール3の間隔を保持する所定径φDの円筒面状のポケット9が、所定間隔を持って周方向に並べて配置されている。
図2(B)は、前記小径保持器4Bの断面図を示す。この小径保持器4Bには、大径保持器4Aのポケット9と同径φDで、このポケット9に整合してボール3が入る円筒面状のポケット19が周方向に並べて形成されている。これらポケット19の外径側の周縁に座繰りを設けることで、ポケット9,19の径φDよりも若干大径φDaとした前記グリース溜まり8が形成されている。このグリース溜まり8は、小径保持器4Bの単独では外径面側に開放される段部形状であるが、大径保持器4Aの内径側に小径保持器4Bを配置した状態では、大径保持器4Aのポケット9と小径保持器4Bのポケット19とが径方向に重なって構成される複合ポケットの内周面に形成された円周溝状となる。
図2(B)は、前記小径保持器4Bの断面図を示す。この小径保持器4Bには、大径保持器4Aのポケット9と同径φDで、このポケット9に整合してボール3が入る円筒面状のポケット19が周方向に並べて形成されている。これらポケット19の外径側の周縁に座繰りを設けることで、ポケット9,19の径φDよりも若干大径φDaとした前記グリース溜まり8が形成されている。このグリース溜まり8は、小径保持器4Bの単独では外径面側に開放される段部形状であるが、大径保持器4Aの内径側に小径保持器4Bを配置した状態では、大径保持器4Aのポケット9と小径保持器4Bのポケット19とが径方向に重なって構成される複合ポケットの内周面に形成された円周溝状となる。
この構成のアンギュラ玉軸受は、内外輪1,3間の軸受空間の両端をシール5,6で密封することにより軸受内部にグリースを封止しており、また外輪2の内径面にグリース溜まり7を設けていることから、前記従来例と同様に、高速化およびグリース長寿命化に効果がある。
この実施形態は、これに加えて、保持器4にグリース溜まり8を形成したため、内外輪1,2と転動体3の接触部分により近い部分である保持器4にグリースを溜めることができ、グリースを効率良く使い切ることができる。その結果、高速化およびグリース長寿命化をさらに増進させることができる。また、保持器4を大径保持器4Aと小径保持器4Bとでなる2体型として、小径保持器4Bにグリース溜まり8を形成しているので、従来例の保持器では製造上困難であった保持器4へのグリース溜まり8の形成が容易となる。
この実施形態は、これに加えて、保持器4にグリース溜まり8を形成したため、内外輪1,2と転動体3の接触部分により近い部分である保持器4にグリースを溜めることができ、グリースを効率良く使い切ることができる。その結果、高速化およびグリース長寿命化をさらに増進させることができる。また、保持器4を大径保持器4Aと小径保持器4Bとでなる2体型として、小径保持器4Bにグリース溜まり8を形成しているので、従来例の保持器では製造上困難であった保持器4へのグリース溜まり8の形成が容易となる。
保持器4のグリース溜まり8は、小径保持器4Bにおけるボール3が入るポケット9の外径面側の周縁に設けているので、座繰り等の加工により容易にグリース溜まり8を形成することができる。
また、大径保持器4Aと小径保持器4Bの組み合わせは、締まり嵌めにより行うので、結合構造が複雑にならず、簡単に組み合わせることができる。
1…内輪
2…外輪
4…保持器
4A…大径保持器
4B…小径保持器
8…グリース溜まり
9…ポケット
19…ポケット
2…外輪
4…保持器
4A…大径保持器
4B…小径保持器
8…グリース溜まり
9…ポケット
19…ポケット
Claims (3)
- グリース潤滑のアンギュラ玉軸受において、内外輪間に配置される保持器を、ボール間隔を保持する大径保持器と、この大径保持器の内径側に配置されてグリース溜まりを形成した小径保持器とでなる2体型とし、両保持器を互いに結合状態に組み合わせたことを特徴とするアンギュラ玉軸受。
- 請求項1において、前記グリース溜まりは、前記小径保持器におけるボールが入るポケットの外径面側の周縁に設けたアンギュラ玉軸受。
- 請求項1または請求項2において、前記大径保持器と小径保持器とを締まり嵌めとしたアンギュラ玉軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004362946A JP2006170309A (ja) | 2004-12-15 | 2004-12-15 | アンギュラ玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004362946A JP2006170309A (ja) | 2004-12-15 | 2004-12-15 | アンギュラ玉軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006170309A true JP2006170309A (ja) | 2006-06-29 |
Family
ID=36671284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004362946A Pending JP2006170309A (ja) | 2004-12-15 | 2004-12-15 | アンギュラ玉軸受 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006170309A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012189206A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-10-04 | Nsk Ltd | 玉軸受、それを用いたモータ及び主軸装置 |
CN106536954A (zh) * | 2014-07-16 | 2017-03-22 | 株式会社捷太格特 | 滚珠轴承 |
-
2004
- 2004-12-15 JP JP2004362946A patent/JP2006170309A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016041980A (ja) * | 2011-02-25 | 2016-03-31 | 日本精工株式会社 | 玉軸受、それを用いたモータ及び主軸装置 |
CN106536954A (zh) * | 2014-07-16 | 2017-03-22 | 株式会社捷太格特 | 滚珠轴承 |
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