JP2006167699A - 水処理装置 - Google Patents

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吉宏 稲本
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Abstract

【課題】 電極対を利用した被処理水の電解性能が安定した水処理装置を提供する。
【解決手段】 電解槽10には、当該電解槽10に導入された被処理水に対して電解処理を施すために外部から電力を供給される複数の電極対1が設置される。電解槽10に導入された被処理水は、実線の矢印で示される方向に流される。そして、電極対1同士の距離(たとえば、点Pと点Qとを結ぶ一点鎖線で表された線の長さ)は、被処理水の流れる方向について、前の電極対1における電解で発生した水素ガスが次の電極対1に到達するまでに被処理水から分離していくために必要な距離以上とされる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、水処理装置に関し、特に、被処理水から窒素成分を除去する水処理装置に関する。
従来から、電極対が備えられる電解槽に被処理水を導入し、当該被処理水に対して電解を行なうことにより、電気化学的に、次亜塩素酸等の滅菌作用を有する化学種を生成する水処理装置について、種々検討がなされている。
このような水処理装置においては、上記のような化学種を、安定した性能で生成することが重要とされている。
このような観点から、たとえば、従来では、特許文献1に記載されるように、電気分解によって電解槽内で生成した水素ガス等の気体を、当該電解槽に異物等が混入しないように除去する技術が開示されている。
特開2004−97854号公報
しかしながら、従来に水処理装置では、まだ、安定した性能で上記したような化学種を生成するための課題が残されていた。
たとえば、複数の電極対が電解槽に配置された場合であって、被処理水が、当該複数の電極対の中の或る電極対で電解された後次の電極対で電解される場合、或る電極対で電解された際に発生した気体が、被処理水の中に留まり、次の電極対での電解の際に電極と被処理水との間で過大な抵抗として作用してしまう事態が考えられる。このような事態が生じると、電極対に供給された電力の一部が被処理水の電解に利用されなくなるため、電解による上記したような化学種の生成効率が低下すると考えられる。
また、電解槽において、被処理水の経路が、たとえば、ジグザグ状に、つまり、異なる複数の方向のものが接続されたように構成された場合、複数の電極対が余り離されて配置されると、その分経路が長くなる。そして、これにより、電解槽内で、被処理水が流路の方向が変わる箇所等で溜まり、せっかく電解により上記したような化学種が生成しても、電解槽の外部に当該化学種を安定した濃度で提供できない事態が考えられる。
また、電解槽において、上記のように、被処理水の経路がジグザグ状に構成された場合、複数の電極対が設置された際、近接する電極間で漏れ電流が発生し、これにより、電極対による被処理水の電解性能が不安定になる事態が考えられた。
また、従来、電極対を構成する電極は、穴を開けられ、複数枚重ねられ、各電極の当該穴に棒状の部材を通されることにより、固定されていた。
具体的には、従来の電極対は、図15(A)に示されるように、穴901を開けられた板状の電極900が複数枚重ねられたもののそれぞれの穴901を貫通するように、図15(B)に示されるような円柱状の部材902が適宜通されて、構成されていた。電極対を構成する複数枚の電極は、交互に、異なる極性の電力を供給されている。なお、このように構成された電極対は、電極900の主面(一番面積の大きい面)が被処理水の流れる方向に沿うように設置される。そして、円柱状の部材902は、その長手方向が被処理水の流れに交わるように設置される。これにより、被処理水が電解槽内を流されると、部材902は、被処理水の流れによって、図15(B)中に矢印903で示された方向に回転させられる。このように部材902が回転する。これにより、電極900が部材902により磨耗して穴901が広がり、部材902が電極900から外れ、そして、電極対において隣接する電極が短絡し、これによって、被処理水の電解性能が不安定になる事態が考えられた。また、電極間の短絡は、電極対内に限らず、隣接する電極対間でも考えられる。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、電極対を利用した被処理水の電解性能が安定した水処理装置を提供することである。
本発明のある局面に従った水処理装置は、被処理水を収容する電解槽と、前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された複数の電極対とを備え、前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、前記複数の電極対は、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、互いに特定の条件を満たすように配置されることを特徴とする。
また、本発明に従った水処理装置では、前記複数の電極対は、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、互いに、所定の距離以上離されて配置されることが好ましい。
また、本発明に従った水処理装置では、前記所定の距離は、前記電極対に電力が供給されたことによる電解によって被処理水中で生じた気泡が、前記送流装置によって前記電解槽内を流される被処理水から分離する距離であることが好ましい。
また、本発明に従った水処理装置は、前記複数の電極対への電力の供給を制御する制御手段をさらに備え、前記制御手段は、前記複数の電極対の中の、前記送流装置によって前記導入口から前記排出口まで被処理水が流される流路において近接する二つの電極対について、一方の電極対に含まれる電極には、他方の電極対に含まれる最も近い位置に配置された電極と同じ極性の電力を供給することが好ましい。
本発明の他の局面に従った水処理装置は、被処理水を収容する電解槽と、前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された複数の電極対とを備え、前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、前記複数の電極対の中で、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、前後に他の電極対が存在する電極対は、前記電解槽の内壁と特定の距離未満の間隔で配置されることを特徴とする。
また、本発明に従った水処理装置では、前記特定の距離は、前記送流装置によって前記電解槽内を流される被処理水において滞留が生じる距離であることが好ましい。
本発明のさらに他の局面に従った水処理装置は、被処理水を収容する電解槽と、前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された電極対とを備え、前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、前記電極対は、被処理水が前記電解槽内で前記送流装置によって流される方向に主面を沿うように設置された複数枚の板状の電極と、隣接する2枚の前記板状の電極に挟まれるように配置されたスペーサとを含み、前記スペーサは、前記被処理水が前記電解槽内で前記送流装置によって流される方向に沿う面を含むことを特徴とする。
また、本発明に従った水処理装置では、前記スペーサは、直方体であることが好ましい。
また、本発明に従った水処理装置は、隣接する2枚の前記板状の電極には、複数のスペーサが、挟まれるように配置されることが好ましい。
本発明に従うと、電解槽において、電極対が、互いに特定の条件を満たすように配置される。これにより、電解槽において上流側で設置された電極対上での電解で発生した気体が下流側の電極対上まで運ばれ、当該下流側の電極対上での電解において過大な抵抗となる事態や、電極対間で電極同士が短絡する事態を回避できるように、複数の電極対を配置することができる。したがって、水処理装置において、電極対を利用した被処理水の電解性能が安定させることができる。
また、本発明に従うと、電解槽において、電解によって生成された化学種が、外部に提供されず滞留することを回避できる。これにより、電解槽において電解により生成した化学種を電解槽外に安定して提供しにくい事態を回避できる。
また、本発明に従うと、電解槽に配置される電極対において、電極間に挟まれるように配置されるスペーサが、電解槽において被処理水の流れる方向に沿う面を含むように構成される。これにより、電解槽において、スペーサが回転して電極が磨耗するような事態を回避できる。したがって、水処理装置において、電極対を利用した被処理水の電解性能が安定させることができる。
[第1の実施の形態]
図1に、本発明の水処理装置の一実施の形態を含む、水処理システムの機能的な構成を模式的に示す。本実施の形態の水処理装置は、プールや浴場等の施設で利用される水(湯)を被処理水とし、当該被処理水に対して電気分解を行なうことにより、当該被処理水に対して殺菌用の次亜塩素酸を供給する。図1において、矢印は、被処理水が流される方向を示している。
本実施の形態の水処理装置は、電解槽10を含む。電解槽10は、プール80と、管101〜104によって接続されている。
プール80内の被処理水は、ポンプ81によって送られることにより、管83内を、砂ろ過器82を経て、プール80内に戻される。管83には、管101の一端および管104の一端が接続されている。
管101上には、開閉バルブ41と、流量を調整するための調整バルブ42と、流量計43が接続されている。流量計43は、管101上から着脱可能に構成されている。管101の他端には、管102の一端と管103の一端が接続されている。管102上には、フィルタ44、フローセンサ45、および、電磁弁46が順に接続されている。管102の他端は、電解槽10の上面に接続されている。管103上には、常時閉状態とされている調整バルブ47が接続されている。管103の他端は、電解槽10の側面に接続されている。開閉バルブ41が開状態とされると、管83内の被処理水は、管101および管102を介して、電解槽10に導入される。管101内の被処理水の流量は、調整バルブ42の開閉状態によって調整される。なお、非常時には、調整バルブ43が開状態とされて、管103にも被処理水が導入される。
管104上には、電磁弁51、減圧弁52、調整バルブ53、および、残留塩素濃度センサ54が接続されている。管104の他端は、電解槽10の上面に接続されている。プール80内の被処理水は、その一部が砂ろ過器82に導入される前に、管104に導入され、残留塩素濃度センサ54でその残留塩素濃度を検出された後、電解槽10に導入される。
電解槽10には、水位センサ60,66、アノード電極とカソード電極からなる電極対1、および、フィルタ50が設置されている。電解槽10の上面には、排気管49が接続されている。排気管49上には、ブロアモータ48が接続されている。電解槽10内で、電解等により生じた気体は、ブロアモータ48が動作することにより、排気管49を介して、室外等、適切な場所に送られる。
電解槽10の外周には、オーバーフロー槽55が設けられている。電解槽10からオーバーフローし、オーバーフロー槽55に導入された被処理水は、調整バルブ32を接続された管107を介して、ドレン91に導入される。
電解槽10の底部には、排出口(後述する排出口12)が設けられている。排出口12には、フローセンサ30およびポンプ31を接続された管105の一端が接続されている。管105の他端は、プール80に接続されている。また、管105上の、フローセンサ30とポンプ31との間には、管106が接続されている。管106上には、調整バルブ33が接続されている。フローセンサ30において、過剰な流量が検出された場合には、調整バルブ33が開かれることにより、管105内の被処理水が、管106を介して、ドレン91に導入される。
管105の、ポンプ31よりも下流側には、逆止弁34、圧力計35、流量計36、調整バルブ37、および、開閉バルブ38が接続されている。
電解槽10では、電極対1に電力を供給することにより、被処理水の電解が行なわれる。被処理水の電解により、当該被処理水中に、次亜塩素酸等の残留塩素が供給される。そして、このように残留塩素が供給された被処理水が、ポンプ13で送られ、管105を介して、プール80に供給される。
なお、図1では省略されているが、電解槽10内の被処理水には、適宜、塩化ナトリウム等の塩化物イオンを含有する化合物が供給される。また、図1では、電極対1に電力を供給するための装置、および、ポンプ31等の動作を制御する装置等、周知の装置の図示が省略されている。
また、図1に示された水処理システムには、さらに、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液が貯留される薬剤槽90が設置され、薬剤槽90は、管109によって、管105と接続されている。管109上には、定量ポンプ39が接続されている。残留塩素濃度センサ54の検出出力等に基づいて、電解槽10における電解能力(残留塩素の供給能力)の低下が検出されると、定量ポンプ39が適宜作動され、これにより、薬剤槽90内の次亜塩素酸ナトリウム水溶液が、管105内に送られて、プール80内に導入される。
次に、電解槽10の構成について説明する。
図2は、電解槽10の上面図である。図2を参照して、電解槽10は、その上面を蓋に覆われている。当該蓋には、管102を接続される導入口11が形成されている。また、電解槽10の底面には、被処理水を排出するための排出口12が形成されている。なお、図2では、排気管49、水位センサ69等の図示が省略されている。
電解槽10には、4組の電極対1が設置されている。各電極対1は、その上部の、蓋の上に突出している部分で、当該電極対1に電力を供給する装置に接続される。
水位センサ60には、電解槽10内の被処理水の水位を検出するための5つの検出部61〜65が設置されている。
図3は、電解槽10の、蓋を取り外した状態での上面図である。また、図4は、図3のIV−IV線に沿う矢視断面図である。
電解槽10内には、被処理水の流路を形成するための板体13〜19が設置されている。板体13〜19によって、電解槽10内では、4組の電極対1を順に通るように、ジグザグ形状の、被処理水の流路が形成されている。なお、図3中の実線の矢印は、被処理水の流れる方向を示している。
被処理水中では、水について、式(1)に示すような平衡が成り立っている。
O ⇔ H+OH (1)
また、電解槽10内の被処理水に、塩化物イオンを供給する薬剤として、たとえば塩化ナトリウムが供給された場合には、当該塩化ナトリウムについて、式(2)に示すような平衡が成り立っている。
NaCl ⇔ Na+Cl (2)
そして、電極対1に電力が供給されて、電解槽10内で電解が行なわれた場合、アノード電極3の近傍では、式(3)〜(5)に示すように、水の電気分解により酸素ガスが発生し、塩化物イオンは塩素ガスとなり、塩素ガスの一部は水和して次亜塩素酸となる。
2HO ⇔ O↑+4H+4e (3)
2Cl ⇔ Cl↑+2e (4)
Cl+HO ⇔ H+Cl+HClO (5)
このように生成された次亜塩素酸が、プール80に供給される。
なお、カソード電極2の近傍では、式(6),(7)に示すように、水の電気分解により水素ガスが発生し、アノード電極で生じたナトリウムイオンが水酸化物イオンと反応して水酸化ナトリウムが生成される。
2HO+2e ⇔ H↑+2OH (6)
Na+OH ⇔ NaOH (7)
そして、電解槽10では、被処理水の流路に関して、排出口12の手前には、被処理水から固形物や、上記のように発生した水素ガス等の気体を分離するための、フィルタ50が設置されている。
また、電解槽10では、被処理水の流路において、電極対1同士が、少なくとも、発生した水素ガスが被処理水から分離していくために必要な距離だけ、離されて配置されるいる。具体的には、たとえば、点Pと点Qを結ぶ一点鎖線の長さ、つまり、或る電極対1と、被処理水の流路において当該或る電極対1の次に配置されている電極対1との最短距離が、少なくとも上記のような距離だけ離されて配置されている。
なお、電極対1を構成する電極は、たとえば、幅80mm、高さ250mm、厚み1mmの板体とされる。また、電極対1間の距離としては、140mm以上とされることが好ましい。
図5は、電極対1の上面図である。
電極対1は、複数枚のアノード電極3とカソード電極2とが交互に並べられることにより構成され、アノード電極3とカソード電極2との間には、スペーサ70が設置されており、そして、これらは、止め部材71により固定されている。
図6は、アノード電極3の斜視図である。アノード電極は、金属性の板体であり、4個の穴301〜304を形成されている。カソード電極2も、基本的に、アノード電極3と同様の形状を有している。
図7は、スペーサ70の斜視図である。スペーサ70は、その外形が薄い直方体であり、アノード電極3に形成された穴301,302または穴303,304に対応する、穴70A,70Bを形成されている。スペーサ70は、たとえば、テフロン(登録商標)樹脂、ポリ塩化ビニル、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)等の絶縁体からなる。
図8は、止め部材71の斜視図である。止め部材71は、スペーサ70と同様の絶縁体からなり、円柱状の本体71Aと、その一端に、円盤状の止め具71Bとを含む。本体71Aは、図5に示されたような電極対1において、アノード電極3、スペーサ70、および、カソード電極2が重ねられたものの厚み以上の長さを有する。止め具71Bは、本体71Aに対して着脱可能に構成されている。
図9は、アノード電極3とスペーサ70との、電極対1における位置関係を示す図である。また、図10は、図5のX−X線に沿う矢視断面図である。アノード電極3には、穴302,301が穴70A,70Bが対応するように、また、穴303,304に穴70A,70Bに対応するように、2つのスペーサ70がセットされる。止め部材71に固定されることにより、アノード電極3は、電極対1において、隣接するカソード電極2との間に、当該カソード電極2とともに、2つのスペーサ70を挟むように保持している。
スペーサ70は、直方体であるため、被処理水の流れ沿う面、つまり、当該流れに対して平行な面を有し、これにより、電解槽10内の被処理水の流れによって、回転等をせず安定して設置されることになる。
以上説明した本実施の形態では、水処理装置の一例である電解槽10において、当該電解槽10に導入された被処理水に対して電解処理を施すために外部から電力を供給される複数の電極対1が設置される。電解槽10に導入された被処理水は、実線の矢印で示される方向に流される。そして、電極対1同士の距離(たとえば、点Pと点Qとを結ぶ一点鎖線で表された線の長さ)は、被処理水の流れる方向について、前の電極対1における電解で発生した水素ガスが次の電極対1に到達するまでに被処理水から分離していくために必要な距離以上とされる。
また、以上説明した本実施の形態では、スペーサ70が電解槽10において安定して設置されることにより、回転等によりアノード電極3等の電極を磨耗させて電極対1の電解能力を低下させる事態や、磨耗によりスペーサ自身が欠落することにより電極対1内の電極同士が短絡する事態を回避できる。
[第2の実施の形態]
図11は、本発明の水処理装置の第2の実施の形態である電解槽10Aにおいて、蓋を外された状態での上面図である。つまり、第1の実施の形態の電解槽10についての図3に対応した図である。そして、図11においても、図3と同様に、電解槽10Aにおける被処理水の流れる方向が実線の矢印で示されている。
本実施の形態の電解槽10Aは、第1の実施の形態の電解槽10と同様に、水処理システム内に設置され、プール等に次亜塩素酸を供給された被処理水を提供することができるように構成されている。
電解槽10Aでは、電極対1A〜1Hの8組の電極対が設置されている。各電極対では、それぞれ、3枚のアノード電極3と2枚のカソード電極2とが、交互に、外側にアノード電極3が位置するように、設置されている。
電解槽10では、被処理水の流れる方向について隣接する2つの電極対において、最短距離の電極については、同じ極性が印加された電極が配置されている。
図12に示されるように、電極対1A〜1Hのそれぞれにおいて、図示しない制御装置によって、外部の電源75から、アノード電極3とカソード電極2に対して、適切な極性および電圧が供給される。
たとえば、最も上流側に位置する電極対1Aとその次に上流側に位置する電極対1Bにおいて、電極対1Aのアノード電極3Aは、電極対1Bにおいてアノード電極3Aと最短距離にあるアノード電極3Bと同じ極性を印加されている。
また、電極対1Dと、被処理水の流れる方向においてその次に位置する電極対1Eにおいて、電極対1Dのアノード電極3Dは、電極対1Eにおいてアノード電極3Dと被処理水の流路について最短距離にあるアノード電極3Eと、同じ極性が印加されている。
[第3の実施の形態]
図13は、本発明の水処理装置の第3の実施の形態である電解槽10Bにおいて、蓋を外された状態での上面図である。つまり、第1の実施の形態の電解槽10についての図3に対応した図である。そして、図13においても、図3と同様に、電解槽10Bにおける被処理水の流れる方向が実線の矢印で示されている。
また、図14は、図13のXIV−XIV線に沿う矢視断面図である。
電解槽10Bでは、電極対1J〜1Nおよび電極対1P〜1Rの8組の電極対が設置されている。また、電解槽10Bでは、板体13〜19の代わりに、後述する条件で電極対1K〜1Nおよび電極対1P,1Qを設置するために、板体13A〜19Aが設置されている。
なお、電解槽10Bでは、被処理水の流路において、滞留が生じることによって生成した次亜塩素酸のプール80への提供効率が低下することを回避するために、前後に他の電極対が存在する電極対、つまり、電極対1K〜1Nおよび電極対1P,1Qについては、板体13A〜19Aによって構成される電解槽10Bの壁面との最長距離(点Xから点Yの距離や、点Wから点Vの距離等)が、滞留を生じるような距離未満とされる。なお、ここで言う滞留を生じるような距離とは、電解槽10Bに供給される被処理水の流速や電極対を構成する電極の枚数等によって適宜決定されるものである。電解槽10Bでは、たとえば、被処理水の流速が20〜40mm/秒の場合、各電極対を構成する電極と電解槽10Bとの壁面の距離は60mm未満とされる。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態に記載された技術は、単独でも、また可能な限り組合わされても、利用可能なものであると考えられるべきである。
本発明の一実施の形態である水処理装置を含む、水処理システムの構成を模式的に示す図である。 図1の電解槽の上面図である。 図1の電解槽の蓋を取り外した状態での上面図である。 図3のIV−IV線に沿う矢視断面図である。 図4の電極対の上面図である。 図5のアノード電極の斜視図である。 図5のスペーサの斜視図である。 図5の部材の斜視図である。 図5のアノード電極とスペーサとの、電極対における位置関係を示す図である。 図5のX−X線に沿う矢視断面図である。 本発明の水処理装置の第2の実施の形態である電解槽の、その蓋を取り外した状態での上面図である。 図11の電解槽に収容される電極に電力を供給する機構を模式的に示す図である。 本発明の水処理装置の第3の実施の形態である電解槽の、その蓋を取り外した状態での上面図である。 図13ののXIV−XIV線に沿う矢視断面図である。 従来の電極対の構成を説明するための図である。
符号の説明
1,1A〜1H,1J〜1N,1P〜1R 電極対、2 カソード電極、3 アノード電極、10,10A,10B 電解槽、11 導入口、12 排出口、13〜19 板体、31,39,81 ポンプ、48 ブロアモータ、49 排気管、70 スペーサ、71 止め部材、75 直流電源、102 管。

Claims (9)

  1. 被処理水を収容する電解槽と、
    前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された複数の電極対とを備え、
    前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、
    前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、
    前記複数の電極対は、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、互いに特定の条件を満たすように配置される、水処理装置。
  2. 前記複数の電極対は、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、互いに、所定の距離以上離されて配置される、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記所定の距離は、前記電極対に電力が供給されたことによる電解によって被処理水中で生じた気泡が、前記送流装置によって前記電解槽内を流される被処理水から分離する距離である、請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記複数の電極対への電力の供給を制御する制御手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記複数の電極対の中の、前記送流装置によって前記導入口から前記排出口まで被処理水が流される流路において近接する二つの電極対について、一方の電極対に含まれる電極には、他方の電極対に含まれる最も近い位置に配置された電極と同じ極性の電力を供給する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の水処理装置。
  5. 被処理水を収容する電解槽と、
    前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された複数の電極対とを備え、
    前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、
    前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、
    前記複数の電極対の中で、前記電解槽内で被処理水が流れる方向について、前後に他の電極対が存在する電極対は、前記電解槽の内壁と特定の距離未満の間隔で配置される、水処理装置。
  6. 前記特定の距離は、前記送流装置によって前記電解槽内を流される被処理水において滞留が生じる距離である、請求項5に記載の水処理装置。
  7. 被処理水を収容する電解槽と、
    前記電解槽内で、当該電解槽内に収容された被処理水に浸された電極対とを備え、
    前記電解槽は、被処理水を導入される導入口と、被処理水を排出する排出口とを含み、
    前記導入口から前記排出口に被処理水を流れさせる送流装置に接続され、
    前記電極対は、被処理水が前記電解槽内で前記送流装置によって流される方向に主面を沿うように設置された複数枚の板状の電極と、隣接する2枚の前記板状の電極に挟まれるように配置されたスペーサとを含み、
    前記スペーサは、前記被処理水が前記電解槽内で前記送流装置によって流される方向に沿う面を含む、水処理装置。
  8. 前記スペーサは、直方体である、請求項7に記載の水処理装置。
  9. 隣接する2枚の前記板状の電極には、複数のスペーサが、挟まれるように配置される、請求項7または請求項8に記載の水処理装置。
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