JP2006167156A - 炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱コイルの形状や配置により生じる加熱温度差を低減し炊飯性能を向上させた炊飯器を提供することを目的とする。
【解決手段】鍋2と保護枠23間の隙間17は、その途中において間隙17の幅を変化させるようにしたものである。これによって、鍋2と保護枠23との隙間17の幅を途中において変化させることで、隙間17を流れる空気の流速が変化し、鍋2からの放熱量を増減させることができる。したがって、加熱コイル13の形状や配置による鍋2の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】鍋2と保護枠23間の隙間17は、その途中において間隙17の幅を変化させるようにしたものである。これによって、鍋2と保護枠23との隙間17の幅を途中において変化させることで、隙間17を流れる空気の流速が変化し、鍋2からの放熱量を増減させることができる。したがって、加熱コイル13の形状や配置による鍋2の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は電磁誘導加熱式の炊飯器に関するものである。
従来、この種の炊飯器はよく知られており、炊飯器本体内の保護枠との間に一定の間隙を形成した状態で鍋が着脱自在に収納され、この鍋が加熱コイルにより誘導加熱されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−169749号公報
しかしながら、前記従来の構成では、加熱コイルの形状や配置によっては、鍋の加熱温度差が生じる。例えば、加熱コイルに対向している箇所と対向していない箇所とに加熱温度差が生じるものであって、これが炊飯性能に微妙に影響するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱コイルの形状や配置により生じる加熱温度差を低減し炊飯性能を向上させた炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、鍋と保護枠間の隙間は、その途中において間隙の幅を変化させるようにしたものである。
これによって、鍋と保護枠との隙間の幅を途中において変化させることで、隙間を流れる空気の流速が変化し、鍋からの放熱量を増減させることができる。したがって、加熱コイルの形状や配置による鍋の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができる。
本発明の炊飯器は、鍋の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができる。
第1の発明は、本体内に装備した保護枠と、この保護枠との間に外気と通ずる隙間を形成して着脱自在に収納される鍋と、この鍋を誘導加熱する加熱コイルとを備え、前記鍋と保護枠間の隙間は、その途中において間隙の幅を変化させた炊飯器とすることにより、鍋と保護枠との隙間の幅を途中において変化させることで、隙間を流れる空気の流速が変化し、鍋からの放熱量を増減させることができる。したがって、加熱コイルの形状や配置による鍋の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、保護枠に凹部を設けて間隙の幅を変化させたことにより、凹部において隙間が拡大しここを流れる空気の流速が低下し、鍋から隙間を流れる空気への放熱量は減少して鍋の温度は低下しにくくなる。したがって、加熱コイルに対向していない鍋の放熱を低減させることが可能となり、加熱コイルに対向している部分と加熱コイルに対向していない部分の加熱温度差を低減し、鍋全体をむらなく均一に加熱することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明において、保護枠に凸部を設けて間隙の幅を変化させたことにより、凸部において隙間が縮小しここを流れる空気の流速が上昇し、鍋から隙間を流れる空気への放熱量は増大し鍋の温度は低下しやすくなる。したがって、加熱コイルに対向していない鍋の放熱を促進させることが可能となり、加熱コイルに対向している部分と加熱コイルに対向していない部分の加熱温度差を拡大することにより鍋をより局部的に加熱することができ、加熱コイルに対向していない鍋内のご飯にも鍋内部の熱の対流により熱を供給し、結果として鍋の加熱温度差を低減し、むらなくより均一にご飯を炊き上げることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明において、保護枠に鍋と保護枠の隙間を可変する可動壁を備えて間隙の幅を変化させたことにより、鍋と保護枠の隙間の一部を拡大や縮小して隙間を流れる空気の流速を変化させ鍋からの放熱量を増減させることができ、ご飯のかためや柔らかめなどの炊き分けや玄米や炊き込みご飯など、各炊飯メニューに応じより適した鍋の加熱温度を制御することが可能となり、各炊飯メニューの炊飯性能をさらに向上させることができる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、炊飯動作を開始するための起動手段を設け、この起動手段からの信号により可動壁を動作させて間隙の幅を変化させたことにより、炊飯開始時に可動壁を動作することができ、操作性が向上する。
第6の発明は、特に、第4の発明において、鍋の温度を検知する鍋温度検知手段を設け、この鍋温度検知手段の温度検知により可動壁を動作させて間隙の幅を変化させたことにより、炊飯工程により可動壁を動作させることが可能となりより細やかな加熱制御をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における炊飯器を示すものである。
図1、図2は、本発明の実施の形態1における炊飯器を示すものである。
図1に示すように、本実施の形態における炊飯器は、炊飯器の本体1内に装備した保護枠23と、この保護枠23との間に外気と通ずる隙間17を形成して着脱自在に収納される鍋2と、この鍋2を誘導加熱する加熱コイル13とを備えている。
本体1の外郭は、本体1内部構成部品を冷却する外気取り入れのための吸気口28と排気口29を有するボディ24で構成している。鍋2は、外面をステンレスとし内面はアルミニウムにフッ素をコーティングしたものであり、そのフランジ部11が、3ヶ所均等に配置し本体1より突出した支持部材25により支持されている。保護枠23は、鍋2の収納部を構成するものであり、耐熱性のある樹脂で成形されている。この保護枠23の底部中央に鍋2の温度を検知する鍋温度検知手段15がバネにより鍋2方向へ押圧されて装備されている。また、保護枠23の下面には、鍋2を誘導加熱する電磁誘導加熱方式の加熱コイル13を備え、加熱コイル13は内側と外側に分割して配置した内加熱コイル14aと外加熱コイル14bとにより構成している。
内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの外方にはフェライト34を備えており、磁束が本体1外へ漏れるのを防止し、かつ鍋2への誘導加熱を促進する働きをしている。この電磁誘導加熱方式により鍋2の外面を構成するステンレスが発熱する。ここで、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bは分割して配置したが、同時に駆動され鍋2を加熱するものである。
鍋温度検知手段15と保護枠23の間には、鍋2の収納部と本体1内を連通し空気30が流動可能な通気口33を設けている。
また、本体1上方には、鍋2の上面を覆い操作表示部6を備える蓋3が本体1の後方に構成したヒンジ部7に軸支され開閉自在に設置されている。蓋3の操作表示部6の上面は表示内容が視認できるよう透明に成形しており、操作表示部6は機能や動作状態を表示しかつブザー22により報知し、炊飯器の動作や停止を操作するボタンにより構成した起動手段4を配置し、炊飯動作を制御する制御部5を有している。蓋3内には、蓋3の開閉状態により動作するマグネットとマグネットを検知するリードスイッチとにより構成した蓋開閉検知手段18を備えており、蓋3の開閉状態を検知することができる。ヒンジ部7には蓋3を開放方向に付勢するヒンジバネ20を設けており、蓋3はヒンジバネ20により自動で開放する。本体1のヒンジ部7の反対方向にはバネにより押圧力を有するフックボタン19を備え、蓋3側のフック21をフックボタン19で上方より保持することにより蓋3を閉状態で保持する。
さらに、蓋3の鍋2対向面には、鍋2内を加熱し蓋3に着脱自在の加熱板8を配置し、蓋3内部には加熱板8を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱板加熱コイル26と加熱板8の温度を検知するバネにより加熱板8へ押圧力を有する加熱板温度検知手段16を備えている。加熱板8には外周を鍋2のフランジ部11に圧接しシールする鍋パッキン32と鍋パッキンを保持する加熱板支え31を備えている。加熱板8には鍋2内と蓋3とを連通する蒸気孔9を備え、蓋3には外気と蒸気孔9とを連通する蒸気筒10を備えている。本体1側面には炊飯器を持ち運ぶ時に使用するハンドル12を備えている。
ここで、鍋2を保護枠23内に収納した状態で保護枠23の内周面と鍋2の外周面との間には、ほぼ均一に保つよう隙間17が形成されているものである。そして、隙間17は、その途中において間隙17の幅を変化させた構成としている。図1の構成では、保護枠23の底部一部、すなわち内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間の加熱コイル13を備えていない部分に環状に凹部27を設けてその部分の間隙17の幅を拡大したものである。
以上のように構成された炊飯器について、以下炊飯と保温における動作、作用について説明する。
炊飯を行なう米とその米量に対応する水を鍋2入れ、本体1の所定の状態にセットする。操作表示部6に設けた起動手段4により動作開始操作をすると、あらかじめ制御部5に設定している炊飯工程が実施される。炊飯工程は浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程に大別され、鍋温度検知手段15と加熱板温度検知手段16とによる温度検知と内加熱コイル14aと外加熱コイル14bと加熱板加熱コイル26とによる鍋2と加熱板8の加熱により所定の炊飯工程でご飯を炊き上げる。また、ご飯の保温時には、鍋2内のご飯の温度を食べごろの温度であるおよそ75℃からご飯の乾燥や劣化を低減するやや低い温度のおよそ55℃の範囲で温度維持している。
ここで、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bとによる鍋2の加熱時、鍋2の発熱により鍋2内のご飯を炊き上げるのであるが、鍋2の発熱により発生した熱は鍋2の外面より保護枠23へも大量に放出される。鍋2の外面より放出される熱により鍋2と保護枠23の間の隙間17は高温となり、隙間17の空気30は加熱され高温となり隙間17を上昇し鍋2のフランジ部11と本体1の上面の間を通り本体1外へ放出される。さらに、隙間17の空気30が高温となり本体1外へ放出されることにより、隙間17へはボディ24の吸気口28より保護枠23と鍋温度検知手段15の間に設けた通気口33を通り外気が供給される。よって、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bとによる鍋2の加熱時には通気口33から隙間17を通りフランジ部11から本体1外へ流れる空気30の流れが発生する(空気30の流れ矢印a方向)。
鍋2はこの空気30の流れにより発熱した熱量の一部を空気30へ放熱することとなる。このとき、空気30の流れる隙間17に凹部27を備えていることにより、空気30の流速は通気口33からフランジ部11に流れる間一定の速さではなく、凹部27部分のみ空気30の流れる空間が広がることにより空気30の流速が低下し、鍋2から空気30へ放出される熱量は凹部27に対向している鍋2外面のみ低減する。内加熱コイル14aと外加熱コイル14bとによる鍋2の電磁誘導加熱方式において、鍋2の発熱は内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに対向している面が主に発熱し高温となり、加熱コイル13に対向していない鍋2面は加熱コイル13に対向している面に比べ低い温度となる。しかし、凹部27を内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に設けたことにより、鍋2の加熱コイル13に対向していない面の放熱を低減し温度の低下を防ぐことができる。これにより鍋2の内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに対向している面と対向していない面の温度差を低減し、鍋2のご飯への加熱をより均一にむらなく行なうことができる(鍋2内の熱の対流矢印36a方向)。
以上のように、本実施の形態においては、鍋2を電磁誘導加熱する内加熱コイル14aと外加熱コイル14bを備え、鍋2とほぼ均一に隙間17を設けた保護枠23において、鍋温度検知手段15との間に通気口33と、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に鍋2との距離を拡大した凹部27を備えることにより、隙間17内を空気30の流れが発生し、発熱している鍋2外面から空気30へ放熱するのであるが、凹部27により隙間17を流れる空気30の流速が低下し鍋2の凹部27に対向している面の放熱量が低減する。内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに対向していない加熱量が小さく温度の低い凹部27に対向している鍋2面の放熱量が低減することにより鍋2の加熱温度差が低減しご飯への加熱をより均一にむらなく行ない炊飯性能を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、加熱コイル13を内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに分割したが、図2のように加熱コイル13は内と外に分割することに限るものではなく、両者一体の全面加熱コイル13とし、全面加熱コイル13との対向面においても隙間17を変化させることができる。全面加熱コイル13に対向した鍋2面においても、全面加熱コイル幅の中央と縁とでは磁束の強さが異なり鍋2面の発熱量にはいくらかの差が生じ温度差が発生するものである。この温度差を低減するために全面加熱コイル13を備えた保護枠23の鍋2対向面に凹部27を設けて鍋2の温度差を低減しご飯への加熱をより均一にむらなく行ない炊飯性能を向上させることもできる。
また、空気30をボディ24の吸気口28より通気口33へ吸気するとしたが、空気30の吸気はボディ24に限るものではなく、通気口33へ空気30を供給できるのであればどこからでも良い。
また、凹部27を内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に設けた構成としたが、凹部27は内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に設けることに限るものではなく、鍋2や内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの配置や形状により外加熱コイル14bの外側に凹部27を設け外加熱コイル14bのさらに外側を加熱する構成であっても鍋2と保護枠23の隙間17を制御し鍋2の加熱を制御している点で同様である。
また、保護枠23と鍋2との隙間17をほぼ均一に保つとしたが、隙間17は均一に保つことに限るものではなく、鍋2の形状や加熱コイル13の配置や形状により距離の大小を持たせ鍋2の加熱を行なう構成であっても同様である。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における炊飯器を示すものである。実施の形態1と炊飯器の基本構成は同じであるので、同一要素について同一符号を付して説明を省略する。
図3は、本発明の実施の形態2における炊飯器を示すものである。実施の形態1と炊飯器の基本構成は同じであるので、同一要素について同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態においては、隙間17の途中において間隙17の幅を変化させた構成として、保護枠23に鍋2方向へ向けて環状に凸部35を設けてその部分の間隙17の幅を縮小したものである。凸部35の位置は、隙間17の内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に設けたものである。
このように、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に凸部35を設けることにより、凸部35を流れる空気30の流速が上昇し鍋2の放熱量が増え鍋2の凸部35対向面の温度が低下する(空気30の流れ矢印b方向)。鍋2の凸部35の温度が低下することにより、鍋2の内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに対向している面と凸部35に対向している面の温度差が拡大し鍋2の加熱部に高温部分と低温部分を発生させることができる。鍋2に高温部分と低温部分を発生させることにより、局部加熱部分を発生させ鍋2内に局部加熱部分より上昇し低温部分へ低下する熱の流れの対流を起こすことができる(鍋2内の熱の対流矢印36b方向)。鍋2内に上下に流れる熱の対流36bを発生させることにより、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bに対向していない鍋2内のご飯にも鍋2内部の熱の対流により熱量を加え、ご飯を炊き上げることができる。
以上のように、本実施の形態においては、鍋2内のご飯へ鍋2内の熱の対流により、内加熱コイル14aや外加熱コイル14bに対向していない部分のご飯へも熱を供給し、結果として鍋2の加熱温度差を低減し、むらなくより均一にご飯を炊き上げることができる。
また、本実施の形態においては、鍋2内の熱の対流によりご飯をむらなく均一に炊き上げることができるが、この構成においては、米粒の崩れにくいかためのご飯や高火力かつで短時間で炊き上げる短時間炊飯コースなどに向いている。なお、実施の形態1の炊飯器では、鍋2の加熱部からの均一加熱であり鍋2内に上下する熱の対流が発生しないため、柔らか目のご飯や古米の炊飯など米粒が柔らかく崩れやすい炊飯に向いている。
また、図3においては、内加熱コイル14aによる熱の対流36bは内加熱コイル14aから凸部35への対流としたが、鍋2中央よりの鍋温度検知手段15近傍も内加熱コイル14aから遠く鍋2の発熱も加熱コイル13の対向面より小さいため、鍋2の温度も低く、内加熱コイル14a対向面より発生した熱の上昇対流36bは鍋2の中央側へも降下する対流が発生するものである。
(実施の形態3)
図4、図5は、本発明の実施の形態3における炊飯器を示すものである。実施の形態1と炊飯器の基本構成は同じであるので、同一要素について同一符号を付して説明を省略する。
図4、図5は、本発明の実施の形態3における炊飯器を示すものである。実施の形態1と炊飯器の基本構成は同じであるので、同一要素について同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態においては、保護枠23に鍋2と保護枠23の隙間17を可変する可動壁37を備えて間隙17の幅を変化させるようにしたものである。可動壁37はおよそ環状であり保護枠23の内加熱コイル14aと外加熱コイル14bの間に上下動可能に設けたものである。可動壁37は上がることにより鍋2に近づき空気30の流路は小さくなり、下がることにより鍋2より遠ざかり空気30の流路は大きくなる。可動壁37の上下動の動作は、駆動用モータ38と駆動用モータ38の動力を可動壁37へ伝達するギヤ39により行なっている。
これにより、鍋2と保護枠23の隙間17の一部を拡大や縮小して隙間17を流れる空気の流速を変化させ鍋2からの放熱量を増減させることができ、ご飯のかためや柔らかめなどの炊き分けや玄米や炊き込みご飯など、各炊飯メニューに応じより適した鍋2の加熱温度を制御することが可能となり、各炊飯メニューの炊飯性能をさらに向上させることができるものである。
以上のように構成された炊飯器において可動壁37の動作について説明する。
鍋2に米と水を入れ所定の位置にセットし蓋3を閉じる。操作部5によりご飯の硬さまたは玄米や炊き込みなどの炊飯コースを選択する。起動手段4により炊飯を開始する。炊飯の開始により可動壁37は選択されたコースによってあらかじめ設定された高さに動作する。ここでは前記実施の形態1、2で説明のように、柔らか目のご飯や古米の炊飯など米粒が柔らかく崩れやすい炊飯を行なう場合には、鍋2内の熱の対流を緩やかにするため可動壁37を下げて鍋2の加熱を均一化させ(図4における空気30の流れ矢印c方向、鍋2内の熱の対流矢印36c方向)、米粒の崩れにくいかためのご飯や高火力かつで短時間で炊き上げる短時間炊飯コースなどの炊飯を行なう場合には、鍋2内に上下の熱の対流を発生させるため可動壁37を上げて鍋2の加熱温度差を設けさせ(図5における空気30の流れ矢印d方向、鍋2内の熱の対流矢印36d方向)、各炊飯コースに合わせた動作を行なう。可動壁37の動作が完了すると、内加熱コイル14aと外加熱コイル14bにより鍋2の加熱が開始し炊飯を行なう。
また、本実施の形態においては、可動壁37の動作を駆動用モータ38とギヤ39によって上下動するとしたが、可動壁37の動作は駆動用モータ38とギヤ39に限るものではなく、例えば、マグネットの吸着力と反発力を利用して動作させても同様の効果が得られるものである。
また、可動壁37は内加熱コイル14aと外加熱コイル14bによる鍋2加熱前に動作するとしたが、可動壁37の動作は加熱前に限るものではなく、鍋温度検知手段15と加熱板温度検知手段16の温度検知により炊飯中の浸水、炊き上げ、蒸らしの工程によって動作し各炊飯工程に適した位置とすることによりさらに炊飯性能を向上することができる。
また、本実施の形態においては、保護枠23の内面に直接可動する可動壁37を設けた構成としたが、炊飯器においては水を使用する電気機器であり、誤って保護枠23に水をこぼす場合も考えられる。この水対策として可動壁37の上面にゴムなどの柔軟性があり水を通さない部材で覆うことにより本体1内への水の侵入を防止することができる。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、鍋の加熱温度差を低減し、炊飯性能を向上させることができるので、家庭用および業務用の炊飯器として有用である。
1 本体
2 鍋
4 起動手段
13 加熱コイル
15 鍋温度検知手段
17 隙間
23 保護枠
27 凹部
35 凸部
37 可動壁
2 鍋
4 起動手段
13 加熱コイル
15 鍋温度検知手段
17 隙間
23 保護枠
27 凹部
35 凸部
37 可動壁
Claims (6)
- 本体内に装備した保護枠と、この保護枠との間に外気と通ずる隙間を形成して着脱自在に収納される鍋と、この鍋を誘導加熱する加熱コイルとを備え、前記鍋と保護枠間の隙間は、その途中において間隙の幅を変化させた炊飯器。
- 保護枠に凹部を設けて間隙の幅を変化させた請求項1に記載の炊飯器。
- 保護枠に凸部を設けて間隙の幅を変化させた請求項1に記載の炊飯器。
- 保護枠に鍋と保護枠の隙間を可変する可動壁を備えて間隙の幅を変化させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
- 炊飯動作を開始するための起動手段を設け、この起動手段からの信号により可動壁を動作させて間隙の幅を変化させた請求項4に記載の炊飯器。
- 鍋の温度を検知する鍋温度検知手段を設け、この鍋温度検知手段の温度検知により可動壁を動作させて間隙の幅を変化させた請求項4に記載の炊飯器。
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