JP2006166967A - 吸収性物品 - Google Patents

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幸子 中澤
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Abstract

【課題】いかなる場合でも容易に剥すことのできる剥離シートを備えたずれ止めテープを配置した吸収性物品を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品において、前記バックシートの外側の面の少なくとも一部には、剥離シート面に粘着剤層を形成してなるずれ止めテープが配置されており、前記粘着剤層が前記バックシート外側の面上に位置し、前記剥離シートが粘着剤層を覆って配置されており、かつ、前記剥離シートにはその周縁部の少なくとも一部に凸部が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸収性物品に関するものであり、特に、摘み部が形成されたずれ止めテープを有する吸収性物品に関する。
尿取りパッド等の吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とから基本的に形成されており、着用時に排泄された尿等の排泄物を液透過性のトップシートを介して吸収体に保持し、液不透過性のバックシートにより、排泄物が吸収性物品の外に漏れ出すのを防ぐ構造になっている。
このような吸収性物品は、単独では着用者に装着することができないため、一般に、バックシートの外側面に配置したずれ止めテープにより肌着や使い捨ておむつ等に仮止めして着用者に装着している。
また、ずれ止めテープは、一般に、剥離紙面に粘着剤層を塗布して形成されており、吸収性物品のバックシートの外側面に粘着剤層が位置し、粘着剤層を覆って剥離紙が配置されており、吸収性物品を使用する場合には、剥離紙を剥して粘着剤層を露出させ、粘着剤層を介して吸収性物品を肌着や使い捨ておむつに仮止めするようになっている。
しかしながら、従来のずれ止めテープは、剥離紙が矩形状に形成されていたため、急いで剥離紙を剥したい場合に上手く剥すことができず、吸収性物品の装着に時間がかかり、介護者や利用者に思わぬ負担がかかってしまう場合があり、そのため、剥離紙の剥離性を改善したずれ止めテープが求められていた。
また、ずれ止めテープに関しては、剥離紙の特定部位に粘着剤層を塗布したもの(特許文献1)、剥離紙に特定のパターンで粘着剤層を塗布したもの(特許文献2)、あるいは、剥離紙を透視可能な素材で形成したもの(特許文献3)、等が提案されている。しかしながら、これらの先行文献のいずれにも、剥離紙の剥離性を改善することについては何等開示されていない。
特開昭61−90805号公報 特開平1−244753号公報 特開2004−254740号公報
本発明は、上記従来のずれ止めテープを備えた吸収性物品の有する問題点を克服し、いかなる場合でも容易に剥すことのできる剥離紙を有するずれ止めテープを配置した吸収性物品を提供するものである。
上記従来のずれ止めテープを備えた吸収性物品の有する問題点を解決するための本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品において、
前記バックシートの外側の面の少なくとも一部には、剥離シートの一面に粘着剤層を形成してなるずれ止めテープが、その粘着剤層が前記バックシート外側の面に接し、その剥離シートが前記粘着剤層を覆って配置されており、かつ、前記剥離シートにはその周縁部の少なくとも一部に凸部が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
(2)前記剥離シートの凸部には前記粘着剤層が存在しないことを特徴とする(1)項記載の吸収性物品。
(3)前記粘着剤層は前記剥離シート面に複数列形成されており、かつ、剥離シートの中央領域には、非塗布部が形成されると共に前記凸部が形成されていることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載の吸収性物品。
(4)前記ずれ止めテープは、前記バックシートの外側の面の少なくとも2箇所に配置されていることを特徴とする(1)項〜(3)項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(5)前記ずれ止めテープは、その少なくとも1つが、前記剥離シートの凸部が吸収性物品の中心部とは反対の方向を向くように配置されていることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(6)前記ずれ止めテープは、その少なくとも1つが、前記吸収性物品の使用前における吸収性物品を三つ折りに折り畳んだ状態で、上面となる位置に配置されていることを特徴とする(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
本発明の吸収性物品は、バックシートの外側の面に、剥離シート面に粘着剤層を形成してなるずれ止めテープが配置されており、かつ、該ずれ止めテープにおける剥離シートがその周縁部の一部に凸部が形成されているものであることを特徴とする。
このようなずれ止めテープを有する本発明の吸収性物品は、これを使用する場合、剥離シートを剥して粘着剤層を露出させる必要があるが、剥離シートの凸部の部分で吸収性物品を湾曲させることにより剥離シートを粘着剤層面から容易に剥離させることができ、さらに、凸部が摘み部となるので、凸部を摘んで剥離シートを容易に剥すことが可能であるため、忙しい介護の現場においても好適に使用することができる。
また、本発明の場合、凸部の部分に粘着剤層が存在しないようにずれ止めテープを形成することにより、凸部が吸収性物品の表面から常に離間した状態になるので、剥離シートをより剥し易くなる。
さらに、使用前の吸収性物品が三つ折りに折り畳まれた状態において、剥離シートの凸部の部分が上面に位置するようにずれ止めテープを配置することにより、吸収性物品を使用する場合に、ずれ止めテープを探す必要がなく、また、吸収性物品を広げる前に剥離シートを剥すことが出来るため、一連の作業性が良好となる。
以下、図面を参照して、本発明の吸収性物品を詳細に説明するが、勿論、本発明はこれらによって何等制限されるものではない。
図1は、本発明の吸収性物品をバックシート側から見た場合の一部切り欠き展開平面図である。
図1において、吸収性物品1は、液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これら両シートの間に配置された吸収体4とから基本的に構成されており、バックシート3の外側の面にはずれ止めテープ5が配置されている。また、ずれ止めテープ5は、剥離シート6面に粘着剤層7塗布して形成されており、粘着剤層7がバックシート3の外面上に位置し、剥離シート6が粘着剤層7を覆って配置されており、さらに、剥離シート6の周縁部には凸部8が形成されている。
このような構成の本発明の吸収性物品は、吸収性物品の使用時にずれ止めテープの剥離シートを剥す際に、剥離シートの凸部が摘み部となり、剥離シート6を容易に剥すことが出来る。
また、図1に示すように、ずれ止めテープ5は吸収性物品1の長手方向端縁部に近い領域に配置し、さらに、剥離シート6の凸部8が吸収性物品1の中心部とは反対の方向、すなわち、吸収性物品の長手方向端縁部の方向を向くように配置することが好ましい。
このようにずれ止めテープを配置することにより、後述するように、吸収性物品の未使用時に三つ折りに折り畳んだ状態で、ずれ止めテープを上面となる位置に配置することができるため、吸収性物品を使用する場合、ずれ止めテープを探す必要がなく、さらに、凸部を摘んで剥離シートを剥す方向と、折り畳まれた吸収性物品を開く方向とが同じになり、剥離シートを剥したあと直ぐに吸収性物品を開くことができるため、吸収性物品を装着するための一連の作業性が良好となる。
なお、図1では、ずれ止めテープの剥離シートの周縁部に凸部を1つだけ形成した例を示したが、反対側の位置にもう1つ形成することも可能である。また、凸部は剥離シートの中央部に形成されているが、必ずしも中央部である必要はない。さらに、剥離シートの凸部を形成した辺とは反対側の辺に凹部が形成されている必要もなく、真直ぐであっても良い。
図2は、本発明の吸収性物品をバックシート側から見た場合の展開平面図であり、図1とは異なる例を示している。
図2において、ずれ止めテープ5は、吸収性物品1の長手方向両端縁部の2箇所に配置されている。このように、ずれ止めテープを2箇所に配置することにより、吸収性物品を肌着や使い捨ておむつに良好に仮止めすることができる。
なお、図2では、2つのずれ止めテープ5をその凸部8が同じ方向を向くように配置したが、2つとも凸部8が吸収性物品の長手方向端縁部の方向を向くように配置することも可能である。
さらに、ずれ止めテープ5を複数個配置する代わりに、吸収性物品とほぼ同等の長さを有する、縦長のずれ止めテープを1つ配置しても良い。
図3は、本発明の吸収性物品において使用されるずれ止めテープの各種の態様を粘着剤層側から見て示したものである。
図3(a)は、剥離シート6の凸部8に粘着剤層7が形成されていない状態のものを示している。
図3(b)は、剥離シート6の長手方向両側縁部に粘着剤層7が形成され、剥離シート6の長手方向中央領域の凸部8が形成されている領域には、粘着剤層が存在しない非塗布部が形成されている状態を示している。
本発明において、図3(a)及び図3(b)に示すように、凸部の部分に粘着剤層が存在しないようにずれ止めテープを形成することにより、凸部が吸収性物品の表面から常に離間した状態なるので、剥離シートをより剥し易くなる。
図3(c)及び図3(d)は、剥離シート6の凸部8が弓状に形成されている例を示している。本発明では、このような形状の凸部であっても十分に本発明の効果を得ることができる。
図4は、本発明の吸収性物品において使用されるずれ止めテープの製造方法の一例を粘着剤層側からみて模式的に示す平面図である。
図4において、剥離シート連続体6’面に粘着剤が連続塗布されて粘着剤層7’が形成され、ずれ止めテープ連続体5’が形成される。次いで、ずれ止めテープ連続体5’を一定間隔で切断して、凸部8を有するずれ止めテープ5が形成される。
このような方法でずれ止めテープを製造することにより、容易に凸部を有するずれ止めテープを製造することができる。さらに、凸部を形成する際にトリムを発生させることがないため、生産性も良いものとなる。
また、剥離シート連続体6’に粘着剤層7’を形成する場合、剥離シート連続体6’の全面に粘着剤を塗布して粘着剤層6’を形成することも可能であるが、剥離シート連続体6’の両側縁部に粘着剤の存在しない非塗布部9を形成するように粘着剤を塗布することが好ましい。すなわち、剥離シート連続体6’の全面に粘着剤を塗布する場合には、製造工程で剥離シート連続体6’の蛇行などにより粘着剤が剥離シート連続体6’からはみ出して設備を汚してしまう場合があり、さらに、得られるずれ止めテープ5を吸収性物品に配置した際に、剥離シート6からはみ出した粘着剤が吸収性物品に付着し、吸収性物品を汚したり、破れを発生させる場合がある。
このように、剥離シート連続体6’の両側縁部に非塗布部9を形成することが好ましく、その幅は、製造されるずれ止めテープの大きさにより異なるが、2〜10mmの寸法で形成することが好ましい。
図5は、本発明の吸収性物品の使用前の状態を示す斜視図である。図5において、吸収性物品1は、3つに折り畳まれており、折り畳まれた上面にずれ止めテープ5が、その凸部8が吸収性物品1の端縁部の方向を向くように配置されている。
このようにずれ止めテープを配置した本発明の吸収性物品は、これを使用する場合、吸収性物品を開いてずれ止めテープを探す必要がなく、さらに、凸部を摘んで剥離シートを剥す方向と、折り畳まれた吸収性物品を開く方向とが同じになり、剥離シートを剥したあと直ぐに吸収性物品を開くことができるため、吸収性物品を装着するための一連の作業性が良好となる。
以下、本発明において使用される材料について説明するが、本発明は、これらによって何等制限されるものではない。
本発明において、剥離シートとしては、粘着剤層と接する面に剥離処理を施した紙を有利に用いることができる。その他にも剥離処理を施したフィルム等も用いることができる。
本発明において、粘着剤としては、のりやホットメルトなどの粘着剤が用いられる。ホットメルトとしては、オレフィン系、SBS系、SIS系、及びこれらの混合体など、従来から使用されているものを使用することができる。
本発明において、液透過性のトップシートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維等からなる不織布に親水化処理を施したものが用いられる。
本発明において、液不透過性のバックシートとしては、微孔を形成したポリエチレンシート、あるいは熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸したシートのような透湿性のある液体不透過性のシートが用いられる。このようなシートを用いると、ムレが改善されるため快適な着用感が得られる。さらに、このようなシートの外側に不織布からなるカバーシートを張合わせた積層構造のシートを用いることもできる。
本発明において、吸収体としては、通常の吸収性物品に使用されるものであればいずれも使用することができる。すなわち、綿状パルプと高吸水性ポリマー(SAP)を併用したもの、さらに熱融着性繊維を加えたもの等を使用することができ、全体をティッシュのような親水性シートで包まれているものが好ましい。その他、親水性シートの片面にSAPの層を設けたもの、2枚の親水性シートの間にSAPを挟持したもの等のシート状の吸収体も使用することができる。また、吸収体の形状は、砂時計型であっても良く、あるいは矩形であっても良い。
本発明の吸収性物品は、バックシートの外側の面に、剥離シート面に粘着剤層を形成してなるずれ止めテープが配置されており、かつ、剥離シートの周縁部の一部に凸部が形成されているものである。このような構成の本発明の吸収性物品は、これを使用する場合、剥離シートを剥して粘着剤層を露出させる必要があるが、剥離シートの凸部の部分で吸収性物品を湾曲させることにより剥離シートを粘着剤層面から容易に剥離させることができ、さらに、凸部が摘み部となるので、凸部を摘んで剥離シートを容易に剥すことが可能であるため、忙しい介護の現場においても好適に使用することができるものであり、肌着や使い捨ておむつに仮止めして使用する尿取りパッドなどの吸収性物品として有用である。
本発明の吸収性物品をバックシート側から見た場合の一部切り欠き展開平面図である。 本発明の吸収性物品をバックシート側から見た場合の他の例を示す展開平面 図である。 本発明の吸収性物品において使用されるずれ止めテープの各種の態様を粘着剤層側からみて示す平面図である。 本発明の吸収性物品において使用されるずれ止めテープの製造方法の一例を粘着剤層側からみて模式的に示した平面図である。 本発明の吸収性物品の使用前の状態を示す斜視図である。
符号の説明
1:吸収性物品
2:液透過性のトップシート
3:液不透過性のバックシート
4:吸収体
5:ずれ止めテープ
5’:ずれ止めテープ連続体
6:剥離シート
6’:剥離シート連続体
7:粘着剤層
7’:粘着剤層
8:凸部
9:非塗布部

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品において、
    (1)液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品において、
    前記バックシートの外側の面の少なくとも一部には、剥離シートの一面に粘着剤層を形成してなるずれ止めテープが、その粘着剤層が前記バックシート外側の面に接し、その剥離シートが前記粘着剤層を覆って配置されており、かつ、前記剥離シートにはその周縁部の少なくとも一部に凸部が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記剥離シートの凸部には前記粘着剤層が存在しないことを特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記粘着剤層は前記剥離シート面に複数列形成されており、かつ、剥離シートの中央領域には、粘着剤非塗布部が形成されると共に前記凸部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記ずれ止めテープは、前記バックシートの外側の面の少なくとも2箇所に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記ずれ止めテープは、その少なくとも1つが、前記剥離シートの凸部が吸収性物品の中心部とは反対の方向を向くように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記ずれ止めテープは、その少なくとも1つが、前記吸収性物品の使用前における吸収性物品を三つ折りに折り畳んだ状態で、上面となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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JP2012010883A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Daio Paper Corp 吸収性物品
JP2012502776A (ja) * 2008-09-26 2012-02-02 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 視覚的指標を有する婦人衛生物品

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