JP2006166600A - モータ駆動装置及びモータ伝達特性解析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 加振パターンを書き換え可能に記憶する加振パターン記憶手段12、加振パターンに応じて加振信号を発生させる加振信号発生手段14、加振信号をトルク指令としてモータを制御するトルク制御手段18、モータ速度を検出する速度検出手段22及びモータ速度を所定量記憶する速度データ記憶手段24によりモータ駆動装置10を構成し、速度データ記憶手段24からモータ速度を受信して記憶する速度データ記憶手段32、加振パターンを作成する加振パターン作成手段34及び速度データと加振パターンに基づいてモータの伝達特性を解析する特性解析手段36により計算機30を構成し、モータ駆動装置10と計算機30を通信手段40によって接続してモータ伝達特性解析装置1を構成する。
【選択図】 図1
Description
モータ駆動装置110は、ホワイトノイズ生成手段113、速度指令切り替え手段115、速度制御手段116、速度検出手段122、データ記憶手段124を備え、通信手段140を介して計算機130と接続されている。
速度指令切り替え手段115は、通常動作時に加振信号として外部から与えられる速度指令とホワイトノイズ生成手段113の出力とを切り替える。
データ記憶手段124は速度検出手段122から得られる速度のデータを記憶する。
計算機130は、フーリエ変換手段135と、周波数特性演算手段136を備える。フーリエ変換手段135は、通信手段140を介して速度指令切り替え手段115から伝達される速度指令のデータとデータ記憶手段124から伝達される速度のデータをフーリエ変換する。
周波数特性を測定するには、まず、速度指令切り替え手段115によってホワイトノイズ生成手段113の出力を選択し、速度指令をホワイトノイズとする。モータ150及び負荷機械152がホワイトノイズを速度指令として作動する。この作動中における速度指令と速度の時間領域のデータが、データ記憶手段124と通信手段140を介してフーリエ変換手段135へ伝達される。
しかしながら、実際に理想的なホワイトノイズを作り出すことは困難であるので、ホワイトノイズの代わりに、一般的な擬似ランダムのM系列信号等を利用することとなる。M系列信号は矩形波であるので、モータ150から発生するトルクが急変する原因となり、モータ150と接続された負荷機械152に損傷を与えるおそれがある。
加えて、モータ150の速度が制御されている条件下で解析を行うので、制御系の安定動作の保証が必要となる。
また、制御機器の特性によっては、負荷機械152の共振を測定できない可能性がある。
加振パターン記憶手段が記憶する加振パターンとして、例えば、周波数成分が一様に存在するホワイトノイズ、所定の周波数帯の正弦波を組み合わせたマルチサイン波、正弦波の周波数が連続的に変化する正弦掃引波等を挙げることができる。
第1の速度データ記憶手段に所定量記憶されたモータの速度が外部の計算機へ送信され、計算機が、加振信号をトルク信号としたときの加振信号とモータの速度との間の伝達特性を解析する。したがって、モータ駆動装置内における処理負担が軽減される。
また、モータ駆動装置の外部において加振パターンを作成することによっても、モータ駆動装置内における処理負担が軽減される。
請求項2の発明によると、加振パターン記憶手段が記憶している加振パターンに基づいて加振信号発生手段が加振信号を発生させる。そして、トルク制御手段がこの加振信号をトルク指令として受信し、モータで発生するトルクを制御する。
請求項3の発明によると、速度制御手段が、加振信号をモータの目標速度の速度指令としてモータを制御し、モータ駆動装置の外部の計算機によって、速度指令とモータの速度との間の伝達特性である速度制御系の閉ループ特性を解析できる。
請求項4の発明によると、切替スイッチを一方の側に入れて速度制御手段を迂回すれば、速度制御手段とトルク制御手段との間のラインが遮断され、加振信号発生手段で発生する加振信号をトルク指令としてトルク制御手段へ送信できる。すなわち、請求項2の発明に係るモータ駆動装置と同等の回路が形成されることとなる。したがって、モータ駆動装置の外部の計算機によって、加振信号をトルク信号としたときのモータの伝達特性を解析できる。
つまり、この請求項4の発明であれば、モータがトルク制御されるタイプであっても、速度制御されるタイプのものであっても、モータ駆動装置はモータの伝達特性を解析可能となる。
加振パターン作成手段が作成する加振パターンとして、例えば、周波数成分が一様に存在するホワイトノイズ、所定の周波数帯の正弦波を組み合わせたマルチサイン波、正弦波の周波数が連続的に変化する正弦掃引波等を挙げることができる。
モータの通常運転を行う場合、モータ駆動装置と計算機30とを切り離し、外部からモータ駆動装置の加振パターン記憶手段に通常運転用の信号パターンを送信することによって対応することも可能である。
図1に示すモータ伝達特性解析装置1は、モータ50に接続されたモータ駆動装置10、計算機30、通信手段40とからなり、モータ50には負荷機械52が接続されている。
モータ50は位置検出手段54を有している。位置検出手段54は、ロータリエンコーダであり、モータ50の位置を検出可能に構成されている。
加振パターン記憶手段12は、データ記憶装置であり、計算機30の加振パターン作成手段34から所要の周波数成分を含む信号を加振パターンPoとして通信手段40を介して受信し、古い加振パターンPoを新しい加振パターンPoに書き換えて記憶可能に構成されている。
トルク制御手段18は、機器制御用の演算装置であり、加振信号発生手段14で発生した加振信号Soをトルク指令Stとして受信し、トルク指令Stに基づいてモータ50で発生するトルクを制御可能に構成されている。
プログラムP1の具体的演算内容を説明する。プログラムP1は、位置検出手段54が検出する位置信号θm(t)を所定のサンプリング間隔Tsでサンプリングし、位置信号θm(t)を離散信号θm(n)に変換し、次式(1)を用いて離散的なモータ50の速度データNm(n)を算出する。
Nm(n)={θm(n)−θm(n−1)}/Ts・・・(1)
第2の速度データ記憶手段32は、計算機30内のデータ記憶装置であり、第1の速度データ記憶手段24が記憶したデータ行列Mmを通信手段40を介して受信し、受信したデータ行列Mmを記憶可能に構成されている。
特性解析手段36は、モータ50の伝達特性を解析するためのプログラムP2を有し、第2の速度データ記憶手段32からデータ行列Mmを受信するとともに、加振パターン作成手段34から加振パターンPoを受信し、受信したデータ行列Mmと加振パターンPoからモータ50の伝達特性をプログラムP2によって解析可能に構成されている。
そして、プログラムP2はFFTを用いてデータ行列MpからフーリエスペクトルFp(ω)を算出し、データ行列MmからフーリエスペクトルFm(ω)を算出し、さらに、次式(2)を用いて伝達特性H(ω)を算出する。
H(ω)=Fm(ω)/Fp(ω)・・・(2)
モータ伝達特性解析装置1を用いてモータ50の伝達特性を測定する場合、まず、計算機30の加振パターン作成手段34において、例えば、周波数成分を一様に含むホワイトノイズを加振パターンPoとして作成する。加振パターン作成手段34が作成した加振パターンPoは、加振パターン記憶手段12と特性解析手段36へ送信される。
加振パターン記憶手段12が、加振パターン作成手段34から受信した加振パターンPoを記憶し、加振信号発生手段14に記憶している加振パターンPoを送信する。
トルク制御手段18が、加振信号発生手段14からトルク指令Stを受信し、トルク指令Stに基づいてモータ50のトルクを制御する。
速度検出手段22が、速度検出手段22から位置信号θm(t)を受信し、速度検出手段22のプログラムP1が受信した位置信号θm(t)からモータ50の速度データNm(n)を算出し、算出したモータ50の速度データNm(n)を第1の速度データ記憶手段24へ送信する。
第2の速度データ記憶手段32が、第1の速度データ記憶手段24から受信したデータ行列Mmを記憶し、記憶したデータ行列Mmを特性解析手段36へ送信する。
加振信号発生手段14が、加振信号Soをトルク指令Stとしてトルク制御手段18へ送信するので、伝達特性H(ω)がトルク指令Stとモータ50の速度との間の伝達特性として得られる。
次に、本発明を実施するための第2の実施の形態を図2を参照しつつ説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
モータ駆動装置10は、加振パターン記憶手段12、加振信号発生手段14、速度制御手段16、トルク制御手段18、速度検出手段22、第1の速度データ記憶手段24を備え、計算機30は、第2の速度データ記憶手段32、加振パターン作成手段34、特性解析手段36を備え、通信手段40がモータ駆動装置10と計算機30とを接続している。
速度制御手段16は、従来ある演算装置であり、加振信号発生手段14で発生した加振信号Soをモータ50の目標速度の速度指令Svとして受信可能であるとともに、速度検出手段22からモータ50の速度データNm(n)を受信可能に構成されている。そして、速度制御手段16は、速度指令Svと速度データNm(n)に基づいてモータ50を制御し、トルク指令Stをトルク制御手段18へ送信可能に構成されている。
加振信号発生手段14が、加振パターン記憶手段12から受信した加振パターンPoに基づいて、モータ50への加振信号Soを発生させ、加振信号Soを速度指令Svとして速度制御手段16へ送信する。速度制御手段16が、加振信号発生手段14から速度指令Svを受信するとともに、速度検出手段22からモータ50の速度データNm(n)を受信する。そして、速度制御手段16が、受信した速度指令Svと速度データNm(n)に基づいてモータ50を制御し、トルク指令Stをトルク制御手段18へ送信する。
他の作用は、第1の実施の形態と同様であり、特性解析手段36のプログラムP2がモータ50の伝達特性H(ω)を求める。
加振信号発生手段14が、加振信号Soを速度指令Svとして速度制御手段16へ送信するので、伝達特性H(ω)が速度制御系の閉ループ特性として得られる。
第2の実施の形態と同様に、図3に示すモータ伝達特性解析装置1は、モータ50に接続されたモータ駆動装置10、計算機30、通信手段40とからなる。モータ50には負荷機械52が接続されており、モータ50は位置検出手段54を有している。
モータ駆動装置10は、加振パターン記憶手段12、加振信号発生手段14、速度制御手段16、トルク制御手段18、切換スイッチ20、速度検出手段22、第1の速度データ記憶手段24を備え、計算機30は、第2の速度データ記憶手段32、加振パターン作成手段34、特性解析手段36を備え、通信手段40がモータ駆動装置10と計算機30とを接続している。
切換スイッチ20が速度制御手段16とトルク制御手段18との間に設置されており、切換スイッチ20を一方の側に入れると、加振信号発生手段14が速度制御手段16を迂回してトルク制御手段18と直接接続され、速度制御手段16とトルク制御手段18との間のラインが遮断されて、加振信号Soをトルク指令Stとして加振信号発生手段14からトルク制御手段18へ送信可能に構成されている。すなわち、切換スイッチ20を一方の側に入れることによって、モータ駆動装置10が第1の実施の形態におけるものと同等の回路構成となる。
切換スイッチ20を一方の側に入れ、モータ駆動装置10を第1の実施の形態におけるものと同等の回路構成とする場合、モータ伝達特性解析装置1が第1の実施の形態におけるものと同様の作用を奏して、伝達特性H(ω)がトルク指令Stとモータ50の速度との間の伝達特性として得られる。
なお、各実施の形態において、特性解析手段36のプログラムP2が行う伝達特性の解析で、ノンパラメトリックな同定手段を用いずに、予め与えておいた伝達関数のパラメータを求めるパラメトリック同定を用いてもよい。
さらに、各実施の形態において、モータ50の通常運転を行うときは、モータ駆動装置10と計算機30を切り離し、外部から加振パターン記憶手段12に加振パターンPoを送信することが可能である。
10、110 モータ駆動装置
12 加振パターン記憶手段
14 加振信号発生手段
16、116 速度制御手段
18 トルク制御手段
20 切換スイッチ
22、122 速度検出手段
24 第1の速度データ記憶手段
30、130 計算機
32 第2の速度データ記憶手段
34 加振パターン作成手段
36 特性解析手段
40、140 通信手段
50、150 モータ
52、152 負荷機械
54 位置検出手段
113 ホワイトノイズ生成手段
115 速度指令切り替え手段
124 データ記憶手段
135 フーリエ変換手段
136 周波数特性演算手段
Claims (5)
- 負荷機械を駆動させるモータへの加振信号と当該モータの速度との間の伝達特性を解析する外部の計算機と通信手段を介して接続可能に構成されたモータ駆動装置であって、
所要の周波数成分を含む信号を、前記通信手段を介しての前記計算機からの指示に応じて前記モータへの加振パターンとして書き換え可能に記憶する加振パターン記憶手段と、
前記加振パターン記憶手段が記憶している加振パターンに基づいて前記モータのトルクを制御するトルク制御手段と、
前記モータの速度を検出する速度検出手段と、
前記速度検出手段が検出した前記モータの速度を所定量記憶し、且つ、前記通信手段を介して前記計算機へ送信可能な第1の速度データ記憶手段と、を備えることを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記加振パターン記憶手段が記憶している加振パターンに基づいて加振信号を発生させる加振信号発生手段を備え、
前記トルク制御手段が、前記加振信号発生手段で発生した加振信号をトルク指令として受信して前記モータを制御することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。 - 前記加振信号発生手段で発生する加振信号を目標速度とし、前記モータがその目標速度となるように前記トルク制御手段へトルク指令を送信する速度制御手段を備え、
前記トルク制御手段が、前記速度制御手段から受信するトルク指令に基づいて前記モータを制御することを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。 - 前記加振信号発生手段で発生する加振信号をトルク指令として前記加振信号発生手段から前記速度制御手段を迂回して前記トルク制御手段へ送信可能とする切替スイッチを備えることを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置と、外部の計算機と、通信手段とからなり、
前記計算機が、前記第1の速度データ記憶手段から受信する前記モータの速度を記憶する第2の速度データ記憶手段と、
加振パターンを作成して前記加振パターン記憶手段へ送信する加振パターン作成手段と、
前記第2の速度データ記憶手段から受信する前記モータの速度、及び、前記加振パターン作成手段から受信する加振パターンに基づいて、加振信号と前記モータの速度との間の伝達特性を解析する特性解析手段と、を備え、
前記通信手段が、前記第1の速度データ記憶手段と前記計算機の前記第2の速度データ記憶手段との間、及び、前記加振パターン記憶手段と前記計算機の前記加振パターン作成手段との間を接続することを特徴とするモータ伝達特性解析装置。
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- 2004-12-07 JP JP2004354426A patent/JP2006166600A/ja active Pending
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