JP2006164585A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型のコネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】 雌コネクタ1のハウジング10には、雌端子金具60が収容される複数のキャビティ11が、雄コネクタへの嵌合方向に対して横方向に一列に延びた一対のキャビティ列11A、11Bが設けられ、これらは上下方向に二段に重ねられている。各々のキャビティ11の位置は、キャビティ列11Aと11Bとの間において、互いに横方向にずらして配置されているため、上下の関係にある各キャビティ11は、互い違いに配置されている。このため、ハウジング10の左端部の下部と右端部の上部には、キャビティ11が設けられていないブランクスペースS1、S2がそれぞれ形成されている。ハウジング10には、リテーナ30が下方より装着され、リテーナ30の係止部41、42と係合する受け部26、27が、ブランクスペースS1、S2にそれぞれ形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハウジングに装着されて端子金具と係合し、その抜け止めを行うリテーナを備えたコネクタに関する。
従来技術として、ハウジングに形成されたリテーナ装着孔に下方より挿入されて、キャビティ内の端子金具に係合することにより、その抜け止めを行うリテーナを備えたコネクタがあった(例えば、特許文献1参照)。このコネクタに使用されるリテーナは、その横方向の両端部にハウジングと係合する係止部が形成されており、ハウジングの側端部には、リテーナの係止部と係合する一対のリテーナ受け部が形成されている。従って、多くの端子金具を収容するコネクタにおいては、ハウジングの横方向に長く延びたキャビティ列の外側に、一対のリテーナ受け部が形成されるため、その横方向寸法が大きくなるという問題があった。
特開2002−75508公報(第1図)
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、小型のコネクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、端子金具を収容した複数のキャビティを、相手側コネクタとの嵌合方向に対して横方向に一列に並べたキャビティ列を、更に、上下方向に複数段重ねて配置し、前記キャビティ列を構成する前記キャビティの各々の位置が、上下に隣り合った一対の前記キャビティ列の間において、互いに横方向にずらして配置されることにより、その横方向の一端部の上部と他端部の下部とに、前記キャビティが設けられていないブランクスペースが形成されたハウジング、およびその横方向の両端部に前記ハウジングと係合する一対の係止部を有し、前記ハウジングに形成されたリテーナ装着孔に対して、上下方向に挿入されることにより装着され、前記端子金具と係合して、その抜け止めを行うリテーナとを備えたコネクタであって、前記リテーナの装着時に前記係止部と係合する一対のリテーナ受け部を、前記ハウジングの前記ブランクスペースに、それぞれ形成したことを特徴とするコネクタとした。
請求項2の発明は、前記各々のリテーナ受け部は、前記リテーナを前記ハウジングに対して、前記端子金具の挿抜を可能にする仮係止位置に固定する仮係止用受け部、および前記端子金具の抜け止めを行う本係止位置に固定する本係止用受け部とにより構成され、前記各々の係止部は、前記仮係止用受け部と係合する仮係止用係止部、および前記本係止用受け部と係合する本係止用係止部とにより構成され、前記仮係止用係止部および前記本係止用係止部のうちの一側が前記リテーナの前方に形成されるとともに、他側が後方に形成され、前記仮係止用受け部および前記本係止用受け部のうちの一側が前記リテーナ装着孔の前壁に形成されるとともに、他側が後壁に形成されたことを特徴とする請求項1記載のコネクタとした。
<請求項1の発明>
リテーナの係止部と係合する一対のリテーナ受け部を、ハウジングのブランクスペースに、それぞれ形成したことにより、ハウジングのデッドスペースを利用してリテーナ受け部を設けることができ、ハウジングをコンパクト化でき、ひいては小型のコネクタにすることができる。
リテーナの係止部と係合する一対のリテーナ受け部を、ハウジングのブランクスペースに、それぞれ形成したことにより、ハウジングのデッドスペースを利用してリテーナ受け部を設けることができ、ハウジングをコンパクト化でき、ひいては小型のコネクタにすることができる。
<請求項2の発明>
仮係止用係止部および本係止用係止部のうちの一側がリテーナの前方に形成されるとともに、他側が後方に形成され、仮係止用受け部および本係止用受け部のうちの一側がリテーナ装着孔の前壁に形成されるとともに、他側が後壁に形成されたため、仮係止用受け部および本係止用受け部を設けることにより、ハウジングが横方向に大きくなることがなく、より小型のコネクタにすることができる。
仮係止用係止部および本係止用係止部のうちの一側がリテーナの前方に形成されるとともに、他側が後方に形成され、仮係止用受け部および本係止用受け部のうちの一側がリテーナ装着孔の前壁に形成されるとともに、他側が後壁に形成されたため、仮係止用受け部および本係止用受け部を設けることにより、ハウジングが横方向に大きくなることがなく、より小型のコネクタにすることができる。
本発明の実施形態を図1乃至図13によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、図示しない雄コネクタと嵌合可能な雌コネクタ1を例示している。なお、以下の説明においては、両コネクタにおける互いの嵌合面側を前方として説明する。
雌コネクタ1は、合成樹脂製のハウジング10を備え、このハウジング10は、図1に示すように、横長のブロック状に形成されている。ハウジング10の内部には、雌端子金具60(図13の(A)及び(B)において破線で示す部分)を収容する複数のキャビティ11を、相手側コネクタである図示しない雄コネクタとの嵌合方向に対して、横方向に一列に並べた一対のキャビティ列11A、11Bが、上下方向に二段に重ねられている。キャビティ列11A、11Bを構成する各々のキャビティ11の位置は、キャビティ列11Aと11Bとの間において、互いに横方向にずらして配置されているため、上下の関係にある各キャビティ11は、互い違いに配置(千鳥配置)されている。このため、ハウジング10を背面から見た場合の左端部の下部と右端部の上部には、キャビティ11が設けられていないブランクスペースS1、S2がそれぞれ形成されている(図2示)。
詳しくはキャビティ11は、上段側に18室、下段側に22室が配されており、上段側ではさらに、ロックアーム12を挟んで背面から見た左側に10室、右側に8室が配されており、右側領域における右から5番目に相当する位置には、キャビティ11が除去されたキャビティ潰し部11Xが形成されている。下段側では、全幅に亘って並んで配されているが、左から5番目に相当する位置に、同様にキャビティ潰し部11Xが形成されている。
両キャビティ潰し部11Xが設けられた位置には、図3に示すように、前面に開口したガイド溝13が形成されており、両コネクタの嵌合時に、図示しない雄ハウジングに設けられたリブがガイド溝13に沿って進入することで、こじりが防止されるようになっている。
両キャビティ潰し部11Xが設けられた位置には、図3に示すように、前面に開口したガイド溝13が形成されており、両コネクタの嵌合時に、図示しない雄ハウジングに設けられたリブがガイド溝13に沿って進入することで、こじりが防止されるようになっている。
雌端子金具60は、図13の(A)及び(B)に示すように、相手の図示しない雄端子金具との接触を実現するための角筒状をなす本体部61を備え、この本体部61の後方に設けられたバレル62をかしめることにより、電線Wの端末に固着されている。キャビティ11は、その前壁に図示しない雄端子金具が挿入される端子挿入口14が開口されているとともに、その底壁には、ランス15が斜め前上方を向いた片持ち状で撓み変形可能に形成されている。雌端子金具60は、キャビティ11内に後方から挿入され、ランス15を撓み変形させつつ押し込まれて正規位置に至ると、ランス15が復元変形して本体部61に設けられた係止突部63に係止する。
ハウジング10の上面における幅方向のほぼ中央位置には、前後方向を向いた凹溝16が全長に亘って形成されており、この凹溝16内に、ロックアーム12が形成されている。ロックアーム12は大まかには、前後方向に延出したアーム本体12Aと、アーム本体12Aの後端側において幅方向に張り出した解除操作部12Bとから構成されている。
アーム本体12Aは、図6に示すように、凹溝16の溝底の前端から立ち上がって後端付近まで折り返すようにして形成されており、立ち上がり部12Eを支点として上下方向に弾性変位可能となっている。アーム本体12Aの上面における長さ方向の略中央部にはロック部12Fが設けられている。アーム本体12Aのロック部12Fは、図示しない雄ハウジングに設けられた被ロック部に係止可能であって、前面が後方へ向かって昇り勾配となったガイド面12G、後面が切り立った係止面12Hとされている。
アーム本体12Aは、図6に示すように、凹溝16の溝底の前端から立ち上がって後端付近まで折り返すようにして形成されており、立ち上がり部12Eを支点として上下方向に弾性変位可能となっている。アーム本体12Aの上面における長さ方向の略中央部にはロック部12Fが設けられている。アーム本体12Aのロック部12Fは、図示しない雄ハウジングに設けられた被ロック部に係止可能であって、前面が後方へ向かって昇り勾配となったガイド面12G、後面が切り立った係止面12Hとされている。
解除操作部12Bは、図1乃至図3に示すように、アーム本体12Aの後端(自由端)の上面において、アーム本体12Aと直交するように一体形成されている。詳しくは、幅方向(左右方向)の中央部分が押圧部12Iとされ、この押圧部12Iの後端側が一段高くなった高位部12Jとされる。押圧部12Iにおける高位部12Jよりも手前側の左右の側縁からは、一対の腕部12Kが突出して形成されている。
一方、ハウジング10の上面には、上記した解除操作部12Bの両側を挟むようにして左右一対の保護壁17が立ち上がって形成されている。この保護壁17は、解除操作部12Bの手前側の面からハウジング10の後面に至る領域に形成され、またその高さは、解除操作部12Bの高位部12Jよりも少し高い位置に設定されている。
解除操作部12Bの両腕部12Kは、突出端に向けて下り勾配となった傾斜姿勢で形成されており、各腕部12Kの突出端は、対応する保護壁17の内面における手前側の下部位置に連結されている。言い換えると、解除操作部12Bは、全体としてはアーチ状に形成され、両腕部12Kの突出端と保護壁17との連結部12Lを支点として、上下方向に弾性変位可能となっている。したがって、ロックアーム12全体としては、3点支持構造となっている。
解除操作部12Bの両腕部12Kは、突出端に向けて下り勾配となった傾斜姿勢で形成されており、各腕部12Kの突出端は、対応する保護壁17の内面における手前側の下部位置に連結されている。言い換えると、解除操作部12Bは、全体としてはアーチ状に形成され、両腕部12Kの突出端と保護壁17との連結部12Lを支点として、上下方向に弾性変位可能となっている。したがって、ロックアーム12全体としては、3点支持構造となっている。
保護壁17の上端における奥側の上端部から、一対の規制壁18が互いに向き合うようにして水平姿勢で形成されている。規制壁18は、上面が腕部12Kの基端側よりも高い位置で水平に形成されているとともに、下面が基端側に向けて下り勾配となり、次第に厚肉とされて補強されている。また、規制壁18は、上下方向においては、腕部12Kの上方に位置しながらも、前後方向においては、腕部12Kから離れた後方に位置している。このように腕部12Kと規制壁18とが前後方向に分離していることで、成形型の構造の簡略化を図っている。
ハウジング10における下面側、つまりロックアーム12が形成された側と反対側の面には、その後端側における幅方向の中央部に、やや厚肉の壁状をなす指掛部19が突出形成されている。この指掛部19は、ハウジング10を図示しない雄ハウジングに対して嵌合・離脱する際に、作業者が指を掛けることに用いるものであって、保護壁17の間隔よりも若干広い幅寸法と、保護壁17の半分程度の高さ寸法を有している。
そして、ハウジング10の後面には、キャビティ11の位置を作業者に視認させるための各種目印が形成されている。
第1の目印21は、指掛部19に形成されている。この目印21は、指掛部19を前後に貫通する貫通孔として構成され、図示3個が間隔をあけて配置されている。この目印21は、角に丸みを付けた横長の長方形に形成されており、特に左右の縦縁がほぼ直線状とされているところに特徴がある。各目印21は、背面から見た左側縁が、上段側の特定のキャビティ11の入り口における左側縁とほぼ整合し、また右側縁が、下段側の特定のキャビティ11の入り口における右側縁とほぼ整合するように形成されている。
第1の目印21は、指掛部19に形成されている。この目印21は、指掛部19を前後に貫通する貫通孔として構成され、図示3個が間隔をあけて配置されている。この目印21は、角に丸みを付けた横長の長方形に形成されており、特に左右の縦縁がほぼ直線状とされているところに特徴がある。各目印21は、背面から見た左側縁が、上段側の特定のキャビティ11の入り口における左側縁とほぼ整合し、また右側縁が、下段側の特定のキャビティ11の入り口における右側縁とほぼ整合するように形成されている。
上記した指掛部19自身の左右の側縁も、第2の目印22として使用される。この左右の側縁も直線状であって、例えば、左側の目印22が、上段側の特定のキャビティ11の入り口における左側縁とほぼ整合し、右側の目印22が、下段側の特定のキャビティ11の入り口における右側縁とほぼ整合するように形成されている。なお、キャビティ潰し部11Xも、それ自体が目印となり得るが、その後面にも改めて凹部等の第3の目印23が形成されている。
また、ハウジング10の下面における前後方向のほぼ中央位置には、図4に示すように、幅方向(左右方向)に長く延出するリテーナ装着孔24が開口形成されている。詳しくはリテーナ装着孔24は、下から見ると横長方形状をなし、ハウジング10の左右の両側壁を余して全キャビティ11を横切るようにして開口するとともに、ハウジング10の上壁においては、凹溝16の溝底とガイド溝13と図3に示す左側縁部に形成された窓孔25とに開口するように設定されている。
ハウジング10におけるリテーナ装着孔24の孔壁には、前後方向で対向する前後壁24A,24B,24E,24Fがほぼ平行に切り立っており、このうち、図11の(A)及び(B)に示すものは、背面から見た場合(図2参照)における左側端部の前後壁24A,24Bを、図12の(A)及び(B)に示すものは、背面から見た場合における右側端部の前後壁24E,24Fをあらわしている。そして、これらハウジング10の幅方向の両端部に位置する前後壁24A,24B,24E,24Fには、仮係止用及び本係止用の受け部26,27が内向きに(孔内に向けて)突出して形成されている。受け部26,27の形成位置は、背面から見た左側端部の前後壁24A,24Bにおいては、上段側の左端キャビティ11ULの下方でかつ下段側の左端キャビティ11BLの左側方に設定されるとともに、背面から見た右側端部の前後壁24E,24Fにおいては、上段側の右端キャビティ11URの右側方でかつ下段側の右端キャビティ11BRの上方に設定されている。つまり、受け部26,27の形成位置は、ハウジング10において、上下方向で互い違いに配置されたキャビティ11との干渉を避けたデッドスペースである、上述したブランクスペースS1、S2に設定されている。
背面から見た右側端部の前後壁24E,24Fは、図12の(A)に示すように、窓孔25に通じるよう上下方向に貫通して形成され、その上端側に、上記した仮係止用及び本係止用の受け部26,27が配されている。詳しくは本係止用の受け部27は前壁24Eに設定され、仮係止用の受け部26は後壁24Fに設定されており、本係止用の受け部27が仮係止用の受け部26よりも上位に位置するようになっている。一方、背面から見た左側端部の前後壁24A,24Bは、図11の(A)に示すように、上端がハウジング10の上壁によって閉止された状態で上下方向に延出して形成され、その下端側に、上記した仮係止用及び本係止用の受け部26,27が配されている。詳しくは本係止用の受け部27は前壁24Aに設定され、仮係止用の受け部26は後壁24Bに設定されており、本係止用の受け部27が仮係止用の受け部26よりも上位に位置するようになっている。これら左右両側端部に一対ずつ計4つの受け部26,27は、いずれも、上面がほぼ水平な係止面51とされる一方、下面が突出端側(内側)に向かって昇り勾配となるガイド面52とされる。なお、背面から見た左側端部の両受け部26,27の係止面51は、この面を形成するべく前後方向に貫通形成された型抜き孔28の下面にほぼ面一で連なっている。
リテーナ30は、図7乃至図10に示すように、いわゆるサイドタイプのリテーナであって横長の格子状に形成され、下面がハウジング10の下面から浮き上がる程度に浅く嵌合されることで雌端子金具60のキャビティ11内への挿抜を許容する仮係止位置(図13の(A)に示す状態)と、下面がハウジング10の下面にほぼ面一で連続する程度に深く嵌合されることでキャビティ11内に収容された雌端子金具60を抜け止め状態で係止する本係止位置(図13の(B)に示す状態)との間を移動可能とされる。リテーナ30の内部には、本係止位置にて下段側のキャビティ11を構成し得るキャビティ部31が横一列に並設され、また、キャビティ潰し部11Xとの対応位置に、下面に開口する切り欠き32が形成されている。そして、リテーナ30の上端には、本係止位置にて上段側のキャビティ11の略下半部を構成し得るキャビティ部31が同じく横一列に並設されている。このキャビティ部31の下壁の前半部は、後半部よりも高位にあって、本係止位置にて雌端子金具60の本体部61のあご部65に係止可能な係止部33とされる。雌端子金具60は、ランス15とリテーナ30とによる二重の係止を受けてキャビティ11内に抜け止めされた状態で確実に保持されるようになっている。
さて、リテーナ30の構造についてさらに詳しく説明すると、リテーナ30の幅方向の両端部には、同リテーナ30を仮係止位置と本係止位置とに留め置くための保持部34R,34Lが形成されている。
このうち背面から見た右側端部の保持部34Rは、図9に示すように、本係止位置にてハウジング10の上面に開口する窓孔25に臨むことが可能なように高背化されている。この保持部34Rの上端部には、一端が支持端とされるとともに他端が自由端とされた前後夫々の保持アーム35A,35Bが形成されている。両保持アーム35A,35Bは、支持端を支点として前後方向に弾性変位可能とされており、このうち前側(図9に示す右側)に配されたものは、本係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための本係止用の保持アーム35Aとされ、後側に配置されたものは、仮係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための仮係止用の保持アーム35Bとされている。
このうち背面から見た右側端部の保持部34Rは、図9に示すように、本係止位置にてハウジング10の上面に開口する窓孔25に臨むことが可能なように高背化されている。この保持部34Rの上端部には、一端が支持端とされるとともに他端が自由端とされた前後夫々の保持アーム35A,35Bが形成されている。両保持アーム35A,35Bは、支持端を支点として前後方向に弾性変位可能とされており、このうち前側(図9に示す右側)に配されたものは、本係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための本係止用の保持アーム35Aとされ、後側に配置されたものは、仮係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための仮係止用の保持アーム35Bとされている。
この保持部34Rにおける仮係止用及び本係止用の両保持アーム35A,35Bは、支持端から自由端にかけて互いの延出方向を異にして構成されており、詳しくは、本係止用の保持アーム35Aが、支持端から自由端にかけて上方へ向けて延出して形成されている一方、仮係止用の保持アーム35Bが、支持端から自由端にかけて下方へ向けて延出して形成されている。そして、この保持部34Rには、両保持アーム35A,35Bとの間に撓み空間Qを保有しつつ平行に配置された支持アーム36が形成されており、支持アーム36の下端が本係止用の保持アーム35Aの支持端となる下端に一体的に連結されているとともに、支持アーム36の上端が仮係止用の保持アーム35Bの支持端となる上端に一体的に連結されている。この支持アーム36と仮係止用の保持アーム35Bとの連結部37は、背面から見た右側端部の保持部34における上面を構成しており、窓孔25を通してハウジング10の外面に露出している。
一方、図10に示すように、背面から見た左側端部の保持部34Lには、下半部に、上記同様、一端が支持端とされるとともに他端が自由端とされた前後夫々の保持アーム35A,35Bが形成されている。両保持アーム35A,35Bのうち前側(図10に示す左側)に配されたものは、本係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための本係止用の保持アーム35Aとされ、後側に配されたものは、仮係止位置にてリテーナ30を抜け止め状態で留め置くための仮係止用の保持アーム35Bとされている。本係止用の保持アーム35Aは、支持端から自由端にかけて上方へ向けて延出して形成されている一方、仮係止用の保持アーム35Bは、支持端から自由端にかけて下方へ向けて延出して形成されている。そして、この保持部34Lには、両保持アーム35A,35Bとの間に撓み空間Qを保有しつつ平行に配された支持アーム36が形成されており、支持アーム36の上端が仮係止用の保持アーム35Bの上端と一体的に連結されているとともに、支持アーム36の下端が本係止用の保持アーム35Aの下端と一体的に連結されている。支持アーム36と本係止用の保持アーム35Aとの連結部38は、この保持部34Lにおける下面を構成しており、リテーナ装着孔24を閉止可能なように後方へ延長して形成されている。
このように、仮係止用及び本係止用の両保持アーム35A,35Bはハウジング10の左右両側端部に分かれて配置されているものの、本係止用の保持アーム35Aは上位に位置する本係止用の受け部27と対応するよう支持端から自由端にかけて上方へ向けて延出して形成され、仮係止用の保持アーム35Bは下位に位置する仮係止用の受け部26と対応するよう支持端から自由端にかけて下方へ向けて延出して形成されており、この点でハウジング10の左右両側端部において共通構造となっている。
また、仮係止用の保持アーム35Bの自由端側には、仮係止用の受け部26と係合可能なように外向きに突出する仮係止用の係止部41が形成されている。仮係止用の係止部41は、自由端側に向かって少しずつ肉厚を増すような形状をなし、その傾斜面が、仮係止位置へセットする過程で、仮係止用の受け部26のガイド面52と摺接してその乗り上げ動作を誘導する移動案内面41Aとされる。また、仮係止用の係止部41の下面は、ほぼ水平な係止面41Bとされ、仮係止位置にて仮係止用の受け部26の係止面51と緊密に係止可能とされる。
一方、本係止用の保持アーム35Aの自由端側には、本係止用の受け部27と係合可能なように同じく外向きに突出する本係止用の係止部42が形成されている。本係止用の係止部42は、自由端側に向かって少しずつ肉厚を減ずるような形状をなし、その傾斜面が、仮係止位置から本係止位置へ向かう過程で、本係止用の受け部27のガイド面52と摺接してその乗り上げ動作を誘導する移動案内面42Aとされる。また、本係止用の係止部42の下面は、ほぼ水平な係止面42Bとされ、本係止位置にて本係止用の受け部27の係止面51と緊密に係止可能とされる。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、ハウジング10の下面に開口するリテーナ装着孔24に対して下方からリテーナ30を差し入れて仮係止位置に留め置く。リテーナ30を仮係止位置に留め置く過程では、仮係止用の保持アーム35Bが内側に撓み変形してその係止部41の移動案内面41Aを仮係止用の受け部26のガイド面52に摺接させる。リテーナ30が仮係止位置に至ると、図11の(A)及び図12の(A)に示すように、仮係止用の保持アーム35Bが復元してその係止部41と仮係止用の受け部26の両係止面41B,51が互いに当接し合い、リテーナ30の抜け止めがなされる。この仮係止位置において、本係止用の保持アーム35Aは、その係止部42の移動案内面42Aを本係止用の受け部27のガイド面52に対して下方から当接させた状態で配される。
リテーナ30を仮係止位置に留め置くと、図13の(A)に示すように、リテーナ30の係止部33がキャビティ11から退避した位置にあるので、この状態から、キャビティ11内に雌端子金具60を挿入可能となる。ここで、各雌端子金具60は挿入すべきキャビティ11が決まっており、かつ全てのキャビティ11が埋められるわけではないので、作業者は、キャビティ11の番地を示した作業表と照合させつつ雌端子金具60を挿入する。この場合に、ハウジング10の後面には各種目印21,22,23が形成されていて、例えば所定の目印21,22,23から何番目のキャビティ11といったように、キャビティ11の番地が視認し易くなっているから、雌端子金具60を対応するキャビティ11内に間違いなく挿入することができる。各雌端子金具60がキャビティ11内に正規深さで収容されると、各雌端子金具60はランス15によって一次係止される。
続いて、リテーナ30をリテーナ装着孔24内に深く差し込んで本係止位置に至らしめる。リテーナ30が仮係止位置から本係止位置に向かう過程では、本係止用の保持アーム35Aが内側に撓み変形してその係止部42の移動案内面42Aを本係止用に受け部27のガイド面52に摺接させる。リテーナ30が本係止位置に至ると、図11の(B)及び図12の(B)に示すように、本係止用の保持アーム35Aが復元してその係止部42と本係止用の受け部27の両係止面42B,51が互いに当接し合い、リテーナ30の抜け止めがなされる。この場合に、背面から見た左側端部の保持部34Lにおける仮係止用及び本係止用の保持アーム35A,35Bの両係止部41,42は、型抜き孔28内に進入した状態で配され、同保持部34Lの上端部は、リテーナ装着孔24の孔壁上部にほぼ隙間なく嵌合して配される。こうしてリテーナ30が本係止位置に至ると、図13の(B)に示すように、リテーナ30の係止部33が雌端子金具60の本体部61のあご部65後方に進入し、もって各雌端子金具60が二次係止される。その後、ハウジング10は、相手側となる図示しない雄ハウジングに嵌合され、正規深さまで嵌合されると、ロックアーム12によって両ハウジングが正規嵌合状態にロックされる。このとき、対応する雌雄の両端子金具が正規に接触して電気的接続がとられる。
以上のように本実施形態によれば、リテーナ30の係止部41、42と係合する一対の受け部26、27を、ハウジング10のブランクスペースS1、S2に、それぞれ形成したことにより、ハウジング10のデッドスペースを利用して受け部26、27を設けることができ、ハウジング10をコンパクト化でき、ひいては小型の雌コネクタ1にすることができる。
また、仮係止用の係止部41がリテーナ30の後方に形成されるとともに、本係止用の係止部42がリテーナ30の前方に形成され、仮係止用の受け部26がリテーナ装着孔24の後壁24Bに形成されるとともに、本係止用の受け部27が前壁24Aに形成されたため、仮係止用の受け部26および本係止用の受け部27を設けることにより、ハウジング10が横方向に大きくなることがなく、より小型の雌コネクタ1にすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明においては、上記実施形態とは逆に、リテーナ装着孔の孔壁において仮係止用の受け部が本係止用の受け部よりもリテーナの装着方向の前方に配置されてもよい。
(2)本発明は、雄端子金具を装着した雄コネクタ側にリテーナを備えたものにも同様に適用することができる。
(3)キャビティ列は上下二段でなくとも、複数段あればよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明においては、上記実施形態とは逆に、リテーナ装着孔の孔壁において仮係止用の受け部が本係止用の受け部よりもリテーナの装着方向の前方に配置されてもよい。
(2)本発明は、雄端子金具を装着した雄コネクタ側にリテーナを備えたものにも同様に適用することができる。
(3)キャビティ列は上下二段でなくとも、複数段あればよい。
1…雌コネクタ
10…ハウジング
11…キャビティ
11A、11B…キャビティ列
24…リテーナ装着孔
24A、24E…リテーナ装着孔の前壁
24B、24F…リテーナ装着孔の後壁
26…仮係止用の受け部
27…本係止用の受け部
30…リテーナ
41…仮係止用の係止部
42…本係止用の係止部
60…雌端子金具
S1、S2…ブランクスペース
10…ハウジング
11…キャビティ
11A、11B…キャビティ列
24…リテーナ装着孔
24A、24E…リテーナ装着孔の前壁
24B、24F…リテーナ装着孔の後壁
26…仮係止用の受け部
27…本係止用の受け部
30…リテーナ
41…仮係止用の係止部
42…本係止用の係止部
60…雌端子金具
S1、S2…ブランクスペース
Claims (2)
- 端子金具を収容した複数のキャビティを、相手側コネクタとの嵌合方向に対して横方向に一列に並べたキャビティ列を、更に、上下方向に複数段重ねて配置し、前記キャビティ列を構成する前記キャビティの各々の位置が、上下に隣り合った一対の前記キャビティ列の間において、互いに横方向にずらして配置されることにより、その横方向の一端部の上部と他端部の下部とに、前記キャビティが設けられていないブランクスペースが形成されたハウジング、および
その横方向の両端部に前記ハウジングと係合する一対の係止部を有し、前記ハウジングに形成されたリテーナ装着孔に対して、上下方向に挿入されることにより装着され、前記端子金具と係合して、その抜け止めを行うリテーナとを備えたコネクタであって、
前記リテーナの装着時に前記係止部と係合する一対のリテーナ受け部を、前記ハウジングの前記ブランクスペースに、それぞれ形成したことを特徴とするコネクタ。 - 前記各々のリテーナ受け部は、前記リテーナを前記ハウジングに対して、前記端子金具の挿抜を可能にする仮係止位置に固定する仮係止用受け部、および前記端子金具の抜け止めを行う本係止位置に固定する本係止用受け部とにより構成され、前記各々の係止部は、前記仮係止用受け部と係合する仮係止用係止部、および前記本係止用受け部と係合する本係止用係止部とにより構成され、
前記仮係止用係止部および前記本係止用係止部のうちの一側が前記リテーナの前方に形成されるとともに、他側が後方に形成され、前記仮係止用受け部および前記本係止用受け部のうちの一側が前記リテーナ装着孔の前壁に形成されるとともに、他側が後壁に形成されたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004350770A JP2006164585A (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004350770A JP2006164585A (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006164585A true JP2006164585A (ja) | 2006-06-22 |
Family
ID=36666367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004350770A Pending JP2006164585A (ja) | 2004-12-03 | 2004-12-03 | コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006164585A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123488A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Tyco Electronics Japan Kk | 二重係止コネクタ |
JP2010262853A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Tyco Electronics Japan Kk | 二重係止コネクタ |
JP2010282828A (ja) * | 2009-06-04 | 2010-12-16 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | コネクタ |
-
2004
- 2004-12-03 JP JP2004350770A patent/JP2006164585A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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