JP2006164442A - 光再生装置 - Google Patents

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雅彦 岸田
Nobuhiro Kinoshita
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Abstract

【課題】 多層記録媒体のデータを再生する際に、隣接する記録層からの反射光を遮断することができ、かつ、製作が容易な光再生装置を提供する。
【解決手段】 複数の記録層d、d…を備える多層記録媒体Dに光を照射して、この多層記録媒体Dのデータを再生する光ヘッド(光再生装置)1であって、光を出射する光源2と、この光源2から出射した光を、記録層dに集光する対物レンズ(集光手段)5と、この対物レンズ5によって光が集光された記録層dで反射した光の光路上に配置され、この光を回折して入射方向に対して所定方向に出射するホログラム素子(回折手段)6と、このホログラム素子6から所定方向に出射した光の光路上に配置され、この光を検出する光検出器(光検出手段)7とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層された複数の記録層を有する多層記録媒体に記録されたデータを、光を用いて再生する光再生装置に関する。
従来、記録容量を増やすために、複数の記録層が積層された光記録媒体(多層記録媒体)を用いる多層記録方式が提案されている。この多層記録方式は、ひとつの記録層を有する単層記録の記録媒体との互換も取りやすく、極めて有効な手段である。そして、2層の記録層を有する多層記録媒体が実用化されている。
この2層の記録層を有する多層記録媒体では、隣接する記録層からのクロストークが再生光に影響を与えないように、記録層間の距離が十分に大きく設定されている。例えば、開口数(NA)が0.85の対物レンズを有する光再生装置によって、波長405nmの青紫色レーザ光を用いてデータが再生されるブルーレイディスクは、厚さ約1.1mmの基板上に第一の記録層を有し、その上に厚さ25μmの中間層を挟んで第二の記録層を有しており、更にその上に厚さ75μmのカバー層を有している。そして、カバー層側から、光再生装置によってレーザ光を照射して、データの再生を行う。このとき、中間層の厚さが25μmと十分に大きいため、隣接する記録層からのクロストークの影響は生じない。
また、共焦点系の光学系を用いる光再生装置が開示されている(特許文献1参照)。この装置では、記録層からの反射光を対物レンズによって集光した位置に、ピンホールを有するプレートを配置し、このピンホールを通過した光を光検出器によって検出する。そして、ピンホールにおいて、隣接する記録層からの反射光が遮断されるため、記録層間の距離が小さくても、任意の記録層からのデータを再生することができる。
特表2001−502100号公報(第10頁第26行目〜第17頁第21行目)
しかしながら、クロストークが生じない程度に記録層間の距離を設定して、更に記録層の数を増やそうとすると、一番上の記録層から一番下の記録層までの距離が大きくなる。ここで、記録層にレーザ光を集光してデータを再生する際には、焦点で収差が発生しないように光学系を調整するが、レーザ光の入射面(多層記録媒体の表面)から一番上の記録層までの距離と、入射面から一番下の記録層までの距離との差が大きくなると収差の調整が困難になり、再生信号が劣化する。
そこで、収差が生じないように一番上の記録層から一番下の記録層までの距離を設定して、記録層を3層以上にするためには、記録層間の距離を小さくしなければならないが、そうすると隣接する記録層からのクロストークが大きくなり、再生信号が劣化するという問題があった。
また、共焦点系の光学系を用いた場合、ピンホールが大きいと隣接する記録層からのクロストークを遮断する効果が小さくなり、ピンホールが小さいとデータを読み出す記録層からの反射光も遮断してしまうため、光再生装置の製作に高い精度が要求される。
本発明は、前記従来技術の問題を解決するために成されたもので、多層記録媒体のデータを再生する際に、隣接する記録層からの反射光を遮断することができ、かつ、製作が容易な光再生装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の光再生装置は、複数の記録層を備える多層記録媒体に光を照射して、当該多層記録媒体のデータを再生する光再生装置であって、前記光を出射する光源と、この光源から出射した光を、前記記録層に集光する集光手段と、この集光手段によって前記光が集光された記録層で反射した光の光路上に配置され、この光を回折して入射方向に対して所定方向に出射する回折手段と、この回折手段から前記所定方向に出射した光の光路上に配置され、この光を検出する光検出手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、光再生装置は、光源から光を出射し、その光を集光手段によって所望の記録層に集光する。そして、集光された光は記録層で反射して回折手段に入射する。このとき、集光手段によって光が集光された記録層に隣接する記録層からも光が反射し、反射光が回折手段に入射する。
そして、光が集光された記録層からの反射光は、回折手段によって回折されて所定方向に出射し、この光の光路上に設置された光検出手段によって検出される。これによって、光再生装置は、この記録層からの反射光を検出することができる。一方、隣接する記録層からの反射光は、光が集光された記録層からの反射光とは波面の形状が異なるため、回折手段によって、光が集光された記録層からの反射光とは異なる方向に回折される。そのため、光検出手段は、光が集光された記録層からの反射光のみを検出する。これによって、光再生装置は、隣接する記録層からの反射光によるクロストークを除去して、当該多層記録媒体の所望の記録層に記録されたデータを再生することができる。
また、請求項2に記載の光再生装置は、請求項1に記載の光再生装置において、前記回折手段が、前記集光手段によって光が集光された記録層で反射して、この回折手段に入射する光と波長、入射角度及び波面の形状が同じ光と、この光に対して交差する他の光との干渉縞が記録されたホログラム素子である構成とした。
これによって、光再生装置は、回折手段のホログラム素子(ホログラフィック光学素子)に記録された干渉縞によって、光が集光された記録層からの反射光を所定方向に回折することができる。そして、光が集光された記録層からの反射光が、このホログラム素子から出射する方向は、干渉縞を記録した際の他の光が、ホログラム素子から出射する方向と一致する。
なお、ホログラム素子に光が入射すると、この光の一部は回折され、また、一部は透過されてそのまま出射する。そのため、ホログラム素子に、集光手段によって光が集光された記録層からの反射光と、隣接する記録層からの反射光とが入射すると、このホログラム素子からは、干渉縞によって回折された、光が集光された記録層からの反射光の回折光と、隣接する記録層からの反射光の回折光と、両方の反射光がホログラム素子によって透過された透過光とが出射する。ここで、この回折手段は、光が集光された記録層で反射して、この回折手段に入射する光と波長、入射角度及び波面の形状が同じ光と、この光に対して交差する(入射角度が異なる)他の光との干渉縞が記録されたホログラム素子であるので、当該ホログラム素子に、光が集光された記録層からの反射光が入射すると、この光の一部は、干渉縞によって回折された後に、当該ホログラム素子を透過する光に対して交差する方向(異なる方向)に出射する。また、当該ホログラム素子に、隣接する記録層からの反射光が入射すると、この光は、光が集光された記録層からの反射光の回折光とは異なる方向に回折されて出射する。これによって、ホログラム素子に、光が集光された記録層と、隣接する記録層とからの反射光が入射すると、当該ホログラム素子は、光が集光された記録層からの反射光を、透過する光の出射方向とも、隣接する記録層からの反射光の回折光の出射方向とも異なる方向に回折して出射させることができる。
更に、請求項3に記載の光再生装置は、請求項1又は請求項2に記載の光再生装置において、前記集光手段には、前記光が集光された記録層で反射した光が入射し、前記光源から前記集光手段に入射する光の光路上から、前記記録層で反射した後に当該集光手段から出射した光を分離する光分離手段を備え、前記回折手段が、前記光分離手段によって分離された光の光路上に配置される構成とした。
これによって、光再生装置は、集光手段によって、光源からの光を記録層に集光し、記録層で反射した反射光を再度集光手段に入射させることで、光源から記録層に向かって進行する光と、記録層で反射した光との光路を重複させることができる。更に、光分離手段によって、光路が重複した2つの光から、記録層で反射した反射光を分離して回折手段に導くことができる。
本発明に係る光再生装置では、以下のような優れた効果を奏する。請求項1に記載の発明によれば、回折手段によって、隣接する記録層からの反射光を遮断してクロストークを除去できるため、多層記録媒体の記録層間の距離を、従来の多層記録媒体より小さく設定することができる。そのため、多層記録媒体の記録層の数を、従来の多層記録媒体に比べて増やすことができ、1枚の多層記録媒体に記録できるデータ量を増やすことが可能になる。また、共焦点系の光学系を用いた従来の光再生装置のピンホールの調整のような、製作時に高い精度が要求される構成がなく、単純な構成で製作が容易な光再生装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、集光手段によって光が集光された記録層からの反射光を所定方向に回折する回折手段を容易に製作できる光再生装置とすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、光源から記録層へ進行する光と、記録層で反射した光との光路を重複させることで、光再生装置を小型化することができる。また、記録層に入射する光と、反射する光との光路が重複するため、この2つの光を分離せずに反射光の光路上に回折手段を配置すると、この回折手段によって、記録層に入射する光も回折されて当該記録層に入射する光が減少してしまうところ、本発明の光再生装置では、光分離手段によって、この2つの光を分離するため、光源から記録層に進行する光を回折手段によって回折させることなく記録層に集光させることができる。そのため、光源からの光を効率よく利用することができる光再生装置とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[光ヘッド(光再生装置)の構成]
図1を参照して、本発明に係る光ヘッド1の構成について説明する。図1は、光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。
光ヘッド(光再生装置)1は、複数の記録層d1〜d3が積層された多層記録媒体Dに記録されたデータを再生するものである。光ヘッド1は、光源2、コリメータレンズ3、ビームスプリッタ4、対物レンズ5、ホログラム素子6及び光検出器7を備える。なお、記録層d1〜d3にはマークが記録されており、マークが記録された部分と記録されていない部分とでレーザ光の反射率が異なる。そのため、光ヘッド1は、レーザ光を出射して所望の記録層d(図1では記録層d2)に集光し、当該記録層dからの反射光を検出することで、その反射光の強度に基づいてマークを検出して記録層dに記録されているデータを再生することができる。
光源2は、多層記録媒体Dに記録されたデータを再生するためのレーザ光を出射するものであり、例えば、青紫色レーザ光を出射する面発光レーザのような、一般的なレーザによって構成することができる。コリメータレンズ3は、光源2から入射したレーザ光を平面波の平行光に変換するものであり、例えば、両凸レンズによって構成することができる。
ビームスプリッタ(光分離手段)4は、後記する対物レンズ5から入射した、記録層dからの反射光の進行方向を変えるものである。これによってこの記録層dからの反射光は、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光から分離される。なお、ここでは、ビームスプリッタ4は、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光と、記録層dからの反射光の光路上に、これらの光の進行方向に対して斜めに配置されたガラス部材4aを備えることとした。このガラス部材4aは、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光の入射面において小さい反射率を有し、記録層dからの反射光の入射面において大きい反射率を有する。そのため、ビームスプリッタ4は、ガラス部材4aによって、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光を透過させ、かつ、記録層dからの反射光を反射させることで、記録層dからの反射光の進行方向を変えて、当該光を分離することができる。
対物レンズ(集光手段)5は、コリメータレンズ3から入射した平行光を所望の記録層dに集光し、また、この記録層dで反射した光を平行光に変換するものである。なお、ここでは、この対物レンズ5に、コリメータレンズ3から当該対物レンズ5の光軸に平行な光が入射し、かつ、この光軸は記録層d1〜d3の表面に対して垂直であることとした。そのため、対物レンズ5によって記録層dに集光された光は、記録層dで反射した後に、この記録層dに対する入射光と同じ光路を逆の方向に進行する。そして、このようにレーザ光を記録層dに集光することで、光再生装置1は、集光された光のスポットサイズを、対物レンズ5の光軸を傾けて集光する場合に比べて小さくすることができる。この対物レンズ5は、例えば、両凸レンズによって構成することができる。また、ここでは、対物レンズ5は、図示しない対物レンズ位置設定手段によって支持され、当該対物レンズ5が光軸方向にシフトされることで、焦点の位置を光軸方向にシフトさせて、所望の記録層dにレーザ光を集光することとした。なお、図1では、対物レンズ5が、記録層d2に集光する場合について図示している。
ホログラム素子(回折手段)6は、ビームスプリッタ4によって進行方向が変えられて出射した光が入射し、この光を、予め記録された干渉縞によって回折するものである。このホログラム素子6には複数の記録層dからの反射光が入射する。例えば、図1に示すように、対物レンズ5によってレーザ光が記録層d2に集光されている場合には、この記録層d2と、隣接する記録層d1、d3においてレーザ光が反射し、対物レンズ5とビームスプリッタ4を介してホログラム素子6に入射する。
このホログラム素子6には、予め干渉縞が記録されており、この干渉縞によって、対物レンズ5によって集光された記録層dからの反射光を所定方向に回折し、また、隣接する記録層d、dからの反射光を、この方向とは異なる方向に回折する。ホログラム素子6は、例えば、フォトポリマのような、一般的なホログラフィ材料からなる。
ここで、図2及び図3を参照(適宜図1参照)して、ホログラム素子6と、このホログラム素子6に入射するレーザ光について説明する。図2は、ホログラム素子の干渉縞の記録方法と、当該干渉縞によるレーザ光の回折を説明するための説明図であり、(a)は、ホログラム素子に干渉縞を記録する方法を模式的に示す模式図、(b)は、(a)で記録された干渉縞による平面波の平行光の回折を模式的に示す模式図である。図3は、レーザ光が集光された記録層と、その記録層に隣接する記録層とにおける入射光と反射光とを模式的に示す模式図であり、(a)は、レーザ光が集光された記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図、(c)は、レーザ光が集光された記録層の上の記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(d)は、(c)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図、(e)は、レーザ光が集光された記録層の下の記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(f)は、(e)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図である。
まず、ホログラム素子6の干渉縞と、この干渉縞によるレーザ光の回折について説明する。図2(a)に示すように、互いに交差する光線Aと光線Bとをホログラム素子6に照射すると、光線Aと光線Bとで干渉が起こり、ホログラム素子6に干渉縞が記録される。ここでは、光線Aを、光源2から出射する光と同じ波長で、波面fAの形状が平面である平面波の平行光とし、ホログラム素子6の入射面6aに対して垂直に入射させることとした。なお、図2では、光線A、B、入射光A’、出射光B’の波面fA、fB、fA’、fB’を模式的に点線で示している。
そして、このようにして干渉縞が記録されたホログラム素子6に、図2(b)に示すように、光線Aと同一の波長で、波面fA’の形状が平面の平行光である入射光A’をホログラム素子6の入射面6aに対して垂直に入射すると、入射光A’は、ホログラム素子6に記録された干渉縞によって回折され、光線Bと同じ波長で、同じ形状の波面fB’を持つ出射光B’が、光線Bの出射方向と同じ方向に出射する。
また、このホログラム素子6に、光線Aと波長、波面の形状、あるいは、ホログラム素子6への入射角度のいずれか1つでも異なる光線(図示せず)が入射した場合には、この光線はホログラム素子6に記録された干渉縞によって回折され、回折光(図示せず)は、光線Bの出射方向とは異なる方向に出射する。
なお、ここで、ホログラム素子6に、光線Aと波面の形状が異なる光線が入射した場合でも、この光の一部は透過されてそのまま出射する。そのため、ホログラム素子6に、光線Aと光線Bとを同じ入射角度で照射して干渉縞を記録したとして、その後に、このホログラム素子6に入射光A’が入射した場合には、干渉縞によって回折された回折光は、当該ホログラム素子6を透過した透過光(図示せず)と同じ方向に出射する。そして、当該ホログラム素子6に入射光A’と、光線Aと波面の形状が異なる光線とが同時に入射した場合には、これらの光線の透過光と、入射光A’の回折光とが同じ方向に出射してしまう。しかし、図2(a)に示すように、ホログラム素子6に、互いに交差する光線Aと光線Bとの干渉縞を記録しておけば、当該ホログラム素子6に入射光A’と、光線Aと波面の形状が異なる光線とが入射した場合に、入射光A’の回折光は、これらの光線の透過光とも、光線Aと波面の形状が異なる光線の回折光とも異なる方向に回折されて出射する。
次に、ホログラム素子6に入射するレーザ光について説明する。ここで、ホログラム素子6には、対物レンズ5によってレーザ光が集光される記録層dからの反射光と、この記録層dに隣接する記録層d、dからの反射光とが入射する。なお、ここでは、対物レンズ5によってレーザ光が記録層d2に集光された場合における、この記録層d2からの反射光と、記録層d2に隣接する記録層d1、d3からの反射光について説明する。
図3(a)に示すように、平面波の平行光が対物レンズ5に入射すると、記録層d2に集光される。そうすると、図3(b)に示すように、集光された光は記録層d2において反射し、反射光は入射光と同じ波面の形状を有し、かつ、進行方向が逆の光となる。そして、この反射光は、対物レンズ5によって平面波に変換される。そのため、レーザ光が集光される記録層d2において反射した反射光は平面波となってホログラム素子6に入射する。
同時に、対物レンズ5によってレーザ光が集光される記録層d2の上の記録層d1においても、レーザ光が反射する。このとき、レーザ光は、焦点よりも対物レンズ5に近い位置にある記録層d1で反射するため、図3(c)、(d)に示すように、反射光は入射光と波面の形状が異なる。そのため、記録層d1からの反射光は、対物レンズ5を通過した後に平面波にならず、球面波になる。
同様に、対物レンズ5によってレーザ光が集光される記録層d2の下の記録層d3においても、レーザ光が反射する。このとき、レーザ光は、焦点より対物レンズ5から遠い位置にある記録層d3で反射するため、図3(e)、(f)に示すように、反射光は、入射光と波面の形状が異なる。そのため、記録層d3からの反射光も、対物レンズ5を通過した後に平面波にならず、球面波になる。
そして、ホログラム素子6には、記録層d2で反射した平面波のレーザ光と、隣接する記録層d1、d3で反射した、球面波のレーザ光とが同時に入射する。そして、このレーザ光は、ホログラム素子6に記録された干渉縞によって回折される。
ここで、この平面波のレーザ光は、図2に示すように、干渉縞を記録する際に照射された光線Aと波長、波面の形状、及び入射面6aに対する入射角度が同一であるので、光線Bの出射方向と同じ方向に回折されて出射する。一方、球面波のレーザ光は、光線Aとは波面の形状が異なるため、光線Bとは異なる方向に回折されて出射する。そのため、ホログラム素子6は、光線Bの出射方向に設置されている後記する光検出器7に、対物レンズ5によって集光された記録層d2からの反射光のみを入射させることができる。
図1に戻って説明を続ける。光検出器(光検出手段)7は、光を検出するものである。この光検出器7は、対物レンズ5によって集光された記録層d(図1では記録層d2)からの反射光がホログラム素子6から出射する光路上に設置されている。そして、光検出器7には、前記したように対物レンズ5によってレーザ光が集光された記録層d(d2)からの反射光のみが入射する。一方、この記録層d(d2)に隣接する記録層d(d1)、d(d3)からの反射光は、ホログラム素子6によって光検出器7とは異なる方向に回折されるため、この光検出器7には入射しない。そのため、光検出器7は、隣接する記録層d(d1)、d(d3)からの反射光によるクロストークを除去することができる。
[光ヘッド(光再生装置)の動作]
次に、図1を参照(適宜図2及び図3参照)して、本発明における光ヘッド1が、多層記録媒体Dの記録層dに記録されたデータを再生する動作について説明する。
まず、光ヘッド1は、図示しない対物レンズ位置設定手段によって、データが再生される記録層dが対物レンズ5の焦点の位置になるように、対物レンズ5を光軸方向にシフトする。そして、光ヘッド1は、光源2からレーザ光を発光する。そうすると、レーザ光は、コリメータレンズ3に入射し、このコリメータレンズ3によって平面波の平行光に変換される。そして、この平行光は、ビームスプリッタ4を通過して、対物レンズ5に入射する。その後、平行光は対物レンズ5によって、データが再生される記録層dに集光される。
そして、対物レンズ5から出射したレーザ光は、集光された記録層dと、この記録層dに隣接する記録層d、dで反射して、対物レンズ5に入射する。ここで、対物レンズ5によってレーザ光が集光された記録層dで反射した光は、対物レンズ5から出射した光と波面の形状が同一であり、隣接する記録層d、dで反射した光は、波面の形状が異なる。そのため、レーザ光が集光された記録層dで反射した後に対物レンズ5に入射した光は、対物レンズ5によって平面波の平行光に変換され、隣接する記録層d、dで反射した後に対物レンズ5に入射した光は、球面波のレーザ光に変換される。また、記録層dには、マークが記録されており、マークが記録されている部分と、記録されていない部分とで異なる反射率を有する。そのため、レーザ光が照射されると、各々の記録層dによって、このマークの有無に応じた強度の光が反射する。
そして、対物レンズ5によって平面波あるいは球面波に変換されたレーザ光は、ビームスプリッタ4に入射して進行方向を変え、ホログラム素子6に入射する。そうすると、ホログラム素子6に入射した光は、当該ホログラム素子6に記録された干渉縞によって回折される。このホログラム素子6には、光源2によって発光される光と同一の波長の平面波のレーザ光が、当該ホログラム素子6の入射面6a(図2参照)に対して垂直に入射した場合には、この光を、光検出器7が設置された方向に回折する干渉縞が記録されている。そのため、対物レンズ5によってレーザ光が集光された記録層dからの反射光は干渉縞によって回折されて、光検出器7に入射する。また、隣接する記録層d、dからの反射光は干渉縞によって回折されて、光検出器7が設置された方向と異なる方向に出射する。
そして、光検出器7によって、レーザ光が集光された記録層dからの反射光のみが検出される。この光は、レーザ光が集光された記録層dのマークの有無に応じた強度を有しているので、光ヘッド1は、この強度に基づいてマークを検出することで、記録層dに記録されているデータを再生することができる。
以上の動作によって、光ヘッド1は、データが再生される記録層dに隣接する記録層d、dからの反射光を遮断して、再生される記録層dからの反射光のみを検出することができる。そのため、記録層dの層間の距離が小さく、隣接する記録層d、dからの反射光の強度が大きくなる場合においても、光ヘッド1は、クロストークが生じることなく所望の記録層dのデータを再生することができる。これによって、光ヘッド1は、記録層dの層間距離を小さく設定することで、多層記録媒体Dが、従来の多層記録媒体(図示せず)より多くの記録層dを備えて構成されても、この多層記録媒体Dに記録されたデータを再生することが可能になり、多層記録媒体Dの大容量化を図ることができる。
なお、ここでは、多層記録媒体Dが3層の記録層d1〜d3を備えることとして説明したが、多層記録媒体Dは2層以上の記録層dを備えていればよい。また、ここでは、ビームスプリッタ4によって、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光から、記録層dにおける反射光を分離することとしたが、本発明の光再生装置は、このビームスプリッタ4を備えない構成としてもよい。
ここで、図4と図5を参照して、本発明の光再生装置の変形例について説明する。図4は、コリメータレンズから対物レンズに入射する光及び記録層からの反射光の光路上にホログラム素子を備える光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。図5は、対物レンズの光軸を記録層の表面に対して傾斜させた光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。
まず、図4に示す光ヘッド1Aについて説明する。図4に示すように、光ヘッド1Aは、所望の記録層dにレーザ光を集光して、この記録層dからの反射光の一部を検出して、当該多層記録媒体Dに記録されたデータを再生するものである。光ヘッド1Aは、光ヘッド1のビームスプリッタ4を備えず、また、ホログラム素子6に代えてホログラム素子6Aを備える。また、ホログラム素子6A以外の構成は図1に示したもの同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
ホログラム素子(回折手段)6Aは、コリメータレンズ3から対物レンズ5に入射する光及び記録層dからの反射光の光路上に配置され、予め記録された干渉縞によって、入射した光を回折するものである。ここで、このホログラム素子6Aは、この光路上において、この反射光の一部を入射させるように、光軸に対して直交する方向に光路の一部の領域を占有して配置されている。そして、このホログラム素子6Aには、ホログラム素子6(図1)と同様に、予め干渉縞が記録されており、この干渉縞によって、光が集光された記録層dからの反射光を光検出器7の設置されている方向に回折し、また、隣接する記録層d、dからの反射光を、この方向とは異なる方向に回折する。
そのため、コリメータレンズ3から出射した平行光は、その一部がホログラム素子6Aに入射して回折される。一方、ホログラム素子6Aに入射しない残りの光はそのまま対物レンズ5に入射する。そして、対物レンズ5によって記録層dに集光される。そして、この記録層d及び隣接する記録層d、dからの反射光は、その一部がホログラム素子6Aに入射して回折され、対物レンズ5によって光が集光された記録層dからの反射光のみが、光検出器7の方向に出射して、光検出器7によって検出される。
次に、図5に示す光ヘッド1Bについて説明する。図5に示すように、光ヘッド1Bは、記録層dに対して光軸が傾斜して配置された対物レンズ5によって所望の記録層dにレーザ光を集光して、この記録層dからの反射光を検出して、当該多層記録媒体Dに記録されたデータを再生するものである。光ヘッド1Bは、光ヘッド1のビームスプリッタ4を備えず、また、対物レンズ5に代えて対物レンズ5Bと、ホログラム素子6に代えてホログラム素子6Bとを備える。また、対物レンズ5B及びホログラム素子6B以外の構成は図1に示したもの同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
対物レンズ(集光手段)5Bは、コリメータレンズ3から入射した平行光を所望の記録層dに集光するものである。ここで、この対物レンズ5Bには、コリメータレンズ3から当該対物レンズ5Bの光軸に平行な光が入射し、かつ、この光軸は記録層d1〜d3の表面に対して傾斜している。そして、この対物レンズ5Bから出射する光もまた記録層dに対して傾斜している。そのため、対物レンズ5Bによって記録層dに集光された光は、反射した後に当該記録層dに入射した光の光路とは異なる光路を通ってホログラム素子6Bに入射する。
ホログラム素子(回折手段)6Bは、予め記録された干渉縞によって、記録層dで反射した反射光を回折するものである。ここでは、このホログラム素子6Bには、記録層dで反射した球面波の拡散光が入射する。そして、ホログラム素子6Bには、光が集光された記録層dで反射した球面波の拡散光と同じ波長、入射角度及び波面の形状の光と、他の光との干渉縞が予め記録されている。そのため、この干渉縞によって、光が集光された記録層dで反射した球面波の拡散光は、干渉縞が記録された際の他の光の出射方向に回折される。また、隣接する記録層d、dからの反射光は、光が集光された記録層dからの反射光とは異なる波面の形状を有するため、ホログラム素子6Bによって、集光された記録層からの反射光とは異なる方向に出射する。そのため、対物レンズ5Bによって光が集光された記録層dからの反射光のみが、光検出器7の方向に出射して、光検出器7によって検出される。
本発明に係る光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。 本発明に係る光ヘッドのホログラム素子の干渉縞の記録方法と、当該干渉縞によるレーザ光の回折を説明するための説明図であり、(a)は、ホログラム素子に干渉縞を記録する方法を模式的に示す模式図、(b)は、(a)で記録された干渉縞による平面波の平行光の回折を模式的に示す模式図である。 本発明に係る光ヘッドによって、データが再生される記録層と、その記録層に隣接する記録層とにおける入射光と反射光とを模式的に示す模式図であり、(a)は、レーザ光が集光された記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図、(c)は、レーザ光が集光された記録層の上の記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(d)は、(c)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図、(e)は、レーザ光が集光された記録層の下の記録層に入射する入射光を模式的に示す模式図、(f)は、(e)の入射光がこの記録層で反射した反射光を模式的に示す模式図である。 コリメータレンズから対物レンズに入射する光及び記録層からの反射光の光路上にホログラム素子を備える本発明の光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。 対物レンズの光軸を記録層の表面に対して傾斜させた本発明の光ヘッドの構成を模式的に示した構成図である。
符号の説明
1、1A、1B 光ヘッド(光再生装置)
2 光源
3 コリメータレンズ
4 ビームスプリッタ(光分離手段)
5、5B 対物レンズ(集光手段)
6、6A、6B ホログラム素子(回折手段)
7 光検出器(光検出手段)
D 多層記録媒体
d 記録層

Claims (3)

  1. 複数の記録層を備える多層記録媒体に光を照射して、当該多層記録媒体のデータを再生する光再生装置であって、
    前記光を出射する光源と、
    この光源から出射した光を、前記記録層に集光する集光手段と、
    この集光手段によって前記光が集光された記録層で反射した光の光路上に配置され、この光を回折して入射方向に対して所定方向に出射する回折手段と、
    この回折手段から前記所定方向に出射した光の光路上に配置され、この光を検出する光検出手段とを備えることを特徴とする光再生装置。
  2. 前記回折手段が、前記集光手段によって光が集光された記録層で反射して、この回折手段に入射する光と波長、入射角度及び波面の形状が同じ光と、この光に対して交差する他の光との干渉縞が記録されたホログラム素子であることを特徴とする請求項1に記載の光再生装置。
  3. 前記集光手段には、前記光が集光された記録層で反射した光が入射し、
    前記光源から前記集光手段に入射する光の光路上から、前記記録層で反射した後に当該集光手段から出射した光を分離する光分離手段を備え、
    前記回折手段が、前記光分離手段によって分離された光の光路上に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光再生装置。
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