JP2006163539A - 硬貨選別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 大型化することなく、投入された硬貨が到達する以前の消費電力を削減した硬貨選別装置を提供する。
【解決手段】 投入された硬貨が最初に衝突する衝突センサの出力信号から硬貨の硬度を検出する硬貨硬度検出回路20と、センサ部に設けられた各コイルが出力する出力信号から投入された硬貨の特徴を検出する硬貨特徴検出回路21と、CPU22と、スイッチ23とを備え、硬貨が投入されない待機状態では、スイッチ23をオフにして省電力モードにし、硬貨硬度検出回路20が硬貨の硬度を検出すると、CPU22は、スイッチ23をオンにし、硬貨特徴検出回路21に電源を供給して検出動作モードにする。その後、所定時間経過後またはセンサ部から硬貨が退出すると、スイッチ23をオフにして省電力モードに戻すようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】 投入された硬貨が最初に衝突する衝突センサの出力信号から硬貨の硬度を検出する硬貨硬度検出回路20と、センサ部に設けられた各コイルが出力する出力信号から投入された硬貨の特徴を検出する硬貨特徴検出回路21と、CPU22と、スイッチ23とを備え、硬貨が投入されない待機状態では、スイッチ23をオフにして省電力モードにし、硬貨硬度検出回路20が硬貨の硬度を検出すると、CPU22は、スイッチ23をオンにし、硬貨特徴検出回路21に電源を供給して検出動作モードにする。その後、所定時間経過後またはセンサ部から硬貨が退出すると、スイッチ23をオフにして省電力モードに戻すようにする。
【選択図】 図2
Description
本発明は硬貨選別装置に関し、特に自動販売機などに内蔵されて、投入された硬貨を選別する省電力型の硬貨選別装置に関する。
自動販売機などには、投入された硬貨を選別して金種別に収納する機構が備えられている。硬貨選別装置は、投入された硬貨が転動しながら通過する硬貨通路に、その投入された硬貨の材質、外径、板厚を検知するためのコイルを用いたセンサがそれぞれ配置されていて、それらセンサの出力値に基づいて投入硬貨の真偽の判定が行われている。
近年、偽貨の製造がより巧妙になってきており、また、外国の硬貨が容易に持ち込まれて投入されるなどの悪戯が問題となっている。特に、投入された硬貨の選別を、硬貨の材質、外径、板厚の検出に基づいて行っているため、形状や模様がほぼ同一であり、しかも導電率が近似した材料のものに対しては、真偽の識別が非常に困難になってきている。そこで、本出願人は、真貨と形状や模様がほぼ同一であり、かつ導電率が近似した材料の偽貨であっても、その真偽の識別を可能にした硬貨選別装置を提案している(たとえば特願2003−424806)。
この硬貨選別装置によれば、硬貨投入口から落下してきた硬貨の衝突力を検知する圧電素子からなる衝突センサを備え、衝突センサによって投入硬貨の衝突力を検知するようにしている。この衝突力は、硬貨の堅さ、つまり硬貨を形成する材料固有の弾性係数により変わるため、硬貨の材料が異なれば、この衝突力も異なる値として検出される。これにより、硬貨の特徴の1つが検出されるので、これを上記のセンサによって検出された硬貨の特徴と併せて投入された硬貨の真偽および種類を判定することにより、硬貨の選別の精度をより高めることができるようにしている。
ところで、このような硬貨選別装置は、これが搭載される自動販売機が稼動中の間、硬貨が何時でも投入することができるように、硬貨の投入を検出してから硬貨を選別している動作時はもちろん、硬貨が投入されていない待機時においても、常時、電源が供給された状態にある。
これに対し、従来より、待機時の電力消費を抑えるようにした硬貨選別装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。この硬貨選別装置によれば、待機状態では、硬貨の特徴を検出する複数のコイルセンサの検出回路のうち1つだけ給電しておき、そのコイルセンサが投入された硬貨を検出したときに、硬貨の別の特徴を検出する残りのコイルセンサの検出回路に給電するように構成されている。これにより、硬貨が投入されていない待機時は、残りのコイルセンサの検出回路への給電が止められていることで、待機時の電力消費を抑えるようにしている。
特公平7−120454号公報(段落番号〔0075〕〜〔0076〕,図3)
しかしながら、従来の硬貨選別装置では、投入された硬貨を最初に検出するコイルセンサがその硬貨の到達を検出してからそれ以降に別のコイルセンサによって硬貨の特徴を検出する検出回路に給電してその検出回路を動作させるようにしているので、硬貨の到達を検出してから給電された検出回路が安定して確実に動作するためには、最初に検出するコイルセンサとそれ以降に検出する別のコイルセンサとをある程度物理的に離間して配置する必要があり、投入された硬貨が転動しながらコイルセンサによって順次検出される硬貨通路が長くなってしまい、硬貨選別装置が大型化してしまうという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、大型化することなく、投入された硬貨が到達する以前の消費電力を削減した硬貨選別装置を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、投入直後に落下してくる硬貨を衝突させて前記硬貨の硬度を検出する硬貨硬度検出手段と、衝突後に硬貨通路を転動する前記硬貨の特徴を検出する硬貨特徴検出手段とを備えた硬貨選別装置において、前記硬貨特徴検出手段と電源ラインとの間に設けられて前記硬貨特徴検出手段に対する電源供給を制御することができるスイッチ手段を備え、前記硬貨が投入されていない待機状態では前記スイッチ手段を開路制御し、前記硬貨硬度検出手段が前記硬貨の硬度を検出したことに応答して前記スイッチ手段を閉路制御して前記硬貨特徴検出手段に電源を供給するようにしたことを特徴とする硬貨選別装置が提供される。
このような硬貨選別装置によれば、硬貨が投入されていない待機状態では硬貨特徴検出手段には電源が供給されておらず、硬貨が投入されて検出されているときだけ、硬貨特徴検出手段に電源を供給するようにしたので、待機状態での省電力化が可能になる。
本発明の硬貨選別装置は、投入直後に落下してくる硬貨の衝突を以って硬貨特徴検出手段の電源を投入するようにしたので、硬貨の衝突から硬貨が硬貨特徴検出手段にて検出されるまでに時間があり、その間に硬貨特徴検出手段が安定して立ち上がることができるため、硬貨特徴の検出を安定して検出することができるという利点がある。
また、複数のコイルセンサによる硬貨特徴の検出についても、硬貨特徴検出手段の電源投入によってすべてのコイルセンサが検出可能になるため、最初に検出するコイルセンサとそれ以降に検出する別のコイルセンサとをある程度物理的に離間して配置する必要がなく、硬貨検出通路が長くなることにより硬貨選別装置が大型化してしまうこともない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による硬貨選別装置の機構部の概略構成を表す図である。
この硬貨選別装置は、そのケース10の上部に投入された硬貨Mを受け入れる硬貨投入口11が形成され、ケース10の中には、硬貨投入口11の下部にて投入された硬貨Mが転動するようにレールが傾斜して設置された硬貨通路12,13を有している。硬貨投入口11の直下に設けられた硬貨通路12の上面には衝突センサ14が設けられ、その下流側の硬貨通路13には、これを転動していく硬貨Mを検出するセンサ部15が設けられている。硬貨通路13の下流側には、図示しない振分機構を介して硬貨収納部16が設けられている。
図1は本発明による硬貨選別装置の機構部の概略構成を表す図である。
この硬貨選別装置は、そのケース10の上部に投入された硬貨Mを受け入れる硬貨投入口11が形成され、ケース10の中には、硬貨投入口11の下部にて投入された硬貨Mが転動するようにレールが傾斜して設置された硬貨通路12,13を有している。硬貨投入口11の直下に設けられた硬貨通路12の上面には衝突センサ14が設けられ、その下流側の硬貨通路13には、これを転動していく硬貨Mを検出するセンサ部15が設けられている。硬貨通路13の下流側には、図示しない振分機構を介して硬貨収納部16が設けられている。
衝突センサ14は、硬貨投入口11から落下してきた硬貨Mの衝突力に応じた電圧を発生する板状の圧電素子(ピエゾ素子)からなっている。センサ部15は、硬貨通路13に沿ってその側壁に対向するように配置された複数のコイルを有する磁気センサを有している。各磁気センサは、コイルによって構成され、コイルが配置された箇所を投入された硬貨Mが通過する際に、各コイルのインピーダンスが変化する。このインピーダンスは、硬貨の導電率や板厚などによって変化するため、その変化を捉えることで、投入された硬貨Mの材質、外径、板厚の変化(模様)など、硬貨の特徴を検出することができる。
以上の構成において、硬貨Mが硬貨投入口11から投入されると、その硬貨Mは、そのまま、自重で落下しながら硬貨投入口11の壁に案内されて下方に転動していき、硬貨投入口11の下方に設けられた衝突センサ14に衝突する。このとき、衝突センサ14が出力する弾性係数の違いによるセンサ出力電圧から、真貨と形状や模様がほぼ同一で、かつ、導電率が近い材料の偽硬貨であっても、真偽の識別が可能となっている。その後、衝突による飛跳ねが収まると、硬貨Mは硬貨通路13に沿って、図中右下方向に転動していき、センサ部15にて硬貨Mの特徴が検出され、その硬貨Mが真貨の場合には、金種別に振り分けられて硬貨収納部16へ落下していく。
図2は本発明による硬貨選別装置の制御部の構成を示す回路図である。
硬貨選別装置の制御部は、投入された硬貨Mが衝突される衝突センサ14の出力信号から硬貨Mの硬度を検出する硬貨硬度検出回路20と、センサ部15に設けられた各コイルが出力する出力信号から投入された硬貨Mの特徴を検出する硬貨特徴検出回路21と、この制御部における全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)22と、硬貨特徴検出回路21に対する電源の供給を制御するスイッチ23とを備えている。
硬貨選別装置の制御部は、投入された硬貨Mが衝突される衝突センサ14の出力信号から硬貨Mの硬度を検出する硬貨硬度検出回路20と、センサ部15に設けられた各コイルが出力する出力信号から投入された硬貨Mの特徴を検出する硬貨特徴検出回路21と、この制御部における全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)22と、硬貨特徴検出回路21に対する電源の供給を制御するスイッチ23とを備えている。
硬貨硬度検出回路20は、電源ラインに直接接続されていて常時動作するよう構成され、その出力は、CPU22に入力されている。硬貨特徴検出回路21は、スイッチ23を介して電源ラインに接続されており、センサ部15のコイルを含む発振回路によって構成されている。発振回路は、コイルが配置された箇所を投入された硬貨Mが通過する際に、各コイルのインピーダンスが変化するので、投入された硬貨Mの材質、外径、板厚の変化(模様)などの特徴は、発振レベルの変化として検出される。各発振回路の対応する出力は、CPU22にそれぞれ入力されている。CPU22は、電源ラインに直接接続されていて常時動作するよう構成され、その出力は、スイッチ23の制御入力に接続されている。また、CPU22には、この制御部の省電力制御を行うプログラムを含め、硬貨硬度検出回路20および硬貨特徴検出回路21が検出した検出信号を処理して投入された硬貨Mの識別および振り分けの制御を行うプログラムが格納されている。スイッチ23は、好ましくは半導体スイッチング素子によって構成され、その制御入力にCPU22から制御信号が印加されているときだけオン動作をして硬貨特徴検出回路21に電源を供給する。制御信号が印加されていないとき、スイッチ23は、オフ動作し、硬貨特徴検出回路21への電源供給を中止して省電力モードにする。
次に、以上のように構成された硬貨選別装置の制御部の動作を、図3を参照して説明する。
図3は制御部の省電力制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
図3は制御部の省電力制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
制御部は、この硬貨選別装置が搭載される機器の電源投入によって動作を開始する。これにより、硬貨硬度検出回路20は、硬貨Mの投入をいつでも検出することができる待機状態になる(ステップS1)。この初期状態のとき、CPU22は、スイッチ23をオフ動作に制御して、硬貨特徴検出回路21の電源をオフにしており、これにより、この制御部の動作モードを省電力モードにしている。
ここで、硬貨Mが投入されて衝突センサ14に衝突したとすると、衝突センサ14は、衝撃により発電する。硬貨硬度検出回路20は、衝突センサ14の発電出力を受けて硬貨Mの硬貨硬度データをCPU22に送出する。CPU22は、硬貨硬度検出回路20からその硬貨硬度データを受信することによって、この硬貨選別装置に硬貨Mが投入されたことを知ることができる。
次に、CPU22は、まず、タイマを起動し(ステップS2)、スイッチ23の制御入力に制御信号を印加してスイッチ23をオン状態にする(ステップS3)。スイッチ23がオン状態になることにより、硬貨特徴検出回路21に電源が給電され、硬貨特徴検出回路21は、省電力モードから検出動作モードに移行する。その後、衝突による飛跳ねが収まった硬貨Mは、硬貨通路13に沿って転動していくが、その途中で、センサ部15が硬貨Mを検出する。センサ部15による検出出力から硬貨特徴検出回路21によって硬貨Mの特徴が検出されると、その硬貨特徴データは、CPU22に送出される。これにより、CPU22は、先に硬貨硬度検出回路20から受信していた硬貨硬度データと、硬貨特徴検出回路21から受信した硬貨特徴データとを基に処理することができ、投入された硬貨Mの真偽および金種の判定を行うことができる。
その後、CPU22は、ステップS2にて起動したタイマがタイムアウトしたかどうかを判断する(ステップS4)。タイマ起動から所定時間経過した場合、CPU22は、スイッチ23をオフ状態にする(ステップS5)。これにより、硬貨特徴検出回路21の電源がオフされ、この硬貨選別装置の制御部の動作モードは、省電力モードに戻され、硬貨Mが投入されていない待機状態となる。
なお、以上の省電力制御プログラムの処理例においては、衝突センサ14による硬貨Mの衝突を検出してから所定時間経過後に省電力モードに戻すようにしているが、センサ部15からの硬貨Mの退出が確認された後に省電力モードに戻すようにしてもよい。
10 ケース
11 硬貨投入口
12,13 硬貨通路
14 衝突センサ
15 センサ部
16 硬貨収納部
20 硬貨硬度検出回路
21 硬貨特徴検出回路
22 CPU
23 スイッチ
M 硬貨
11 硬貨投入口
12,13 硬貨通路
14 衝突センサ
15 センサ部
16 硬貨収納部
20 硬貨硬度検出回路
21 硬貨特徴検出回路
22 CPU
23 スイッチ
M 硬貨
Claims (3)
- 投入直後に落下してくる硬貨を衝突させて前記硬貨の硬度を検出する硬貨硬度検出手段と、衝突後に硬貨通路を転動する前記硬貨の特徴を検出する硬貨特徴検出手段とを備えた硬貨選別装置において、
前記硬貨特徴検出手段と電源ラインとの間に設けられて前記硬貨特徴検出手段に対する電源供給を制御することができるスイッチ手段を備え、
前記硬貨が投入されていない待機状態では前記スイッチ手段を開路制御し、前記硬貨硬度検出手段が前記硬貨の硬度を検出したことに応答して前記スイッチ手段を閉路制御して前記硬貨特徴検出手段に電源を供給するようにしたことを特徴とする硬貨選別装置。 - 前記スイッチ手段は、前記硬貨硬度検出手段が前記硬貨の硬度を検出してから所定時間経過後に開路制御されることを特徴とする請求項1記載の硬貨選別装置。
- 前記スイッチ手段は、前記硬貨特徴検出手段が前記硬貨の特徴を検出した後に開路制御されることを特徴とする請求項1記載の硬貨選別装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-12-03 JP JP2004350519A patent/JP2006163539A/ja active Pending
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