JP2006163458A - 電子機器及び電子機器とデバイスとの接続を制御する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
電子機器から所望の電流をデバイスに引かれ始める前に、所定の電流値を越える電流を引くおそれのあるデバイスを特定し、そのデバイスを電子機器に接続しないようにする。
【解決手段】
電子機器(11)は、デバイス(3)が消費する電流値の閾値である消費電流閾値を記憶する第一の記憶手段(19)と、前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDを記憶する第二の記憶手段(19)と、デバイスIDを前記デバイスから受信する受信手段(17,13)と、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない接続制御手段(17,13)とを備える。
【選択図】 図2
電子機器から所望の電流をデバイスに引かれ始める前に、所定の電流値を越える電流を引くおそれのあるデバイスを特定し、そのデバイスを電子機器に接続しないようにする。
【解決手段】
電子機器(11)は、デバイス(3)が消費する電流値の閾値である消費電流閾値を記憶する第一の記憶手段(19)と、前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDを記憶する第二の記憶手段(19)と、デバイスIDを前記デバイスから受信する受信手段(17,13)と、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない接続制御手段(17,13)とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、デバイスの電源を制御する電子機器と該デバイスとの接続を制御するための技術に関する。
デバイスの電源となる電子機器が知られている。この種の電子機器としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)の規格に従うホストとしての役割を担う機器(以下、USBホスト機器)がある。USBホスト機器は、USBの規格に従うデバイスとしての役割を担う機器(以下、USBデバイス機器)に接続された場合、USBデバイス機器の電源としての機能を発揮することができる。つまり、USBホスト機器の観点から言えば、USBホスト機器は、USBデバイス機器に電流を流すことができ、USBデバイス機器の観点から言えば、USBデバイス機器は、USBホスト機器から電流を引くことができる。
USBホスト機器は、USBデバイス機器からあまりにも大量の電流を引かれると、USBホスト機器それ自体がダウンしてしまう場合がある。そこで、それを解消するための技術として、特許文献1に開示の技術が知られている。その特許文献1では、USBホスト機器が、USBデバイス機器の所定の消費電流値を予め記憶しておき、電流を引かれたならば、引かれた電流と所定の消費電流値との比較を行う。そして、ホスト装置は、その比較の結果、引かれた電流が所定の消費電流値を超える場合には、USBデバイス機器が異常であると判定して、そのUSBデバイス機器(以下、異常USBデバイス機器)に対する電源を遮断する。
ところで、或る種のUSBデバイス機器は、USBホスト機器から電流を引く前に、USBホスト機器に自己紹介(「Enumerate」と呼ばれる)を行い、その自己紹介が済んでUSBホスト機器から完了通知をもらった場合に初めて、所望の電流をUSBホスト機器から引くようになっている。
このような種類のUSBデバイス機器に、上述した特許文献1に開示の技術を適用した場合、異常であると判定されて一旦電源が遮断されても、また、異常USBデバイス機器がUSBホスト機器に接続されたならば、自己紹介が終わってUSBホスト機器からUSBデバイス機器に完了通知が発行された後に、再び、USBデバイス機器に対する電源の遮断が行われてしまう。つまり、上述した特許文献1に開示の技術では、USBデバイス機器の接続と電源の遮断との繰り返しが起こってしまうおそれがある。
また、故障が発生した等の原因により、USBデバイス機器が、自己紹介の完了通知をUSBホスト機器から受けた後に、USBホスト機器がダウンしてしまうほどの(USBホスト機器の電源が突然遮断されてしまうほどの)大量の電流を引いてしまう場合もあり得る。その場合、USBホスト機器がダウンするので、それに伴って、USBデバイス機器の電源が遮断される。このようなことが起こった後に、その大量の電流を引いたUSBデバイス機器がUSBホスト機器に再び接続されると、自己紹介が済んでそれの完了通知がUSBホスト機器から発行された後に、また、大量の電流が引かれることによりUSBホスト機器がダウンしてしまう場合がある。
この種の問題点は、USBデバイス機器に限らず、他種のデバイスにも存在する場合があり得る。
従って、本発明の目的は、電子機器から所望の電流をデバイスに引かれ始める前に、所定の電流値を越える電流を引くおそれのあるデバイスを電子機器に接続しないようにすることにある。
本発明の更なる目的は、後述の記載から明らかになるであろう。
本発明の一つの側面に従う電子機器は、デバイスが消費する電流値の閾値である消費電流閾値を記憶する第一の記憶手段と、前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDを記憶する第二の記憶手段と、デバイスIDを前記デバイスから受信する受信手段と、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない接続制御手段とを備える。
ここで、「電子機器にデバイスを接続する」とは、例えば、デバイスが第一の量の電流を電子機器から引くことができる状態にすること言い、「電子機器にデバイスを接続しない」とは、例えば、それができない状態にすることを言う。
例えば、電子機器は、第一の量よりも少ない第二の量の電流をデバイスに流すことにより、デバイスからデバイスIDを受けることができる(換言すれば、デバイスは、第二の量の電流を引くことにより、デバイスIDを電子機器に送信することができる)。この場合、電子機器は、接続制御手段は、受信されたデバイスIDが異常デバイスIDに適合するかどうかの判断を行い、適合するとの判断結果が得られた場合に、デバイスが第一の量の電流を電子機器から引けない状態にすることができる。
なお、接続制御手段は、上記判断を行う判断サブ手段と、その判断結果に応じてデバイスを接続するかしないかの制御を行う接続制御サブ手段とを備えることができるが、それらのサブ手段は、一つの装置(例えば制御基板)で実現されても良いし、別々の装置で実現されても良い。
また、第一の量の電流が供給される第一のラインと、第二の量の電流が供給される第二のラインとは、同一のラインであっても良いし、別々であっても良い。前者の場合、接続制御手段は、前記同一のラインの電源を遮断することで、デバイスを電子機器に接続しないようにすることができる。後者の場合、接続制御手段は、少なくとも第一のラインの電源をオフ状態にすることで、デバイスを電子機器に接続しないようにすることができる。
上述した第一の記憶手段と第二の記憶手段は、同一の記憶媒体(例えばメモリ)上にあっても良いし、物理的に分離された別々の記憶媒体上になっても良い。これは、後述する第三〜第四の記憶手段についても同様である。
この電子機器の第一の実施態様では、電子機器が、各異常デバイスID毎に、消費される電流値が前記消費電流閾値を超えた回数を記憶する第三の記憶手段を備えることができる。前記接続制御手段は、記憶された回数が所定の回数閾値を超えた異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合する場合には、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しないようにすることができる。
第二の実施態様では、電子機器が、第四の記憶手段を備える。第四の記憶手段は、各異常デバイスID毎に、前記電子機器がダウンすることなく切断されたデバイスのIDである第一の異常デバイスIDか、或いは、前記電子機器がダウンすることにより異常に切断されたデバイスのIDである第二の異常デバイスIDであるかを記憶することができる。前記接続制御手段は、以下の(1)又は(2)の場合、
(1)第一の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合し、且つ、該第一の異常デバイスIDについて記憶された前記回数が所定の回数閾値を超えている場合、
(2)第二の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合する場合、
に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しないようにすることができる。
(1)第一の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合し、且つ、該第一の異常デバイスIDについて記憶された前記回数が所定の回数閾値を超えている場合、
(2)第二の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合する場合、
に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しないようにすることができる。
第三の実施態様では、前記受信手段は、前記デバイスが前記電子機器に接続しようとする場合に前記デバイスIDを受信する。前記接続制御手段は、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合するかどうかの判断を行い、該判断が終了して、適合しないという判断結果が得られた後に、前記デバイスが電流を消費できることを意味する信号を送信することができる。
本発明の別の側面に従う方法は、デバイスIDをデバイスから電子機器が受信するステップと、デバイスが消費する電流値の閾値である消費電流閾値と、前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDとを記憶する記憶域を参照するステップと、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しないステップとを有する。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の第一実施例に係る電子機器が適用されたUSBホスト機器とそのUSBホスト機器から電流を引くことができるUSBデバイス機器との構成例を示す。
USBデバイス機器3のUSBポート7と、USBホスト機器11のUSBポート9とを、USBポート7又は9にささるコネクタを両端に備えたケーブル8により繋ぐことができる。
USBデバイス機器3は、電源供給ライン(+5Vライン)を介して、後述する自己紹介に必要な電流(以下、第二電流)を消費したり、その自己紹介が済んでそれの完了通知をUSBホスト機器11から受けた場合に、第二電流よりも量の多い第一電流を電源供給ラインを介してUSBホスト機器11から引いたりするようになっている。USBデバイス機器3は、USBの規格に従う通信を制御するUSBデバイスコントローラ5を備える。
USBデバイスコントローラ5は、所定の記憶域(例えばメモリ)に記憶されているデバイスIDと消費電流閾値とを取得し、それらをUSBホスト機器11に送信することで、自己紹介を行う。ここで、「デバイスID」とは、USBデバイス機器3のIDである。「消費電流閾値」とは、故障の発生等が起こっていない正常なUSBデバイス機器3が消費する電流の最大値である。
USBホスト機器11は、USBデバイス機器3の電源としての機能を発揮することができる。USBホスト機器11は、電源回路15と、電源回路の電源をUSBデバイス機器3に供給するか遮断するかを制御する電源制御回路17と、USBの規格に従う通信を制御するUSBホストコントローラ13と、記憶域(例えば揮発性又は不揮発性のメモリ)19と、ディスプレイ画面等の表示部16とを備える。
電源制御回路17は、USBデバイス機器3から受けたデバイスID及び消費電流閾値をUSBホストコントローラ13に通知する。また、電源制御回路17は、USBデバイス機器3から引かれる電流の量を監視し、実際に引かれた電流の量をUSBホストコントローラ13に通知する。また、電源制御回路17は、電源遮断命令をUSBホストコントローラ13から受けた場合、電源供給ラインの電源を遮断する。
USBホストコントローラ13は、例えば、CPU等のプロセッサ、又は、そのプロセッサを搭載した回路基板で構成することができる。USBホストコントローラ13は、電源制御回路17からデバイスID及び消費電流閾値の通知を受け、通知されたデバイスID及び消費電流閾値を記憶域19に書き込む。また、USBホストコントローラ13は、USBデバイス機器3から引かれた電流の量(以下、消費電流値)の通知を電源制御回路17から受ける都度に、その消費電流値が、記憶域19に登録された消費電流閾値を超えたか否かの判断を行う。USBホストコントローラ13は、消費電流値が消費電流閾値を超えたという判断結果を得ることなくUSBデバイス機器3の電源が遮断された(以下、これを「正常遮断」という)場合には、記憶域19に記憶されたデバイスID及び消費電流閾値を消去する。それに対し、USBコントローラ13は、超えたという判断結果を得た場合には、電源制御回路17に電源遮断命令を出し、USBデバイス機器3の電源を遮断させる(以下、これを「強制遮断」という)。その際、デバイスID及び消費電流閾値の消去は行わない。これにより、強制遮断されたUSBデバイス機器3のデバイスIDを記憶域19に残し、正常遮断されたUSBデバイス機器3のデバイスIDを記憶域19に残さないようにすることができる。なお、ここで、「デバイスID及び消費電流閾値を消去する」とは、デバイスID及び消費電流閾値を記憶域19から完全に消去することと、実質的に消去すること(例えば、デバイスID及び消費電流閾値を消去しないが正常遮断されたことを意味する情報を関連付けて記憶域19に記憶させること)とのいずれであってもよい。また、USBホストコントローラ13は、強制遮断する場合には、所定のエラー情報(例えば、USBデバイス機器3に故障のおそれがあることを表したメッセージ)を表示部16に表示することができる。
図2は、本発明の第一実施例においてUSBデバイス機器とUSBホスト機器とにより行われる処理の流れを示す。
USBデバイス機器3は、所定のタイミングで(例えば、一旦USBホスト機器11に電気的に接続され第二電流の消費が可能になったことを検出したとき、又はUSBホスト機器11から所定の問合せを受けたとき)、第二の電流を消費して、自分の記憶域に記憶されているデバイスID及び消費電流閾値をUSBホスト機器11に通知する(ステップS1)。つまり、USBデバイス機器3は、第二の電流(例えば150mA(ミリアンペア))を消費して、自己紹介(Enumerate)行う。
USBホスト機器11は、通知されたデバイスIDに一致するデバイスIDを記憶域19から検索する(S2)。すなわち、前述した通り、記憶域19に記憶されている一又は複数のデバイスIDは、強制遮断されたUSBデバイス機器のデバイスIDであるので、検索ヒットの有無により、自己紹介してきたUSBデバイス機器3が、過去に強制遮断されたUSBデバイス機器3であるか否かを特定することができる。
USBホスト機器11は、デバイスIDの検索ヒットがなかった場合には、USBデバイス機器3から通知されたデバイスID及び消費電流閾値を記憶域19に書き込む(S4)。その後、USBホスト機器11は、自己紹介が完了したことを表す完了通知(setconf)をUSBデバイス機器3に送信する(S5)。この完了通知を受けた後に初めて、USBデバイス機器3は、第二電流よりも多い第一の電流(例えば500mA)を消費することができる。USBホスト機器11は、少なくともS3の判断結果が出るまで、完了通知をUSBデバイス機器3に送信するのを待ち、少なくともS3の判断結果が出た後に(例えばS4の処理まで完了した後に)、完了通知をUSBデバイス機器3に送信する。
USBホスト機器11は、USBデバイス機器3から引かれる電流量の監視を行い、USBデバイス機器3から電流を引かれた場合(S6)、引かれた電流の値(つまり消費電流値)と、S4で記憶域19に記憶された消費電流閾値とを比較する(S7)。
S7の比較の結果、消費電流値が消費電流閾値を超えていない場合(S7でNO)、USBホスト機器11は、正常遮断しない場合には(S8でNO)、引かれる電流量の監視を行い、正常遮断する場合には(S8でYES)、S4で書かれたデバイスID及び消費電流閾値を記憶域19から消去し(S9)、USBデバイス機器3の電源を遮断する(正常遮断を行う)(S10)。
S7の比較の結果、消費電流値が消費電流閾値を超えた場合(S7でYES)、USBホスト機器11は、USBデバイス機器3の電源を遮断する(強制遮断を行う)(S10)。
さて、S3において、USBホスト機器11は、デバイスIDの検索ヒットがあった場合には(S3でYES)、第二の電流を供給できる電源供給ラインを遮断する。つまり、USBホスト機器11は、USBデバイス機器3から第一の電流を引かれ始める前に(換言すれば、自己紹介の完了通知をUSBデバイス機器3に送信する前に)、USBデバイス機器3の電源を遮断する(S10)。
以上が、第一実施例についての説明である。なお、この第一実施例において、USBホスト機器11は、USBホストとしての役割を担うことができる装置であれば、どのような種類に機器であってもよい。例えば、プリンタがUSBホスト機器で、デジタルカメラがUSBデバイス機器となるようないわゆるダイレクト印刷システムでは、プリンタをUSBホスト機器11とすることができる。また、USBハブと複数の周辺機器が接続されている場合には、USBハブをUSBホスト機器11とすることができる。また、USBホスト機器11は、強制遮断を行った場合には、所定のエラー情報を表示部16に表示することができる。
以上、上述した第一実施例によれば、強制遮断されたUSBデバイス機器3のデバイスIDが記憶域19に残され、そのUSBデバイス機器3からデバイスIDを含んだ自己紹介をUSBホスト機器11が受けた場合には、USBホスト機器11は、そのデバイスIDを用いて記憶域19を参照することにより、その段階で、過去に強制遮断されたUSBデバイス機器を特定し、そのUSBデバイス機器の電源を遮断する。つまり、USBデバイス機器3から大量の電流を引かれてしまう前に、前もって、USBホスト機器11は、大量の電流を消費するおそれのあるUSBデバイス機器3を特定し、そのようなUSBデバイス機器3を接続しないといった制御を行うことができる。
以下、本発明の第二実施例について説明する。なお、以下の説明では、前述の実施例との相違点を主に説明し、共通点については説明を省略或いは簡略する。
図3Aは、本発明の第二実施例において行われる処理流れの一部を示す。図3Bは、本発明の第二実施例において行われる処理流れの別の一部を示す。
この第二実施例では、記憶域19には、強制遮断されたUSBデバイス機器3について、デバイスID及び消費電流閾値だけでなく、強制遮断回数も記憶される。具体的には、例えば、記憶域19にはテーブルが用意されており、そのテーブルの各レコードに、デバイスID及び消費電流閾値といったレコード要素だけでなく、強制遮断回数というレコード要素も設けられる。強制遮断回数は、最初にゼロがセットされ、その後、更新される都度に1つずつ増えていっても良いし、或いは、最初に強制遮断回数閾値(例えばユーザが所定の操作部を用いて設定する値)と同じ値がセットされ、その後、更新される都度に1つずつ減らされていっても良い。強制遮断回数は、例えば、S4において、USBホスト機器11のUSBホストコントローラ13により、S2で通知されたデバイスID及び消費電流閾値と共に記憶域19に書かれる。
図3Aに示すように、USBホスト機器11は、消費電流値が消費電流閾値を超えたとの比較結果を得た場合(S7でYES)、S2で通知されたデバイスIDに対応した強制遮断回数の値を更新し(S23)、USBデバイス機器3の電源を遮断する(強制遮断を行う)(S10)。
その後、USBホスト機器11は、自己紹介を受けた場合、図3Bに示すように、通知されたデバイスIDと一致するデバイスIDを記憶域19から検索し(S3)、検索ヒットした場合(S3でYES)、通知されたデバイスIDに対応した強制遮断回数を参照する(S21)。USBホスト機器11は、参照した強制遮断回数が強制遮断回数閾値を超えていれば(S22でYES)、USBデバイス機器3の電源を遮断し(S10)、超えていなければ(S22でNO)、S4を行う。なお、参照した強制遮断回数が強制遮断回数閾値を超えていることは、例えば、強制遮断回数として最初にゼロがセットされた場合には、参照した強制遮断回数と記憶域19に記憶されている強制遮断回数閾値とを比較することにより判別することができる。また、例えば、強制遮断回数として最初に強制遮断回数閾値と同じ値がセットされた場合には、参照した強制遮断回数が既にゼロになってしまっていることを検出した場合に、強制遮断回数が強制遮断回数閾値を超えていると判別することができる。
図4Aは、本発明の第三実施例において行われる処理流れの一部を示す。図4Bは、本発明の第二実施例において行われる処理流れの別の一部を示す。図4Cは、本発明の第三実施例において行われる処理流れのまた別の一部を示す。
この第三実施例では、記憶域19には、強制遮断されたUSBデバイス機器3について、デバイスID、消費電流閾値、及び強制遮断回数だけでなく、USBホスト機器11がダウンするほどの大電流が引かれてUSBホスト機器11がダウンしたことに伴ってUSBデバイス機器3の電源が遮断された(以下、「異常遮断」という)か否かを表す情報(以下、「異常遮断検知フラグ」という)も記憶される。
図4Aに示すように、USBホスト機器11は、通知されたデバイスID及び消費電流閾値を記憶域19に書き込む場合、強制遮断回数をセットし、且つ、異常遮断検知フラグを立てる。以下、立った異常遮断検知フラグを「フラグ(1)」と表し、倒れた異常遮断検知フラグを「フラグ(0)」と表す。
その後、図4Bに示すように、USBホスト機器11は、システムダウンするほどの大量の電流(大電流)を引かれた場合には(S31でYES)、システムダウンしてしまう。すなわち、USBホスト機器11は、大電流を引いたUSBデバイス機器3のデバイスIDに対応した異常遮断検知フラグをフラグ(1)からフラグ(0)に変更することなくUSBデバイス機器3の電源を遮断する(S32)。
一方、システムダウンするほどの大電流ではないが、消費電流閾値を超える電流を引かれた場合(S31でNO及びS7でYES)、USBホスト機器11は、電流を引いたUSBデバイス機器3のデバイスIDに対応した異常遮断検知フラグをフラグ(1)からフラグ(0)に変更し(S33)、図3AのS23を行う。
以上の処理により、USBホスト機器11は、システムダウンによりUSBデバイス機器3の電源を遮断したことと、システムダウンすることなくUSBデバイス機器11に対して強制遮断を行ったこととを、記憶域19に登録することになる。
この場合、図4Cに示すように、USBホスト機器11が、USBデバイス機器3から自己紹介を受け、デバイスIDの検索ヒットがあった場合には(S3でYES)、そのデバイスIDに対応した異常遮断検知フラグを参照し(S34)、その異常遮断検知フラグがフラグ(0)に変わっていれば(S35でNO)、図3BのS21を行い、フラグ(1)のままであれば(S35でYES)、USBデバイス機器3の電源を遮断する(S10)。フラグ(1)のままであるということの原因としては、例えば、大電流が引かれたことによるシステムダウンがある。このため、例えば、USBホスト機器11は、S35でYESにより電源を遮断する場合には、強制遮断回数が閾値を超えた場合のエラー情報とは別の態様でエラー情報を表示することもできる。
この第三実施例によれば、USBホスト機器11が、システムダウンするほどの大電流を引いたことのあるUSBデバイス機器と、システムダウンするほどの大電流ではないが消費電流閾値を超える電流を引いたことのあるUSBデバイス機器とを判別し、大電流の引いたことのあるUSBデバイス機器については、以後一度も接続を許可せず、大電流ではないが消費電流閾値を超える電流を引いたことのあるUSBデバイス機器に対しては、N回(この第三実施例では、Nは2以上の整数)まで接続を許可することができる。
以上、本発明の幾つかの実施例を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
3…USBデバイス機器 5…USBデバイスコントローラ 7…USBポート 8…ケーブル 9…USBポート 11…USBホスト機器 13…USBホストコントローラ 15…電源回路 16…表示部 17…電源制御回路 19…記憶域
Claims (5)
- デバイスの電源を制御する電子機器において、
デバイスが消費する電流値の閾値である消費電流閾値を記憶する第一の記憶手段と、
前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDを記憶する第二の記憶手段と、
デバイスIDを前記デバイスから受信する受信手段と、
前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない接続制御手段と
を備える電子機器。 - 各異常デバイスID毎に、消費される電流値が前記消費電流閾値を超えた回数を記憶する第三の記憶手段を備え、
前記接続制御手段は、記憶された回数が所定の回数閾値を超えた異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合する場合には、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない、
請求項1記載の電子機器。 - 各異常デバイスID毎に、前記電子機器がダウンすることなく切断されたデバイスのIDである第一の異常デバイスIDか、或いは、前記電子機器がダウンすることにより異常に切断されたデバイスのIDである第二の異常デバイスIDであるかを記憶する第四の記憶手段を備え、
前記接続制御手段は、以下の(1)又は(2)の場合、
(1)第一の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合し、且つ、該第一の異常デバイスIDについて記憶された前記回数が所定の回数閾値を超えている場合、
(2)第二の異常デバイスIDに前記受信したデバイスIDが適合する場合、
に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しない、
請求項1記載の電子機器。 - 前記受信手段は、前記デバイスが前記電子機器に接続しようとする場合に前記デバイスIDを受信し、
前記接続制御手段は、前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合するかどうかの判断を行い、該判断が終了して、適合しないという判断結果が得られた後に、前記デバイスが電流を消費できることを意味する信号を送信する、
請求項1記載の電子機器。 - デバイスの電源を制御する電子機器と前記デバイスとの接続を制御する方法であって、
デバイスIDをデバイスから電子機器が受信するステップと、
デバイスが消費する電流値の閾値である消費電流閾値と、前記消費電流閾値を超える電流を消費した前記デバイスのIDである異常デバイスIDとを記憶する記憶域を参照するステップと、
前記受信したデバイスIDが前記異常デバイスIDに適合する場合に、前記デバイスIDを送信したデバイスを前記電子機器に接続しないステップと
を有する方法。
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JP2011044043A (ja) * | 2009-08-21 | 2011-03-03 | Ricoh Co Ltd | 電子計算機、外部ストレージデバイスの認識情報のネットワーク情報共有処理方法、及びネットワーク情報共有処理制御プログラム |
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2004
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