JP2006162495A - 力学量センサ - Google Patents

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明 江川
Mitsuo Shoda
光男 鎗田
Takeshi Uchiyama
武 内山
Yasuyuki Mitsuoka
靖幸 光岡
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Abstract

【課題】 梁や可動部の形状のばらつきによる影響を低減させることによってセンサ感度を向上させること。
【解決手段】 所定の目的姿勢となるようにフィードバック制御方式を用いて錘体の姿勢制御を行う。詳しくは、錘体の姿勢状態を検出用静電容量素子を用いて検出し、検出された錘体の姿勢状態と目標値(命令値)との比較を行う。目標値との比較結果に基づいて駆動用の制御信号を生成し、この駆動用の制御信号を駆動用静電容量素子に印加する。すると駆動用静電容量素子の電極間に静電力が作用し、錘体の姿勢が変化する。このような独立したフィードバック制御を各軸方向において行う。そして、各制御系における錘体の姿勢制御を行う際に生成された駆動用の制御信号を検出し、検出された駆動用の制御信号に基づいて、錘体に作用する力学量の検出を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、可撓性を有する梁に支持された可動部を備え、この可動部の姿勢変化に基づいて、作用する力学量を検出する力学量センサに関する。
加速度センサや角速度センサなどの力学量センサは、ビデオカメラの手ぶれ補正装置や車載用のエアバッグ装置、ロボットの姿勢制御装置などの分野で用いられている。
従来、このような力学量センサにおいて、下記の特許文献に開示されているような、物体に働く力や加速度など様々な力学量を多軸同時に検出するものが提案されている。
特開平11−101697号公報
特許文献1には、可撓部を介して筐体に支持された可動基板を備え、この可動基板が加速度などの影響を受けて生じた傾き、即ち姿勢の変化をx軸およびy軸の2軸同時に検出する加速度センサが提案されている。
詳しくは、錘として作用する作用体が固定された可動基板と、この可動基板と平行に配置された固定基板とに、それぞれの対向面に対になる電極をx軸方向、y軸方向それぞれに対して設ける。
固定基板と可動基板とに設けられた電極間距離の変化を静電容量の変化に基づいて検出する。電極間の距離の変化に基づいて、可動基板の姿勢の変化を検出する。そして、可動基板の姿勢変化から、作用体に働く加速度の向き、大きさを算出する。このようにして、作用体に働く加速度を検出する。
また、特許文献1には、x軸またはy軸周りに働く角速度を2軸同時に検出する角速度センサも提案されている。
可動基板を一定の周期でz軸方向に振動させた状態で、x軸またはy軸周りに角速度が働くと、可動基板の中心にコリオリ力が発生する。このコリオリ力は、可動基板の振動方向(z軸方向)に対して直交する向きに発生する。可動基板にコリオリ力が発生すると、可動基板にはねじれが加わり姿勢が変化する。即ち、可動基板の振動の運動方向と直交する面に対して可動基板が傾く。この可動基板の姿勢の変化を検出することによって、作用する角速度の向きや大きさを検出するようになっている。
ところで、静電容量検出型の力学量センサにおいては、特許文献1に記載されているように、固定基板と可動基板とに設けられた検出用電極間の静電容量の変化に基づいて、力学量の検出を行う。なお、電極間の静電容量は、電極間の距離だけでなく、電極の面積によっても変化するものである。
そのため、電極の面積や電極間の距離のばらつき、また、可動基板における可撓部形状のばらつきなどが生じてしまうと、適切に可動基板の姿勢を検出することができずに、センサの精度が低下してしまうおそれがある。
従来は、このような電極等のばらつきによる影響を補正するために、センサの出力信号を処理する回路に複雑な補正機能を搭載していた。
そこで、本発明は、複雑な補正処理を施すことなく、梁や可動部の形状のばらつきによる影響を低減させることによってセンサ感度を向上させることができる力学量センサを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明では、可撓性を有する梁に支持され、作用する力学量に応じて姿勢が変化する可動部と、直交する2軸の方向成分ごとに前記可動部の姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて、所定の目標姿勢となるように前記可動部の姿勢を変化させる駆動信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記2軸の方向成分ごとに前記可動部の姿勢を変化させる姿勢変化手段と、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記可動部に作用する力学量を検出する力学量検出手段と、を備えることにより前記目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づく一方の軸方向における前記可動部の姿勢制御が、もう一方の軸方向における前記可動部の姿勢制御に与える干渉値を算出する干渉値算出手段を備え、前記姿勢変化手段は、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に、前記干渉値算出手段により算出された他軸からの干渉値を反映した値に基づいて、前記可動部の姿勢を変化させる。
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記可動部に設けられた可動電極と、前記可動電極と対向する位置に、隙間を介して配置された固定電極と、を備え、前記姿勢検出手段は、前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量に基づいて、前記可動部の姿勢を検出し、前記姿勢変化手段は、前記可動電極と前記固定電極との間に静電力を作用させることにより前記可動部の姿勢を変化させる。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記可動電極と前記固定電極との間に駆動用交流信号を印加して前記可動部を振動させる振動手段を備え、前記姿勢検出手段は、前記可動電極と前記固定電極との間に参照用交流信号を印加し、この参照用交流信号の振幅に基づいて前記可動部の姿勢を検出し、前記姿勢変化手段は、前記振動手段における前記駆動用交流信号を変化させることにより前記可動部の姿勢を変化させ、前記力学量検出手段は、前記可動部に作用する少なくとも角速度を含む力学量を検出する。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記振動手段における前記駆動用交流信号の周波数と、前記姿勢検出手段における前記参照用交流信号の周波数とは、異なる周波数帯域に存在し、前記姿勢検出手段は、前記参照用交流信号を前記駆動用交流信号から分離するフィルタを有する。
本発明によれば、所定の目標姿勢となるように可動部の姿勢制御を行い、この可動部の姿勢制御を行う際の駆動信号に基づいて可動部に作用する力学量を検出することにより、梁や可動部の形状などのばらつきが力学量の検出に及ぼす影響を低減することができ、安定したセンサの出力を得ることができる。これによりセンサ感度を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1〜図7を参照して詳細に説明する。本実施の形態では、力学量センサの一例として静電容量検出型角速度センサ(以下、角速度センサとする)を用いて説明する。
本実施の形態に係る角速度センサは、半導体基板を加工して形成された半導体センサである。
また、本実施の形態に係る角速度センサは、x軸方向およびy軸方向の2軸同時に測定をすることができる多軸型の力学量センサである。
なお、本実施の形態においては、角速度センサを構成する基板の積層方向と同一方向を上下方向、即ちz軸(方向)と定義する。そして、このz軸と直交し、かつ互いの軸と直交する軸をx軸(方向)およびy軸(方向)と定義する。つまり、x軸、y軸、z軸はそれぞれ互いに直交する3軸となる。
図1(a)は、本実施の形態に係る角速度センサの概略構成を示すx軸方向の断面図であり、(b)は、y軸方向の断面図である。
図1(a)および(b)に示すように、本実施の形態に係る角速度センサは、可動部構造体1、上部硝子基板2および下部硝子基板3を備えている。詳しくは、可動部構造体1を上部硝子基板2および下部硝子基板3によって上下方向から挟み込んだ3層構造となっている。
図2は、可動部構造体1の構成を示した平面図である。なお、図1(a)の断面図は、図2に示す線分A−A’の位置における角速度センサの断面を示した図である。同様に、図1(b)の断面図は、図2に示す線分B−B’の位置における角速度センサの断面を示した図である。
可動部構造体1の本体部は、シリコン基板から形成されている。そして、このシリコン基板をエッチングすることによって、フレーム11、梁12および錘体13が形成されている。なお、錘体13は、可動部として機能する。
フレーム11は、錘体13を囲むように可動部構造体1の周縁部に設けられた固定部であり、可動部構造体1の枠組みを構成する。
梁12は、錘体13の中心から放射方向に(フレーム11の方向に)十字方向に延びる4つの帯状の薄部材であり、可撓性を有している。
錘体13は、4つの梁12によってフレーム11に固定された質量体である。錘体13は、梁12の作用により、外部より加わる力により振動させたり、捩れる動きが可能となっている。
図1の説明にもどり、梁12および錘体13の上面(上部硝子基板2との対向面)と上部硝子基板2との間には、錘体13を可動にするための空間である可動隙間14が形成されている。上部硝子基板2は、この可動隙間14を封止するように接合されている。
梁12の下面(下部硝子基板3との対向面)および錘体13の底面即ち下面(下部硝子基板3との対向面)と下部硝子基板3との間、さらに錘体13の周部においても、錘体13を可動にするための空間である可動隙間15が形成されている。下部硝子基板3は、この可動隙間15を封止するように接合されている。なお、可動隙間14、15は真空状態とすることで、錘体13が動作する際の空気抵抗を低減することが可能である。
なお、可動部構造体1の本体部(フレーム11、梁12、錘体13)を形成する際には、シリコン基板をプラズマによる深いトレンチエッチングを施すD−RIE(ディープ−リアクティブ・イオン・エッチング)技術を利用して行う。
また、本実施の形態に係る角速度センサでは、可動部構造体1の本体部をシリコン基板を用いて形成しているが、可動部構造体1の形成部材はこれに限られるものではない。例えば、シリコン基板の中間層に酸化膜を埋め込んだSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を用いて形成してもよい。
この場合、中間の酸化膜層が梁12や錘体13を加工する際のエッチング処理において、エッチング遮断層(ストップ層)として機能するため、厚み方向に対する加工精度を向上させることができる。
上部硝子基板2および下部硝子基板3は、可動部構造体1を封止するように接合された硝子基板である。上部硝子基板2および下部硝子基板3は、それぞれ、可動部構造体1のフレーム11において陽極接合によって接合されている。
陽極接合とは、硝子基板(上部硝子基板2、下部硝子基板3)側に陰極電圧を与え、硝子−シリコン間の静電引力を利用して接合する接合方法である。
なお、硝子基板と可動部構造体1との接合方法は、陽極接合に限定されるものではない。例えば、接合面に金属を積層させて接合する共晶接合等を用いるようにしてもよい。
本実施の形態に係る角速度センサには、錘体13の姿勢状態を検出するための姿勢検出手段を備えている。
錘体13の姿勢状態の検出は、上部硝子基板2と可動部構造体1とに設けられた電極間の静電容量を検出することによって行う。固定基板(上部硝子基板2)と可動基板(可動部構造体1)との対向面にそれぞれ設けられた固定電極および可動電極によって静電容量素子(コンデンサ)を構成し、このコンデンサの静電容量を検出することにより錘体13の姿勢状態を検出する。
なお、錘体13の姿勢状態を検出するための固定電極および可動電極を検出用電極とする。
本実施の形態に係る角速度センサでは、錘体13の姿勢状態をx軸方向およびy軸方向の傾き状態を検出することによって行う。即ち、錘体13の姿勢状態は、2軸方向の傾き成分をそれぞれ検出することによって行う。
図2に示すように、錘体13の中心軸を基準として、x軸方向成分をX1およびX2における部位の錘体13の姿勢状態(傾き状態)から検出する。同様に、y軸方向成分をY1およびY2における部位の錘体13の姿勢状態(傾き状態)から検出する。
詳しくは、図2に示すように、錘体13の上部硝子基板2と対向する面上に4つの検出用可動電極51〜54を設ける。
また、図1に示すように、上部硝子基板2の錘体13と対向する面上に、検出用固定電極41〜44を設ける。検出用固定電極41〜44は、それぞれ検出用可動電極51〜54と対置する位置に設けられている。
そして、検出用固定電極41と検出用可動電極51によって検出用静電容量素子Cx1を構成する。同様に、検出用固定電極42と検出用可動電極52によって検出用静電容量素子Cy1を構成し、検出用固定電極43と検出用可動電極53によって検出用静電容量素子Cx2を構成し、検出用固定電極44と検出用可動電極54によって検出用静電容量素子Cy2を構成する。
検出用静電容量素子Cx1、Cx2の静電容量に基づいて錘体13の姿勢状態のx軸方向成分を検出し、検出用静電容量素子Cy1、Cy2の静電容量に基づいて錘体13の姿勢状態のy軸方向成分を検出する。
なお、本実施の形態では、検出用固定電極41〜44および検出用可動電極51〜54は、互いに同形状、同面積の電極によって形成されているが、錘体13に不純物を高濃度に拡散して導電性を向上させ、錘体13自体を電極とすることでも同様の検出用容量素子を形成することが可能である。この場合は、錘体13に電極を形成する工程を省略することができる。
詳しくは、図2に示すようにそれぞれの電極の形状は、直角二等辺三角形であり、それぞれの電極の直角をなす二辺の頂点が、錘体13の中心方向に向くように、中心を取り囲んで90°ごとに配置されている。
同一平面上の対向する電極同士、即ち中央を挟んで反対側に位置する電極同士が対となり、錘体13の姿勢状態の各軸方向成分を検出する。
錘体13の姿勢状態のx軸方向成分を検出するための検出用固定電極41、43および検出用可動電極51、53は、直角二等辺三角形の直角を二等分する二等分線(中心線)がx軸と重なる位置に配置されている。
同様に、錘体13の姿勢状態のy軸方向成分を検出するための検出用固定電極42、44および検出用可動電極52、54も、直角二等辺三角形の直角を二等分する二等分線(中心線)がy軸と重なる位置に配置されている。
図示されていないが、検出用固定電極41〜44および検出用可動電極51〜54は、外部に設けられた制御回路(制御装置)と引出用の配線(引出配線)によって接続されている。そして、これらの引出配線を介して、各種信号が電極に印加されるように構成されている。
なお、電極間の静電容量は、静電容量/電圧変換(C/V変換)回路を用いて電気的に検出することができる。
C/V変換回路として、例えば、十分周波数の高いキャリア信号(参照信号)を静電容量素子に印加し、その出力信号の振幅の変化量を静電容量として検出する方法がある。
静電容量素子に印加されたキャリア信号の出力は、その振幅が静電容量に比例する。そのため、入力キャリア信号と出力キャリア信号の振幅を比較することによって、静電容量を検出することができるようになっている。
本実施の形態に係る角速度センサでは、前述した検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2の電極にキャリア信号として、周波数帯域が数百kHz〜数MHzである交流信号が印加されている。
また、本実施の形態に係る角速度センサにおいては、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2の素子ごとに静電容量を検出するためのC/V変換回路が設けられている。
本実施の形態に係る角速度センサは、錘体13を上下方向(z軸方向)に振動させ、振動運動をしている錘体13にコリオリ力を生じさせることによって、錘体13の周りに加わる角速度を検出する方式を用いている。
そこで、本実施の形態に係る角速度センサは、錘体13を上下振動させる駆動手段を備えている。
また、本実施の形態に係る角速度センサにおいては、この駆動手段は、錘体13の姿勢状態を変化させるための姿勢変化手段も担っている。錘体13の姿勢変化手段とは、錘体13が所定の姿勢を保持するように強制的に外力を加えて制御する機能を示す。
この錘体13の所定の姿勢とは、例えば、一定の振幅・周期で単振動をしているような運動状態にある場合を含む。
即ち、本実施形態に係る角速度センサでは、この姿勢変化手段によって、錘体13の所定の位置における一定の振幅・周期での振動状態(姿勢状態)を保持させるようにしている。
錘体13の姿勢状態の変化、即ち錘体13の運動状態の制御は、下部硝子基板3と可動部構造体1とに設けられた電極間に駆動用の制御信号を印加することによって行う。この駆動用の制御信号は、例えば、錘体13の共振周波数(数kHz程度)の交流信号であったり、交流信号に直流信号を重畳させた信号であったりする。なお、駆動用の制御信号は振幅などを調整することによって、錘体13が傾きを補整した状態で所定の振動運動をするように調整されている。
電極間に駆動用の制御信号が印加されると、電極間に静電力(静電気力)が作用する。この静電力の作用によって錘体13の姿勢状態を制御する。静電力とは、電荷によって生じる吸引力や反発力を示す。電極間に印加する駆動用の制御信号を変化させることによって、電極間に作用させる静電力を調整できる。
本実施の形態に係る角速度センサでは、固定基板(下部硝子基板3)と可動基板(可動部構造体1)との対向面にそれぞれ設けられた固定電極および可動電極によって静電容量素子(コンデンサ)を構成し、このコンデンサに静電力を作用させる駆動信号を印加する。
固定基板(下部硝子基板3)と可動基板(可動部構造体1)との対向面にそれぞれ設けられた固定電極および可動電極によって静電容量素子(コンデンサ)を構成する。そしてこの一方の電極の位置が可動であるコンデンサに駆動用の制御信号を印加することによって錘体13の姿勢状態を強制的に保持させる制御を行う。
なお、錘体13の姿勢状態を変化させるための固定電極および可動電極を駆動用電極とする。
本実施の形態に係る角速度センサでは、錘体13の姿勢をx軸方向およびy軸方向の2方向から制御する。
図2に示すように、X1およびX2における部位の錘体13の姿勢を制御することによってx軸方向の姿勢制御を行う。同様に、Y1およびY2における部位の錘体13の姿勢を制御することによってy軸方向の姿勢制御を行う。
詳しくは、錘体13の下部硝子基板3と対向する面上に4つの駆動用可動電極61〜64を設ける。
また、下部硝子基板3の錘体13と対向する面上に、駆動用固定電極71〜74を設ける。駆動用固定電極71〜74は、それぞれ駆動用可動電極61〜64と対置する位置に設けられている。
そして、駆動用可動電極61と駆動用固定電極71によって駆動用静電容量素子Cx3を構成する。同様に、駆動用可動電極62と駆動用固定電極72によって駆動用静電容量素子Cy3を構成し、駆動用可動電極63と駆動用固定電極73によって駆動用静電容量素子Cx4を構成し、駆動用可動電極64と駆動用固定電極74によって駆動用静電容量素子Cy4を構成する。
駆動用静電容量素子Cx3、Cx4にそれぞれ駆動用の制御信号を印加することによって静電力を作用させ、錘体13のx軸方向における姿勢状態を制御する。
同様に、駆動用静電容量素子Cy3、Cy4にそれぞれ駆動用の制御信号を印加することによって静電力を作用させ、錘体13のy軸方向における姿勢状態を制御する。
なお、駆動用可動電極61〜64および駆動用固定電極71〜74は、互いに同形状、同面積の電極によって形成されている。
詳しくは、電極の形状は、前述した検出用固定電極41〜44および検出用可動電極51〜54と同様に、直角二等辺三角形であり、それぞれの電極の直角をなす二辺の頂点が、錘体13の中心方向に向くように、即ち中心を取り囲んで90°ごとに配置されている。
同一平面上の対向する電極同士、即ち中央を挟んで反対側に位置する電極同士が対となり、錘体13の各軸方向における姿勢を制御する。
錘体13のx軸方向における姿勢を制御するための駆動用可動電極61、63および駆動用固定電極71、73は、直角二等辺三角形の直角を二等分する二等分線(中心線)がx軸と重なる位置に配置されている。
同様に、錘体13のy軸方向における姿勢を制御するための駆動用可動電極62、64および駆動用固定電極72、74は、直角二等辺三角形の直角を二等分する二等分線(中心線)がy軸と重なる位置に配置されている。
図示されていないが、駆動用可動電極61〜64および駆動用固定電極71〜74は、外部に設けられた制御回路(制御装置)と引出用の配線(引出配線)によって接続されている。そして、これらの引出配線を介して、各種信号が電極に印加されるように構成されている。
次に、このように構成される本実施の形態に係る角速度センサの動作について説明する。
図3は、本実施の形態に係る角速度センサにおける錘体13の姿勢制御系を示したブロック線図である。
本実施の形態に係る角速度センサでは、図2に示すX1、X2、Y1、Y2のそれぞれの部位(以下、各軸方向制御系という)ごとに錘体13の姿勢制御を行う。そして、その錘体13の姿勢制御の過程において扱われる制御信号を検出し、この制御信号に基づいて錘体13に作用する力学量である角速度を検出している。
各部位における錘体13の姿勢制御は、フィードバック制御方式を用いて行う。このフィードバック制御方式とは、制御結果を検出し、これを帰還して適切な訂正信号を送り、制御された結果を最初の命令(目標値)通りにする自動制御方式である。
本実施の形態に係る角速度センサでは、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2における電極間の設計上の距離(理論値)、即ち梁12や錘体13などの加工精度に依存するばらつき(誤差量)を含まない値を制御の目標値(基準値)として設定する。この目標値は、図3に示すように、各軸方向制御系ごとに与えられている。
なお、目標値は設計上の理論値に限定されるものではなく、任意の値に設定することができる。例えば、錘体13に対して角速度が加えられていない状態、即ち初期状態における錘体13の姿勢状態を目標値として設定してもよい。
この場合には、錘体13の初期状態の姿勢を検出するためのセルフチェック機能を予め搭載しておく。なお、このセルフチェックは、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2を流用して行うようにしてもよい。これにより、セルフチェック機能専用の検出器が不要となる。
また、セルフチェックは、製品(センサ)の出荷時など製品が完成体となった段階で行い、検出した錘体13の初期状態の姿勢の情報を制御回路に備えられている記憶素子に格納しておくようにする。
このように、初期状態の姿勢を目標値として設定した場合には、錘体13に力学量(角速度)が加えられていない状態において適切に力学量の出力がゼロとなる。即ち、力学量は検出されない。
本実施の形態に係る角速度センサでは、錘体13の姿勢状態を各軸方向制御系において制御することによって、錘体13全体の姿勢状態を制御している。
図3に示すように、各軸方向制御系においては、同様の制御方式を用いている。そこで、ここでは、制御動作の説明としてx軸方向の姿勢制御を行うx軸方向制御系について説明し、y軸方向制御系については詳細説明を省略する。
角速度センサは、錘体13の姿勢状態、即ち錘体13の変位状態の検出を上述した検出用静電容量素子Cx1、Cx2の静電容量を検出することによって行う。
そして、C/V変換回路を用いて電気的に検出された静電容量に基づいて錘体13の姿勢状態の検出結果と目標値との比較を行う。
この検出結果と目標値との比較は、目標値と検出結果との差分をとることによって行う。
次に、錘体13の姿勢状態の検出結果と目標値との比較結果に基づいて、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に印加する駆動用の制御信号を生成する。
この駆動用の制御信号には、錘体13に角速度が加えられている場合、この角速度の作用による錘体13の傾きを補正する静電力を作用させる信号、即ち作用する外力を相殺する静電力を作用させる信号が含まれるような信号となる。
駆動用の制御信号の生成(導出)は、所定の制御信号算出プログラムを起動することによって行うことができる。
そして、駆動用の制御信号が生成されると、この駆動用の制御信号は駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に印加される。
図4は、駆動用の制御信号の生成回路の一例を示した図である。
図4に示すように、駆動用の制御信号は、PID補償回路を用いて生成される。PID補償回路とは、比例回路、積分回路、微分回路を備えた複合回路であり、各回路で演算された出力(結果)に基づいて駆動用の制御信号が生成される。
比例回路ではP(Proportional:比例)動作を行い、積分回路ではI(Integral:積分)動作を行い、微分回路ではD(Derivative:微分)動作を行う。
駆動用の制御信号が駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に印加されると、これらの静電容量素子を構成する駆動用可動電極61と駆動用固定電極71との間、駆動用可動電極62と駆動用固定電極72との間にそれぞれ静電力が作用する。
これらの電極間に静電力が作用することによって、錘体13の姿勢が制御される。
このようにして錘体13の姿勢を目標値通りになるように自動制御するフィードバックループが形成されている。
そして、各軸方向の力学量(角速度)の検出は、図3に示すように、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に印加される駆動用の制御信号を検出し、この検出された駆動用の制御信号に基づいて行う。
各軸方向の力学量(角速度)の検出は、駆動用の制御信号に含まれる錘体13の傾きを補正する静電力を作用させる信号、即ち錘体13に作用する外力を相殺する静電力を作用させる信号を抽出し、この抽出された信号に基づいて行う。
従って、本実施の形態に係る角速度センサにおいては、梁12や錘体13、各電極などの加工精度に依存する初期状態におけるばらつきの影響を抑制でき、適切に錘体13に作用する力学量(角速度)を検出することができる。
このように、本実施の形態に係る角速度センサでは、錘体13の姿勢状態をフィードバック制御を用いて定値制御することにより、梁12や錘体13、各電極などの形状のばらつきによる影響を低減できる。これにより、制御系を安定させることが容易になり、安定した制御信号が得られるとともに、センサの感度を向上させることができる。
上述した角速度センサでは、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に駆動用の制御信号を印加することによって、錘体13のx軸方向の姿勢制御を行っている。同様に、駆動用静電容量素子Cy3、Cy4に駆動用の制御信号を印加することによって、錘体13のy軸方向の姿勢制御を行っている。
しかしながら、錘体13の重心の位置が中心からずれていると、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に駆動用の制御信号を印加することにより、x軸方向だけでなくy軸方向にも静電力が作用してしまうおそれがある。同様に、駆動用静電容量素子Cy3、Cy4に駆動用の信号を印加することにより、y軸方向だけでなくx軸方向にも静電力が作用してしまうおそれがある。
結果として、x軸(自軸)の制御がy軸(他軸)の制御に影響を与えてしまうおそれがある。同様にy軸(自軸)の制御がx軸(他軸)の制御に影響を与えてしまうおそれがある。
このように、お互いの軸方向の制御において干渉が生じてしまうと、図5に示すように、駆動用の制御信号に基づいて検出される力学量の出力に影響を与えてしまうおそれがある。
例えば、錘体13のx軸方向にのみ角速度が作用している場合には、x軸方向のセンサからのみ力学量(角速度)が検出され、y軸方向のセンサからは力学量(角速度)が検出されない状態が理想的である。
しかし、錘体13の重心の位置が中心からずれていると、錘体13のx軸(自軸)方向にのみ角速度が作用している場合であっても、図5に示すように、y軸(他軸)方向のセンサからも力学量(角速度)が出力されてしまう。
このような他軸への干渉が存在すると、力学量の出力に誤差が生じるだけでなく、各軸方向において独立してフィードバック制御を行う場合に動作が不安定になる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、変形例として他軸への干渉(他軸感度)を解消するため、互干渉の値を算出するための干渉値算出手段を設け、干渉値を考慮した錘体13の姿勢制御および力学量の検出を可能とする角速度センサを提案する。
図6は、本実施の形態に係る角速度センサの変形例における錘体13の姿勢制御系を示したブロック線図である。
本実施の形態に係る角速度センサの変形例では、図3に示す角速度センサと同様に各軸方向制御系ごとに錘体13の姿勢制御を行う。
なお、目標値の設定およびメインのフィードバック制御については、図3に示す角速度センサと同様の方式を用いる。
図6に示すように、各軸方向制御系においては、同様の制御方式を用いている。
角速度センサは、錘体13の姿勢状態、即ち錘体13の変位状態の検出を上述した検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2の静電容量を検出することによって行う。
そして、C/V変換回路を用いて電気的に検出された静電容量に基づいて錘体13の姿勢状態の検出結果と目標値との比較を行う。
この検出結果と目標値との比較は、目標値と検出結果との差分をとることによって行う。
次に、錘体13の姿勢状態の検出結果と目標値との比較結果に基づいて、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4に印加する駆動用の制御信号を生成する。
この駆動用の制御信号には、錘体13に角速度が加えられている場合、この角速度の作用による錘体13の傾きを補正する静電力を作用させる信号、即ち作用する外力を相殺する静電力を作用させる信号が含まれるような信号となる。
変形例における角速度センサでは、駆動用の制御信号が生成されると、各制御系(X1、X2、Y1、Y2)で生成された駆動用の信号を軸成分ごとに検出し、この検出された制御信号に基づいて他軸に対する干渉値を算出(生成)する。
即ち、図6に示すように、x軸方向の制御系における駆動用の制御信号を検出して、y軸に対する干渉値を生成する。同様に、y軸方向の制御系における駆動用の制御信号を検出して、x軸に対する干渉値を生成する。
干渉値とは、当該駆動用の制御信号をそのまま駆動用静電容量素子Cx3、Cx4に印加した際に作用する静電力が、他軸であるy軸方向における力学量の検出に与える影響量を示す値である。
なお、他軸に対する干渉値は、予めセルフチェック機能を用いて行いて、錘体13に外力が作用していない状態における錘体13の重心(軸)のずれを検出し、この重心のずれに基づいて行う。
この錘体13の重心のずれの検出は、製品(センサ)の出荷時など製品が完成体となった段階で行い、検出した錘体13の初期状態の姿勢の情報を制御回路に備えられている記憶素子に格納しておくようにする。
次に、生成された干渉値をそれぞれ他軸の駆動用の制御信号に反映させる。即ち、x軸方向の制御系で生成された干渉値をy軸方向の制御系における駆動用の制御信号に反映させる。同様に、y軸方向の制御系で生成された干渉値をx軸方向の制御系における駆動用の制御信号に反映させる。
詳しくは、干渉値と反映させる制御系における駆動用の制御信号との差分をとる。
そして、干渉値が反映された駆動用の制御信号をそれぞれの駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4に印加する。
このように、本実施の形態に係る角速度センサの変形例では、他軸の制御に対して影響を与える要因を干渉値として生成し、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4に印加する前の段階において、この干渉値を駆動用の制御信号に反映させる。
これにより、錘体13の重心がずれているような場合などにおいて制御系で生じる他軸への干渉を適切に抑制することができる。
従って、他軸への干渉の低減化を図ることにより、角速度センサの検出感度のばらつきを低減することができ、センサの検出感度を向上させることができる。
上述した本実施の形態に係る角速度センサおよび変形例の角速度センサでは、各制御系において、それぞれ検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2および駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4が設けられている。しかし、これらの検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2と駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4を共通化し制御を行うようにしてもよい。即ち、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2を駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4に流用して制御を行うようにしてもよい。
つまり、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2を構成する検出用可動電極51〜54を駆動用可動電極61〜64と兼用し、検出用固定電極41〜44を駆動用固定電極71〜74と兼用して制御を行うようにしてもよい。
上述したように本実施の形態に係る角速度センサでは、検出用静電容量素子Cx1、Cx2、Cy1、Cy2の電極には、キャリア信号(参照信号)として周波数帯域が数百kHz〜数MHzである交流信号が印加されている。
そして、この参照信号の振幅の変位を検出し、この検出結果に基づいて錘体13の姿勢状態(変位)を検出している。
一方、駆動用静電容量素子Cx3、Cx4、Cy3、Cy4の電極には、錘体13を振動させるための周波数帯域が数kHzである駆動信号が印加されている。
従って、駆動用と検出用の静電容量素子を共通化した場合には、この共通化した静電容量素子に2種類の周波数帯域の異なる交流信号が印加される。
そこで、駆動用と検出用の静電容量素子を共通化して用いる場合には、錘体13の姿勢状態を検出するための参照信号を適切に抽出するために、図7に示すように、制御回路内にフィルタ8を設ける。
詳しくは、図7に示すように、駆動用と検出用を共通化した静電容量素子Cに周波数帯域の異なる駆動信号および参照信号を印加する。
そして、静電容量素子Cを通過した後の信号を増幅回路を用いて増幅する。この段階では、駆動用と検出用の2種類の周波数帯域の交流信号が存在する。
次に、駆動用の数kHz(低周波数)帯域の交流信号をカット(遮断)するためのフィルタ8に信号を印加する。
フィルタ8を通過した出力信号を検出信号として抽出し、この抽出された出力信号を錘体13の姿勢状態を検出するための検出信号とする。この検出信号に所定の変換処理を施すことによって錘体13の姿勢状態を検出する。
フィルタ8を通過した信号には、駆動用の制御信号の周波数成分は含まれていないため、適切に錘体13の姿勢状態を検出することができる。
なお、フィルタ8は、駆動信号(駆動用の制御信号)の周波数帯域の信号が遮断されるフィルタであればよい。例えば、参照信号の周波数帯域の信号を十分に通過させることが可能なハイパスフィルタや、参照信号の周波数帯域の信号を狙って通過させるバンドパスフィルタによって構成されることが好ましい。
このように、フィルタ8を設けて検出用と駆動用の静電容量素子を共通化(兼用化)することにより、センサの小型化を図ることができる。
なお、上述した本実施の形態では、力学量センサの一例として角速度センサを用いて説明した。しかし、力学量センサは角速度センサに限定されるものではなく、上述した制御方法を加速度センサに応用することも可能である。
上述した角速度センサでは、駆動用静電容量素子に交流信号を印加して錘体13をz方向に振動させ、角速度が作用した際にコリオリ力を生じさせることによって角速度を検出している。
一方、加速度センサでは、錘体13に対してxあるいはy軸方向に加速度が作用した場合に、その反対方向に慣性力が作用し、錘体13の姿勢が変化する。従って、角速度の場合と同様に加速度の検出も可能である。
しかし、加速度と角速度が同時に作用する場合には、検出する際にこれらの力学量の分離が必要となる。
上述したように、角速度は錘体13が振動している状態でしか作用しない。つまり角速度は、錘体13の振動周波数に同期した交流信号として検出される。
一方、加速度は錘体13が静止した状態でも作用する。そこで、検出信号を周波数分離し、交流成分から角速度を、直流成分(あるいは錘体13の振動周波数以外の周波数成分)から加速度を抽出することによって、角速度と加速度を同時に検出することが可能となる。
なお、加速度センサとしてのみ機能させる場合には、錘体13を振動させず、検出用静電容量素子によって錘体13の姿勢状態(傾き)を検出し、この錘体13を目標値の状態に変位させる制御を行う。即ち、錘体13が静止バランスを保つように姿勢制御を行えばよいことになる。
錘体13の傾きが検出された際には、駆動用検出素子に錘体13を目標値の状態に変位させる静電力を作用させる直流の駆動用の制御信号を生成し、駆動用静電容量素子に印加する。
そして、生成された駆動用の制御信号を各軸方向の制御系ごとに検出し、検出された信号に基づいて錘体13に作用する加速度を検出する。
このように、駆動用静電容量素子に交流ではなく直流の駆動用の制御信号を印加することによって、加速度センサとして応用することができる。
なお、加速度センサにおいても、上述した角速度センサと同様に他軸の干渉を抑制する構成を用いてもよい。
また、加速度センサにおいても駆動用静電容量素子と検出用静電容量素子の共通化(兼用化)を図ることによってセンサの小型化を容易にすることができる。
加速度センサにおいて駆動用静電容量素子と検出用静電容量素子を共通化する場合には、参照信号の検出に影響する他の交流信号が印加されないため、参照信号を抽出するためのフィルタ8が不要となる。
(a)は本実施の形態に係る角速度センサの概略構成を示すx軸方向の断面図であり、(b)はy軸方向の断面図である。 可動部構造体の構成を示した平面図である。 本実施の形態に係る角速度センサにおける錘体の姿勢制御系を示したブロック線図である。 駆動用の制御信号の生成回路の一例を示した図である。 他軸への干渉の様子を示したグラフである。 本実施の形態に係る角速度センサの変形例における錘体の姿勢制御系を示したブロック線図である。 検出用と駆動用の静電容量素子を共通化した場合における、フィルタを設けた制御回路の一例を示した図である。
符号の説明
1 可動部構造体
11 フレーム
12 梁
13 錘体
14、15 可動隙間
2 上部硝子基板
3 下部硝子基板
8 フィルタ
41〜44 検出用固定電極
51〜54 検出用可動電極
61〜64 駆動用可動電極
71〜74 駆動用固定電極

Claims (5)

  1. 可撓性を有する梁に支持され、作用する力学量に応じて姿勢が変化する可動部と、
    直交する2軸の方向成分ごとに前記可動部の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて、所定の目標姿勢となるように前記可動部の姿勢を変化させる駆動信号を生成する信号生成手段と、
    前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記2軸の方向成分ごとに前記可動部の姿勢を変化させる姿勢変化手段と、
    前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記可動部に作用する力学量を検出する力学量検出手段と、
    を備えたことを特徴とする力学量センサ。
  2. 前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づく一方の軸方向における前記可動部の姿勢制御が、もう一方の軸方向における前記可動部の姿勢制御に与える干渉値を算出する干渉値算出手段を備え、
    前記姿勢変化手段は、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に、前記干渉値算出手段により算出された他軸からの干渉値を反映した値に基づいて、前記可動部の姿勢を変化させることを特徴とする請求項1記載の力学量センサ。
  3. 前記可動部に設けられた可動電極と、
    前記可動電極と対向する位置に、隙間を介して配置された固定電極と、
    を備え、
    前記姿勢検出手段は、前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量に基づいて、前記可動部の姿勢を検出し、
    前記姿勢変化手段は、前記可動電極と前記固定電極との間に静電力を作用させることにより前記可動部の姿勢を変化させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力学量センサ。
  4. 前記可動電極と前記固定電極との間に駆動用交流信号を印加して前記可動部を振動させる振動手段を備え、
    前記姿勢検出手段は、前記可動電極と前記固定電極との間に参照用交流信号を印加し、この参照用交流信号の振幅に基づいて前記可動部の姿勢を検出し、
    前記姿勢変化手段は、前記振動手段における前記駆動用交流信号を変化させることにより前記可動部の姿勢を変化させ、
    前記力学量検出手段は、前記可動部に作用する少なくとも角速度を含む力学量を検出することを特徴とする請求項3記載の力学量センサ。
  5. 前記振動手段における前記駆動用交流信号の周波数と、前記姿勢検出手段における前記参照用交流信号の周波数とは、異なる周波数帯域に存在し、
    前記姿勢検出手段は、前記参照用交流信号を前記駆動用交流信号から分離するフィルタを有することを特徴とする請求項4記載の力学量センサ。
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